2008-10-31(Fri)

追加経済対策・・ 一票の買収 色合い濃く映る

政権延命になりふり構わずの様相

ハッキリ言って、選挙の票の買収を公然と打ち出したとしか思えない。

「今度の解散総選挙では、ぜひ、麻生自公政権をお願いします。
あなたの一票で暮らしが変わります。
一人当たり1万6000円。4人家族だと6万4000円差し上げます。
選挙権のない子供の分もお付けしますよ。

住宅買う方には特典として、高額住宅買うほど税金をまけてあげます。
最高600万円、
毎年50万円以上の税金払っておられる方は最高額の減税が当たります。

さらにさらに、土日は車でお出かけするときは高速道路を使ってください。
東京から鹿児島、青森、どこまでいっても1000円です。」

・・・こんないっぱいもらっていいんですか?財源はどうするんですか?

「大丈夫ですよ。3年後には消費税を上げさせてもらいますからご心配なく」

こんなふうに見えるのは、私だけだろうか・・・?




<政府の追加経済対策>

・麻生内閣総理大臣記者会見-平成20年10月30日
  http://www.kantei.go.jp/jp/asospeech/2008/10/30kaiken.html

・「生活対策」-国民の経済対策の概要- (PDF)
  http://www.kantei.go.jp/jp/asophoto/2008/10/081030taisaku.pdf
・生活対策
  http://www.kantei.go.jp/jp/keizai/images/taisaku.pdf

・ 「生活対策」について(概要)
  http://www.kantei.go.jp/jp/keizai/images/gaiyou.pdf

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

毎日新聞 2008年10月31日 0時02分
社説:追加経済対策 これは究極のばらまきだ
 政府は30日、追加経済対策を決定した。全治3年の経済危機からの回復が最大の目的だ。また、麻生太郎首相は景気回復後、消費税増税の実施を明言した。そのプログラムを年内に提示することも明らかにした。この点では、従来になく踏み込んだことは間違いない。施策にはメリハリを付け、ばらまきではないとも自賛した。

 本当にそうなのか。言葉とは裏腹に、「究極のばらまき」である。

 家計への給付や住宅ローン減税、高速道路通行料金のさらなる引き下げなどで、事業規模は20兆円まで膨らませた。国の財政支出は約5兆円である。

 政府・与党は8月末段階の緊急経済対策で定額減税を盛り込んだ。今回、所得制限を設けず、全世帯対象の総額2兆円規模の給付金に変更したのはなぜか。仕組みが簡素で、早期実施が可能だからというが、表向きの理由だろう。

 与党の顔が見えにくい減税より、現金給付やクーポン券配布の方が、実績を印象付けやすい。総選挙や来年夏の東京都議選に向け「票をカネで買う」手法とみられてもやむを得ない。

 中長期も見据えているというのであれば、抜本的な個人消費振興策として所得税を含む税の再配分機能を高める施策を検討する必要がある。その中で、消費税率の引き上げも位置付けることができる。

 過去最大額の住宅ローン減税にも、住宅政策に熱心な政権の姿勢を示したいという思惑が見える。ただ、住宅ローン減税はその時々で制度が異なっている。結果的に不公平が生じている。今回の措置は、その不公平感、不平等感を増幅する。自己資金での住宅取得者も含め、不公平の生じない制度を検討すべきだ。

 8月末の対策に盛り込まれ、既に実施されている高速道路料金の再引き下げ措置にも問題が残る。この間、原油価格が1バレル=60ドル台まで軟化しており、原油価格高騰対策は影響の甚大な業種への経営支援などを除けばピークは過ぎている。メリハリというのならば、再検討が必要だったはずだ。

 政府・与党はこうした施策を赤字国債の増発に頼らず実施するという。しかし、主たる財源とされる財政投融資特別会計の準備金は、国債の償還や消却の原資だ。税収が当初見込みを大幅に下回ることが確実な現状では、その補てんの赤字国債増発は避けられない。

 景気対策で財政が一時的に悪化することはある。ただ、その時には、国民が景気回復を確信できるような施策でなければならない。効果の不透明な対策は赤字膨張を招く。

 今、日本にとって必要なことは、国民が安心できる社会保障制度の構築に加え、経済の土台である家計や中小企業が元気になることだ。政治色の濃い大衆迎合やばらまきでは経済社会は強くならない。

毎日新聞 2008年10月30日 21時50分(最終更新 10月31日 1時34分)
追加経済対策:暮らしどうなる…家計への影響は
 「生活者支援」をうたう政府・与党の追加経済対策だが、国民の暮らしにどれだけ役立つのか。総額2兆円の定額給付金や住宅ローン減税などについて、家計への影響を探ってみた。【位川一郎、赤間清広、辻本貴洋】

 ◇定額給付…家族4人で6万4000円
 所得制限を設けずに年度内実施を目指す定額給付金は、全国民一律に支給する場合、単純計算で1人当たり約1万6000円。市町村の窓口で現金かクーポン券を配布する仕組みになりそうだ。

 小渕政権(当時)が99年に配布した「地域振興券」を思い出すが、当時は総額7000億円で、15歳以下の子供を持つ世帯や低所得の高齢者に限り1人当たり2万円分を給付した。20枚つづりの振興券は半年間の使用期限付きで、指定の地元店でしか使えず、額面より安い商品を買うとお釣りがもらえないなど使い勝手は悪かった。

 日本総研の試算では、今夏までのガソリン代や食料品などの値上げで、08年度の勤労者世帯の家計負担は前年度比4万8000円程度増加する見通し。夫婦と子供2人の世帯で約6万4000円の定額給付金が配布されると、負担増加分は吸収できる。ただ景気悪化で今冬のボーナスの大幅なダウンも見込まれ、1回の給付金の効果には限界もある。

 ◇住宅ローン減税…過去最大の600万円に
 マンションなどの購入者は現在、借入金上限2000万円、控除期間10年で最大160万円の減税が受けられる。今回の対策に盛り込まれた減税は今後、マンションなどを購入する人を対象に、これまで最大だった99~01年の住宅ローン減税(最大減税額587.5万円)の減税額を上回る600万円に引き上げる方針だ。

 ただ、現在の減税対象は所得税のみ。納税額が低い人は控除額を使い切れないため、新たに住民税を控除対象に加えることを検討している。大和総研の試算では、住民税控除が可能になれば、99年と同水準の減税規模でも年収400万円の夫婦と子供2人の世帯で現行の住宅ローン減税に比べ最大約80万円減税額が拡大する。年収500万円で約180万円、年収600万円では約275万円と年収が上がるごとに恩恵が増す。年収800万円を超える世帯では約427万円増える計算だが、既に住宅を購入し毎月のローン返済に負担を感じている世帯に不公平感が募りそうだ。

 ◇高速道路割引…休日1000円で走り放題
 首都圏、大阪圏を除く高速道路で休日(土日祝日)、距離を問わず乗用車の料金を原則1000円(場所により1500円)で乗り放題にする。

 例えば、東北自動車道の青森-盛岡インター間(167キロ)の普通車の通常料金は4050円、青森-宇都宮インター間(576キロ)は同1万1500円だが、適用されればどちらも1000円となる。

 ただ、時間制限やお盆など混雑期を対象外にするかなどの詳細はこれから。また、割引の対象は自動料金収受システム(ETC)装着車だけという条件付きだ。

続きを読む

関連記事
2008-10-30(Thu)

消費税引き上げ明言 バラマキの穴埋めるつじつま合わせ

消費を冷え込ませる追加経済対策?
解散せずに総理の座を満喫したいらしい



追加経済対策を発表した麻生総理。
消費税引き上げだけが明確なメッセージとして印象に残った。

2兆円の給付金、高速道路1000円、地方への道路財源1兆円・・・
どれも、具体化はこれから、あいまいなままだった。

そんななか、
「景気回復期間中は減税を時限的に実施する」と強調する一方、「経済状況が好転した後に、消費税を含む税制抜本改革を速やかに開始する」と明言。
「大胆な行政改革を行い、経済状況を見た上で3年後に消費税引き上げをお願いしたい」と述べた。
という。

これって、当面は減税するけど、その財源は消費税で埋め合わせるってことじゃないのか?
給付金がどれだけ景気回復に役立つのか疑問が多いなか、その財源を消費税で穴埋めする。

何年か前の地域振興券のように消費は増えない、だけど消費税は上がる・・・
これじゃ、財布のひもを固くして、消費を冷え込ませるだけだ。

どこが経済対策か!

解散先送りは、いろいろ理屈を並べているが、はなからその気がないのだろう。
総理の座にいて、うれしそうにしている姿を見ると、
経済・社会がどうなろうと関係ない、総理であることにのみ意義があると考えているようにみえる。




毎日新聞 2008年10月30日
麻生首相:3年後に消費税引き上げ 衆院選は年内見送り

 麻生太郎首相は30日、首相官邸で記者会見し、世界的な金融危機や景気悪化に対応するため、全世帯を対象とした総額2兆円規模の給付金支給などを柱とした追加経済対策を発表した。首相は経済状況を踏まえたうえで、3年後の消費税の引き上げを明言。「11月18日公示-30日投開票」が有力視されてきた衆院選については、事実上年内見送りを表明した。今後、首相は追加経済対策の裏づけとなる第2次補正予算案の成立を図りつつ、解散の時期を探ることになる。

 追加経済対策は30日午後、首相官邸で開かれた政府・与党と経済閣僚の合同会議で正式決定した。首相はこの後、早期解散を強く求めてきた公明党の太田昭宏代表と会談し、経済対策推進への協力を要請、太田氏も了承した。太田氏は会談終了後、記者団に当面の解散先送りを了承したことを明らかにした。

 首相は記者会見の冒頭、経済情勢について「100年に1度の暴風雨が荒れている」とし、(1)生活者の暮らしの不安を取り除く(2)金融安定化のための国際協調--を進める考えを表明。そのうえで、「景気回復期間中は減税を時限的に実施する」と強調する一方、「経済状況が好転した後に、消費税を含む税制抜本改革を速やかに開始する」と明言。「大胆な行政改革を行い、経済状況を見た上で3年後に消費税引き上げをお願いしたい」と述べた。

 追加経済対策の裏づけとなる第2次補正予算案の提出時期については、「今後の国会運営の中で考えていく。臨時国会中に出すか、出さないかを今の段階で決めているわけではない」と述べるにとどめた。解散についても「補正予算が通るか通らないか、国会の対応を見たうえでのこと。解散の時期はそれに関連してくる」と語り、第2次補正予算案への民主党の対応を見極める考えを示した。

 一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長は「できるだけ早く国民の信を問うことが肝要」と解散見送りを批判。30日の社民、国民新両党との国対委員長会談では、首相を予算委員会の徹底審議で追い込む方針で一致した。首相は第2次補正の成立を目指し来年1月までの大幅な会期延長も視野に入れ、今後の国会対策にあたるとみられる。【高塚保】


朝日新聞 2008年10月30日19時27分
首相、3年後消費税率上げを明言 解散は当面見送り

 麻生首相は30日夕、首相官邸で記者会見し、総額5兆円の財政支出を伴う新総合経済対策を発表した。首相は、景気回復と行政改革の実現を前提に3年後の消費税率引き上げを明言。衆院解散については「政局より政策という世論の声の方が圧倒的に高い」と述べ、当面は見送る考えを示した。

 首相は消費税について「大胆な行政改革を行った後、経済状況を見た上で、3年後に消費税の引き上げをお願いしたい」と述べ、2010年代半ばまでに段階的に税率を引き上げる考えを表明した。

 首相は民主党の政策について財源が不明確だと批判してきた。社会保障費などをまかなう将来の財源を明確にすることで、政権政党として民主党との違いをアピールするとともに、2兆円規模の定額給付金や高速道路料金の大幅引き下げなど、新総合経済対策に対するバラマキ批判を封じる狙いがあるとみられる。

 一方、衆院解散の時期については「しかるべき時期に私自身が判断させていただく」と強調。そのうえで「政策をぜひ実現して、結果として国民の生活不安に答える必要があるというのが、優先順位からいったら一番だ」として、新総合経済対策に基づく第2次補正予算案の成立を優先させる意向を示した。

 また、11月15日にワシントンで開かれる金融危機対応の緊急サミットでは、(1)国際的な金融機関監視の枠組みづくり(2)格付け会社に対する規制のあり方(3)会計基準のあり方――を議題として提案する考えを明らかにした。

読売新聞 2008年10月30日18時19分配信
首相、追加経済対策を発表…3年後の消費税率引き上げ明言

 麻生首相は30日、首相官邸で記者会見して追加経済対策を発表し、「経済状況を見た上で、3年後に消費税引き上げをお願いしたい。大胆な行政改革を行い、政府の無駄をなくすことが前提だ」と述べ、消費税率引き上げを明言した。

 第2次補正予算案の提出については「今後の国会運営の中で考えていく。(今臨時国会に)出す出さないを今の段階で決めているわけではない」と語った。

 衆院解散・総選挙の時期については「しかるべき時期に私が判断させていただく」と述べる一方、「国民の生活不安に応えるのが、優先順位としては一番だ」と述べた。
関連記事
2008-10-29(Wed)

日本は「公的資金を投入して銀行を復活させた」はほんとうか?

公的資金投入が当然のように言われているが・・・?


<大銀行が「復活」した最大の要因は、「公的資金の投入」による一時的な資本増強というより、猛烈な人減らし「合理化」、低金利政策による法外な収益、税金の減免という異常な資本蓄積のやり方によるもの・・・・>

新聞各紙をみても、公的資金投入を当然のように言っている。
金融不安発生のアメリカでさえ、下院議会が、いったんは否決した「公的資金投入」。

アメリカの金融会社を支援するほど体力のある日本の銀行に、なぜ税金投入なのか?

「日本の金融機関の損失額が少ない・・・」と政府も自慢しているのに、解せない。
そのうえ、「政府が公的資金を投入して銀行を復活させたからだ」と威張っている。

しかし、公的資金が本当に復活させたのか、という疑問もある。
その回答が、冒頭だ。…なるほどなるほど。




2008年10月28日(火)「しんぶん赤旗」

経済時評:米国発の金融危機(4) 金融再生と「日本の経験」

 終わりの見えない金融危機のもとで、「日本の金融機関の損失額が少ないのは、政府が公的資金を投入して銀行を復活させたからだ」という“日本の経験”が流布しています。

 麻生首相は、金融危機への対応を議論する国際会議では、「日本の公的資金投入の経験を堂々と主張する」などと繰り返しています。

 しかし、日本の金融機関の損失額が相対的に少ないのは、九〇年代の金融危機のために、欧米にくらべて米国型「金融モデル」(別項)の採用が遅れたことによるものです。いわば周回遅れの走者だったのに、前を行く走者のトラブルで先頭に立ったようなものです。

 いま「日本の経験」について世界に発信するとすれば、「破たんした米国型『金融モデル』の反省に立って、金融にたいする規制を強化し、世界の金融秩序を再生させよう」と、“堂々と主張する”ことでしょう。

日本の大銀行は、どうして「復活」したか
 「公的資金の投入で銀行が復活した」という“経験”も、必ずしも正確ではありません。

 日本では、九〇年代後半から総額四十六・六兆円(うち資本注入は十二・四兆円)の公的資金が投入されました(注1)。

 公的資金の投入と引き換えに、銀行には徹底的な「経営健全化」が強制され、九〇年に十二行あった都市銀行は、今日までに、三菱UFJ、みずほ、三井住友の三大メガ・バンク体制に、ほぼ統合・再編されました。

 この統合の過程で、徹底したリストラ・人減らしが強行されました。九〇年に十五万二千二百三十七人だった都市銀行の労働者は、〇六年までに八万五千五百三十一人へ、実に七万人近くが減らされています。その手法は、大銀行が自ら派遣会社を設立し、正規社員を派遣社員に切り替えるやり方でした。こうした銀行「合理化」の強行こそ、その後、派遣労働が製造業にどっと広がる突破口になったのです。

 一方、国民にたいしては、銀行の利益を増やすため、異常な低金利政策が長期間継続されました。日銀の試算では、低金利による家計収入へのマイナスの影響は、九一年から〇五年までの累計で三百三十一兆円に達します(注2)。

 手数料の負担も増えました。いま十万円(未満)の普通預金で、土曜日の早朝にATMを一回利用すると手数料が二百十円、一年分の利子(二百円)が吹っ飛んでしまいます。

 税金も大幅に減免されました。たとえば、みずほ銀行の場合、〇三年度―〇七年度の五年累計で一兆八百七十億円の純利益を計上しています。実効税率を40%とすれば四千億円以上の税額になりますが、毎年わずかに五億円(五年で二十五億円)しか納めていません(注3)。「繰越欠損」という仕組みのため、過去の赤字が繰り越されて課税されないからです。

 このように大銀行が「復活」した最大の要因は、「公的資金の投入」による一時的な資本増強というより、猛烈な人減らし「合理化」、低金利政策による法外な収益、税金の減免という異常な資本蓄積のやり方によるものです。

※  ※  ※
 ところで、国民の多大な犠牲によって「復活」した三大メガ・バンク体制は、はたして日本の産業・経済の発展、国民の望む金融システムの形成へむかっているといえるのか。

 そうなっていない、と言わざるをえません。金融危機のもとで、いま中小企業への「貸し渋り」「貸しはがし」が急激に増大しつつあることは、それを端的に示しています。

 日本の金融機関と金融制度の民主化は、今後、引き続き独自に追求していかなければならない重要な課題です。

世界的な金融再編にのぞむ日本の視点
 世界的な金融危機のさなか、英国のフィナンシャル・タイムズ(FT)は、六ページにわたる日本金融の特集を組みました。同紙は、グローバルな金融世界から身を引いていた日本の金融機関が、最近、ふたたび世界へ乗り出しつつあると分析しています(注4)。

 FT紙の特集を裏書きするように、証券最大手の野村ホールディングスは、破たんしたリーマン・ブラザーズのアジア太平洋部門、欧州・中東部門を買収しました。三菱UFJは米国モルガン・スタンレーに、みずほは米国メリルリンチに、三井住友は英国バークレイズに、それぞれ大型出資を決めました。

 こうした日本の金融機関の動向にたいし、「朝日」(九月二十五日付)は、「世界金融再編―日本勢は好機を生かせ」と題する社説をかかげ、「人材や顧客を取り込めれば、弱みと言われた投資銀行業務で経営を強化できる」、いまがチャンスだと論じました。

 世界的な金融再編のもとで、各国の金融機関に求められる視点は、米国発の金融危機の教訓をふまえて金融秩序の再生をはかることです。そのために優先すべきことは、「投資銀行業務の強化」などではなく、深刻化する実体経済の回復のために、中小企業への「貸し渋り」などを即刻やめて、金融機関としての責任をはたすことではないでしょうか。

 マスメディアにも、“火事場泥棒”的な視点でなく、「金融秩序の再生」と「実体経済の回復」に寄与する視点を望みたいものです。(友寄英隆)
 (「米国発の金融危機」(1)は八日付、(2)は十六日付、(3)は二十一日付)
---------------------------------------------------------------
 米国型「金融モデル」 「新自由主義」の金融理論による金融の自由化、規制緩和を前提に、資本市場での投資銀行業務(証券業務)を中心とする金融業のモデル。最先端の金融技術=金融工学による「リスク管理」を駆使し、金利や為替のデリバティブ(金融派生商品)取引、不動産や金融債権の証券化、M&A(企業の買収・合併)などで投機的な利益を追求。預金を集めて企業に融資する商業銀行の金融モデルと対比される。
(注1)「日経」〇八年十月十五日付。
(注2)福井俊彦前日銀総裁の〇七年三月二十二日の参院財政金融委員会での証言。
(注3)みずほ銀行「有価証券報告書」より。
(注4)Japan: Banking, Finance & Investment ”Financial Times” September, 12, 2008.
関連記事
2008-10-29(Wed)

派遣切り 加速  「簡単に使い捨て」 トヨタ・日産など輸出メーカー

許すな!労働者使い捨て 大企業は社会的責任果たせ 国は労働者こそ支援しろ

金融危機、円高不況・・・この影響をもろにかぶっているのが派遣労働者だ。
メーカーは雇用責任をかぶらないため、派遣契約止めれば、即リストラ完了。

2000年はじめ、大リストラが吹き荒れた。
そのときは、大手などは希望退職を募り、リストラした。
退職金上積みなど、リストラ経費を計上していた。

4年前に製造業派遣が解禁されると様相は一変に変わった。
リストラ経費など不要、派遣会社と派遣契約を解除すればそれでOK。

かくして派遣労働者は、「気軽に」仕事がなくなり、路頭に迷うことになった。

大企業は、円高不況で経営が大変だというが、トヨタ、日産など誰もつぶれるなどとは思わない。
利益が減るというだけではないか。

その利益を生み出していた労働者を真っ先に切り、下請けを切る一方で、株主への配当は確保しようとする。
「会社は株主のもの・・・」という「株主宗教」のめざした理想的な経営環境だ。

「構造改革」路線がそれを加速した。
これでは、労働者や下請け企業はたまったものではない。

企業は社会的責任を負う。消費者、労働者や地域、下請けなどステークホルダーに責任を負っている。だから、その存在が許されている。

「株主」は、ほんらい、その会社の成長や発展を願うゆえの投資だった。
それが、会社の成長よりも、金儲けを目的にした「株主」が主流となった。

その貪欲な金儲けのために、ステークホルダーは犠牲を強いられる。
企業・会社の存在そのものが歪められているのではなかろうか。

輸出大企業は社会的責任を果たせ!だ。

問題は、政治だ。派遣切り捨てを許す法律をつくったのは自公政権だ。
製造業などの労働者派遣を直ちに禁止すべきだ。

金融機関に税金を投入するのに熱心になる前に、
現実に今起こっている派遣切りを直ちにやめさせろ!
緊急対策というなら「派遣契約解除禁止法」でもつくれ。

貸し渋り対策というなら、銀行に税金を投入するんじゃなくて、直接、融資しろ。

金融危機、円高不況を利用して、大企業・大銀行を救済しても景気は良くならない。
生活に苦しむ貧困層、低所得者に直接支援してこそ、景気対策になりうる。




東京新聞 2008年10月28日 朝刊
派遣切り 加速 不況・円高直撃『簡単に使い捨て』

 急激な円高による業績悪化や世界同時不況への不安が強まり、自動車や精密機器など輸出産業の工場で働く派遣社員の契約解除が相次いでいる。四年前に製造業派遣が解禁され工場で働く派遣社員が急増したが、メーカーには雇用責任がなく立場の弱い派遣社員の“大量解雇”が進む。寮生活者の中には住む場所を失う人もおり、貧困層の拡大を懸念する声が上がっている。 (砂本紅年、菊谷隆文)

保険受給 住宅確保
 「国は緊急措置を」

 「本当に使い捨て。何の保障もなく、簡単に切り捨てられて終わった」。埼玉県内に住む元派遣社員の男性(25)はそう怒る。

 五年前に東京都内の派遣会社に登録。自動車部品メーカーの埼玉工場と群馬工場で、半年ごとに契約を更新しながら組み立てや検査の仕事をしてきた。

 今年七月、メーカー側から「八月いっぱいでやめてくれ」と言われた。翌月、男性を含め約二十人の契約を中途解除。全国では約二百人の契約を打ち切った。男性の毎月の手取りは十五万円程度。ボーナスも退職金もなかった。今は実家に戻り、正社員を目指して職業訓練校の入学を希望している。

 「自分はまだ若いからいいけど、工場は三十代、四十代の派遣の人が多く、家族がいる人もいる。そういう人はどうしようもないだろう」と気遣う。

 「職場では人員整理のうわさばかり。自分の番はいつかって」。昨秋から長野県内の半導体メーカーで働く派遣社員の男性(37)も不安でいっぱいだ。

 九月以降、派遣社員数十人が契約を打ち切られた。昼食を共にしていた四十代の男性も「参っちゃった。リストラだ」と横浜の実家に帰っていった。

 東北出身の男性はこれまで派遣で全国を転々としたが、こんな行き詰まりを感じたのは初めてだ。派遣会社の寮に住むため、寮費などを引かれた手取りは約十三万円。失業すれば住む家も失うことになる。「この先どうなっちゃうんだろう。明日から来なくていいと言われたら情緒不安定になりそう」

 製造業の派遣社員でつくる労働組合「ガテン系連帯」共同代表の池田一慶さんは「派遣切りはこれからどんどんひどくなるだろう。構造改革で雇用を崩壊させた国は、雇用保険の受給資格の緩和や雇用促進住宅の活用などで、緊急措置を取る責任がある」と訴える。

落ち込む〝需要〟
派遣大手担当者 「危機的な状況」

 ガテン系連帯によると、製造現場での派遣社員の契約解除が顕著になったのは、自動車を中心に今年六月ごろから。サブプライムローン不況で、北米などでの製品の売り上げが激減。各メーカーが輸出向け製品の大幅減産を決めたからだった。

トヨタ自動車九州(福岡県)では六月と八月の二回にわたり、計八百人の派遣契約を解除。グループ企業の関東自動車工業(神奈川県)でも六月末に約百五十人が契約を打ち切られた。日産自動車の栃木、九州工場では十二月以降、計約七百八十人の契約更新を行わない方針だという。

トヨタ九州で約三百人が解除になった製造業派遣大手の日総工産(横浜市)では、今年一月に二万六千人いた派遣社員が、〝需要〟の激減で二万三千人に落ち込んだという。

 十月の新規受注は約七百人で、前年同期に比べて三千三百人も減少。伊東悦郎広報・IR部長は「会社に三十年いるが、経験したことのない危機的な状況だ」と話す。契約期間に満たないまま解除されることが多く、「派遣先が一カ月前に契約解除を通告すれば合法。こちらは弱い立場だ」と打ち明ける。

 最近の急激な円高で、自動車などの輸出産業がさらに打撃を受ける可能性があり、企業側が労働者のリストラをいっそう進める恐れも指摘されている。
///////////////////////////////////////////////////////////
関連記事
2008-10-28(Tue)

日経平均株価7162円、26年ぶりの安値  1ドル=90円台に急騰

金融危機の“悪玉役” は誰!

株安と円高の動きが激しい。
円高は、金融システム不安が相対的に小さい日本円に買いが猛然と集まっているらしい。
円高で輸出企業の業績悪化懸念が台頭し、日本株が下げ止まらないらしい。

「急激な株安も企業や消費者の心理を冷え込ませ、実体経済の悪化」を進めることから空売り規制の強化、公的資金の注入など市場安定化策を迅速に実施しろ、と各紙が主張している。

それで本当にいいのだろうか?
ちょっと冷静になってみる必要はないだろうか?

なぜ、こんな事態になったのか。
その大もとを見ないで、「なんでもあり」では改善しない。

「英米では過去三十年、日本で十年、行われてきた、コーポレートガバナンス改革を通じて、実経済の経営者たちを圧倒する力を投資家が獲得したからだ。「会社は株主のもの。経営者の義務は、株主への還元の最大化に尽きる」という株主宗教はその思想的武器であった。」

この株主宗教を「構造改革」と称して政策化し、推進してきた。
ここに大もとがあるのではないか。

今すぐやるべきことは、株主宗教と決別し、企業に社会的責任を果たさせることだ。
国民に犠牲を強いる政策と決別し、国民こそ主人公にした政策に転換すべきだ。

具体的には、大企業・大銀行の優遇をやめること。
公的資金投入の前に、貸し渋りをやめさせること。
リストラ・雇い止めをやめさせること。
投機を厳しく規制すること。などなど・・・

そして、なによりも、解散総選挙で、国民の信を問うこと。
経済危機を理由に解散を先送りし、麻生自公政権を維持する・・
これこそ、もっとも景気回復の障害ではなかろうか。



日経新聞 2008年10月28日
社説1 異常な株安・円高に迅速果敢な対応を(10/28)

 株安と円高の動きは常軌を逸している。27日の日経平均株価終値は7162円と、実に26年ぶりの安値をつけた。円相場は先週末に一時1ドル=90円台に急騰するなど独歩高の様相だ。政府は緊急市場安定化策の骨子を示したが、対応の鈍さが気になる。国際的な協調のもとで、市場の動乱を止める果敢な方策をもっと迅速に打ち出すべきだ。

 米国に端を発した金融危機が日本経済にもたらす打撃は比較的小さいとみられてきた。日本を襲う市場の激動はまさに「傷の浅さ」が原因になった。高金利の新興国や中小国に集まった巨額の投資マネーが通貨不安などで一斉に巻き戻しを始めた。消去法の選択として、金融システム不安が相対的に小さい日本円に買いが猛然と集まっている。

 円高は日本からの輸出を不利にする。企業の業績悪化懸念が台頭し、日本株が下げ止まらない。先週末には円相場が半日余りの間に14円もの幅で円高・ユーロ安に振れた。日経平均は27日まで4営業日で2140円も下げ、2003年4月のバブル後最安値を割り込んだ。

 主要国通貨の間でこれほど激しい相場変動が起きるのは極めてまれだ。急激な株安も企業や消費者の心理を冷え込ませ、実体経済の悪化をさらに進めてしまう。

 先週末の市場のパニックを止めるため、本来なら週明けの市場が開く前に対処策を公表するくらいの迅速さが不可欠で、実際に政府内でそうした動きはあった。ところが麻生太郎首相が中川昭一財務・金融担当相らに市場対策の策定を指示したのは27日午前になってからだった。明らかに後手に回っている。

 市場安定化策の骨子には空売り規制の強化、金融機能強化法に基づく公的資金の注入枠の拡大などを盛り込んだ。銀行が保有株を投げ売りしないよう、02年に設立した銀行等保有株式取得機構が一時的に株を買い取る仕組みも復活させる方針だ。これ以外の政策も含め、市場の混乱阻止のために十分な手段を尽くしてほしい。予算措置や法改正が必要な項目もある。迅速に実現させるのが与野党共通の責務だ。

 なにより、国際的な連携による為替相場の安定が不可欠だ。主要7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁は円相場の過度の変動と、それによる経済・金融の安定への悪影響を「懸念している」とする緊急声明を出した。特定通貨への言及は異例である。時機をみて円売りの市場介入に踏み切るなど、市場への意思表示を一段と明確にすべきである。



東京新聞 2008年(平成20年)10月19日
時代を読む   ドナルド・ドーア
金融危機の“悪玉役”

 外国投資家に買われた日本の悲劇。外資系が逃げて、株が暴落すると、メディアが泣き悲しむ。帰ってきてくれると、株価急反発で、歓喜に満ちる。内外の投機的「投資家」の株売買によって、一般国民のムードが躁鬱病的に変動するだけならいいのだが、実体経済に携わっている人の景況感、生産・投資の意欲、信用受領の可能性などに大いに影響するから、ただごとではない。英語でよく使う言い回しだが、経済という犬は投機という尻尾に振られている。

 金融大恐慌に次いで来るのは世界不況か、世界大不況か分からないが、「こんな世の中に誰がした」「犯人はどこにいるのか」といったような議論が盛んに繰り返されることだけは確かである。

 悪玉役の候補者はいくらでもいる。いわゆるNinja(ノー・インカム、ノー・ジョブ、ノー・アセット―収入も、職業も、資産もない人)に、100%の住宅ローンを貸す業者。その住宅ローンを証券化するばかりではなく、証券の実態を分からなくする派生商品に偽装する金融業者。高利益をあげようと、バーゼル協定の資本準備規定を逃れるために、貸借対照表外に、リスクの高いそういう商品を扱う、特別な機関をつくった銀行や証券会社。そういう一種の詐欺を許すように、規制撤廃を唱えて、グローバル金融市場の効率性を礼賛してきた、小泉政権下で幅を利かした、竹中平蔵氏など市場原理主義の経済学者。

 経済学のノーベル賞をもらった日にポール・クルーグマン氏が、ニューヨーク・タイムズに書いていたのだが、ポールソン米財務長官の時局収拾計画が失敗したのは、教条主義的な「官悪民善思想」の虜だったからである。

 まあ、信用バブルの原因どんよくは、金融業音の貧欲とリスク無視の軽率さにあるという指摘は、もはや陳腐な議論である。問題は、どうして金融業者が、規制を外させて、傍若無人の行動で、膨大な個人財産をつくることを許されたのか。どうして金融業界の政治支配力がそんなに増してきたのか。
 答えは、英米では過去三十年、日本で十年、行われてきた、コーポレートガバナンス改革を通じて、実経済の経営者たちを圧倒する力を投資家が獲得したからだ。「会社は株主のもの。経営者の義務は、株主への還元の最大化に尽きる」という株主宗教はその思想的武器であった。

 日本におけるその宗教の大教会は、東証、企業年金連合会、および経産省の企業価値研究会である。同研究会の大僧正、神田秀樹座長および副大僧正、研究会事務局長の新原浩郎課長が、最近の「商事法務」で、株主権力の主なテコである敵対的買収およびそれに対応する経営者のあるべき姿勢を説いている。

公平無私の経営者。買収者か、現経営陣か、どちらが「企業の将来のキャッシュフローの割引現在価値」を最大化できるかを判断する株主。前者が後者に充実した、客観的な情報を与える。そのようなシナリオを描いている。

 現実は? 株の時価と、買収者が提供するプレミアムとを比べて、株を売って、会社と縁を切ってしまったほうが得かどうかを株主が決める。その現実から、ばかげたと言えるほどかけ離れたシナリオである。

 でも、宗教はもともと現実との調和は問題ではない。僧侶たちおよび権力者に都合がいいかどうかが問題である。
(英ロンドン大学政治経済学院名誉客員=rdore@alinet.it)

関連記事
2008-10-28(Tue)

川辺川ダム問題、ダムなし治水を検討 国と熊本県が合意

「ダムによらない治水を極限まで追求する場を設けたい」と提案(金子国交相)

一歩前進。国交相が、「ダムによらない治水を極限まで追求する」と提案した。
当然だが、「五木村を見放すことはない」と確約もした。

一方、「ダムによらない治水がどこまでできるのか詰めていこうということ。どういう結果を生むのかは、やってみないと分からない」
「私は白紙という言葉は使っていない」などと、ダム計画の白紙撤回を決断はしなかった。

それでも、「ダムによらない治水」を追及する姿勢を示したことは変化だ。

蒲島知事が「(ダム建設計画は)白紙になったと受け止めた。生産的な会談だった」と感想を語っているように、国交省は、前向きな態度だったのだろう。

大臣答弁は、政治家としての本音が態度に現れ、官僚から言質を取られないように釘をさされたのが、「白紙という言葉は使っていない」に出ている。

金子一義 国土交通大臣 殿
 亀井静香元建設大臣が、島根県の中海干拓など中止を決断したように川辺川ダムも中止を決断すれば、後世に名を残す大臣となりますよ。今がそのチャンスです。・・・




朝日新聞 2008年10月28日14時0分
川辺川ダム問題、ダムなし治水を検討 国と熊本県が合意

 熊本県相良村に国土交通省が建設を計画している川辺川ダムについて、金子国交相と蒲島郁夫・熊本県知事は28日、同省で会談し、ダムによらない治水を国と県で検討することで合意した。これまで「ダム以外の案では治水に限界がある」としてダム建設を推進してきた国交省側が県側に歩み寄った。

 会談では、蒲島知事が9月にダム反対を表明した経緯などを説明、ダムなしでの洪水対策を求めた。これに対し、金子国交相も県や流域市町村と協議する場をつくる姿勢を示した。

 また、蒲島知事がダムで中心部が水没する予定の五木村の振興も求めたのに対し、金子国交相は「国が手を離すことはない」と答えたという。

 蒲島知事は会談後、報道陣に「考えを理解してもらえたと思う。国がダム事業を継続するという感覚は受けなかった」と語った。一方、金子国交相は「ダムによらない治水がどこまでできるのか詰めていこうということ。どういう結果を生むのかは、やってみないと分からない」と述べた。

 会談は県側が9月中旬に申し入れた。国交省もすぐ応じる構えだったが、内閣の交代や中山前国交相の辞任などもあり、日程調整がなかなかつかなかった。


(2008年10月28日 読売新聞)
川辺川ダム、国・熊本県が代替策協議へ

 国土交通省が熊本県相良村で計画する川辺川ダムについて、金子国交相は28日、今年9月に建設反対を表明した蒲島郁夫・同県知事と国交省内で初めて会談し、河川管理を担う国と県などでダムに代わる治水対策を協議する場を設けることで合意した。

 会談では、蒲島知事が国交省側に、代替の治水対策とともに、水没予定地のほとんどの住民が移転を終えている同県五木村の振興対策を要望。金子国交相は「ダムによらない治水を極限まで追求する場を設けたい」と提案するとともに、「五木村を見放すことはない」と確約したという。

 当初30分の予定だった会談時間は1時間近くに及び、終了後、蒲島知事は報道陣に「(ダム建設計画は)白紙になったと受け止めた。生産的な会談だった」と満足そうに語った。一方、金子国交相は記者団に「ダム以外の(治水の)方法を県とともに模索したいと考えており、会談は(解決に向けて)一歩前進と考えている。しかし、私は白紙という言葉は使っていない」とし、ダムを治水対策から除外したわけではない点を強調した。

 同ダムは1966年に計画が公表されたが、流域住民の反対もあって本体工事は着手されていない。知事の反対表明を受け、国交省は計画を見直す方針も示しており、ダム建設は中止に追い込まれる可能性が高まっている。

2008/10/28 13:46 【共同通信】
ダム以外の治水方法を協議 川辺川で国交相と熊本知事

 金子一義国土交通相は28日、国の川辺川ダム建設計画に反対している熊本県の蒲島郁夫知事と国交省内で初めて会談し、ダム以外の治水方法が可能かどうかを最大限に検討するため、国と熊本県などが参加する協議の場を近く設置することで合意した。

 金子氏は会談で「ダムによらない治水を極限まで検討する場を設けたい」と提案、蒲島知事も受け入れを表明した。

 会談後、蒲島知事は記者団に「9月に出した反対表明の方向で動くという認識だ」と強調したが、金子氏は「検討の結果がどうなるかはやってみないと分からない。(結論は)今は即断できない」と指摘、白紙撤回ではないことを強調した。

 会談では、水没予定地を抱える同県五木村について、金子氏は「見放すわけにはいかない」と述べ、振興策に努力する姿勢を強調した。

 蒲島知事は9月11日の県議会で「計画を白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追求すべきだ」と反対を表明。これに対し、国交省は「知事の判断は軽々には扱えない」として、ダム以外の治水対策も検討する方針を示していたが、国交相と知事のトップ会談は日程が合わないため遅れていた。
関連記事
2008-10-28(Tue)

住宅ローン破産 増える危険性 

「ゆとりローン」返済金利が、今年から2%から4・0%へと2倍になる対象者は7万1302人。

昨日も触れた住宅ローン。
追加経済対策で麻生総理がやるという住宅ローン減税だが、減税の効果は疑問との声が上がっている。住宅ローン破綻が増えているらしい。

 「日本版サブプライム危機――住宅ローン破綻から始まる「過重債務」(著者・石川和男氏)は、

 「バブル経済崩壊後の1990年代前半、当時の住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)は「ゆとりローン」という住宅ローンを扱っていた。このゆとりローンとは、お金がない若いうちは返済額を最小限に抑え、年齢が上がり収入が上がってから返済額を増やしましょうという考え方だ。
 「当初の5年間の返済を期間75年の借入として計算(1995年からは期間50年に変更)するため、低金利でお金を借りることができる。1997年には「頭金ゼロ」で住宅を購入することができるようになり、さらに1998年には貸出金利を年2.55%から年2.0%に引き下げ、借入条件も年収400万円から300万円に下げた。「条件を緩和したということは、本来住宅ローンを組めない人たちに返済能力を無視してお金を貸したということ。しかも国による“貸し込み”であったことが問題だ」と石川氏は指摘する。
(Business Media 誠  http://bizmakoto.jp/
 http://bizmakoto.jp/makoto/interview.html)より

「ゆとりローン」の問題を考えると、減税して住宅ローンを組むことを奨励するだけでいいのだろうか、と思う。

「ゆとりローンで借りた人たちへの救済措置は、一切用意されていない。そもそもゆとりローンは、政府が景気対策の一環として取り扱いを始めたもので、どんどん融資条件が緩和されていった。景気対策に協力した人が景気対策の犠牲者になる前に、政府は必要な政策を打ち出すことが必要だ」と訴える。(石川氏)
・・・そうだそうだ。




10月25日19時18分配信 産経新聞
家計に打撃!住宅ローン段階金利が最大引き上げ期間に突入

 旧住宅金融公庫(現住宅金融支援機構)が提供していた段階金利制度を用いた住宅ローンの返済金利が、大きく引き上げられる期間を迎えた。平成10年10月16日~12月26日までに申し込んだローンの利用者の返済金利が、今年から2%から4・0%へと2倍に跳ね上がるからだ。対象となるローンの残高は3月末現在で1兆1205億円、利用者は7万1302人に上る。

 旧公庫の段階金利制度を適用した住宅ローン金利は、若年層の住宅取得を促すため貸し付けから10年間の金利を通常より低く設定し、11年目から金利を引き上げる仕組み。同制度を用いたローンは新型ローンに一本化するため17年に廃止されたが、ローンそのものは19年に設立された住宅金融支援機構に受け継がれており、総残高は39兆5903億円という。

 金利が4%に引き上がると、借入金2000万円で返済期間35年の元利均等返済とした場合、毎月の返済額は8万2506円となり1万6254円も高くなる。同制度の平均的な金利幅とされる15年11月21日~16年1月18日の申し込み分は、最初の10年間が2・6%で、11年目以降は3・5%という。

 中央大学の井村進哉教授は「返済額の年収に占める割合が3割を超える人でローン破産が増える危険性がある」と指摘。業界関係者の1人は「そうでなくても収入の落ち込みなどで、住宅ローン返済が滞り自己破産するケースもでてきている」と話す。


NHK 特報首都圏 放送日 :2008年10月24日(金)午後7:30~午後8:00(30分)
住宅ローンを払えない ~日本版“サブプライム問題”の恐怖~
10月24日(金) アメリカのサブプライムローン問題が世界経済を震撼させている中、日本でも住宅ローンが払えなくなる人が急増している。

 その背景には、10年ほど前に景気浮揚策として住宅購入が推奨され、住宅金融公庫(当時)が融資条件を大幅に緩和、比較的所得が低い人でも住宅ローンが組めるようになったことが指摘されている。将来の賃金上昇を見込んで無理なローンを組んだ人達が思ったほど収入が増えず、次々と破綻に追い込まれようとしているのだ。2008年秋、多くが金利上昇となることから破たんは更に増えるという。日本版“サブプライム問題”といわれる事態がなぜ引き起こされたのか検証する。
出演者 :西東  大 【ゲスト】住宅ジャーナリスト…山下 和之, 【語り】掛川 裕彦

時事通信(2008/10/26-14:24)
住宅ローンなど減税目白押し=財源論は置き去り-追加経済対策

 政府・与党は、月内に取りまとめる追加経済対策をめぐり、週明けから詰めの調整を本格化させる。衆院解散・総選挙をにらみ、対策案には住宅ローン減税や中小企業の法人税減免など減税項目が目白押し。しかし、これまで財源に関して踏み込んだ議論はなく、麻生太郎首相が「極力避ける」とした赤字国債の発行額をどこまで抑制できるかは不透明だ。

 麻生首相は先に、住宅ローン減税に関し、所得税から差し引く最大控除額(現行160万円)を500万円に拡充する考えを表明した。国土交通省によると、これが実現すれば減税規模は現行の約8000億円から1兆5000億円弱に膨らむ見通しだ。 

 住宅ローン減税では、個人住民税の扱いが焦点となる。麻生案では、仮に適用期間を10年間とすれば、年間で平均50万円の減税を受けられる計算。しかし、1年間に支払う所得税額は年収900万円の層でも42万円に届かず、減税の恩恵を最大限に受けられるのは一部の富裕層に限られる。

 減税効果を広く行き渡らせるには、所得税に加え、地方自治体に支払う住民税も減免する必要がある。しかし、自治体の税収減への懸念から「慎重に考えなければならない」(鳩山邦夫総務相)との意見もあり、調整は難航しそうだ。

 中小企業減税では、中小企業(資本金1億円以下)の800万円までの利益に適用される22%の軽減税率(本来は30%)をさらに半減する案が有力だ。
 追加対策ではこのほか、企業の設備投資促進税制、証券優遇税制などの項目が並ぶ。ただ、麻生首相は同時に、将来の消費税増税に向けた中期プログラムを策定するよう指示しており、「将来の増税を前提に減税を実施するのでは、景気対策としてのメッセージは伝わりにくい」(原田泰・大和総研チーフエコノミスト)との指摘もある。(了)

毎日新聞 2008年10月24日 20時01分
住宅ローン減税:個人住民税も対象に 国交相が調整に意欲

 金子一義国土交通相は24日の会見で、麻生太郎首相が追加経済対策で住宅ローン減税を過去最大規模にするよう指示したことについて「(所得税だけでなく)当然、住民税も合わせてやっていかないと実効性がない」と述べた。

 住宅ローン減税の最大控除額は現在160万円で、00年、01年には587万5000円だった。しかし、もともと所得税額が少ない人の場合は減税規模を拡大しても恩恵を受けにくい。このため、金子国交相は個人住民税も減税対象に加えるよう総務省と調整することに意欲を示した。

 また、国交相は借り入れだけでなく自己資金で住宅を改修する場合の減税も「何とか実現していけないか」と述べた。【位川一郎】


関連記事
2008-10-27(Mon)

市場を制御できる経済システムへ 市場原理主義から撤退を

新自由主義的経済政策の破綻を認めよ

米国発の世界的金融危機は、新自由主義的経済政策の破綻を示している。

自公政権は、この誤りをまず認めるべきだ。

だが、そんな反省は微塵も見えない。
金融不安は、日本が経験し、公的資金注入で克服した、その経験を伝えたい。
なんてのんきなこと言っているだけでは、何の役にも立たない。

いま求められているのは、市場原理主義から撤退し、市場を制御できる経済システムの構築に踏み出すべきだ。




毎日新聞 2008年10月27日 東京朝刊
社説:視点 金融危機 市場を制御できる経済を築こう=論説委員・今松英悦

 米国に端を発した世界的金融危機は、経済危機の様相さえ帯びてきた。資金が世界中を流れ回っていることを考えれば、いま元気にみえる国も、安全ではないことは容易に想像できる。

 たった1年半前には、先進7カ国の財務相や中央銀行総裁が、世界経済の状況を数十年来なかったことと自賛していた。

 こうした楽観論を支えてきたのが新自由主義に立脚した経済学だ。財政の肥大化や、政府による経済活動や市場への介入は経済活力をそぐと主張し、小さな政府政策を推進した。公的介入が撤廃されれば、適正な資源配分が実現し、自律的な経済成長にもつながるというのだ。

 英国のサッチャー政権や米国のレーガン政権が先駆けで、規制緩和、民営化などを柱とした「小さい政府論」は90年代以降さらに勢いを増した。

 しかし、米国の住宅バブルが崩壊したいま、制御不可能な市場を人類の成果であるがごとく誇ってきた経済システムの欠陥は明白になった。

 当面は、金融危機や経済危機が世界的な恐慌に深まらないよう、パッチワーク的な対策を講じていかざるを得ない。緊急世界首脳会議もその一環とみることができる。ただ、そうした対策は急場しのぎに過ぎない。その後に、どのような経済の姿を描くのかが大事である。具体的には市場の暴走を制御できる経済システムへの転換である。

 市場が経済活動を円滑に進めていく上で、不可欠の装置であることは間違いない。投資を広く支えていくためには投機も欠かせない。市場での損失を回避するリスクヘッジ機能も認めなければならない。市場が有効に働くためには、透明性が高くなければならない。

 市場原理主義といわれる新自由主義的経済政策の最大の問題点は、政府や財政を市場と対立的にとらえてきたことだ。市場に任せれば、最適の解決策が得られるという錯覚に染まっていたといっていい。政府や規制はその障害という考え方だ。

 しかし、政府のみならず市場もしばしば失敗を犯す。しかも、グローバリゼーションの時代には、その失敗が瞬時に世界に広がる。リスクヘッジのための商品が格好の投機商品ともてはやされ、危機の連鎖はより起こりやすくなっている。

 これは正常な経済とはいえない。新自由主義的経済政策の無政府性は今年のノーベル経済学賞受賞者であるクルーグマン・プリンストン大教授も指摘している。政府や金融監督当局が市場を制御できる経済システムへの組み替えが必要なのだ。
関連記事
2008-10-27(Mon)

住宅ローン減税、道路財源地方へ1兆円 追加対策をどうみるか

国民のふところを温める対策となるのだろうか?

追加経済対策で麻生総理が強く指示したのが、住宅ローン減税と地方への財源交付だ。
国民にとって、景気減速=収入減・家計圧迫というふところ具合がどうなるのかが一番の問題だ。

まず、住宅ローン減税について。
この対策は、売れなくなった住宅を、消費者に減税の特典をつけて購入してもらおうというものだ。

いま巷の住宅販売事業者は、あれやこれやの特典をつけたり、値引きして必死で営業している。
2500万円前後の分譲マンションで、先着10名の成約者に100万円プレゼント付きなどというのもある。ローン減税は今でもあるから、合わせれば結構優遇される。
それでも、なかなか売れない。

景気が後退し、ボーナスもカット、昇給も見込めないなど将来の生活設計の展望が見えない状況が拡大しているなか、一生の買い物を決断するには勇気がいる。
そんなときに、ローン減税だ、買ってくださいと言われてもなあ・・、ではなかろうか。

「99年からの住宅ローン減税の場合だと最も減税の恩恵を受けたのは、ローンを組んで15年たっても残高が5千万円以上残る高額物件を買い、かつ年間の所得税額が50万円以上の高所得者だった」らしい。

減税額を増やしても、低所得者層には縁のない話なのは確かだ。
住宅というなら、低所得者向けの住宅確保、供給こそ実施すべきだろう。


道路特定財源の一般財源化に伴う地方への1兆円交付について。

これは、道路特定財源である揮発油税収の4分の1(7000億円)を地方に交付する地方道路整備臨時交付金を、1兆円に増やそうというものだ。
その際、一般財源化することが決まっているから、同臨時交付金はなくし、道路限定でなく、何でも使える財源として地方に配分しようというものだ。

前にも書いたが、一般財源化されても、道路予算を削らなければ、特定財源の「名を捨て実をとる」ことになる。
つまり、地方が、なんにでも使えるといっても、高速道路など大型道路事業を続ける限り、国直轄事業負担金などで、地方は国に道路予算を吸い上げられれる。
高速道路中心の道路政策を改めない限り、地方の裁量は限定的にならざるを得ない。

地方への予算配分を増やすこと自体は当然だが、おおもとを改めないと意味がない。
「地方への配分が7千億円から1兆円に増えれば、国が進めようとしている「生活者財源」に回る額が減る可能性がある」という懸念は当然だ。



朝日新聞 2008年(平成20年)10月25日

バラマキ追加、大丈夫?

 麻生首相が与党の新総合経済対策の大幅な積み増しを指示した。
 解散・総選挙をにらみ、過去最大の住宅ローン減税と、道路特定財源から地方に渡す交付金拡大という「バラマキ」で景気刺激を狙う。国の借金が増えるのは確実なうえ、道路財源から回すはずの生活関連財源を圧迫する恐れもある。(山川一基、座小田英史、五郎丸健一)

「過去最大」の住宅ローン減税

「今必要か」疑問の声

「市場は冷え切っている。思い切った手を期待したい」。
麻生首相が23日突如打ち出しした「過去最大の住宅ローン減税」に、住宅業界の期待は高まる。
 昨年夏施行の改正建築基準法で建築確認が厳しくなって以降、建設・住宅業界は低迷が続く。首都圏の9月のマンション発売戸数は前年同月の半分に落ち込んだ。

 現行の住宅ローン減税は08年末で切れる予定。このため国土交通省は今夏、ローン残高の限度額を3千万円、最大控除額を300万円に拡大して09年以降も減税を実施するように、税制改正要望を出していた。首相指示はこれを超えるものだ。

 これまで最大の住宅ローン減税は、小渕政権で決め、99年~01年前半に実施された。ローン残高の限度額は5千万円で、対象期間は15年、最大控除額は計587・5万円だった。

 国交省は今回、これと同程度の減税なら、住宅着工戸数は約8万戸増(07年比7%増)になると試算。関連業界も含めて約4兆円の波及効果があり、国内経済の成長を約0・8%押し上げ、約20万人の雇用を作り出すという。一方、財務省幹部は「そこまでやらなければいけない状 況か」と頭をかかえる。

 従来の住宅ローン減税による08年の国の税収減は約8千億。これに対し、99年は年約1・2兆円減だった。景気減速で税収減が予想され、所得税・住民税の定額減税も約2兆円規模で年度内に実施することが決まっている。住宅ローン減税の拡大が加われば、税収減を補うために国債発行を増やさなければならない可能性もある。

住宅ローン減税の具体的な仕組みは年末の税制改正で決まる。99年からの住宅ローン減税の場合だと、最も減税の恩恵を受けたのは、ローンを組んで15年たっても残高が5千万円以上残る高額物件を買い、かつ年間の所得税額が50万円以上の高所得者だった。今回の住宅ローン減税拡大も、同様の「金持ち優遇税制」になる可能性もある。

キーワード  住宅ローン減税
 住宅購入や増改築に伴い住宅ローンを組んだ際、ローン残高の一部を所得税から税額控除(還付)する仕組み。08年末に切れる現行制度は、10年以上のローンを組んだ場合、年末の残高2千万円以下の部分を対象に1~6年目は1%、7~10年目は0.5%控除。「床面積50平方㍍以上」などが条件。毎年の控除額を少なくし、期間を15年にすることもできる。最大控除額は総額160万円。


道路財源から地方へ1兆円

生活者向け減る恐れ


 住宅ローン減税とともに、首相は23日、09年度に実施する道路特定財源の一般財源化に伴い、国の財源約3.3兆円のうち1兆円を地方に配分する考えを打ち出した。これまでも地方自治体の道路整備促進のために7千億円弱の交付金を配っているが、規模を拡大し、幅広い政策に使えるよう改める方向だ。

 道路財源は、ガソリンなどにかけられる税金を国や地方が道路整備だけに使う制度。
 「無駄な公共事業の温床」との批判が強まり、今春には福田前首相がさまざまな政策に使える一般財源化の方針を打ち出した。具体的な使い道として救急医療の充実や環境対策などを挙げ、「生活者財源」と呼んだ。

 一般財源化では、ガソリンにかけられる揮発油税収の4分の1を充てる「地方道路整備臨時交付金」の扱いが焦点だった。税収の一定割合が自動的に地方の道路整備に回り、「特定財源制度の中核」(財務省幹部)と言われているからだ。

 河村官房長官は24日の記者会見で「今の臨時交付金はなくなる。新しい仕組みをつくる」と述べた。与党関係者によると、麻生首相は23日に「使い道は地方に任せる」と語ったという。新制度では道路整備に限らず、自治体の裁量が広がる方向だ。

 一方、地方への配分が7千億円から1兆円に増えれば、国が進めようとしている「生活者財源」に回る額が減る可能性がある。国交省内には「道路の補助事業を絞る必要がある」との見方もあるが、与党内には道路整備の予算の確保を求める声も根強く、今後、調整は難航しそうだ。

関連記事
2008-10-26(Sun)

ホテルのバーは安い? 麻生総理のセレブぶり

高級ホテルのバーってどんなの?参考に



産経新聞 2008年10月24日22時1分配信
ホテルのバーは安い? 体験ルポ、行った飲んだ払った

 「ホテルのバーは安全で安い」。高級ホテルのバー通いを批判され、こう反論した麻生太郎首相。24日の閣僚の資産公開では、計4億5547万円を保有するセレブぶりが明らかになったが、解散風が吹く中、首相の言葉は庶民の心をつかむことができるのか。自宅で缶ビールを飲むのが日課のI(39)と、下町で飲むホッピーをこよなく愛するA(36)の2記者がホテルのバーを飲み歩いた。「安全で安い」は本当か-。
 
 ■漂う重厚感
 
 1軒目は帝国ホテルの17階にあるバー「インペリアルラウンジアクア」だ。首相が東京・新宿のスーパーを訪れ、庶民の暮らしぶりを視察後に行った店だ。
 国会の赤絨毯ほどではないにしてもふかふかの絨毯が敷き詰められ心地よい。フロアは2つに分かれていた。入り口近くに広がるピアノとギターの生演奏が聴けるフロアと、重たそうなドアの奥にある静かなフロアの2つだ。記者らは奥のフロアに通された。

 窓の外からは眼下に日比谷公園、少し先には東京タワーが望めて心を癒してくれる。

 Iはビール(1155円)をAはカクテル(1680円)を注文。下町の居酒屋ならビールは2~3杯飲める値段だ。だが、居酒屋にはまず出てこないコースターは真っ白い厚手のハンカチだった。

 つまみのメニューに目を剥いた。

 最も高い「キャビアの氷飾り25グラム」はナント1万8900円。記者らは仕方なく1番安かったカマンベールチーズ(1260円)を注文した。

 別の席には胸に弁護士バッジが光る紳士がグラスを傾けていた。席と席の間が離れているので、密談にはもってこいかもしれない。
 
 ■7000円の個室
 
 続いて訪れたのは国会議事堂にも近いホテルニューオータニの「カトーズダイニング&バー」。和をデザインに取り入れ、優雅で落ち着いた雰囲気のダイニングバーが売りとあって、入り口に花が飾られ洗練された店舗の造りは背伸びをしたデートには最適か。客層も若い世代が目立つ。

 ボトルワインは6000円から。記念日に訪れる頻度であれば来ることも可能か。

 ただ、居酒屋の定番メニューの「もずく酢」が1000円、「若鶏の唐揚げ」は1900円、デザートの「わらび餅」が1000円は、とても毎日通える値段ではない。「煎り銀杏」も1600円で、何粒入っているのか気になって仕方がないが、とても注文できなかった。

 「(麻生首相は)ご利用される際には警備上、個室を利用されます」(女性従業員)

 聞けば個室は利用料が2時間7000円だという。確かに安全かもしれないがため息が漏れた。
 
 ■つまみはカキピー
 
 3軒目はホテルオークラのバー「ハイランダー」。ホテルの1階にあるため、窓の外には隣のオフィスビルしか見えない。

 カウンターのほかテーブル席が約20席と、かなり小振りだ。VIP用の個室も見たところない。外国人客も立ち飲みしながら会話するなど外国の「パブ」のムードも漂う。

 値段も前の2軒に比べリーズナブルだ。

 ビールは1050円。最も高いキャビアは18グラムで7350円だ。「インペリアルラウンジアクア」とはわずか7グラムの違いで1万円以上の差がある。

 最も安いつまみも、ドライフルーツとオリーブ盛り合わせが840円と、IやAのようなサラリーマンでも手が届く値段だ。

 ビールとカクテルを注文して驚いた。お通しとして出されたのは「カキピー」だった。

 「(麻生首相は)よくご贔屓にしていただいております」と男性従業員。首相もカキピーを食べたのだろうか。
 
 ■紫煙の先には…
 
 最後に訪れたのは東京全日空ホテルの36階「マンハッタンラウンジ」。グランドピアノの演奏にあわせ女性歌手がビリージョエルの曲を歌う。ムードは満点だ。

 バーで葉巻をくゆらせるという麻生首相。メニューにも葉巻があった。

 「首相になってから回数は減りましたが、外相時代にはよくご利用いただいておりました」(男性従業員)

 首相がよく注文すると教わった葉巻「ホヨードゥモントレーペティロブスト」(1300円)を頼んでみた。メニューに「甘みとクリーミーさが特徴」と書かれていたが、よく分からなかった。

 コニャックを愛飲するという首相だが、高級品の「レミーマルタン ルイ13世」はグラスで1万5960円。ボトルはなんと31万5000円だ。

 眼下には解散含みで緊張が走っている国会議事堂がよく見える。紫煙の先に首相は何を思っているのか。

 4軒を回り終え、帰宅の途につくと、IとAの2人はバーに傘を忘れたことに気づいた。ホテル巡りの際には止んでいたが、取材を終えると無情の雨が頭を叩きつけ、急に現実へと引き戻された。

 1杯のビールよりも安いが、コンビニで1000円の傘を購入する羽目になり思わぬ出費がかさんだ。やはりホテルのバーはIとAにとって、うたかたの夢に過ぎないと実感した。

続きを読む

関連記事
2008-10-26(Sun)

「政局より国際的役割優先」 首相、解散したくない表明?

外交で うれしさ隠さず つづけたい総理の座

総理の座を、本当にうれしそうに勤めているようすがありあり。

解散?そんなの関係ない・・てな心境かな?




日経新聞 2008年10月26日
「政局より国際的役割優先」 首相、解散巡り表明
 【北京=島田学】麻生太郎首相は25日、アジア欧州会議(ASEM)首脳会合後に北京市内のホテルで記者会見し、衆院解散・総選挙の時期について「各国の話を聞き、国内的な政局より国際的な役割を優先する必要性の大きさを改めて感じた」と述べ、金融危機克服に向けた日本の役割を考慮して判断する考えを表明した。

 解散を見送れば、野党の攻勢で国会審議が行き詰まるとの見方があることには「永田町周辺では意識が出てくるのは当然なので、十分考慮しなければならない。色々なことを考えねばならない」と指摘。国会審議への影響なども視野に入れ、最終判断する考えを明らかにした。

 景気対策では追加経済対策で日本の内需を喚起する方針を示すとともに、各国も同様の取り組みが必要と主張。11月15日にワシントンで開かれる金融危機対応のための国際的な首脳会合に向け、デリバティブ(金融派生商品)の世界的な監督体制の強化を提案する意向も示した。 (00:09)
関連記事
2008-10-25(Sat)

「ダム建設ありき」から「流域住民が主人公」の河川行政求める 共産党政策

(資料) 日本共産党のダム政策、「流域住民が主人公」の河川行政への転換を

共産党が先日国交大臣に申し入れていたダム政策がHPにアップされていたので紹介する。
http://www.jcp.or.jp/seisaku/2008/20081022_river.html




国土交通大臣 金子 一義 殿
                                         2008年10月22日
                                       日本共産党国会議員団

「ダム建設ありき」を改め、住民参加を徹底し、「流域住民が主人公」の河川行政への転換を求める

 ダム建設計画をめぐり、熊本県知事が川辺川ダム建設中止を判断し、淀川水系流域委員会がダム計画を不適切とするなど、新たな事態が生まれています。清流を守りたいという流域住民の粘り強い長年の運動に押されたものに他なりません。

 河川行政のあり方をめぐる経済社会情勢は、地球規模の環境保全、水需要の縮小、計画想定外の豪雨の頻発、公共事業費の圧縮等財政逼迫、そして、住民参加・流域自治の気運の高揚など大きく変化しています。政府が押しすすめてきた「ダム建設ありき」の河川行政のゆきづまりは明らかです。いまこそ「流域住民が主人公」の河川行政に根本的に転換すべき時です。

 日本共産党は、従来から、自然環境と地域社会を破壊し、流域住民の合意のないダム建設計画に反対してきました。流域住民や漁民の反対の声を抑え込みダム建設計画を推進する政府に対し、流域住民や環境保護を願う国民と力をあわせ、自然環境保護や流域住民等の意見の反映、情報の公開など要求してきました。そうした運動が広がるなか、97年に河川法が改正され、河川行政において、環境保護や住民参加が位置付けられました。

 ところが、これを順守すべき国土交通省は、法改正で設置された有識者諮問機関(流域委員会)の形骸化をすすめ、住民の意見は聞きおくだけなど「ダム建設ありき」に固執し改正河川法の趣旨をないがしろにしています。これを改め、環境保護や住民参加、流域自治を徹底させるためには法改正も含む抜本的な見直しが必要です。

 また、川辺川ダムや八ッ場ダムなどの水没予定地の住民は、何十年も前につくられたダム建設計画によって、耐えがたい苦難を長年に渡り強いられてきました。これ以上苦難を押し付け続けることは許されません。直ちに中止・凍結すべきです。こうした地域住民の生活と営業を守ることを最優先し、新たな生活再建・地域再生のための事業を責任もって取り組むべきです。

 地域住民の命・安全、くらしを守り、自然環境との共生をはかるため、「ダム建設ありき」を改め、住民参加を徹底し「流域住民が主人公」の河川行政に転換すべきです。その立場から、日本共産党の提案と要求を申し入れます。

                       記

【1】.川辺川ダム、淀川水系ダムを直ちに中止し、「流域住民が主人公」の河川行政に転換する

 今回の熊本県知事や淀川流域委員会による、ダム建設計画の中止の判断は、流域住民の自治によって河川整備・管理を行うべきことを求めたものである。

 ダム建設は、自然環境や生態系、漁業資源に不可逆的な被害を与える事業であり、地域住民、地域社会へのマイナス影響も計り知れない。だからこそ、水没予定地住民や河川上流から下流域の住民、河川の恵みを糧とする漁民、水道を利用する住民など流域住民を無視して、河川整備や管理を行うことは許されない。国は、これまで、ダム建設計画を強引に押し付け、住民の共同を破壊するなど強権的に介入してきた姿勢を改めるべきである。

1.川辺川ダム、淀川水系ダムの建設中止を直ちに決断すること。

 本年9月11日、川辺川ダムについて、蒲島郁夫熊本県知事が「計画は白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追求すべきであると判断した」と表明し、建設中止を求めた。蒲島知事を支持する県民世論は85%にものぼっている。ダム予定地の相良村・最大受益地とされている人吉市も、「治水で守るべきものは、流域住民が生活の糧を得てきた清流・球磨川も含まれる」と計画の白紙撤回を求めている。

 10月16日には、淀川水系ダムについて、淀川水系流域委員会が「淀川などの流量増対策としての効果は限定的で緊急性は低い」ため「『河川整備計画』に位置づけることは適切ではない」とする最終意見書を提出した。今後の洪水対策は、人命を損なう「壊滅的被害」を「回避軽減させる」ことが重要で、計画を超える降雨にも対処できるよう「堤防強化」や洪水を流域で受けとめる「流域治水」による減災を強く提案している。滋賀県議会は、この意見を尊重することを求める意見書を可決している。

 国土交通省は、川辺川ダムの建設中止をただちに決断すべきである。淀川水系流域委員会の意見を尊重し河川整備計画を作成すべきである。重ねて申し入れる。

2.住民参加と情報公開を徹底する

(1)流域住民の意見が反映する住民参加を徹底して、河川整備計画をつくる

 97年の改正河川法は、治水と利水の目的に「河川環境の整備と保全」を加え、「河川整備計画」策定に、住民の意見を反映させる手続きを新たに導入した。計画作成の基準となる「河川整備基本方針」には、その仕組みは導入されない不十分さは残したが、住民参加は一歩前進した。「淀川水系淀川流域委員会」は、この趣旨にそって委員を公募によって決めるなど民主的な手法を取り入れた事例だった。
 
 しかし、流域委員会の委員をダム建設推進派で固め、ほとんど審議もせず決定している河川整備計画(愛媛県・肱川:山鳥坂ダム)もある。そればかりか、国土交通省は、自ら諮問しておきながら、意に沿わない意見を無視する暴挙すら行っている(淀川水系)。こうした改正河川法の趣旨に反し、住民参加手続きを形骸化することは許されない。法改正を含め住民参加手続きを見直し、河川整備計画をつくる。

<1> 河川整備基本方針は、策定段階から住民参加手続きを採用して流域住民の意見を反映したものにつくり直す。
<2> 法定の常設機関として「河川流域委員会(仮称)」を設置する。
 河川管理者に対し、計画策定から河川管理実施状況についていつでも意見が言える。
 委員は、学識経験者に流域住民等を加え、公募により選び、河川管理者の策定する河川整備計画について提言や意見を述べる。また、河川整備基本方針についても意見を述べ、変更を提言できるようにする。委員会の提言や意見の尊重を河川管理者に義務付ける。
<3> 河川整備基本方針は10年、河川整備計画は5年で見直す。
<4> 住民等からの意見を反映させる公聴会等の開催を義務付ける。
<5> 河川整備計画ができるまで、従前の計画による工事はいったん凍結する。

(2)情報公開を徹底し、流域住民から求められた資料などの情報はすべて開示する。

 ダム建設計画をめぐっては、治水計画を立てる上で基本となる基本高水流量や上水道・工業用水などの水需要予測が、過大に設定されているとの疑問がとりざたされてきた。また、ダムの代替案とされる堤防補強等の工事費を過大に見積ったり、費用対便益の算定における被害額の想定根拠が希薄であったり、これらの根拠となるデータを示さないなど説明責任を充分に果たさないケースも多い。ダム建設に都合の悪いデータは出さない場合も散見される。これを改め、求められた資料等についてはすべて開示するものとする。

【2】.ダム建設は、経済社会情勢の変化に対応し、中止・凍結を含め抜本的に見直す

 ダム建設は、08年度現在、国・地方合わせて156箇所が事業中で、その総額は9兆円を超え、残事業費は約4.5兆円にものぼり、年間約3000億円がつぎ込まれている。長期かつ多方面に大きな影響を与える巨額事業であることから、何十年も前の計画をそのまま継続することはさまざまな弊害や浪費を生むことになる。国土の開発を自然環境保全より優先してきた政治がゆきづまり、いまや地球規模での環境保全が求められている。公共事業費の圧縮や地方自治体財政の逼迫など財政緊縮は避けられない。水需要の縮小傾向が続き、水需要計画の見直しが余儀なくされている。治水対策でも計画で想定した雨量を超える集中豪雨が頻発している。こうした経済社会情勢の変化に対応し、流域住民の意見が反映する住民参加手続きや情報公開の徹底、緊縮財政のもとでの費用対効果分析などを前提に次の観点から、すべてのダム事業を中止・凍結を含め抜本的に見直す。

(1)事業中のダム計画の見直しの主な観点

<1>自然環境や生態系の保全、流域住民・漁民等の生活を優先する。
 ダム建設の計画段階から環境影響分析を実施するなど、河川環境の保全を優先する。
 流域住民や漁民・漁協等の合意のない事業は実施しない。

<2>「ダムによらない治水」を徹底して追求する。
 堤防強化や遊水地など洪水を流域で受けとめる「流域治水」による減災を追求する。森林保全による保水力の向上、土砂災害の防止のための施策を促進する。

<3>水需要計画の見直し、ダム建設費負担を関係市町村の住民に明らかにする。
 水需要の縮小傾向を踏まえ、計画を今日的に見直す。ダム建設費負担は、水道料金として住民に転嫁されることから、計画段階から関係市町村の住民に負担額を明らかにする。計画の変更に伴う事業費負担増の地方負担分を軽減できるようにする

(2)サンルダム、八ッ場ダム、設楽ダム、山鳥坂ダムなどは直ちに中止する。
 実際には目的や根拠を失っているダム事業、流域住民の合意が得られない事業、民主的手続きに基づかない事業、費用対効果の低い事業などはただちに中止する。

○ 国直轄・水資源機構が事業主体のダムのうち、次のダム等の事業は直ちに中止すべきである。(川辺川ダム、淀川水系ダム群は前述、地方整備局ごとに列記)
北海道:サンルダム、沙流川総合開発(平取ダム)、 東 北:成瀬ダム、鳥海ダム、
関 東:八ッ場ダム、湯西川ダム、霞ヶ浦導水、   北 陸:利賀ダム、
中 部:設楽ダム、木曽川水系連絡導水路      近 畿:足羽川ダム、
四 国:山鳥坂ダム、中筋川総合開発、長安口ダム改造
九 州:嘉瀬川ダム、城原川ダム、本明川ダム、立野ダム、筑後川水系ダム群連携
水機構:思川開発、小石原川ダム

 例えば、群馬県・八ッ場ダム(総事業費4600億円)は、基本高水流量が過大なうえ、洪水の治水効果がなく、予定地の地盤が崩落する危険があると指摘されている。また、八ッ場ダムの水は、過大な水利用計画や取水対策を見直し、水利権の転用で調整を行えば、必要ないとして、住民訴訟が争われている。
 また、北海道・サンルダムは、流域委員会でも名寄川の過大な目標流量に疑問が呈され、サクラマスの遡上、産卵にも重大な打撃を与えると専門家から指摘されたが、北海道開発局は説明をつくさず、開発局寄りの「専門家」意見だけをもとに本体着工にむけ事業を強行している。
 愛知県・設楽ダムは、建設予定地の設楽町が地元には利益がないと計画当初から反対してきた経過があり、「三河湾への影響が強く懸念される」(日本海洋学会)と指摘されるなど環境へのマイナス影響が大きい。などである。

○ なお、都道府県が事業主体の補助事業については、同様の観点から抜本的に見直す。

【3】.ダム建設が中止されても、住民の生活再建と地域振興に責任を持って取り組む
 川辺川ダムや八ッ場ダムなど、多くのダム建設計画は、半世紀もの長い間、水没予定地の住民をはじめ、地域に多大な苦難や不利益を押し付けている。

(1)「公共事業の中止に伴う住民の生活再建・地域振興を促進する法律(仮称)」を制定する。
 ダム事業など大型公共事業が中止された場合においても、地域住民が受けた困難を償うなどの観点から、国や関係自治体などが地域振興のための協議会をつくり、住民の生活再建支援や地域振興をはかることを義務付ける「公共事業の中止に伴う住民の生活再建・地域振興を促進する法律(仮称)」を制定する。

(2)ダム建設が進行中であっても、住民の生活と営業をまもる。

 事業実施中のダム事業においても、地域住民のくらしや営業を守るため、生活道路の補修や営業継続のために融資などできるようにする。
                                             以  上  
──────────────────────────────────


関連記事
2008-10-25(Sat)

消費税アップ―麻生首相 中期プログラムに盛り込むよう指示

追加経済対策・・財源は消費税増税ですよと 総選挙で国民に問う?

追加経済対策で、住宅ローン減税の拡充、道路特定財源の一般財源化で地方に1兆円、定額減税2兆円規模など与党がまとめた。それをうけ、麻生首相は、消費税増税を含む税制の「中期プログラム」策定を与党に指示した。

「消費税増税論は結局、バラマキの“免罪符”なのでは」(大手証券)との疑念も出ている、らしい。

いずれにしても、財源は消費税増税で。これが麻生総理の明確な意思だ。

問題は、総選挙で消費税増税を争点にするかどうかだ。

ひょっとして、解散総選挙を先送りするから、気軽に指示したのかも・・・。




毎日新聞 2008年10月25日 東京朝刊
追加経済対策:疑念呼ぶ 消費税増税論は「バラマキ隠し」

 麻生太郎首相は月内にまとめる追加経済対策で、与党や各省庁の要望に大盤振る舞いする一方、消費税増税を含む税制の「中期プログラム」策定の方針を示している。「足元は景気を最優先、景気回復後は財政再建」との姿勢だが、与党内は「総選挙と景気悪化で消費税増税の具体論は困難」(自民党幹部)との見方が大勢。「消費税増税論は結局、バラマキの“免罪符”なのでは」(大手証券)との疑念も出ている。

 与党が23日に首相に提出した追加対策の骨格には、定額減税や高速道路料金引き下げなど財政出動を伴う政策が並んだ。介護や少子化対策など社会保障分野で数年分の予算をまとめて確保する複数の基金創設も、財務省の抵抗を押し切って盛り込まれた。

 さらに、麻生首相は住宅ローン減税を過去最大規模にすることや、09年度に一般財源化する道路特定財源から1兆円を地方に移譲することを要請。自らバラマキを後押しした。

 首相は追加対策の財源について「赤字国債には極力依存しない」と強調する。しかし、景気悪化で国の税収が大幅に落ち込み、09年度からの基礎年金の国庫負担割合の2分の1への引き上げ(年間で約2・5兆円)の財源手当ても必要だ。このうえ、追加対策を大規模に実施すれば、赤字国債の大幅増発は不可避になる。

 そんな中、首相が無理を承知であえて「消費税増税カード」にこだわる背景には、バラマキによる財政悪化を隠したい思惑が強くうかがえる。【清水憲司】

アサヒ・コム 2008年10月25日
消費税アップ―麻生首相は本気を示せ
 少子高齢化で膨らむ社会保障の財源をどうするのか。景気対策は大事だが、国債の垂れ流しは困る。そんな不安が国民の間に漂うなか、麻生首相が注目すべき発言をした。
 月末にまとめる新総合経済対策に、消費税率の引き上げを含む中期の税体系プログラムを盛り込むよう与党に指示したのだ。

 何を言わんとしているのか、はっきりしないところはある。だが、首相の発言をいろいろ重ね合わせると、こんな趣旨になるのではないか。
 「全治3年」の日本経済が回復してくれば、消費税の増税に踏み出す。いつ、どのように税率を上げていくか、具体的なスケジュールを描き、負担増について総選挙で国民に訴える――。
 もしそうであるなら、その言やよしである。なにしろ、選挙の前に増税方針を打ち出すのはタブーといわれてきた。それを破って、負担増を真正面に掲げ、国民に信を問うという決意表明になるからだ。

 しかし、そう信じるにはいささか不安な材料もある。月末の対策とりまとめまでわずか1週間しかない。しかも与党や政府の税制調査会の議論もまったく経ていない。
 ひょっとして、実はまた、増税論議を先送りするための「逃げ水」公約ではないのか。小泉、安倍、福田政権はいずれも、税制の抜本改革の中で方向づけると言いながら、結局は論議を先送りしてきた過去がある。

 勇気をもって財源を語ろうというのなら結構だが、その割に新総合経済対策には定額減税をはじめ、高速道路料金の引き下げなど「バラマキ色」の濃い施策が並びそうだ。来春には国民年金の国庫負担割合を引き上げるための財源も必要になる。
 むしろ、とうぶんは国債を大量増発してしのぐための口実ではないのか、という意地悪な見方も出てきそうだ。

 首相は本気なのかもしれない。増税論を語らない民主党とここで差をつけ、責任政党として存在感を示すというなら、それは王道だろう。

 ならばこの際、首相に提案したい。
 増税の時期と引き上げ率などを具体的な行程表にして総選挙に臨み、勝てばただちにそれを法律で定めると約束することだ。景気回復の足取りによっては実施時期などを見直せる柔軟条項を組み込んでもいい。

 社会保障の負担をどのように分かち合っていくか。当面の経済失速を防ぎつつ、財政も再建していく。税制のあり方はそうした基本的な政策の土台になる。あいまいな議論でお茶を濁すことは許されない。

 首相は今回の発言をきちんと肉付けしなければいけない。当面の消費増税を否定する民主党にも、説得力のある税制論、財源論を求めたい。


続きを読む

関連記事
2008-10-25(Sat)

バブル後の最安値、7607円に迫る株安

日本の株安には2つの伏線
 1、日本企業の収益構造のグローバル化・・海外売上高比率は過去最高の45%(製造業)など
 2、機関投資家が換金のための株式売却に動いている。・・・金融危機に端を発する貸し渋りにより、株を売って借入金を返済する圧力にさらされている。


株安の要因が海外収益構造と銀行の貸し渋りにある、と読み取るのは早計だろうか。

しかし、日本株には欧米と違い、企業の財務体質が比較的健全だそうだ。

ならば、ことさら大騒ぎすることもないのかもしれない。

これまで、海外売上で大儲けした輸出大企業は、自力でがんばっててもらいたい。

税金投入と税金を負けてもらい大儲けしている大銀行は、貸し渋りをやめるべきだ。

政府は、輸出大企業や大銀行を、株式買取や公的資金投入などの経済対策で救済しようとしている。
しかし、これはおかしい。これまで、国民に対しては「自己責任」論で負担を増やしてきた。
ならば、輸出大企業や大銀行に対しても、「自己責任」こそ求めるべきではないのか。



日経新聞 2008年10月25日
社説1 グローバル危機を映した株価8000円割れ(10/25)

 日経平均株価は24日、8000円を割り、2003年4月に付けたバブル後の最安値、7607円に迫った。円高の進行による企業業績への懸念が原因だ。円相場はその後、13年ぶりの円高・ドル安水準になった。株安が示しているのは対岸の火事とも見られていた米住宅バブルの崩壊が、日本企業の経営を本格的に巻き込み始めた現実である。

 日本の株安には2つの伏線がある。
 第1に、日本企業が国内の少子化に対応して進めた収益のグローバル化だ。
製造業でみると、08年3月期の海外売上高比率は過去最高の45%に達している。こうした収益構造を、米金融危機に端を発する世界景気の減速が襲っている。

 対ドル、ユーロでの円高の進行が追い打ちをかけた。まず米金融危機を背景にドル安が進んだ。米国の変調は欧州の金融システムや実体経済に飛び火し、比較的堅調だったユーロも下げ始めた。欧米への輸出に依存する企業にとっては採算が狂い、収益の下振れに直結する。

 ソニーは23日、海外での需要減と想定を超える円高を理由に09年3月期の連結営業利益の予想を大幅に下方修正した。売り上げの8割を海外で稼ぐ同社への逆風は象徴的でもある。上場企業全体でも09年3月期は7年ぶりの減益に転じるのはほぼ確実とみられている。

 株安のもう1つの伏線は、機関投資家が換金のための株式売却に動いている点だ。
特に、投資家から集めた元手に負債を加えて投資し、収益の極大化をねらうヘッジファンドの売りが目立っている。株安を受けた投資家からの解約要請に加え、金融危機に端を発する貸し渋りにより、株を売って借入金を返済する圧力にさらされているためだ。

 2つの伏線が示す通り、日本の株式相場は、米国発の危機が世界に広がった構図を映し込んでいる。ただ、日本株には欧米と違うところがある。企業の財務体質が比較的健全である点だ。

 自己資本に対する有利子負債の倍率を示す「負債資本倍率」は日本企業の場合、07年度で0.82倍と米企業より健全だ。日本企業は90年代以降、負債を圧縮した結果、信用度が高まって貸し渋りの圧力を受けにくくなった。世界の企業の脅威に浮上し、株安の原因にもなっている信用収縮には強いといえる。

 東京証券取引所第1部に上場する企業のPBR(株価純資産倍率)は解散価値とされる1倍を下回る。株価が理論的に説明しにくい水準まで下げていることにも注目したい。

関連記事
2008-10-24(Fri)

「1世紀に一度の津波」「過ち犯した」 グリーンスパン氏

新自由主義の過ち認める
 「金融機関が自己利益を追求すれば、株主を最大限に守ることになると考えていた。私は過ちを犯した」


「これは規制や政府介入を緩め市場の自由に任せるという、自身と1980年代以降の米国が信望してきた経済理念の「欠陥」をも認めたに等しい発言だ」

この新自由主義をめざした「構造改革」路線。
自公政権は反省しないのかな?




産経新聞 2008.10.24 19:27
「過ち犯した」グリーンスパン氏認める 「マエストロ」の面影なく
 【ワシントン=渡辺浩生】巧みな金融政策のかじ取りから「マエストロ」(巨匠)の異名をもとったグリーンスパン米連邦準備制度理事会(FRB)前議長が、低所得者向け高金利型住宅ローン(サブプライムローン)問題に端を発した金融危機を招いたことへの自らの“過失”を認めた。金融危機の「戦犯」に数えられ、「過ちを犯した」と語る同氏の凋落ぶりは、規制緩和とグローバリズムによって世界経済を席巻した米国流市場主義が、大きな曲がり角にあることを象徴しているようだ。

 23日、下院政府改革委員会の公聴会。証言に立ったグリーンスパン氏に、もはや「巨匠」の面影はなかった。かつて議会証言は同氏の独擅場だった。難解な言葉を多用し議員をけむに巻き、市場はそのメッセージの解読に必死になった。

 グリーンスパン氏は金融危機を「1世紀に一度の津波」と表現し、自身の予想を超えた市場の大混乱に「ショックを受けた」と釈明を続けた。だが、議員は「危機につながった無責任な融資慣行をやめさせる権限があったはずだ」と、容赦のない質問を浴びせる。やがてグリーンスパン氏も認めた。
 「金融機関が自己利益を追求すれば、株主を最大限に守ることになると考えていた。私は過ちを犯した」

 これは規制や政府介入を緩め市場の自由に任せるという、自身と1980年代以降の米国が信望してきた経済理念の「欠陥」をも認めたに等しい発言だ。

 レーガン政権下の87年、議長に就任し、ブラックマンデー(株価大暴落)やアジア通貨危機、大型ヘッジファンドの破(は)綻(たん)など数々の金融危機を乗り切り、高成長を主導してきた。2004年にはブッシュ大統領から歴代最多の5期目の指名を受け、ホワイトハウスの信頼を勝ち得てきた。

 特筆されるのは、IT(情報技術)バブルの崩壊後、景気急減速を食い止めるために01年1月から段階的に実施した金融緩和策だ。この年9月の米中枢同時テロを受け利下げのペースを速め、03年6月には1・0%まで引き下げた。

 「日本型デフレを防ぐためだった」という超低金利策はしかし、住宅ブームを過熱させた。市場開拓の切り札がサブプライムローンだった。金融機関はローンを証券化して世界中の投資家に販売し、大量の資金が米住宅市場に環流された。

 借り手の返済能力を超えたお金を貸し込む営業が横行する。だが、グリーンスパン氏は監督権限を行使せず、過熱する証券化やデリバティブ(金融派生商品)取引に規制を加えることもなく、06年1月、退任した。持ち家を失ったサブプライム難民が続出し、景気後退入りも確実な今、「原因は不十分な規制にある」(スティグリッツ・コロンビア大教授)という批判が高まっている。

 ただ、規制緩和による住宅市場拡大は当時の「議会の意思」(グリーンスパン氏)でもあった。大統領選の投票を来月4日に控え、同氏が「スケープゴート」になったという側面も否定できない。

続きを読む

関連記事
2008-10-24(Fri)

天空の牙 ドル失墜の日

天空の牙 ドル失墜の日

天空の牙 ドル失墜の日

書名:天空の牙 ドル失墜の日 著者:松島令
出版:宝島社文庫  発行年月 2007年12月
価格:630円(税込)

本の内容
いまやアメリカ“帝国”の存在自体が地球と人類にとって最大の災厄となっている—名だたる科学者・歴史学者・経済学者たち老賢人グループが、そのアメリカを崩壊させる、恐るべき審判のシナリオを綴った。世界の市場で一斉に起こるドル大暴落!そのために日本をはじめとする世界各国に課せられる苦渋の決断。外為に精通する異色の元大蔵官僚作家が書き下ろす渾身の国際謀略エンターテイメント小説。

著者情報
松島 令(マツシマ リョウ)
元大蔵官僚。「プラザ合意による協調介入」「フィリピンの海外資本逃避救済」などの歴史的特務を遂行。経済犯罪小説『証券検査官』でデビュー。現在、滋慶文化学園にて、小説専攻講師を務める

※本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
購入日 2008年10月8日 
読始日 2008年10月8日
読了日 2008年10月13日
<感想メモ>
 米投資銀行の金融破たんが現実のものとなり、世界大恐慌の引き金になるのではないか、世界中が米発の金融不安におののいている。金融国家として成功したかに見えたアイスランドの国家破たんは痛ましい限りだ。株式投資も歴史的乱降下どつづけ、バブル以後、最安値もうかがう事態になっている。円高、ドル安、ユーロの下落など為替レートも激しく動いている。実体経済の景気を直撃し、倒産・リストラもすさまじい。
 本書は、地球・人類の災厄となったアメリカ帝国に金融テロで崩壊させるという物語だが、現実の今起こっている金融不安の本質をとらえているように思える。アメリカ一国が世界の頂点に君臨し、世界に軍隊を派遣し軍事的覇権をとなえながら、経済的には、ドルを基軸にして世界中の金を集め、経済的にも、文化的にも世界を従わせる。そんなアメリカの最大の弱点が、実態とかけ離れた投機的なマネーの存在であり、それをターゲットに、世界中から集まるマネーの流れを止めれば、アメリカはもろく崩れ去る。なかなか、面白い小説だ。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
関連記事
2008-10-23(Thu)

川辺川ダム、八ッ場ダム、淀川水系ダムなど、建設の是非が争点の1つに

総選挙前に野党が政策提言・・・

川辺川ダムや八ッ場ダムなどの建設をめぐって、マスコミからも注目が集まっている。
「週刊エコノミスト」10月28日号の、エコノミスト・リポートは、
・再燃する「脱ダム」論?  川辺川ダム「知事が白紙撤回」の衝撃 (岡田 幹治)
という記事を掲載。
そのなかで、
「民主党は、『税金のムダづかい』である川辺川ダムや八ッ場ダムの中止と住民の生活再建支援策をマニフェスト(政権公約)に盛り込みたいと鳩山由紀夫幹事長は話している。」

「ダム建設の是非が、総選挙の争点の1つになるのは必至である。」
と書いている。

民主・社民・共産などの野党議員でつくる「公共事業チェック議員の会」(愛媛新聞10月03日) が、ダム建設中止要請したという記事も出ていた。

昨日は、共産党が国交省に「流域住民が主人公」の河川行政に転換しろ!と申し入れている。
申し入れの全文はまだアップされていないようなので骨子だけだが、この間の川辺川ダムや淀川水系ダムの出来事をふまえ、住民参加の徹底、環境優先、ダムによらない治水対策の追求など転換をもとめ、ダム中止後の地域振興対策の法制化を求めている。

ダム建設問題が全国的な選挙の争点になるかどうかは別にして、熊本はじめその地域では確実にその是非が問われるだろう。

実際、今でも、国・地方合わせて155のダムが事業中で、総事業費9兆円を超えるという。残事業費も半分くらいあり、今後も増えつづけるだろうといわれている。

減税の財源がないとか言っているが、このダム事業を中止や凍結すれば、そこそこの金は出てくる。
そういったことも含め、総選挙で問いたいものだ。




2008年10月23日(木)「しんぶん赤旗」
流域住民 主人公に
ダム・河川行政で申し入れ

 日本共産党国会議員団は二十二日、金子一義国交相あてに、ダム建設計画をめぐる新たな情勢を踏まえ、「ダム建設ありき」を改め、「流域住民が主人公」の河川行政へと転換するよう申し入れました。こくた恵二国対委員長、佐々木憲昭、塩川てつや各衆院議員と、紙智子、仁比聡平両参院議員が参加しました。

 一九九七年の改正河川法は、河川行政における環境保護や住民参加を定めました。これに対し国交省は、同法を形がい化させ、従来の計画通りのダム建設に固執する姿勢を続けてきました。

 申し入れで、こくた氏は、熊本県川辺川ダムについて蒲島郁夫知事が中止を表明したことや、淀川水系流域委員会(国交省の諮問機関)が淀川水系の「ダム計画は不適切」としたことを指摘。両計画中止の決断を迫りました。

公共事業費の圧縮など経済社会情勢の変化を踏まえ、住民参加の徹底、環境優先、ダムによらない治水対策の追求など「流域住民が主人公」の河川行政へと転換し、ダム建設計画については中止・凍結をふくめ見直すよう要請しました。

 また、川辺川ダムや八ツ場ダム(群馬県)の建設予定地では、半世紀にわたって地域住民に不利益を押し付けてきたと指摘。ダム建設を中止した場合には、地域住民の生活に支障がでないよう、国の責任で地域再建を促進するよう求めました。
 国交省の甲村謙友河川局長は、申し入れ書について「しっかり読ませていただく」と述べました。

    ◇  ◇
<申し入れの骨子>

「ダム建設ありき」を改め、住民参加を徹底し、
「流域住民が主人公」の河川行政への転換を求める

Ⅰ.「流域住民が主人公」の河川行政に転換する
1. 川辺川ダム、淀川水系ダムの建設中止を直ちに決断すること
2. 住民参加と情報公開を徹底する
(1)流域住民の意見が反映する住民参加を徹底して、河川整備計画をつくる
(2)情報公開を徹底し、流域住民から求められた資料などの情報はすべて開示する

Ⅱ.ダム建設は、経済社会情勢の変化に対応し、中止・凍結を含め抜本的に見直す
(1)事業中のダム計画の見直しの主な観点
 ①自然環境や生態系の保全、流域住民・漁民等の生活を優先する。
 ②「ダムによらない治水」を徹底して追求する。
 ③水需要計画の見直し、ダム建設費負担を関係市町村の住民に明らかにする。
(2)サンルダム、八ツ場ダム、設楽ダム、山鳥坂ダムなどは直ちに中止する

Ⅲ.ダム建設が中止されても、住民の生活再建と地域振興に責任を持って取り組む
(1)「公共事業の中止に伴う住民の生活再建・地域振興を促進する法律(仮称)」を制定する
(2)ダム建設が進行中であっても、住民の生活と営業をまもる


愛媛新聞 2008年10月03日(金)
公共事業チェック議員の会がダム建設中止要請

 超党派の国会議員でつくる「公共事業チェック議員の会」(会長・鳩山由紀夫衆院議員)は3日までに、国が建設を進めている山鳥坂ダム(大洲市肱川町)など3ダムの中止などを求める国土交通相あての要請書を同省に提出した。

 要請書によると、中止を求めているのは、山鳥坂ダム、川辺川ダム(熊本県)、八ツ場ダム(群馬県)。また、国が事業補助する内海ダム(香川県)の建設についても慎重な再検討を求めている。

 要請書では中止理由として「費用対効果や環境への影響などを十分に検討し、国や地方の財政状況などに配慮しなければならない観点に立った」としている。

 山鳥坂ダムをめぐっては、同議員の会の衆・参院議員5人(松野信夫団長)が6月下旬に同ダム建設予定地などを視察していた。


関連記事
2008-10-22(Wed)

リニア中央新幹線構想・・・約5兆1000億円 金持ちJR東海

JR東海 南ア貫通ルートを目指す  環境破壊したいらしい

財政難、金融不安・・・世の中景気低迷局面なのに豪勢な話だ

JR東海は、5.1兆円の建設費を全額負担するという。
しかも、南アルプスをトンネルで貫通することを望んでいるらしい。
環境破壊もなんのそのって感じだ。

そんなに金あるなら、新幹線代安くしろ!
地方のローカル線廃止させないために設け分を拠出し社会貢献しろ!
もともとは、国鉄、国民の共有財産、ええとこ取りの分割利益じゃないか。

ルートをどうこうという前に考えるべきことがあるんじゃないだろうか。



信濃毎日新聞 2008年10月22日(水)

社説:リニア新幹線 「直線」ありきでなく

 リニア中央新幹線構想が実現に向けて一歩前進した。JR東海などがルート選定のための地形・地質調査の結果を自民党の特命委員会に説明し、了承された。報告書がきょう、国土交通省に提出される。

 木曽谷回りのA、諏訪・伊那谷回りのB、南アルプスを貫く直線のC-の3ルートすべてについて「施工上の留意点はあるが、路線建設は可能」との内容だ。

 これからルート選びが本格化する。Bルートを要望している長野県に対し、JR東海は直線のCルートを想定している。両者の隔たりは大きい。

 国家的プロジェクトだ。日本の大動脈にどちらがいいか、見極めなければならない。公共交通として利用しやすいよう、中間駅を含めて地元との調整が欠かせない。JR東海は、県の意向をじっくり聞いてもらいたい。

 足踏みしていたリニア計画は昨年末から動きだした。JR東海が建設費の約5兆1000億円を全額自己負担し、2025年に首都圏-中京圏間の開業を目指す方針を明らかにしたからだ。

 JR東海が想定しているのは直線ルートである。最短距離になるため建設費を抑えられ、乗車時間を短くできるとみられている。民間企業の論理と言える。

 しかし、単純に東京-大阪間を短時間で結べればいい、というものではないだろう。もし直線ルートに決まれば、諏訪や上伊那地方は路線から外れてしまう。活性化を願う住民の願いに背く。

 JR東海の松本正之社長は、地元との調整について「まず話を聞き、私どもがどういう計画、構想を考えているか話したい」と述べた。用地買収などで地元の協力が必要になる場面もあるだろう。信頼関係が大事だ。直線ルートありきで進めないでもらいたい。

 これまでのところ、長野県とJR東海は互いに距離を置いてきた。JR東海に対し、村井仁知事は「県に正式な説明もない」と不快感さえ示している。

 計画を実現させたい、との思いは県もJR東海も同じだ。感情的なわだかまりが募るようでは、計画の先行きも見えにくくなる。早く、話し合いのテーブルを設ける必要がある。

 乗り越えるべきハードルは多い。活断層周辺での掘削に伴う地盤の変形やわき水、一部の水利用への影響などが留意点に挙げられている。自然環境への配慮も重要だ。実現へ、しっかりとした整備計画を練り上げたい。

続きを読む

関連記事
2008-10-22(Wed)

2兆円定額減税・・・将来のツケなら負担増じゃないか

減税するなら大企業・大金持ちから財源調達を

政府与党が定額減税2兆円を追加経済対策に盛り込もうとしている。
減税は歓迎だ。が・・・・・、

「減税は一回限りで、はたして経済効果をもたらすか異論もある。財源は財政投融資特別会計の積立金から充てる案が検討されているが、結果的には赤字国債増発と同じになるとの指摘もある。
将来世代に借金を残すことになるし、いずれ消費税増税へ跳ね返ってくることにもなるかもしれない点は留意する必要がある」(東京新聞)

この指摘は正しい。

じゃ、やめた方がいいのか。これももったいない。
ならば、恒久的に、将来負担増にならない財源によるものなら大歓迎だ。

そんなうまい話があるのかと思うだろうが、それがあるのだ。
この間、大もうけしてきた大企業・大金持ちに負担してもらえばいいのだ。

労働者の賃金が上がらず、家計を圧迫し、貧困と格差が広がる中でも、彼らは大もうけしてきた。
逆に言えば、彼らが大もうけできたのも多くの国民が低賃金で働かされ、貧困の拡大を進めてきたからに他ならない。

使い捨ての派遣労働の拡大、社会保障の予算削減、税金・保険料負担の増大などなど・・
大企業・大金持ちが大もうけできる仕組みをつくりあげてきた。それが自公政権だ。

金融危機対策で公的資金投入だとか、証券税制の減税とか、
麻生財閥総理は、またぞろ大銀行、大企業、大金持ちのために、せっせと働いている。

こんな政権はもう退場願って、大企業・大金持ちから大もうけした分をはき出してもらおう。
全てはき出せといっているのではない、設けすぎた分だけでいい。
そうすれば、恒久的で、将来負担にならない財源が確保できる。

そんなことができる政権を望む。



東京新聞 2008年10月22日
社説:2兆円減税 なりふり構わずですか

 与党は追加経済対策に二兆円の定額減税を盛り込むらしい。庶民感情からすれば「助かる話」ではあるけれど、経済効果には疑問符も付く。選挙目当ての大盤振る舞いとすれば、その効果は怪しい。

 実現すれば十年ぶりである。金融危機に伴う景気対策として橋本内閣が一九九八年、計四兆円の定額減税を実施している。

 金融危機が実体経済に悪影響を与えつつある状況は当時と似ている。十月の月例経済報告の景気判断は「弱まっている」と下方修正、景気後退が加速し始めている。

 そんな中で政府・与党が近々決定する「生活対策」の目玉に位置付けるのが定額減税だ。

 二〇〇八年度中に所得税と個人住民税を合わせて二兆円規模の定額減税を実施すれば、四人家族の世帯で六万五千円程度の減税になるという。

 定率減税と違って、定額減税は低所得者層ほど恩恵が大きいとされる。減税分のお金で家計を潤すことで「消費の下支えと生活防衛」を図る狙いがある。課税されていない低所得者層には別途支給する方針だ。

 ただ疑問点も少なくない。

 減税は一回限りで、はたして経済効果をもたらすか異論もある。財源は財政投融資特別会計の積立金から充てる案が検討されているが、結果的には赤字国債増発と同じになるとの指摘もある。

 将来世代に借金を残すことになるし、いずれ消費税増税へ跳ね返ってくることにもなるかもしれない点は留意する必要がある。

 自民党は当初、財政規律派を中心に公明党が求める定額減税には慎重姿勢だった。それが一転、受け入れに回ったのはなぜか。整合性のある説明を求めたい。

 「十一月総選挙」の場合、与党は自公政権が維持できれば定額減税が実施できる、選挙に負ければなしだと、宣伝することになるだろう。選挙戦のカードなのだ。

 与党内からは、バラマキと批判されようが選挙勝利へなりふり構っていられない、との声も漏れる。しかし、政権死守への執念がそのまま得票に結び付くとは限らない。

 麻生太郎首相が「生活対策」を唱えるのは分かる。その一方で就任以降、ホテルのレストランやバーなどでの「夜日程」をこなしてもいる。おそらく「六万五千円」どころではないお金がかかっているのではないか。首相の言動と庶民感情とのずれが気になる。


続きを読む

関連記事
2008-10-22(Wed)

高速料金、「終日」半額案は一般財源化の骨抜き

道路特定財源を手放したくない自公政権 

「実施初年度は財政投融資特別会計(財投特会)の「埋蔵金」を使い、次年度以降は道路特定財源の余剰金を充てる案が浮上している。」

あれ~! 来年度から一般財源化するって話はどこにいったー?

「道路特定財源については福田内閣時代に09年度からの一般財源化を決めており、高速料金引き下げ策は「事実上の特定財源の温存だ」との批判が出る可能性もある。」

この案だと「事実上」じゃなくて、特定財源の維持ってことでないの?

経済対策で、特定財源維持ってのは火事場泥棒みたいだなあ・・・




朝日新聞 2008年10月21日3時2分
高速料金、「終日」半額案が浮上 政府・与党

 政府・与党が打ち出す新たな経済対策の柱として、地方を中心に高速道路料金を平日・休日を問わず終日半額とする案が浮上していることが20日、わかった。総合経済対策を受け9月から深夜5割引きなどを実施したが、地方を先行させる形で拡充する。必要な財源は4千億~5千億円の模様。民主党は大都市部を除いて「高速道路無料化」方針を決めており、高速道路料金のあり方が次の総選挙の焦点の一つになりそうだ。

 高速道路料金の引き下げは9月16日から、東名などの全線で平日午後10時~午前0時が3割引き、午前0時~4時が5割引きとなり、東京・大阪近郊を除く地方部では休日の午前9時~午後5時に5割引き(100キロまで、2回)となった。ただ、利用者から「時間帯が分かりづらい」との声が上がっていた。

 地方先行で料金引き下げを拡充するのは、景気対策で物流コストを下げるのが狙い。自動料金収受システム(ETC)の設置車両が対象で、どの区間から実施するかなどは国土交通省が詰める。東名や名神など都市部の路線では渋滞を避けるため一部区間にとどめ、首都高速や阪神高速では別の値下げを検討する。

 実施初年度は財政投融資特別会計(財投特会)の「埋蔵金」を使い、次年度以降は道路特定財源の余剰金を充てる案が浮上している。ガソリン税など国の道路特定財源の税収見込みは3.3兆円(08年度)だが、公共事業費の削減で年に4千億~6千億円程度余っている。

 民主党は来年度からガソリン税の暫定税率を廃止し、段階的に高速道路を無料化する方針を決定している。自民・公明両党は21日から調整に入るが、道路特定財源については福田内閣時代に09年度からの一般財源化を決めており、高速料金引き下げ策は「事実上の特定財源の温存だ」との批判が出る可能性もある。

関連記事
2008-10-22(Wed)

続)反貧困世直しイッキ! 大集会宣言

宣言全文 共感!



反貧困ネットワーク http://www.k5.dion.ne.jp/~hinky/index.html
反貧困資料室
2008-10-19
 http://d.hatena.ne.jp/hinky/20081019/p1

「反貧困“世直しイッキ”大集会 ~垣根を越えて、つながろう~」集会宣言
意見・声明, 反貧困ネットワーク

 私たちは、今日ここに「世直し」のために集まりました。

 どんな世を直すのか。

 それは、人が人らしく生きられない、人間がモノ扱いされる、命よりもお金や効率が優先される、貧困が広がる、そんな世を直すためです。

 どうやって直すのか。

 それは、一人一人が声を上げ、場所を作り、それによって仲間を増やし、守られる空間をつくり、一人じゃないことを確認し、そして相互に垣根を越えてつながっていくことで直します。

 私たちの社会は今、間違った方向に進んでいます。私たちはそれを直したい。それが、私たちの責任です。「自己責任」などは、決して私たちが取るべき責任ではない。私たちには私たちの、市民には市民の、責任の取り方がある。

 いま、日本社会は大きな岐路に立っています。

 労働者をいじめ続けるのか、人間らしい労働を可能にしていくのか、

 社会保障を削り続けるのか、人々の命と暮らしを支える社会にするのか、

 お金持ちを優遇し続けるのか、経済的に苦しい人たちへの再分配を図るのか、

 生存権を壊すのか、守るのか。

 私たちの選択は決まっている。私たちは、人間らしい生活と労働の実現を求める。


 選挙が近い、と言われています。

 政権選択の選挙だと、言われています。

 しかし、私たちが求めているのは単なる政権交代ではない。日本社会に広がる貧困を直視し、貧困の削減目標を立て、それに向けて政策を総動員する政治こそ、私たちは求める。

 そのためにはまず、労働者派遣法の抜本的改正が必要である。また、社会保障費2200億円削減の撤廃が必要である。

しかし、それだけでは足りない。雇用保険、就労支援、年金、医療・介護、障害者支援、児童手当・児童扶養手当、教育費・住宅費・子ども支援、生活保護、あらゆる施策の充実が必要である。この国ではそれらが、貧しすぎた。政治は、政策の貧困という自己責任こそ、自覚すべきだ。道路を作るだけでは、人々の暮らしは豊かにはならない。

そしてその上で、国内の貧困の削減目標を立てるべきだ。貧困を解消させる第一の責任は、政治にある。


 私たちが「もうガマンできない!」と声を上げてから一年半。私たちは着実に、仲間を増やしてきました。私たちの仲間はすでに全国各地に存在し、分野を越え、立場を越え、垣根を越えたつながりを作り始めている。

小さな違いにこだわって、負け続けるのはもうたくさんだ。敷居を下げ、弱さを認め、弱さの自覚の上に、強い絆を作る。それが、私たちの運動であり、私たちの世直しだ。

 声をあげよう。

 居場所を作ろう。

 仲間を増やそう。

 一人一人が、もう一歩を踏み出そう。

 そして、社会を変えよう。政治を変えよう。


 もう一度言う。

 私たちは、垣根を越えたつながりを作ろう。

 労働者派遣法を抜本的に改正させ、社会保障費2200億円削減を撤回させよう。

貧困の削減目標を立てさせよう。

 そして、誰もが生きやすい社会を作ろう。


 それが、私たちの権利であり責任だ。


 以上、宣言する。2008年10月19日、反貧困世直しイッキ大集会参加者一同。



関連記事
2008-10-20(Mon)

反貧困世直しイッキ!大集会―約2000人が参加

貧困を削減する政権を求める

「政権選択の選挙だと言われているが、私たちが求めるのは単なる政権交代ではない」「日本に広がる貧困を直視し、貧困の削減目標を立て、それに向けて政策を総動員する政治こそ、私たちはもとめる」(宣言)

「景気の悪化で不安を抱いている人が多く、さらに貧困が深刻化するおそれがある。今こそ国が貧困をなくすための取り組みを行うべきだ」(反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長)




「朝日新聞 2008年10月20日1時45分

反貧困」2千人が集会 派遣労働者やフリーターら

 市民団体「反貧困ネットワーク」が19日、東京・明治公園で開いた集会に派遣労働者やフリーター、生活保護受給者ら約2千人が参加した。国連の「貧困撲滅のための国際デー」(17日)に合わせた世界同時アクションの一環として、「STAND UP」の文字とともに立ち上がり、国内外の貧困問題の解消を訴えた。

     ◇

 人間らしい生活と労働の実現を――。東京都内で19日に開かれた「反貧困 世直しイッキ大集会」(主催・反貧困ネットワーク)では、派遣労働者やシングルマザー、生活保護受給者などの参加者たちが、次々と窮状を訴えた。集会の狙いは、貧困対策を次の総選挙の争点にすることだ。

 反貧困ネットワークは1年前、市民団体や法律家、労働組合などが集まり設立。今年7月から3カ月余りかけて「反貧困全国キャラバン」が全国を回り、各地で無料相談会などを開いてきた。19日に東京の会場にゴールした。会場には約2千人が集まった。

 広島県から集会に参加した契約社員の太田潤さん(34)は、中国のコールセンターで働いた体験を話した。

 「成長著しい中国で語学を身につけ成功しよう」。4年前、ネットでそんな魅力的な宣伝文句を見つけた。専門学校を卒業後、就職はしたものの営業職になじめず退職し、派遣に。ボーナスも昇給もない、細切れ雇用の生活に不安を感じ始めていた時だった。

 コールセンターで働きながら語学を学べるという会社の仲介で、旅費などは自己負担し、中国・大連へ。「どうせ非正規から脱出できないなら、中国に未来をかけてみよう」という思いだった。

 業務は、日本のメーカーが生産をやめたワープロの技術サポート、居酒屋チェーンのアルバイトの受け付けなど。午前9時から午後6時まで、日本からの電話に応対した。

 一緒に働いていた約100人のうち半数が日本人。製造業派遣で疲れ切った人、心を病み薬を手放せない人……。「日本が嫌で出てきた人も多かった。お互い深くは話さないが、一緒にいて気楽だった」と振り返る。

 しかし、現実は厳しかった。時給はわずか20元(当時は約300円)。月給は5万円程度にしかならず、家賃や食費で消えた。中国語の講習は週1回90分ほど。納得できず、上海の別のコールセンターに転職したが、派遣時代にためた100万円が底をつき、2年前に帰国した。

 「非正規労働者の心のすき間につけ込み、中国で安く働かせる。そんな会社は許せない」

 前回05年の衆院選は、急な解散で在外投票の手続きが間に合わず投票できなかった。次の衆院選では「雇用の安定」を実現できそうな政党に投票するつもりだ。

 集会では、労働や社会保障などテーマ別に12の分科会が開かれた。

 「老人は死ねというのか」といったのぼりの下で開かれた後期高齢者医療制度の分科会。参加者からは「医療費を抑制するために、高齢者や障害者などの働けない人は、ある程度の水準の医療で我慢してくれという制度だ」と批判の声が上がった。

 労働分科会では、東京都品川区の老人保健施設で働く中塚聖子さん(28)が、「基本給は主任手当がついても9万2500円。手取りは14万円で、時給制だった非常勤の時より悪くなった」と介護労働の低賃金の実態を報告した。


(東京新聞)2008年10月20日 07時09分

自己責任ではない 命を削らないで 『反貧困ネット』 都内で2500人集会

 貧しさのため生活が困難になっている人たちが連携と現状改善を訴える「世直しイッキ!大集会」が十九日、東京・明治公園で開かれ、派遣労働者や野宿者、障害者など約二千五百人(主催者発表)が集まった。貧困や社会保障問題について話し合い、集会後にデモ行進をした。

 貧困問題に取り組む市民団体や労働組合らでつくる「反貧困ネットワーク」の主催。派遣労働や高齢者医療、女性の貧困、ヤミ金被害など十二テーマで分科会を開いた後、六隊に分かれて渋谷区の宮下公園まで約二時間かけて歩いた。

 デモ隊は夕闇迫る表参道や渋谷駅前の繁華街を「貧困は自己責任ではない」「貧乏人の命を削らないで」などとアピールしながら行進。日雇い派遣労働者の津田真人さん(65)は「(雇う側には)労働者に対して、やりたい放題やって構わないという風潮がある」と訴えた。日雇い労働者や野宿者の支援をしているという女性(25)は「満足に寝る場所もなく、ただ働き同然の人も多い」と話していた。

毎日新聞 2008年10月20日 東京朝刊
反貧困ネットワーク:「私は部品じゃない」 2000人が訴え--都内で集会
 ◇この暮らし、良くしたい
 ワーキングプア(働く貧困層)やシングルマザーなど現代の貧困問題に取り組む「反貧困ネットワーク」(代表・宇都宮健児弁護士)が19日、東京都新宿区の明治公園で「世直しイッキ大集会」を開いた。解散風が強まる中、2000人(主催者調べ)が参加。暮らしの窮状を訴え、「選挙では貧困問題を争点に」と声を合わせた。

 集会は、貧困問題を全国で訴え6000人余りが参加したキャラバンの仕上げとして企画された。住居問題の分科会では、山形県出身の土田政彦さん(29)が発言。製造業派遣の仕事で上京したが、10カ月で仕事がなくなり住む場所を失った。敷金、礼金なしのアパートに越したが、家賃が遅れるたびに14回も鍵を替えられたという。「派遣労働で貧困に陥り、住居も仕事も不安定になった」と語った。

 労働の分科会では、日雇い派遣の男性が「不安があっても、文句を言えば『代わりはいくらでもいる』と干される。危険な仕事でも1日7000円。私は部品ではない」と訴えた。

 女性と貧困の分科会では、シングルマザーの桐田史恵さん(30)が「母子家庭だからとアパートを貸してもらえない。友人と部屋をシェアしたら、児童扶養手当の申請時に『養ってもらってるんじゃないか』と根掘り葉掘り聞かれた」と明かした。

 集会では「貧困を直視し、それに向けて政策を総動員する政治を求める」との宣言を採択。選挙に向けて走り出した政党や候補予定者にアピールした。【東海林智、市川明代】




「貧困」の問題を考える集会 NHK 081019

NHK 10月19日 19時19分
「貧困」の問題を考える集会

 日本社会に広がる「貧困」の問題を考える集会が東京で開かれ、景気が悪化するなか、さらに厳しさを増す母子家庭や非正規雇用の人たちの生活に、もっと目を向けてほしいと訴えました。
 この集会は、市民団体や労働組合などでつくる「反貧困ネットワーク」が開いたものです。
 最初に、およそ2000人の参加者全員が一斉に座った状態から立ち上がるパフォーマンスをして、社会から貧困をなくすよう呼びかけました。
 このあと、さまざまなテーマに分かれて話し合いが行われ、「女性と貧困」というテーマには、非正規労働の女性や母子家庭の母親などおよそ30人が参加しました。
 このうち年収120万円の母子家庭の母親は「女性が働く場があまりにも少なく、生活はギリギリです。景気の悪化など取り巻く環境が厳しいのに自己責任だと言われることもあり、とても悲しい」と訴えました。
 国の調査によりますと、働く女性が置かれる状況は年々厳しくなり、パートや派遣など非正規労働の割合が55パーセントに上るほか、母子家庭の年間の就労収入は180万円余りにとどまっています。
 反貧困ネットワークの湯浅誠事務局長は「景気の悪化で不安を抱いている人が多く、さらに貧困が深刻化するおそれがある。今こそ国が貧困をなくすための取り組みを行うべきだ」と話していました。
 集会では、社会保障費の削減反対や労働者を守る法律の充実などを訴える宣言を参加者全員で採択したあと、パレードを行って貧困の撲滅を訴えました。

/////////////////////////////////////////////////
反貧困世直しイッキ!大集会
            ―垣根を越えてつながろう

とき:2008年10月19日(日)13:00スタート
ところ:東京・明治公園(千駄ヶ谷駅徒歩7分)
参加無料、雨天決行

13:00 開会宣言
13:20 反貧困全国キャラバンゴール到着イベント
      各地に反貧困のネットワークを紡ぐため全国を回った
      キャラバンカーが明治公園にゴールします。
13:55 STAND UP TAKE ACTION
      国連の「貧困撲滅のための国際デー」にあわせて、10月
      17日~19日、世界中の人々が立ち上がります。
      貧困問題解決に向けて、みんなの思いを自由に表現しよう!
14:00 分科会
      反貧困を考える12の分科会。音楽コーナー・デモグッズ作成
      コーナー等々でお楽しみください。
16:30 閉会挨拶
17:00 パレード出発
       渋谷宮下公園まで約1時間のコース。出発時にはデモグッズ
       を貸し出します。
18:30 渋谷宮下公園到着・解散
////////////////////////////////////////////////
関連記事
2008-10-20(Mon)

都市のコンパクト化で歳出削減 20年後26%減、国交省試算

まちづくり ・・・ 反省と住民参加が必要

都市のスプロール化が進み、コンパクトシティへの転換が議論されている。
大枠では、当然のことだと思う。が・・・、

また、新たな開発手法ではないか、民間ディベロッパーの儲け口の提供ではないか・・
疑問や危惧が生まれる。

なぜなら、これまでのまちづくりの失敗の反省が足りない。
なぜ、郊外に建物が拡散したのか。
大型商業施設ばかりか、病院や役所など公共施設まで郊外に移転して、中心市街地が空洞化してきた。こんなまちづくりを規制するどころか、推進してきた張本人は政府だった。
商店街の衰退・空洞化がすすむことが明白なのに、大店法など規制緩和をすすめてきた。

06年に「まちづくり3法」を改正し、郊外への大型店や施設の建築を原則禁止し、規制強化した。
しかし、規制を10000㎡以上の施設にしたため、それ以下の出店は止められない。など中途半端な規制に終わっている。
これまでのまちづくりの失敗を反省し、大型店などの身勝手を許さないよう規制強化すべきだ。

コンパクトシティでもうひとつ重要な観点は、住民参加手続きが徹底しているかどうかだ。
最高裁も数十年ぶりに計画段階からの住民参画を認める判例変更を行った。
(参照)http://ajimura.blog39.fc2.com/blog-entry-117.html
民間ディベロッパーが事業主体で、小規模地権者や借地借家人など街の住人が軽視されたのではたまらない。住民合意形成のルールをきちんとすることが前提だ。



2008/10/18 17:29 【共同通信】
都市のコンパクト化で歳出削減 20年後26%減、国交省試算
 国土交通省は18日、人口50万人規模の市で住宅や商業施設を中心部に集めるコンパクトな街づくりを進めると、郊外への投資が抑制され、上下水道や道路の整備などの歳出が20年後に現在より26%、79億円削減できるとの試算をまとめた。

 都市のコンパクト化は、お年寄りが歩いて暮らせることなどから注目されており、国交省は「財政への効果は大きい。住民や行政が今後の街づくりを考える際の材料にしてほしい」としている。

 試算は架空の50万人の市で、中心部に住む人の割合を実在する同規模の市の平均などから75%と仮定、コンパクト化に伴って20年後には84%に増えると推計した。市の公共施設や行政サービスの歳出のうち、人口分布の影響を受ける12項目の総額は307億円から228億円に減るとの結果が出た。

 歳出の削減効果が大きいのは(1)整備の距離が少なくて済む上下水道が25億円(2)郊外での新規建設が減る道路や橋が19億円(3)統廃合で運営コストが減る保育所が19億円-など。

/////////////////////////////////////////
日本商工会議所 (2008.6.6)
◆ 「今後の市街地整備のあり方」を提言(国土交通省) 国土交通省は6日、報告書「今後の市街地整備の目指すべき方向について~今後の市街地整備制度のあり方に関する検討会における検討結果のとりまとめ~」を公表した。報告書は、昨年12月に設置した「今後の市街地整備制度のあり方に関する検討会」(委員長:岸井隆幸・日本大学教授)の検討結果を整理したもの。具体的には、「事業実施(つくる)」に主眼をおいた市街地整備から、「ストック形成(企画し、つくり、使う)」に主眼をおいた市街地整備への転換を基本に、計画制度、事業制度、整備された市街地の質の維持・管理・向上を目指す枠組みのあり方などについて、「市街地の計画、整備、管理体系の構築~市街地整備のトータルマネジメント~」「市街地整備事業とエリアマネジメント活動の一体的展開」「拠点的な市街地における柔軟で弾力的な市街地整備手法の充実」「荒廃化する懸念のある郊外市街地のスマートシュリンクに向けた手法の充実」などを提言している。
 まちナビhttp://www.jcci.or.jp/machi/
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<国土交通省HP 報道発表資料>
今後の市街地整備の目指すべき方向について
~「今後の市街地整備制度のあり方に関する検討会」における検討結果のとりまとめ~
平成20年6月6日
http://www.mlit.go.jp/report/press/city08_hh_000001.html

 「今後の市街地整備制度のあり方に関する検討会」(委員長:岸井隆幸 日本大学教授)は、昨年12月に設置されて以降4回にわたり、少子高齢化の進展等の社会経済状況の変化等を踏まえた今後の市街地整備施策、制度のあり方について検討してまいりましたが、このたび、報告が取りまとまりましたので公表いたします。
【背景】
 本格的な人口減少社会の到来を目前に控える今日、持続可能な都市を目指し、集約型都市構造の実現へと都市政策の転換が急務。こうした認識のもと、昨年7月、社会資本整備審議会「新しい時代の都市計画はいかにあるべきか(第二次答申)」において、集約型都市構造の実現を目指し、都市交通施策と市街地整備施策を両輪とした「総力戦」を展開すべきこと等の方向性が提示。
 一方、市街地整備施策については、都市機能の集積が求められる集約拠点では依然として市街地整備水準が低く、良質な市街地ストックの形成が求められている一方、これまでのような「旺盛な土地・床需要を背景とした開発利益」を原動力とした従来の市街地整備のメカニズムはその普遍性を失いつつあるなど、大きな転換期を迎えており、制度・手法の再構築が急務。

【報告のポイント】

 『事業実施(つくる)』に主眼をおいた市街地整備から、『ストック形成(企画し、つくり、使う)』に主眼をおいた市街地整備へ転換を図ることを基本とし、計画制度、事業制度、さらには整備された市街地の質の維持・管理・向上を図る枠組み等のあり方に関し、以下のポイント等を提言。
 [1]市街地の計画、整備、管理体系の構築 ~市街地整備のトータルマネジメント~
  ?市街地全体を俯瞰した重点的な整備・改善区域の明示及び投資・施策の集中と、当該区域におけるビジョンの共有と段階的かつ整合的な事業・施策展開による良質な市街地ストックの形成
 [2]市街地整備事業とエリアマネジメント活動の一体的展開
  ?事業初動期段階から、事業後の市街地の適切な維持・管理まで、市街地整備事業とエリアマネジメント活動を一体的に展開することによる市街地ストックの質や価値の創造、維持、向上
 [3]拠点的な市街地における柔軟で弾力的な市街地整備手法の充実
  ?虫食い状に散在し市街地の更新を妨げている空地等に対応した市街地整備手法など、既成市街地における弾力的かつ機動的な市街地の整備・改善を可能とする手法の充実
 [4]荒廃化する懸念のある郊外市街地のスマートシュリンクに向けた手法の充実
  ?区画整理手法を活用した「みどり空間」への土地利用転換手法や、集約拠点と郊外市街地との一体的な市街地整備手法など、今後の人口減少等に伴い急速に荒廃化することが懸念される一部の郊外市街地への対応方策の充実

 国土交通省においては、今後、本報告を踏まえ、有識者、民間団体や地方公共団体等との幅広い議論を行いつつ、市街地整備に係る制度・手法の充実に向けた検討を進めていくこととしております。

 ※各検討会における資料等は、以下のホームページから入手可能です。
  国土交通省 都市・地域整備局 市街地整備課のページ 
  http://www.mlit.go.jp/crd/city/sigaiti/information/council/arikata/index.html

添付資料
今後の市街地整備の目指すべき方向(概要版)(PDF ファイル554KB)
http://www.mlit.go.jp/common/000016711.pdf
今後の市街地整備の目指すべき方向(本編)(PDF ファイル3,12KB)
http://www.mlit.go.jp/common/000016712.pdf

お問い合わせ先
国土交通省都市・地域整備局 市街地整備課 
TEL:(03)5253-8111 (内線32713)
////////////////////////////////////////////////////////

関連記事
2008-10-19(Sun)

物価高を実感? 首相がスーパー視察、夕食は帝国ホテル

帝国ホテルの食事は値上げなし? そんなの関係ない!かな?

かたや、反貧困の集会、かたや財閥総理の視察。
今の日本の政治を象徴している・・・・?



朝日新聞  2008年10月19日20時51分
物価高を実感? 首相がスーパー視察、夕食は帝国ホテル
 麻生首相が19日、東京都新宿区でスーパーを視察した。「物価の話とか品切れの話とか、値段が同じだけど量が減ったとか、現実にどうかなと関心があった」という。財閥一家で育っただけに、市井の暮らしを肌で感じたかったようだ。

 鮮魚や冷凍食品などを15分ほど見て回り、「最近バター品切れらしいけど、今日はあるね」「(実質的な値段が)3割上がったの?」。視察後は記者団に「パスタとかは値段は同じで量が減り、魚は値段がほとんど変わっていない。ものによって違う」。

 首相はこのあと、都内の帝国ホテルで秘書官と夕食をともにした。
関連記事
2008-10-19(Sun)

金融強化法改正案「資本注入、経営責任求めず」でいいのか?

「大手行の活用も排除すべきでない」でいいのか?

米金融不安の影響で地方の銀行が大変だ、中小企業への貸し渋りが心配だ・・・。
ということで、公的資金投入ができるよう「金融強化法改正案」が取りざたされている。

自民も民主も前向きだ。自民党は、
「旧強化法と違って金融再編や経営責任追及を前提とせず、中小企業向け融資の円滑化などを求める。」
「注入の原資となる公的資金枠(政府保証枠)は旧強化法と同じ2兆円とする方向だが、与党内には「大手行の活用も排除すべきでない」との声もあり、5兆円程度になる可能性もある。」(毎日)

旧強化法は、今年3月に期限が切れている。2兆円を用意したが利用したのは2行で400億円だったという。

経営責任を問わないなど要件を緩和すれば、利用が増えるのだろうか。
利用した銀行は貸し渋りしないのだろうか。
利用しない銀行は、貸し渋りしてもいいということになるのだろうか。

たしか、公的資金を投入したが、中小企業への貸し出しは圧縮されつづけ、
中小企業への貸し出しを強力に指導したという経験があったように思うが、
「公的資金注入」しても、銀行が「貸し渋り」はしないという保障はない。

「公的資金注入は「モラルハザード(倫理欠如)を生む」との批判を招く恐れもある。 」(朝日)

大手銀行にも公的資金注入できるようにしようという考えらしいが、
大手は、不良債権を処理し、税金も負けてもらい大もうけしたばかりではないか。
三菱UFJフィナンシャル・グループによる米大手投資銀行モルガン・スタンレーへの9,000億円の大規模出資には驚かされたばかりだ。

そう簡単に、賛同できる話ではないはずだが・・・・。


 
毎日新聞 2008年10月19日 東京朝刊
金融強化法改正案:資本注入、経営責任求めず--政府方針

 政府は18日、地域金融機関の経営が悪化する前に公的資金による資本注入を行う金融機能強化法(今年3月に期限切れで失効)の復活に向け、改正案の骨格を固めた。3年程度の時限立法とし、資本注入の申請にあたっては、旧強化法と違って金融再編や経営責任追及を前提とせず、中小企業向け融資の円滑化などを求める。注入の原資となる公的資金枠(政府保証枠)は旧強化法と同じ2兆円とする方向だが、与党内には「大手行の活用も排除すべきでない」との声もあり、5兆円程度になる可能性もある。

 政府は改正案を月内にも臨時国会に提出する方針。民主党も公的資金投入制度の必要性を認めている。

 改正案の特徴は、金融機関の使い勝手を良くして地銀や信金・信組などの幅広い活用を促し、経営安定化を支援すること。旧強化法は、公的資金投入をテコに地域金融機関に合併や統合など再編を促すのが目的だった。単独で資本注入を申請する場合、金融庁に提出した経営強化計画の収益目標の達成を厳しく問われた。未達成なら首脳退陣など経営責任の明確化を求める内容だった。このため利用が進まず、注入実績は大分県の第二地銀、豊和銀行など2行で計400億円にとどまっていた。

 改正案は、金融機関の資本の安定を支援し貸し渋りや貸しはがしなどを抑えることを優先。金融機関に中小企業向け融資目標を設定させる一方、収益目標が達成できない場合も即座に経営責任は問わないことを明確にする。【永井大介】


アサヒ・コム 2008年10月18日3時0分
公的資金注入の条件緩和 新金融強化法案で政府・与党

 政府・与党は今国会提出を検討する新たな金融機能強化法案について、公的資金注入の際に金融機関の再編を促す仕組みは盛り込まない方向で調整に入った。金融機関が資金注入を受け入れやすくする狙いがあり、経営者の責任追及についても緩和することを視野に検討する。

 04年に施行、今年3月末で失効した金融機能強化法は、公的資金の注入を申し込む金融機関に、収益性向上の数値目標などを盛り込んだ経営強化計画の提出を義務づけ、計画が達成できなかった場合は経営責任が追及される仕組みとなっていた。ただ、合併行には経営責任を問わないなど条件面で優遇し、地域金融機関の合併や統合など再編を促す狙いもあった。

 しかし、再編や経営責任の追及を嫌う金融機関から敬遠され、2兆円の枠に対して2件約400億円しか利用されなかった。このため、政府・与党は「使い勝手が悪い」として見直しに着手した。

 中川財務・金融相は17日の全国信用組合大会で「金融機能強化法の一層のレベルアップを含め法改正の準備をしたい」と表明。経済閣僚の一人は「旧法は責任取らなければいけないとか、合併しろと書いているが、(仕組みを)外すか、緩和するというのはあり得る」と語った。

 金融機能強化法は金融機関の救済自体が目的ではなく、貸出先の中小企業への資金供給が狙い。米国発の金融危機を受け、日本も欧米と同様、金融機関に資本注入する仕組みを整えることで、国際的な協調態勢を確実にしたい考えだ。ただ、再編促進や経営責任を追及しない公的資金注入は「モラルハザード(倫理欠如)を生む」との批判を招く恐れもある。

 政府・与党は21日にも法案をまとめ、月内の成立を目指す。民主党も同法の時限復活には前向きであることから、野党側に政策協議を呼びかける方針。
関連記事
2008-10-18(Sat)

自治体の高齢者入居支援が混乱 賃貸保証会社破綻にリーマンの影

あんしん賃貸住宅支援事業に不動産不況の影響

お年寄りが民間賃貸住宅に入るには保証人などの問題があって困難を伴う。
そんな民間賃貸住宅への入居を、連帯保証することを生業とする事業会社が保証会社だ。
入居者はその会社に保証料を支払う。自治体は、その保証料のいくらかを税金で補てんする。

公営住宅などを供給する替わりに、多くの自治体が、この制度を利用しはじめた。

今回、その保証会社が倒産した。幸いにも事業を引き継ぐ会社が現れた。
もし、破たんしたままだったら、どうなるのだろうか。

形の上では、入居した賃借人の保証人がいなくなる。家主は、困惑するから賃貸契約を破棄する。
つまり、高齢者である賃借人は住宅から追い出される。
自治体が支払った保証料は無駄金となる。住民の税金がポイ捨てされるのと同じではないか。

保証会社が抱えるリスクは、結果として、入居者と住民に付け回される。
保証会社リプラスの破産の影にインサイザー疑惑があったのではと取りざたされている。
住宅政策が、市場のリスクにさらされた典型的な例だ。これでいいのだろうか。

国も自治体も、公営住宅の供給を増やし、国民の生存権を保障する本当の支援をすべきだ。




2008年10月11日(土)「しんぶん赤旗」
賃貸保証会社「リプラス」破産 
自治体の入居支援が混乱  “旗振ったのは国”

 高齢者などを対象にした自治体による民間賃貸住宅への入居支援事業で連帯保証人を代行していた大手賃貸保証会社「リプラス」(本社・東京都港区、東証マザーズ上場)が破産し、関係者は対応に苦慮しています。同社は首都圏を中心に二十一自治体、二十三支援事業にかかわって業務しており、影響が広がっています。(本田祐典)

 リプラスは二〇〇二年九月に設立し急速に営業を拡大。連帯保証人を代替する賃貸保証の累計契約件数は約六万件(〇八年六月時点)です。九月二十四日、東京地裁に破産申請し、十月七日にクレジットカード決済事業などを行う「デジタルチェック」(本社・東京都新宿区)に賃貸保証部門を売却することが内定しました。

 「破産申請の二週間前に新しい契約をしたばかり」と訴えるのは新宿区高齢者入居支援事業の担当者です。新宿区など二十一の自治体はリプラスを協定企業に選定し、連帯保証人がいない高齢者などに、それぞれ「紹介」「保証料助成」などの形で賃貸保証契約を結ばせていました。

 同区では〇三年にリプラスなど二社と協定を結び、高齢者、障害者、ひとり親世帯を対象に初回契約時の保証料を助成。現在までリプラスの契約実績は四十件です。
 
 他自治体に先駆けて入居支援を始めた豊島区も「まさか破産するとは」(担当者)と困惑した様子。〇二年に一社独占で協定を結び、高齢者を対象に保証料の二分の一(最高一万円)を助成してきました。契約実績はのべ六十四件です。
「破たんするの分かっていた」

 一方、業界関係者は「破たんはわかりきっていた」(都内の賃貸保証会社幹部)と冷ややかです。リプラスは資金調達のために将来入る予定の保証料を証券化して借り入れを行ったほか、投資事業の収入に経営を依存していたため、事業継続が以前から疑問視されていたといいます。

 賃貸保証ビジネスは所管官庁がなく、保証能力が低い企業や悪質な企業を排除する規制はありません。倒産や事業停止は〇七年九月に「明幸」(札幌市)、〇八年二月に「ウィル賃貸保証」(大阪市)と続き、三件目です。

 なぜ自治体は賃貸保証会社に依存したのか。前述の保証会社幹部は「旗振りをやったのは国だ」と背景を明かします。

 国土交通省住宅局住宅総合整備課の担当者は「〇六年に高齢者などの入居支援制度(あんしん賃貸住宅支援事業)を開始した際に、あわせて自治体に連帯保証人がいない入居者への対応として賃貸保証会社の存在を情報提供した」と説明します。


週刊ダイヤモンド編集部
【第42回】 2008年10月07日
リプラス破綻にリーマンの影  浮上したインサイダー疑惑

 新興不動産ディベロッパーの倒産が相次ぐなか、倒産情報に絡んだ株式のインサイダー取引疑惑が多数浮上している。

9月24日に破産手続きを開始したディベロッパーのリプラスもまた、そのターゲットになったのではないかと見られているのだ。

 背景にあるのは情報管理の甘さ。最近は資金繰り倒産が多いため、倒産前日まで金策に走り回っているケースが大半で、情報が周囲に流れやすくなっている。これが、インサイダー取引の温床になっているという見方は強い。

 リーマン・ブラザーズはインサイダー情報でひと儲けしたのではないか――。

リプラスの破綻劇をめぐって、こんな見方が強まっている。不動産運用とアパート家賃保証が事業の柱であるリプラスは、サブプライムローン問題で資金調達が困難になり黒字倒産したが、もともと同社が主力とするワンルームマンションは値下がり幅が大きく、資産の傷みが激しかった。

もう1つの柱である家賃保証事業も後発だったため、「無理な契約により、顧客層が他社に比べて非常に悪い」(不動産賃貸業者)というのが業界の見立てだった。

 だが、その陰で暗躍したリーマンの役割は見逃せない。
リーマンは破産数ヵ月前にリプラスの支援を表明、入念にデューデリジェンス(資産査定)を行なったが、スポンサーとなることは断念した。リプラス関係者によると、「この後、リーマンはリプラスの経営状況を知ったうえでリプラス株を空売りして利益を上げたのではないか」という疑念がぬぐえないのだ。

 リーマン側は「インサイダー取引の事実はない」としているが、証券取引等監視委員会は今回の一連の取引について大きな関心を寄せている。現にリプラス側はリーマンによるデューデリジェンスの内容や株式売買の手口などを提出した模様だ。

 リーマン以外にも、倒産したアーバンコーポレイション関連で、BNPパリバにもインサイダー疑惑が指摘されている。株価の推移が怪しげなディベロッパーはほかにもあり、これが不動産株式への信頼をいっそう失わせている。
(『週刊ダイヤモンド』編集部 野口達也 )


朝日新聞 2008年10月7日
スポンサー企業が内定 リプラス
 破産したリプラスは10月7日、賃貸保証事業にかかるスポンサー企業が、デジタルチェック(東京都新宿区西新宿2丁目6番1号・友水良一代表取締役)に内定したと発表した。
 デジタルチェックは、クレジットカード決済やコンビニ決済など電子決済のネットワーク事業などを行っている。
 リプラスの賃貸保証事業については、裁判所の許可を条件として事業を譲り受ける予定で、事業譲渡の範囲については現在協議中となっている。


毎日新聞 2008年9月24日 20時14分
リプラス:破産申請 不動産市況の悪化で資金繰り困難に
 不動産投資や賃貸住宅の滞納家賃の保証を展開してきた東証マザーズ上場のリプラス(東京都港区)は24日、東京地裁に破産を申請した。負債総額は325億7000万円。
 02年9月設立。中国などへの不動産投資を手がけ、07年12月期決算の売上高は約351億円に達した。だが、最近の不動産市況の悪化で、資金繰りが困難になっていた。
 一方、不動産投資信託(リート)を運用する子会社のリプラス・リート・マネジメントは「資産自体は分離されており、今のところ影響はない」とのコメントを発表した。【辻本貴洋】
関連記事
2008-10-18(Sat)

「金融政局」で逆転 麻生首相の術中にはまる小沢民主?

「政局」優先が墓穴? 「国民生活第一」を貫けない弱点

いつ解散になるか、
永田町では株価の乱降下のように、毎日解散日程をめぐって右往左往している。
11月30日投票日にするには、10月30、31日解散が最有力。
テロ特措法(給油法)が、参院で否決され、衆院で再議決されるのが29日。

金融不安対策の第2次補正は、編成困難。
消費者庁法案はもともと熱心でないうえ、野田担当大臣のマルチ商法応援問題がネックになってやりにくくなった。
(民主党をたたくつもりが身内の大臣に同類案件が発生、どっちもどっちてなことになってる)

状況としては、解散せずに引き延ばす理由はない。

今週初めの読売の世論調査では、解散総選挙より、経済対策をというのが70%もあった。
国民は、米金融不安や株安で実体経済のマイナス影響を懸念している。
解散どころじゃない、政治、政府はちゃんとやってくれ、という思いだ。

しかし、麻生自公政権は、この金融不安をいかに政権維持、総選挙で勝つために利用するか、一生懸命だ。
これに、輪をかけて、解散待望みえみえ戦術の民主党。
去年、あれだけ反対したテロ特措法の採決にあっさり合意。補正予算も抵抗もしなたっか。
金融対策では、自民党と歩調を合わせ、銀行への公的資金投入の法案を談合している。

なんでもスイスイ。まるで、55年体制時の自民・社会の国対政治のようだ。

塩田氏が指摘する通りだ。
「麻生首相登場以後の小沢民主党は、早期解散待望論に傾斜しすぎてせっかくの政府・与党追及の好機を逃している面がある。「戦う民主党」という本来の姿勢を忘れると、「金融政局」で逆転をもくろむ麻生首相の術中にはまり、つかみかけた国民の支持を逃すことになりかねない。」

なぜ、こうなるのだろう。「国民生活が第一」という看板が、まさに「看板倒れ」の看板にすぎなかったということかも知れない。
・・・政権取るため、対決姿勢を強める必要から掲げた看板、ということだろう。

しかし、それでも、自公政権よりも、「国民生活が第一」の看板かけるだけでも「まし」。
だから、自公政権をやめさせるためには、看板通り、対決してもらわなければならない。

それでも、マルチ商法を応援するような議員は、国民・消費者にとっては有害だから政党関係なく降板願いたい。

やはり、アメリカみたいな2大政党そのものが問題だろう。何でもアメリカに追随してきた結果が、どうなるか。じっくり考えて審判を下すべきだ。




東洋経済オンライン - 08/10/17 | 18:07
塩田潮の政治Live!

「金融政局」で逆転もくろむ麻生首相の術中

 政治の世界でよく使われる「政局」という用語は意味不明である。
広辞苑では「政治の局面。政界のなりゆき」という説明だが、これではなんのことかわからない。政界では「政局にする」は意図的に政権争いに持ち込むこと、「政局になる」は政治上の紛争が政権争いにまで発展するという意味だ。

 9月以来、政治は解散・総選挙モードで「解散政局」といわれてきたが、金融危機襲来で、麻生首相は危機回避策・景気対策優先に舵取りを変えたため、「金融政局」の要素も強くなってきた。「経済に強い」と自負する首相は「解散政局」から「金融政局」に転換を図ってポイントを稼ぐ算段なのかもしれない。

 ところが、攻める民主党は麻生流「金融政局」には対決回避で、課題処理に協力する作戦を取り続けている。優勢といわれる総選挙に早く持ち込みたい一心と見られるが、場面が「金融政局」に変われば、へまをやってつまずくかもという懸念があって、少し腰が引けているのではないか。
 というのは、小沢民主党代表は「金融政局」では、過去に2回、対応を誤ったことがあるからだ。1996年、住専処理問題の際、新進党党首として公的資金投入に徹底抗戦戦術を取ったが、最後は世論の反発で腰砕けとなった。次は自由党党首時代の98年、民主党提案の金融再生法案を小渕内閣と自民党が丸呑みしたのを見て最後に自自連立に走った。結果的に自民党政権延命に手を貸して苦汁と辛酸を味わった。

「政局の小沢」には、もともと政略偏重、政策軽視という批判も強いが、麻生首相登場以後の小沢民主党は、早期解散待望論に傾斜しすぎてせっかくの政府・与党追及の好機を逃している面がある。「戦う民主党」という本来の姿勢を忘れると、「金融政局」で逆転をもくろむ麻生首相の術中にはまり、つかみかけた国民の支持を逃すことになりかねない。


塩田潮(しおた・うしお)
ノンフィクション作家・評論家。
1946(昭和21)年、高知県生まれ。慶応義塾大学法学部政治学科を卒業。
処女作『霞が関が震えた日』で第5回講談社ノンフィクション賞を受賞。著書は他に『大いなる影法師―代議士秘書の野望と挫折』『「昭和の教祖」安岡正篤の真実』『日本国憲法をつくった男―宰相幣原喜重郎』『「昭和の怪物」岸信介の真実』『金融崩壊―昭和経済恐慌からのメッセージ』『郵政最終戦争』『田中角栄失脚』『出処進退の研究―政治家の本質は退き際に表れる』『安倍晋三の力量』『昭和30年代―「奇跡」と呼ばれた時代の開拓者たち』『危機の政権』など多数

関連記事
2008-10-17(Fri)

淀川流域委員会  「ダム不適切」の意見書提出 10月16日

国が自ら設けた諮問機関の意見を反映せず・・・やはりおかしい

/////////////////////////////////////////////
淀川水系河川整備計画策定に関する意見書
平成20年10月16日 淀川水系流域委員会
http://www.yodoriver.org/ikensho/ikensho_h20/081016_seikei_ikensho.pdf

(抜粋)
 意見書の趣旨
淀川水系流域委員会(以下、「委員会」という)は、平成9年の河川法改正にともなう淀川水系河川整備計画(以下、「整備計画」という)の策定にあたって、学識経験者の専門的な意見を聴取するとともに、地域や住民の意向を反映し協働に基づく河川整備を進めるために平成13年2月1日に近畿地方整備局長によって設置された。
委員会は、第1次(平成13年2月~平成17年1月)、第2次(平成17年2月~平成19年1月)と活動を続け、この間に「~新たな河川整備をめざして~提言」や「淀川水系河川整備計画基礎原案」および「同基礎案」等に関する意見書を提示してきた。その後、平成19年2月からの休止を経て、平成19年8月9日に第3次委員会として再発足した。同年8月28日に近畿地方整備局(以下、「整備局」という)から「淀川水系河川整備計画原案」(以下、「原案」という)が提示されたことを受け、「淀川水系河川整備計画(案)」(以下、「計画(案)」という)の策定に向けて意見を述べるべく、原案の内容に係る審議検討を続け、平成20年4月25日に、「淀川水系河川整備計画原案(平成19年8月28日)についての意見」をとりまとめ、整備局に対して「原案を見直し、再提示するよう」に求めた。
 「原案の見直し、再提示」を求めた理由は、第一に、「原案」の内容が、第1次委員会から両者が多大な時間をかけて積み重ねた議論の成果である「基礎案」や、その過程で委員会が提示してきた意見等とは大きくかけ離れたものであったこと、第二に、委員会が再三求めた資料やデータの提示が大幅に遅れ、整備局の説明も委員の多くにとって十分納得のできるものではなかったためである。
 その後、委員会は、審議検討が十分行われていない課題について、継続して審議を進めてきたが、整備局は6月20日になって突如、「委員会の意見はすでに十分聴取した」として委員会審議を「打ち切る」こととし、「計画(案)」を公表した。
 しかし、委員会は、より良い整備計画の策定に向けて意見を提示することこそが委員会の社会的責任であると考え、7月以降も委員会活動を継続し、この「淀川水系河川整備計画策定に関する意見書」をとりまとめた。
 「整備計画」は、今後20~30年にわたる淀川水系の河川整備事業の内容を定める、流域の地域と住民にとってきわめて大きな意義をもつ重要な計画である。委員会は、整備局に対し本意見書を反映した「整備計画」の策定を要請する。
また、現在、整備局から計画(案)に対して意見を求められている関係府県知事を含む流域社会の各層において本意見書の内容を参考とされることを期待する。





朝日新聞  2008年10月16日
流域委、淀川ダム「不適切」の最終意見書を提出
 淀川水系の4ダム計画などを審議してきた国土交通省近畿地方整備局の諮問機関、淀川水系流域委員会(24人)は16日、大戸川(だいどがわ)(大津市)▽天ケ瀬(京都府宇治市)▽川上(三重県伊賀市)の3ダムは「不適切」、丹生(にう)ダム(滋賀県余呉町)は「見直しを求める」とする最終の意見書を整備局に提出した。整備局側はすでに策定した4ダムを含む河川整備計画案は撤回しない考えを示した。
 国が自ら設けた諮問機関の意見を反映せず、独自に計画を推進するのは異例だ。
 意見書は、治水策としてダム建設よりも、堤防最上部まで洪水の浸透に耐えるように安全性を確保するなど、現存する脆弱(ぜいじゃく)な堤防の強化を優先実施することを提言しているのが特徴だ。一方で、委員個人の意見として「ダム中心の整備は即効性があり妥当」という整備局案に賛成の考えも掲載している。近く、流域の府県にも提出する。
 淀川水系流域委は、97年の改正河川法に盛り込まれた「住民参加」の理念に基づき、流域住民や学識経験者らで01年に発足した。7年間にわたり600回以上の会合を重ねてきた。
 整備局の宮武晃司河川調査官は「各方面から出ている意見も含めて今後の参考にしたい」と話した。しかし、この日、滋賀県を訪れた整備局の木下誠也局長は報道陣に対し、「私たちが提案した淀川河川整備の計画案はベストと考えている。撤退する意思はない」と述べた。

産経新聞 2008.10.16 20:23
淀川委「ダム不適切」の意見書提出 近畿整備局はダム推進変わらず
 淀川水系4ダム建設計画をめぐって国土交通省近畿地方整備局と対立し、自主審議を続けていた諮問機関の淀川水系流域委員会は16日、ダム建設を「不適切」とする最終意見書を整備局に提出した。中村正久委員長は「整備局だけでなく、判断にかかわる人たちの参考にしてほしい」と述べ、近く滋賀、京都などの知事に面会し、意見書を手渡すことを明らかにした。
 整備局の宮武晃司河川調査官は「委員会の意見はすでに聞いた。計画に反映させる意味で意見書を受け取ったわけではない」と言明し、ダム建設を推進する国の立場を強調した。
 整備局は今年6月、淀川委の最終意見を待たずに河川整備計画案を発表し、関係6府県知事に計画案への意見を求めている。委員会は審議を打ち切られた後も自主審議を続け、9月末に最終意見をまとめていた。
 一方、滋賀県の嘉田由紀子知事は同日、同整備局の木下誠也局長と会談。ダム建設などの大規模公共事業を中止する際のルールづくりを求めた。財政的に大きな負担を強いられる地方の立場から国の姿勢を牽制(けんせい)したとみられる。
関連記事
2008-10-17(Fri)

地域建設業経営強化融資制度を創設

08補正予算成立 建設業支援策

「地域建設業経営強化融資制度」は、銀行の貸し渋りなど資金繰り悪化に対応するために経済対策として創設した。

「公共工事の請負代金債権を担保にした融資で工事代金を早期に現金化できるようにする事業」ということらしい。
工事請負代金の債権を担保にして、「事業協同組合」や「保証会社」から融資を受けることができる仕組みだ。

対象となる建設企業は、「資本の額が20億円以下、または従業員数が1,500人以下の企業」で、対象となる工事は、国、地方公共団体などの発注する公共工事。

ないよりましだろうけど、仕事そのものがなければ使いようもない制度だ。
仕事そのものを生み出す支援こそ必要だろう。



アサヒ・コム 2008年10月17日
地域建設業経営強化融資制度を創設 国交省
 国土交通省はこのほど、「地域建設業経営強化融資制度」を創設すると発表した。
 不動産業の業況悪化、資材価格の高騰などにより、地域の中小・中堅建設企業が厳しい状況にあることに対応する。
 公共工事を受注・施工している中小・中堅建設企業は、工事請負代金債権を工事の出来高が2分の1に到達した日以降、工事完了前でも「事業共同組合」、または「一定の民間事業者」に譲渡し、建設業者は融資を受けることができるようにするもの。
 対象となる建設企業は、資本の額が20億円以下、または従業員数が1,500人以下の企業で、対象となる工事は、国、地方公共団体などの発注する工事とするなどの様々な条件がある。
 本制度は、08年11月4日から11年3月末までの措置となる。

日刊建設工業新聞10月17日
国交省/補正予算で中小の経営力強化に1・5億円/経営相談窓口設置など前倒し
 16日成立した08年度補正予算で「中小建設業の経営力強化」に約1億5000万円が認められ、国土交通省は経営分析の専門家が常駐する経営相談窓口の設置や、建設業を柱に経営の幅を広げる建設会社への支援事業を前倒しで実施する。当初は09年度の事業化を予定していたが、地場の有力建設会社の倒産が相次ぐなど地域経済の疲弊が著しいことから、補正予算で必要経費を確保した。約1億5000万円の予算には、▽経営相談の高度化▽建設業の地域総合産業化▽地域建設業の経営強化融資制度-の3事業の費用が含まれる。
 経営分析などの専門家が常駐する建設業緊急相談窓口(仮称)は全国に1~2カ所設置。弁護士や公認会計士、税理士などで構成する建設業経営支援チーム(同)を各社に派遣し、本格的に経営相談に応じられる体制を整備する。併せて、個々の建設会社の経営努力を地域活性化や雇用維持に結びつけるため、新分野進出企業が異業種と連携して行う販路拡大や人材育成を支援し、建設業の地域総合産業化を後押しする。
 中小建設会社の資金繰りの円滑化を目的に、公共工事の請負代金債権を担保にした融資で工事代金を早期に現金化できるようにする事業は11月からの実施を予定しており、必要な事務経費を確保した。国交省は既にパンフレットを作製するなどして金融機関や中小建設業者にPRしており、融資制度の枠組みが近く固まる見通しだ。

----------------------------------------
地域建設業経営強化融資制度の創設について
平成20年10月17日
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo14_hh_000035.html
 建設投資の急速な減少、不動産業の業況の悪化、資材価格の高騰等により、地域の中小・中堅建設企業は極めて厳しい状況に直面しており、今般、「安心実現のための緊急総合対策」(平成20年8月29日、「安心実現のための緊急総合対策」に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議)に基づき、建設業の資金調達の円滑化について支援を実施するため「地域建設業経営強化融資制度」を創設することとしました。
 詳細は別添のとおりですが、国土交通省においては、本制度を平成20年11月4日から実施し、中小・中堅建設企業の資金繰りの改善に全力で取り組んでまいります。

添付資料
地域建設業経営強化融資制度について(PDF ファイル14KB)
http://www.mlit.go.jp/common/000025611.pdf
参考スキーム[1](PDF ファイル102KB) http://www.mlit.go.jp/common/000025612.pdf
参考スキーム[2](PDF ファイル97KB) http://www.mlit.go.jp/common/000025613.pdf
参考(大臣官房長・建設流通政策審議官連名通達)(PDF ファイル18KB)
http://www.mlit.go.jp/common/000025614.pdf

お問い合わせ先
国土交通省総合政策局建設市場整備課 TEL:(03)5253-8111 (内線24851、24823)
国土交通省総合政策局建設業課 TEL:(03)5253-8111 (内線24753)
国土交通省大臣官房会計課 TEL:(03)5253-8111 (内線21662)
国土交通省大臣官房地方課 TEL:(03)5253-8111 (内線21952)
/////////////////////////////////////////////////////
関連記事
2008-10-17(Fri)

淀川水系ダム 「大戸川ダムなし」、堤防強化に13億円--国交省試算

大阪府内(大阪市毛馬~守口市)の3・6km区間、堤防強化約38億円 残り13億円

国土交通省近畿地方整備局が、やっと試算を出した。

「ダムがない場合に計画高水位(安全を保証する水位)を上回る区間は、両岸で7・2キロある。堤防をかさ上げせずに最上部まで強化すると約38億円。うち5・1キロは整備済みで、未施工の2・1キロは約13億円とした。」ということらしい。

淀川流域委員会が越水対策の事業費の資料を出せと要求しつづけ、国会でも指摘されていた。

流域委員会は、昨年9月から提示を求めてきたのに国交省が出してきたのは、今年の5月だった。
それも、流域全体を試算してダム事業費より1000億円高くかかるなどという内容だった。

そこで、流域委員会は、「大戸川ダムがない場合に計画高水位を上回る区間」の堤防強化ではいくらになるのか示せ、と要求。
国会でも、6月に質問がされたが、国交省はごまかし答弁を行っていた。

今回出された試算を見ると、従来から実施している堤防改修事業で、すでに半分以上整備済みである。すぐにでも明らかにできるものだ。何カ月もかけて試算するような内容じゃない。

国交省は、「この堤防強化が、ダムなどの洪水対策の代替となるものではない」と言っているらしい。
ならば、なぜ、すぐに出さないのか。
結局、隠したかったという意図だけが浮き彫りになってくる。

大戸川ダムによる洪水調整はわずか19センチ。
この「計画高水位を上回る区間」は、ダムがあれば2cmだけ計画高水位を下回ることができる。
ダムがあっても、2cmしか下げられないという、まさに「効果は限定的」だ。

それなら、ダムがなくても堤防が壊れないようにしたほうがより効果があるではないか。

この堤防強化費の試算を出し渋る背景に、ダムの効果のなさを覆い隠したい、そんな思惑が透けて見える。

なにがなんでも「ダム建設ありき」に固執する、こんな姿勢はもう改めよ!




毎日新聞 2008年10月9日 大阪朝刊
淀川水系ダム問題:「大戸川ダムなし」、堤防強化に13億円--国交省試算

 淀川水系河川整備計画案に盛り込んだ大戸川ダム(大津市)を建設しない場合、堤防が壊れる可能性がある大阪府内の堤防(両岸7・2キロ)は、最上部まで強化すると今後約13億円かかることが分かった。国土交通省近畿地方整備局が試算し、8日開かれた滋賀県議会で報告された。

 同局によると、ダムがない場合に計画高水位(安全を保証する水位)を上回る区間は、両岸で7・2キロある。堤防をかさ上げせずに最上部まで強化すると約38億円。うち5・1キロは整備済みで、未施工の2・1キロは約13億円とした。しかし、「この堤防強化が、ダムなどの洪水対策の代替となるものではない」としている。【服部正法】


<参考>
産経新聞 2008.5.4 23:42
「淀川水系、堤防強化はダムより1000億円余計にかかる」近畿地方整備局が反論へ

 国土交通省近畿地方整備局は、淀川水系4河川の全区間に、ダムを整備せず「耐越水堤防」を整備した場合、最大計約3650億円の費用と最長約115年の期間がかかるとの試算をまとめた。計画中の3ダム設置費用の約2740億円より約1000億円高い。淀川水系の河川整備では、諮問機関の「淀川水系流域委員会」が「ダム代替案に関する事業費の明示がない」として計画原案の見直しを求める意見書を提出している。整備局は13日に試算を提示し、ダム整備の合理性を主張する方針だ。

 洪水で堤防から水があふれると、堤防外側が最下部から削られる。破堤の75%はこの「越水」が原因。このため、堤防外側にブロックなどを敷設する耐越水堤防が研究されているが、国内ではまだ4カ所の試行にとどまっている。

 整備局の試算は、淀川(両岸計69キロ)、宇治川(同25キロ)、桂川(同27キロ)、木津川(同53キロ)の全区間を耐越水堤防に強化したうえ、幅1メートルで用地買収すると仮定した。その結果、淀川約850億~1450億円▽宇治川約300億~550億円▽桂川約350億~600億円▽木津川約600億~1050億円-と最大で計約3650億円が必要。整備期間は、淀川で職員数が現体制の3倍なら約35年、現体制なら80年とし、3河川も同様に約45~115年がかかるとわかった。

 整備局は昨年12月、淀川水系3ダムについて、計2740億円となる概算事業費を公表している。流域委では専門家が20回以上の審議を行い、「大戸川ダムは200年に1度の大洪水でも淀川の水位を19センチ下げる効果しかない」などと指摘。さらに「ダムの必要性や緊急性の検討には、耐越水堤防などと組み合わせた事業費を明示した上での総合的な判断が不可欠だが、現時点では不十分」として、「ダム建設は適切でない」と結論づけた。

 意見書に法的拘束力はないため、整備局は計画原案の見直しは行わないが、大阪、京都、滋賀の府県知事からの意見聴取にも影響する可能性もあるため、委員会へ再度の説明と反論の機会を求めた。同整備局河川部の井上智夫河川調査官は「耐越水堤防の技術は確立されておらず、用地買収なども非現実的」としている。

 一方、流域委の宮本博司委員長は「説明するというなら、議論は構わない。しかし、越水対策の事業費は昨年9月から提示を求めてきたもので、整備局は委員会が意見書をまとめる直前の4月3日の3知事への説明の際にも『出せない』と言い張っていただけに、なぜ今ごろ持ち出すのか理解に苦しむ」と話している。
関連記事
プロフィール

ajimu-ra

Author:ajimu-ra

カレンダー
09 | 2008/10 | 11
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ(タブ)
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2ブログランキング
↓↓クリックお願いします↓↓

FC2Blog Ranking

ブログ内検索
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
blogram投票ボタン