2009-01-31(Sat)

大量失業時代 あらゆる手段で「大失業」防げ 官民あげて対策を 

政府・行政がやるべき雇用対策は何か、企業に社会的責任を果たさせること

大失業時代が来ている。各紙も「あらゆる手段で」「官民あげて」対策をと主張。
国会でも、各党が主張する。
だが、どうも核心に触れていないように思う。

大失業を生んだ根本原因は何か。
政府・行政がどういう役割を果たしてきたのか。
原因の解明をきっちりやったうえで、何をなすべきか、が必要だ。

「『百年に一度』の世界的な金融危機、経済不況」を枕ことばにするだけで、
誰に、どこに責任があるのかあいまいに、他人事みたいな政府答弁は、口先だけとしか聞こえない。

一言でいえば、大企業のいいなりに従ってきた政治家、自民党らが今日の事態をつくったのだ。
大失業は、安易に大量解雇している大企業が原因者であり、第一義的な責任がある。
その大企業の無責任な行為を規制緩和などで応援・促進してきた政府・行政に責任も免れない。

だとすれば、大企業に社会的責任を果たさせる、これが第一に政府・行政のやるべきことだ。
同時に、国民・労働者、中小業者の生活をまもる責任が政府・行政の独自の責務だ。
(繰り返してきたことだが)

具体的には、どうするか。
政府・行政も少しは、就労支援や住宅確保などすすめているが、さらに踏み込むべきだ。
いいものはどんどん取り入れてやるべきだ。
そんな思いで、いいことだと思うことを紹介ていこう。




<参考>共産党の意見
政治の責任で解決すべき「三つの仕事」として
(1)「非正規切り」で職を失った人々への住居・生活・再就職の支援
(2)これ以上の大量解雇の被害者を出さないよう、大企業への強力な監督・指導
(3)「使い捨て自由」の労働を許さない抜本的法改正―を行うことを提案。
2009年1月31日(土)「しんぶん赤旗」
志位委員長(質問全文)
 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2009-01-31/2009013104_01_0.html




毎日新聞 2009年1月31日 0時00分
社説:雇用情勢悪化 あらゆる手段で「大失業」防げ
 雇用・失業状況が急速に悪化し始めた。昨年12月の完全失業率は4.4%、前月と比べて過去最大の悪化幅となり、有効求人倍率も前月を下回った。また、今年3月末までの半年間に職を失ったか、失うことが決まっている派遣など非正規雇用労働者が昨年12月時点の調査から約4万人も増え、約12.5万人に上るとの調査結果を、厚生労働省が公表した。
 「すべての雇用に関する数字が悪化している。今後、さらに厳しさが増す」と同省はみている。失業率は過去最悪だった5.5%を超えて6%にまで達する可能性も出てきた。「大失業」時代が来ないように対策を急ぐべきである。
 今、必要なことは考えられる手段を尽くして雇用・失業対策を実行することだ。使用者と労働側が「雇用を守る」という点で合意し、非正規雇用も含めた対応策を急ぐことだ。
 対策は、当面の失業対策と労働法制の見直しなど中長期対策の二つがある。これらを同時に、そして確実に実施しなければ、雇用不安は解消できない。
 緊急対応では、解雇防止と雇用創出策が中心となる。2次補正予算で実施が決まった雇用創出のための基金の創設や再就職の支援、さらには昨年から始まった雇用調整助成金制度の拡充や、住宅・生活支援による住まいの紹介などをきめ細かに行ってほしい。
 失業者の職業訓練も重要だ。時間はかかるが、再就職の際のミスマッチを食い止め、就業の機会を広げるためにも必要なことだ。
 中長期対策としては、労働者の3人に1人にまで増えた非正規雇用の処遇改善と、その状況を容認した労働者派遣法の見直し、さらには欧州ですでに定着している同一価値労働・同一賃金の原則の法制化、雇用保険の安全網から抜け落ちている非正規労働者の救済などが重要だ。
 グローバル化の中で、企業は正社員から非正規への切り替えを行い、人件費の削減で競争を乗り切ってきた。派遣法が何度も改正され、製造業務などへの派遣が可能になり、非正規雇用が増えた。その結果、世界同時不況のしわ寄せは、まず非正規に及んだ。「雇用の調整弁」として使われ、真っ先に解雇されたのだ。内部留保を増やしてきた企業が、その一部を取り崩して、なぜ非正規雇用を守らないのだろうか。
 非正規と正社員の二極化は、どうみても正常な雇用形態ではない。製造業務への派遣禁止など、派遣法を見直し、舛添要一厚労相も言うように「正社員雇用が原則」とすべきだ。
 未曽有の不況下では、小手先の雇用・失業対策は通用しない。今、やるべきことは解雇防止、雇用の創出、そして雇用のセーフティーネットの張り替えによって、働く人たちの不安を取り除くことである。

日経新聞 2009年1月30日
社説1 高まる雇用不安に官民あげて対策を(1/31)
 雇用情勢の急激な悪化が雇用不安をかき立て、消費者心理を萎縮させ景気をさらに冷やす悪循環の傾向が濃厚になってきた。総務省が30日に発表した2008年12月の完全失業率は4.4%で、水準自体はまだ危機的とはいえないものの、前月と比べて0.5ポイントも跳ね上がった。
 12月の失業率の上げ幅は41年ぶりの大きさだった。連日報じられている自動車、電機などの輸出産業を中心に広がる減産と雇用調整の結果である。
 景気の底が見通せない現状では、さらに悪くなるのは避けがたい。NECや東芝などによる大幅な人員削減計画の発表が相次いでいる。厚生労働省が26日現在でまとめた、昨年10月から今年3月までに失業および失業することになる非正規社員は約12万5000人で、1カ月ほど前の調査から5割近くも増えた。
 日本銀行の「生活意識に関するアンケート調査」(08年12月)で、1年後を見た働く人の雇用・処遇への不安は「少し感じる」を含めて89%弱に達する。このままでは景気の気は、冷え込む一方である。
 雇用環境の悪化は、米国での金融危機に始まる世界的な不況によるものだけに根が深い。だからこそ雇用不安を和らげるために、あらゆる対策を総動員する必要がある。
 まず雇用の削りすぎを防がなければならない。高い技術を持つ中小企業が、大幅な受注減によって、人員整理や倒産に追い込まれれば、技術を支える技能労働者を失う。人材を失えば復元は極めて困難である。金融機関や仕事を発注している大企業による適切な支えが望まれる。
 衰退部門から人手が足りない部門への労働力の移動も重要である。失業者への生活支援や職業あっせん、職業訓練などの拡充を急ぐべきだ。製造業からサービス業などへの転職もやり方次第では十分可能である。
 居酒屋チェーンのモンテローザ(東京都武蔵野市)が3月末までに500人の正社員を中途採用するとマスコミに発表し、昨年末から採用を始めた。これまでに約1300人の応募があり、既に約250人を採用した。かなりの数の人たちが製造業で期間工や派遣社員だったという。
 第2次補正予算と09年度予算案に盛られた雇用対策だけでは済まない。仕事を分かち合うワークシェアリングや失業者への支援など労使でできることも多い。地方自治体にはきめ細かな地域の実情にあった雇用対策への一層の努力を求めたい。根本的な需要喚起策も含めて、官民あげて知恵を絞るときだ。

東京新聞 2009年1月31日
【社説】大量失業時代 雇用創出に知恵を絞れ
 世界同時不況の進行で日本の雇用情勢は急速に悪化してきた。この先さらに厳しくなることは必至である。大量失業を放置すれば社会不安は拡大する。政府や企業は雇用創出に知恵を絞る時だ。
 世界は大量失業時代に突入した。米国の失業率は昨年十二月に7・2%、欧州連合(EU)のユーロ圏十五カ国でも十一月には7・8%に上昇した。国際労働機関(ILO)は今年の世界全体の失業者は最悪で二億三千万人に達するという。
 日本も例外ではない。総務省が三十日発表した十二月の完全失業率は4・4%と急激に悪化した。年内には過去最悪だった二〇〇三年四月の5・5%、失業者三百八十五万人を超える可能性がある。
 とりわけ非正規雇用労働者の失業が深刻だ。厚生労働省が同日発表した今年三月までの非正規切りは前月の八万五千人から十二万五千人へと急増した。業界関係者は約四十万人とも試算している。新規学卒者の内定取り消しも千二百人を超えて最悪となった。
 自動車や電機などの雇用過剰感は依然強い。この先、生産・販売の縮小に加え大型倒産が起これば失業は深刻な事態となろう。
 昨秋からの雇用危機に対して、私たちは政府の対策が遅いことをたびたび指摘してきた。今回も政府の対応の遅れと危機感不足を指摘しなければならない。
 麻生太郎首相は国会で「百六十万人の雇用維持・創出」を強調している。だが政策発動の根拠となる〇九年度予算案と雇用保険法改正案などの成立で最善を尽くしているのか。失業給付期間延長や雇用保険料引き下げなど雇用の安全網の強化はまだ進んでいない。
 地方自治体による雇用創出のための二つの基金は予算案の成立が不可欠だ。地方の実情に沿った雇用の創出-公園清掃の臨時職員から農林漁業、介護・福祉事業などへの就職支援は極めて重要だ。
 企業も雇用維持と創出に全力を挙げてほしい。販売不振→在庫増→生産減で赤字長期化でもないのにすぐ雇用調整では世間の理解は得られまい。発展するために大切なのは環境ビジネスや観光など新事業の開拓である。日本企業の強みである人材を活用して窮状を打開してもらいたい。
 トヨタ自動車は来月以降、賃金の八割を補償する休業日を設定する。東芝も生産ラインを一日二交代から三交代にするという。仕事を分かち合うワークシェアリングを政労使で検討する段階である。
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2009-01-31(Sat)

「かんぽの宿」が1万円 6千万円で転売

オリックス不動産へ一括売却 かんぽの宿70施設109億円 整備費だけでも2402億円

鳩山総務相が批判していた「かんぽの宿」オリックス一括売却。
日本郵政は売却を一時凍結すると表明した。

確かに、誰が見ても安すぎる。しかも、規制改革をおしすすめたオリックスとあっては、疑念のわく。
入札がどうか、不透明さもぬぐえない。

だが待てよ。そもそも、「かんぽの宿」って郵便貯金などでつくった国民の財産と言えるものだったのではないか。
そうか、小泉内閣で郵政民営化されたから、赤字が多い施設は売却せよ、ということになったんだ。

衆議院でぼろ勝ちした自民党が、財産をたたき売る、っていう構図だ。
こんなことまで、国民は認めていたんだろうか。
否だろう。
無駄の多い「かんぽの宿」経営の見直しはしてほしいけど、企業がぼろもうけするようなことまで認めてはなかったはずだ。

「引き続き譲渡などを行う場合の処理方法」を議論する前に、
「施設の譲渡や廃止を引き続き行うのか、どうか」が議論されるべきだろう。
郵政民営化、そのものを問い直すべきだ。

それにしても、1万円で買って6000万円で売る。
昔流行った「土地ころがし」でもこんなうまい話はなかっただろう。
郵政民営化が象徴する小泉「構造改革」路線の本質を見たような気がする。





朝日新聞 2009年1月31日12時7分
鳥取・岩美「かんぽの宿」 1万円で入手し6千倍で転売
軽費老人ホームに改修、運営されている旧「かんぽの宿 鳥取岩井」=鳥取県岩美町岩井
 旧日本郵政公社が07年に一括売却し、東京の不動産会社が1万円で入手した鳥取県岩美町の旧「かんぽの宿 鳥取岩井」が、直後に6千万円で鳥取市内の医療法人が同町内に設立した社会福祉法人に転売されていたことがわかった。
 この施設は温泉付きの宿泊施設として78年にオープン。93年に約3万2千人だった宿泊者数が05年には約1万7千人に減少。経営悪化のため、06年7月に廃止が決まり、07年には他のかんぽの宿とともに不動産会社7社に一括売却され、東京の不動産会社が1万円と評価して手に入れた。
 同年9月、岩美町岩井の社会福祉法人「フォイボス」が、施設を手に入れた不動産会社から敷地(約1万3千平方メートル)と建物を合わせて6千万円で購入。約1億1千万円の改修費をかけて、鉄筋3階建て延べ約3600平方メートル(入所定員50人)の老人ホームとしてオープンさせたという。同医療法人の森本雅義事務長は「6千万円という購入額はこちらから提示し、当時は安いと考えていたが、評価額が1万円だったとは知らなかった」と話している。

時事通信(2009/01/28-22:09)
「かんぽの宿」1万円の例も=民営化前から格安で売却-日本郵政
 旧日本郵政公社が2007年10月の民営化の前に、宿泊施設である簡易保険加入者福祉施設(かんぽの宿)や郵便貯金周知宣伝施設を、建設費より格段に安い価格で売却していたことが28日、日本郵政が民主党に提出した資料で分かった。収益性が悪いために簿価を引き下げ、それを基に売却額を決めたためで、わずか1万円で売却されたかんぽの宿もあった。
 一方、日本郵政は同日の民主党総務部門会議で、オリックス不動産への一括売却を決めたかんぽの宿70施設の整備費は2402億円だったと説明。鳩山邦夫総務相は、この70施設の売却額109億円は安過ぎると主張している。郵政宿泊施設の安売りは民営化前から続いていることになり、改めて議論を呼びそうだ。

毎日新聞 2009年1月31日 0時00分
社説:かんぽの宿 109億円で売っていいのか
 日本郵政がオリックス不動産と締結した「かんぽの宿」などの70施設の譲渡契約が当面、凍結されることになった。政府の規制改革に深くかかわった宮内義彦氏が会長であるオリックスのグループ企業が落札したことに、鳩山邦夫総務相の同意が得られず、譲渡に必要な会社分割のめどが立たないためだ。
 鳩山総務相はあらためて、日本郵政のオリックス不動産への譲渡価格109億円が安過ぎると指摘している。70施設の取得や建設に約2400億円を要したことや、さいたま市にあるラフレさいたまが200億円以上の評価と言われていることなども挙げ、白紙撤回を求めている。
 国民の間にも、簡易保険という国営の生命保険の資金で作られた施設が、取得価格に比べて大幅に安い値段で売却されることに対する疑念が高まっている。民主党など野党も、批判を強めている。
 かんぽの宿のような施設の価値は、立地条件や不動産市況、営業状況などによって大きく変動する。今回の譲渡では70施設一括のため、よりわかりにくくなっている。政治問題にまでなっている現状では、オリックス不動産への売却凍結は、当然の措置だ。
 では、この後、どのようにしていけばいいのか。
 日本郵政は不動産鑑定士や弁護士など社外の専門家からなる検討委員会で、施設の査定や譲渡方法の見直しを行う。その結果は、細大漏らさず国民に公表する必要がある。国民が判断するに足る内容にしなければならない。
 西川善文日本郵政社長が「一からの見直し」と言っている以上、一括売却のみならず、個別売却の可能性も検討し、その場合の収支計算も必要だ。
 また、今回の混乱が生じた背景には、総務省や自民党でも民営化された日本郵政グループやその資産処理についての見解が割れていることがある。現状のままでは、今後も、同じような問題が起きかねない。そこで、最低限、次の2点はやらなければならない。
 第一は、郵政民営化法の付則に定められている本業以外の施設の譲渡や廃止を引き続き行うのか、どうかである。この点は郵政民営化そのものにかかわる。与党内で明確な見解をまとめる必要がある。
 第二は、引き続き譲渡などを行う場合の処理方法である。時期はいつからなのか、譲渡価格をどう算出するのか、処理は一括なのか、個別なのか、高い値段で譲渡できるものから手掛けていくのかなど詰めるべき点は多い。
 昨年2月にアドバイザーとしてメリルリンチ日本証券と契約後の日本郵政の手続きを大半の国民は知らなかった。国有財産と同様に、かんぽの宿など民営化された会社の施設や不動産の処理も、透明性が高くなければならない。

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2009-01-31(Sat)

「イントゥルーダー」 「トルーマン・レター 」 高嶋哲夫/著

イントゥルーダー  トルーマン・レター  


イントゥルーダー トルーマン・レター


書名:イントゥルーダー 著者:高嶋哲夫
出版:文春文庫       発行年月: 2002年03月
価格: 570円(税込)              

書名:トルーマン・レター     著者: 高嶋哲夫
出版:集英社文庫        発行年月: 2004年07月
価格:800円(税込)

本の内容
「イントゥルーダー」
25年前に別れた恋人から突然の連絡が。「あなたの息子が重体です」。日本を代表するコンピュータ開発者の「私」に息子がいたなんて。このまま一度も会うことなく死んでしまうのか…。奇しくも天才プログラマーとして活躍する息子のデータを巡って、「私」は、原発建設がからまったハイテク犯罪の壮絶な渦中に巻き込まれていく。

「トルーマン・レター」
なぜ原爆投下はなされたのか―――!?
元新聞記者の峰先は33代米大統領トルーマンの私信を入手、それは広島・長崎の原爆投下に関する内容だった。手紙を巡り、峰先は国際諜報戦に巻き込まれる。歴史の闇に迫るサスペンス。(解説・黒古一夫)

著者情報
高嶋 哲夫(タカシマ テツオ)
1949年岡山県玉野市生まれ。慶大理工学部卒、大学院修士課程修了。カリフォルニア大学に留学。1979年日本原子力学会技術賞受賞。米国での研究活動を経て、神戸で学習塾を経営。1994年、『メルト・ダウン』で第1回小説現代推理新人賞を受賞。1999年、『イントゥルーダー』で第16回サントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞

※セブンアンドワイ 、Amazon.co.jpより

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購入日 2008年12月10日
読始日 2008年12月10日
読了日 2008年12月15日
<感想メモ>
どうも最近は忘れっぽい。しばらく記録していないと読んだことも忘れ、他の作品とストーリーがごちゃまぜになっていまう。高嶋哲夫著の、この2作品は、確か、続けざまに読んだ気がする。先日紹介した「メルトダウン」とかぶった。
 いずれにしても、高嶋哲夫はおもしろい。まだ読んでいない作品もいづれ挑戦するつもりだ。

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2009-01-30(Fri)

「一般企業に公的資金」を考える(2)  安全網って?

大企業より、労働者・国民、中小企業にこそセイフティネットを

「一般企業への公的資金投入」に政治家が飛びついているらしい。

大企業が破たんすれば、下層部の中小企業の経営を直撃する。
こうした事態に対するセーフティーネット・・・・
有権者へのアピールになるということらしい。

ちょっとまてよ。セーフティネット言えば、
派遣切り失職、住居も失った労働者など生活困窮者を救う制度として議論されていたのではなかったか。

それが、大企業がつぶれないための安全網?という話になっている。
中小企業の経営を直撃するから、大企業に安全網を、といっているようなものだ。

あえて言うなら、直撃を受けた中小企業を直接救済する安全網があればいいのではないだろうか。

大企業がつぶれてもいいと言っているのではない。
大企業がつぶれるのは、それだけの理由があるからだ。
つまり経営者の手腕の問題が第一で、それも、どうなのか国民には不透明なままではないか。

「国としてこの企業はぜひ残しておきたい」という基準がやはり問題だ。
企業献金受けている議員が役所に圧力をかけて、決められるのだろうか。
江戸時代のような話だ。
なんなら、今からその企業は「国有化」すればいいのではないか。

重ねて言う。大企業に安全網なんていらない。
労働者・国民、中小企業にこそ、急いで安全網をつくれ!




日経ビジネスオンライン 2009年1月30日
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090128/184133/

ニュースを斬る:企業に公的資金、でほくそ笑む政治家  利権化する「100年に1度の危機」
杉山 俊幸
 1月26日の月曜日。経済産業省の8階には、自民党や公明党、民主党などの国会議員からの電話がひっきりなしに入った。この階には同省の主要局、経済産業政策局がある。電話は1日で50本を優に超えたという。
 「この記事にある政策は、いったいどんなスキームになるんだ」
 国会議員らをくぎ付けにしたのは、「一般企業に公的資金、政府が注入制度」という全国紙1面トップの記事だった。
 来年度予算が成立する今春にも、解散・総選挙があるとの見方が強まっている。
 記事の通りなら、近づく選挙への備えとして地元に戻った時のみやげ話にもなる。支援対象となるのは中堅企業や大企業となりそう。産業ピラミッドの上層部を形成するこれら企業が仮に経営破綻ともなれば、下層部の中小企業の経営を直撃する。こうした事態に対するセーフティーネット(安全網)を作ることで、地元有権者へのアピールができるとの政治家の思惑も渦巻く。
 ただその思惑が独り歩きしてしまうと、別の問題を起こす恐れがある。支援を受けた企業がモラルハザード(倫理の欠如)を起こし、引いては日本の競争力を落としかねないという問題である。

公的資金で損失補填
 「業績が悪化して、今年3月期に自己資本が毀損することで金融機関から十分な融資を受けられなくなる企業が続出する恐れがある。そうした事態を防ぐことが制度の目的」と同局の幹部は言う。具体的にどんな制度なのか。
 自己資本を厚くする必要に迫られた企業は、日本政策投資銀行などからの出資を仰ぐことになる。出資の条件となるのが、産業活力再生特別措置法(産活法)の認定を受けることだ。
 制度の肝は、出資を受けた企業が破綻した場合に、政投銀は日本政策金融公庫を通じて公的資金による損失補填をしてもらえるという点にある。最大で1兆5000億円ほどの枠があることを考えると、かつてダイエーやカネボウを扱った産業再生機構が演じた役割と同程度以上のものになる可能性もある。
 再生機構の場合は、社長の交代などによって経営責任を明確にした。今回の手法では、そうした縛りはかけない。だからこそモラルハザードが危惧される。
 もっとも、政投銀が公庫から受ける損失補填は、出資した額の5~8割ほどになる見通し。残り2~5割は政投銀自身のリスクとなるため、舞い込んできた案件を右から左に通すような出資にはならないはず。それでも、「選挙を控えた永田町からの圧力によって、流動的な面がある」と前出の幹部。

「国としてこの企業はぜひ残しておきたい」
 モラルハザードを起こさぬようどの程度のタガをはめるかは、2つのことがポイントになる。
 改正産活法の運用面では、認定の条件を厳しくする場合の大臣告示がどんな内容になるかが1つ。もう1つは政投銀が制度をどう使うかだ。それは、どんな場合に政策金融公庫から損失補填を受けることができるかという契約内容次第となる。いずれも2月中にまとまる見通しになっている。
 この2つの内容が甘ければ、来年3月末までの時限措置ということもあり、我も我もと出資金に群がる企業が出てくることも考え得る。どこで線引きをするのだろう。
 二階俊博・経産相によれば、「国としてこの企業はぜひ残しておきたい、そういうところは大いに目安にしていきたい」。ただし、国家にとって必要な企業を定めることはなかなか難しい。
 改正金融機能強化法によって地銀など金融機関に公的資金という手を差し伸べ、そして今回は改正産活法で一般企業にも間接的ながら公的資金が入る。永田町で最近多用される「100年に1度の危機だから」。それはすべての免罪符になるのだろうか。それで企業は真に強くなるのだろうか。

日経新聞 2009年1月28日
民間銀出資にも政府保証 「一般企業に公的資金」を発表
 政府は27日、公的資金を活用して一般企業に資本注入する制度の創設を正式に発表した。金融危機により一時的な業績不振に陥った企業を国が信用補完し、経済の安定化を狙う。産業活力再生特別措置法(産業再生法)の認定を受けた企業を対象に、日本政策投資銀行のほか、民間銀行を通じても資本支援する。今春に新制度を導入。2009年度の出資規模は最大で数千億円程度とみられる。対象企業の選定などで、透明性の確保が求められそうだ。
 経済産業省の発表によると、具体的な手続きは企業の申請を受け、政投銀や、国から指定を受けた民間銀行が経産省などと出資の可否を審査。資本注入が妥当と判断すれば、対象企業が発行する議決権のない優先株を引き受けるといった形で支援する。「企業の議決権の過半を握るようなことは想定していない」(経産省)。銀行や保険会社、証券会社なども資本注入の対象に含める。
 出資は政府系金融機関である日本政策金融公庫が保証する。出資先企業が倒産するなどして損失が出た場合、政府が同公庫を通じて補てんする。(01:25)

日経新聞 2009年1月24日
一般企業に公的資金、政府が注入制度 経済安定へ安全網
 政府は23日、銀行だけでなく、一般企業にも公的資金を使って資本注入する制度を創設する方針を固めた。世界同時不況による一時的な業績不振で赤字に陥った企業などを国が信用補完し、再生を促す狙い。2008年度中に数千億円規模の枠を確保する。与党内には保険会社や証券会社も対象に含めるべきだとの議論があり、09年度を含め注入規模は最大で数兆円に達する可能性がある。米欧に続き、日本でも公的資金を活用した安全網を大幅に拡充し、経済の安定化につなげる。
 政府は日本政策投資銀行を通じ、企業に資金を資本注入する。元手となる資金は政府系金融機関の日本政策金融公庫(日本公庫)が政府から借り入れたり、政府保証を受けて市場から調達したりする。これまで銀行や信用金庫などに公的資金を資本注入する仕組みはあったが、一般企業にはなかった。 (07:00)
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2009-01-30(Fri)

非正規12万5千人失職  失業率4・4% 270万人

製造業の派遣労働者など40万人が失職 

40万人が失職・・・
厚労省の非正規12・5万人という発表は、業界団体が試算が現実化することを裏付けたようなものだ。

東芝、非正規4500人削減  
村田製作所、非正規2000人を追加削減

今日も、非正規・派遣切りの報道が続いている。
とりわけ、愛知がダントツの愛知県が2万113人、6分の1はトヨタの地元だ。

完全失業者も270万人、失業率4・4%。
雇用悪化を示す数字は、深刻度を増している。

国会では、空疎な総理施政方針演説につづき、各党代表質問が始まっている。
大失業に対する有効な対策は、まだ見えてこない。

大企業の社会的責任とは、雇用、下請中小企業、地域経済を守る責任だ。
その責任を果たさせるのが政府・行政の仕事・役目だ。

同時に、国民・住民の生存権・労働権を守る独自の責務が政府・行政にはある。
徹底的に議論し、直ちに実行することを望みたい。

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厚生労働省発表 平成20年1月30日(金)
非正規労働者の雇止め等の状況について(1月報告:速報)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/01/h0130-8.html

今回の集計結果は、全国の労働局及び公共職業安定所が、非正規労働者の雇止め等の状況について、事業所に対する任意の聞き取り等により把握した状況をまとめたものである。
 なお、この報告は、労働局やハローワークの通常業務において入手し得た情報に基づき、可能な範囲で事業所に対して任意の聞き取りを行っているため、全ての離職事例やその詳細を把握できたものではない。特に、今後の雇止め等の予定として把握されたものについては、対象労働者が未定であること等により、現時点で把握が難しい項目があることにも留意が必要である。
 派遣又は請負契約の期間満了、中途解除による雇用調整及び有期契約の非正規労働者の期間満了、解雇による雇用調整について、昨年10月から本年3月までに実施済み又は実施予定として、1月26日時点で把握できたものは、全国で1,806事業所、約12万5千人となっている。
 なお、就業形態別の対象人数の割合をみると、「派遣」が68.7%、「契約(期間工等)」が18.6%、請負が8.4%等となっている。

(集計結果) 1,806事業所 124,802人
(うち昨年10月から本年1月に実施済み又は実施予定のものは86,155人となっている)

(就業形態別の内訳)           (構成比)
派遣              85,743人 (68.7%)
契約(期間工等)       23,247人 (18.6%)
請負 10,456人 (8.4%)
その他 5,356人 (4.3%)

※ 12月報告1,227事業所、85,012人以降に把握したものを累計したものである。
※ 「派遣」「請負」には、派遣元事業所、請負事業所において正社員として雇用されているものを含む。

○非正規労働者の雇止め等の状況について(PDF:218KB)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/01/dl/h0130-8a.pdf

担当
職業安定局雇用政策課
課長小川  誠
課長補佐平嶋  壮州
電話5253-1111 (内線)5732
夜間直通3502-6770

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2009-01-29(Thu)

大量の派遣社員を解雇しても ナゴヤドームの年間シート大量保持

トヨタやその関連会社、三菱など地元の大企業
プロ野球、ナゴヤドームのペアで150万の年間シート 今年も大量に保持


「派遣切り」名古屋の施設満員に 失業者ら急増
http://ajimura.blog39.fc2.com/blog-entry-364.html#comment15


ujiharaさんのコメント

おどろきました
昨今の大企業の安易な派遣労働者への切捨て措置に対し、いささか疑問を感じている東海地方の小企業主です。

小社もプロ野球、ナゴヤドームの年間シートを契約しています。一番ランクの高い席で一席75万円、ペアで150万という高額なシートです。今年も契約の更新をしたのですが、そこで驚いたのは地元の大企業の契約年間シートが去年までと同様に多数更新されている事でした。

トヨタやその関連会社、そのほか三菱など地元の大企業は、大量の派遣社員を解雇しているこのご時勢にもかかわらず、実際は幹部クラスでほとんど分け合っている年間シートを、好景気の頃と同様に多数契約している事に激しい違和感を感じました。ペアで150万、それを大量に保持している大企業・・・。そのお金を少しでも派遣社員のためにまわせば、何人かの雇用は維持できたはずです。小生はトヨタに何のかかわりもありません。
年間シートの状況を詳しく知る者として、驚きを感じたため報告させていただきました。

2009-01-28 ujihara
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2009-01-29(Thu)

定額給付金 一番欲しいのに… ホームレスの受給やっぱり困難?


皮肉、幻滅、失望、怒り・・・やっぱりみんな怒ってる

コメントするのもあほらしいので、各紙のコラムを紹介する。



中日新聞 2009年1月28日
【コラム】中日春秋
 実は、麻生さんに感謝したいことがある。迷走また迷走の首相に対して、そういうことを言うと、訝(いぶか)しく思われるかもしれない
▼しかも、あの「定額給付金」なる施策に関してだ、と言えば一層奇矯に聞こえようか。無論、その狙いすら当初の生活支援から消費刺激へと転変、肝心の効果もはっきりしない、この無茶(むちゃ)な施策自体を称揚する気はさらさらない
▼足しない財政から大事な国民のお金を二兆円も投ずるのである。国民の多数も反対。なのに、首相のメンツ優先で、結局は実現する運びになろうとしている。そのことには強い脱力感を覚える。では一体、何に感謝したいのか
▼そも、この施策は黙っていても個々の懐に最大二万円のお金が入ってくるという結構な話。国民は単純にありがたがる、と首相は考えたのだろう。だが、世論調査では七割もが反対したのだ。無論、困窮している人の切実な賛成はもっともで、一定程度あるのは当然。とすれば、そうでない人のほとんどがノーと言ったことになる
▼つまり、それだけの人が、単純な利己を拒否し、利他を考えたということだろう。もっと困っている人のため、社会全体のためにこそ二兆円は使われるべきだ、と。社会の健全さが確かめられた気がする。麻生さんのお蔭(かげ)だ
▼だが、その思いを無視したのも首相である。ほかに感謝することは思い当たらない。

信濃毎日新聞 2008年1月28日(水)
コラム 斜面
真冬だというのに、寒々しい光景を見せられかねなかった。開会中の通常国会のことである。野党議員の姿のない衆院の本会議場で、施政方針演説に臨む麻生太郎首相-。そんな異様な事態はどうにか避けられたようだ
   ◆
国のかじ取りについて、首相が基本的な考えを述べる場である。議員がそろわないことには話にならない。けれども、定額給付金をめぐる与野党の主張の隔たりは埋まらない。双方のやりとりによってはきのう、野党欠席のまま首相の演説が行われていた
   ◆
それにしても首相は、定額給付金の不評ぶりをどこまで承知しているのだろう。一時は、かつての領主が救援米を施すような気でいたのではないか、と心配になる。給付金を「評価しない」という答えが大勢を占める世論調査を、苦にするふうがないからだ
   ◆
今は評判が芳しくないようでも、受け取ればありがたくなる。選挙にもプラスに働く-。あるいは、こんな反応に望みをかけているのかもしれない。けれども時の首相がそんなところに期待するようでは、政治の質はよくならない
   ◆
給付金の2兆円はもとは税金である。使うのなら年金、医療といった社会保障などに-。これも世論調査に表れた大方の意見だ。ここを見落とさないでほしい。支持率の低下を真(しん)摯(し)に受け止める、と述べた首相だ。どんなメッセージを込めるのか、きょうの施政方針演説に耳を傾けたい。

徳島新聞 2009年1月28日付
コラム 鳴潮
 「給付金は駅前で配られているティッシュのようなもの」とはよく言ったものだ。国民一人当たり一万二千円、十八歳以下と六十五歳以上には二万円が配られる「定額給付金」のことである
 言ったのは「さおだけ屋はなぜ潰(つぶ)れないのか~」の著者で公認会計士の山田真哉さん。なるほど街頭で配られるティッシュも給付金も、一時は重宝がられても、やがてもらったことすら忘れられてしまう
 総額二兆円に上るその定額給付金などを盛り込んだ二次補正予算が、やっさもっさの揚げ句、きのう成立した。財源の裏付けとなる関連法が成立すれば支給されるが、果たして麻生太郎首相が期待する「消費拡大」につながるのかどうか。効果は期待薄との見方が強い
 「選挙目当てのばらまきだ」などと野党から批判を浴び、共同通信社の世論調査でも「評価しない」が70%に上った。住民登録のないホームレスや、夫の暴力から逃れ、避難生活を送っているドメスティックバイオレンス(DV)の被害者にはどうやって配るのか
 準備作業に入る市町村の窓口には、そんな難題も降りかかる。最も必要な人に行き渡らなければ、「生活支援」の意味も薄れよう
 しかも給付金の向こうには、ちゃんと消費税率引き上げが待っている。それで内閣支持率を上げようなんて、麻生さん、少し虫が良すぎはしませんか。

=2009/01/27付 西日本新聞朝刊=
定額給付金 一番欲しいのに… ホームレスの受給やっぱり困難?
 路上生活者に定額給付金は届くのか‐。福岡市の日雇い労働者らでつくる労働団体が福岡市の路上生活者100人に住民票の所在地を調査したところ、43人が「福岡県外」や「分からない」と回答した。総務省は住民登録をすれば路上生活者にも給付金を支給する方針。だが、路上生活者からは「遠隔地で住民票を取りにいけない」「住民登録ができない」といった声が寄せられている。実務レベルでは支給対象者の把握が困難な事態も予想される。
■住民票 4割「県外」「不明」 福岡市の団体100人を調査
 この調査は昨年11月に実施。住民票が「福岡市内にある」と回答したのは36人、「福岡市内にはないが、福岡県内にある」が21人、「福岡県外にある」は34人だった。同県外の内訳は九州が17人、中国が2人、関西6人、中部4人、関東3人、東北1人、無記名が1人。残る9人は「分からない、(住民票が)ない」。
 関係者によると、福岡市には昨年秋以降から、解雇や雇い止めとなった派遣労働者が仕事を求め集まっており、路上生活者は増加傾向。各市区町村は長期の生活実態がないと判断した場合は住民登録を抹消できるため、住民票がない路上生活者も少なくないという。
 わずかな交通費もままならない路上生活者も多く、福岡市外に住民票がある人たちから「住民票を受け取りに行けない」といった声が寄せられているほか、「住民票を作ろうにも頼れる知人がいない」と話す人もいるという。
 定額給付金は、2月1日時点に住民基本台帳などで住所地としている市区町村から支給される。路上生活者への支給について、鳩山邦夫総務相は「(2月1日の)後から住民登録しても支給するやり方ができないか」との考えを表明。
 総務省は、知人宅に下宿し住民登録すれば受給可能としているが、生活保護問題対策全国会議の代表幹事、尾藤広喜弁護士は「下宿できるなら路上生活者にそもそもならない。現実を知らなすぎる」と批判している。


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2009-01-29(Thu)

アジアの隼  (黒木亮)

アジアの隼    黒木亮 著

アジアの隼

書名:アジアの隼     著者: 黒木亮
出版:講談社文庫    発行年月 2008年12月
価格:1,100円(税込)

本の内容
賄賂が横行する共産主義体制下のベトナム。巨大プロジェクトの入札をめぐり、邦銀事務所・真理戸潤の前にアジア経済の裏を渡り歩いてきた大手米銀のシンや、急成長を続ける香港の証券会社ペレグリンが立ち塞がる。そのとき未曾有の闇が彼らを飲み込もうとしていた!圧倒的リアリティで描く国際経済小説。

著者情報
黒木 亮(クロキ リョウ)
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒業、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資、プロジェクト・ファイナンス、航空機ファイナンス、貿易金融など数多くの案件を手がける。2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。英国在住

※セブンアンドワイより http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32157325

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購入日 2008年12月30日 
読始日 2008年12月30日 
読了日 2009年01月15日
<感想メモ>
 巨大投資銀行(バルジブラケット) の作者が、それよりも前に書いた小説で、単行本を買って読んだ。他の出版社から文庫本化されていたが一度読んだし、改めて買う気はしなかった。たまたま、他に読むのがなかったこともあり、再読した。ところが、ほとんど新作に触れた気分になった。記憶が薄れて、思い出せなかった、というより、理解していなかったのだろう。
 話は、90年代後半、ドイモイをすすめるベトナムで、巨大プロジェクトをめぐる銀行マンと巨大金融証券会社との闘い、「アジアを隼」として急成長した諸王県会社が、アジア通貨危機で没落いしていく様を描いている。いまではどうなっているのか知らないが、10年前のベトナムは、役人の不正、賄賂など当たり前のいかにもアジア的な貧しい国だった。そんなベトナムで政府を相手に商談を取りまとめることの大変さがよくわかった。一方、日本でも山一証券が廃業し、日本長期信用銀行が外資に10億円で買われるなど金融危機真っただ中で、アジア通貨危機も重なりあって、金融業界は生き残りに必死だった。
 よく考えてみると、このときも、ハイリスク・ハイリターンの金融ファンド商品が市場を駆け巡っていた。それが破綻しはじめていた。ものづくり市場では、不良債権、設備、人員の3つの過剰をなくすんだと大リストラがはじまり、それを応援する産業再生法ができ、銀行等の再編・大合併が進んだ。麻生総理がサミットに行って、日本には金融危機を乗り切った経験があると自慢していたやつだ。
 その経験とは、小泉・竹中「構造改革」路線そのものだった。世界的な金融危機、経済不況で、新自由主義政策が破綻したことは明らかだが、それには触れず、金融危機を克服した経験がある、などとのんきなこと言っているようでは対処できない。日本の10年前の金融危機も、おおもとには、新自由主義による金融経済政策の間違いがあったからで、「乗り切った経験」は、表に現われたほころびを取り繕っただけだった。アメリカや中国など元気だった消費力を頼りに、輸出産業が大儲けすることで、危機を乗り切ることができたにすぎなかったのではないのか。
 いずれにしても、印象に残ったのは、「ベトナムってのは忘れがたい国ですね。」「『ベトナムは不思議な国ですね。駐在していたときはあんなに嫌だったのに帰国してみると切ないぐらいに懐かしくんるんですから』 その言葉に一同がうなづく。皆、ベトナム人のように穏やかで満ち足りた顔になっていた。」という元駐在員たちの感想だ。アメリカの侵略を打ち破り、新たな国づくりをすすめるベトナムには頑張ってほしいなと常々思っていたものだから、役人の贈収賄が当たり前のような実態は悲しいものだった。しかし、元駐在員たちの感想は、ベトナムの成長していく姿を感じさせるもので、何かしらホッとさせられた。


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2009-01-29(Thu)

生きのびる 横浜異人街事件帖

生きのびる 横浜異人街事件帖

生きのびる 横浜異人街事件帖

書名:生きのびる 横浜異人街事件帖    著者:白石一郎
出版: 文春文庫    発行年月 2006年09月
価格: 550円(税込)
本の内容
横浜では、南京人による犯罪が激増。応援として乗り込んだ与力立花源吾が行方知れずになった。そして、ある朝、源吾の首が奉行所の門前にさらされる。下手人と目されたのは、窃盗団頭領の張竹芳。剣友の仇を討つため、卯之助と正五郎は上海へと向かった。著者円熟の筆による事件帖はスケールアップして完結へ。

著者情報
白石 一郎(シライシ イチロウ)
昭和6(1931)年、釜山に生れる。早稲田大学卒業。62年、「海狼伝」で第97回直木賞を受賞。平成4年、「戦鬼たちの海」で第5回柴田錬三郎賞を受賞。11年、「怒涛のごとく」で第33回吉川英治文学賞を受賞。16年9月20日、逝去(享年72)

※セブンアンドワイより http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/31755506

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購入日 2008年12月21日 
読始日 2008年12月21日
読了日 2008年12月25日
<感想メモ>
 幕末の横浜の様子が、そうだったのかと思える作品だった。官軍が江戸へ攻め上がるとき、その通過点だった横浜だが、外国人街が自治権のようなものをもって、街中を荒らさせなかったことなど「有り」だと思った。気軽に読めるものだった。


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2009-01-29(Thu)

メルトダウン 高嶋哲夫/〔著〕

メルトダウン 高嶋哲夫/〔著〕
メルトダウン

書名: メルトダウン      著者: 高嶋哲夫
出版: 講談社文庫     発行年月 2008年12月
価格: 860円 (税込)

本の内容
老いて死期の迫った核物理学者から、カリフォルニアの地方紙副編集長ケン宛てに一通の手紙が届いた。描かれた美しい幾何学模様は新型核爆弾の図面だった。いっぽう、次年度の防衛予算でもめているワシントンで、大統領補佐官が謎の死をとげた。二つの事件が結びつく時、大いなる陰謀がおぞましい姿を現し始めた。

著者情報
高嶋 哲夫(タカシマ テツオ)
1949年、岡山県生まれ。慶應義塾大学工学部大学院修士課程修了。日本原子力研究所研究員を経て、カリフォルニア大学に留学。’94年に『メルトダウン』で第1回小説現代推理新人賞を受賞。’99年には『イントゥルーダー』で第16回サントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞

※セブンアンドワイより http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32157330

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購入日 2008年12月15日 
読始日 2008年12月16日
読了日 2008年12月20日
<感想メモ>
 高嶋哲夫の小説は、日本原子力研究所研究員という経歴から原子力や核をテーマにしたものが多い。「津波」にも原発の安全性を危惧する問題点がリアルに描かれていた。本作品も、新型核爆弾の図面を地方紙が公表するとか、その開発にかかわった老科学者との関連で大統領補佐官が謎の死を遂げるとか原爆・核を題材にしている。原爆・核兵器をめぐる権力者の抗争は「あり得るかも」と思わせる。
 アメリカの前大統領ブッシュだったら、さらに「有りかも」と思ってしまうのはなぜだろう。それでも、1月20日にオバマ大統領が誕生した。イラクからの撤退など公約し、少しは平和戦略へ転換するのかも、と期待したい。アフガン増派はどうかと思うけど。

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2009-01-28(Wed)

大分・造船所タラップ落下事故  国交省が防止徹底を通達

ずさんな安全管理 「納品前にタラップやフックの強度検査はしていない」 

またもやずさんな安全管理で2人死亡、23人けがという重大事故が起こった。
南日本造船大在工場では昨年8月4日にも、「下請けの男性作業員(当時31)がワイヤにはじかれ、右足を切断。一緒にいた別の男性作業員(当時18)が足の骨が折れる重傷を負う事故が起きている」という。

強度の検査もしていなかった。
―タラップの重量検査や強度計算はしたのか。
 していない。強度や荷重計算は設計図面にあるので。  (業務部長の記者会見)

「タラップの構造以前に会社の姿勢の問題。きちんと対応していれば防げた事故」(労組幹部の話)
まったくだ。

そこで、国交省が通達を出した。
造船工業会に「安全確保・事故防止の徹底に努めるよう、周知徹底及びご指導方お願いします」というもの。

うーん! 何と気弱なお願いだろう。
困難程度で事故は防げるんだろうか。
「お願いします」だって?

人の命をなんだと思っているのか。
お願いじゃなく、厳しく責任を問い、強力に指導すべきではないのか?




(追記)
 
中日新聞 2009年1月28日
【社説】タラップ事故 安全軽視は必ずツケが
 多数の死傷者を出した大分市の造船所のタラップ落下事故は、安全管理の初歩を軽視して起きた疑いが強い。他の事業所も安全設備への投資や手順、人員配置に抜かりはないか、すぐ洗い直せ。

 警察と労働局の調べでは、岸壁から船に傾斜してタラップを渡すため、下請け企業が先端にフックを取り付けたが、フックを固定したボルト四本が過重で同時に折れたのが原因とみられる。

 多数の作業員が一時にタラップに殺到し、事故は起きた。しかし造船所側は人数を制限しなかったばかりか、タラップの自重、荷重やフックとの接続部の強度などを確認していなかった疑いが強い。事実とすれば、ずさん極まりない安全管理である。

 造船業は労働安全衛生法で製造業に分類されるが、同じ職場で異種の作業が、元請け、下請けの従業員の入り交じった状態で進められる。このため、別々の作業が他の作業の労働災害を誘発しないよう、建設業とともに早くから職場全体の統括安全管理が義務づけられていた。

 統括安全管理には、元請け、下請けの緊密な連絡、安全に関する情報共有も含む。タラップの耐荷重、フックの強度など正確な情報に基づき、適切な資材で製作し、ベテランの安全管理者が人数制限を徹底すれば防げたはずだ。

 労災による死傷者は一九七九年から減少の傾向にあり、とくに死者は九八年以来、年間二千人を切っている。

 しかし今回のような一時に三人以上の死傷者を出す重大災害の件数は、八五年からむしろ増加傾向だ。死者のみを取ると二〇〇八年は〇七年より減ったが、都道府県別のばらつきが大きく、事故のあった大分、製造業が盛んな愛知など二十一府県で逆に増えた。

 九〇年代のバブル崩壊以後の労災、特に重大災害の背景として(1)景気低迷により、安全設備への投資をなおざりにし、リストラで安全管理の要員を削減した(2)団塊の世代の大量退職で安全管理のノウハウが継承できない(3)非正規雇用の従業員が増え、安全教育や訓練が徹底しない-の三要因が指摘されている。

 昨年来の世界的経済危機で、安全管理の経費をさらに削減する企業もあろう。だが、安全を軽視すればもっと大きな損失が跳ね返ってくる。この際、業種を問わずすべての企業が安全管理の設備、要員の配置、手順を再点検し、事故再発を防ぎたい。




毎日新聞 2009年1月23日 20時13分
造船所事故:国交省が防止徹底を通達
 南日本造船大在工場(大分市)で起きたタラップ落下事故で、国土交通省は23日、日本造船工業会、日本中小型造船工業会、日本造船協力事業者団体連合会の3団体に対し、タラップの安全性の確保など事故防止を徹底するよう通達した。【窪田弘由記】


造船所における労働災害事故の防止について
平成21年1月23日
http://www.mlit.go.jp/report/press/kaiji05_hh_000002.html

 本日、南日本造船株式会社大在工場において、架設通路(タラップ)の落下により、多数の死傷者を出すという労働災害事故が発生しました。
各造船事業者においては、これまでも労働災害の防止については、取り組んできたところですが、今回の事故の発生を踏まえ、あらためて安全確保・事故防止の徹底に努めるよう、造船関連団体を通じ造船事業者に通知を行いましたのでお知らせいたします。

参考:送付先団体
(社)日本造船工業会
(社)日本中小型造船工業会
(社)日本造船協力事業者団体連合会

添付資料
造船所における労働災害事故の防止について
     http://www.mlit.go.jp/common/000031606.pdf

お問い合わせ先
国土交通省海事局船舶産業課課長補佐 竹内、内藤
TEL:(03)5253-8111 (内線43602、43634)



朝日新聞 2009年1月23日13時37分
造船所タラップ落ち作業員2人死亡、23人けが 大分
 23日午前9時20分ごろ、大分市青崎の南日本造船(本社・大分県臼杵市)大在(おおざい)工場(西川司工場長)のドック内で、建造中の自動車運搬船と陸地とを結ぶタラップが落ちた。この事故で、作業員が海中に転落するなどして男性作業員2人が死亡、23人がけがをして市内の9病院に搬送された。大分県警などが業務上過失致死の疑いもあるとみて、事故の詳しい状況を調べている。
 県警によると、死亡したのは、自営業黒木善友さん(58)=同市寺崎町2丁目=と会社員松尾洋一さん(53)=同市大道町6丁目。2人とも下請け会社が雇っていた。
 南日本造船などによると、タラップは鉄製で長さ29メートル、幅90センチ、重さ3トン。午前9時20分ごろ、クレーンでタラップをつり上げ、船にかける作業が終わり、作業員が上り始めたところ、船側のフックとタラップをつなぐ部品が外れ、約40人の従業員とともにタラップが落ちた。これまで運搬船は陸上で建造中で、ドック内での作業は、この日が初めて。溶接の仕上げ作業をする予定だった。
 待機状態が1時間あり、作業が遅れていた。大勢の作業員が一気にタラップを上り、その直後に事故が起きたという。
 大分労働基準監督署は23日午前、事故現場に職員4人を派遣した。負傷者が作業員とみられることから、事故状況や安全管理上の問題がなかったかなどについて調査を始めた。大分県は対策本部を設置した。
 九州運輸局によると、大在工場では昨年8月4日、下請けの男性作業員(当時31)がワイヤにはじかれ、右足を切断。一緒にいた別の男性作業員(当時18)が足の骨が折れる重傷を負う事故が起きている。
 大在工場は昨年5月に稼働を始めた。10万トン級の大型船を建造できる最新鋭工場で、別々の工場で組み立てた船体を接合できる「フラッドドッキングシステム」を世界で初めて採用したという。


大分合同新聞 [2009年01月25日 10:21]
マニュアルを作り防止
記者会見する南日本造船大分事業部の佐藤正美業務部長=24日午後、大分市青崎の南日本造船大在工場
 二十六人が死傷した大分市青崎の南日本造船大在工場のタラップ落下事故で、佐藤正美・同大分事業部業務部長は、実況見分終了後の二十四日夕、記者会見し、効率性を追求する一方で、安全面への配慮が不十分だったことなどを話した。遺族や被害者にはケアを尽くしたいとした。主なやりとりは次の通り。
 ―タラップの重量検査や強度計算はしたのか。
 していない。強度や荷重計算は設計図面にあるので。
 ―タラップ自体の重さが約三トンと発表したが、実際には違うのではないか。
 図面には、四・五トンという記載があり、これは人が乗ってこの重さに耐えられるという趣旨。(三トンは)業者と話して、それぐらいだろうということだった。
 ―遺族やけが人への対応は。
 遺族の方には一回限りでなくお見舞いしていく。けがをした人のケアもしていく。
 ―従来のように櫓(やぐら)を設け、船まで水平にタラップを渡すのではなく、今回、斜めに架けたのは、費用や時間の面で効率的だったからか。
 違うと言ったらうそになる。それ(斜め架け)が一番いい方法だと思った。
 ―現場監督の仕方など再発防止策は。
 あいまいな部分があったから重大な事故が起きた。マニュアルを作り、会社全体としてチェック機能をどうするか、検討しなくてはならない。

 県内の造船会社では二十四日、安全管理の徹底を図る動きが見られた。
 三浦造船所(佐伯市)はタラップや通路などを点検。社員や協力会社員約四百人に注意を呼び掛けた。今回の事故は、タラップのボルトが過重に耐えられなかったことが原因と、ほぼ断定された。同造船所はタラップの強度をより強めるため、溶接でつないでいるという。
 下ノ江造船(臼杵市)も今後、一週間かけ、タラップやワイヤなどをチェックする予定。特にボルトなどの接合部分に不具合がないか念入りに調べる。「日ごろから点検しているが、従業員五百人態勢で全社的に再点検をする」という。
 造船所の関係者からは南日本造船大在工場の安全管理を疑問視する声も上がった。佐伯市内の別の造船所は、高所で作業する際、メンテナンスが徹底しているリース会社から足場を借りている。自社で造ることもできるが、コストを掛けているという。
 同市内の造船関係者は「今は造船が活況。とはいえ、受注船がさばけてしまう数年後には厳しくなる。船主からの信用を考えれば、事故を起こしたら終わり」。臼杵市内の関係者も「生産性を高めるため、快適な職場環境は不可欠。安全面に経費を掛けることが、結果的に経費節減になる」と話した。


=2009/01/27付 西日本新聞朝刊=
フック強度 無検査 大分・造船所事故 製造業者が証言
 大分市の南日本造船大在工場で建造船に架けたタラップが落ち26人が死傷した事故で、タラップを製造し、船に架けるフックを取り付けた業者が26日、西日本新聞の取材に「納品前にタラップやフックの強度検査はしていない」と証言した。南日本造船も納品後の強度検査をしていないことを認めており、専門家などから「安全管理があまりにずさんだ」との批判が出ている。
 南日本造船によると、23日の事故当日、タラップは約150人が利用する予定だった。同社が既存タラップの図面を示して業者に造らせたと説明していることについて、橋の構造に詳しい福本〓士・大阪大名誉教授は「同じ条件なら安全性も同様に確保される、と思い込んだとしたら、事故につながりやすい」と指摘。「使用前の安全確認は基本だ」と厳しく批判した。
 また、全日本造船機械労組三菱重工支部の久村信政書記長は「強度を確かめずに作業員を乗せるなどありえない話」と非難。「タラップの構造以前に会社の姿勢の問題。きちんと対応していれば防げた事故」と話した。
 一方、タラップを造った業者は事故原因になったとみられるボルトについて「強度がある高力(こうりょく)ボルトでなく、メッキ処理した(通常の)ボルトだった。南日本造船から提供された」と証言。南日本造船は「担当者は高力ボルトだったと言っている」と反論している。
※〓は「くちへん」に「秀
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2009-01-27(Tue)

ダム促進集会に職員動員 究極の“やらせ” 佐世保市の感覚疑う

石木ダム建設促進総決起集会に税金 公平と言えるか?

役所の考えていることはよくわからない。
ダム建設に賛成する者と反対する者があれば、片方にだけ税金を使うのは不公平だと思う。

役所自身が推進している事業だから、市民に説明するための費用というのはあるかも知れない。

しかし、建設促進総決起集会というのは、市民への説明の場ではないはず。

反対派住民への圧力ということになれば、時代錯誤も甚だしい。

でも、職員を動員しなければ恰好がつかないぐらいなら、市民の支持がないという証拠だろう。

国でも「タウンミーティング」での“やらせ”が問題になった。
懲りない連中がいるもんだ、とあきれる・・・。




毎日新聞 2009年1月26日 22時14分
佐世保市:ダム促進集会に職員動員 38年着工できず

 長崎県佐世保市は、27日に同市内で開く石木ダム(同県川棚町)建設促進総決起集会に、全職員(約3200人)の1割強にあたる職員約390人を公務扱いで出席させることを明らかにした。同ダムは水没地区住民の反対で、事業着手から38年目の今も着工できていない。市民からは「職員動員は通常業務に支障が出る。集会自体、反対派住民への圧力でしかない」との批判も出ている。

 集会は、ダム建設促進を訴える市民団体との共催で、午後2時から約1時間半。
6日に各部局長あてに集会の通知と所属職員の「2割以上」の参加を求める文書を配布した。

 これに対し山下千秋市議(共産)が23日、「市職員動員中止を求める申し入れ」書を提出。26日も市議会特別委で批判した。嶋田裕治・企画調整部長は「ダム建設は市の方針であり重要な課題。集会への参加は公務と考える」と話し、予定通り集会を開催する方針。
【山下誠吾】


=2009/01/26付 西日本新聞朝刊=
石木ダム建設認可33年 強制収用の可能性も 県、佐世保市 反対派説得進まず

 慢性的な水不足に悩む長崎県佐世保市の水資源確保などを目的に同県川棚町に計画された石木ダムが今年、大きく動きだそうとしている。県は建設に反対する水没予定地の地権者との協議が全く進まない中、ダム周辺の付け替え道路建設工事に2009年度から着手する予定で、土地の強制収用手続きに踏み切る可能性も否定しない。総事業費285億円の大規模プロジェクトは国が県の計画を認可してから33年を経て、1つの節目を迎える気配を見せている。
 谷あいを流れる川に沿って棚田が広がる同町川原(こうばる)地区。川のせせらぎと鳥の声が心地よく響く。
 「こんな美しい集落が湖底に沈んで二度と見られなくなるなんて考えられない」。水没予定地に住む介護福祉士の炭谷潤一さん(27)は生まれ育った古里の風景を見つめ、つぶやいた。
 1975年、建設予定地と周辺地区の122世帯が石木ダム建設絶対反対同盟を結成。82年、強制測量に入った県職員と機動隊を座り込みで阻止しようとして衝突したこともある。岩下和雄さん(61)は「けられて、投げ飛ばされて、何でこんなことされんといかんのかという思いは今も収まらん」と話す。
 30年余の月日が流れ、移転対象家屋67戸のうち54戸は補償費を受け取り移転した。しかし、炭谷さんや岩下さんたち13世帯の家族は計画の白紙撤回を求め訴えている。
   □   □
 佐世保市は水不足に長年悩まされてきた。94‐95年の渇水時に264日間の時間断水を経験し、2005年と07‐08年にも減圧給水に追い込まれた。
 市水道局によると、安定取水できる水源が少ないため、市内主要6ダムの平均貯水率が80%を切ると、たちまち給水制限を検討しなければならない。同市は石木ダムが完成すれば1日4万トンの安定した水源を確保できるとし「渇水の不安が解消でき、企業誘致もしやすくなる」とダム建設の必要性を強調する。
 県は昨年、12年度にダム本体に着工することを明記した事業工程案を公表。金子原二郎知事が朝長則男市長とともに反対地権者説得のために何度も現地入りするなど、このところ焦りとも見えるような動きを見せる。
   □   □
 建設予定地から移転した元地権者でつくる石木ダム対策協議会は昨年、早期着工を求め、土地収用法に基づく強制収用を可能にする事業認定を国に申請するように県と佐世保市に要請した。金子知事も、話し合い路線を強調しつつも「工程表通りに進めたい」と強制収用手続きに入る可能性を否定していない。27日、市の主催で、金子知事や朝長市長が出席してダム建設推進を訴える総決起大会も開かれる。
 昨年、熊本県の蒲島郁夫知事が川辺川ダムの建設計画に反対を表明。国土交通省は今月、ダム行政のあり方を見直す検討委員会を新たに発足させた。しかし石木ダムは今のところストップがかかる様子はない。
 ダム建設をめぐり行政と住民、さらに住民同士の間に生じた亀裂。反対同盟の岩下さんは「県はダム建設ありきだ。時代に合った利水、治水のあり方を考え直すにはまだ遅くない」と批判。炭谷さんは「仲間と古里で過ごしたい。ただそれだけなんです」と話している。
 (山口卓)
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2009-01-27(Tue)

雇用維持へ 地方自治体が取り組み

大手製造業で非正規社員の雇い止め 中小は雇用維持 三重

防災事業などで約6000人雇用創出/関東自工雇用維持を知事要請


地方自治体の取り組み 参考になるものもある。



産経新聞 2009.1.26 21:54
防災事業などで約6000人雇用創出 県第5次緊急経済対策
 神奈川県は26日、第5次緊急経済対策として、約8億円の予算で災害防止事業などを追加的に実施し、延べ約6000人の雇用創出を図ると発表した。
 県は、河川の護岸補修や樹木伐採、砂防柵設置などといった維持補修作業について2月上旬に1件1000万円未満で発注する。業者に対し、簡易な作業に従事する普通作業員や軽作業員など(日雇いを除く)の半分程度について、求職者を雇うように義務づけることで、今年度中に約6000人日の雇用が創出できるという。
 また、公共事業などで来年度当初予算の一部を前倒しして発注する「ゼロ県債(ゼロ県費債務負担行為)」を、約53億7000万円(前年度比約15億円増)を限度として設定することも発表した。

産経新聞 2009.1.16 02:36
大手製造業で非正規社員の雇い止め 中小は雇用維持 三重
 三重県内の一部大手製造業で非正規社員の大幅な雇い止めやその計画がある一方、多くの中小企業が雇用維持を考えていると、県緊急経済対策会議(議長、江畑賢治副知事)で15日、報告された。昨年12月17~26日、課長以上の県職員267人が従業員50人以上の企業約900社を訪問、聞き取りした意見をまとめた。
 それによると、一部大手製造業のうち、電子部品では「3月末までに全工場で全派遣社員の契約を解除する予定」、自動車部品では「派遣職員を一定の通告期間を設けて半減させる予定」など、企業存続のため人件費削減はやむを得ないと回答。
 一方、中小企業では「解雇より賃金抑制で対応する方針」(旅行業)▽「月曜日および金曜日はラインを止め、従業員には研修を行っている。即リストラは考えいない」(鉄鋼業)-などと、経営は苦しいが、賃下げや減産などで対応すると回答した。
 懸念された「内定取り消し」については、「新規採用予定者は予定通り採用」と多くの企業が回答。その理由として「梱包(こんぽう)など技術伝承のために定期的な採用、世代交代が必要である」(港湾運送業)などのように、将来の人材確保を挙げた。
 このほか、「雇用関係助成金の申請書類の簡素化」(非鉄金属、一般機械)「国の支援制度の条件緩和」(ゴム製品、機械部品、液晶)などの意見、要望もあった。

(2009年1月24日 読売新聞)
関東自工雇用維持を 知事27日、本社側へ要請
 雇用情勢の急速な悪化を受け、県は、県幹部による県内進出企業の本社詣でを活発化させている。27日には、達増知事自らが、金ヶ崎町に工場があるトヨタ系列の車両メーカー「関東自動車工業」を訪ね、雇用の維持を要請する。宮舘寿喜副知事も22日、愛知県の自動車関連3社を訪問した。また、県内の「雇い止め」は22日現在で4115人に上ることも明らかになり、県内の雇用情勢は深刻の度を増している。
 県企業立地推進課によると、達増知事は27日、関東自工の実質的な本社機能がある東富士総合センター(静岡県裾野市)を訪ねる。同社は4月末までに、岩手工場の人員約350人を段階的に削減する方針を明らかにしており、同社幹部に雇用の継続を求める考えだ。
 達増知事は12月に東京都内の3社を訪問、宮舘副知事も6社を回った。
 また、県は、「困った時には県出身者の協力を」(県東京事務所)と、県出身の在京企業の幹部の掘り起こしと関係強化に活路を見いだす作戦も展開している。達増知事は21日、都内で開かれた県出身の在京企業幹部で作る「在京岩手産業人会」の新年会に出席し、岩手県の経済状況の厳しさを説明し、理解を求めた。
〈県会臨時会が補正予算可決〉
 県議会は23日、臨時会を開き、中小企業の運転資金を融資する「中小企業経営安定資金」の融資枠拡大と、公共事業の前倒し発注費用総額51億4000万円の一般会計補正予算を全会一致で可決、閉会した。県議会事務局によると、経済対策のために臨時議会が開かれたのは、1987年8月以来。
 補正予算は、同資金の融資枠を現在の236億円から400億円に拡大するのに必要な42億3000万円と、公共工事では道路や橋などの維持費9億1000万円を盛り込んだ。
 また、公共事業を前倒し発注するため、29億9000万円を債務負担行為として設定した。
〈雇い止め4000人突破〉
 県内の非正規労働者の「雇い止め」は22日現在で、91事業所の4115人に上ることが、県のまとめでわかった。市町村からの情報を加えた結果、前回調査(15日)より1285人(32事業所)増えた。
 2007年の国の調査によると、県内で製造業に従事する非正規労働者は約1万1000人で、これと比較すると4割近くが雇い止めにあっていることになる。
 雇い止めを既に行ったか、予定している事業所は、いずれも製造業。このうち、自動車関連が1560人(28事業所)で、半導体関連が689人(16事業所)だった。引き続き、県南地方で増加が目立っており、前回調査と比べて、1216人(26事業所)増えた。100人以上の雇い止めを実施する企業は前回より3事業所増え、11事業所となった。
〈新日鉄釜石 生産2割削減へ〉
 釜石市の新日鉄釜石製鉄所が、今月から生産量の2割削減に向け、工場を週2日休止させていることがわかった。自動車関連部品の受注減が主な要因。生産調整は当面継続するが、人員削減は行わないという。
 新日鉄釜石では、タイヤに使う線材や自動車用のボルト素材などを主に生産しており、月産約6万トンのうち、自動車関連製品だけで6割を占めている。ここ数年は、急成長を遂げた中国経済と、好調な自動車販売に支えられ、2004年から24時間ほぼ休みなしの体制で工場をフル稼働させてきた。
 しかし、昨年秋以降の世界規模の景気悪化により、受注は大幅に減少。1月からはフル生産体制を見直し、週2日、工場の操業をストップし、生産量を2割削減する。
 同社の従業員約240人はすべて正社員で、工場休止によって余剰時間が生じる分については、技術研修や設備の点検作業などにあてる。同社は「もの作りには技術者が欠かせない。継続的に高品質のものを作るために、今後も人員削減は行わない」としている。
〈臨時職員 岩泉33人〉
 雇用情勢の悪化を受け、岩泉町は、町在住の失職者を対象に、延べ33人を臨時職員として採用することを決めた。雇用期間は5日~2か月間で、業務内容によって異なる。台帳整理や事務補助、町役場の清掃などの業務にあたってもらう。

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2009-01-26(Mon)

冷蔵庫空っぽ・所持金90円…大阪で元契約社員が孤独死

昨年2月、区役所に生活相談に訪れていた

兄は「生活保護を受けたらどうだ」と勧めたが、男性は「元気だから」と答えるだけだった。

命は救えなかったのだろうか・・・読売記者の思い

・・・・言葉にできない  これが日本の現実なのだ


元派遣社員が「餓死」、1年前に解雇
http://ajimura.blog39.fc2.com/blog-entry-367.html



(2009年1月25日18時30分 読売新聞)
冷蔵庫空っぽ・所持金90円…大阪で元契約社員が孤独死
男性が孤独死しているのが見つかったマンションの一室(大阪市住吉区で) 大阪市住吉区のマンションで14日、元契約社員の男性(49)が、栄養失調状態で孤独死しているのが見つかった。死後約1か月。男性は職を転々としながら独り暮らしを続けていたが、約2年前に体調を崩してから仕事がなく、区役所に生活相談に訪れていた。
 命は救えなかったのだろうか。足跡をたどり、検証した。
 マンションはワンルーム形式で、家賃は月3万9000円だった。その家賃が昨年11月分から滞納されていたため、14日午前、管理会社の社員(55)が訪ねたところ、ベッドで、普段着のまま男性が死亡していた。
 遺体は、極度にやせ細っており、行政解剖で、胃の内容物はほとんどなく、死後約1か月とわかった。糖尿病を患っていた。冷蔵庫は空っぽで、所持金はわずか90円。住吉署は餓死の可能性もあるとみる。
 近所づきあいはなく、同じ階の住民(35)は「どんな人が住んでいたかも知らない」と話した。
          ◇
 男性は、徳島県鳴門市の生まれだった。地元の高校を卒業し、母親(81)と兄(52)を残して大阪市に出た。工業用ミシンメーカーに就職。以来、ずっと大阪で暮らしていた。兄は「地元に仕事はなく、弟は大阪で生活するしかなかった」と話す。
 男性は、フリーのプログラマーとして職を転々としていた、という。2003年から勤めていた神戸市の情報処理会社によると、同社でも、プログラマーとして銀行のシステム開発に携わった。「仕事熱心でまじめ」という評判だった。
 だが、07年3月に体調を崩して退職。同12月から入院生活を送った。
 大阪市によると、男性は退院後の昨年2月、住吉区役所の生活保護窓口を訪れた。「仕事がなく、通院しながらの生活が不安だ」と訴えたが、担当職員は「働く意志がある」と判断。「まだ若いので求職してください。仕事が見つからなければまた来て」と伝え、生活保護申請の必要書類を手渡すにとどめた。
 職員は男性の連絡先を聞かず、男性も窓口を再び訪ねることはなかった。
 同区の担当者は「結果は残念だが、対応に問題はなかったと考えている」とするが、市民団体「住吉生活と健康を守る会」の岸晃事務局長(68)は「その日の生活も苦しくて訪ねたはず。その場で生活保護の申請ができるよう職員が積極的に事情を聞くべきだった」と指摘する。
          ◇
 実は、男性は、区役所を訪ねる前月分から家賃を払えなくなっていた。管理会社には「病気で仕事のあてがない」と話していた。
 結局、5か月分を滞納したが、この時は、実家に無心し、滞納分を支払った。
 しかし、昨年11月から再び家賃が滞った。男性は今度は実家にも明かさなかった。年末に兄に電話をかけてきた。兄は「生活保護を受けたらどうだ」と勧めたが、男性は「元気だから」と答えるだけだった。
 それから間もなくの死。
 兄は「私もいま、失業している。弟は、家族に心配をかけたくなかったのだろう」と唇をかんだ。(社会部 冬木 晶)


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2009-01-25(Sun)

高齢者が安心して暮らし続けることができる住宅政策のあり方とは?

社会資本整備審議会(住宅宅地分科会)が答申
答申は、

「団塊の世代の高齢期への到達を背景に、我が国においては諸外国に例を見ない高齢社会を迎え、特に一人暮らしや介護を必要とする高齢者等が急速に増加することが見込まれている。」


「民間住宅市場を中心とする住宅対策に加え、住宅確保に配慮を要する者に対する住宅セーフティネットの構築、とりわけ著しいスピードで増加する高齢者に対して緊急かつ的確な対応を図るために福祉的視点を加えた対策を検討する必要」

という。法案も提出される。

「平成20 年7月にとりまとめられた「社会保障の機能強化のための緊急対策~5つの安心プラン~」においては、国土交通省と厚生労働省が共同で、「高齢者ができる限り住み慣れた地域や家庭で自立し、安心して暮らし続けることができるよう、公的賃貸住宅団地等の地域の福祉拠点としての再整備(安心住空間創出プロジェクト)とケア付き住宅の整備を促進」するとともに、「自治体による計画の策定など、高齢者の居住の安定確保に必要な措置を講ずるための法整備を検討」

具体的にどうするのか、とりわけ、低所得者の高齢者に対する
「高齢者の居住安定確保のための公共賃貸住宅等の活用」の項をみてみると

 「低所得の高齢者のセーフティネットとして、年金所得の高齢者が入居可能なバリアフリー化された公営住宅や都市再生機構(UR)の賃貸住宅の整備を推進すべきである。また、安心住空間創出プロジェクト等により、公営住宅、UR賃貸住宅等の建替えや改修に併せ、医療・福祉施設等の併設を推進すべきである。さらに、公的賃貸住宅の建替え等に際しては、PFI方式等により民間の資金やノウハウを積極的に活用すべきである」

としつつも

「また、住宅確保に配慮を要する者に対する住宅セーフティネットの構築に向け、さらに取組を広げていく必要がある」として「 継続的な取組」にされている。
「住宅セーフティネット」の機能向上」が喫緊の課題だと、いいながら、どうも後回しにされている感じがする。




「高齢者が安心して暮らし続けることができる住宅政策のあり方について」に関する答申について(報告)
~社会資本整備審議会(住宅宅地分科会)答申~ 平成21年1月23日
http://www.mlit.go.jp/report/press/house03_hh_000008.html

 国土交通省では、平成20年10月3日に社会資本整備審議会(会長:張富士夫 トヨタ自動車(株)代表取締役会長)に対し「高齢者が安心して暮らし続けることができる住宅政策のあり方について」について諮問を行っており、住宅宅地分科会(分科会長:越澤明 北海道大学大学院教授)において、審議が行われてまいりました。

 今般、「高齢者が安心して暮らし続けることができる住宅政策のあり方について」について、答申をいただき、諮問事項に対する答申を完了しましたので、ご報告します。

添付資料
社会資本整備審議会答申
http://www.mlit.go.jp/common/000031399.pdf

お問い合わせ先
国土交通省住宅局住宅総合整備課住環境整備室 
TEL:03-5253-8111 (内線39353) 直通 03-5253-8506


Ⅰ はじめに
平成17年9月に、社会資本整備審議会は、諮問「新たな住宅政策に対応した制度的枠組みについて」に対する答申を行った。この答申等を受け、平成18年6月に住生活基本法が制定され、同年9月には今後10年間における目標や基本的な施策等を定めた住生活基本計画(全国計画)が閣議決定された。同計画においては、住宅の「量」を確保することから住生活の「質」の向上へと住宅政策を転換するとともに、「ストック重視」、「市場重視」、「福祉、まちづくり等関連する施策分野との連携」、「地域の実情を踏まえたきめ細かな対応」の4つの横断的視点のもと、高齢者等の住宅の確保に特に配慮を必要とする者の居住の安定が確保されるよう、公的賃貸住宅のみならず民間賃貸住宅も含めた「住宅セーフティネット」の機能向上を目指すこととされている。
昭和22 年(1947 年)から昭和24 年(1949 年)生まれのいわゆる団塊の世代の高齢期への到達を背景に、我が国においては諸外国に例を見ない高齢社会を迎え、特に一人暮らしや介護を必要とする高齢者等が急速に増加することが見込まれている。このため、高齢者の居住の安定の確保は、平成18 年に制定された住生活基本法を踏まえた住宅政策の展開のなかで喫緊の課題となっている。
今回の諮問「高齢者が安心して暮らし続けることができる住宅政策のあり方について」は、以上の状況を踏まえて行われたものである。
高齢社会を迎え、これまでに蓄積した経験や技術、資産を活用して長寿を楽しむ高齢者が増加している。一方で、身体の機能に制約を受けること、所得が低いこと等から特別な配慮を要する高齢者が増加している。
このため、民間住宅市場を中心とする住宅対策に加え、住宅確保に配慮を要する者に対する住宅セーフティネットの構築、とりわけ著しいスピードで増加する高齢者に対して緊急かつ的確な対応を図るために福祉的視点を加えた対策を検討する必要がある。
本答申は、以上のような認識のもと、住宅セーフティネット機能の一層の充実を中心として、高齢者が安心して暮らし続けることができる住宅政策のあり方についてとりまとめたものである。
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2009-01-24(Sat)

一般企業にも公的資金注入へ 資本増強で再建支援…政府方針

産業活力再生特別措置法改正案を今国会に提出

ちょっとびっくりな話だ。
世界的な金融危機で欧米各国もやっているから日本でも・・・

ちょっと待ってほしい。
金融危機の震源地であるアメリカでさえ、ビッグ3への支援で経営者の姿勢が問われた。
欧州では、労働者の解雇に対して政府が企業側に厳しく指導しているし、それが前提だ。

日本ではどうか。経営責任の追及の声すら上がらない。
派遣切りに対する厳しい指導すらできていない。

というのも、産業活力再生特別措置法(産業再生法)というのは、もともとリストラ応援法だからだ。
2000年はじめ、電機業界をはじめリストラの嵐が吹き荒れたとき、
3つの過剰、つまり債務、設備、人員を削減するという方針のもと
リストラしたら税金を負けてやる、という法律をつくった。それが産業再生法だった。

人員削減の目標も書かせて政府に申請し、認定されれば税制等の優遇を受ける仕組みだった。
ひとり削減すれば100万円程度が減税された。
希望退職を募集する企業が相次ぎ、リストラを加速する役割を果たした。
リストラしなければ、その企業の株価が下がった。
株主資本主義を一気に加速させた、とんでもない大企業優遇法だった。

非正規・派遣切りから正社員へと首切りが拡大している状況のもとで、
さらに首切りを推し進めるのか?
株主資本主義の破綻が明らかになっているのに、同じことをやるのか?

企業が倒産したら雇用も守れない、という理屈を言うだろうが、
企業を守るのは第一義的に経営者の責任だ。その責任をどう問うのか。

政府がやるべきは雇用を守ることこそ優先すべきではないのか。
首切りを加速してどうするのか、といいたい。

もし、そんなに公的資金を入れたいというのなら、
いっそのこと国有化すればいいのではないか?




(2009年1月24日12時04分 読売新聞)
一般企業に公的資金、資本増強で再建支援…政府方針
 政府は24日、事実上、公的資金を使って一般企業の財務体質を強化する新制度を作る方針を固めた。
 日本政策投資銀行や民間の金融機関が、経営再建中の企業へ出資し、出資金に損失が生じた場合、一定割合を公的資金で穴埋めする。金融機能強化法や預金保険法で金融機関に公的資金を注入して財務体質を強化する仕組みはすでにあるが、世界的な景気後退で、企業の大規模破綻(はたん)が、日本経済や地域経済に大きな打撃を与える恐れがあるため、公的資金を使って、金融機関が増資に応じやすくする環境を整える。
 新制度は、金融危機に対応するための緊急措置だ。
 具体的には、技術やサービスが優れているが、急速な景気悪化で、一時的に資本不足に陥った企業を支援対象とする。経済産業省から産業活力再生特別措置法(産業再生法)に基づく事業計画の認定を受け、事業再編などの抜本的な経営再建策の実施を支援の条件にするとみられる。政投銀や、民間の金融機関が、一般企業の議決権のない優先株などを引き受け、財務体質を強化するとともに、株主として経営再建策の策定にかかわる。経営再建が軌道に乗らずに出資金に損失が生じた場合は、一定割合を、政府系金融機関の日本政策金融公庫が穴埋めする。
 損失を補填(ほてん)するための資金は、当面、日本政策金融公庫の約2兆円の予算枠から捻出(ねんしゅつ)する。経産省は今回の対策を実施するため、同法の改正案を開会中の通常国会に提出する方針だ。


朝日新聞 2009年1月24日12時6分
一般企業にも公的資金 雇用など考慮 法案提出へ
 政府は業績不振に陥った一般企業への資本注入制度を整備する。金融機関には公的資金を注入する金融機能強化法などがあるが、世界的な景気悪化で赤字に陥るなどした一般企業に対しても政府が支援できる仕組みを整え、さらなる景気悪化に備える。
 資本注入は民営化された日本政策投資銀行が、企業が発行する議決権のない優先株を購入するなどして実施。出資に対して政府系金融機関の日本政策金融公庫が保証を付け、出資先の企業が倒産するなどして損失が出たら公庫が穴埋めする。公庫は資金を政府から借りるか、政府保証を受けて市場から調達する。
 対象企業は、経済産業省が産業活力再生特別措置法に基づき事業計画を認定した企業とし、政投銀が決める。倒産した場合に雇用や地域経済への影響が大きな企業などが想定される。経産省が今国会に同法改正案を提出し、公庫による保証の仕組みを特例措置として盛り込む方針だ。
 現在も地域的な金融不安や大規模災害を想定し、政投銀と公庫が連携して民間を支援する仕組みはある。今後は世界経済の悪化で業績が一時的に急落し、資本不足に陥る企業が増える可能性もあることから、安全網を拡充することにした。将来景気が回復すれば再建が可能な企業に対し政府が支援することで、民間金融機関も支援しやすくすることを狙う。
 構造的な不況業界や企業を温存することにならないよう、政府は対象企業を慎重に見極める考え。期限も09年度末までの時限措置とする見通しだ。
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2009-01-24(Sat)

日航、不況でパイロット訓練中止 安全経費も削減するって?

「最低限の訓練だけで安全は守れない」
「訓練中断があると、再開された時の負担が大きい」(パイロット)


経費削減のためには パイロット訓練も中止される 
安全経費も削減する経営者の発想はどうなっているのだろう。




2009/01/24 08:24 【共同通信】
日航、不況でパイロット訓練中止 経費削減、機長昇格など一部

 不況に伴う経費削減策の一環として、日航が今月から3月末までパイロット訓練の一部を中止にしたことが24日、分かった。対象は各定期路線に慣れるため実際の運航便に乗り組む訓練や、機長・副操縦士への昇格訓練、機種移行訓練など。日航は「経営改善のための一時策で、操縦技量維持や安全性にかかわる訓練は続ける。4月にはすべての訓練を再開する」と説明している。

 経費削減を目的にした訓練中止は同社では初めてで、航空関係者によると、国内の大手では例がない。国土交通省は「法的に問題はない」と容認しているが、パイロットたちは「最低限の訓練だけで安全は守れない」「訓練中断があると、再開された時の負担が大きい」と反発。影響で昇格が遅れることへの懸念の声も出ている。

 日航によると、訓練に伴い発生する宿泊費や教官への手当、移動交通費などを抑制することが狙い。訓練中止でいくらコストカットできるかは明らかにしていない。

 技量を維持するための年10時間前後のシミュレーター訓練などは中止せず、自社養成のパイロット訓練生を含む春の新卒採用も例年通りという。

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2009-01-23(Fri)

道路特定財源を一般財源化する法案(国交省) 閣議決定

形式的には画期的なこと 利権型自民党政治を支えた制度の消滅でもある 

道路特定財源の一般財源化をめぐる経過のなかで、
一般財源化を容認した道路族の戦術は、「名を捨て、実を取る」の転換だと主張してきた。

国の道路予算は、揮発油税などの税収額3兆1,416億円から2兆7,690億円へ、3,726億円を減らしたという。
が、それでもほぼ9割を確保しているし、加えて関連で1400億円を確保している。
さらには、高速道路民間会社の道路建設費を08年度に比べ1450億円も増やしている。

2次にわたる08年度補正でも、道路予算だけで2290億円の税収減分と810億円の増額分を建設国債(借金)で補てんする。

実際は、確実に実を取った形だ。

だが、名は捨てた。形式的には法的な縛りはなくすことになる。
道路特定財源制度は、1953年に田中角栄氏が主導してつくり、
道路に絡む利益誘導型政治、道路利権にからむ政官業癒着の温床となってきた。
その仕組み、根拠法はなくなる。
日本の政治史上において、特筆すべき、画期的な出来事である。

いうまでもなく、それを手放しでほめられないことは、繰り返すまでもない。
あの手この手を使って、利権確保の策動は続けられるだろう。

名実ともに一般財源化を実現するために声をあげる必要がある。
その一つが、「暫定税率の維持」・・・道路整備の予算獲得にために引き上げられてきた。
一般財源化と矛盾する、この暫定税率を廃止するべきだ。

次が、8割を道路整備に使うという「地域活力基盤創造交付金」。
法律には書き込まず、予算措置で実施する、と決めたが、一般財源化の骨抜きだ。

そして、一番の問題は、高規格幹線道路14000km、地域高規格道路約7000km+αの高速道路。
この計画の縮小、中止、凍結など抜本的見直しなしに、真の意味で一般財源化は完遂しない。




道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案について
平成21年1月22日
http://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_000053.html

1.趣旨
 平成20年12月8日の政府・与党合意「道路特定財源の一般財源化等について」において定められた内容を具体化するため、道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部の改正を行う。

2.概要
(1)道路整備費の財源に関する特例の廃止
 毎年度、揮発油税等の収入額の予算額等に相当する金額を原則として道路整備費に充当する措置を廃止する。

(2)地方道路整備臨時交付金の制度の廃止
 地方道路整備臨時交付金の制度を廃止する。

(3)道路整備勘定における揮発油税収の直入措置の廃止
 揮発油税の収入の一部について、地方道路整備臨時交付金の交付に要する費用の財源に充てるため、毎会計年度、道路整備勘定の歳入に組み入れるものとする措置を廃止する。

(4)その他所要の改正

3.閣議決定予定日  平成21年1月23日(金)

添付資料
概要 http://www.mlit.go.jp/common/000031378.pdf
要綱 http://www.mlit.go.jp/common/000031379.pdf
案文・理由 http://www.mlit.go.jp/common/000031380.pdf
新旧対照条文 http://www.mlit.go.jp/common/000031381.pdf
参照条文 http://www.mlit.go.jp/common/000031382.pdf

お問い合わせ先
国土交通省 道路局 路政課 
TEL:(03)5253-8111 (内線37312、37332)
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2009-01-22(Thu)

大機小機:派遣労働者の解雇と会社法 (日経)

会社法に労働概念がなく、労働法に企業概念のない日本

「日本の法制の基本的考え方が、派遣労働者の犠牲を安易に肯定する発想の基礎にある。
厳しい生活を強いられる労働者よりも株主の方が大事という発想が正しいのかどうなのか。しかと考えるべきであろう。 」

まったくの同感だ。常々、疑問に思っていたことだ。
株式会社の社会的責任とは何か。
ステークホルダー(利害関係者)に対する責任のことだが、
ステークホルダーとは、従業員であり、取引先であり、消費者であり、地域社会であり、株主もその一つだ。

会社は株主のもの、あるいは創業経営者のもの・・・、
だから、株主や経営者の自由にしてよい、などというのは、古い考え方。
会社は、ステークホルダーに対する責任を果たす義務がある。

では、利害関係者の誰を優先してその責任をはたすべきか。
わかりやすい話だ。企業が倒産した場合、被害を受ける債権者に限ってみても、
優先して保護されるのは、労働債権、取引先の債権であって、株主など出資者は最後だ。
株券は紙くずとなり、その損失は保護されない。

労働者が最優先して保護されなければならないと言える。
ここで、非正規・派遣労働者と正社員とを区別しても意味はない。
当然だろう。会社の利益は、剰余価値を生み出す労働者なくして発生しないのだから。

なのに現実は、経営が悪化すると真っ先に労働者が切られる。
経営者のモラルだけでは解決しない。会社とは何かを定めた「会社法」に問題がある。
それが、規制緩和されてきた。労働法制だけではない。

繰り返すが、
「会社法に労働概念がなく、労働法に企業概念のない日本の法制の基本的考え方が、
派遣労働者の犠牲を安易に肯定する発想の基礎にある」
ここにメスを入れる議論・論戦を臨みたい。





日経新聞 2009年01月21日
大機小機:派遣労働者の解雇と会社法

 世界金融危機は実体経済を大きく覆い、社会の最も弱い層から犠牲者が続出し始めている。とりわけ日本で目立つのは大企業による派遣労働者の解雇だろう。日ごろ、株主価値よりも雇用が第一と言っている企業が、人間の生存を脅かすような決定を下すことには、強い違和感を禁じ得ない。しかしそこには、会社法制における労働者の位置付けが正社員についてさえも軽視される日本の実情が背景となっているようだ。

 会社は株主のものであり、経営者は株主の代理人である、といった会社法の古い見方からすると、会社法と労働との接点は乏しい。土地や建物などを買うのと同様の感覚で労働を「買う」という発想が中心である。あとは社会政策的な保護の対象として労働法があるにすぎない。

 しかし、こうした発想によったとしても、有限責任利益を享受する株主の存在が債権者に劣後することは明らかである。とりわけ破綻処理のような状況になれば、被害を受ける債権者が現実化する状況であるために、加害者としての株主責任が問われこそすれ、株主主権などとは言えない。こうした考え方は、契約上いつ切られてもよいような文言が存在する派遣労働者には通用しない、と言えるのか。

 会社の目的とはそれぞれの会社が有する使命、ミッションの最大実現であると考えるなら、労働者も経営者も派遣労働者もそうしたミッション実現組織の正当な構成員ということになり、権限の相違は立法政策の問題にすぎないことになる。派遣労働者も生身の人間としての生存がかかる会社法上の特殊な債権者であり、会社として十分な配盧義務があることになる。

 特に欧米のように株主が個人である点にこだわる社会では、株主とは人間であり、消費者であり労働者である。ドイツでは労働者は経営の中枢に位置付けられる。フランスでも合併などには労働者の合意が必要だ。英国も法制上労働者の地位は非常に高い。米国も個人株主中心の社会である点で欧州と軌を一にする。

 会社法が労働を論じるのは当然のことである。会社法に労働概念がなく、労働法に企業概念のない日本の法制の基本的考え方が、派遣労働者の犠牲を安易に肯定する発想の基礎にある。厳しい生活を強いられる労働者よりも株主の方が大事という発想が正しいのかどうなのか、しかと考えるべきであろう。 (盤側)

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2009-01-21(Wed)

懺悔の書『資本主義はなぜ自壊したのか』 中谷巌氏インタビュー

「改革派の急先鋒だったのは浅はかだった」 

前にも紹介した中谷氏の懺悔。最近は、マスコミのインタビューでよく登場している。

中谷氏、曰く
「貧困層がこんなに急激に増えていくことに気づかなかった」

「小さい政府や自己責任をただ求めれば、日本社会がうまくいく、
さらに経済成長がうまくでき、国際競争力もつく、そういう考え方は間違い。」

「新自由主義でいちばんまずいと思うのは、とにかく個人が分断されること。」

「新自由主義的発想は社会的動物である人間を全然考慮していない。・・・社会的にすさんでくる。」

「いまからでも遅くない。転換して、・・・人間的な温かみのある社会を生みださなければいけない。」

やはり、今日的な社会の矛盾から、人間社会のありようについて、考えが及んだということのようだ。
中谷氏ぐらいの年だと、頑固に自説を曲げず、という人が多いだろうに、
自分の考えに謙虚に向き合う、誠実さが見て取れる。

NHKの正月番組に登場して、「改革」が中途半端なのが問題だ・・・とか強弁していた元大臣の学者。
労働の規制緩和と派遣労働者の増大に相関関係はないから、
規制緩和が問題ではない・・・とどこを見ているのかわからない学者。

彼らと一度対談すると面白いだろう。狙っているとこもあるかも・・・。



<参考>
新自由主義・市場原理主義から人間主役社会の構築へ
http://ajimura.blog39.fc2.com/blog-entry-351.html






東洋経済オンライン 2009/01/17 | 00:00
改革派の急先鋒だったのは浅はかだった――懺悔の書『資本主義はなぜ自壊したのか』を書いた中谷巌氏に聞く

 細川内閣、小渕内閣で経済改革の旗振り役を担った中谷巌氏が「懺悔の書」を刊行した。なぜ転向したのか。その真意を聞いた。

――本書のまえがきに「自戒の念を込めて書かれた『懺悔の書』」とあります。

 短絡した軽薄なものの考え方がまずかった。新自由主義的な、市場至上主義的な、あるいは改革派の急先鋒的な自分の行動に対して、それは浅はかであり、社会全体、あるいは人間の幸せとはと、考慮すべきだった。犯罪を犯したわけではないし、そのときそのときに必要なことを言っていたと思うが、配慮が足りなかった。たとえば貧困層がこんなに急激に増えていくことに気づかなかった。多様な目線を持っていないと、バランスの取れた政策は議論できないという反省がある。

 小さい政府や自己責任をただ求めれば、日本社会がうまくいく、さらに経済成長がうまくでき、国際競争力もつく、そういう考え方は間違い。そう考えるようになった。一方的な新自由主義信奉者ではなくなったという意味だ。

――ここしばらくあまり表舞台に登場されませんでした。

 私の中に変化が起きたので、この7~8年むしろ意識的に発言を控えてきた。小渕内閣の経済戦略会議に参加した後、アメリカ流の構造改革を推進することが日本社会にどういう影響を及ぼすのか見定めたいという気持ちになった。それまで積極的に改革をやるべしと言ってきた人間なのだから、無責任に違うことを言ってはダメだなと思い、新たに勉強を始めた。

 講座を持つ多摩大学で、40歳代CEO育成講座というリーダーシップ論をやっている。ここを一つの根城にして、歴史、哲学、文明論、宗教など、いわばリベラルアーツを中心にカリキュラムを組み、私も生徒になった気持ちでその辺を徹底的に勉強することにした。

 というのも、アメリカで経済学を勉強して経済学そのものについては体系的にしっかり頭に入っているが、合理性の世界の経済学だけで政策や社会を論じ、描いていいのかという気持ちになった。人間はそんなに合理的な存在ではない。ロジックだけでは抜け落ちるところがあまりに多い。それと現実に日本社会で起こっていることを観察し、じっくり考えをまとめてみたいとも思った。この本はまだ「中間決算」だが、勉強に8年かかった。

――今回の世界的金融危機が執筆動機ではないということですね。

 リーマンショックのかなり前から、半年ぐらいかけて書いた。日本社会のおかしいところが目につきだして、それを理論的に分析してみたいと思い立った。

 マーケットメカニズムについて言えば良い面と悪い面がある。それをきちんと考慮しないでそのメカニズムにどんどん組み込めば問題は解決するようなことを主張して、まずい方向に引っ張りすぎてしまった。マーケットを否定しているわけでは毛頭ないが、行き過ぎたために恐慌に似たような状況をつくり出し、貧困が増大するなど所得格差が拡大し、それに環境破壊の問題が激化した。グローバル資本主義の正体をしっかり分析して、良い点もあるが、まずい点はきちんと手当てしないと副作用が大きすぎることを、この本で一所懸命書こうとしている。  

――目についたおかしいところとはどういうものですか。

 たとえば財政投融資の改革で、郵貯のおカネが自動的に道路建設に行くのを遮断したことは、いまでも高く評価しているし、必要だったと思う。だが郵政改革では、人の減った過疎地で郵便局が唯一の人間的接触の場所になっているところまでばっさり廃止してしまっている。こうしたことにどれほどの意味があるのか。

 高齢化社会になって介護とか医療とか、生活関連の仕事は地方に委ねて住民と一緒になっていいサービス体制をつくる、その意味で日本の中央集権的な国家体制は絶対によくない。これは動かしがたい。75歳以上の後期高齢者医療について言えば、日本の高度成長を支えてきた人たちに対して急に制度を変え、あなたの年金から保険料を天引きするとやっていいのか。人間的な配慮がない。これらはあまりに小さな政府、自己責任路線という「哲学」に固執しすぎている結果だ。

――リベラルアーツの勉強の成果とはどういう結びつきになりますか。

 日本は鎌倉時代ごろからずっと庶民が主役になるような社会風土をつくってきた。中でも江戸時代は歌舞伎や浮世絵を含め、町人層が担い手であり、貴族階級や武士階級が担い手だったわけではない。こういう庶民層が主人公になる、そういう社会は世界的にもユニークであり、ほかの国々はどこも過酷な階級社会だ。日本だけがわりと庶民社会で、中間層がそれなりの当事者意識を持っていたからこそ、西欧諸国と伍す経済大国になれた根本的な理由があると判断している。

 それが新自由主義路線に乗っかったために壊れてきた。石炭産業のようにどうにもならなければ別だが、人員削減をそんな簡単に行っていいのか、経営者は悩みに悩む。ところが、最近はアメリカ流にすぐクビだとか内定取り消しだとか、する。これでは日本の強さは奪い去られてしまう。

――社会的にすさんできているともいわれます。

 新自由主義でいちばんまずいと思うのは、とにかく個人が分断されること。その分断された個人はマーケットで出会う。マーケットは得か損かの世界だから、人間的なつながりはない。

 そのマーケットで失敗すれば、投票行動を通じて国家に向けて発言するようになる。あるのは国家とマーケットだけの世界。

 しかし、人間にとって必要なのはその間にある社会、あるいはコミュニティではないか。そこで温かい人間的なつながりを確認しながら人は孤独に陥らず、喜んだり悲しんだりする。その中で幸せをつかむ。新自由主義的発想は社会的動物である人間を全然考慮していない。完全に孤立したアトムとしての個人と、その集団である国家というものだけで社会を描いて、その中で政策も決めていこうというものだから、社会的にすさんでくる。

――伝統的価値を重視せよと。

 いまからでも遅くない。転換して、別の発想で議論しなければいけない。日本の伝統的な社会的価値が新自由主義とバッティングして壊されている。それがまずい。人間的な温かみのある社会を生みださなければいけない。

(聞き手・塚田紀史 =週刊東洋経済 撮影:アフロ)

なかたに・いわお
三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長。多摩大学教授・同大学ルネッサンスセンター長も兼ねる。一橋大学名誉教授。1942年生まれ。一橋大学経済学部卒。日産自動車に勤務後、ハーバード大学Ph.D.。一橋大学教授、ソニー取締役等を経る。細川内閣の経済改革研究会委員、小渕内閣の経済戦略会議の議長代理を歴任。
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2009-01-20(Tue)

「ダム事業プロセス検証タスクフォース」 設置 国交省

片山善博元鳥取県知事などがメンバー

金子国交大臣が、ダム事業のあり方を見直すと表明していたものなのだろう。

「関係知事から以前と異なる方針の表明を受けるなど、ダム事業の進め方の問題点が提起されたところ」
「ダム事業一般のプロセスを検証することが必要となりました」

知事から異論があったから、事業のプロセスを検証するってことなんだろうけど、

これって、ダム事業のあり方を見直すってことなんだろうか?

国交省としては、間違っていなかったけど、知事が異論を言い始めたから・・・
という風に読めるのだけれど。

まあ、片山氏などが入っているということは少しは期待できるのだろう。
と淡い期待を寄せて、見守るか。





ダム事業プロセス検証タスクフォースの設置及び第1回会合の開催について
平成20年1月20日
http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000128.html

1.目的
 国民の生命、財産を守るために、知事をはじめ関係者の合意のもとに進めてきたダム事業について、先般、関係知事から以前と異なる方針の表明を受けるなど、ダム事業の進め方の問題点が提起されたところです。
 このように、事業の特性上、長期間かからざるを得ないダム事業を対象として、時間の経過等に伴い関係者の意見の変化があった場合に、水害等から国民の生命、財産を守る責務を有する河川管理者としてどのように対応するべきか検討するなど、これまでのダム事業一般のプロセスを検証することが必要となりました。
 このため、国土交通省に「ダム事業プロセス検証タスクフォース」を設置し、これまでのダム事業のプロセスを検証することとします。

2.タスクフォースのメンバー
(1)学識経験者(五十音順、敬称略)
  ・伊藤和明(NPO法人防災情報機構会長)
  ・岡田光正(広島大学大学院工学研究科物質化学システム専攻教授)
  ・片山善博(慶應義塾大学法学部教授)
  ・岸由二(慶應義塾大学経済学部教授)
  ・木村孟(独立行政法人大学評価・学位授与機構長)
  ・櫻井敬子(学習院大学法学部教授)
  ・角哲也(京都大学大学院経営管理研究部/工学研究科社会基盤工学専攻准教授)
  ・山田正(中央大学理工学部教授)

(2)国土交通省
  ・金子副大臣、西銘政務官、事務次官、技監、竹歳国土交通審議官、官房長、総合政策局長、関技術審議官、河川局長、政策統括官(政策評価)

3.第1回会合の日時
  平成21年1月22日(木) 17:30~19:00

4.場所
  中央合同庁舎3号館11階特別会議室

5.その他
  ・会合については傍聴不可、カメラ取りは冒頭のみとします。
  ・会合終了後、会合の模様を説明します。(会見)
  ・議事概要を、後日、ホームページ上で公開します。

お問い合わせ先
国土交通省河川局治水課企画専門官 若林
TEL:(03)5253-8111 (内線35652)

国土交通省河川局治水課企画専門官 森川
TEL:(03)5253-8111 (内線35515)
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2009-01-19(Mon)

欧州連合(EU)指令 均等待遇を義務づける法律

欧州の派遣労働―均等待遇で競争力を培う(朝日社説)

日本でも議論すべきだ。



朝日新聞 2009年1月19日
社説:欧州の派遣労働―均等待遇で競争力を培う

 給与や休日で派遣労働者と正規社員とを差別的に扱ってはならない。そうした均等待遇を義務づける法律を加盟各国が作らなければならない。

 欧州連合(EU)は6年越しの議論を経て昨秋、こんな内容の指令を正式に決めた。日本の現実からすると、まさに別世界のような話だ。

 さすがに、派遣先の企業の企業年金に加入したり、持ち株会に参加したりすることまでは求めていない。だが、派遣労働者が正社員と同じような仕事をしていれば、各国は同じ待遇を保障すべきであると明確にうたっている。

 育児休暇や社員食堂の利用、社内教育なども対象だ。原則として派遣労働者が働き始めた初日から均等待遇にするが、各国が労使間で協議し猶予期間を定めてもよいことになった。

 推進役はドイツやオランダなどの大陸諸国だった。企業は株主だけではなく、労働者にも支えられている。そんな考えから、これらの国々はすでに派遣労働に均等待遇を導入しているが、今回の指令で英国や新加盟の中東欧諸国も、向こう3年以内に法制化しなければならなくなった。

 欧州での派遣労働は、90年代に英国やドイツなどで急増し、いまや300万人を超える。だが、待遇や権利などその内実は日本とは大違いだ。

 日本では派遣労働者の多くが正社員との賃金格差にさらされている。欧州でも経済危機で失業者が増えているが、日本のように派遣労働者にしわ寄せが集中することもない。

 そもそもフランスなどでは、派遣労働を産休や育児休暇などによる一時的な労働力不足を補う目的に限っている。ところが日本では事実上、企業の人件費減らしのために常用雇用を置き換える例が少なくない。

 失業に備えた安全網の違いも大きい。多くの欧州諸国は失業手当を派遣にまで広げている。さらに、次の仕事につくための職業訓練も充実させている。一方、日本はそうした措置を十分取らないまま、規制緩和に突き進んできた。

 職種別賃金が普及する欧州と、企業内交渉で賃金が決まる日本では事情が違い、安易には同列に論じられない。

 だが、見過ごせないのは、EUが均等待遇を進めている背景に、国際競争力を高めようという戦略があることだ。少子高齢化による労働力人口の減少に備え、派遣やパートなど多様な働き方を定着させて働き手を少しでも増やすとともに、一人ひとりの能力も向上させようというのだ。

 今、日本では、製造業分野の派遣労働を禁止すべきかどうかが大きな議論になっている。だが、長期的には均等待遇の実現こそがめざすべき方向だ。欧州の事情を頭に置きつつ、議論を深めたい。


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2009-01-18(Sun)

「消費税政局」 総選挙で消費税増税を争点にするつもり 麻生氏

財政審 定額給付金の撤回を求める 費税引き上げ論議の争点そらしか?

「ぶれぬ」「やりぬかにゃいかん」 麻生総理はぶち上げた。
何のことかと思ったら、
税制改正関連法案の付則に消費増税の時期の明記すること、と定額給付金のことらしい。

施政方針原案でも、2011年の消費税上げを強調するようだ。

一方で、財政審が、定額給付金の撤回を求めたという。
定額給付金は、財政審が認めたんじゃなかったっけ?

なんかおかしいと思ったら、
どうも、費税引き上げ論議が盛り上がるのを避けるため争点そらしではないか?という見方ができるそうだ。

いずれにしても、国民に不評の定額給付金と消費税増税。セットで「ぶれぬ」「やりぬかにゃいかん」 ということ。

まあ、審判下すには格好の材料だけどね・・・。




朝日新聞 2009年1月17日19時54分
首相「ぶれぬ」「やりぬかにゃいかん」 全国幹事長会議
 自民党全国幹事長会議が17日、党本部で開かれた。麻生首相はあいさつで、「ぶれない」という決意を強調した。首相は税制改正関連法案の付則に消費増税の時期の明記を指示しており、週明けから本格化する「消費税政局」も意識して発言したとみられる。
 首相は幹事長会議を党則に位置づけるよう求める要望を8年越しで実現させることに触れて「あの野郎、すぐぶれると(マスコミに)書かれているから、ぶれずにやりあげたことはまず申し上げたい」と発言。定額給付金も「やり抜かにゃいかん」と語った。
 細田博之幹事長は、増税時期明記に異論が相次いでいることに関連し「最後はきっちり締めますので、地元でも締め上げてください」と「造反封じ」への協力を求めた。

(2009年1月18日03時28分 読売新聞)
2011年の消費税上げ強調、小泉路線に決別…施政方針原案
 麻生首相が今国会で行う施政方針演説の原案全文が17日、明らかになった。
 消費税率引き上げについて、経済状況の好転を前提に2011年度からの実施を改めて強調しているほか、雇用情勢の急激な悪化を受け3年間で160万人の雇用対策を実施するとしている。市場万能主義を批判し、小泉元首相が進めた構造改革路線からの決別を鮮明にしているのも特徴だ。
 政府・与党は、首相の施政方針演説について、26日の実施を目指している。
 演説は、首相の「哲学」と「実行方針」を国民に訴えることに力点を置いた。冒頭で「目指すべき社会」を述べた後、政策の柱立ては各省施策の羅列を極力排し、主要課題に絞り込んだ。その結果、原稿の分量も約8300字と、2006年の小泉首相(当時)以降では最少になっている。
 原案では、景気対策を急ぎ、世界同時不況から早期に脱出する考えを強調。同時に「大胆な財政出動を行うからには、財政に対する責任を明確にしないといけない」として、持続可能な社会保障制度実現のため「経済状況を好転させることを前提に、消費税を含む税制抜本改革を11年度より実施できるよう、必要な法制上の措置をあらかじめ講じ、10年代半ばまでに段階的に行う」とし、11年度からの消費税率引き上げに重ねて意欲を見せた。
 深刻化する雇用情勢に対応するため、昨年12月に決定した追加雇用対策で「3年間で140万人の雇用」としていたのを、3年間で160万人の雇用を目指す方針を掲げた。政府が近くまとめる「雇用ニューディール(新規まき直し)計画」(仮称)による雇用対策などを反映させ、目標を上方修正したものだ。
 政府の役割については、「『官から民へ』『大きな政府か小さな政府か』といった発想だけでは、あるべき姿は見えない。市場にゆだねればすべてが良くなるものではない」と指摘し、構造改革路線から決別する姿勢を示している。
 ソマリア沖の海賊対策では、「実行可能な対策を早急に講じ、新たな法制の整備を検討する」と述べ、現行法に基づく海上警備行動発令による海上自衛隊派遣と「海賊処罰取締法」(仮称)制定への決意を示す考えだ。
 ◆施政方針演説原案の骨子◆
▽「新しい秩序創りへの貢献」と「安心と活力ある社会」を目指す
▽「官から民へ」のスローガンだけでは、あるべき政府の姿は見えない。市場にゆだねればすべて良くなるものではない
▽雇用創出基金などで3年間で160万人を雇用
▽消費税を含む税制抜本改革を2011年度から実施できるよう、必要な法制上の措置を講じ、10年代半ばまでに段階的に行う
▽ソマリア沖海賊への実行可能な対策を早急に講じ、新たな法制整備を検討

東京新聞 2009年1月17日
【社説】定額給付金 やはり撤回した方が
 政府の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が定額給付金の撤回を求めた。迷走に迷走を重ねた給付金について、国民の多くが疑問を感じている。あらためて税金の使途を考え直してはどうか。
 財政審の西室泰三会長は会見で「国民のためや経済活性化になることがあったら(二兆円を定額給付金以外に)振り向けることを考えたらどうか、という考えが大多数を占めた」と述べ、見直しを求めた。財政審がこうした提言をするのは、二重三重の意味で極めて異例である。
 そもそも財政審は昨年暮れ、政府に提出した建議書で定額給付金について「国際的な経済・金融の大混乱時における緊急避難的な措置」と記し、容認している。それを今回、自ら覆した形になる。
 しかも定額給付金を盛り込んだ二〇〇八年度第二次補正予算案の国会審議が始まり、与野党で論戦が繰り広げられている段階で、政府側に立ちがちの財政審が国民の意思をくみ、財務相に注文をつけたのである。
 財政審の議論には、財務省の意向が色濃く反映される。あえての見直し論は、増税を目指す財務省が消費税引き上げ論議が争点になるのを避けるために、再び給付金論議を盛り上げ「めくらまし」にする意図も推測される。
 消費税の扱いは与党内で焦点に急浮上している。野党も攻勢材料にするだろう。そうした背景を考えれば財政審の意見は必ずしも額面通りに受け取れない面もある。
 しかし、各種世論調査をみると、定額給付金が国民に不評であるのもたしかだ。肝心の麻生太郎首相自身が説明を二転三転させて、一体、なんのための給付金なのか、政策の意図があいまいになってしまったこともある。
 「派遣切り」に象徴されるように雇用問題が深刻化する中で、貴重な二兆円の税金をどう使うべきなのか。国民が望んでいるのも実のある税金の使い方だ。ここで、腰を入れ直して考え直してみる価値はある。
 民主党は二兆円を小中学校の耐震化や介護労働者への報酬引き上げ、雇用対策、太陽光パネルの設置補助などに使ってはどうか、と提案している。有効な使途に党派の別はないはずだ。
 財務省の深謀遠慮の有無はともかく、二兆円もの税金を使う政策をめぐって、財政審までが議論を蒸し返すのは、やはり異常な事態である。政府はメンツにこだわらず、撤回を決断するときだ。

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2009-01-17(Sat)

滋賀県議会、大戸川ダムの「建設凍結」意見案を可決

賛成(民主系+知事を支持する「対話の会」+共産)24対20反対(自民系会派と公明) 1人退席。

滋賀県議会が知事意見を可決した。
自民会派は、昨年の議会を流会させるなど抵抗したが、欠席者や退席者も出たようだ。

大阪も京都もダム反対の正式意見を出す。

さあ、国交省はどうするのか。




毎日新聞 2009年1月16日 13時13分
大戸川ダム:滋賀県議会、知事の「建設凍結」意見案を可決

 滋賀県議会(定数47)は16日、大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)の建設凍結を国に要望する嘉田由紀子知事の知事意見案を賛成多数で可決した。昨年11月に凍結要望の知事共同見解を出した滋賀、京都、大阪、三重の4府県のうち、滋賀だけは条例で議会の議決が必要だったが、昨年12月の県議会が紛糾して流会となって廃案となり、今月9日に開会した臨時議会で再度審議していた。
 この日の可決で知事が正式に凍結要望の意見を出すことになり、国は計画の見直しを迫られそうだ。

 本会議で知事意見案に、民主系▽知事を支持する「対話の会」▽共産が賛成し、24対20(1人退席)で可決した。反対は自民系最大会派と公明。

 河川法は、国が河川整備計画を策定時、知事意見を聞くよう定めている。国直轄で治水目的の同ダムは、事業費1080億円で約3割を滋賀、京都、大阪で負担する計画。4知事は昨年11月、同ダムについて「淀川水系河川整備計画に位置付ける必要はない」との共同見解を公表した。【服部正法、近藤希実】

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2009-01-16(Fri)

企業倒産5年ぶり1万5000件超 負債総額も倍増12兆円 08年

倒産企業の従業員数(正社員)は計15万2574人

上場企業の倒産(上場廃止後を除く)も33件、戦後最多を記録。
このうち、アーバンコーポレイションなど不動産や建設業が全体の4分の3 25件。
件数は建設業が4467件と最多だった。

「年度末に倒産の波再び? 企業の資金繰り支援が急務」

・・・深刻だ。





産経新聞 2009.1.13 15:45
企業倒産5年ぶり1万5000件超 負債総額も倍増12兆円 20年
 民間調査機関の東京商工リサーチが13日発表した平成20年の企業倒産概況(負債1000万円以上)によると、倒産件数は前年比11・0%増の1万5646件となり、15年(1万6255件)以来、5年ぶりの高水準となった。負債総額は同2・1倍の12兆2919億円で14年以来、6年ぶりの高水準で戦後7番目の規模に膨らんだ。
 倒産件数は世界的な景気後退に伴う販売不振や資金繰りの悪化が響き、ほぼすべての業種、地域で増加した。負債総額が一番大きかったのは米リーマン・ブラザーズの日本法人の3兆4314億円。
 上場企業の倒産(上場廃止後を除く)も33件発生して、14年の29件を上回り戦後最多を記録した。このうち、アーバンコーポレイションなど不動産や建設業が25件と全体の4分の3を占めた。
 業種別では、農・林・漁・鉱業を除く9業種で件数が増加。地域別でも8年ぶりに全国9地域すべてで増え、件数は建設業が4467件と最多で、伸び率は金融・保険業が約5割増で最大だった。
 倒産企業の従業員数(正社員)は計15万2574人と、15年の16万人超に次ぐ高水準となった。

産経新聞 2009.1.13 21:34
年度末に倒産の波再び? 企業の資金繰り支援が急務
 景気がかつてないほどの急速な悪化に見舞われるなかで、企業倒産が勢いを増している。東京商工リサーチが13日発表した平成20年の倒産概況では、年末に向けて倒産ペースが加速した。今後、年度末にかけての倒産増加も懸念されており、企業の資金繰りの円滑化が急務となっている。
 みずほ総合研究所の山本康雄シニアエコノミストは、昨年の倒産の傾向として、(1)外資系ファンドなどが国内不動産市場から撤退し、不動産・建設関連会社の資金繰りが急速に悪化した(2)秋以降に外需が急速に落ち込み、製造業の下請け会社で受注が激減した-と分析。このため、企業が経営環境の急速な変化に耐えられるような資金繰り支援の必要性を訴えている。
 日銀が13日発表した12月の貸出・資金吸収動向によると、銀行と信用金庫の貸出残高は前年同月比3・7%増の470兆4717億円となり、2カ月連続で過去最高の伸びを記録した。大企業が約束手形の一種であるコマーシャルペーパー(CP)や、社債での資金調達が難しくなった分を、銀行融資に頼っている傾向が浮かび上がった。
 また、政府は中小企業の資金繰りを支援するため、10月末から信用保証協会を通じて融資を無担保で保証する緊急保証制度を実施している。
 ただ、制度の運用が本格化した12月も倒産件数は前年同月比24%増の1362件と、目立った改善はみられなかった。みずほ総研の山本氏は「緊急保証の効果を上回る勢いで景気が悪化した結果、倒産が増えたのでは」との見方を示す。
 東京商工リサーチは「資金需要が増す年度末に向けて、緊急保証などの対策がどれほど浸透するか、時間との戦いだ」と警鐘を鳴らしている。(上野嘉之)


毎日新聞 2009年1月15日 0時12分
社説:企業倒産急増 資金繰り支援にもっと力を
 昨年の企業倒産が03年以来の水準となった。民間信用調査会社の東京商工リサーチの調査によると、件数は1万5646件で前年比11%増、負債総額は同2・1倍の12兆2919億円である。
 一般的に企業倒産は景気後退の最後の局面で急増するといわれている。ところが、今回は景気後退が本格化した08年初めからその現象が表れた。それだけ、企業の置かれている状況は厳しい。
 08年は上場企業の倒産が33件と第二次世界大戦後最多となったように大型倒産が目立った。それ以上に特徴的なのが、不況型倒産の増加だ。要因別では販売不振が1万196件と全体の約3分の2を占めている。とくに、米国の金融危機の日本経済への波及が鮮明となった08年夏以降、倒産は件数、負債ともに増加が目立ち、不況型の割合も増えている。
 政府経済見通しによると09年度の実質成長率は0%である。ただ、民間シンクタンクの多くが予測しているように、マイナス成長の可能性が高い。国際機関の09年予測も軒並みマイナス成長だ。景気がすぐには回復しないとすれば、企業倒産は増えることはあっても減るとは考えにくい。
 このところ、目に付くことは資金繰りがつかなくなり、倒産に至るケースだ。08年は全体の約3割を占めている。黒字倒産も少なくない。
 なぜ、昨年来、資金繰り難を原因とする倒産が増加しているのか。金融機関の貸し渋りを指摘しなければならない。また、大手企業が株式・債券発行など直接金融のめどが立たないため、金融機関からの借り入れに回帰したあおりで、中堅・中小企業に資金が回りにくくなっている。
 資金繰りがつかず、経営破綻(はたん)に立ち至れば、雇用も失われかねない。国民の安心を維持する観点からも、対策を講ずることで避けられるのであれば、早手回しに実施する必要がある。
 政府は08年度の第1次補正予算で中堅・中小企業を主な対象とした資金の緊急保証を実施している。第2次補正予算案でも、新保証制度の導入や政策金融対策が盛り込まれている。
 2次補正予算案は定額給付金切り離しを求める民主党などの要求に与党が応じず、参院での審議には入っていない。景気状況が悪化の方向にあることを直視すれば、雇用対策や中小企業金融対策などの景気対策は早期に実施されなければならない。与党もメンツにこだわらず、柔軟に対応すべきだ。さらに、必要ならば追加対策も実施すべきだ。
 民間金融機関も必要な資金はできる限り供給する役目を果たすべきである。血液の流れが滞ってしまえば、経済全体が機能不全に陥ってしまう。それは金融機関にとってもいいことではないはずだ。
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2009-01-16(Fri)

元派遣社員が「餓死」、1年前に解雇

なんとも痛ましい 潜在的な失業者 こんなことでいいのか

 


TBS 2009年1月15日
元派遣社員が「餓死」、1年前に解雇
 http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4039219.html

 都会の真ん中で元派遣社員の男性が餓死です。大阪市内のマンションで49歳の男性が死んでいるのが見つかりました。男性は1年前に解雇され、この3か月間、家賃も滞納していたということです。

 14日午前10時頃、大阪市住吉区苅田のマンションの一室で、この部屋に住む49歳の男性がベッドの上に仰向けで死んでいるのを、管理会社の社員が見つけました。

 男性は死後およそ1か月が経っていて、詳しく調べた結果、胃の中には何も入っておらず、死因は餓死と見られています。

 「少なくとも冷蔵庫の中には何もなかった。本当にきれいに何もなかったです」(男性を発見したマンション管理会社の社員)

 関係者などによりますと、男性は派遣社員として銀行などで働いていましたが、去年1月に解雇されてからは定職に就いていなかったと見られています。

 「派遣だと分かっていたから、ある程度厳しかったとは思う」(男性を発見したマンション管理会社の社員)

 3か月間滞納していた家賃は月3万9000円。近所の人も最後に見かけたのはいつだったのか思い出せないと話しています。


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2009-01-15(Thu)

09年度公共事業予算 国民の安全・安心の確保がトップに

集中豪雨対策や高齢者住宅対策など重視するが・・・

財務省のHPによると
09年度の公共事業関係費(一般会計)は7兆0701億円。08年度の6兆7,352億円に比べ5%の増額。
ただし、特殊要因があったので、実際は6兆3,876億円、5.2%の減額になるという。

特殊要因というのは、特別会計(道路勘定)に直接納入されていた地方道路整備臨時交付金(6825億円)相当額が、
一般会計上に変更されることによるもの、だそうだ。

限られた予算にメリハリをつけるとして次のように例示している。

①国民生活の安全・安心の確保   <* %は08年度比>
 ---生活者の視点に立ち、災害リスクへの緊急対応や住み慣れた地域での安心した暮らしづくりを進める。
 ◇集中豪雨・緊急浸水対策の強化    2910億円(+13.0%)    
 ◇高齢者が安心して暮らせる住宅セーフティネットの充実 2,110億円(+9.3%)

②地域の自立・活性化
 ---地域の特色を活かした自主性・戦略的取組みに対し、集中的に支援する。
 ◇地域活力基盤創造交付金(仮称)の創設   9,400億円(皆増)
 ◇地域自立・活性化交付金の拡充         300億円(+20.0%)

③成長力強化
 ---効率的な物流ネットワークの形成を通じた物流コストの低減等により、わが国の国際競争力を強化する。
 ◇スーパー中枢港湾の整備        620億円(*3.2%)
 ◇羽田空港の発着能力拡大に向けた航空路整備等  334億円(+4.6%)

なんのこっちゃ!? と思うものばかりだが、これにさらに細かく事業ごとに予算が付いている。

08年度は②-③-①の順番だった。
まあ、国民生活の安全・安心の確保を最初に持ってきたのは、
経済危機のもとで、内需拡大への転換を印象付けようということだろう。

地域の自立・活性化にある「地域活力基盤創造交付金(仮称)の創設 9,400億円(皆増)」が何を意味するか。
前にも書いた道路整備に8割使うというやつだ。これが特殊要因で全体の公共事業費が5%増えている。
道路特定財源の一般財源化を骨抜きにするものだと批判された。
筋から言えば、「創設」だから根拠法が必要なのだが、自民党内から造反者が出る可能性があるからと法案化せずに予算措置だけでやろうとしている。

成長力の強化については、財界大企業べったりの自公政権が本筋にする部分だ。
スーパー中枢港湾や羽田空港拡大しかあげていないが、ここに一番大きな予算をつけている。
高速道路などがそうだが、今回は、一体いくらつぎ込むかまだ決まっていないらしい。

公共事業関係費は、国交省以外にも農水省など他の省にもある。
どんなものがあるか、その予算は財務省HPでみてほしい。
さらに細かくは、各省HPの予算のページを見るしかない。




財務省 平成21年度予算政府案  
http://www.mof.go.jp/seifuan21/yosan.htm

○ 公共事業予算

(1) (1,023kb)  http://www.mof.go.jp/seifuan21/yosan014-8a.pdf
(2) (1,814kb)  http://www.mof.go.jp/seifuan21/yosan014-8b.pdf
(3) (1,952kb)  http://www.mof.go.jp/seifuan21/yosan014-8c.pdf
(4) (1,865kb)  http://www.mof.go.jp/seifuan21/yosan014-8d.pdf
(5) (1,962kb)  http://www.mof.go.jp/seifuan21/yosan014-8e.pdf
(6) (1,640kb)  http://www.mof.go.jp/seifuan21/yosan014-8f.pdf
(7) (467kb)    http://www.mof.go.jp/seifuan21/yosan014-8g.pdf 
 



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2009-01-14(Wed)

津波 高嶋哲夫/著

津   波

津波

書名:津波          著者:高嶋哲夫
出版: 集英社文庫    発行年月:2008年11月
価格: 860円 (税込)

本の内容
東海大地震。起きる起きないが問題なのではない。それは必ず起きる。だから、今から何をしなければならないのか。独自のハザードマップを作り、地震対策に努める26歳の市役所防災課職員がいた。だが、大地震が連続して発生。空前の大津波が太平洋岸を襲う!そのとき恋人は、超高層ビルの建築主は、原子力発電所の職員は、自衛隊員は、首相は、どう運命と向き合ったのか!?大迫力の防災サスペンス作品。

著者情報
高嶋 哲夫(タカシマ テツオ)
1949年岡山県玉野市生まれ。日本原子力研究所研究員を経て、カリフォルニア大学に留学。79年、原子力学会技術賞を受賞。99年「イントゥルーダー」で第16回サントリーミステリー大賞・読者賞をダブル受賞

※セブンアンドワイより http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32143230


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
購入日 2008年11月26日 
読始日 2008年11月26日
読了日 2008年12月03日
<感想メモ>
以前読んだ「M8」の続編の設定になっている。小説だから読んでいられるのかなという感想だ。しかし、嘘とは思えない。現実は、そこまでいかないかも知れない、と期待したいが、小説以上の現実が起こっても不思議ではない。大阪の地下街については少し知っているが、雑然としていて、地震や津波で大パニックになるだろう。昔の建設省近畿地建がつくった大雨による大洪水で淀川が氾濫して、地下鉄が浸水するシュミレーションを見たことがある。本小説の津波が大阪の街や名古屋の街をひと吞みにする様は、リアルだ。特に、大都市部が津波に襲われた時のことをもっと想定しておくべきだろう。もうひとつ、大事な視点は、日常の防災機能の確立だ。本書で描いているような地震・津波の発生直前まで海岸でイベントをやるということがあるのだろうか、と思うが、案外、実際は、誰も信じないでいるかも知れない。市民の危機意識は日常の啓蒙・宣伝・訓練によるところだろうが。年末年始に東京日比谷公園で「年越し派遣村」が開設され、多くのマスコミが報道した。その結果、500人もの失業者が集まり、非正規・派遣切り、雇用破壊の深刻さを知ることになった。自新・津波についてはどうだろう。これからのことだから、まだ半信半疑だ。しかし、すぐそこまで来ているのは確かだ。国土的視点から言えば、社会インフラの老朽化など維持更新時期と大地震・津波の時期がどうも重なっている現状を直視する必要がある。公共事業・公共投資も新規建設から維持更新へ切り替える時期だ。国民のいのち、安全、生活を守るための公共投資に切り替えるべきだ。
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2009-01-14(Wed)

「派遣切り」名古屋の施設満員に 失業者ら急増

行政はきちっと対応しろ!、トヨタに責任とらせろ!

トヨタの地元 名古屋がすごいことになってるみたいだ。

---市保護課は「やれることはやった。病気など個別のケースには応じるが、もう限界だ」と話した。
というが、そんなこと言ってる場合じゃない。
凍死者が出たらどうするつもりだ。

なぜ、こんなことになっているのか。
元凶は、体力あるのに首切りを率先してやったトヨタだ。

トヨタと関連会社にきちんと責任取らせろ!
これ以上、派遣切り、非正社員切り、そして、正社員切りを許したらだめだ。
発注打ち切りなど下請け企業いじめも、許したらだめだ。
これまでの責任をとらせ、これ以上の解雇をさせるな!

政府だけじゃない、自治体も大企業にものを言うときだ。 

共同通信に各地の情報があるので紹介する。




2009/01/13 17:43 【共同通信】
「派遣切り」名古屋の施設満員に 失業者ら急増

 名古屋市で13日、「派遣切り」などで住まいを失った多数の失業者らが区役所を訪れて市の受け入れ施設への入居を希望、市の用意した一時保護所や民間宿泊施設など約820人の定員が満員になった。失業者を支援する市民団体は区役所の講堂開放などを求めているが、市側は難色を示している。

 同市の中村区役所には13日朝から失業者らが住居や生活保護の相談に次々と訪れ、正午前には施設の満員を伝える紙が張り出された。

 愛知県内は同日午前に雪が降るなど寒さが厳しくなっており、市民団体は窓口で「区役所の講堂を開放してほしい」などと要請したが、市保護課は「やれることはやった。病気など個別のケースには応じるが、もう限界だ」と話した。
 
 市は一時保護所など通常の受け入れ施設とは別に、民間会社の元社員寮を借り上げるなど年初から緊急対応に乗り出したが、9日までに新規入居を打ち切っていた。



〔雇用ニュース特集〕解雇・派遣切り・内定切り 大手は巨額余資
http://www.47news.jp/47topics/e/81649.php

〔雇用コラム集〕 派遣切り、内定切り、正社員切り
 http://www.47news.jp/47topics/e/79664.php
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2009-01-13(Tue)

定額給付金 衆院本会議 自公が強行採決、麻生さん「しゅうびの急」?

“終わりの始まり”渡辺喜美元行革相 自民離党、松浪健太内閣府政務官も棄権 

内閣支持率がが続落するなか、不評の定額給付金を含む2次補正予算と関連法案の採決を与党が強行した。

採決では、織り込み済みの渡辺喜美元行革相の自民離党に加え、
松浪健太内閣府政務官も棄権したという。 

そんな中、麻生さん、またもや麻生流造語をまたつくった。

支持率低下を真摯に受け止めなければならない、と言ったとこまではよかったが、
景気対策の実行が、「しゅうびの急」と言ったそうだ。
「焦眉(しょうび)の急」が正解らしい。

“終わりの始まり”・・・自公政権の崩壊のカウントダウンが始まっているようだ。




時事通信(2009/01/13-21:52)
景気対策が「しゅうびの急」=また言い間違い-麻生首相
 麻生太郎首相は13日夜、報道各社の世論調査で内閣支持率が続落していることについて、首相官邸で記者団の質問に答える中で、また言葉を言い間違えた。
 首相は「真摯(しんし)に受け止めなければいけない」とした上で、「今、世の中は景気対策、経済対策が最大もしくは唯一の関心事だ」と強調。この後、景気対策の実行が「焦眉(しょうび)の急」と言うべきところを、「しゅうびの急」と発音した。 (了)

時事通信(2009/01/13-21:59)
「松浪ショック」に動揺=今後も関門、読めぬ展開-自民
 与党にとって今国会最初の関門となった2008年度第2次補正予算案の衆院採決で、自民党を離党した渡辺喜美元行政改革担当相のほか、松浪健太氏も棄権した。党執行部は、渡辺氏に追随する動きは「皆無」(細田博之幹事長)と高をくくっていただけに、ショックを隠せないでいる。
 「1人も例外ないと思っていたが、大変残念だ」。細田氏は13日の本会議後、記者団から松浪氏造反について聞かれると、消え入るような声で語った。河村建夫官房長官から報告を受けた麻生太郎首相は「やむを得ない。よく(事情を)聴いておいてくれ」と指示した。
 執行部が同日午後2時前に提出された渡辺氏の離党届の受理の手続きをわずか2時間で終えたのは、本会議採決前に党籍をなくすことで、「一糸乱れず可決」(細田氏)した形にするためだ。一方で、執行部は、各派を通じてチェックするなど、党内の引き締めを図った。
 それだけに、松浪氏の棄権は寝耳に水。しかも、経済財政などを担当する内閣府政務官だけに、衝撃は大きい。党幹部は「政府の人間だけに罪は重い」と怒りをあらわにした。首相に批判的な中堅議員は「まったく知らなかった」と驚きを隠さなかった。
 その松浪氏は、直ちに政務官の辞表を提出。棄権の理由として、定額給付金に反対であることを挙げ、渡辺氏に追随したとの見方には「心外だ」と強く否定した。
 いずれ、与党は2次補正の関連法案の衆院での再議決を迫られる。その先には、09年度予算案の審議、採決。同関連法案の採決、再議決という関門が次々と待ち受ける。
 党内では、道路特定財源の一般財源化の内容に不満を持つ中堅・若手が少なくなく、中川秀直元幹事長は11年度の消費税増税を税制関連法案の付則に明記する政府方針に反対の考えを示している。「造反が出るとすれば、2次補正でなく、本予算の関連法案採決での方が多くなる」(閣僚経験者)との見方がもっぱらだ。松浪ショックで、今後の展開が不透明感を増したのは間違いない。(了)
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