JR尼崎脱線事故 起訴「相当処分」で送検 社長ら
遺族らに事前説明 被害者支援の貴重な前例に
いよいよ、というか、やっと一定の捜査の結論が出される。
「県警が容疑事実としているのは(1)高見運転士の運転ミス(2)一九九六年に現場を急カーブに付け替えた際、新型の自動列車停止装置(ATS)を未設置(3)同設置工事の遅れ(4)懲罰的な日勤教育や過密なダイヤ編成―の四点。」
「特に新型ATSを設置しなかった点を重視。カーブ付け替え前後に鉄道本部長を務めた梅原利之うめはら・としゆき元JR四国会長(69)と山崎社長のほか、運輸部長などを務めた三人の計五人は、書類送検時に警察が付ける四段階の意見の中で二番目に重い「相当処分」とする。そのほかの容疑事実に関与した幹部ら四人と死亡した高見運転士は、相当処分より軽い意見にとどめ、実質的に刑事処分を求めない方針。」
この処分には、納得のいかない遺族や国民もいるだろう。
「儲け第一」で安全軽視していたJR西日本会社や大阪支社など会社そのものの責任
運輸会社に安全を守らせるるべき国交省の責任など、もっと問うべきではないのかと。
起訴するかどうかはこれからだが、ぜひ、裁判の中で、会社や行政の責任を明らかにしてもらいたい。
8月にも書いたが、この事故の背景には、JR完全民営化など交通運輸の市場競争万能主義・規制緩和政策があった。小泉「構造改革」路線のもとで、それが加速された。
05年暮れには、耐震偽装事件が起きた。おおもとに97年建築基準法の規制緩和があった。建築確認制度の民間開放など安全規制を緩めた。
市場競争を促進し、国民の命・安全を守る規制を緩めた結果だ。この路線の転換こそ求められている。
尼崎JR脱線事故
2005年4月25日午前9時18分ごろ、兵庫県尼崎市のJR福知山線カーブで快速電車が脱線し、線路脇のマンションに衝突。乗客106人と運転士が死亡、562人が重軽傷を負った。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は最終報告書で、直前の駅でオーバーランした運転士が日勤教育を恐れ、車掌の無線連絡に気を取られてブレーキ操作が遅れたと指摘。カーブには自動列車停止装置(ATS)がなかった。 (西日本新聞より)
中国新聞 '08/9/5
週明けに社長ら書類送検 尼崎JR脱線事故
乗客百六人が死亡した二〇〇五年四月の尼崎JR脱線事故で、兵庫県警は五日、業務上過失致死傷容疑でJR西日本の山崎正夫やまざき・まさお社長(65)ら幹部と、死亡した高見隆二郎たかみ・りゅうじろう運転士=当時(23)=の計十人を週明けに書類送検する方針を固めた。
書類送検に先立ち、五日午前から警察官を遺族宅などに派遣、捜査結果について説明を始めた。対象はすべての遺族と負傷者。希望した八十八遺族には七日までに直接訪問して説明。このほか郵送を望んだ遺族と、五百六十二人の負傷者には文書を発送した。
捜査終結前にこれだけ多数の被害者に捜査内容を伝えるのは極めて異例。遺族らの心情に配慮した対応で、被害者支援の貴重な前例になりそうだ。
県警が容疑事実としているのは(1)高見運転士の運転ミス(2)一九九六年に現場を急カーブに付け替えた際、新型の自動列車停止装置(ATS)を未設置(3)同設置工事の遅れ(4)懲罰的な日勤教育や過密なダイヤ編成―の四点。
特に新型ATSを設置しなかった点を重視。カーブ付け替え前後に鉄道本部長を務めた梅原利之うめはら・としゆき元JR四国会長(69)と山崎社長のほか、運輸部長などを務めた三人の計五人は、書類送検時に警察が付ける四段階の意見の中で二番目に重い「相当処分」とする。
そのほかの容疑事実に関与した幹部ら四人と死亡した高見運転士は、相当処分より軽い意見にとどめ、実質的に刑事処分を求めない方針。
書類送検後、神戸地検が立件の可否を慎重に判断するとみられる。
事前説明では、県警被害者対策室の職員や近くの警察署員が、送検対象者や容疑事実を記載した文書を手渡して説明。対象者は役職名だけで匿名だが、質問があれば名前も口頭で答える。
県警は、国家公安委員会規則の犯罪捜査規範にある「被害者の救済や不安の解消に資する事項を通知しなければならない」との条文を根拠とし「書類送検直前で捜査に支障はない」としている。
朝日新聞 2008年9月5日10時53分
88遺族に送検を説明 JR宝塚線脱線事故で兵庫県警
兵庫県尼崎市で05年4月に起きたJR宝塚線(福知山線)の脱線事故で、兵庫県警は5日、亡くなった乗客の88遺族宅を訪問し、業務上過失致死傷容疑で週明けにも書類送検するJR西日本の山崎正夫社長(65)ら歴代幹部9人と高見隆二郎運転士(死亡)の計10人の送検概要の通知を始めた。遺族感情に配慮し、大規模に捜査状況を伝える異例の措置だが、検察の捜査が控えており、処分意見など詳しい説明を見送った。7日までの予定。
県警は、死亡した乗客106人の105遺族すべてを訪ねるつもりだったが、うち16遺族が訪問を希望しなかったため、送検概要を記した手紙を郵送。さらに1遺族は訪問も手紙も望まなかった。負傷者562人には手紙で伝える。
刑事訴訟法では、公判前に訴訟関係書類を公にすることを原則禁じているが、県警は捜査状況の開示を求めてきた遺族や被害者に配慮した。5日午前9時から、遺族が住む地域を管轄する各警察署員計約70人が分担して訪問。送検予定の幹部や容疑の概要などが記載された書面を遺族に渡し、説明して回っている。
調べでは、JR西は96年、現場カーブを半径600メートルから半径304メートルの急カーブに付け替えたが、当時の鉄道本部長だった山崎社長や前任の梅原利之・元JR四国社長(69)ら幹部5人は自動列車停止装置(ATS)を設置しなかった。カーブ手前にATSがあれば事故を防げたとして県警はこの5人について、送検時に付ける4段階の処分意見のうち、起訴を前提にした「厳重処分」に次いで重い「相当処分」の意見を付ける。
ほかの4人は、JR西が宝塚線に新型ATSの整備を決定した03年9月当時と事故時の鉄道本部長、運輸部長ら。整備を遅らせ、事故までに工事を完了させなかったり、運転士への懲罰的な日勤教育や余裕のないダイヤ編成を続けたりし、事故の一因を作った疑いが持たれた。
しかし、県警はこの4人については、起訴を求めない「しかるべき処分」との意見にとどめる。96年にATSを設置していれば事故を防げたとみなし、日勤教育などと事故との因果関係の立証も難しいと判断した。高見運転士についても、事故で死亡しているため「しかるべき処分」との意見をつける。
県警は今回の事前通知に際し、「検察の捜査が終わっていない」として、送検予定者への処分意見は遺族らに明らかにしなかった。また、過失責任の有無を判断した具体的な経緯についての説明も避けた。県警は通知が終わり次第、山崎社長らの捜査書類を神戸地検に送る。同地検が起訴の可否を判断する。(染田屋竜太、八木正則)
いよいよ、というか、やっと一定の捜査の結論が出される。
「県警が容疑事実としているのは(1)高見運転士の運転ミス(2)一九九六年に現場を急カーブに付け替えた際、新型の自動列車停止装置(ATS)を未設置(3)同設置工事の遅れ(4)懲罰的な日勤教育や過密なダイヤ編成―の四点。」
「特に新型ATSを設置しなかった点を重視。カーブ付け替え前後に鉄道本部長を務めた梅原利之うめはら・としゆき元JR四国会長(69)と山崎社長のほか、運輸部長などを務めた三人の計五人は、書類送検時に警察が付ける四段階の意見の中で二番目に重い「相当処分」とする。そのほかの容疑事実に関与した幹部ら四人と死亡した高見運転士は、相当処分より軽い意見にとどめ、実質的に刑事処分を求めない方針。」
この処分には、納得のいかない遺族や国民もいるだろう。
「儲け第一」で安全軽視していたJR西日本会社や大阪支社など会社そのものの責任
運輸会社に安全を守らせるるべき国交省の責任など、もっと問うべきではないのかと。
起訴するかどうかはこれからだが、ぜひ、裁判の中で、会社や行政の責任を明らかにしてもらいたい。
8月にも書いたが、この事故の背景には、JR完全民営化など交通運輸の市場競争万能主義・規制緩和政策があった。小泉「構造改革」路線のもとで、それが加速された。
05年暮れには、耐震偽装事件が起きた。おおもとに97年建築基準法の規制緩和があった。建築確認制度の民間開放など安全規制を緩めた。
市場競争を促進し、国民の命・安全を守る規制を緩めた結果だ。この路線の転換こそ求められている。
尼崎JR脱線事故
2005年4月25日午前9時18分ごろ、兵庫県尼崎市のJR福知山線カーブで快速電車が脱線し、線路脇のマンションに衝突。乗客106人と運転士が死亡、562人が重軽傷を負った。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は最終報告書で、直前の駅でオーバーランした運転士が日勤教育を恐れ、車掌の無線連絡に気を取られてブレーキ操作が遅れたと指摘。カーブには自動列車停止装置(ATS)がなかった。 (西日本新聞より)
中国新聞 '08/9/5
週明けに社長ら書類送検 尼崎JR脱線事故
乗客百六人が死亡した二〇〇五年四月の尼崎JR脱線事故で、兵庫県警は五日、業務上過失致死傷容疑でJR西日本の山崎正夫やまざき・まさお社長(65)ら幹部と、死亡した高見隆二郎たかみ・りゅうじろう運転士=当時(23)=の計十人を週明けに書類送検する方針を固めた。
書類送検に先立ち、五日午前から警察官を遺族宅などに派遣、捜査結果について説明を始めた。対象はすべての遺族と負傷者。希望した八十八遺族には七日までに直接訪問して説明。このほか郵送を望んだ遺族と、五百六十二人の負傷者には文書を発送した。
捜査終結前にこれだけ多数の被害者に捜査内容を伝えるのは極めて異例。遺族らの心情に配慮した対応で、被害者支援の貴重な前例になりそうだ。
県警が容疑事実としているのは(1)高見運転士の運転ミス(2)一九九六年に現場を急カーブに付け替えた際、新型の自動列車停止装置(ATS)を未設置(3)同設置工事の遅れ(4)懲罰的な日勤教育や過密なダイヤ編成―の四点。
特に新型ATSを設置しなかった点を重視。カーブ付け替え前後に鉄道本部長を務めた梅原利之うめはら・としゆき元JR四国会長(69)と山崎社長のほか、運輸部長などを務めた三人の計五人は、書類送検時に警察が付ける四段階の意見の中で二番目に重い「相当処分」とする。
そのほかの容疑事実に関与した幹部ら四人と死亡した高見運転士は、相当処分より軽い意見にとどめ、実質的に刑事処分を求めない方針。
書類送検後、神戸地検が立件の可否を慎重に判断するとみられる。
事前説明では、県警被害者対策室の職員や近くの警察署員が、送検対象者や容疑事実を記載した文書を手渡して説明。対象者は役職名だけで匿名だが、質問があれば名前も口頭で答える。
県警は、国家公安委員会規則の犯罪捜査規範にある「被害者の救済や不安の解消に資する事項を通知しなければならない」との条文を根拠とし「書類送検直前で捜査に支障はない」としている。
朝日新聞 2008年9月5日10時53分
88遺族に送検を説明 JR宝塚線脱線事故で兵庫県警
兵庫県尼崎市で05年4月に起きたJR宝塚線(福知山線)の脱線事故で、兵庫県警は5日、亡くなった乗客の88遺族宅を訪問し、業務上過失致死傷容疑で週明けにも書類送検するJR西日本の山崎正夫社長(65)ら歴代幹部9人と高見隆二郎運転士(死亡)の計10人の送検概要の通知を始めた。遺族感情に配慮し、大規模に捜査状況を伝える異例の措置だが、検察の捜査が控えており、処分意見など詳しい説明を見送った。7日までの予定。
県警は、死亡した乗客106人の105遺族すべてを訪ねるつもりだったが、うち16遺族が訪問を希望しなかったため、送検概要を記した手紙を郵送。さらに1遺族は訪問も手紙も望まなかった。負傷者562人には手紙で伝える。
刑事訴訟法では、公判前に訴訟関係書類を公にすることを原則禁じているが、県警は捜査状況の開示を求めてきた遺族や被害者に配慮した。5日午前9時から、遺族が住む地域を管轄する各警察署員計約70人が分担して訪問。送検予定の幹部や容疑の概要などが記載された書面を遺族に渡し、説明して回っている。
調べでは、JR西は96年、現場カーブを半径600メートルから半径304メートルの急カーブに付け替えたが、当時の鉄道本部長だった山崎社長や前任の梅原利之・元JR四国社長(69)ら幹部5人は自動列車停止装置(ATS)を設置しなかった。カーブ手前にATSがあれば事故を防げたとして県警はこの5人について、送検時に付ける4段階の処分意見のうち、起訴を前提にした「厳重処分」に次いで重い「相当処分」の意見を付ける。
ほかの4人は、JR西が宝塚線に新型ATSの整備を決定した03年9月当時と事故時の鉄道本部長、運輸部長ら。整備を遅らせ、事故までに工事を完了させなかったり、運転士への懲罰的な日勤教育や余裕のないダイヤ編成を続けたりし、事故の一因を作った疑いが持たれた。
しかし、県警はこの4人については、起訴を求めない「しかるべき処分」との意見にとどめる。96年にATSを設置していれば事故を防げたとみなし、日勤教育などと事故との因果関係の立証も難しいと判断した。高見運転士についても、事故で死亡しているため「しかるべき処分」との意見をつける。
県警は今回の事前通知に際し、「検察の捜査が終わっていない」として、送検予定者への処分意見は遺族らに明らかにしなかった。また、過失責任の有無を判断した具体的な経緯についての説明も避けた。県警は通知が終わり次第、山崎社長らの捜査書類を神戸地検に送る。同地検が起訴の可否を判断する。(染田屋竜太、八木正則)




