反論の前に真摯に意見を受け止めよ! 国交省の焦り浮き彫り
河川法に基づく知事意見 正式に聞く前に反論? 法手続き軽視重ねる国交省
ジタバタするなよ、と言いたくなる。
大戸川ダムの白紙撤回を流域の3知事が正式表明する前に、
大戸川ダムがなくても、既設ダムを活用すれば、流域の安全性が確保できるのではないか。
そう京都府の検討会が提案したことに、地方整備局が反論した。
「確実に利用できるものではないため、計画に位置づけることはできない」とバッサリ切り捨てる。
問題は、そのタイミングだ。なぜ、共同意見の正式発表前日なのか。
京都府の検討会の意見に反論することで、知事の意見が変えられると思ったのだろうか。
そうだとすれば、逆効果で、知事らは国交省への反感を強めただけに終わっている。
地元の河川のことは流域に責任を負う知事に任せてくれ、という知事らの思いは正当だ。
それを、霞が関の意向を受けた出先機関が、ダムありきで計画を押し付けてくる。
こんなのおかしいんじゃないの、という反発が生まれるのはよくわかる。
“お上の言いなり”を嫌う(民主的な気風?)近畿圏の気質がそう思わせるのかも知れない。
もうひとつ、国交省の「ダム」固執が、反論すればするほど露わになってくる。
国交省は、川辺川ダムで知事の白紙撤回表明を受けて
「ダムによらない治水対策の極限までの追及」をはじめたのではなかったか。
京都府の検討会の意見や、3知事共同意見の柱は、大戸川ダムなしの流域治水を追求しようという意見だ。
その具体策として、出された、既存ダムの活用や、堤防強化などの意見をバッサバッサ切り捨て、あくまでもダムによる洪水調整しかないと論を張る国交省。
滑稽なほど焦りが浮き彫りになって見える。
淀川水系河川整備方針・河川整備計画策定に向けての取り組み
http://www.kkr.mlit.go.jp/river/yodo_sui/index.html
H20.11.10 「喜撰山ダム等既存施設の有効活用に関する検討」について
http://www.kkr.mlit.go.jp/river/yodo_sui/pdf/kisennyama.pdf
<抜粋>
平成20年11月10日 近畿地方整備局
喜撰山ダム等既存施設の有効活用に関する検討
○ 背景・趣旨
近畿地方整備局は平成20 年6 月20 日に淀川水系河川整備計画(案)を作成し、関係府県知事に意見照会を行っています。
京都府が設置した学識者による検討会は、平成20 年9 月22 日に「淀川水系河川整備計画案に対する京都府域への効果等に関する技術的評価(中間報告)」をとりまとめ、この中で、整備の途中段階における一時的、緊急的措置として「喜撰山ダム」等既存施設の有効活用を図ることも念頭にすべきとの指摘がなされました。
近畿地方整備局ではこの指摘を重要な提案と判断し、その効果を検証するとともに、検証結果に対する意見を複数の治水の学識者に求めましたので、それらの結果をお知らせいたします。
○ 近畿地方整備局の検証結果
・ 喜撰山ダム等の既存施設を実運用において有効に活用することができることができる場合は、治水安全度を向上させることができる。
・ しかし、確実に利用できるものではないため、計画に位置づけることはできない。
(2008年11月10日 読売新聞)
大戸川ダム問題、国交省が「反論会見」を中止
国土交通省近畿地方整備局は10日、琵琶湖・淀川水系の河川整備計画案のうち、大戸川ダム(大津市)の必要性について訴えるために同日予定していた記者会見を取りやめ、既存ダムの活用を代替治水対策とした場合の問題点などを記した資料の配布にとどめた。大戸川ダムに対しては、滋賀、京都、大阪の3府県知事が11日に白紙撤回を求める意見書を発表する見通しで、3府県知事が意見表明の前に<反論会見>を開くのは、「同整備局の圧力だ」と反発を強めていることが原因とみられる。
3府県知事は8日、「同ダム建設の緊急性は低い」と白紙撤回を求めることで一致。一部に既存ダムの活用を代替治水対策とする考えも示されたが、代替案については今後の協議に委ねる方針を固めたとみられる。同整備局は既存ダムの活用について検証しており、「水位を下げられるかどうかは、確実ではない」という結果を記者会見で説明したいとしていた。
ところが、木下誠也・同整備局長が6日、大戸川ダムを白紙撤回した場合、周辺道路の整備費用を負担できないなどと大阪府に示したのに対し、橋下徹知事が“圧力”だと反発。3府県知事が集まった8日の会談でも、橋下知事らが「知事意見の前に役所が意見発表するのはばかげている」と話すなど不信感をあらわにしていた。
同整備局の宮武晃司・河川調査官は「記者に分かりやすく説明したいと検討していた。反論するつもりはなく、知事にも参考にしてもらいたかっただけだ」と釈明している。
京都府の山田啓二知事は「整備局が私たちより先に見解を表明するのは、(スポーツで)プレー中に審判が乱入するようなもの。記者会見の取りやめは当然」と強い口調で述べた。
朝日新聞 2008年11月10日
京都府の大戸川ダム代替案に近畿地整が反論
淀川水系の4ダム計画をめぐり、国土交通省近畿地方整備局は10日、京都府が大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)の代替案として示していた既存ダムの活用策に対し、「確実に利用できるものではなく計画に位置づけられない」と問題点を指摘する検討結果を公表した。大阪、京都、滋賀の3府県知事は、同ダムを計画に盛り込むことに反対する共同意見を11日に発表予定で、これに先立って「反論」を公表する手法に反発の声も聞かれた。
京都府が独自に設けた技術検討会は9月、天ケ瀬ダム(京都府宇治市)の非常用容量や関西電力所有の喜撰山(きせんやま)ダム(同)を有効活用すれば「宇治川、淀川本川の治水安全度を確保することが可能」と指摘。大戸川ダムは「緊急性が低い」とする中間報告をまとめていた。
整備局は10日午前に検討結果をホームページに掲載。天ケ瀬ダムの非常用容量(333万トン)に満杯まで水をためれば、それ以上水位を上昇させられなくなり、緊急に放流すれば下流の水位が急激に増加し住民の避難時間が十分に取れない▽喜撰山ダムは、天ケ瀬ダムの容量に余裕を持たせることはできるが、容量を満水にするまでに最大8時間半かかる▽電力会社の施設でいつでも治水のために使える担保はない、などとしている。
整備局は「危機管理上使うことは検討したいが、ダムの代替として期待するのは危ない。京都府の指摘は検討する価値があると判断したが、反論ではなく、11日の3知事の共同意見の時期を狙ったわけではない」としている。
京都府の山田啓二知事は記者団に「文書を見ていないので詳しいコメントは差し控えるが、理解できない対応だ。(河川法に基づき)私どもの意見を聴く側が、その前に意見を言うというのは法の趣旨から、手順から言ってもおかしい。圧力と受け取られても仕方ない」と述べた。
一方、大阪府の橋下徹知事は記者団に「僕らの意見を完全に論破しに来る話と思ったが、今までの説明の繰り返し。会見を開くわけではなく、ホームページに出すような話。全く問題ない」と話した。
Kyoto Shimbun 2008年11月10日(月)
山田知事「反論は圧力」 大戸川ダム 国、必要性訴え
淀川水系の大戸川ダム(大津市)計画について、国土交通省近畿地方整備局は10日、京都府から提示されていた同ダム先送り案について国としての検討結果を発表した。既存施設の有効活用の効果を一定認めたものの、「確実に利用できるものではない」として、あらためて大戸川ダムの必要性を訴えている。
これに対し、京都府の山田啓二知事は「整備局が流域府県に意見を求めておきながら、(三重県も含め)4府県知事の共同意見を示す前に反論してくるのはおかしい。圧力と見られてもおかしくない。まだ発表内容は見ていないが、反論するなら我々に対する意見聴取を取り下げた上で、きちんとした計画をあらためて出すのが筋だろう」と話した。
京都、滋賀、大阪の3府県知事は8日に大戸川ダムの凍結を求める共同意見をとりまとめたばかり。整備局は「検討に時間がかかり、今朝ようやくまとまった。早めに知らせようと発表した」として、共同意見への反論ではないと強調している。
京都府が9月にまとめた大戸川ダム先送り案では、桂川の河川改修による下流への流量増を抑える方策の一つとして、水力発電用の喜撰山ダム(宇治市)を活用して水をためることを提案した。
整備局は「活用できれば治水安全度を向上させることができる」と一定の効果を認めた上で、▽民間会社の施設のため、いつでも使える担保はない▽同ダムを満水にするには8時間以上かかる−などと課題を指摘した。
3府県知事の大戸川ダム凍結要望について整備局は「自分たちが考えるベストの案とは違っている。どうしてそのようなことになったのか、理由を知りたい」としている。
ジタバタするなよ、と言いたくなる。
大戸川ダムの白紙撤回を流域の3知事が正式表明する前に、
大戸川ダムがなくても、既設ダムを活用すれば、流域の安全性が確保できるのではないか。
そう京都府の検討会が提案したことに、地方整備局が反論した。
「確実に利用できるものではないため、計画に位置づけることはできない」とバッサリ切り捨てる。
問題は、そのタイミングだ。なぜ、共同意見の正式発表前日なのか。
京都府の検討会の意見に反論することで、知事の意見が変えられると思ったのだろうか。
そうだとすれば、逆効果で、知事らは国交省への反感を強めただけに終わっている。
地元の河川のことは流域に責任を負う知事に任せてくれ、という知事らの思いは正当だ。
それを、霞が関の意向を受けた出先機関が、ダムありきで計画を押し付けてくる。
こんなのおかしいんじゃないの、という反発が生まれるのはよくわかる。
“お上の言いなり”を嫌う(民主的な気風?)近畿圏の気質がそう思わせるのかも知れない。
もうひとつ、国交省の「ダム」固執が、反論すればするほど露わになってくる。
国交省は、川辺川ダムで知事の白紙撤回表明を受けて
「ダムによらない治水対策の極限までの追及」をはじめたのではなかったか。
京都府の検討会の意見や、3知事共同意見の柱は、大戸川ダムなしの流域治水を追求しようという意見だ。
その具体策として、出された、既存ダムの活用や、堤防強化などの意見をバッサバッサ切り捨て、あくまでもダムによる洪水調整しかないと論を張る国交省。
滑稽なほど焦りが浮き彫りになって見える。
淀川水系河川整備方針・河川整備計画策定に向けての取り組み
http://www.kkr.mlit.go.jp/river/yodo_sui/index.html
H20.11.10 「喜撰山ダム等既存施設の有効活用に関する検討」について
http://www.kkr.mlit.go.jp/river/yodo_sui/pdf/kisennyama.pdf
<抜粋>
平成20年11月10日 近畿地方整備局
喜撰山ダム等既存施設の有効活用に関する検討
○ 背景・趣旨
近畿地方整備局は平成20 年6 月20 日に淀川水系河川整備計画(案)を作成し、関係府県知事に意見照会を行っています。
京都府が設置した学識者による検討会は、平成20 年9 月22 日に「淀川水系河川整備計画案に対する京都府域への効果等に関する技術的評価(中間報告)」をとりまとめ、この中で、整備の途中段階における一時的、緊急的措置として「喜撰山ダム」等既存施設の有効活用を図ることも念頭にすべきとの指摘がなされました。
近畿地方整備局ではこの指摘を重要な提案と判断し、その効果を検証するとともに、検証結果に対する意見を複数の治水の学識者に求めましたので、それらの結果をお知らせいたします。
○ 近畿地方整備局の検証結果
・ 喜撰山ダム等の既存施設を実運用において有効に活用することができることができる場合は、治水安全度を向上させることができる。
・ しかし、確実に利用できるものではないため、計画に位置づけることはできない。
(2008年11月10日 読売新聞)
大戸川ダム問題、国交省が「反論会見」を中止
国土交通省近畿地方整備局は10日、琵琶湖・淀川水系の河川整備計画案のうち、大戸川ダム(大津市)の必要性について訴えるために同日予定していた記者会見を取りやめ、既存ダムの活用を代替治水対策とした場合の問題点などを記した資料の配布にとどめた。大戸川ダムに対しては、滋賀、京都、大阪の3府県知事が11日に白紙撤回を求める意見書を発表する見通しで、3府県知事が意見表明の前に<反論会見>を開くのは、「同整備局の圧力だ」と反発を強めていることが原因とみられる。
3府県知事は8日、「同ダム建設の緊急性は低い」と白紙撤回を求めることで一致。一部に既存ダムの活用を代替治水対策とする考えも示されたが、代替案については今後の協議に委ねる方針を固めたとみられる。同整備局は既存ダムの活用について検証しており、「水位を下げられるかどうかは、確実ではない」という結果を記者会見で説明したいとしていた。
ところが、木下誠也・同整備局長が6日、大戸川ダムを白紙撤回した場合、周辺道路の整備費用を負担できないなどと大阪府に示したのに対し、橋下徹知事が“圧力”だと反発。3府県知事が集まった8日の会談でも、橋下知事らが「知事意見の前に役所が意見発表するのはばかげている」と話すなど不信感をあらわにしていた。
同整備局の宮武晃司・河川調査官は「記者に分かりやすく説明したいと検討していた。反論するつもりはなく、知事にも参考にしてもらいたかっただけだ」と釈明している。
京都府の山田啓二知事は「整備局が私たちより先に見解を表明するのは、(スポーツで)プレー中に審判が乱入するようなもの。記者会見の取りやめは当然」と強い口調で述べた。
朝日新聞 2008年11月10日
京都府の大戸川ダム代替案に近畿地整が反論
淀川水系の4ダム計画をめぐり、国土交通省近畿地方整備局は10日、京都府が大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)の代替案として示していた既存ダムの活用策に対し、「確実に利用できるものではなく計画に位置づけられない」と問題点を指摘する検討結果を公表した。大阪、京都、滋賀の3府県知事は、同ダムを計画に盛り込むことに反対する共同意見を11日に発表予定で、これに先立って「反論」を公表する手法に反発の声も聞かれた。
京都府が独自に設けた技術検討会は9月、天ケ瀬ダム(京都府宇治市)の非常用容量や関西電力所有の喜撰山(きせんやま)ダム(同)を有効活用すれば「宇治川、淀川本川の治水安全度を確保することが可能」と指摘。大戸川ダムは「緊急性が低い」とする中間報告をまとめていた。
整備局は10日午前に検討結果をホームページに掲載。天ケ瀬ダムの非常用容量(333万トン)に満杯まで水をためれば、それ以上水位を上昇させられなくなり、緊急に放流すれば下流の水位が急激に増加し住民の避難時間が十分に取れない▽喜撰山ダムは、天ケ瀬ダムの容量に余裕を持たせることはできるが、容量を満水にするまでに最大8時間半かかる▽電力会社の施設でいつでも治水のために使える担保はない、などとしている。
整備局は「危機管理上使うことは検討したいが、ダムの代替として期待するのは危ない。京都府の指摘は検討する価値があると判断したが、反論ではなく、11日の3知事の共同意見の時期を狙ったわけではない」としている。
京都府の山田啓二知事は記者団に「文書を見ていないので詳しいコメントは差し控えるが、理解できない対応だ。(河川法に基づき)私どもの意見を聴く側が、その前に意見を言うというのは法の趣旨から、手順から言ってもおかしい。圧力と受け取られても仕方ない」と述べた。
一方、大阪府の橋下徹知事は記者団に「僕らの意見を完全に論破しに来る話と思ったが、今までの説明の繰り返し。会見を開くわけではなく、ホームページに出すような話。全く問題ない」と話した。
Kyoto Shimbun 2008年11月10日(月)
山田知事「反論は圧力」 大戸川ダム 国、必要性訴え
淀川水系の大戸川ダム(大津市)計画について、国土交通省近畿地方整備局は10日、京都府から提示されていた同ダム先送り案について国としての検討結果を発表した。既存施設の有効活用の効果を一定認めたものの、「確実に利用できるものではない」として、あらためて大戸川ダムの必要性を訴えている。
これに対し、京都府の山田啓二知事は「整備局が流域府県に意見を求めておきながら、(三重県も含め)4府県知事の共同意見を示す前に反論してくるのはおかしい。圧力と見られてもおかしくない。まだ発表内容は見ていないが、反論するなら我々に対する意見聴取を取り下げた上で、きちんとした計画をあらためて出すのが筋だろう」と話した。
京都、滋賀、大阪の3府県知事は8日に大戸川ダムの凍結を求める共同意見をとりまとめたばかり。整備局は「検討に時間がかかり、今朝ようやくまとまった。早めに知らせようと発表した」として、共同意見への反論ではないと強調している。
京都府が9月にまとめた大戸川ダム先送り案では、桂川の河川改修による下流への流量増を抑える方策の一つとして、水力発電用の喜撰山ダム(宇治市)を活用して水をためることを提案した。
整備局は「活用できれば治水安全度を向上させることができる」と一定の効果を認めた上で、▽民間会社の施設のため、いつでも使える担保はない▽同ダムを満水にするには8時間以上かかる−などと課題を指摘した。
3府県知事の大戸川ダム凍結要望について整備局は「自分たちが考えるベストの案とは違っている。どうしてそのようなことになったのか、理由を知りたい」としている。




