「ダム事業『抜本的に見直し』 国交省、チーム発足へ」って?(追加)

ダム建設に固執 共同意見を正式と認めず、改めて府県から話聞くを強調 国交相


(追記に追加記事)

朝日新聞の夕刊に
「ダム事業のあり方の抜本的な見直しに取り組むプロジェクトチームを省内に発足」
という記事が載った。

「ダム偏重との批判が根強い治水行政の転換に今後つながる可能性がある」
と希望的観測があるが、どうだろうか。

国会の質疑では、ダム計画見直し後の地域振興などについては、府県と協議して対応を検討する意向を示したようだ。
しかし、国交相は、4知事共同意見を正式な意見と認めず、改めて各府県から意見を聞く必要があると強調し、ダム計画については「修正とか白紙とか言葉だけ踊るのは危険だ」などとダム中止の決断を頑なに拒む姿勢に終始している。

記事にはないが、国会でのやりとりで、穀田議員が川辺川ダムについて、
金子国交相が蒲島知事と会談した際に「ダムによらない治水を極限まで追求する場を設けたい」と提案した事実にふれ、
「ダムをつくらないということを決断することもありうるということか」と、しつこく問うても、最後まで肯定しなかった。(参考) こくた議員HP http://www.kokuta-keiji.jp/cat1/post_829.html
ダムなしを極限まで追求すれば、ダムなし治水が可能になることはありうる話で、それすら認めないのも変な話だ。

なぜだろうと考えれば、いよいよ運動と世論に追い詰められている、という姿が浮き彫りだ。

だから、朝日記事が、金子国交相が「ダムを造る手続きや財政の負担問題などについて見直す必要もあるのかもしれない」といみじくも引用しているように、ダム中止を視野に入れていない「見直し」になるのだろう。

この間の国交省のとってきた態度は、「ダム建設ありき」だった。それを覆すためには、最後まで気を抜けない運動が必要だ。





朝日新聞 夕刊 2008年11月13日18時18分
ダム事業「抜本的に見直し」 国交省、チーム発足へ

 地方の知事から、ダム計画に反対表明が続いている事態を受け、国土交通省はダム事業のあり方の抜本的な見直しに取り組むプロジェクトチームを省内に発足させる方針を固めた。早ければ年内にも作業を始める。ダム事業が抱える問題点の改善を目指す異例の試み。ダム偏重との批判が根強い治水行政の転換に今後つながる可能性がある。

 プロジェクトチームには、治水を担当する河川局以外の職員や学識経験者も加わる予定で、従来の国の治水行政の範囲にとらわれない視点で意見を出し合う。住民の意見を採り入れることに消極的だと批判の絶えない事業の進め方や、おおむね3分の1を地方に負担させる現在の費用配分のあり方などの見直しも進める。

 国交省のダム事業をめぐって、熊本県に計画する川辺川ダムに県知事が9月、計画の白紙撤回を求める考えを表明。今月11日には関西の淀川水系に計画する大戸川ダム(大津市)に対し大阪、京都、滋賀、三重の4府県知事が計画に反対する共同意見を発表した。こうした流れに、金子国交相は「ダムを造る手続きや財政の負担問題などについて見直す必要もあるのかもしれない」と述べた。

 ただ、治水行政に関し、ダムと堤防だけに頼らない「総合治水」という考えを80年代に打ち出しながら具体的な取り組みが一部の河川にしか広がらなかったり、環境保全と住民参加の視点を取り入れた97年の河川法改正が現場で十分に機能しなかったりした経緯があり、今後、どのような具体的成果を出せるかが焦点となる。(松川敦志、前地昌道)



Kyoto Shimbun 2008年11月13日(木)
 「府県の意見聞く必要」 国交相見解、整備計画案修正で 大戸川ダム「建設中止」

 京都や滋賀の4府県知事が大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)の建設中止を求めたことについて、12日開かれた衆院の国土交通、内閣の両委員会で、京都、滋賀の衆院議員から関連の質問が相次いだ。金子一義国土交通相は、検討次第で整備計画案の修正があり得ると示した午前中の答弁に絡め「修正とか白紙とか言葉だけ踊るのは危険だ」と早急な結論を求めることにくぎを刺した。

 国交委員会で、共産党の穀田恵二議員(比例近畿)が、金子国交相が整備計画案の修正の可能性を答弁したことについて、さらに「大戸川ダムを整備計画案から外すべきだ」と踏み込むと「言葉だけ踊るのは危険だ。各自治体から話を聞くことが必要だ」と改めて強調した。

 また穀田氏がダム建設が中止になった場合、近畿地方整備局が付け替え道路の建設を取りやめると示唆したことを問うと金子国交相は「ダム関連予算でできないのは当然だが、関係知事と協議して対応を検討する」と述べた。

 内閣委員会では民主の泉健太議員(京都3区)が4知事の共同意見を国交省に尊重させる働きかけを、河村建夫官房長官と鳩山邦夫総務相に求めた。河村官房長官は「地方の声を重視しなければならない」と述べたが、今後の対応については明言しなかった。鳩山総務相は「選挙で選ばれ、住民の視点に近い4知事の意見は重い」として、必要に応じて関係部署に伝える考えを明らかにした。

Kyoto Shimbun 2008年11月12日(水)
国交相「修正あり得る」  4知事反対の大戸川ダム計画

 京都や滋賀など4府県知事による大戸川ダム(大津市)の建設反対表明を受け、金子一義国土交通相は12日の衆院国土交通委員会で「(国が示した)河川整備計画案の修正はあり得る」と述べた。
 民主党の三日月大造衆院議員(滋賀3区)の質問に答えた。
 金子国交相は「共同会見だけで判断するわけではない」として、宇治川など流域の市町長や各知事から意見を聞く必要性を示した。その上で計画案修正の可能性があり、「(計画案に代わる)治水の在り方をどうするのか考える必要がある」と説明した。また同じく知事が反対表明した熊本県の川辺川ダムの事例も踏まえ、「修正するとなれば、検討する協議の場が必要となる」とも話した。
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14日記事を追加


日経新聞 2008年11月14日
近畿:大戸川ダム建設計画、一度外し後に復活検討 近畿整備局
 大阪、京都、滋賀など4府県知事が共同で計画中止を求めた大戸川ダム(大津市)について、国土交通省の近畿地方整備局は13日、河川整備計画からいったん外した後、将来に建設計画を復活させる方向で検討していることを明らかにした。知事らが反対する中、近畿整備局はダム建設推進の姿勢を堅持していることを示すもので波紋を呼びそうだ。
 近畿整備局が策定中の河川整備計画は30年にわたる長期の計画だ。知事の反対意見を反映して計画に大戸川ダムを盛り込まれなければ、30年間は建設されない。このため、近畿整備局は計画の期間を10―15年程度に短縮し、しばらく様子を見た上で大戸川ダム計画を復活させることを視野に入れている。
 こうした近畿整備局の方針に対し、11日に大戸川ダム反対の共同意見を表明した大阪、京都、滋賀の知事らの反発が予想される。知事と近畿整備局の攻防は第2ラウンドに突入する。


朝日新聞 2008年11月14日15時6分
ダム見直し、金子国交相「自ら主導」
 国土交通省のダム計画に対する知事らの反対を受けたダム事業のあり方全般の見直しについて、金子国交相は14日朝の閣議後会見で、「事務方に任せるだけではなかなか進まない」と述べ、見直しへの取り組みを自ら主導していく考えを明らかにした。
 金子国交相は「なぜこういう状況が出てきているのか、手続きにどこか問題があるのかなど見直していく時期だ。事務方にはそう指示した。わたしが主導させていただく」と述べ、反対が根強い、同省のダム事業が抱える問題点について、検証が必要だとの認識を示した。
 また、見直しに取り組む体制を外部有識者も含めたプロジェクトチームとする構想については「どういう人で、機関でというのはこれから検討する」とした。

(2008年11月14日14時04分 読売新聞)
ダム見直しに検討チーム、国交相が表明…相次ぐ反対意見受け
 国土交通省が計画している大戸川ダム(大津市)や川辺川ダム(熊本県)の建設に対し、地元の知事らから反対意見が出ていることを受け、金子国交相は14日の閣議後記者会見で、「重く受け止めなければならない」と述べ、省内にダム事業全般を見直す検討チームを設置する方針を明らかにした。
 これまでの国のダム事業を点検し、治水対策を進める手続きや、国と自治体の財政負担のあり方などを見直すことにしており、ダムへの偏重が指摘される国の治水行政の転換につながる可能性もある。
 金子国交相は会見で、ダム建設への反対表明が相次いでいることについて「なぜこういう状況が出てきているのか。(治水対策を)どう進めるかについて見直してみる時期だと思う」と述べ、ダム事業の見直しを行うことを明言した。
 見直しの進め方については「私が主導させてもらう。事務方に任せるだけではなかなか進まない」と語り、大戸川ダムに反対表明した知事らと直接会談する可能性があることも示唆した。しかし、見直しにあたる検討チームのメンバーや期間については「これから検討したい」とするにとどめた。
 国が管理する河川の治水対策を巡っては、河川法上、国が策定した河川整備計画案に対し、都道府県知事らから意見を聞くことが義務づけられているが、その意見に法的拘束力はない。また、ダムの治水対策分にかかる費用は、自治体が3割負担することになっており、自治体側から「負担が重い」との声もあがっている。


日経新聞 2008年11月14日
ダム計画「見直す時期」 国交相 再検討を指示
 金子一義国土交通相は14日の閣議後の記者会見で国交省の既存のダム計画は「見直す時期だと思っている」と述べ、計画全般についての再検討を事務方に指示したことを明らかにした。大阪など4府県の知事が大戸川ダム(滋賀県大津市)の建設中止を求める共同意見を出すなど、地方でダム建設を拒否する流れが出ているため。
 また金子国交相は「事務方に任せるだけではなかなか進まない」とも述べ、有識者検討会を設けるなど国交相主導でもダム計画を見直せないか検討する考えを示した。(12:32)

2008/11/14 10:58 【共同通信】
国交相、ダム整備の在り方見直し 相次ぐダム反対で
 金子一義国土交通相は14日の記者会見で、川辺川ダム(熊本県)や大戸川ダム(大津市)の建設計画について、地元知事から反対が相次いだことを受け「手続きのどこに問題があるのか、(自治体の)財政負担の在り方をどう考えるか見直していく」と述べ、ダム整備の在り方を見直す考えを明らかにした。
 さらに金子氏は「事務方に任せるだけではなかなか進まない」と話し、作業を急がせる考えを示した。ただ川辺川、大戸川両ダムの建設問題に見直しの結果を反映させることについては、時間的には難しいとしている。
 金子氏の指示を受け国交省は今後、見直しの具体的な進め方を詰めるが、金子氏はテーマや検討に参加する人選などは「これから考えていきたい」と述べるにとどまった。
 ダム建設に自治体が反対する背景に、国直轄事業でも事業費の3分の1を負担することなどが財政難のため難しくなっていることもあると国交省は見ている。

毎日新聞 2008年11月14日 東京夕刊
ダム計画:見直しへ省内に検討機関…国交相  
 国交省内に検討機関設置
 国が計画中の川辺川ダム(熊本県相良村)や大戸川ダム(大津市)で地元県知事らによる反対表明が相次いだことを受け、金子一義国土交通相は14日の閣議後会見で、省内に検討機関を設ける方針を明らかにした。ただし、検討の内容など詳細は未定。金子国交相は「今の手続きにどこか問題があるのか、財政負担のあり方をどう考えるのか、見直さなければならない。災害を起こさない、住民の安全を守る点では自治体も国も同じ立場」と語った。

テーマ : 政治・時事問題
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