2008-11-17(Mon)

賃貸住宅の「追い出し屋」被害  大阪でも住宅「貧困ビジネス」 

「ゼロゼロ物件」スマイルサービスと同じ手口 家賃保証会社


大阪では、弁護士らでつくる「賃貸住宅追い出し屋被害対策会議」という団体があるらしい。
前にも紹介した「ゼロゼロ物件」のトラブルが相次いでいるが、
大阪では、家賃保証会社が「賃貸住宅追い出し屋」になって、鍵を無断で換えたり、高率の違約金を請求したりしているという。

手口は、スマイルサービスと同様だ。
家賃の滞納を理由に「保証会社の社員を名乗る男2人が自宅に来て、玄関ドアを何度も強くたたき、妻に「使用禁止が決まった。今すぐ荷物をまとめろ」などと指示。数分後、妻に「もう出て行け」と言い、乳児とともに追い出したという。その後、別のカギを取りつけられ、自宅に入れなくなったという」

「借り主が保護される借地借家法の脱法行為で、まん延すると法の支配が崩れる」(弁護士)と憂いている。
こういう保証会社は「金融業で培った顧客管理ノウハウを活用」とうたっているという。金融業者からの転業する例が多いらしい。

「消費者金融の債権回収が金融庁ガイドラインなどで厳しく規制されるのに対し、保証会社の回収は規制がない」のも問題だ。

やはり規制が必要だろう。



朝日新聞 2008年11月13日20時17分
賃貸住宅の「追い出し屋」被害、入居者ら賠償求め提訴へ

 賃貸住宅の家賃滞納者が、カギを無断で交換されるなど強引な手法で退去を迫られたとして、弁護士らでつくる「賃貸住宅追い出し屋被害対策会議」は12日、入居者数人を原告とし、家賃保証会社などを相手に損害賠償や慰謝料を求めて、年内にも大阪簡裁に一括提訴する方針を決めた。

 関西では数年前から敷金・礼金がない「ゼロゼロ物件」や低額の保証金などで入居できる賃貸住宅が、フリーターや派遣労働者ら低所得者層の人気を集めている。一方で、滞納者を違法性の高い手段によって閉め出す「追い出し屋」の横行が社会問題となっている。

 同会議によると、被害を訴えているのは大阪市、大阪府枚方市、柏原市、兵庫県宝塚市に住む10~30代の男女。このうち数人が原告となる予定だ。被告は、東京や大阪に本社を置く家賃保証会社や所有者で、入居者が滞納時に繰り返しカギを交換したり、年率29.2%の高率の違約金を請求したりして入居者に退去を迫ったという。

 原告予定者の枚方市の男性(22)は4月、不動産仲介会社の紹介でアパートに入居。内縁の妻(18)、生後まもない乳児と暮らしていた。最近、2カ月分の家賃を滞納。今月6日、男性が外出時、保証会社の社員を名乗る男2人が自宅に来て、玄関ドアを何度も強くたたき、妻に「使用禁止が決まった。今すぐ荷物をまとめろ」などと指示。数分後、妻に「もう出て行け」と言い、乳児とともに追い出したという。その後、別のカギを取りつけられ、自宅に入れなくなったという。

 同会議代表幹事の増田尚弁護士は「低所得層を狙った悪質な『貧困ビジネス』で、被害の掘り起こしを進めたい」と話している。(室矢英樹、千葉雄高)

毎日新聞 2008年10月17日 大阪夕刊
家賃滞納:保証会社、無断で鍵設置 26歳男性、禁止求め仮処分申請--大阪簡裁に
 大阪市内の賃貸マンションで家賃を滞納した衣料品店員の男性(26)が、留守中に無断で市内の家賃保証会社に新たな鍵を付けられたとして、会社と家主に住居の使用妨害を禁止する仮処分を17日、大阪簡裁に申請した。男性は鍵業者に頼んで開錠し、代理人が分割払いを交渉中だが、会社は明け渡しを求めているという。保証会社を巡っては、取り立てや明け渡し請求の強引な手法が各地で問題化しつつあり、仮処分が認められればトラブル抑制につながると期待される。

 申請書などによると、男性は7月、大阪市東住吉区の敷金・礼金なしの賃貸マンションに入居した。契約時、連帯保証人を付けたが、仲介業者から指示された保証会社とも契約(有料)した。滞納時に保証会社が家主に滞納分を支払い、入居者に事後請求するという内容だった。

 男性は家計管理に不慣れで8、9月分の家賃を滞納した。保証会社は9月上旬、「滞納家賃を支払わないと、玄関ドアに鍵をかける」との通知書をドアに挟み、2日後に鍵設置のため再訪問。男性は「1週間後に2カ月分を支払う」との念書を書き、引き取ってもらったという。

 しかし、多忙で帰宅できない日が続き、支払わずに1週間たつと、保証会社が留守中にドアを無断で開け、追加の鍵を取り付けたうえ「無断立入禁止」「連絡なき場合は明け渡しの手続きをとる」などと書いた紙を玄関に張り付けたという。帰宅した男性は張り紙の連絡先に電話し「鍵を開けて」と頼んだが、「お前が金を払わんから悪いんやろ!」と怒鳴られ、電話を切られた、としている。

 翌日、男性の相談を受けた司法書士が電話で交渉したが、保証会社は鍵の取り外しに応じず、再び無断で玄関を開け、別の鍵と取り替えた。男性は鍵業者に頼んで開錠し家に入ったが、保証会社は数日後にも留守宅に無断で入り督促状を置いていったという。

 男性の代理人の堀泰夫司法書士は「裁判を経るという借地借家法の明け渡し手続きを無視した犯罪的な追い出し行為を食い止める必要がある」と話す。保証会社は「申立書を見ていないので、コメントできない」としている。【岩崎日出雄、前田幹夫】

==============
 ■解説
 ◇脱法行為抑制への第一歩
 賃貸住宅の保証会社は、敷金・礼金ゼロの「ゼロ・ゼロ物件」や格安敷金の物件の増加とともに、ここ数年で急増した。家賃を踏み倒されても敷金・礼金から充当できないためで、入居者から保証委託料をとって滞納時に代わりに支払い、事後回収するシステムだ。

 保証会社が明け渡し手続きを代行する場合も多い。明け渡しは本来、裁判の判決に入居者が従わない場合に初めて強制執行が許されるが、保証会社が裁判を経ず、突然鍵を取り付けたり家財を搬出するなど実力行使に出るケースが多発し、社会問題化し始めている。

 消費者金融など貧困問題に詳しい木村達也弁護士(大阪)は「借り主が保護される借地借家法の脱法行為で、まん延すると法の支配が崩れる」と憂える。

 今回の保証会社は当初、消費者金融会社の100%出資で「金融業で培った顧客管理ノウハウを活用」とうたっていた。不動産業者らによると、他にも金融業者からの転業は多いという。消費者金融の債権回収が金融庁ガイドラインなどで厳しく規制されるのに対し、保証会社の回収は規制がなく、必要が指摘されている。仮処分申請は規制策定に向けた取り組みの第一歩と位置付けられる。【岩崎日出雄】

スマイルサービスとはどんな会社(追記)


2008/10/23 20:13
株式会社イー・エム・ピー
不動産投資アドバイザー・東京都
中村 嘉宏
http://profile.allabout.co.jp/pf/emp/column/detail/39976

高利回りの裏に潜むリスク -スマイルサービス訴訟-

          ・・・EMPメルマガ2008年7月18日号より・・・
『敷・礼ゼロでも・・・家賃滞納で勝手にカギ交換 近く提訴』
2008/7/17の朝日新聞朝刊の記事です。
「家賃滞納した際、
 鍵を無断で換えられ入室できなくなり違約金も支払わされた」
として、
新宿区にあるスマイルサービスという会社の物件の入居者が、
同社を相手取って損害賠償の訴訟を起こします。
滞納されると貸主としては死活問題になりますから、
何とか解消をしたいのは山々ですが、今時
「無断で鍵を換えるという行為が法的に認められていない」ことを知らない
不動産会社があることが驚きです。
(「一時使用貸借契約」として契約しているところをみると
  確信犯かもしれませんが)
同社の賃貸物件(ほとんどがアパート)は
一部屋9-10平米のものがほとんど。
(実際入ってみると、この面積は本当に狭い!
 ロフトがあるとはいえ生活スペースとは言い難い代物です。)
同社のHP を見ると、
入居時に必要なのは初期費用として3万円のみ。
もちろん敷金・礼金はゼロ。
その代わり家賃は通常の相場より2-3割高めに設定されていますが、
初期費用の安さで「若者や外国人に人気」(同紙)があるようです。
狭さを入居のしやすさでカバーしているという構図です。
しかし、初期費用が安く審査基準も低ければ、
それなりの人が入居してきます。滞納率も当然高い。
この会社の親会社は、アパート販売会社です。
アパートを作って、管理(別会社)をする。
賃貸募集を請け負っていたのがスマイルサービスです。
3社とも同じ住所にあり、実質的に同じ会社です。
親会社は高い家賃を保証し、物件価格を高く設定し
販売しています。
初期費用を安く、通常家賃を高くすることによって、
利回りの高い物件になる。
家賃保証料や管理費、清掃費などが非常に高いのは、
高くしてオーナーから徴収しないと、
滞納率の高さをカバーできないからでしょうか。
高い管理費を取るための口実かどうかわかりませんが
「訴訟になった場合の費用も当社が負担します」(HP)と書いてはあるものの、
まともに法的対応をやっていたのでは経費が追いつかないから、
力ずくで追い出す。
そこに法を逸脱した行為に走らせる要因があります。
日本では、すでに
1000万人が200万円以下の収入で生活しています。
働き盛りである31歳から40歳までの1900万人のうち
正規雇用者は1050万人(55%)。
残りのうち約40%が
非正規雇用(パート、アルバイト、派遣)か無職だそうです。
一方で将来の労働人口の減少を補うため、
外国人労働者の受け入れようという議論もあります。
年収200万円以下の層や外国人労働者に限らず、
すべての人へ住まいを提供することは、
不動産業としての使命でもあります。
ただ、こういう人たちは蓄えもなければ、安定的な収入も少ない。
使命感とは裏腹に、本音で言えば
借りてもらいたくない層でもあります。
PS.
スマイルサービは滞納の毎に
「生存確認出張料」という名目で15,000円を請求しているそうです。
このような請求をするのも法外なら、
何か事件を想像させるような
このネーミングもいただけないですね。

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ジャンル : 政治・経済

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地方都市

地方都市まで追い出し屋の問題が起こるのは勘弁してほしいものです
人口が密集している大阪や東京といったところでそういう問題が起こるならともかく
これからは人口減少の時代になるけど人口減少という風により住宅・賃貸トラブルの問題がなくなることを期待はできるのでしょうか?

貸し主サイドの人間です

私は賃貸の管理会社の人間です。
ハッキリ言って滞納するのが悪い。
遣り繰りが上手くいかなくて2ヶ月滞納?家賃の支払いは後回しですか。
忙しくて手紙等見てない?家にいる内縁の妻も?滞納しておいて保証会社に謝罪の電話も入れずに逃げてたんですね。

2ヶ月も滞納しておいて被害者面。賃借人ばかり庇って貸し主には冷たい世の中なんですね。
この一件でうちの悪質滞納者も調子に乗ったら困ります。ただでさえ開き直り逆ギレで腹立たしいんだから…

また派遣

日本の労働環境悪化阻止の為にみんなでこの歌を歌いましょう。

http://jp.youtube.com/watch?v=v0siyuT_0as

叉葉賢(またはけん)さんの「また、派遣」です。

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