2014-09-26(Fri)

ANA B787発煙トラブル、原因特定至らず 運輸安全委

高松空港 非常脱出 B787型機の重大インシデント  米に調査継続を勧告

2013年1月16日に高松空港へ緊急着陸したANAのボーイング787型機でのバッテリー発煙トラブルについて、運輸安全委員会が原因を特定できなかったとする調査報告書を公表した。

-----787型機が離陸上昇中にバッテリー内のリチウムイオン電池がショートし、異常な高温になる「熱暴走」と呼ばれる現象を起こした、と指摘。ただ、ショートの原因については、1月の低温により電池内の液体が金属に変化する「析出」と呼ばれる現象が起き、さらに瞬間的に高い電圧がかかるなど複数の要因が重なった可能性が推定されるとしながらも、「最終的に特定することはできなかった」とまとめた。(朝日新聞)

-----また、同報告書の中で、開発段階でショートが発生する可能性を過小評価したことが関係しているとし、開発試験などの不適切さを指摘。航空機メーカーのボーイングなどに対し、装備品の試験を実際の運用に適した模擬的な環境で実施すること、バッテリーの安全基準の見直しや原因調査の継続などを指導するよう、FAAに勧告した。(朝日新聞)

全日本空輸株式会社所属 ボーイング式787-8型機の重大インシデント[非常脱出スライド使用による非常脱出](高松空港、平成25年1月16日発生)
http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail.php?id=2063






以下引用

全日本空輸株式会社所属 ボーイング式787-8型機の重大インシデント[非常脱出スライド使用による非常脱出](高松空港、平成25年1月16日発生)
http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail.php?id=2063
○公表   http://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/rep-inci/AI2014-4-3-JA804A.pdf
○説明資料 http://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/p-pdf/AI2014-4-3-p.pdf

H25年1月16日
全日本空輸株式会社所属ボーイング式787-8型機の重大インシデント[非常脱出スライド使用による非常脱出]
○報告書  http://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/rep-inci/AI2014-4-3-JA804A.pdf

勧告・意見・安全勧告
○安全勧告 http://www.mlit.go.jp/jtsb/airkankoku/anzenkankoku10_140925.pdf
提出日:H26年9月25日
相手方:米国連邦航空局

*************************************
(共同通信)2014/09/26 12:11
【ボーイング787調査報告書】「特定できず」残る不安 トラブル減り空で存在感増すも…
 最新鋭機がなぜ発煙したのか―。運輸安全委員会が25日公表したボーイング787の調査報告書で、バッテリーシステムのトラブル原因は端的には解き明かされなかった。再発防止策が施された787は昨夏以降、順調に運航数を増やし空での存在感を高めるが、一抹の不安が残る。
 ▽経営の基軸
 「再就航以来、バッテリーに不具合は起きておらず危惧はない。今後も主要路線に順次投入していく」。今年8月、世界で初めて新型の「787―9型」を導入した全日空の伊東信一郎会長は記者会見の席で力強く述べた。
 旅客機として初めて炭素繊維複合材を使って機体を軽くし、エンジン効率を上げるため電気を多用するなど新技術を詰め込み、燃費効率を良くした。通称「ドリームライナー」と呼ばれる787を、全日空と日航は経営の軸に据えていた。
 それだけに13年1月、米ボストン空港で起きた日航機のバッテリー出火、全日空機の高松空港への緊急着陸とトラブルが相次いだ上、運航停止に追い込まれたのは両社に痛手だった。米ボーイング社が対策を取り、同年6月に再就航するまでに全日空は約65億円、日航は約39億円の減収に。
 ▽回復に躍起
 両社はボーイングの対策に加えて、独自にバッテリーを検査したり、飛行中の機体のバッテリーの状態を地上からモニターで監視したりした。「世界のどの会社より安全に気を付けている」(全日空関係者)姿勢をアピール、信頼回復に躍起となった。
 航空評論家の中村浩美さんはボーイングや両社の対応を「迅速だった。利用者の信頼を得られたのではないか」と評価する。客足が戻るにつれ、優れた居住性も話題となり、両社で当時、計24機だった787の保有数は現在計47機、今後は計125機まで増える予定だ。
 ボーイングは世界中で千機以上の受注を獲得し787はベストセラーに成長。エアバス社は開発中のA350で、リチウムイオン電池の搭載の断念を検討したが、結局ボーイングにならって採用することになった。トラブルの後遺症は払拭(ふっしょく)されたようだが、航空評論家の青木謙知さんは「対策はいわば対症療法。致命的な危険性はなくなったのかもしれないが、バッテリー発熱の原因は分からないままだ」と案じる。
 ▽難しい調査
 787の製造は多国籍で、バッテリーは日本、充電器は米国、電気系統システムはフランスの企業が担当する。バッテリー自体が焼損したこともあり、「大変困難だ」と頭を抱えて始まった運輸安全委員会の調査。
 バッテリーが過熱して制御できなくなる「熱暴走」が起きた理由について、過充電や外部ショートなどの可能性を一つ一つつぶして「内部ショートの可能性が高い」と推定。ただショートした根本原因は、冬の寒さによるバッテリーの劣化など複数挙げたものの「他の要因が関与した可能性を排除できない」と歯切れが悪い。
 小型ながら高電圧が得られて長持ちするリチウムイオン電池は、携帯電話から電気自動車(EV)、ロケットとあらゆる分野に使われている。首都大学東京教授(電気化学)の金村聖志さんは「産業界全体のためにも原因が分かれば良かった。どう教訓を得たらよいのか」と戸惑いを見せた。


朝日新聞 2014年9月25日19時00分
安全委が787型機で米側にメーカー指導勧告、原因特定に至らず
 9月25日、運輸安全委員会は、昨年1月に発生した全日空のボーイング787型機(写真)でバッテリーから煙が出たトラブルについて、根本的な原因の特定に至らなかったとする調査報告書を発表。 [東京 25日 ロイター] - 運輸安全委員会は25日、昨年1月に発生した全日空(ANA)<9202.T>のボーイング787型機でバッテリーから煙が出たトラブルについて、発煙はバッテリー内のリチウムイオン電池が冬の低温などによりショートした可能性があると推定しながらも、ショートの根本的な原因は特定できなかったとする調査報告書を発表した。この調査を踏まえ、安全委は米国連邦航空局(FAA)に対し、メーカーへの指導など安全勧告を行った。
 昨年1月の発煙トラブルとは、山口宇部空港発羽田行きのANA692便において、計器表示がメインバッテリーの不具合を示すとともに、操縦室内で異臭が発生し、飛行中にバッテリーから煙が出たため、高松空港に緊急着陸した問題。
 このトラブルについて、安全委は25日、同機が離陸上昇中にバッテリー内のリチウムイオン電池がショートし、異常な高温になる「熱暴走」と呼ばれる現象を起こした、と指摘。ただ、ショートの原因については、1月の低温により電池内の液体が金属に変化する「析出」と呼ばれる現象が起き、さらに瞬間的に高い電圧がかかるなど複数の要因が重なった可能性が推定されるとしながらも、「最終的に特定することはできなかった」とまとめた。
 安全委はまた、同報告書の中で、開発段階でショートが発生する可能性を過小評価したことが関係しているとし、開発試験などの不適切さを指摘。航空機メーカーのボーイングなどに対し、装備品の試験を実際の運用に適した模擬的な環境で実施すること、バッテリーの安全基準の見直しや原因調査の継続などを指導するよう、FAAに勧告した。
 報告書の公表を受けて、ボーイングは、安全委の調査結果について「同意見」との見解を示し、指摘された内容は「すでに787型機のバッテリーシステムの改善策として取り入れているものと確信している」とコメントした。
 ANAは「運輸安全委員会からの報告内容を真摯に受け止め、さらなる再発防止、対策等に取り組み、一層の安全運航の堅持に努める」としている。
 787型機をめぐっては、昨年1月に米ボストン空港でも発煙トラブルが発生し、日米当局が同機を約3カ月間、運航停止した。その後、ボーイングが改善策を講じたことで、ANAや日本航空など各航空会社が順次、運航を再開させている。


日本経済新聞 2014/9/25 11:38
B787発煙、バッテリーに大電流 安全委が最終報告書
 全日空のボーイング787型機が昨年1月、飛行中に発煙し高松空港に緊急着陸したトラブルで、運輸安全委員会は25日、バッテリー内の電池がショートし、大電流が流れて異常高温になり発煙したとする最終報告書を公表した。ショートの詳しい原因は特定できなかった。
 報告書は米連邦航空局(FAA)によるバッテリーの安全性評価が不適切だったとも指摘し、改善を促す安全勧告も出した。
 787型機を巡っては昨年1月に米ボストン空港でも発煙トラブルが発生。日米当局が同機を約3カ月にわたり運航停止した。
 報告書によると、リチウムイオンバッテリーを構成する8個のセル(電池)のうち1個で内部ショートが発生したと推定。ショートによるガスで膨張したセルとバッテリーの金属製ケースが接触し、静電気を逃すアース線を介して大電流が他のセルに伝わり、バッテリー全体が異常高温になる「熱暴走」が起きたとした。
 ショートについては、冬季の低温下でセルの電解液中のリチウムイオンがリチウム金属となる「析出」という現象が発生、正極と負極がつながり、起きた可能性を指摘した。さらに、バッテリー内のスイッチの開閉に伴い瞬間的に高い電圧がかかる「過渡現象」が重なった可能性もあるとした。
 ただ、バッテリー全体が損傷したため「発生メカニズムを最終的に特定することはできなかった」とした。
 一方、運輸安全委の実験では、アース線を接続しない場合はバッテリー内で熱暴走が起きなかったことから、アース線の有無がトラブルに関与したと分析。FAAはボーイング社などがアース線をつながない状態で行った試験を基に安全性を評価しており、報告書は「不適切」と指摘した。
 運輸安全委は、FAAが今後、実際の運用を想定した環境で評価するよう航空機メーカーや装備品メーカーに指導することなどを勧告。ボーイング社に対しても内部ショートの発生メカニズムについて調査を継続し、改善を図ることを求めた。

日本経済新聞 電子版 2014/9/25 23:34
B787バッテリー発煙、根本原因の特定できず 運輸安全委
 全日空のボーイング787型機が昨年1月、飛行中にバッテリーから発煙したトラブルを巡り、運輸安全委員会が25日公表した最終報告書は、根本原因を特定できなかった。機体のハイテク化で調査には新たな専門知識も求められ、難しさは増している。
 「電池のトラブルは初めての経験で、高校の物理から勉強し直した」。安全委・航空部会のある委員は振り返る。リチウムイオンバッテリーの搭載は同型機が初めて。安全委に操縦や整備、管制の問題を得意とする委員や調査官はいるが、電池の詳しい知識を持つ人はいなかったという。
 安全委は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の電源システムの研究員を専門委員に任命。調査官の数も増やし、重点的に解明を進めた。
 報告書はバッテリーのセル(電池)の1個がショートを起こし、大電流が流れて「熱暴走」が起きたとする結論にたどり着いた。ただ、バッテリーは黒焦げで発生メカニズムは特定できなかった。冬の低温下でショートを起こす恐れのあるリチウム金属の「析出」が起きたとするなど複数の推論も並べたが、実証された訳ではない。
 ボーイング・ジャパンの広報担当者は「バッテリーは改良され、安全性に対する自信は揺るがない」と話す。今年1月に成田空港で起きた日航の同型機のバッテリー発煙トラブル時も熱暴走は起きなかった。全日空と日航も「ボーイングの改善策は機能しており、運航の安全に支障はない」とコメントした。
 787型機のバッテリー発煙トラブルは昨年1月にも米ボストン空港で起き、米運輸安全委は調査報告書を公表する予定。成田空港のケースも国土交通省が調査のまとめに入っており、今後より詳しい原因が明らかになるか注目される。

毎日新聞 2014年09月25日 12時50分
B787:発煙トラブル、米に調査継続を勧告 運輸安全委
 山口宇部発羽田行きの全日空ボーイング787が昨年1月、飛行中にバッテリーから発煙し、高松空港に緊急着陸したトラブルで、運輸安全委員会は25日、冬の気温低下でバッテリーシステムを構成するリチウムイオン電池内に金属が発生したことなどが原因で、内部ショートした可能性があるとする調査報告書を公表した。ただ、ショートの根本原因の特定には至らなかった。
 安全委は同日、バッテリーの安全基準を見直し、原因調査の継続を米ボーイング社に指導するよう米連邦航空局(FAA)に勧告した。
 トラブルは2013年1月16日、乗員乗客計137人を乗せた787が高度約9100メートルを飛行中に発生。バッテリーの異常を知らせる計器が作動して操縦室内で異臭が感知され、非常脱出時に乗客4人が軽傷を負った。787のバッテリーを巡っては昨年1月に米ボストン、今年1月に成田空港でも過熱するトラブルが起きている。
 787はニッカド電池に代わり、リチウムイオン電池を初めて本格的に採用。安全委は昨年2月、バッテリー内が連鎖的に異常高温となる「熱暴走」が起きたと発表した上で、「原因は不明」としていた。
 今回の報告書では、八つある電池の一つが内部ショートして発熱・膨張し、熱がアース線などを通じて周辺に次々伝わり、大きな電流が起きたと推定。バッテリーの容器内で生じた放電による火花(アーク)で他の電池も高温となる熱暴走が発生、発煙につながった可能性が高いとした。
 内部ショートの原因としては、金属片の混入▽正・負極板を分離する「セパレーター」の損傷▽リチウム金属がとげ状に結晶化する析出(せきしゅつ)という現象−−などの可能性を指摘。低温下では、電解液に溶けていたリチウム金属の析出が起きやすく、787のバッテリーが過熱する3件のトラブルが全て寒冷期に発生していることなどから、「特に析出が発生していた可能性が考えられる」とした。
 ただ、析出だけでは内部ショートに至る可能性は低いため、充電時に一時的に高電圧がかかる現象が同時に起きるなど、複合的な要因が重なった可能性があるとした。
 また、トラブルのあった電池は黒焦げで、調査には同型の別のバッテリーを使用した点について、安全委の担当調査官は「過熱したバッテリーで調査できなかったことが、根本原因の特定をより難しくした」と話した。【佐藤賢二郎】

////////////////////////////////////////////////////////

関連記事

テーマ : 政治・時事問題
ジャンル : 政治・経済

tag : ANA B787 発煙トラブル 重大インシデント 運輸安全委員会

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

プロフィール

ajimu-ra

Author:ajimu-ra

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ(タブ)
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2ブログランキング
↓↓クリックお願いします↓↓

FC2Blog Ranking

ブログ内検索
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
blogram投票ボタン