2014-10-27(Mon)

八ッ場ダム建設 代替地や国道、20カ所余にスラグ 

3割が深さ数十センチ〜数メートル−−国調査 工事の長期化も

八ッ場ダムの移転代替地などに有害物質を含む建設資材「鉄鋼スラグ」が許可なく使われていた。
この問題について、国交省が調べたら群馬県内の発注工事のうち20か所余でもスラグが確認されたという。

毎日新聞によると、国土交通省が同県内で発注した工事のうち90カ所余を調べたところ、
同ダム代替地国道など20カ所余でスラグとみられる砕石を確認したことが分かったらしい。

その3分の1は代替地の盛り土の内部や道路の土台部など深さ数十センチ〜数メートルにわたっていた。
汚染が深刻なら造成し直す必要も生じるため、成分を詳細に分析し環境への影響を調べるという。

毎日新聞は解説で、「撤去なら膨大な時間と費用」がかかり、工事の長期化は避けられない、と指摘している。
 
「今回の調査で事態の深刻さが浮き彫りになった。通常、スラグ砕石を建設資材として使う場合、許可を得た上で環境基準を満たした証明書が添付されるが、今回判明した20カ所余は無許可使用のため当然ながら証明書がない。安全が保証されていないスラグ八ッ場ダム代替地など広範囲に使用されていることになり、土壌汚染など環境への影響が懸念される。
 さらに深刻なのは、有害資材が盛り土や路床など深さ数メートルにわたり使用された疑いがあることだ。表層部と異なり、深部で使用されたスラグ砕石を撤去するには膨大な時間と費用がかかる。今後、宅地直下からスラグ砕石が見つかった場合、撤去するか、経過観察するか、難しい判断が迫られる。また、国道の路床を入れ替えるとなると工事は長期化し、交通への影響も避けられない。」




以下引用


平成26年 10月27日
鉄鋼スラグに関する調査の中間とりまとめについて
関東地方整備局
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/kyoku_00000655.html
 国土交通省関東地方整備局では、平成20年度以降に施工した群馬県内の直轄工事のうち、大同特殊鋼(株)渋川工場の鉄鋼スラグを含む砕石を利用した記録が、関東地方整備局に残っていることが確認された45工事の施工箇所の分析試験結果を、平成26年3月28日および4月8日にお知らせしたところです。
 このたび、大同特殊鋼(株)渋川工場への聞き取りを実施するとともに、同社が鉄鋼スラグの出荷を平成3年度から開始したことが判明したことから、平成3年度以降に施工した群馬県内の直轄工事のうち、鉄鋼スラグの混入の可能性がある材料が、現時点で露出した状態となっている工事の施工箇所について、鉄鋼スラグと類似する材料の有無を判定するための調査を実施しましたのでお知らせします。
別紙・参考資料
本文資料(PDF) PDF[4261 KB]
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000112011.pdf
問い合わせ先
関東地方整備局
 電話048(601)3151(代表)
○調査全般
企画部
・技術調査課 課長補佐 阿久津保則(内線3252)
○河川事業
河川部
・河川工事課 課長補佐 小宮秀樹(内線3714)
○道路事業
道路部
・道路工事課 課長補佐 高森治(内線4352)


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産経ニュース 2014.10.27 23:05
群馬の八ツ場代替地から有害資材 国交省が調査継続
 国土交通省関東地方整備局は27日、八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設に伴う水没地の移転代替地の整備工事などで、有害物質を含む建設資材「鉄鋼スラグ」が使用されたか調べた結果、一部で類似の材料を確認したと発表した。同省は環境基準を超える有害物質が含まれていないか、引き続き調査する。
 国交省によると、群馬県内の国道などでスラグの使用が疑われる92カ所の工事のうち、26カ所でスラグと類似する成分を検出した。うち3カ所は八ツ場ダム代替地の工事だった。同省は鉄鋼メーカー大同特殊鋼(名古屋市)の渋川工場(群馬県渋川市)から出荷されたものとみている。
 鉄鋼スラグは鉄鋼を製造する過程で出る副産物。セメント材などに使用されるが、フッ素や六価クロムなど有害物質が含まれている。同省は代替地整備に天然砕石を使うよう義務付けていたが、スラグ混入の疑いが浮上し調査していた。


毎日新聞 2014年10月26日 東京朝刊
群馬・八ッ場ダム建設:代替地国道、20カ所余にスラグ 3割、深さ最大数メートル−−国調査
 八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の移転代替地などに有害物質を含む建設資材「鉄鋼スラグ」が許可なく使われていた問題で、国土交通省が同県内で発注した工事のうち90カ所余を調べたところ、同ダム代替地や国道など20カ所余でスラグとみられる砕石を確認したことが分かった。その3分の1は代替地の盛り土の内部や道路の土台部など深さ数十センチ〜数メートルにわたっていた。汚染が深刻なら造成し直す必要も生じるため、成分を詳細に分析し環境への影響を調べるとしており、問題の長期化は必至となった。【杉本修作、安高晋、角田直哉】
 国交省はこうした調査結果を中間報告としてまとめ、近く公表するとともに、スラグが使用された経緯について調べる。また、この問題に対応するため、国交省と群馬県、同県内で最も多くスラグによる汚染が確認されている渋川市の3者で協議会を設置する。
 スラグとみられる砕石が確認された20カ所余の多くは表層部をならすために使用されていたが、盛り土の深部や道路の土台に当たる「路床」など、深さ数メートルにわたり使われている場所もあったという。今回の調査は住宅が建っている場所は対象外だが、その周辺でもスラグとみられる砕石が確認されている。
 いずれの工事も設計書では天然砕石の利用が明記され、設計変更の届け出をしなければ勝手にスラグなど別の資材を使用することはできないが、届け出はなかったという。
 スラグは大手鉄鋼メーカー・大同特殊鋼(名古屋市)の渋川工場(群馬県渋川市)で排出されたとみられ、大同はスラグに天然砕石を混ぜた資材を渋川市の建設会社に販売。同社を通じて資材は流通し、無許可利用が確認された工事の大部分に同社が関与していた。
 8月に毎日新聞が八ッ場ダムの水没予定地から立ち退きを求められた住民の移転代替地や周辺道路、前橋市の国道17号バイパスで許可なく有害スラグを使用していることを報じ、国交省が調査に着手していた。
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 ■解説
 ◇撤去なら費用膨大
 今回の調査で事態の深刻さが浮き彫りになった。通常、スラグ砕石を建設資材として使う場合、許可を得た上で環境基準を満たした証明書が添付されるが、今回判明した20カ所余は無許可使用のため当然ながら証明書がない。安全が保証されていないスラグが八ッ場ダム代替地など広範囲に使用されていることになり、土壌汚染など環境への影響が懸念される。
 さらに深刻なのは、有害資材が盛り土や路床など深さ数メートルにわたり使用された疑いがあることだ。表層部と異なり、深部で使用されたスラグ砕石を撤去するには膨大な時間と費用がかかる。今後、宅地直下からスラグ砕石が見つかった場合、撤去するか、経過観察するか、難しい判断が迫られる。また、国道の路床を入れ替えるとなると工事は長期化し、交通への影響も避けられない。【杉本修作】
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 ■ことば
 ◇スラグ
 鉄の精製時に排出される副産物で、石や砂の形状をしている。製造過程で添加された化学物質が残存することがあり、そのままでは廃棄物処理法上の産業廃棄物で、高額の処理費用が掛かるが、環境基準を下回ることを前提に「再生資源」として一部での使用が認められている。ただし、環境基準を超えたフッ素を含むものや、植物を枯らすほどの強アルカリ性を示すものもあり、健康や農作物への影響を懸念する指摘もある。


毎日新聞 2014年09月19日 06時20分
八ッ場ダム:移転先のスラグ 国際基準で「最も危険」
 八ッ場ダム(群馬県長野原町)の移転代替地に有害物質を含む建設資材「鉄鋼スラグ」が使われていた問題で、国土交通省八ッ場ダム工事事務所は18日、現地調査を始めた。毎日新聞の報道から1カ月余。このスラグは皮膚や目への有害性が国際基準で最も危険とされ、取り扱う人に保護手袋などの着用が求められているにもかかわらず、現地の住宅建設予定地では庭の砂利としてむき出しのまま置かれている場所もある。専門家は早期撤去が必要と強調している。【杉本修作、沢田勇、角田直哉】
 この日の調査には建設資材の専門家も参加し、代替地でスラグの疑いがある砕石を確認。成分を調べる試薬を吹きかけたところ、スラグの特徴であるアルカリ性を示した。今後、専門の鑑定機関で分析する。
 スラグは鉄の精製時に排出され、石や砂の形状をしている。そのままでは廃棄物処理法上の産業廃棄物だが、「再生資源」として道路の路盤など一部での使用が国に認められている。しかし、八ッ場ダムでは、大手鉄鋼メーカー「大同特殊鋼」(名古屋市)の渋川工場(群馬県渋川市)から出たとみられるスラグが渋川市の建設会社に引き渡された後、水没予定地区住民の移転代替住宅地の盛り土などに許可なく使われていた。
 スラグなど特定の化学物質を含む製品を取引する際は、有害性の分類や表示の方法を国際的に定めた「化学品の分類および表示に関する世界調和システム」(GHS=グローバリー・ハーモナイズド・システム)に基づき「安全データシート」と呼ばれる文書を作成する。大同作成の同文書によると、「健康に対する有害性」のうち「皮膚腐食性/刺激性」と「眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性」は、GHS分類で最も危険とされる「区分1」。「特定標的臓器毒性(反復暴露)」は「区分2(呼吸器系)」と記されていた。
 「有害性情報」の欄には「水に接触するとアルカリ性(pH9〜12)を呈し、角膜、鼻の内部組織、皮膚に炎症を起こす可能性があり」「呼吸器感作性・皮膚感作性があるクロム化合物を2〜3%含有する」などと有害の要因や成分を記載。「安全対策」として「適切な保護具(保護手袋・保護衣・保護眼鏡・保護面・呼吸用保護具)を着用すること」などを求めていた。
 スラグと同じく皮膚や目への影響が「区分1」とされる身近な製品には強力アルカリ洗剤や漂白剤がある。日本中毒情報センターが2008年に受けた家庭用(ネット購入可の業務用含む)洗浄剤等に関する3085件の問い合わせから1454件を厚生労働省が抽出調査したところ、568件(39%)は問い合わせ時点で何らかの症状があった。
 スラグは八ッ場ダムのほか、渋川市の遊園地の駐車場や公園の遊歩道などでもむきだしのまま使われている。大同は「除去が必要な場合は県の指導を受けながら使用先と対応を協議して誠意を持って協力させていただく」とコメント。同市の建設会社は「各機関からの問い合わせに苦慮しており、落ち着くまで取材はご勘弁を」と文書で回答した。
 ◇直ちに撤去が必要だ
 日本環境学会顧問の畑明郎・元大阪市立大大学院教授の話 取扱業者が有害性を認識しながら一般の人に知らせないまま生活の場で使っているのは悪質。文書通りのアルカリ強度なら皮膚が溶けることもあり、クロム化合物は発がん性物質の六価クロムに化学変化することもある。本来廃棄処分すべきもので、利用状況を調べ、表層に出ているものは直ちに撤去が必要だ。
 ◇GHS
 化学品の危険性や有害性をわかりやすく分類するために2003年7月の国連の勧告により設けられた世界統一基準。炎やどくろなど9種類の絵表示や注意書きを用いて人体や環境に対する危険性の種類や程度を区分する。国連によると、日本や中国など67カ国が既に導入または導入を検討している。

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