2014-12-03(Wed)

ニュータウン再生へ新法 用途制限緩和など

<土地の取得や保有にかかる税負担の軽減、街の活力を奪う空き地の増加に歯止めをかける

国土交通省は高齢化と人口減が進むニュータウンを活性化する新法をつくる検討に入った。
土地の用途制限を緩めて福祉施設を誘致しやすくするほか、使われなくなった校舎を商業スペースなどに転用することを認める。

街の活力を奪う空き地の増加に歯止めをかけるため、土地の取得や保有にかかる税負担の軽減も検討する。
急速に進む高齢化に見合った街づくりを進め、高齢者が暮らしやすい環境を整える。
(日本経済新聞)

<記事・社説>
日本経済新聞)ニュータウン再生へ新法 国交省、用途制限緩和 (12/4)
朝日新聞)(社説)ニュータウン 再生の知恵は現場から(9/18)




以下引用

日本経済新聞 電子版2014/12/4 13:30
ニュータウン再生へ新法 国交省、用途制限緩和
国土交通省は高齢化と人口減が進むニュータウンを活性化する新法をつくる検討に入った。土地の用途制限を緩めて福祉施設を誘致しやすくするほか、使われなくなった校舎を商業スペースなどに転用することを認める。街の活力を奪う空き地の増加に歯止めをかけるため、土地の取得や保有にかかる税負担の軽減も検討する。急速に進む高齢化に見合った街づくりを進め、高齢者が暮らしやすい環境を整える。
 ニュータウンは高度経済成長期に大都市への通勤・通学を支えるため郊外に開発された住宅地で東京の多摩や大阪の千里が代表格だ。1960~70年代に入居が相次いだため、中心世代の高齢化が急速に進んでいる。都市再生機構(UR)が管理する団地では、65歳以上の高齢者を抱える世帯の割合は35%にのぼる。
 近年は都心回帰で人口が減り、路線バスやスーパーマーケットの撤退で生活機能が低下した地域も多い。国交省によると、55年度以降に着手された計画面積が16ヘクタール以上のニュータウンは全国に約2千地区あり、うち約半数で人口減と高齢化が同時に進行している。
 国交省は財務省などと調整のうえ、「ニュータウン再生法」(仮称)の来年の通常国会への提出を目指す。法案の柱は、(1)医療・福祉の充実(2)高齢者の活躍の場の確保(3)居住環境の整備(4)生活を支えるサービスの充実――となる見通し。
 法案が成立すれば、国はニュータウンの活性化へ基本方針をつくり、自治体やNPOが各地域の再生計画の策定を担う。計画が認定されると特例措置をまとめて受けられ、複数省庁にまたがる認可手続きが簡素になる。
 具体的には、認定地域で補助金適正化法の規定を緩め、不用になった空き校舎を改装しても補助金を返還せずに済むようにする。小売店の撤退で日常の買い物に支障を来す「買い物弱者」が増えており、商業施設や即売所などに転用できるようにして不便を解消する。
 ニュータウンは人口減と高齢化で小学校などの教育施設が余る一方、福祉施設の整備が追いつかない地域が少なくない。住宅地に高い建築物を建てづらい厳しい建築規制も一因となっている。
 そのため新法では病院や介護施設を誘致する地区を指定し、用途制限や容積率の緩和を受けられるようにする。建築規制が厳しい地域でも比較的大きな規模の施設をつくれるようになる。
 深刻化する空き地や空き家の増加に対応するため、認定を受けた法人が空き地を取得し、商業施設や福祉施設をつくりやすいよう税制面での後押しも検討する。
 地方や郊外で子育て世帯を受け入れる環境を整え、都心部からの住み替えを促す施策も盛り込む。子育てを終えて広い住宅を持て余した高齢世帯から中古住宅を有料で借り上げ、相場より安い家賃で育児世帯へ貸し出す取り組みが柱だ。指定法人が住宅の内装工事や耐震工事を実施した場合、固定資産税を軽減するなどの案も浮上している。

朝日新聞2014年9月18日05時00分
(社説)ニュータウン 再生の知恵は現場から
 人口の減少と高齢化。老朽化が進む住宅と空き家の急増。バス路線の廃止やスーパーの撤退に伴って生じる生活の足の問題や買い物難……。
 これらは過疎化が進む地域に限った話ではない。高度成長期に都市近郊で造られた大規模団地、いわゆるニュータウンも同じ問題に直面している。
 国土交通省によると、ニュータウン(1955年度以降に事業が始まり、計画人口3千人以上または1千戸以上)は全国で1500を超える。
 国交省がこの夏、有識者を集めて始めた検討会では、東京・多摩ニュータウン内のある地区の建て替え例が紹介された。5階建て23棟を11~14階の7棟に集約。高齢者支援施設や保育所、住民が憩うカフェも整えた。総戸数をもとの2倍近い1200戸余に増やし、増加分の売却収入で住民の負担を抑えつつ、30~40代の子育て世帯を新たに呼び込んだ。
 様々な世代が暮らす街として再出発できた例だが、交通の便など立地条件に恵まれた面は否定できない。同様の改築ができるところは限られるだろう。
 それだけに、検討会の議論が建て替えや市街地再開発など国交省の所管分野に限られてはならない。医療・介護や教育施設、店舗の誘致など、役所の縦割りを超えた議論が不可欠だ。
 そのためにも出発点として、個々のニュータウンでの取り組みに目を凝らしてはどうか。
 多摩、大阪・千里と並ぶ3大ニュータウンの一つ、愛知県の高蔵寺ニュータウンでは、住民が自ら立ち上げたNPOなどと近くの中部大学が連携する。学生が高齢者宅にホームステイし、空き家で暮らす。大学が住民向けに「シニア大学」を開き、タウン内に大学の施設を設けることも検討していく。
 他の地域でも、住民組織と大学、商工会議所、自治体などが協議会を置いた例は多い。住宅の建て替えや再開発の促進より、老壮青のバランスがとれた街づくりに向けて民と学、官が知恵を出しあい、実践していく試みを大切にしたい。
 近隣と比べて街としての基盤が整っているニュータウンは少なくない。近隣の活性化とバランスをとることも必要になるだろうし、あるいはニュータウンを一帯の核と位置づけることもできるはずだ。広域的な視点が必要だろう。
 正解がすぐには見つからない難題である。しかし、ニュータウン再生を考えることは、少子高齢化時代の街づくりにつながる。

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