2014-12-24(Wed)

JR山田線 三鉄移管に合意

JR東日本提案 岩手県と地元市町村受け入れ合意 JR東「30億円負担」

東日本大震災で被災し運休が続くJR山田線の宮古―釜石間(55.4キロ)について、岩手県と沿岸12市町村は24日、第三セクターの三陸鉄道(宮古市)に移管するとしたJR東日本の提案を受け入れることで合意した。県は26日にJRに受け入れを伝える。三鉄は2016年にも同線の一部区間の運行再開を目指す。

 山田線の南北を走る三鉄の南北リアス線は今年4月、全線で運行を再開した。県などは震災4年となる来年3月11日より前に山田線の復旧工事の開始を促したい考えだ。沿線では通学が便利になる高校生の家庭などから歓迎する声が強い。
 JRは今年1月、震災で線路や駅舎が流失した同区間を復旧させ、沿線自治体に無償譲渡して三鉄に運行を移管する案を示した。赤字路線を引き継ぐことで新たな財政負担を抱えることになる山田町と大槌町は慎重な態度だったが、JRが11月までに地元に支払う負担金を5億円から30億円に引き上げたことで両町も受け入れを決めた。

 県とJRは7月に同区間の現地調査を実施。JRは全線の9割強を高規格レールに替え、枕木もコンクリート製にする方針を示していた。車両の無償譲渡や管理施設の整備、人的支援なども行う。(日本経済新聞 2014/12/24 12:03)




以下引用

岩手日報 (2014/12/25)
住民「一日も早く着工を」 JR山田線、三鉄移管に合意
 JR山田線宮古―釜石間(55・4キロ)の三陸鉄道への移管受け入れが決まった24日、沿線市町は歓迎ムードに包まれた。住民は地域の足である鉄道の早期復旧を願い、首長らは観光利用などへ期待を高めた。震災から約3年9カ月で迎えた鉄路再開への大きな節目。沿線住民らは喜びとともに利用促進へ向けたマイレール意識の醸成へも思いを新たにした。
 鉄道運休でバス通学している高校生も多く、宮古市の宮古高3年の生徒は「山田町に暮らす人や後輩たちにとって、列車があればとても便利になる」と利用者を思いやった。
 今年1月にJR側から無償譲渡案が示されてから対応を協議してきた沿線首長らも安堵(あんど)の表情だ。釜石市の野田武則市長は「大きな前進。さらに進展するよう(交渉役の)県に頑張っていただきたい」と期待。大槌町の碇川豊町長は「通勤通学で不便を強いられている人には希望となる。受け入れを正式に意思確認した以上は一日も早く工事に着手してほしい」と注文する。
 大船渡市の戸田公明市長は「できるだけ市職員も利用するようにしており地域住民にも呼び掛けたい」。山田町の佐藤信逸町長は「ジオパークや震災風化防止と絡めるなど、自治体も知恵を出し合っていかなければならない」と今後を見据える。

岩手日日新聞 (2014/12/25)
山田線、三鉄へ移管 沿岸首長会議 JR案に合意

 東日本大震災で被災し運休しているJR山田線宮古―釜石間(55・4キロ)の復旧に向けた県と沿岸市町村首長会議は24日、盛岡市内で開かれた。JR東日本が移管協力金(一時金)30億円を負担することなどを盛り込んだ三陸鉄道への運営移管の提案を受け入れることで合意した。震災から3年9カ月余り経過する中、寸断された鉄路が復旧するとともに、岩手の沿岸一帯が南北リアス線と合わせて三陸鉄道で一本につながることが事実上決まった。
 非公開で行われた会議には沿岸12市町村の首長らと達増拓也知事、三陸鉄道の望月正彦社長が出席した。
 山田線復旧に向けては、8月の同会議でJRが提案する三陸鉄道への運営移管を「有力な選択肢」とする方針を確認。その後に条件面の協議を進めた結果、山田線の持続的な経営のための支援、自治体による運賃差額の補助、設備更新のための対応などの費用として、移管協力金としてJRが30億円を負担。加えて運行に必要な車両の無償譲渡や、レールや枕木交換などの軌道強化、検修庫・施設管理拠点の整備、人的支援、観光キャンペーンなどによる地域活性化、利用促進への協力なども盛り込んだ移管案がJRから提案された。
 この条件は11月の同会議で明らかにされ、沿線自治体が受け入れるかどうかを検討。全市町村が異論はないとして今回の会議で最終的に合意に至った。
 終了後に取材に応じた達増知事は「将来の世代にまで誇りを持って引き継いでいくことができる地域づくりの核になる鉄路復旧が決まったことは、被災者の皆さんにとっても喜んでいただけると思う」としながら、着工時期については「今日にでもスタートしてほしいという気持ち」とした。望月社長も移管のメリットとして「ダイヤが柔軟に組めるようになる。車両基地、運行指令が一本化でき、会社経営の効率化も図れる」とし、「高齢化社会を迎える中、地域の生活の足という役割が大きい。交流人口拡大へ、三鉄も観光資源になっているので、地域の活性化に貢献したい」と決意を新たにした。
 沿岸の首長も合意を歓迎した。碇川豊大槌町長は「受け入れを正式に意思確認した以上は、一日も早く復旧・復興の工事に着手してもらいたいという気持ちが強い」と期待し、佐藤信逸山田町長は「枕木やレールなど一定期間メンテナンスに金が掛からないように整備し、利用促進に関してはキャンペーンなどでジオパークや震災の復旧状況を発信してもらいたい」と注文を付けた。
 今後は26日に合意した旨をJRに報告。2015年1月以降に基本合意を締結して、その後にJRが復旧工事に着手する見通し。県は移管協力金などを活用した補助・負担ルールや運賃激変緩和の方法などについて関係市町村と連携して検討を進める。


河北新報 2014年12月25日木曜日
<山田線>三鉄移管合意 16年一部復旧か
 東日本大震災で被災し運休中のJR山田線(宮古-釜石間、55.4キロ)を第三セクター三陸鉄道(宮古市)に移管する案で、岩手県は24日、関係12市町村や同社と協議し移管受け入れに合意した。26日にJR東日本に報告し、年明けにも基本合意を結ぶ。震災から3年9カ月余りが経過し、山田線の鉄路復旧がようやく実現する。
 盛岡市であった会議後、達増拓也知事は「将来へ誇りを持って引き継げる地域づくりの核になる」と述べた。三陸鉄道の望月正彦社長は「沿線市町村、県の協力を得ながら、より良い経営を目指す」と語った。
 県によると、全12市町村が移管に合意。JR東日本が地元に支払う移管協力金(一時金)を従来の5億円から30億円に増額したことを評価した。
 新たに沿線に加わることで補助金負担を懸念する佐藤信逸山田町長は「住民のため一日も早い復旧をという思いで合意した」と話した。碇川豊大槌町長は「負担金などの交渉はしっかり対応したい」と語った。
 着工は震災から4年となる来年3月11日の前が有力視されている。2016年の岩手国体までに一部区間を優先復旧させる公算が大きい。
 復旧後は三陸鉄道が経営主体となり、山田線を挟み南北リアス線が直結される。三鉄はダイヤ改善や施設管理拠点の統合など効率化を進める。
 JR東広報部の担当者は「持続可能性の高い鉄道経営に向けた大きな前進。着工や復旧時期は今後協議する」と話した。
 山田線は津波で181カ所が被災し駅舎や線路が流失した。復旧費210億円のうち原状復旧費140億円はJRが負担。復興まちづくりに関わる70億円は国の復興交付金を充てる。JRは車両の無償譲渡、施設管理拠点の整備、人的支援の方針も示している。


河北新報 2014年12月25日木曜日
<山田線移管>政治決着で長期化回避
[解説]JR山田線の宮古-釜石間は第三セクター三陸鉄道への移管により、鉄路復旧の方針が決まった。地元とJRの交渉は曲折をたどったが、最終的には局面打開へ政治決着を図った形となった。三鉄移管後は沿線12市町村が鉄路1本でつながる。今後は地元需要の掘り起こしなど復旧後を見据えた布石が不可欠となる。
 JRは震災後、バス高速輸送システム(BRT)による仮復旧を提案したが地元は固定化を懸念して反発。三鉄への移管案はJRが切り札として昨年秋、水面下で県に提示した。
 移管案をめぐっては、地元に期待と不安の双方があった。
 三鉄の南北リアス線が直通運行になれば、生活圏に合わせたダイヤ設定などで利便性が高まる。一方で、山田線は全国屈指の赤字路線だった。三鉄も国鉄が廃止対象とした赤字路線を引き継いで開業した経緯がある。地元が経営を不安視するのは無理もなかった。
 手詰まり感が解消へ動きだしたのは11月末。鉄路復旧を主張してきた県の粘り強い交渉の末、JR側から地元に支払う一時金の増額を引き出した。従来の5億円から30億円への大幅上積みだ。
 将来的な経営安定に十分な額とは言えないものの、「これ以上、交渉を長引かせるのは得策ではない」(地元首長)との政治判断が働いた。双方の歩み寄りによる着地点だった。
 復旧に向けては、沿線の需要掘り起こしが課題となる。山田線は長期運休が響き、復旧後の利用見通しは自治体が促進策を講じても震災前の7割程度にとどまるという。
 JRは移管案に「地域活性化や利用促進に協力する」との方針を盛り込んだ。復旧後も地元と連携し、サポートする姿勢が不可欠だ。
 三鉄と関係自治体は、地元利用の促進に向け綿密な経営戦略を構築すべきだ。引き続き復興の象徴として「新生三鉄」を全国に発信してほしい。(盛岡総局・斉藤隼人)


朝日新聞 2014年12月24日19時48分
岩手:JR山田線の運休区間、三陸鉄道に移管 赤字に懸念も
斎藤徹、田渕紫織
JR山田線の三鉄移管に合意し、会議終了後握手する沿岸首長ら。左から達増拓也知事、望月正彦・三鉄社長、山本正徳・宮古市長、佐藤信逸・山田町長、碇川豊・大槌町長=24日、盛岡市、斎藤徹撮影

 東日本大震災で被災して運休が続く岩手県のJR山田線宮古―釜石間(55・4キロ)について、第三セクターの三陸鉄道への移管が24日、正式に決まった。県や沿岸12市町村、三鉄が合意した。被災地では鉄道の再開を歓迎する一方、赤字路線の受け入れを懸念する声も出ている。
 山田線は津波で駅舎や線路が流失。JR東日本は1月、総額140億円を負担して鉄路を復旧した上で、運営を三鉄に移す案を提示。JR東と地元自治体が交渉を続けるなか、JR東が赤字補塡(ほてん)などについて地元に移管協力金30億円を支払う案を提示した。
 24日、盛岡市で地元首長らが集まり、移管に合意。三鉄の望月正彦社長は「地域の生活の足としての役割を担いたい。交流人口を増やし、地域活性化も図りたい」と語った。三鉄は山田線をはさんで南北に分かれており、移管で163キロがつながる。
 地元側は26日、JR東に移管案の受け入れを伝える。運転再開時期は決まっておらず、復旧工事の早期着手も要請する。
 移管に地元の反応は分かれる。「以前のように列車が使えると助かる。安心感も大きい」。仕事で釜石市に通う宮古市の団体職員木根良枝さん(67)は喜ぶ。
 今はバスを乗り継ぐが、復興工事車両が多く、渋滞に巻き込まれることもしばしば。「冬場は待ち時間がつらい。通院のお年寄りたちも寒い屋外で待っていて、気の毒です」
 山田町内の仮設店舗で写真店を営む昆尚人さん(40)は「喜んでいいのかどうか」と戸惑う。山田線は1日の平均利用者(1キロあたり)が震災前の2010年度、377人で、JR東の在来67路線で下から3番目。「将来、重い負担になってしまわないか心配です」と話す。
 三鉄はNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」に登場する鉄道のモデルで、今は多くの観光客を呼び込んでいる。だが、ある沿線自治体の首長は「人口が減り続けている。復旧したころにはあまちゃん効果が終わって観光客も減っているのではないか」と危惧する。(斎藤徹、田渕紫織)


毎日新聞 2014年12月24日 11時33分(最終更新 12月24日 14時18分)
JR山田線:つながれ被災地の足…宮古−釜石間「三鉄」に

津波に遭わなかったレールもさびるなど傷みが進んでいる=岩手県宮古市のJR山田線津軽石駅で2014年8月、安藤いく子撮影

今回移管される区間
 東日本大震災後に不通となっている岩手県のJR山田線宮古−釜石間(55.4キロ)が、地元の第三セクター・三陸鉄道(三鉄、本社・同県宮古市)に移管される。達増(たっそ)拓也知事や沿岸12市町村長、三鉄の望月正彦社長らが24日、盛岡市で開いた会議で合意した。存続が危ぶまれた赤字路線が、再開に向けて動き出すことになった。
 移管にあたりJR東日本は当初、赤字補填(ほてん)額などとして5億円の拠出を提示していたが、三鉄側は安定経営が困難だとして増額を要求。JR東から30億円とする方針が示され、受け入れることになった。JR東は移管前に津波で流された駅舎や線路を約210億円かけて復旧させる。このうち約70億円は国の復興交付金を充てる。
 三鉄はNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」に登場した鉄道のモデル。移管により、既に運転が再開している三鉄北リアス線、南リアス線とつながり、総延長は163キロになる。ただし、被害が甚大なうえ、4年近くも放置したままで傷みが進み、宮古−釜石間の運転再開時期は見通せていない。現在は代替バスが運行されている。
 盛岡−宮古間(102.1キロ)を含めた山田線の1日の平均利用者は2010年度、1キロ当たり377人でJR東の管内ではワースト3の赤字路線。【安藤いく子、浅野孝仁】
 ◇不便さの解消「一日も早く」
 JR山田線の沿線住民からは三鉄への移管を歓迎する声が上がった。岩手県山田町のJR陸中山田駅近くで電気工事業を営む菅原修次さん(66)は「基本的に大賛成」と話す。代替バスは、道路の混み具合で到着時間が変わり不便という。また同町の高校生の多くは宮古市や釜石市へ通学している。菅原さんは「突貫工事でもいいから一日でも早く開通してほしい」と話した。
 一方、移管後は運賃の値上がりが確実視されている。「JR山田線の早期復旧を求める山田町民の会」の松本龍児代表は「地元住民が乗らなければ意味がないので、利用促進のイベントを企画したい」と話した。【太田誠一、安藤いく子】


読売新聞 2014年12月24日 21時37分
JR山田線宮古―釜石間、三鉄移管…復旧工事へ
 東日本大震災で運休中の岩手県沿岸のJR山田線宮古―釜石駅間について、地元の第3セクター三陸鉄道(三鉄)と県、沿岸12市町村は24日、三鉄への移管を受け入れることで合意した。
 合意を受け、JR東日本は同駅間の復旧工事を開始する。甚大な津波被害を受けた県沿岸部が鉄路で結ばれ、復興への弾みとなりそうだ。
 盛岡市で同日開かれた首長らの会議で、正式に決まった。震災4年となる来年3月までに工事に着手し、「いわて国体」が開催される2016年秋までの部分開業を目指す。
 三鉄への移管は、JR東日本が今年1月に提案した。JRは、線路を復旧させたうえで沿岸自治体に無償譲渡するほか、「移管協力金」として自治体側に30億円を払う。車両の提供や三鉄社員への技術指導も行う。
 岩手沿岸部の鉄路を巡っては、三鉄の北リアス線(久慈―宮古)と南リアス線(釜石―盛)が今年4月に全線で運行を再開。一方、両線を結ぶ山田線宮古―釜石駅間は、採算性の問題などから復旧が遅れていた。


産経ニュース 2014.12.24 14:04
山田線、「あまちゃん」で人気集めた三陸鉄道に移管 地元が受け入れ合意
 東日本大震災で被災し、運休が続く岩手県のJR山田線宮古-釜石間(55・4キロ)の沿線自治体や県などは24日、復旧策を協議する首長会議を開き、JR東日本が示した県内の第三セクター・三陸鉄道への運行移管案を受け入れることで合意した。三陸鉄道はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」のモデルとして人気を集めた。
 不採算路線だった同区間の再建をめぐる検討は、震災から約3年9カ月で決着。山田線につながる三陸鉄道北リアス線、南リアス線は今年4月に全線開通しており、県沿岸部の久慈-盛間、約160キロが一つの会社で再生する。
 県は26日に合意内容をJR東に報告。三陸鉄道は来年1月以降の取締役会で移管を承認する。まちづくりを後押しする鉄路の復活に対し、達増拓也知事は会議後「被災者の皆さまにも喜んでいただけると思う。一日も早く復旧工事がスタートしてほしい」と話した。

NHK 12月24日 15時51分
JR山田線の不通区間 三陸鉄道に移管

東日本大震災で被害を受けて不通になっている、岩手県のJR山田線の沿岸部の不通区間が、地元の第三セクター、三陸鉄道に移管されることが決まりました。
JR山田線は、震災で大きな被害を受け、沿岸部の宮古と釜石の間の55キロ余りの区間が今も不通になっています。
JR東日本は、山田線の不通区間について、修理費用や、運行を続けることで発生する赤字の補填(ほてん)分などとして30億円を支援したうえで、第三セクターの三陸鉄道に移管することを提案していました。
岩手県の達増知事や沿線自治体の首長などは24日、盛岡市で協議を行って、JR側の提案を受け入れることを正式に決め、山田線の不通区間は三陸鉄道に移管されることが決まりました。
運行が再開されれば、すでに運行が再開されている三陸鉄道の北リアス線と南リアス線と合わせて、岩手県沿岸部は久慈市から大船渡市までが1つの線路で結ばれることになり、復興の後押しや観光振興につながると期待されています。
岩手県の達増知事は、「う余曲折はあったが地元の総意として合意ができてよかった。1日も早く復旧工事が始まるようスピーディーに対応していきたい」と話していました。


日本経済新聞 2014/12/24 18:00
超サクッ!ニュースまとめ
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三陸鉄道、山田線の被災区間移管 一貫路線へ
ホームの先でレールが途切れたままとなっているJR山田線の浪板海岸駅(岩手県大槌町)
 東日本大震災で被災し運休が続くJR山田線の宮古―釜石間(55.4キロ)について、岩手県と沿岸12市町村は24日、第三セクターの三陸鉄道(宮古市)に移管するとしたJR東日本の提案を受け入れることで合意した。三鉄は2016年にも同線の一部区間の運行再開を目指す。山田線の南北を走る三鉄の南北リアス線は今年4月、全線で運行を再開しており、移管部分の全区間が開通すれば久慈から盛までを一貫して結ぶ路線となる。
■交渉難航の末
山田線の09年度の乗客数は、1キロ当たりの1日平均が約400人とJR東日本管内で3番目に少ない路線だった。被災後、JRはバス高速輸送システム(BRT)導入を提案したが、地元は「あくまで鉄路復旧」を要求。
JR山田線の三鉄移管案、三陸一貫運行に現実味(8月8日)
沿線の大槌町は推計人口が震災直前から2割以上も減り、あるJR関係者は「復旧しても乗客数の維持すら難しい」と話す。
被災鉄道、復旧いつ 岩手の山田線三セク移管難航(11月19日)
県は盛岡市で開いた首長会議で、JRから(1)30億円を負担する(2)車両を無償譲渡する(3)軌道を強化する(4)検修庫・施設管理拠点を整備する(5)人的にも支援する(6)観光客誘致などで協力する――などの提案があったことを報告した。
JR山田線、三陸鉄道移管へ前進 JR東「30億円負担」(11月25日)


■三鉄、新生なるか
三陸鉄道は4月6日、最後まで不通となっていた北リアス線小本―田野畑間(10.5キロ)の運行を再開した。南リアス線と合わせた107.6キロが全て復旧し、開業30周年で再出発を果たした。
三陸鉄道「第二の開業」 全線再開(4月6日)

三陸鉄道南リアス線の全線復旧を祝い、釜石駅でくす玉を割る藤原紀香さん(左)ら(4月5日、岩手県釜石市)=共同
津波で流失した3橋梁を、防災性能を強化する新工法で架け替えた。
帰ってきた三陸鉄道 流失橋梁、耐震性高めて架け替え(7月3日)
三陸鉄道はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台として人気が上昇。その南北に分かれた2路線を山田線がつなぐ形になっており、一体化で「円滑な接続やコスト削減も見込める」とJRは強調する。
被災鉄道、復旧いつ 岩手の山田線三セク移管難航(11月19日)
三鉄は久慈―盛を一貫運行すれば約1割の増収になると見込んでいる。
JR山田線、三陸鉄道移管へ前進 JR東「30億円負担」(11月25日)
安部誠治関西大教授(公益事業論)は「鉄道はまちづくりの核になる」と復旧の意義を語り「被災した公共施設を駅周辺に再建するなど、まずは自治体が鉄道を中心とした将来の展望を示すべきだ」と指摘する。
被災鉄道、復旧いつ 岩手の山田線三セク移管難航(11月19日)


朝日新聞 2014年11月26日03時00分
岩手)山田線の三鉄移管、協力金30億円提示 JR東
 震災で運休中のJR山田線宮古―釜石間(55・4キロ)について、県は25日、沿岸首長、三陸鉄道と非公開で会議を開いた。運休区間の三鉄移管の条件としてJR東日本が「移管協力金」30億円を負担するなどの支援案を提示したことが報告された。県や自治体は年内にも結論を出す方針だ。
 これまでJR東は、運休区間を復旧した後に運行を三鉄に移管し、鉄道施設は自治体に譲渡することを提示。復旧後10年間分の赤字補塡(ほてん)や運賃差額の補助などとして5億円(一時金)を支援する案を示した。これに対し県や自治体は、支援の拡充を求めていた。
 今回JR東が示した案は協力金のほか、運行車両の無償譲渡▽レール、枕木などの軌道強化▽南北にある運行指令など施設・機能の集約と整備▽三鉄社員教育への人的支援▽利用促進への協力――の5点。
 会議後、達増拓也知事は「希望が持てる内容だ。自治体議会で説明してもらった後、年内にこの会議を開き方向性を決めたい」と評価。三鉄の望月正彦社長も「協力金以外の支援は、金額にすると20億円程度になる。JRはかなり配慮してくれた」と話した。
■自治体側、一定の評価 「負担分からない」不満も
 関係者によると、会議ではJR東が提示した移管協力金30億円を評価する声が多かったという。
 「沿岸が一体となって復興を進める中で、あの区間だけ鉄路がなくなり、人の流れが断ち切られるのは大きなマイナスだ」「運休が長引き、鉄道施設は老朽化が激しい。早く鉄路を復活させないと本当に動かなくなってしまう」と、早期の妥結と運行再開を訴える意見が上がった。
 一方、30億円の具体的な中身が示されなかったことに、「自治体としてどの程度の負担が発生するのか分からなければ、三鉄移管の是非を判断できないし、議会にも説明できない」などと不満も漏れたという。
 移管によって新たに自治体負担が生じる山田町と大槌町はとりわけ慎重だ。
 会議後、山田町の甲斐谷義昭副町長は「あまり細部にこだわっていては前進しないが、運行赤字を補塡(ほてん)するための負担は、町財政の重要問題。両町への配慮が具体的に示されなかったのは残念だ」と述べた。
 大槌町の碇川豊町長は「なお上積みしてくれるならありがたいが、今回の案は妥結に向けて一つのたたき台になる」との考えを示した。
 また、宮古市の山本正徳市長は「かなり大きな金額を出してきた。通せる、三鉄でやっていけると思っている」と歓迎した。

日本経済新聞 2014/11/26 9:34
JR山田線、三陸鉄道移管へ前進 JR東「30億円負担」
 東日本大震災で被災し運休が続く岩手県のJR山田線の宮古―釜石間(55.4キロ)を第三セクターの三陸鉄道(岩手県宮古市)に移す案が大きく前進した。JR東日本と交渉してきた県は25日、沿岸12市町村長らに「JRが一時金として30億円を負担する」などの交渉内容を説明した。一時金が当初の5億円から大きく上積みされ、移管実現の可能性が高まった。
 県は盛岡市で開いた首長会議で、JRから(1)30億円を負担する(2)車両を無償譲渡する(3)軌道を強化する(4)検修庫・施設管理拠点を整備する(5)人的にも支援する(6)観光客誘致などで協力する――などの提案があったことを報告した。
 今後、12市町村は議会や住民に説明する。県と市町村は12月議会などを経て年内に改めて会議を開き、受け入れるかどうかを最終決定する。
 達増拓也知事は会議後「金銭のほか人や物の面での協力の提案もあった。(JRが線路を)復旧した後に三鉄に移管しても(経営が)持続可能な内容で、県として前向きに受け止めている」と話した。
 三鉄の望月正彦社長は「旧国鉄から今の路線を引き継いだ30年前は、転換のために出た交付金が1キロ3千万円だった。今回は設備も現金に換算すれば計50億円ほど。1キロ約1億円だ」とJR提案を評価した。移管が決まれば「久慈と大船渡に分散する運行司令部などの拠点を宮古に集約したい」との意向も示した。
 4月に全線復旧した三鉄に挟まれた山田線の宮古―釜石間は震災後、手つかずのままだ。JRはバス高速輸送システム(BRT)を提案したが地元は「あくまで鉄路復旧」と拒んだ。そこでJRは1月、三鉄への移管案を提示、10年間の赤字補填分などとして5億円を負担するとしていた。
 県と12市町村が今回のJR案を受け入れれば、JRが線路を復旧して三鉄に移すことになる。運行再開時期の見通しは明らかになっていない。JRは復旧費を約210億円と試算、140億円を負担するとしているが、残り70億円は県などが国に支援を求めている。三鉄は久慈―盛を一貫運行すれば約1割の増収になると見込んでいる。
 山田線沿線の大槌町にある福幸きらり商店街の山崎繁会長(66)は「一日も早く復活させてほしい。高校生の通学の送り迎えをする親や祖父母の負担が大変だ」と話す。ただ移管のときには同町などには新たな財政負担が発生する。同町職員は「30億円の内訳が分からない。町の財政がどうなるか見極めるため追加資料が必要になるかもしれない」と話している。

日本経済新聞 2014/8/8 6:00
JR山田線の三鉄移管案、三陸一貫運行に現実味
 岩手県と三陸12市町村は7日の調整会議で、JR山田線宮古―釜石間の三陸鉄道(岩手県宮古市)移管案を「有力な選択肢」と位置付けた。三鉄による「久慈―盛(大船渡市)間の一貫運行」が現実味を帯びてきた格好で、今後は赤字補填などを巡るJR東日本との交渉に焦点が移る。2016年のいわて国体などを控え、早期の鉄路復活に期待する声も出始めた。
 会議では県がJRとの協議内容を説明。(1)関係自治体の負担を避けつつ早期鉄道復旧を目指す(2)三鉄による山田線の運営を「有力な選択肢」としてJRとの詰めの協議を急ぐ――ことを確認した。達増拓也知事は「山田線や三鉄の沿線の皆さんには『三陸沿岸が鉄道で一つにつながった姿を早く見せて』との思いが強く、これを共通認識として確認した」と述べた。
 県は今後、JRに(1)設備更新時などの費用補填(2)三鉄が求める水準への鉄道施設の強化(3)復旧後の経営を安定させるのに十分な赤字補填(4)復旧後一定期間の運賃を(三鉄より安い)JR運賃と同額にする差額負担――を要請する。国にも一定の支援を求める。
 大槌町の碇川豊町長は会議後、記者団に「(県は)JRに足元を見られないように交渉してほしい」と話した。山田町の佐藤信逸町長も「町の負担増や料金(運賃)の大幅値上げは受け入れられない」とクギを刺した。
 今後の日程は示されていないが、関係者からは「震災から4年の来年3月までに復旧工事に着工してほしい」「いわて国体や、釜石市が試合誘致を目指す19年のラグビーワールドカップまでに復活した姿を示したい」といった声も出ている。
 山田線の09年度の乗客数は、1キロ当たりの1日平均が約400人とJR東日本管内で3番目に少ない路線だった。被災後、JRはバス高速輸送システム(BRT)導入を提案したが、地元は「あくまで鉄路復旧」を要求。JRは今年1月、三鉄へ運営移管を提案し「車両など無償譲渡」「現状復旧費はJR、用地かさ上げなどは自治体が負担」「10年間の赤字想定額5億円を一時金で補填」などの条件を提示した。

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