耐火偽装:防火窓の性能偽装 サッシ5社 試験で不正

とんでもない企業犯罪 耐震偽装以上かも



毎日新聞 2009年1月9日 東京朝刊
耐火偽装:サッシ5社が窓80製品 国に虚偽報告も
 国土交通相認定の防耐火材の性能偽装問題で、国交省は8日、エクセルシャノン(東京都港区、中村辰美社長)などサッシメーカー5社が性能不足の防火樹脂製窓を販売していたと発表した。住宅とビル用の計27種類80製品で、約5500棟で使用されている。必要な性能が65%しかないものもあった。エクセルシャノンでは中村社長が不正を隠ぺいし、国交省の調査にも虚偽報告していたという。同社は「新製品の開発が困難で試験体を偽装した」と説明している。
 その他の4社は▽三協立山アルミ(富山県高岡市)▽新日軽(江東区)▽PSJ(中野区)▽H.R.D.SINGAPORE(シンガポール)。
 国交省によると、防火樹脂製窓は20分間の耐熱試験に合格しなければならない。5社は(1)火災時に膨張してすき間を埋める遮炎材を増量する(2)補強用鋼材を緊密化する(3)本来必要なシーリング材は燃えやすいため用いない−−などの方法で試験体を偽装していた。
 大手建材メーカー「ニチアス」などによる偽装を受け、国交省は防耐火材メーカーの調査を実施。だが07年12月に5社は「(不正など)問題はない」と報告していた。国交省建築指導課は「極めて悪質」とし、80製品の認定を取り消す。
 中村社長は08年3月に不正を認知。「公表は代替製品が開発できたらとためらってしまった」と述べ、陳謝した。【高橋昌紀】

東京新聞 2009年1月9日 朝刊
防火窓の性能偽装 サッシ5社 試験で不正
 国土交通省は八日、樹脂サッシ大手のエクセルシャノン(東京)と新日軽(同)など五社が住宅用などのプラスチック製防火窓サッシの性能試験で偽装工作し、不正に国交相の認定を受け、販売していたと発表した。認定はすべて取り消す。また各社には、原因を究明して再発防止策を報告するよう指示した。
 これらの防火窓は北海道や東北、北陸の寒冷地を中心に約五千四百七十棟に設置され、ホテルや学校にも使われているという。
 国交省によると、五社は二十分間加熱して耐火性能を調べる試験で、延焼を防ぐために窓枠内部に黒鉛製の「遮炎材」を増量するなどして偽装。二〇〇三年二月から〇八年七月までに、二十七種類の製品について計八十件の認定を受けた。
 エクセル社によると、二十分の耐火性能があると認定された防火窓は、実際には十三分しかなかった。
 二社以外に偽装工作があったのは、三協立山アルミ(富山県高岡市)、PSJ(東京)、シンガポールの「H・R・D・SINGAPORE PTE LTD」。エクセル社と新日軽が製造し、残る三社は技術協力などをしていた。
 エクセル社は、樹脂サッシ最大手でシェア三分の一。八日に東京都内で記者会見し「海外企業が認定取得で先行し、焦って不正な試験体を使った。無償修理したい」などと説明した。
 〇七年十月、ニチアス(東京)の建材耐火性能偽装が発覚。その後も各メーカーの偽装が次々と明らかになったため、国交省が一斉調査を指示、五社は「偽装はない」と回答していた。
 エクセル社は親会社のトクヤマ(山口県周南市)から指摘を受け、昨年末、国交省に初めて偽装を報告し、残りの四社もこれにならったという。
◆エ社 否定後も1年間出荷
 樹脂サッシ大手のエクセルシャノンは、ニチアスによる建材の耐火性能偽装問題を受けた二〇〇七年の国土交通省の調査で、同年十二月、「不正はない」と虚偽報告した上に、一年間も偽装製品を出荷し続けていた。
 エ社と親会社の化学製造トクヤマは八日、都内で会見。国交省に虚偽報告した理由について、エ社の社外取締役でもある水野義一トクヤマ専務は「当時のエ社社長(昨年三月退社)も不正を知っていたが、無償改修すると外壁を壊す大工事になるためではないか」と説明した。
 今回発覚した防耐火性能の偽装は、延焼を防ぐ遮炎材を認定試験の時だけ増量する手口。正規の防耐火窓の価格は一個五万−八万円だが、遮炎材を減らすだけで、一個で約一万円のコストを削減できるという。
 エ社の中村辰美社長によると、昨年四月の社長就任直前に不正を知ったが、「壁を壊さずに改修できる代替製品の開発を急げ」と指示しただけで、隠ぺいし続けた。
 大臣認定を不正に取得した製品の在庫処分をめぐり、トクヤマが正式に事実を知った昨年末になって、やっと出荷停止にした。




防火設備(樹脂製窓)の性能試験における不正受験等について
平成21年1月8日
http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000068.html

国土交通省 住宅局 建築指導課

1. 概要
・(株)エクセルシャノン、三協立山アルミ(株)、新日軽(株)、(株)PSJ及びH.R.D. SINGAPORE PTE LTD の5社が、防火設備※1(樹脂製窓)について、申請した仕様と異なる不正な試験体を使用して建築基準法に基づく性能評価を受け、大臣認定を受けていたこと等が判明しました。
※1 防火設備:防火戸その他火炎を遮る設備のことであり、建築物の壁の開口部を通じた延焼を防止するために設置される。

2. 経緯及び事実関係
・(株)エクセルシャノンが、防火設備(樹脂製窓)について不正な試験体を使用して性能評価を受け、これに基づき大臣認定を受けていたこと及び他社と共同で性能評価を受けたものがあることについて、同社から国土交通省に報告がありました。
・この報告を受けて調査を行ったところ、(株)エクセルシャノン、三協立山アルミ(株)、新日軽(株)、(株)PSJ及びH.R.D. SINGAPORE PTE LTD の5社が、計27種類の防火設備(樹脂製窓)の遮炎性能試験※2又は準遮炎性能試験※3において、試験結果に有利となるよう、申請した仕様と異なり、窓枠等の内部における遮炎材の増量等をした不正な試験体を使用して試験に合格し、性能評価を受けていたことが判明しました。
※2 遮炎性能試験:両面20分間の加熱に対し、非加熱面側に火炎が噴出しないことを確かめる試験。
※3 準遮炎性能試験:片面20分間の加熱に対し、非加熱面側に火炎が噴出しないことを確かめる試験。
・また、これらの不正な試験体を使用して性能評価を受けた計27種類の防火設備(樹脂製窓)について、(株)エクセルシャノン、三協立山アルミ(株)、新日軽(株)、(株)PSJ、H.R.D. SINGAPORE PTE LTD の5社が計80件の大臣認定を受けていました。
・なお、上記以外に、(株)エクセルシャノンが販売した防火設備(樹脂製窓)について、認定仕様と異なる仕様の製品を販売していたものが4件あったことについて、同社から国土交通省に報告がありました。
・これらについて、各社は、平成19年に実施した「防耐火関連の構造方法等の認定に関する実態調査」において、[1]不正な試験体による性能評価試験を行っていない旨及び[2]大臣認定を受けた仕様とは異なる仕様の防火設備(樹脂製窓)の販売等を行っていない旨、平成 19年12月に国土交通省に報告していました。

3. 該当する防火設備(樹脂製窓)の大臣認定について
・不正な試験体を使用して大臣認定を受けた防火設備(樹脂製窓)については、当該大臣認定を取り消します。

4. 各企業に対する国土交通省の対応
・原因究明を行い、再発防止策を検討し国土交通省に報告するよう指示しました。
・試験体仕様が申請仕様と異なる大臣認定を使用している建築物の特定及び当該建築物について建築基準法の基準への適合性の確認を行い、不適合のものについて改修等の必要な対策を講じることを指示しました。
・上記以外で、販売仕様が認定仕様と異なる製品については、上記と同様の必要な対策又は販売仕様の性能確認を行うよう指示しました。
・各企業が保有する他の大臣認定について、あらためて法適合性の確認を行うよう指示しました。
・相談窓口を設置し、適切に対応するよう指示しました。

5. 消費者の相談窓口の設置
・(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターに次の消費者への相談窓口を設置して、相談に対応するようにいたします。
  【(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターの窓口】
    電話番号:03-3556-5147
    相談時間:午前10時〜12時、午後1時〜5時(土日除く。)

6. 今後の対応
・防耐火構造等の大臣認定を保有しているすべての企業に対し、平成19年に実施した「防耐火関連の構造方法等の認定に関する実態調査」の内容に問題がないかどうか、あらためて確認するよう指示します。
・社会資本整備審議会建築分科会基本制度部会・防耐火認定小委員会においてとりまとめた次の再発防止策を実施します。
 [1] 指定性能評価機関による試験体製作の導入
 [2] [1]を実施するまでの経過措置として、試験体製作過程の監視強化
 [3] 市場から調達した材料で試験体を製作し、性能確認を行うサンプル調査の継続 等

添付資料
不正な試験体を使用して大臣認定を受けた防火設備(樹脂製窓)等のリスト(PDF ファイル53.5KB)
http://www.mlit.go.jp/common/000030710.pdf

樹脂製窓の説明(PDF ファイル97.8KB)
http://www.mlit.go.jp/common/000030711.pdf

防耐火関連の構造方法等の認定に関する実態調査の確認について(依頼)(PDF ファイル90.4KB)
http://www.mlit.go.jp/common/000030712.pdf

お問い合わせ先
国土交通省 住宅局 建築指導課 
TEL:(03)5253-8111 (内線39538)

テーマ : 政治・時事問題
ジャンル : 政治・経済

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