2015-02-26(Thu)

米軍市民拘束 民主主義否定 許されない

反対派拘束は行き過ぎ 理不尽逮捕 反基地さらに

米軍普天間飛行場沖縄県名護市辺野古への「移設」反対派二人が米軍に拘束され、県警に逮捕、送検された。
拘束は行き過ぎではなかったか。反対派の勢いをそぐ狙いがあるのなら見過ごせない。

----国防総省高官は「保安上の問題」をテント撤去指示などの理由にした。抗議運動は今後も続く。保安上問題があるならば、米軍が本国に戻ることしか解決策はない。
 復帰後も米軍の横暴さは何ら変わっていない。沖縄米軍基地に対する反対運動が弾圧され続けている状況は異常である。今も沖縄を占領する支配者であるとのおごりが米軍の姿勢に現れている。それを放置する安倍晋三首相は主権国家のリーダーといえるだろうか。
 この間、見えてきたのは米政府の機嫌を取る日本政府の卑屈な姿である。日本側の対応にいら立つ米政府高官の指示で、在日米軍が日本にテント撤去などを求め、日本側はそれに従ったという構図だ。
 日本政府は米政府の言いなりになることをやめ、米国の属国意識から抜け出すべきである。それが実現しない限り、沖縄は基地被害を受け続けることになる。(琉球新報)

琉球新報)米軍市民拘束 民主主義否定 許されない(2/27)
朝日新聞)辺野古の抗議 強硬政府が生んだ混乱(2/24)
毎日新聞)辺野古沖の調査 目に余る政府の強引さ(2/20)
東京新聞)辺野古「移設」 反対派拘束は行き過ぎ(2/25)
琉球新報)市民の逮捕送検 米軍の弾圧は許されない(2/24)
沖縄タイムス)[刑特法で2人逮捕]信じ難い不当拘束 なぜ(2/24)
琉球新報)辺野古抗議集会 理不尽逮捕 反基地さらに(2/23)




以下引用



琉球新報 2015年2月27日
<社説>米軍市民拘束 民主主義否定 許されない


 米国防総省高官が在沖米軍幹部に対し、名護市辺野古米軍キャンプ・シュワブゲート前に設置された市民のテント撤去と基地内への立ち入り防止を指示していたことが分かった。
 新基地建設への抗議運動を力で抑えようとすることに米政府が関わったということだ。軍の暴走ではなく、米政府が指示していたということは、民主主義の面から大きな問題をはらむ。看過することはできない。
 自らの意見や主張を表明する権利を保障する「表現の自由」は民主主義の根幹をなす。たとえ政府を批判する意見であっても、尊重されてこその民主主義である。米政府がその精神を知らないはずはなかろう。
 ところが、米政府は軍を使って沖縄で「表現の自由」を公然と侵害した。民主主義の否定であり、民主主義国家としてあるまじき行為である。許されるものではない。
 国防総省は、山城博治沖縄平和運動センター議長らを米軍が拘束したのは「地元のレベルで判断されたもの」とした。責任を押し付けられた海兵隊は「逮捕したのは日本人警備員だ。海兵隊は警察に身柄を引き渡すまでの間、拘留しただけだ」とした。無責任体質は深刻だと言わざるを得ない。
 いずれにせよ、基地に立ち入る意思のない人に襲いかかり、足をつかまえて20~30メートルも引きずる行為は重大な人権侵害である。米国の民主主義は崩れ始めてはいまいか。
 国防総省高官は「保安上の問題」をテント撤去指示などの理由にした。抗議運動は今後も続く。保安上問題があるならば、米軍が本国に戻ることしか解決策はない。
 復帰後も米軍の横暴さは何ら変わっていない。沖縄で米軍基地に対する反対運動が弾圧され続けている状況は異常である。今も沖縄を占領する支配者であるとのおごりが米軍の姿勢に現れている。それを放置する安倍晋三首相は主権国家のリーダーといえるだろうか。
 この間、見えてきたのは米政府の機嫌を取る日本政府の卑屈な姿である。日本側の対応にいら立つ米政府高官の指示で、在日米軍が日本にテント撤去などを求め、日本側はそれに従ったという構図だ。
 日本政府は米政府の言いなりになることをやめ、米国の属国意識から抜け出すべきである。それが実現しない限り、沖縄は基地被害を受け続けることになる。



朝日新聞 2015年2月24日05時00分
(社説)辺野古の抗議 強硬政府が生んだ混乱


 理不尽な逮捕である。
 米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する運動のリーダー、山城博治・沖縄平和運動センター議長ら2人がおととい、米軍キャンプ・シュワブゲート前で米軍に身柄を拘束された。
 2人はその後、名護署に移送され、県警が日米地位協定の実施に伴う刑事特別法違反の疑いで逮捕、送検するという異常な展開をみせた。
 県警の発表では、山城議長らは、正当な理由がないのにシュワブ敷地内に侵入した疑いがあるという。
 複数の目撃者によると、山城議長は抗議する仲間らを制止しようとして「引け」と叫んでいた。その際、米軍の日本人警備員に引っ張られ、数人がかりで足などをつかまれて基地内へ連行された。侵入といってもゲート前に引かれた黄色い境界線をほんの1、2歩越えたかどうかだったという。
 そばには県警機動隊員が何人もいたが、山城議長らの行動を見ても身柄を拘束しようとはしなかった。米軍側の強引な行為だったと言わざるを得ない。
 18日には移設容認派の名護市議が基地に無造作に出入りしていたが、県警、米軍とも排除も拘束もしなかったという。
 弁護団は「反対派リーダーを狙い撃ちした逮捕。運動の萎縮を狙っており、極めて不当な行為だ」と批判している。
 辺野古では19日、沖縄防衛局が「米海兵隊から要請があった」として、反対運動の拠点となっているゲート前のテントの撤去を要請するなど、米側が圧力を強めていた。
 だが、自由に抗議の意思を表すことは、民主主義社会では当然の権利だ。
 解せないのは日本政府の対応である。今回の拘束にあたっても米軍側に行き過ぎがあったなら、むしろ日本の政府や当局は米側に抗議すべきではないか。
 昨年の名護市長選、沖縄県知事選、衆院選と、選挙でいくら移設反対の民意を示しても、政府は沖縄に目をくれようとしない。安倍首相も菅官房長官も翁長知事に会おうとせず、沖縄側との対話を閉ざしている。一方で、海上保安庁や県警機動隊による厳重な警備態勢を敷き、衝突によって、けが人が相次ぐ事態となっている。
 2人の拘束後に現地であった移設反対の集会には沖縄各地から主催者発表で2800人が集まり、抗議の声を上げた。今の事態を招いているのは、ほかでもない政府自身だということに早く気付くべきだ。



毎日新聞 2015年02月20日 02時30分
社説:辺野古沖の調査 目に余る政府の強引さ


 沖縄県の翁長雄志(おなが・たけし)知事が、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事に向けた準備作業を停止するよう沖縄防衛局に指示した。サンゴ礁が、海に沈めた大型のコンクリート製ブロックの下敷きになっているとみられるためだ。政府は作業を中断し、海底ボーリング調査の再開も見送るべきだ。
 安倍晋三首相は衆院代表質問で「日米合意に従い、沖縄の理解を得る努力を続けながら移設を進める」と語った。だが移設に反対する翁長知事が就任してからこの2カ月、政府の対応は沖縄の理解を得る姿勢からはほど遠く、強引さが目に余る。
 県は前知事時代、辺野古の埋め立て予定地で海底の岩石を掘削し土砂を採取できる「岩礁破砕許可」を沖縄防衛局に出している。この許可区域外で、ブロックがサンゴ礁を損傷しているとみられる様子が、市民グループの潜水調査で確認された。
 ブロックは、立ち入り制限区域を示すブイ(浮標)やフロート(浮き具)の重りとして沖縄防衛局が海に沈めたもので、一つ10〜45トンある。
 翁長知事の作業停止指示は、岩礁破砕許可の中の「公益上の理由により(県が)指示する場合は従うこと」との規定に基づく。具体的には新たなブロックの設置停止や海底写真などの資料提出を求めた。当然のことだ。県は27日から現地調査を行い、沖縄防衛局が従わなければ許可の取り消しも視野に入れるという。
 ところが政府は、昨年8月の岩礁破砕許可の際、県側からブイ設置のための手続きは不要と言われ、問題はないとの立場だ。ブロックの設置作業はほぼ終わっているため影響はないとしており、工事の準備作業を続行するという。昨年9月から中断していた海底ボーリング調査を近く再開する方針で、6月ごろまでに埋め立て工事に着手したい考えだ。
 政府が言うように前知事時代の行政手続きに問題がなかったとしても、サンゴ礁の損傷に目をつむり、停止指示を無視するようにそのまま準備作業を進めようという姿勢は理解に苦しむ。作業を中断すべきだ。
 また翁長知事は前知事による埋め立て承認について検証する第三者委員会を発足させた。少なくとも検証が終わる7月ごろまでは、ボーリング調査を再開すべきでない。
 移設反対の抗議行動が続く辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前で、市民と警官がもみ合いになり、けが人や逮捕者が出ていることも残念だ。
 上京した知事に安倍首相や菅義偉官房長官が面会しない状態も続く。
 政府は地元の声に耳を傾けず、どうやって理解を得ようというのか。これ以上、沖縄との亀裂を深めてはならない。



東京新聞 2015年2月25日
【社説】辺野古「移設」 反対派拘束は行き過ぎ


 米軍普天間飛行場の沖縄県名護市辺野古への「移設」反対派二人が米軍に拘束され、県警に逮捕、送検された。拘束は行き過ぎではなかったか。反対派の勢いをそぐ狙いがあるのなら見過ごせない。
 拘束されたのは、沖縄平和運動センターの山城博治(ひろじ)議長ら男性二人。山城氏らは二十二日、移設予定地の米軍キャンプ・シュワブゲート前での抗議活動中、米軍の日本人警備員に拘束され、県警名護署が逮捕した。容疑は正当な理由なく米軍施設・区域に立ち入った、日米地位協定の実施に伴う刑事特別法違反だという。
 山城氏らは送検後、釈放されたが、故意に区域内に入ったわけではないようだ。地元紙報道によると、一部市民と米軍の警備員らとのもみ合いを止めようとした際、数人に足をつかまれて敷地内に引き込まれたという。
 拘束は辺野古移設反対派に狙いを定めた行き過ぎた公権力の行使ではなかったのか。警備目的以外に、拘束で抗議活動を萎縮させる狙いがあると疑わざるを得ない。
 そもそも、辺野古移設を強引に進める安倍内閣は、なぜ県民の反対運動が激しさを増したのか、問題の根源を考える必要がある。
 沖縄県には在日米軍基地の約74%が集中し、騒音や事故、米兵による犯罪などの基地負担は、日本のほかの地域よりも重い。
 危険な普天間飛行場返還のためとはいえ、同じ沖縄県内に本格的な米軍施設を新たに造る辺野古への県内移設は、県民負担の抜本的な軽減にはなり得ない。
 沖縄県民は昨年、県知事選や衆院選で県内移設に反対する候補だけを当選させた。地元名護市の市長選でも辺野古移設に反対する稲嶺進氏が再選を果たし、市議選でも反対派が多数を占めた。
 県民が選挙で県内移設反対の意思を示しても安倍内閣は一顧だにしない。県内移設反対を掲げて当選した翁長雄志(おながたけし)知事との面会を政権幹部は拒み、選挙に敗れた仲井真弘多(なかいまひろかず)前知事による公約違反の許可を盾に工事を進めるのは、民主主義の否定だ。
 いくら安全保障は国の仕事だとはいえ基地を受け入れる地元住民の理解が不可欠だ。それを得る努力を、安倍内閣はどこまでしたのか。
 菅義偉官房長官は二十三日の記者会見で、翁長氏と面会の用意はあるとした上で、「普天間の危険除去をどうするのか聞きたい」と対案をただす意向を示したが、国外・県外移設という対案を示すべきは政府の側である。



琉球新報 2015年2月24日
<社説>市民の逮捕送検 米軍の弾圧は許されない


 名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で普天間飛行場の移設に向けた新基地建設の反対行動をしていた山城博治沖縄平和運動センター議長と男性1人の計2人が刑事特別法違反の容疑で逮捕され、送検された。2人が逮捕された22日はゲート前で基地建設に抗議する県民集会が開催された。開催前に山城議長らを逮捕し、米軍が長時間拘束したのは抗議行動への弾圧以外の何物でもない。
 そもそも山城議長らは基地内に侵入しようとしていたわけではない。抗議する市民と県警とのもみ合いを制止しようとしていた。しかもゲートの詰め所よりも国道側に近い場所の地面に引かれた基地内の境界線を示す黄色い線に立っていただけだ。突然、米軍の警備員が山城議長を引き倒して両足をつかんで基地内に引きずって拘束している。こんな乱暴な拘束が許されるのか。
 この行為に在沖米海兵隊報道部は「米海兵隊施設に侵入したとして日本人警備員が『逮捕』した」と説明している。警備員の逮捕は私人逮捕だ。現行犯逮捕なら司法警察職員に限らず誰でも行えることが刑事訴訟法に定められている。
 現場には当時、約30人の警察官もいた。私人逮捕の場合、現場に警察官が到着するまで身柄を確保することはあるが、現場にはすでに大勢の警察官がいた。すぐに身柄を引き渡せばいいはずだ。
 しかし警備員は警察官のいる方向とは逆の基地内に山城議長らを引きずり込んだ。後ろ手に手錠を掛け、基地内の建物に入れてから手錠を解いたようだが、その後約4時間も拘束を続けている。刑事特別法を逸脱した人権弾圧だ。
 米施政権下の1957年の伊江島で、強制接収された射爆場内に入ったとして、住民5人が逮捕される事件があった。米兵が境界線を示す木製看板を5人の後ろにそっと置き、無断立ち入りで逮捕するという不当逮捕事件が起きている。今回の事件と何が違うというのか。
 復帰前の米統治下で繰り返された米軍による人権蹂躙(じゅうりん)の記憶を呼び起こす事態だ。暗黒社会に逆戻りさせてはいけない。山城議長らは23日夜に釈放された。本来ならば逮捕、送検するべきではなかった。辺野古への基地建設に反対する意思表示は県民の民意だ。米軍は抗議行動をする市民に指一本でも触れることは許されない。



沖縄タイムス 2015年2月24日 05:30
社説[刑特法で2人逮捕]信じ難い不当拘束 なぜ


 米軍絡みの事案に適用される刑事特別法(刑特法)が、米軍自身によって、これほどあからさまに乱用されたことはない。法律のこのような運用が許されるのであれば、憲法で保障された市民の基本的人権は、絵に描いたモチである。
 名護市辺野古への新基地建設に反対しキャンプ・シュワブゲート前で抗議行動を展開していた沖縄平和運動センター議長の山城博治さんともう1人の男性が22日朝、米軍の日本人警備員に拘束され、米兵によって後ろ手に手錠をかけられ施設内に連行された。
 米軍から身柄の引き渡しを受けた名護署は刑特法違反の疑いで2人を逮捕した。
 2人は23日夜に釈放されたが、それで問題が片付いたわけではない。なぜこのような信じ難い行き過ぎた拘束劇が起きたのか、事態の検証が必要だ。
    ■    ■
 刑特法は第2条で、正当な理由がないのに施設区域(米軍基地)に入ることを禁じている。2人の逮捕は、基地内に無断で侵入したことが理由になっているのだ。だが、これは刑特法の不当な適用というしかない。
 22日は午前7時半ごろから抗議行動が始まった。午前9時ごろ、普段は顔を見せない米軍の警備員がサングラス姿で現れ、いつもとは異なる物々しい雰囲気となった。
 市民との間でにらみ合いが続き、状況が過熱してきたことから山城さんは、不測の事態を避ける意味で、提供施設の区域境界を示すラインから下がるよう、抗議団に呼び掛けた。
 米軍警備員が山城さんを拘束したのはその直後のことだ。目撃者によると、山城さんがラインの内側、つまり基地内に入っていたのは、距離にしてせいぜい「1メートル弱ぐらい」である。にもかかわらず米軍警備員は突然、山城さんに襲い掛かり、倒れた山城さんの両足をつかんで無理矢理、基地内に引きずり込んだ。あきらかな狙い撃ちである。
 刑特法でいう「基地内侵入」とは何か。処罰の対象となる「基地内侵入」とは具体的にどのような行為を指すのか。山城さんは、ゲートの警備を突破して無断で基地内に入ろうとしたのではない。
 そうではなく、混乱が拡大しないよう、現場指揮者として「下がるように」と呼び掛けたのだ。それを無理矢理、基地内に引っ張り込んだのは米軍側である。
 刑特法を拡大解釈し、このような行為も罪に問えるということになれば、表現の自由、集会の自由、集団行動の自由などの基本的人権を保障した日本国憲法は刑特法によって押しつぶされ、無力化されることになる。
 警備員が独自の判断で拘束したとは思えない。あらかじめ軍上層部から何らかの指示があり、それに基づいて行動したのではないか。実際、米軍は普段から、現地での抗議行動に苦々しい思いを抱き、日本政府に厳しい対応を求めていた。
 今回の拘束がどのような経緯で行われたのか、米軍は警備員にどのような指示を出していたのか。翁長雄志知事は、在沖米4軍調整官に対し、事実関係の調査と県への報告を求めるべきである。
    ■    ■
 名護市辺野古への新基地建設をめぐって、沖縄は急速に「50年代化」しつつある。
 1950年代、沖縄では基地建設のため強制的な土地接収が相次いだ。武力で農地を奪われた農民は県内各地を「乞食行脚」し(伊江島)、南米に移民したりした(伊佐浜)。沖縄人民党の幹部は、CIC(米軍民間情報部隊)によって拉致され、CIC本部で裸にされ、騒音と光線の拷問を受けた。
 「50年代化」とは、辺野古への新基地建設をめぐる最近の動きが、50年代当時の政治状況と似てきた、という意味である。
 新基地建設のため政府は、県との話し合いを拒否し、関係機関を総動員してしゃにむに工事を進めている。政府の問答無用の姿勢が県民の激しい反発を呼び、抗議行動の高まりが米軍の行き過ぎた対応を招いているのである。
 これ以上、混乱を深めてはならない。工事を中止することが先決だ。



琉球新報 2015年2月23日
<社説>辺野古抗議集会 理不尽逮捕 反基地さらに


 豊かな自然を壊し、沖縄の民意を無視した米軍基地の新設に対する県民の拒否の意思があらためて鮮明に示された。さらに、米軍が軍事最優先の牙をむき出しにして市民を拘束する異常事態が起き、新基地建設にあらがう民意の火に油を注いでいる。
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設工事の強行に抗議する3度目の集会がキャンプ・シュワブ前で開かれ、幅広い年代層の約2800人が参加した。幼い子を抱いた若い夫婦や孫の手を引いたお年寄りの姿が目立った。
 2014年の名護市長選、県知事選、衆院選で示された新基地反対の民意を一顧だにせず、海上作業を強行する安倍政権への怒りが噴き出し、米軍による理不尽な市民抑圧に対する憤りが充満した。
 過剰な警備を指示し、巨大ブロックを投下してサンゴ礁を破壊している安倍政権は直ちに全ての移設作業を中止すべきだ。
 海上保安官による女性への馬乗りなど、人権を脅かす警備に対する県民の反発が高まる中、集会の4時間前に抗議行動を指揮していた山城博治沖縄平和運動センター議長ら2人が基地ゲート前で身柄を拘束された。憲兵隊から身柄を引き継いだ名護署は基地に侵入したとして2人を逮捕した。
 山城議長は一部市民と米軍側の警備員らのもみ合いを止めようとした際、数人がかりで足をつかまれて引きずられ、基地内へ連行された。進んで区域内に立ち入ったのではないことは明らかだ。
 県民の抗議の拡大に危機感を強めた在沖米海兵隊は2日前に民間地域との境界線を引き直していた。境界線付近ではこれまでも市民と警備陣の衝突が頻発していたが、刑特法の発動はなかった。
 制止に入った山城議長らを力ずくで拘束した米軍の行為は不当な狙い撃ちの疑念が拭えない。逮捕には無理がある。公判は維持できるのか。県警に釈放を求めたい。
 今回の事態は抗議行動の高まりに業を煮やした海兵隊による県民敵視が一線を越え、自力で市民排除に乗り出した格好である。
 安次富浩ヘリ基地反対協共同代表が「もう我慢の限界だ。全基地撤去を求める」と訴えたように、沖縄の反基地世論は臨界点に達しつつある。日米両政府が望む米軍基地の安定使用を自ら掘り崩す転機となるかもしれない。


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