2015-03-19(Thu)

東洋ゴム 免震装置改ざん 神奈川の民間病院も使用

なぜ「偽装」は見抜けなかったのか。国の認定、書類のみ

------東洋ゴム工業による建築用免震材料の性能データ改ざん問題で、国土交通省は19日、国の基準を満たさない免震材が神奈川県鎌倉市の民間病院「湘南鎌倉総合病院」で使用されていたと公表した。同省はこれまで、問題の免震材が使われている55棟(18都府県)のうち公共施設など15棟の名称を発表していたが、民間施設の公表は初めて。 (時事通信)

------見抜けなかった理由は 国の認定、書類のみ
 国土交通省は今回、製品の試験データの改ざんにより、東洋ゴム工業の3製品で、国交大臣認定を取り消した。なぜ「偽装」は見抜けなかったのか。
 
大臣認定を受けるには、メーカーが設計者や施工者と実験を重ね、国から認証を受けた「指定性能評価機関」にデータを提供し、審査してもらう。だが審査対象は書類だけ。東洋ゴム工業の3製品の評価を行った日本免震構造協会の沢田研自・専務理事は「大企業が相手なので性善説に立っている。制度そのものを考え直す必要がある」と話す。
 
大臣認定は製品の、揺れを抑える性能について、建築基準法の規定に上乗せした分の「お墨付き」を与える制度だ。免震ゴムは大臣認定を得なければ設置することができず、メーカーは重要視せざるを得ない。
 
ただ国交省は、データ改ざんに関与したとみられる同社子会社の社員の刑事告発は、難しいとみている。
 
耐火性能を偽るなど建築物の材料をめぐる偽装事件は過去にもあった。このため、改正建築基準法が今年6月に施行される。大臣認定を偽った際の罰則「懲役1年以下罰金100万円以下」の対象は設計者と施工者に限られていたが、改正法で、メーカーの社員を念頭に製品を「引き渡した者」が追加された。だが改正法施行前に起きた免震ゴム問題には適用されない。

17日に同省は担当幹部18人による「連絡会議」を設置。大臣認定のあり方も含め、建築基準法の改正などの検討を始めた。(朝日新聞)





以下引用

東洋ゴム工業(株)が製造した免震材料の大臣認定不適合に係る建築物(庁舎、病院、複合施設)について
平成27年3月19日
http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000542.html
 3月13日に公表いたしました「東洋ゴム工業(株)が製造した免震材料の大臣認定不適合等に ついて」の対象となる建築物のうち、庁舎、病院、複合施設について、下記のとおり公表いたしま す(民間の病院を1棟追加しています)。
添付資料
報道発表資料(PDF形式:126KB)
http://www.mlit.go.jp/common/001083446.pdf

国土交通省住宅局建築指導課企画専門官 村田 英樹
TEL:(03)5253-8111 (内線39564)
国土交通省住宅局建築指導課係長 荒川 徹
TEL:(03)5253-8111 (内線39525)

***************************************

朝日新聞デジタル 2015年3月19日17時58分
不良免震ゴム、湘南鎌倉総合病院にも使用 国交省公表
 東洋ゴム工業(本社・大阪市)の免震ゴム性能偽装問題で、国土交通省は19日、医療法人沖縄徳洲会が運営する湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市)にも不良品が使われていると発表した。不良品は全国55棟で使われ、国交省は自治体の庁舎など公的施設15棟の名前を公表。ほかに民間4病院については同意が得られれば公表するとしていた。
 病院によると、建物は2010年に建てられ、地上15階、地下1階。建築主から「設置した免震装置171基すべてに不良品が使われていた」と連絡があったという。病院の担当者は「東日本大震災の際も建物に被害はなく、直ちに安全が損なわれるとは考えていない」として、通常の診療を続行。一方で「東洋ゴム工業から連絡がなく、対応に困っている」と話した。


日刊ゲンダイ- ‎ 2015年3月19日
巨額賠償に発展か 東洋ゴムに「第2の耐震偽装事件」の声も

製造した免震積層ゴムが不適合だった原因の図表(東洋ゴム工業のHPから)
拡大する
「第2の耐震偽装事件に発展するんじゃないか」――。そんな声が早くも漏れ始めた。
 東洋ゴム工業による建築用免震材料データの改竄問題。国交省は17日、兵庫県内の同社工場を立ち入り調査し、製造工程や改ざんに至った経緯を確認した。
 国交省によると、国の性能基準を満たさない免震ゴム装置が使われていたのは、全国18都府県にある庁舎やマンションなど55棟。免震ゴム装置はゴム部分の取り替えを前提につくられているため、今すぐ建物の危険性に直結するわけではない。問題があった場合は「建物をジャッキアップしてゴム部分を交換する」(東洋ゴム工業広報企画部)という。
 鉄筋の数などが意図的に減らされ、倒壊の危険性があるとして解体されるマンションが続出した05年の「耐震偽装事件」とは悪質さの度合いが異なるようだが、それでも問題はジワジワ広がりそうだ。住宅ジャーナリストの榊淳司氏がこう言う。
「免震ゴム装置というのは高層のタワーマンションなどに使われるため、関係する世帯・住民が多いのです。耐震装置は建物の基本構造部分ですから、問題があれば住民はディベロッパーに対し瑕疵担保責任を求め、ディベロッパーは東洋ゴム側に損害賠償を求めることになる。また、耐震性に問題がなくても『いわく付き』の物件となれば資産価値が下がりかねず、やはり、住民が補償を求める可能性が出てきます。いずれにしても問題は長引くと思います」
 耐震偽装事件では、問題発覚後、マンションを販売した「ヒューザー」(当時)が約85億円の負債を抱えて倒産した。14年12月期の連結決算で、売上高(約3940億円)、経常利益(約465億円)と揃って過去最高となった東洋ゴム工業が破綻に追い込まれることはないだろうが、今後、巨額の賠償問題に発展する可能性は高そうだ。



朝日新聞デジタル2015年3月19日08時18分
「製品に問題ないと報告受けていた」東洋ゴム社長
 東洋ゴム工業の山本卓司社長は18日、不良品の免震ゴムの疑惑が発覚した後、1年間も出荷を続けていた問題で、「上層部は社内で(製品には)『問題ない』と報告を受けていた」と釈明した。国土交通省で改善指示を受けた後、報道陣の質問に答えた。
 山本社長によると、昨年2月に子会社で疑惑が発覚し、数カ月後に本社での本格調査を開始。その数カ月後に「問題ない」との報告があり、出荷を継続したとしている。不良品が使われた全国55棟のうち12棟は、問題発覚以降に使われていた。山本社長は「報告が虚偽だったのか、さらに詳しく調べている」と話した。
 55棟のうち、所有者に問題の説明を終えたのは半数程度にとどまるという。不良品の免震ゴムは1年以内を目標に「原則すべてを交換する」とも述べた。
 国交省は18日、東洋ゴム工業に対し、マンション住民らへの丁寧な説明、2007年に耐火偽装問題があったにもかかわらず今回の問題が起きた原因の究明など6項目を指示した。


朝日新聞デジタル2015年3月19日05時00分
免震ゴム偽装、揺らぐ信頼 戸惑うマンション住民「資産価値下がる」
記者の質問を聞きながら汗をぬぐう東洋ゴム工業の山本卓司社長=18日、東京・霞が関の国土交通省、嶋田達也撮影

 東洋ゴム工業(本社・大阪市)による免震ゴムの性能偽装問題が、波紋を広げている。ゴムの伸縮で揺れを吸収するとの触れ込みだったが、3製品で大臣認定を得る際のデータ改ざんが発覚。2製品はデータこそ正しかったが、認定後に基準からはずれた不良品が出荷されていた。安心と信頼が根本から揺らいでいる。
 不良品が使われた全国55棟のうち、最多の9棟が高知県にある。うち県の関連施設が4棟。2011年度の末に耐震改修工事を終えた県本庁舎の基礎部分に72基、13年度に新築した安芸総合庁舎に24基のほか、同じく県警高知東署に32基、建設中の南国署にも28基使われている。県内で最大震度7~6強と想定される南海トラフ地震に備えた。
 東洋ゴム工業の幹部2人が17日午前、高知県庁を訪れ、県幹部らに陳謝した。県はこの日のうちに、同社から提供された実際の免震ゴムの性能データを、県本庁舎にあてはめて分析。午後10時半に急きょ記者会見を開き、「ただちに(倒壊などの)危険性はないと推定される」と発表した。
 ただゴムの数値は、耐用年数の60年を迎えた値とほぼ同じ。田中成一建築課長は取材に「せっかく免震にしたのに」と、戸惑いを隠せない様子だった。
 静岡県ではマンションでも問題の免震ゴムが使われていた。県東部のマンションでは、管理組合から全戸に、東洋ゴム工業が改めて構造計算をやり直し、危険がないかどうかを報告するという文書が配布された。
 住人の30代の男性会社員は「『免震』というのでこのマンションを買っている。できるだけ早く改修し、安全性を確保してほしい」と要望。一方で「免震ゴムを取り換えれば、本当に大丈夫なのか」と疑う。80代の無職男性は「マンション名が公になれば、資産価値は下がってしまうだろう」と心配そうに話した。(広江俊輔、長田豊、長尾大生)
 ■改修方法や工期は 住んだまま交換可能
 業界団体によると、免震構造ビルは30年ほど前から建設が始まり、国内に約3300棟ある。1棟の建物には、通常で数十基の免震ゴムが使われている。天然ゴムを使ったタイプが主流だ。東洋ゴム工業製品で問題になった、揺れを吸収する機能を持つ「高減衰タイプ」の合成ゴムを使ったビルは700棟ほど。このタイプの国内シェアは首位のブリヂストンが約8割、東洋ゴムが約2割を占める。
 価格は1基が数百万円で、ゴムの耐用年数はやはり60年程度という。どうやって交換するのか。ゼネコン関係者によると、免震ゴムの周囲を油圧ジャッキで支え、建物を持ち上げて抜き出し、新品と入れ替える。安全確保のため、建物を補強材などで支えれば、マンションの住人が住み続けながら工事を進めるのは可能という。
 工事の期間は、かける人手や機材の数にもよるが、準備も含めて数カ月程度と見込まれる。大規模なビルになると、総費用は10億円以上に膨らむこともある。今回求められるような緊急の工事では、機材の確保なども課題。ゼネコン関係者は「耐震性能を確認した上で、国が優先順位を決めて対応する必要がある」と指摘する。(山村哲史、笠井哲也)
 ■見抜けなかった理由は 国の認定、書類のみ
 国土交通省は今回、製品の試験データの改ざんにより、東洋ゴム工業の3製品で、国交大臣認定を取り消した。なぜ「偽装」は見抜けなかったのか。
 大臣認定を受けるには、メーカーが設計者や施工者と実験を重ね、国から認証を受けた「指定性能評価機関」にデータを提供し、審査してもらう。だが審査対象は書類だけ。東洋ゴム工業の3製品の評価を行った日本免震構造協会の沢田研自・専務理事は「大企業が相手なので性善説に立っている。制度そのものを考え直す必要がある」と話す。
 大臣認定は製品の、揺れを抑える性能について、建築基準法の規定に上乗せした分の「お墨付き」を与える制度だ。免震ゴムは大臣認定を得なければ設置することができず、メーカーは重要視せざるを得ない。
 ただ国交省は、データ改ざんに関与したとみられる同社子会社の社員の刑事告発は、難しいとみている。
 耐火性能を偽るなど建築物の材料をめぐる偽装事件は過去にもあった。このため、改正建築基準法が今年6月に施行される。大臣認定を偽った際の罰則「懲役1年以下罰金100万円以下」の対象は設計者と施工者に限られていたが、改正法で、メーカーの社員を念頭に製品を「引き渡した者」が追加された。だが改正法施行前に起きた免震ゴム問題には適用されない。
 17日に同省は担当幹部18人による「連絡会議」を設置。大臣認定のあり方も含め、建築基準法の改正などの検討を始めた。(小林誠一)
 ■東洋ゴム社長「問題ないと報告受けていた」
 東洋ゴム工業の山本卓司社長は18日、不良品の免震ゴムの疑惑が発覚した後、1年間も出荷を続けていた問題で、「上層部は社内で(製品には)『問題ない』と報告を受けていた」と釈明した。国土交通省で改善指示を受けた後、報道陣の質問に答えた。
 山本社長によると、昨年2月に子会社で疑惑が発覚し、数カ月後に本社での本格調査を開始。その数カ月後に「問題ない」との報告があり、出荷を継続したとしている。不良品が使われた全国55棟のうち12棟は、問題発覚以降に使われていた。山本社長は「報告が虚偽だったのか、さらに詳しく調べている」と話した。
 55棟のうち、所有者に問題の説明を終えたのは半数程度にとどまるという。不良品の免震ゴムは1年以内を目標に「原則すべてを交換する」とも述べた。


(共同通信)2015/03/18 18:00
【Q&A 東洋ゴム、免震装置不正】建物をこのまま使用し続けても大丈夫なの?
 東洋ゴム工業が製造した免震装置のゴムの性能が国の基準を満たしていなかったことが分かりました。
 Q 免震装置のゴムとは何ですか。
 A 建物に伝わる地震の揺れを抑え、建物が損傷するのを防ぐものです。ゴムや金属を円柱状に積み重ねた形で、建物の基礎に取り付けます。地震に合わせて左右に動き、揺れを吸収します。
 Q どういう建物に使われているのですか。
 A 東日本大震災による防災意識の高まりで、多くの高層ビルや病院、公共施設などに使われています。日本免震構造協会によると、免震装置を使った建物は2012年に約250棟が計画されました。
 Q 何が問題だったのですか。
 A 問題の製品は五つあり、うち三つの製品は国の認定を受けるために、能力が高いように見せかける不正をし、認定を取り消されました。ほかにも性能基準を満たしていない二つの製品がありました。04年7月からことし2月まで販売され、採用した建物は違法建築物になります。
 Q どうやって性能を認定するのですか。
 A 揺れを抑える性能を示す試験データを評価機関に提出し、基準を満たしていると判断されれば、国土交通相が性能を認める仕組みです。機関は書類を見て判断するため、データの数値が書き換えられていても見抜くのは困難です。また、一度認定されれば、あらためて審査を受ける必要はありません。
 Q どうして不正を防げなかったのですか。
 A 不正をしたのは10年以上製造に携わった担当者1人とのことです。東洋ゴムは、上司が製品をよく分かっておらず、不正に気付かなかったと説明しています。
 Q 問題の免震装置はどの建物で使われているのですか。
 A 18都府県にある55の建物で使われています。お年寄りや子どもが多く利用する病院や、自治体の庁舎なども含まれており不安が広がっています。国交相は「日本の免震技術の信用を失わせる」と話しています。
 Q 建物をこのまま使用し続けても大丈夫なのですか。
 A 東洋ゴムは、ゴムの性能が基準を満たしていなくても、一定の免震性能はある、と説明しています。必要がある場合は、装置を取り換えるなどの作業を進めたいとしています。

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