2015-03-21(Sat)

東洋ゴム 免震装置改ざん 免震装置製造26社に調査求める

免震ゴム不正 安全は二の次なのか 信用の土台が大揺れだ 企業体質が問われている

国交省が、東洋ゴム工業以外の免震装置製造26社にも調査するよう求めた。

----調査するのは、東洋ゴム工業以外の計167件の免震ゴムを使った装置。
建築基準法に基づく大臣認定制度が始まった2000年以降に認定したすべての免震ゴムが対象。
今回問題となった、揺れを抑える力を強化したタイプも17件含まれる。
 
国交省は認定を取得したブリヂストンなど26社に調査を要請。
認定を得た際のデータに改ざんなどの不正がなかったかどうかや、
認定基準を満たしていない免震ゴムを出荷していないかどうかを調べるよう求めた。
(日経新聞)


<各紙社説>
毎日新聞)免震ゴム不正 安全は二の次なのか(03/18)
東京新聞)免震不正 信用の土台が大揺れだ(03/18)
京都新聞)免震ゴム不正  安全がまた脅かされた(03/21)
神戸新聞)免震ゴム不正/企業体質が問われている(03/18)




以下引用

積層ゴム支承に係る構造方法等の認定に関する実態調査について
平成27年3月20日
http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000543.html
国土交通省は、平成27年3月19日付けで、「積層ゴム支承に係る構造方法等の認定に関する実態調査」を別紙のとおり発出いたしましたので、お知らせいたします。
添付資料
報道発表資料(PDF形式:256KB)
http://www.mlit.go.jp/common/001083640.pdf

国土交通省住宅局建築指導課企画専門官 高木 直人
TEL:(03)5253-8111 (内線39532)

*******************************************



毎日新聞 2015年03月18日 02時32分
社説:免震ゴム不正 安全は二の次なのか


 大手タイヤメーカー、東洋ゴム工業の子会社が国の認定基準に満たない免震装置のゴム製品を製造・販売していたことが明らかになった。開発担当社員が試験データを改ざんして認定を受けた疑いがある。免震ゴムは防災拠点となる公的施設などに使われており、安全への信頼を揺るがす重大な不正と認識すべきだ。
 不適合の免震ゴムは全国18都府県で55棟の建物に使われている。災害対応の拠点となる公共施設は静岡県御前崎市消防本部庁舎や高知県庁本庁舎、三重県立志摩病院など15棟あり、マンションも多い。
 免震ゴムは建物の基礎に設置し、地震の揺れを吸収し被害を抑える。1995年の阪神大震災を機に高い安全性が必要な建物への導入が進み、4年前の東日本大震災で官公庁や企業のデータセンターの需要が高まっている。安全に支障があれば市民生活に与える影響は大きい。
 データの改ざんが疑われる子会社の社員は1人で10年以上担当し、昨年2月に別の社員に交代したことから不正が分かった。東洋ゴム工業は「高い専門性が必要で交代が難しく、上司も製品のことをよく知らなかった」と釈明する。個人の不正を長年にわたってチェックできなかった組織の責任は重い。
 不正を把握してからの対応もひどい。国に報告し、公表するのに1年もかかり、その間も不良製品の販売を続けていた。「安全は二の次」という意識が組織全体に広がっているのではないか。
 同社は2007年、建材用断熱パネルの性能試験を偽って国から認定を受けていた不正が明るみに出て、当時の社長が辞任した。偽装は15年間にわたって開発部門の管理職らが隠し、店舗や学校、倉庫など約180カ所でパネルが使われた。社内の監査機能を強化したはずだが、教訓は生かされなかった。
 10年前に発覚した元1級建築士の耐震偽装事件では、国の建築確認のシステムの不備が問われ、建築基準法改正などで審査を厳しくした。免震装置も国土交通相の指定を受けた性能評価機関が複数あり、メーカーの依頼で耐震性を審査し、国交相が認定する仕組みだ。国交省は審査体制に不備がないか検証し改善を検討することも必要だ。
 今回は揺れを抑える性能の数値を偽り、実際は基準値より50%低い製品もあった。ゴムに問題があるだけで建物の倒壊にはつながらないと同社は言うが、安全性の確認を急ぎ、居住者に十分説明すべきだ。
 再発防止と信頼回復には徹底した原因解明が必要だ。第三者委員会を設置し、外部の視点から検証することも考えなければならない。



東京新聞 2015年3月18日
【社説】免震不正 信用の土台が大揺れだ


 地震の揺れを特殊ゴムで抑える免震装置東洋ゴム工業(大阪市)が性能偽装した問題は、地震国に暮らす私たちの安心や安全を脅かす背信行為だ。まずは建物の安全性を早急に総点検すべきだ。
 免震装置は、地面と建物の間に重層ゴムなどを入れ、地盤と切り離すことで建物の揺れを抑える。原発の関連施設や企業のデータセンターなど特に耐震性が求められる建物で需要があった。東日本大震災の巨大地震でも効果を発揮し、近年はマンションや官公庁で急速に普及している。
 同社の子会社は、製造した建築用免震ゴム国土交通省の性能評価基準に適合していないのに、試験データを改ざんして国の認定を得ていた可能性が高い。
 安心・安全を売り物にする技術が偽装されていた事実は、十年前に元建築士がホテルなどの耐震強度を偽った事件と同様、許しがたいものだ。消費者の信頼を裏切り、日本の技術水準への信用をも失わせかねない行為である。
 免震装置はすでに全国十八都府県の計五十五棟に納入されたことがわかっている。国交省が公共性が高いとして具体名を公表した十五施設には三重県立志摩病院外来診療棟などの病院や茨城県日立市消防拠点施設といった人命に深く関わるものが含まれる。非公表の中にも居住者らが不安を抱くであろう民間マンションなどがある。
 東洋ゴムは速やかに安全性を調べ、当初の設計と比べて揺れ方がどうなるのかを明らかにし、見逃せない差があれば責任を持って交換や補償することは当然である。
 並行して虚偽申告が起きた過程や背景を検証して公表し、再発防止に努める責務がある。
 同社は、製品を販売した二〇〇三年以降、試験データは社員一人で担当していたことを明らかにした。後任者の指摘で発覚したが、問題なのは組織としてチェック機能が長年働かなかったことだ。
 さらに子会社で問題が発覚したのは昨年二月だが、東洋ゴムが「偽装の可能性が高い」と判断して納入をやめたのは今年二月上旬である。この間に十二棟が納入されていたという。対応があまりに遅い。国交省も立ち入り調査で徹底的に問題を明らかにすべきだ。
 わが国は、首都圏直下や南海トラフなど巨大地震を避けられない運命にあり、防災・減災を大きく左右するのは「免震」や「耐震」の知恵と技術である。その重みを片時も忘れないでもらいたい。



[京都新聞 2015年03月21日掲載]
免震ゴム不正  安全がまた脅かされた


 東洋ゴム工業が国の性能基準を満たさない免震装置のゴムを製造・販売していたことが分かり、国土交通省は認定を取り消した。
 舞鶴市で建設中の「国立病院機構舞鶴医療センター」の新病棟など、災害時には拠点や避難場所となる公共施設にも使われていた。
 地震国に暮らす国民の安全・安心を脅かし、信頼を裏切る不正行為といわざるを得ない。原因の徹底究明と併せ、安全性を点検し、早急に対策を講じるべきだ。
 免震装置は建物の基礎に特殊ゴムを設置し、揺れを抑える仕組みで、東日本大震災による防災意識の高まりで普及が進んでいる。
 問題の免震ゴムは、販売を始めた2003年以降、18都府県の55棟で使用されており、国交省は公共性の高い自治体庁舎や消防署、病院など15施設を公表した。
 東洋ゴムによると、開発に10年間携わった担当者が基準に適合するよう実験データを改ざんした可能性が高いという。
 担当者が交代し、昨年2月にデータ改ざんの疑いがあることが判明したというが、公表は1年後だった。「データを調べるのに時間がかかった」としても、あまりにも遅すぎる。社内の管理体制に不備があるのは明らかだ。
 さらに問題なのはデータ改ざんの疑いが発覚した後も、全国の12棟に問題の製品を納入していたことだ。「欠陥商品」と知りながら売っていたことになる。安全を軽視していたのではないか。
 舞鶴医療センターの新病棟も、12棟のうちの1棟で、地下に42基が設置されていた。点検の結果、安全性に問題があれば装置の交換や補償に応じるのは当然だ。
 新病棟は昨春着工、今年6月末に完成予定だったが、遅れる可能性もある。「災害拠点となる病院の工期が延びることは地域医療にとって大きなダメージになる」との院長の言葉を重く受け止めてもらいたい。
 東洋ゴムは07年にも建材用耐火壁の偽装が発覚、当時の社長が辞任している。不正が繰り返されるのは、社内にコンプライアンス(法令順守)が根付いていないから、と言われても仕方がない。企業体質を根底から改める必要がある。
 審査にも問題がある。国交省は直接調べず、依頼している民間の評価機関も企業の実験データを基に審査している。今回のような不正が続けば、日本の免震技術への信頼をも失わせかねない。これを機に、不正を見逃さないよう審査体制を見直してはどうか。



神戸新聞 2015/03/18
社説:免震ゴム不正/企業体質が問われている


企業による重大な法令違反がまた発覚した。
 タイヤ大手の東洋ゴム工業(大阪市)の子会社が、建物の揺れを抑える国の性能基準を満たさない免震装置のゴムを製造、販売していた。一部は性能評価に関するデータを改ざんして大臣認定を取得しており、国土交通省が認定を取り消した。
 建物の安全性は命にかかわる。阪神・淡路大震災の大切な教訓だ。東日本大震災では高層建築が大きく揺れ、あらためて耐震性への関心が高まった。今回の問題で失われた信頼はあまりにも大きい。
 国交省は明石工場(兵庫県稲美町)を立ち入り調査した。再発防止へ原因を解明してもらいたい。
 この免震ゴムは、全国18都府県のマンションや病院、庁舎など55棟で使用されている。東洋ゴムと国交省が具体的な物件名の公表を控えていたため、かえって不安が広がり、問い合わせが殺到した。ようやく公共性の高い一部の建物を公表したが、後手に回った印象は否めない。
 東日本大震災後の調査では、仙台市の物件に損傷がなかったという。東洋ゴムは、危険性があれば免震装置を交換し、耐震性が確保される場合は交換の必要がないとする。調査を徹底し、万全の安全対策を取るべきだ。
 不正は昨年2月、明石工場で10年以上携わった担当者が交代したことで分かった。会社側の説明では、担当者が単独で改ざんし、上司もチェックできなかったという。事実であれば、組織の在り方がお粗末といわざるをえない。
 さらに発覚から公表まで1年以上かかり、その間も製品の販売を続けていた。データ確認に時間がかかったという説明では納得できない。
 東洋ゴムは2007年にも建材用断熱パネルの不燃性能の偽装が発覚し、当時の社長が引責辞任した。なぜ、不正は繰り返されたのか。
 国交省は、書類審査だけで不正を見抜くのは難しいとする。05年に起きた耐震強度偽装事件を彷彿(ほうふつ)させるが、審査体制にも問題はなかったのか、検証が必要だ。
 東洋ゴムは、コンプライアンスについて「法令遵守(じゅんしゅ)にとどまらず、社会からの要請に誠実に応えること」と、自ら定義している。そのことを肝に銘じ、企業体質を根底から見直すべきだ。

**************************************

NHK 3月21日 4時35分
国交省 免震装置製造26社に調査求める
東洋ゴム工業が、国に認定された性能を満たさない免震装置を製造販売し、認定の一部を不正に取得していた問題を受けて、国土交通省は免震装置を製造しているメーカー26社に対し、性能や認定に問題がないか調査して1か月以内に回答するよう求めました。
東洋ゴム工業は、国の認定を受けていたにもかかわらず、求められる性能を満たさない免震装置を製造販売し、一部の装置の認定を不正に取得していたことが明らかになっています。
 国土交通省は、問題の免震装置が使われている全国55の建物について、来週半ばまでに建物の安全性を確かめる緊急の調査を行うよう東洋ゴム工業に求めています。
 さらに、国土交通省はほかのメーカーの免震装置にも性能や認定に関する問題がないか確認することを決め、免震装置を製造しているメーカー26社に対して文書で調査を求めました。
 各メーカーには、製品の認定を受ける際に提出した性能試験のデータと出荷した製品のデータとの整合性を確認したり、担当者への聞き取りを行ったりして、性能を満たしていない製品や不正に取得した認定がないか調査したうえで、1か月後の来月20日までに結果を回答するよう求めています。
 国土交通省は、「免震装置は地震対策に欠かせないものであり、信頼を回復する必要がある。不正が明らかになった場合は厳しく対処したい」としています。

日本経済新聞 2015/3/20 23:40
他社の免震ゴムも調査 東洋ゴム問題受け国交省
 東洋ゴム工業(大阪市)の免震装置のゴムが国の性能基準を満たしていなかった問題で、国土交通省は20日、大臣認定を受けた他社の免震ゴムについても調査を始めたことを明らかにした。26社に4月20日までの報告を求めたという。
 調査するのは、東洋ゴム工業以外の計167件の免震ゴムを使った装置。建築基準法に基づく大臣認定制度が始まった2000年以降に認定したすべての免震ゴムが対象。今回問題となった、揺れを抑える力を強化したタイプも17件含まれる。
 国交省は認定を取得したブリヂストンなど26社に調査を要請。認定を得た際のデータに改ざんなどの不正がなかったかどうかや、認定基準を満たしていない免震ゴムを出荷していないかどうかを調べるよう求めた。

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