2015-04-19(Sun)

広島空港 アシアナ航空機 着陸失敗 (各紙社説 4/16-18)

着陸失敗、徹底究明せよ  低空進入の原因は何だ 他山の石としなければ 事故続発、安心して乗れるのか 

<各紙社説>
北海道新聞)アシアナ機事故 低空進入の原因は何だ (4/18)
南日本新聞)[広島空港事故] 他山の石としなければ(4/17)
毎日新聞)アシアナ機事故 国際便の増加に備えを(4/16)
中国新聞)広島空港事故 着陸失敗、徹底究明せよ(4/16)
朝鮮日報)事故続発のアシアナ航空、安心して乗れるのか(4/16)




以下引用



北海道新聞 2015/04/18 08:50
社説:アシアナ機事故 低空進入の原因は何だ


 一歩間違えれば大惨事になるところだった。
 広島空港(広島県三原市)で、韓国・仁川発のアシアナ航空機が着陸に失敗、滑走路を逸脱した。
 乗員乗客81人中25人が負傷したが、いずれも軽傷だった。
 だが滑走路を外れた機体が停止したのはフェンスまでわずか十数メートルの地点だ。もしフェンスを突き破り斜面を滑り落ち、数十メートル下の池に転落していたら―と考えると、背筋が凍る。
 事故機は超低空で滑走路に進入したとみられているが、その原因はまだ明らかではない。
 国土交通省は機長らから事情を聞きボイスレコーダーの解析などを進めている。早急な原因究明と再発防止徹底に努めてほしい。
 アシアナ機は空港東側から滑走路に進入しようとした。しかし、高度が通常より約30メートル低く、滑走路手前にある高さ6・4メートルの無線アンテナに接触した。
 機体は滑走路中央付近で左側に大きくそれ、半回転し停止した。機体損傷は激しく、横転して火災が起きる可能性もあったという。
 なぜ地上すれすれの低空で滑走路に進入したか。大きな疑問だ。
 広島空港には、悪天候でも着陸機を電波で精密に誘導する計器着陸装置(ILS)がある。
 だが、当時は風向きなどの影響で、ILSが使えない東側から進入するよう指示を受けていた。そのため、機体の高度計などを頼りに目視で着陸しようとしていた。
 東側から着陸するには約1600メートルの視界が必要だ。着陸前の管制との交信も異常はなかった。視界は良好だったのだろう。
 しかし、滑走路東端の局地的な霧の発生により、わずか2、3分で視界は300メートルに悪化した。着陸直前には滑走路が見えていなかった可能性もあるという。
 それなら、機長はなぜ着陸をやり直さなかったのか。この場合、強行はあってはならないことだ。
 国交省は広島空港特有の下降気流の影響の可能性にも言及している。機材故障も考えられる。徹底的に調べてほしい。
 道内でも霧が発生しやすい釧路空港には、広島空港と同じ世界最高水準のカテゴリー(CAT)3bのILSが設置されている。
 降雪など悪天候の多い女満別空港は、どちらからでも着陸できるよう滑走路の双方向にILSが設置されている。
 道内各空港もこれを機に、安全運航に向けた取り組みを再確認してほしい。




南日本新聞 ( 2015/4/17 付 )
社説: [広島空港事故] 他山の石としなければ


 ソウル発のアシアナ航空機広島空港で着陸に失敗、滑走路から大きく外れて停止した。乗客らは脱出シューターを使って機外に逃れた。
 広島県警によると、負傷者は25人に上った。一歩間違えば大惨事になりかねない航空機事故では、不幸中の幸いと呼んでいいのかもしれない。
 格安航空会社(LCC)の参入で、空の旅はますます身近になっている。ソウル、上海、台北、香港の4路線が就航する鹿児島空港をはじめ、地方空港の国際化も進んでいる。
 利用者をはじめ不安は小さくないはずだ。今回の事故を他山の石として、関係者は安全性向上により一層努めなければならない。
 事故は午後8時すぎに起きた。アシアナ航空エアバスA320が空港の東側から着陸した直後、滑走路を進行方向左側にそれ、逆向きになって止まった。
 機体左側の主翼とエンジンが壊れ、尾部には擦った跡があった。地上の無線設備も大破していた。着陸直前の機体がぶつかったらしい。
 航空事故調査官を派遣した国土交通省は、通常のコースより30メートル低い高度で滑走路に進入し、無線設備に接触したとみられると発表した。問題は異常な低空着陸の理由である。
 調査官は「下降気流が発生して飛行に影響した」との可能性を指摘する。広島空港は標高300メートルを超える台地にあり、事故当時は霧や雨で視界が急速に悪化したという。
 機長は高度の低さに気付いたはずで、「着陸をやり直すべきだった」との専門家の指摘もある。
 気象条件の急変か操縦ミスか。あるいは、それらが複合して事故につながったのか。
 どんな事故であろうと、次の事故を防ぐヒントが潜んでいる。当局は原因究明を急ぎ、再発防止に生かすべきだ。
 広島空港は霧が多いため、旅客機を精密に誘導する「計器着陸装置(ILS)」を設置していた。ただ、今回は対応できない逆方向からの進入だった。事故との関連を調べる必要があるだろう。
 アシアナ機は2年前、米サンフランシスコ国際空港で着陸に失敗し、3人が死亡した。米当局は昨年、機長らが速度監視を怠るなど「自動操縦に過度に依存した」ことが主因と発表した。
 LCCの増便や途上国の経済成長などで、パイロット争奪が激しくなっているという。育成の在り方を見直す時機でもありそうだ。徹底すべきは安全第一である。



毎日新聞 2015年04月16日 02時40分
社説:アシアナ機事故 国際便の増加に備えを


 訪日外国人の増加に伴い、地方空港に乗り入れる国際航空便の数が増えている。航空会社だけではなく、受け入れる空港側も細心の注意を払わなければならない。
 韓国・仁川発のアシアナ航空機が広島空港に着陸しようとして滑走路の東端から325メートル手前の誘導用アンテナに接触した。着陸後に機体は滑走路から大きくそれ、半回転して草地に停止した。左右の主翼の一部が壊れるなど損傷は大きく、乗客20人以上がけがをした。
 広島県警は業務上過失致傷の疑いで捜査を進めている。パイロットによる人為ミスなのか、その他の複合的な要因が重なったのかは分かっていないが、極めて重大な結果をもたらしかねない事故だった。
 国土交通省によると、事故機はパイロットが手動で空港に進入した。事故当時は弱い雨で空港上空に霧がかかって視界が悪かったという。なぜ通常よりも低い高度で進入したのか。当時の状況について詳細な検証が求められる。
 山あいにある広島空港は霧や雲が発生しやすく、精度が高い計器着陸装置(ILS)を備えている。滑走路東のアンテナから西へ向けて電波を出し、西側からの進入機を精密誘導するシステムだ。着陸機は通常、西側から着陸するが、今回の事故機は風向きの影響でシステムが利用できない東側から進入していた。
 日本政府は外国人観光客の誘致に力を入れている。昨年の訪日外国人旅行者数は、前年から3割近く増えて1341万人に上り、2年連続で過去最高を更新した。
 大都市のみならず、地方都市を訪れる外国人も増えている。国交省によると、今年夏期に国内の地方空港に就航する定期国際旅客便は週690便で、10年前の2倍近くに増えた。近隣アジア諸国の都市とを結ぶ便が大半を占めている。
 円安の効果もあり、国際線の航空需要は今後も増加が見込まれる。外国航空会社のパイロットにとっては不慣れな日本の空港に着陸するケースも増えるだろう。
 航空機事故やトラブルの多くは着陸時に起きている。2009年3月に成田空港で米フェデックスの貨物機が着陸に失敗して炎上し、乗員2人が死亡した。07年8月には那覇空港で中華航空機が着陸直後に炎上し、乗客約160人が緊急脱出した。今月5日には徳島阿波おどり空港で、日本航空機が滑走路上に作業車両を見つけて着陸をやり直した。
 空港の安全情報を外国の航空会社と共有し、航空機を安全に受け入れる体制を強化することが重要だ。国交省には改めて航空各社への指導や検査を徹底してもらいたい。



中国新聞 2015/4/16
社説:広島空港事故 着陸失敗、徹底究明せよ


 三原市の広島空港でソウル発のアシアナ航空機が着陸に失敗した事故は、あわや大惨事になるところだった。一夜明けたきのう、滑走路の地上設備に衝突して損壊した機体が、事故の衝撃を物語っていた。
 広島県警は業務上過失傷害の疑いで現場検証を始め、日韓双方の航空当局は事故調査官を現地に派遣した。韓国側も重大な事故と判断したようだ。
 滑走路は終日閉鎖され、開港22年を迎える広島空港にとっては前例のない事態である。中四国最大の空のネットワークの拠点だけに、地域経済への影響は計り知れない。
 事故原因の徹底究明を求めるとともに、運航体制の安全性が確認された上で、できるだけ早い再開を願う。
 事故機は東西に延びた3キロの滑走路の東側から進入し、濃霧に対応する高度計器着陸設備のアンテナに衝突したとみられる。そのまま滑走路を外れ、進入方向の反対に向きを変えて停止した。
 突如機体が大きくバウンドし、酸素マスクが下りてきた時の恐怖はいかばかりか。乗客と乗員に負傷者が出た。炎や煙を見たとの証言もあったが、幸いにも機体の炎上や爆発といった事故にはつながらなかった。
 アシアナ機はなぜ、地上のアンテナに衝突するほど、異常に低い高度で進入したのか。飛行記録や乗員からの聴取などを総合した上で、この点がまず究明されなければなるまい。
 航空機の計器のトラブルや操縦ミスなどが原因として考えられるだろう。加えて、標高300メートルを超す山あいに造成された広島空港周辺は濃霧が発生しやすい。急激な気象変化が当時あったとすれば、着陸に影響した可能性を否定できまい。
 広島空港では濃霧の影響で着陸できないケースに対応するため、主要空港の中でも精度の高い計器着陸設備を整備してきた。ただ、それは滑走路の西側から進入してくる機体を誘導する仕組みになっている。
 アシアナ機が異常に低い高度で滑走路に向かい、パイロットの判断がより一層求められる東側から進入した理由は何か。その経過を詳細に明らかにし、広島空港の安全な離着陸のための教訓にすべきだろう。
 アシアナ航空は広島アジア競技大会を控えて県が誘致し、1991年に広島市西区の旧広島空港に就航した。韓国では業界大手だが、近年は米サンフランシスコでパイロットが速度監視を怠って着陸に失敗するなど、重大事故を引き起こしている。
 太田昭宏国土交通相はきのう韓国航空当局に対して「アシアナ航空の安全運航の確保に向け適切に監督するよう」強く要請している、と述べた。当然であろう。日本各地の空港に乗り入れている航空会社だけに、これを機にハードとソフト両面の総点検を求めたい。
 一方で地方空港は国際路線の誘致に力を入れてきた。国を挙げて訪日観光客を増やすことが、求められる時代でもある。それだけに、こうした事故に遭遇した外国人観光客らに適切なフォローをするなど観光行政の態勢強化も求められよう。
 むろん、最も優先されるのは乗客の安全である。それなくして観光立国もあり得ないことを肝に銘じるべきであろう。



朝鮮日報 日本語版  2015/04/16 09:00
【社説】事故続発のアシアナ航空、安心して乗れるのか


 今月14日、広島空港に着陸したアシアナ航空の旅客機が滑走路からそれて、乗客が負傷する事故が起こった。アシアナ航空は搭乗者81人のうち27人が、着陸時の衝撃などによってけがを負ったと説明した。だが事故は、旅客機が通常よりも低い高度で着陸し、機体後部が滑走路の前方300メートル地点にある高さ6メートルの着陸誘導装置にぶつかったことで発生した。
 2013年7月、米国サンフランシスコ国際空港で同じアシアナ航空の旅客機が着陸に失敗し、炎上した事故もまだ記憶に新しい。この事故も、着陸しようとした際に機体尾部が滑走路の前方の防波堤にぶつかり、滑ったことが原因だった。この事故では乗客3人が死亡し、約180人が負傷した。今回もまかり間違えば、サンフランシスコで起こったような大惨事につながっていたかもしれなかった。
 アシアナ航空では今年に入り、機体の欠陥が相次いで発生している。先月には仁川発東京行きの旅客機が、離陸前の整備中に機体の異常が発見され、出発が3時間も遅れた。2月には釜山市の金海国際空港からサイパンに向かった旅客機が、飛行中に油圧系統の異常が見つかったため引き返し、またサンフランシスコに向かった旅客機でエンジンの異常を示す表示が出たため関西国際空港に緊急着陸した。昨年、アシアナ航空の国際線で遅延や欠航が発生した比率は0.36%で、大韓航空(0.14%)の2倍以上に達した。
 航空当局は、アシアナ航空で機体の欠陥がたびたび発生する理由が何なのかを突き止め、韓国の航空会社の旅客機に対する国民の不安感を取り除くことができる方策を打ち出さなくてはならない。


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