2015-05-22(Fri)

タカタ製エアバッグ 速やかなリコール対応を指導 国交相

全米リコール タカタ 巨額負担、債務超過の恐れ

国交相、タカタ問題の速やかなリコール対応を指導 自動車メーカー
 太田昭宏国土交通相は22日の記者会見で、タカタ製エアバッグの欠陥問題について自動車メーカーに対して速やかなリコール(回収・無償修理)対応を指導していくことを明らかにした。
 タカタは19日、米道路交通安全局(NHTSA)と全米規模のリコール実施で合意した。米国でのリコール対象が最大3400万台程度に広がる見通しとなった。太田国交相は「自動車メーカーには速やかにリコールすべきものはするよう、しっかり指導したい」と述べた。
 また、今後は日本でも修理用の交換部品が供給不足になる可能性があることを指摘。「混乱なく回収作業が進むように、自動車メーカーにはユーザーに対して説明、通知を適切にするように指導していきたい」と話した。(レスポンス 2015.5.22)

◆今回の事態はタカタの経営を大きく揺さぶる。タカタがリコール費用として計上した金額は2015年3月期は500億円。自動車メーカーが自主的にリコールした分はホンダなどが負担してきた。米国でのリコール拡大で「追加負担が2500億円程度になる可能性がある」(SMBC日興証券の原田賢太郎クレジットアナリスト)。タカタの15年3月期決算によると、自己資本は1472億円。もし全額を損失として計上すれば、債務(借金)が会社の資産を上回る「債務超過」に陥ることになる。東証の基準では、債務超過が1年以上続くと上場が廃止される。今後、高田会長兼社長の責任が問われるのは間違いない。(朝日新聞 2015.5.21)




以下引用

東洋経済2015年05月22日
タカタ、リコール費用はどれだけ膨らむのか
エアバッグ問題で全米リコールが3400万台に
山田 雄大 :東洋経済 編集局記者
恐れていた通り、タカタのエアバッグのリコール(無償回収・修理)がさらに拡大した。米国でのリコール対象は約3400万と従来から倍増し、史上空前の規模に膨らんでいる。
米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)は5月19日、タカタがエアバッグの欠陥の存在を認め、全米規模でのリコール実施で合意に至ったと発表した。米国での発表を受けて株式市場は仰天。20日の株価は前日比で10%も下落した。
タカタは18日付けで4件の欠陥報告書をNHTSAに提出。その中で、エアバッグを膨らますインフレーターについて、高温多湿の環境に長期間さらされるなどした場合、ガス発生剤となる火薬が過剰燃焼し、インフレーターが破損する可能性があることを認めている。
 破損のおそれがあるエアバッグは、ホンダやトヨタ自動車、米ビッグ3、独BMWなどの11社の自動車に搭載されており、合計3380万個に上る。だだし、このうち1570万個は、すでに自動車メーカーによるリコール対象となっており、新たに1810万個のリコールを迫られることになった。
累計のリコール台数は5000万?
これまでタカタ製エアバッグが異常な破裂をする問題では、関係性が疑われるものを含めると、6件の死亡事故が発生している。
2008年以降、ホンダが複数回のリコールを行っており、2013年にはトヨタや米GMなどほかのメーカーにも拡大。2015年3月末までのリコールはグローバルで2000万台を超す。さらに、日本では5月13日にトヨタと日産自動車、14日にホンダとダイハツ工業が、合計363万台のリコールを届け出た。これを含むグローバルでの新たなリコールも約1000万台と大きい。
従来の2000万台超に加えて、日系メーカーによる新たなグローバルのリコール、今回の米国で新たに追加される分を勘案すると、合計5000万台近く。米国の一件で、自動車メーカーはほかの国でも対応を迫られる可能性もある。となると、タカタはどれだけの費用負担を強いられる可能性があるのか。
リコール費用の分担について、タカタは原因究明を待った上で自動車メーカーと協議するという従来の姿勢を崩していない。だが、エアバッグにおける欠陥の可能性を認めているだけに、費用負担を免れるとは考えにくい。
→次ページ今後のリコール費用は?
タカタでは、2015年3月期に特別損失として556億円のリコール関連費用を計上しているが、2014年11月以降に米国や日本で拡大した調査リコールの費用は含まれていない。不具合の原因が不明で、合理的な金額が見積もれないとして、費用計上を見送ってきたからだ。この分が約1000万台とみられ、加えて3000万台近く(5月中旬に発表した日系メーカー4社のグローバールベースの約1000万台と、米国で追加される約1800万台の合計)のリコール費用が発生するおそれがある。
タカタが2012年度と2014年度に計上したリコール関連の特別損失は合計856億円で、対応する台数は約1000万台。これを単純に当てはめると、追加で約4000万台ともなれば、費用は3000億円超。タカタの純資産約1500億円が簡単に吹き飛ぶレベルだ。
それだけでなく、エアバッグ問題では米国やカナダで集団訴訟も起こされている。米当局や政治家からは”悪者”呼ばわりされており、制裁金を課されるおそれもある。実際、トヨタは意図せぬ急加速問題から、集団訴訟と制裁金で2000億円強を支払う羽目になった。
それでも部品はタカタ頼み

2015年度の黒字化計画はたちまち不透明になってきた(写真はタカタ本社のある東京・港区のビル)
タカタが公表している2016年3月期の業績見通しは最終利益200億円(2015年3月期は295億円の最終赤字)。これは現時点で「金額を合理的に見積もることは困難」という理由から、リコール関連費用を織り込んでいないためだ。費用を認識するタイミングにもよるが、全米リコールの拡大を受けて、黒字化はかなり不透明になっている。
自動車ビジネスの特性もあり、すぐに他社製品に切り替えることはできない。タカタはエアバッグで世界シェア2位の大手で取引量が多い。交換部品の供給で、ダイセルやオートリブといったほかのメーカーに協力を仰いでいるものの、タカタが主体とならざるを得ない状況だ。
巨額のリコール費用にタカタが押しつぶされてしまうと、自動車メーカー自身の生産が滞るおそれもあり、事態収束を”傍観”するわけにもいかない。日本自動車工業界の池史彦会長(ホンダ会長)は22日の定例会見で、今後、タカタが強いられるリコール費用の支払いで、「各社とも(分割払いなどの)話し合いに応じる覚悟はあると思う」と述べた。同社との取引量の多さに比例して、自動車メーカーの悩みは深まる一方だろう。


朝日新聞 2015年5月21日07時18分
リコール、タカタ全面降伏 巨額負担、債務超過の恐れ
ワシントン=五十嵐大介 榊原謙 中田絢子
 自動車部品大手タカタのエアバッグをめぐる品質問題で、米運輸省は19日、タカタがエアバッグの欠陥を認め、全米で約3400万台のリコール(回収・無償修理)を行うことで合意したと発表した。米国で過去最大規模となり、タカタは巨額の負担で債務超過に陥る可能性も出てきた。
 「タカタは今まで欠陥を認めてこなかった。だが、今日それが変わった」。フォックス運輸長官は19日の記者会見で、当局側の「完勝」にそう胸を張った。
 米メディアは「史上最大のリコール」を大々的に報じた。今回リコール対象とされた約3400万台は、これまで対象となっていた約1600万台のほぼ2倍。全米を走る車の7台に1台が対象となる計算だ。米高速道路交通安全局(NHTSA)によると、過去最大のリコールは1980年代にフォードが実施した2100万台だった。
 タカタの対応は後手に回った感が否めない。
 NHTSAは昨年11月、タカタに対し、リコールの範囲を全米に拡大するよう要請。しかし、タカタ側は「原因が特定されていない」などとして拒否。このためホンダなどが自主的にリコールを進めていた。
 NHTSAは今年2月、当局の調査へのタカタの協力が「不十分」だとして、1日あたり1万4千ドル(約170万円)の罰金を科すと発表。両者の対立が深まっていた。罰金は累計で100万ドル(約1・2億円)以上になっていた。
 今回、タカタはこれまでの姿勢を一転して当局に「全面降伏」した。エアバッグの欠陥を認める4件の報告書と、当局の調査に全面的に協力する同意書を提出。今後、タカタが前面に出て、トヨタ自動車やホンダなど11社の自動車メーカーなどとリコールを進める。60日以内にリコール計画などを作成し、当局に提出する。
 米国内では、今回の合意が「消費者に安心感を与えた」(元NHTSA局長のジョーン・クレイブルック氏)と評価する声もある。だが、問題解決にはほど遠いのが実情だ。
 欠陥の根本的な原因はわかっていないうえ、数千万という規模のリコールのため、交換するインフレーターの調達などが追いつかず、実際に交換できたのはまだ一部とみられる。フォックス長官は「消費者の安全に関するリコールでは、米国史上最も複雑なものになる」と指摘。ローズカインド局長も「(リコール対応には)数年かかるのは間違いない」と話した。(ワシントン=五十嵐大介)
 「お客様の安全確保、信頼回復へ向けて、今回の合意に至ることができ、一歩前進できた」。タカタが20日、ホームページ上に日本語で出した声明で、高田重久会長兼社長はこう強調した。この日、タカタは記者会見などは開かなかった。
 タカタが方針を変えたのは、これ以上当局と対立するのは、今後の米国での事業を考えても好ましくないと判断したためとみられる。米当局から科された罰金が膨らむのを避ける狙いもある。
 今回の事態はタカタの経営を大きく揺さぶる。タカタがリコール費用として計上した金額は2015年3月期は500億円。自動車メーカーが自主的にリコールした分はホンダなどが負担してきた。米国でのリコール拡大で「追加負担が2500億円程度になる可能性がある」(SMBC日興証券の原田賢太郎クレジットアナリスト)。タカタの15年3月期決算によると、自己資本は1472億円。もし全額を損失として計上すれば、債務(借金)が会社の資産を上回る「債務超過」に陥ることになる。東証の基準では、債務超過が1年以上続くと上場が廃止される。今後、高田会長兼社長の責任が問われるのは間違いない。
 ただ、複数の自動車メーカー幹部は「タカタを潰すわけにはいかない」と口をそろえる。タカタのエアバッグ世界シェアは2割とされる。ほかの大手は日本のダイセル、スウェーデンのオートリブなどわずか。安定供給が滞れば、世界中の生産に影響しかねない。
 タカタが債務超過に陥るのを防ぐためには、増資が必要とみられ、自動車メーカーが有力な引き受け手候補だ。エアバッグを共同研究するなど関係が深いホンダの伊東孝紳社長は2月、記者団に「必要な支援をしなければ我々が困ることになる。自動車業界に要望があれば考える」と述べていた。(榊原謙)
■国内は669万台 根本原因、なお調査中
 日本の国土交通省は20日、タカタに対し、全米でのリコールについて説明を求め、国内の自動車メーカーへの報告も要請した。国内ではこれまで自動車メーカー12社から計約669万台のリコールが届けられており、拡大する可能性があるか調べている。
 タカタ製エアバッグをめぐっては、衝突時にバッグを膨らませる装置(インフレーター)が破裂して金属片が飛び散る恐れがあるとして、昨年12月までに自動車メーカー12社が国内で計約305万台をリコール。さらに今月、6社が昨年11月に岐阜県の工場で車の解体中にエアバッグが破裂した事故などを受け、新たに国内で計約364万台のリコールを届け出た。
 国交省によると、これまでのリコール対象のうち約262万台は、インフレーター内のガス発生剤が長く湿気にさらされたり、機械による押し固めが不十分だったりするなど、製造工程に問題があったという。だが、根本的な原因はタカタが調査中で不明のままだ。
 全米でのリコールの詳細や原因についても、同省は「情報収集中」(自動車局)としている。国内の主なリコール対象は2000~07年製造分で、米国のリコール対象と製造時期がほぼ重なっているとみられ、同省は「追加リコールが大幅に膨らむ可能性は低いのでは」とみている。
 国交省は昨年10月、タカタに早急な原因究明を文書で指示した。国内のリコール対象のうち、今年4月末時点で約231万9千台が改修されたが、今月の追加リコールで未改修車は増えている。自動車メーカーや同省は、ユーザーに改修を呼びかけている。(中田絢子)
     ◇
 〈インフレーター〉 エアバッグをふくらませるためのガスを発生させる装置で、電気が流れると内部の火薬に火がつき、薬品を高温にして化学反応を起こさせる仕組み。金属容器に収められた状態でハンドル内などに組み込まれており、タカタ製のインフレーターは不具合でこの金属容器が破裂する事故があった。


NHK 5月20日 11時38分
タカタ リコール対象拡大で業績に影響も
自動車部品メーカー「タカタ」が製造したエアバッグのリコール問題で、アメリカの運輸省が対象の車の大幅な拡大を発表したことを受けて、タカタはリコールに伴う費用の拡大によって今後、業績に影響が出る可能性が高まっています。
タカタ製のエアバッグのリコール問題で、アメリカの運輸省は19日、リコールの対象をこれまでの2倍となるおよそ3400万台に拡大すると発表しました。
 今回の措置についてタカタは、エアバッグの一部の部品が破裂する可能性があると認めたうえで、原因の究明に時間がかかることから、予防的措置として対象を拡大したものだと説明しています。
 一連の問題を巡ってタカタは、リコール費用としてこれまでに合わせて800億円を超える特別損失を計上しています。しかし、不具合の原因が明らかになっていないとして、今回アメリカで追加された1700万台だけでなく、アメリカや日本で行っている調査を目的にしたリコールについても、費用の引き当てを行っていません。
このため、タカタは、原因の調査結果などに基づいて費用の負担の方法を自動車メーカー側と協議するとしていて、その結果次第では、大幅な費用の拡大によって今後、業績に影響が出る可能性が高まっています。

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朝日新聞 2015年5月20日12時28分
タカタ、製品の欠陥認める 米で3400万台リコール
ワシントン=五十嵐大介
 米運輸省は19日、自動車部品大手のタカタ(本社・東京)がエアバッグの欠陥を認め、全米で約3400万台のリコール(回収・無償修理)に踏み切ることで合意したと発表した。対象はこれまで公表されていた数のほぼ倍となり、米国史上最大のリコールとなる。
 フォックス運輸長官は19日の記者会見で「タカタは欠陥を認めてこなかったが、今日、それが変わった。自動車メーカーや部品メーカーは安全性に責任を持っており、言い訳は許されない」と話した。
 これに先立ち、タカタは18日、米高速道路交通安全局(NHTSA)に書類を提出。製品の欠陥を認めたうえで、当局の調査に全面的に協力することに同意した。NHTSAのローズカインド局長は19日の記者会見で、部品確保などの作業が複雑なことから「(リコール対応が)数年かかるのは間違いない」と指摘。根本原因がいつ解明するかは「わからない」と話した。
 NHTSAはまた、不具合の原因について、タカタ側にさらなる調査を求めた。エアバッグを膨らませるためのガス発生剤が長期間にわたり湿気にさらされ、発火しやすくなったとの見方を示したが、「根本原因に関する特定の情報はない」ためだ。
 問題のエアバッグは、衝突時に破裂して金属部品が飛び散るおそれがあり、米国内で少なくとも5件の死亡事故が確認されている。このため、NHTSAは昨年、リコールを全米規模に広げるようタカタに求めたが、タカタは不具合が起きやすい高温多湿の地域に限定し、全米への拡大は拒否。ホンダなど自動車メーカーが自主的にリコールを進めていた。
 NHTSAはこうしたタカタの姿勢を繰り返し批判。今年2月には「タカタの調査への協力が不十分」として、1日あたり1万4千ドル(約170万円)の罰金を科すと発表した。タカタは今回、当局とこれ以上対立することは得策でないと判断し、リコールに応じたもようだ。ただ、NHTSAは、今後の調査の進展次第では「さらなる罰金もありうる」(ローズカインド局長)としている。
 タカタの高田重久会長兼CEO(最高経営責任者)は19日、「安全性向上のための道筋をつける合意に達したことを、うれしく思う。NHTSAや自動車メーカーと緊密に協力していく」とのコメントを出した。(ワシントン=五十嵐大介)


毎日新聞 2015年05月20日 13時46分
タカタ:全米リコール倍増3380万個…欠陥認める
 【ワシントン清水憲司】自動車部品大手タカタの欠陥エアバッグ問題で、米運輸当局は19日、全米でのリコール(回収・無償修理)を実施すると発表した。タカタはこれまで、リコールは南部などを優先し、全米に広げることに難色を示していたが、エアバッグに欠陥があったことを認めた上で、方針を転じた。リコール対象のエアバッグは従来の約1600万個から倍増し、計約3380万個に拡大する。米国やマレーシアで6人が死亡した欠陥エアバッグ問題は、米国で過去最大規模のリコールに膨らむ見通しだ。
 欠陥エアバッグは、作動時に内部の金属片が飛び散り、運転手や同乗者を死傷させる事故が相次ぎ、日米など全世界で2000万台以上のリコールが行われている。ホンダなど自動車各社が原因調査を兼ねた「調査リコール」を進めてきたが、タカタは18日付の報告で米当局に製品の欠陥を正式に認め、求められていた全米リコールにも同意した。これに伴い、正式なリコールに移行し、対象エアバッグは運転席用1760万個、助手席用が1620万個に増加する見通し。
 原因について、米当局は「根本原因はまだはっきりしない」としながらも、タカタや自動車各社、独立機関の調査結果などから「長期間にわたる水分の染み込みが要因」と指摘。エアバッグを展開させる化学薬品の構造が水分で変わり、異常に大きい爆発を起こして金属片が飛び散ったとの分析を示した。
 リコールは、日米欧の自動車メーカー11社のタカタ製エアバッグ搭載車が対象。代替品の供給能力に限界があるため、リコールは米南部など暑くて湿潤な地域から手掛け、順次、全米に拡大する。フォックス運輸長官は「大きな前進だ。できるだけ早く安全な製品に交換するため、積極的に行動する」との声明を発表し、タカタの取り組みを監督する考えを表明した。
 運輸当局は2月、原因調査への協力が不十分として、タカタに1日当たり1万4000ドル(約170万円)の罰金を科すと発表していたが、今回の対応で打ち切った。
 タカタはリコール対応などで2015年3月期連結決算で295億円の最終(当期)赤字(前期は111億円の黒字)に転落しており、リコール拡大で業績低迷が長引く可能性がある。


日本経済新聞 2015/5/20 11:39
タカタ、全米でリコール 過去最大規模3400万台
 【ニューヨーク=杉本貴司】米運輸省は19日、欠陥エアバッグのリコール(回収・無償修理)を全米規模で実施することでタカタと合意したと発表した。対象は3400万台近くに上り、一度のリコールとしては米国で過去最大規模となる。タカタは米国以外でもリコールを拡大することを求められる可能性が高い。欠陥エアバッグを巡る問題が異例の事態に発展してきた。
 米運輸省によると、タカタはエアバッグに欠陥が存在することを認めた。そのうえで「タカタが車の運転席と助手席に搭載されたエアバッグ部品のリコールに合意した」とした。エアバッグの基幹部品である「インフレーター」を取り換える。
 3400万台は米国で2年間に売れる新車全体に匹敵する。2014年には米ゼネラル・モーターズ(GM)が欠陥放置問題の発覚後にリコールを連発し、82件で約2700万台に上った。タカタ問題は1件でGMを大きく上回る。
 タカタのエアバッグは作動時に異常破裂して金属片が運転手らに刺さる事故が発生した。これまでに少なくとも世界で6人の死亡事故が確認されている。
 米監督官庁の運輸省・高速道路交通安全局(NHTSA)は昨年から、責任を持ってエアバッグのリコールに応じるようタカタに求めてきた。タカタは、自動車メーカーによる調査目的も含めたリコールに協力する立場を主張してきた。
 NHTSAは今回、タカタに対して60日以内に自動車メーカーと具体的なリコールの手続きを決めるよう要請した。リコールは通常、自動車メーカーが顧客に通告して販売店などで対応する。今回も同様の手順を踏襲する可能性が高いが、タカタが一定の責任を負う形になりそうだ。
 また、タカタが欠陥を正式に認めたことで、これまでの調査リコールではなく、正式リコールへの切り替えを求められる公算も大きい。調査リコールは原則、自動車メーカーの費用負担で進めているが、正式リコールになればタカタの費用負担が重くなることは避けられない。同社の高田重久会長兼社長は「NHTSAおよび自動車メーカーと全面的に協力し、ユーザーの安全確保を最優先にして予防的処置を行う」とする声明を出した。
 タカタは15年3月期連結決算で、欠陥エアバッグのリコール関連費用などとして586億円を特別損失として計上し、同期の最終損益が295億円の赤字となった。今回、全米リコールに応じることで費用が一段と膨らみそうだ。米運輸省は欠陥の根本的な原因は未解明としており、原因究明や管理体制の強化もタカタに命じた。


読売新聞 2015年05月20日 10時36分
タカタ製品、3380万個リコール…米国最大
記者会見するNHTSAのローズカインド局長(19日、ワシントンで)=安江邦彦撮影
 【ワシントン=安江邦彦】自動車部品大手タカタが製造したエアバッグの異常な破裂で死傷者が出た問題で、米高速道路交通安全局(NHTSA)は19日、タカタが製品の欠陥を認め、全米リコール(回収・無償修理)に同意したと発表した。
 対象は、すでに自動車メーカーが自主的な「調査リコール」などで回収した分も含めて約3380万個に及び、米国で最大のリコールになる。
 タカタは同日までに4件の欠陥報告を届け出た。運転席側が1件(約1760万個)、助手席側はこれまでの判明分より新たに2件(約850万個)増えて3件(計約1620万個)となった。これらのうち1570万個は、すでにメーカーなどによる回収の対象となっている。全米リコールに関係する自動車メーカーは、ホンダやトヨタ自動車、米ゼネラル・モーターズ(GM)など11社に上る。
 これまでタカタは「原因が分からない」などと欠陥を認めず、NHTSAが昨年11月から要請していた全米リコールを拒否。調査リコールへの協力にとどめていた。正式なリコールに発展したことで、顧客への連絡の徹底や部品の迅速な交換が促される。
 NHTSAのローズカインド局長は19日の記者会見で「湿気がインフレーター(エアバッグを膨らませるガス発生装置)に使われる火薬の構造に影響しうることは明らかだ」と述べた。
 タカタは、今年2月から科されている1日1万4000ドル(約170万円)の制裁金が実質免除される。高田重久会長兼最高経営責任者(CEO)は「NHTSAと自動車メーカーと引き続き協力し、ドライバーの安全を高める」との声明を発表した。


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