2015-06-05(Fri)

那覇空港トラブル 事故防止の抜本策は民間専用化しかない

空自ヘリが原因 防衛相が言及 自機に対する離陸許可と誤認識 「軍民共用」を検証せよ 

5日の閣議後会見で中谷元・防衛相は、離着陸トラブルについて、
空自ヘリの誤認が原因との認識を示した。

中谷氏は、トラブルについて、
「CH47が滑走路上で離陸待機中の全日空機に対する管制官からの離陸許可を
自機に対する離陸許可と誤認識して離陸してしまった」
と説明。

「大変遺憾で、再発防止と安全対策に全力で取り組む」と述べ、
運輸安全委員会の調査に協力する姿勢を示した。
 
また、トラブルが発生した3日に航空機を保有する全部隊に
管制指示の厳守と基本手順の徹底を図るよう指示したことも明らかにした。

<社説>
琉球新報)那覇空港トラブル 民間専用化で事故を防げ(6/5)
沖縄タイムス)[那覇空港トラブル]「軍民共用」を検証せよ(6/5)





以下引用



琉球新報 2015年6月5日 6:02
<社説>那覇空港トラブル 民間専用化で事故を防げ


 一歩間違えば大惨事だった。民間機と自衛隊機の共用という那覇空港の弊害があらためて浮き彫りとなった。事故防止の抜本策は民間専用化しかない。
 那覇空港で3日、離陸滑走中の全日空機の前を航空自衛隊のヘリコプターが横切って飛行し、全日空機が離陸を中止した。その直後、日本トランスオーシャン航空(JTA)機が全日空機の後方に着陸した。
 航空機が衝突しかねない重大なトラブルだ。国土交通省によると、管制官は「待機」の指示を出したのに、空自ヘリは離陸していた。一方、管制官はJTA機にも着陸やり直しを指示したが、どの時点で指示が出たのか分かっていない。JTA機長は「指示を受けたのは着地後だった」と説明している。
 事故につながる恐れのある重大インシデントとして運輸安全委員会が調査を始めた。航空評論家の小林宏之氏は管制官と自衛隊機、JTA機のコミュニケーションの失敗、確認不足を指摘する。事実解明を急ぎ、関係機関は一刻も早く再発防止策を講じてほしい。
 今回のトラブルの根底には、那覇空港の過密化と自衛隊との共用という二重の問題がある。
 那覇空港の発着数は羽田、成田、福岡に次ぐ14万8千回(2013年度)である。1本滑走路の空港では福岡空港に次いで多いが、北九州空港や隣県にも空港がある福岡と沖縄を単純には比較できない。那覇空港の過密度は際立っている。1時間当たりの滑走路処理容量は発着数33回で、日中のピーク時は既に処理容量に達している。
 滑走路増設に向けた調査は、2015年までには夏場を中心に航空旅客需要に対応できなくなる可能性を指摘していた。那覇空港の運用は限界に来ているのである。
 過密状態に加え、自衛隊機の混在は那覇空港の安全性を損ねている。1985年には全日空機と自衛隊機の接触事故が起きた。近年では13年に戦闘機のパンクで滑走路が約1時間閉鎖され、2千人余に影響が出た。
 民間機と自衛隊の共用空港は他県にもあるが、発着数は那覇空港を大幅に下回っている。那覇市議会は自衛隊機の重大事故が発生するたびに、民間専用化を求める意見書を可決してきた。
 那覇空港で滑走路の増設が進んでいるが、民間専用化による安全確保の抜本策を講じるべきだ。事故が起きてからでは遅い。



沖縄タイムス 2015年6月5日 05:30
社説[那覇空港トラブル]「軍民共用」を検証せよ


 航空自衛隊ヘリコプター1機と民間機2機が関係した離着陸トラブルが3日、那覇空港で発生した。機体同士の衝突など大事故につながる可能性があったとして、国の運輸安全委員会が「重大」な案件と位置付け調査に入った。
 トラブルは、自衛隊ヘリが管制官から離陸を許可されたと誤って判断し、離陸したことが契機になったようだ。結果、離陸の許可を受けて全日空機が滑走路を加速する中、ヘリが前方上空を横切ったため、急きょ離陸を中止した。
 さらに、全日空機の離陸後に着陸を許可されていた日本トランスオーシャン航空(JTA)機に、管制官が着陸のやり直しを指示したが、JTA機はそのまま着陸。全日空機の後ろ約400~500メートルまで接近していた。JTA側は、やり直しの指示が来たのは着陸後としている。
 こうした二重のトラブルはなぜ起きたのか。
 航空機は離着陸時であっても高速で運航されており、瞬時の判断の誤りで命取りになりかねない。管制官との間で交わされる指示の取り違えがあること自体考えにくいが、まずは客観的な管制データと関係者から綿密に状況を聴き、トラブルの直接的な原因を究明してほしい。
 もう一つは、「過密状態」「軍民共用」と指摘される那覇空港の現状や特異性と今回のトラブルに関係がないかどうか検証する必要がある。離着陸回数は2013年度時点で14万8千回、1日平均400回を超え、第2滑走路が増設されるまでどう安全に運用するのか重要な課題だ。
    ■    ■
 国土交通省などの試算では1時間当たりの滑走路処理能力を超える時間帯がある。好調な沖縄観光を背景に航空各社はしのぎを削って沖縄路線で勝負を懸けているが、安全性をおろそかにした経済発展はあり得ない。官民挙げて現滑走路の適正運用を目指してほしい。
 「軍民共用」についても今日的課題といっていい。
 自衛隊が関係した事故は1985年に自衛隊機と旅客機の接触で旅客機エンジンが破損した重大なケースがあるが過去10年をみても、自衛隊機のパンクや滑走路進入で滑走路閉鎖や離着陸のやり直しがたびたび起こっている。
 空自戦闘機のパンクで空港が一時閉鎖された2008年には、那覇市や豊見城市の議会が「民間専用化」を全会一致で決議した。「軍民」の多種多様な航空機を管制する特異な状況を解消するためにも民間専用化の議論は、避けて通るべきではない。
    ■    ■
 那覇空港は言うまでもなく沖縄の玄関口だ。今後沖縄が日本やアジア・太平洋地域とともに発展するゲートウエイ(出入り口)機能も拡充される方向で、物流を中心とした24時間化がすでに始まり、関連産業の集積を見込む。
 航空機整備事業も進んでおり、空港を拠点にした複合的な産業に発展するビジョンも描かれている。そのためにも空港の安全運用は欠かせず、今回のトラブルを契機に広く沖縄の将来と結び付け、空港のあり方を考える機会にしてほしい。

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沖縄タイムス 2015年6月5日 10:05
過密さ際立つ那覇空港 滑走路1本でも着陸回数全国4位
那覇空港=2014年9月
 国交省のデータによると、2013年度の那覇空港への着陸回数は7万4241回に上り、04年度と比べて1万6786回増えている。
 着陸回数の多さで全国の空港と比べると、13年度には福岡(8万7123回)に次いで4位にランクインした。滑走路が1本しかないにもかかわらず、2本整備してある大阪国際(6万9576回)や新千歳(6万7417回)を上回り、過密さが際立つ。
 今回のトラブルが起きたのは離着陸のピーク時。県交通政策課によると、1日のうち混雑するのは午前11時~午後2時で、航空自衛隊のヘリが離陸して民間機が急停止した午後1時25分と重なる。
 抜本的な解決には、新滑走路が必要だが、完成には20年3月まで待たないといけない。同課の担当者は「他の時間帯に割り振れば解消につながると思う。国や航空会社などで、調整が必要なのではないか」と話した。


沖縄タイムス 2015年6月5日 07:05
沖縄県が空自に再発防止要請 那覇空港トラブル
 那覇空港で発生した航空自衛隊機の管制の指示誤認のトラブルを受け、沖縄県の池田竹州基地防災統括監は4日、県庁で空自第83航空隊司令部の堀豊監理部長に「一歩間違えば人命・財産に関わる重大事故につながりかねず、遺憾」として再発防止や原因究明を申し入れた。
 県への通報が発生から約6時間後だったことに「極めて残念」として、迅速な通報も強く求めた。堀部長は「心配をかけて申し訳ない」と述べ、調査に協力していると説明したという。
 一方、全日空(ANA)沖縄支店と日本トランスオーシャン航空(JTA)の幹部も同日、県の求めに応じて県庁をそれぞれ訪ね、真栄里嘉孝交通政策課長に状況を説明した。ANA側は離陸を緊急に取りやめた経緯を説明し、JTA側は「お騒がせし申し訳ない」と謝罪した上で、調査中としてコメントは控えたという。


沖縄タイムス 2015年6月5日 06:17
「待機」反し空自ヘリ離陸 那覇空港トラブル
 航空自衛隊那覇基地のCH47輸送ヘリ1機と民間機2機が関係した那覇空港の離着陸トラブルで、最初に滑走路上空を横断飛行した空自ヘリは、管制官から「待機」の指示を受けていたのに離陸していたことが4日、国土交通省への取材で分かった。管制官は、準備が整っていた全日空機に先に離陸許可を出したが、これをヘリが自らへの許可と誤認して飛び立っており、ヘリの管制指示違反の可能性が高い。
 運輸安全委員会の航空事故調査官3人は4日、那覇空港の管制官や空自ヘリ、日本トランスオーシャン航空(JTA)機のパイロットらに話を聞くなど調査を始めた。民間機2機の飛行記録装置と音声記録装置も回収した。
 トラブルは3日午後1時25分ごろ発生。離陸許可を受けた全日空機が滑走路で加速し始めたが、空自ヘリが前方上空を横切ったため、離陸を中止した。
 管制官は、着陸のため後方にいたJTA機にやり直しを指示。同機は着陸し、滑走路上で全日空機の後ろ約400~500メートルまで接近した。
 JTAによると、パイロットは「着陸後、(減速のため)逆噴射装置を作動させたころにやり直しの指示を受信した。再び離陸するより着陸作業を続ける方が安全と判断した」と話している。


琉球新報 2015年6月5日 7:17
管制官指示復唱、確認できず 那覇空港トラブルの空自ヘリ
 【東京】那覇空港で航空自衛隊のヘリが離陸滑走中の旅客機の前方上空を横切り、その後旅客機同士が衝突しそうになったトラブルで、国土交通省航空局は4日、空自ヘリが離陸の際に管制官の指示を復唱したか確認できていないことを明らかにした。航空機は誤解を防ぐために、指示を復唱後に行動することが定められている。トラブルが発生する直前、管制官が空自ヘリに待機を指示した際にはヘリが復唱していたが、その後離陸した。
 一方で来県中の国交省運輸安全委員会の航空事故調査官3人は4日、トラブルに関係した日本トランスオーシャン航空(JTA)のパイロットと空自の操縦士2人、乗組員1人から当時の状況を聞き取った。
 民間機の飛行記録装置と音声記録装置は4日までに東京へ送られ、今後分析する。調査官は5日に沖縄を離れ、東京で全日空機のパイロットからも聴取する。吉田眞治航空事故調査官は「1年をめどに報告書を出す」と話した。
 管制官と3機は同じ無線周波数で交信していたが、それぞれの機体への指示は通常通り「コールサイン」で明示していた。航空局は運輸安全委員会による調査中として、管制官とパイロットとのやりとりの詳細は明らかにしていない。
 空自那覇基地は「詳細については把握していない」としている。
 国交省航空局は、空自ヘリの離陸許可の復唱について「全日空機の復唱がヘリの復唱と重なっていた可能性もある」としている。


東京新聞 2015年6月5日 朝刊
那覇管制 やり直し指示 説明覆す
 航空自衛隊ヘリコプター一機と民間機二機が関係した那覇空港の離着陸トラブルで、管制官から着陸やり直しの指示を受けた日本トランスオーシャン航空(JTA)機のパイロットが、そのまま着陸した理由を「着陸を継続した方が安全だと判断した」と話していることがJTAへの取材で分かった。
 着陸やり直しの指示について、国土交通省はこれまで「着陸前に出した」としていたが、四日に「滑走路端を過ぎた後に出した。その時点で接地していたかは不明」と説明を変更した。
 JTAによると、パイロットは「着陸後、(減速のため)逆噴射装置を作動させたころにやり直しの指示を受信した」と話している。管制官の指示のタイミングが適切だったかも、運輸安全委員会の原因調査の焦点となりそうだ。
 安全委の航空事故調査官は四日午後も、JTAを含めた関係者から事情を聴くなどして調査を進めた。民間機二機の飛行記録装置と音声記録装置も回収、東京で詳しく分析する。
 着陸許可を受けたJTA機のパイロットは、滑走路の全日空機が離陸のため加速を始めたのを視認し、着陸への支障はないと判断。着陸後に管制官からやり直しの指示を受け「既に逆噴射装置を作動させており、再び離陸するより着陸作業を続ける方が安全と判断した」と話したという。
 国交省によると、着陸しようとする機体が滑走路端に到達した時点で、滑走路上に離陸機がいても、二機が千八百メートル以上離れていれば着陸できる。今回のトラブル時の距離は分かっていない。

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