2015-06-08(Mon)

戦争法案 「憲法違反」識者が指摘 安保法制は廃案しかない

憲法審で全員違憲 憲法学者の声 廃案へのばねにしたい 根本から問い直すときだ

<各紙社説・論説>
朝日新聞)「違憲」法制 崩れゆく論議の土台(6/6)
朝日新聞)安保法制 違憲との疑義に答えよ(6/5)
毎日新聞)安保転換を問う 「違憲法案」見解(6/6)
東京新聞)安保法制審議 違憲でも押し通すのか(6/6)

北海道新聞)新安保法制 識者の違憲見解 揺らいだ法案の正当性(6/6)
信濃毎日新聞)安保をただす 政府の法案 憲法違反の指摘は重い(6/6)
信濃毎日新聞)安保をただす 憲法学者の声 廃案へのばねにしたい(6/4)
福井新聞)揺らぐ安保法制 原点に立ち戻って見直せ(6/6)
京都新聞)安保法案「違憲」  強引な手法への警鐘だ(6/6)
神戸新聞)安保法案/「憲法違反」の指摘は重い(6/6)
高知新聞)【安保法案「違憲」 安倍政治を問う】根本から問い直すときだ(6/7)
西日本新聞)安全保障法制 「憲法違反」の指摘は重い(6/7)
熊本日日新聞)安保法制 「憲法違反」の揃い踏みだ(6/6)
南日本新聞) [新安保政策 「憲法違反」明言] 法案の根幹が問われた(6/6)
琉球新報)憲法審で全員違憲 安保法制は廃案しかない(6/7)




以下引用



朝日新聞 2015年6月6日05時00分
(社説)「違憲」法制 崩れゆく論議の土台


 およそ法たり得ないものが国会で論議されているという根本的な指摘に、政府と与党は耳を傾けるべきだ。
 国会で審議が続く安全保障関連法案は憲法に違反する。集団的自衛権の行使を認めるという中身も、憲法改正をせずに事実上の改憲をしようとする手続きのいずれにおいても――。
 衆院憲法審査会で憲法学者3人がそろって「憲法違反」との見解を示した。ほかの多くの憲法学者や日本弁護士連合会も相次いで声明を出している。
 日本は立法、行政、司法が分かれ、互いに監視しあう三権分立をとる。しかしこの相互チェックは、その響きが与える印象ほど行き届いてはいない。
 たとえば、違憲のおそれが強い法がうまれようとするとき、「憲法の番人」といわれる最高裁に出る幕はない。
 ドイツなど一部の国には憲法裁判所があり、それぞれの法律が憲法に適合するか直接判断する。日本はそのしくみをとらず、裁判所に持ち込まれた個々の事件について判断する。
 つまり、違憲のおそれがある法律については、それによってもたらされた結果について異議や救済を申し立てる裁判が起こされ、そこで初めて司法のチェックが入るのだ。
 裁判になっても、訴えた人の権利が実質的に侵害されたとみなされなければ、違憲かどうかの本題に入る前に門前払いされることもある。司法チェックはかなりの時差と回り道を伴う。
 今回の安保関連法案も、仮に国会で成立したら、司法判断が示されるのは、自衛隊員が死傷したり、自衛隊の行為で外国人が危害を受けたりして、訴訟になってからかもしれない。
 だからこそ法を世に出す国会の責任は重い。国会は、みずからの立法行為が将来の司法による審判に本当に堪えうるものなのかどうか、入念に審査する必要がある。その責任が三権分立には織り込まれていると考えるべきだ。
 専門家からの相次ぐ疑義の声を受けて、きのうの衆院特別委員会で、民主党議員は法案撤回を求めた。
 内閣の提出した法案が、国会の場で次々と「違憲」の烙印(らくいん)を押されるのは異常事態と言うほかない。もはや論議の土台が崩れつつあるのではないか。
 ところが、中谷防衛相ら政府側は「行政府による憲法解釈の裁量の範囲内」と言い切る。
 根源的な問いかけを無視し、なにごともなかったかのように国会審議を続けるとしたら、法治国家の体をなさない。



朝日新聞 2015年6月5日05時00分
(社説)安保法制 違憲との疑義に答えよ


 国会で審議中の安全保障関連法案について、国会に招かれた憲法学者3人がそろって「憲法違反だ」と断じた。
 きのうの衆院憲法審査会。内閣が提出した法案の正当性に、専門家が根本的な疑義を突きつけた異例の質疑だった。
 衆院の特別委員会では、自衛隊の新たなリスクなどが論点となっている。その前に、そもそも一連の法案が憲法に照らして認められるのか、原点の議論を尽くす必要性が改めて明確になった。
 憲法審査会には、与野党の協議によって選ばれた長谷部恭男、笹田栄司の両早大教授と小林節慶大名誉教授が参考人として招かれた。もともとは違うテーマでの質疑が予定されていたが、民主党議員から「安保関連法案は憲法違反ではないか」との質問が出て、それぞれが違憲との見解を示した。
 長谷部氏が問題にしたのは、「集団的自衛権の行使は認められない」という従来の政府の憲法解釈を変更し、行使を認めた昨年7月の閣議決定だ。
 長谷部氏は「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。法的な安定性を大きく揺るがす」と批判。笹田氏もまた「自民党政権と内閣法制局がつくってきた定義を踏み越えてしまっている」との見解を示した。
 こうしたやりとりを受け、解釈変更の与党協議にあたった公明党の北側一雄氏は「9条に明確に書かれていない中、どこまで自衛の措置が許されるのか、突き詰めた議論をした」と理解を求めた。それでも、長谷部氏は「他国への攻撃に対し武力を行使するのは自衛というより他衛。そこまで憲法が認めているのかという議論を支えるのは難しい」と一蹴した。
 一方、小林氏は自衛隊による他国軍への弾薬提供などについて、「後方支援というのは日本の特殊概念だ。要するに戦場に後ろから参戦する、前からはしないというだけの話だ」と指摘。その上で「露骨な戦争参加法案だ」と言い切った。
 憲法や安全保障についての3人の考え方は、必ずしも近くない。その3人が、憲法改正手続きを無視した安倍内閣のやり方はおかしいという点で一致したことの意味は重い。
 憲法学界からのこうした批判には「9条だけで国民は守れない」といった反論が必ずある。
 だが、時代の変化に即した安全保障の手立ては必要だとしても、それが憲法を曲げていい理由には決してならない。法治国家として当然のことである。



毎日新聞 2015年06月06日 02時31分
社説:安保転換を問う 「違憲法案」見解


 ◇根本的な矛盾あらわに
 集団的自衛権の行使は、憲法上「許されない」としてきた解釈を「許容される」へと逆転させる。こんな解釈改憲を認めれば、憲法の規範性は損なわれ、憲法に対する国民の信頼は失われかねない。安全保障関連法案がもつ根本的矛盾が改めて突きつけられたと言えよう。
 衆院憲法審査会で、与野党の推薦により参考人として出席した憲法学者3人がそろって、集団的自衛権の行使を認める安全保障関連法案は「憲法違反」との見解を示した。
 とりわけ自民党が推薦した長谷部恭男・早稲田大教授までもが違憲と断じたことを、政府は重く受け止めるべきだ。長谷部氏は「従来の政府見解の基本的論理の枠内では説明がつかないし、法的安定性を大きく揺るがす」と強い懸念を示した。
 この機会に今一度、憲法と集団的自衛権の関係を整理しておきたい。
 憲法9条は、戦争を放棄し、戦力を持たず、交戦権を認めないと定めている。ただ、憲法前文の平和的生存権と13条の幸福追求権から、自衛のための必要最小限度の武力行使は認められると解釈される。一方、日本が直接攻撃されていないのに、他国への攻撃に反撃する集団的自衛権の行使は、必要最小限度の範囲を超え、憲法上許されない−−。歴代政権はこのように解釈してきた。
 ところが安倍政権は、自衛のための必要最小限度の武力行使は認められるという考え方は維持しつつ、安全保障環境が変わったため、その中に集団的自衛権の行使も一部、含まれると、解釈を変更した。
 憲法学者からの「違憲」との指摘に対し、菅義偉官房長官は「憲法解釈として法的安定性や論理的整合性は確保されている。違憲という指摘はあたらない」と語った。中谷元防衛相も「行政府の憲法解釈の裁量の範囲内だ」と述べた。
 だが、安全保障環境の変化という抽象的理由で結論を正反対に変える憲法解釈変更について、法的安定性は維持されていると強弁しても説得力はあるまい。
 憲法審査会では、自衛隊による他国軍への後方支援も議論になった。
 長谷部氏は、関連法案で後方支援の範囲が広がることについて「武力行使と一体化する恐れが極めて強い」と違憲の恐れを指摘した。
 小林節・慶応大名誉教授も「後方支援は日本の特殊概念で、戦場に後ろから参戦するだけだ」と語った。
 関連法案の根幹をなす集団的自衛権と後方支援の2分野で、重大な違憲の疑義が示された。与野党は、憲法との関係について、集中審議を開くなど徹底的に議論すべきだ。



東京新聞 2015年6月6日
【社説】安保法制審議 違憲でも押し通すのか


 やはり憲法違反との疑いは免れない。集団的自衛権の行使を可能にする安全保障法制である。安倍内閣は憲法学者の指摘を重く受け止め、「違憲法案」を強引に成立させることがあってはならない。
 粋な人選か、それとも「墓穴」を掘ったのか。政権与党の自民、公明両党などが衆院憲法審査会の参考人として推薦した有識者が、政府提出の安全保障法制を憲法違反と断じる異例の展開である。
 四日の同審査会で自公両党と次世代の党が推薦した長谷部恭男早稲田大教授が、集団的自衛権の行使を認めた昨年七月の憲法解釈変更に基づく安保法制について「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかず、法的安定性を大きく揺るがす」と指摘した。
 民主党推薦の小林節慶応大名誉教授と維新の党推薦の笹田栄司早稲田大教授も同様に違憲との見解を示した。妥当な指摘だろう。
 憲法九条は、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇と武力の行使を放棄している。憲法で許される自衛権の行使は、日本を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであり、集団的自衛権の行使はその範囲を超え、憲法上許されない。政府はそうした憲法解釈を堅持してきた。
 長年の国会審議を通じて積み重ねてきた集団的自衛権の行使を違憲とする憲法解釈を、安倍内閣が一内閣の判断で変え、行使容認を反映した安保法制の成立を強引に図ることはやはり許されない。
 ところが、安倍内閣は意に介していないようである。
 菅義偉官房長官はきのうの記者会見で「現在の解釈は、従来の政府見解の枠内で合理的に導き出せる。違憲との指摘は当たらない」と強調し、中谷元・防衛相も衆院特別委員会で「憲法解釈(変更)は行政府の裁量の範囲内で、憲法違反にはならない」と述べた。
 法律が憲法違反か否か、最終的に決定する権限を持つのは最高裁判所ではある。
 しかし、著名な憲法学者がそろって、それも国権の最高機関である国会で、安保法制=違憲論を展開したことの意味は重い。
 長谷部氏ら三氏以外にも、全国の憲法学者二百人近くが法案に反対する声明を出している。
 政府は法案撤回に応じるか、せめて今国会成立は断念すべきだ。憲法学者の警告を無視し、国会での議論も尽くさず、「夏までに」という米国との約束を盾に、違憲法案の成立を急ぐべきではない。



北海道新聞 2015/06/06 08:55
社説:新安保法制 識者の違憲見解 揺らいだ法案の正当性


 衆院特別委員会で審議中の安全保障関連法案について、4日の衆院憲法審査会に参考人として招かれた3人の憲法学者がそろって「憲法違反」と断じた。
 これに対し、中谷元・防衛相はきのうの特別委で「行政府の裁量の範囲内であり、違憲との指摘は当たらない」と反論した。
 だが衆院憲法審は、最高法規である憲法のあり方を議論する公式審査機関だ。その場で、与党推薦の参考人も含め全員が違憲との見解を示した意味は極めて重い。
 特別委では現在、集団的自衛権の行使で可能になる具体例などが議論の焦点になっているが、行使を認めること自体の正当性が大きく揺らいだと言える。
 私たちも関連法案の根拠となる昨年7月の閣議決定は憲法を逸脱するものだと主張してきた。あらためて一から議論し直すべきだ。
 参考人は自民党など推薦の長谷部恭男早稲田大教授、民主党推薦の小林節慶応大名誉教授、維新の党推薦の笹田栄司早大教授だ。
 昨年7月の閣議決定は、集団的自衛権行使は認められないという従来の憲法解釈を変更し、行使を容認する内容である。
 長谷部氏は「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。法的な安定性を大きく揺るがす」と指摘した。
 笹田氏も、歴代政権と内閣法制局がつくり上げてきた従来の法制の枠組みを「踏み越えてしまっており、違憲だ」と言明した。
 他国軍の後方支援についても小林氏が「日本の特殊概念で、戦場に後ろから参戦する、前からはしないというだけの話だ。露骨な『戦争参加法案』だ」と批判した。
 中谷氏は特別委で、閣議決定に当たり「安保法制懇談会」の有識者による議論を踏まえたとし、「従来の憲法9条をめぐる議論との整合性を考慮した」と述べた。
 だが安保法制懇は安倍晋三首相の私的諮問機関にすぎない。メンバー14人はいずれも集団的自衛権行使容認派で、憲法学者は1人しか入っていなかった。「結論ありき」の議論だったのではないか。
 3氏は憲法が国家権力を縛る立憲主義の観点からも疑義を呈し、笹田氏は戦前のドイツでナチス台頭を許した「ワイマール(体制)のことを思う」とまで言及した。
 「国会が多数決で法案を承認したら、国会が憲法を軽視し、立憲主義に反することになる」。小林氏のこの指摘を、国会議員はしっかりと肝に銘じてほしい。



信濃毎日新聞 2015年06月06日(土)
社説:安保をただす 政府の法案 憲法違反の指摘は重い


 そもそも今の憲法の下で許される法案なのか―。政府が今国会で成立を目指す安全保障関連法案には根本的な疑問がある。
 条文以前に問うべき点が専門家の指摘であらためて鮮明になった。衆院の憲法審査会に参考人として招かれた憲法学者がそろって法案を「憲法違反」と明言している。政府、与党は重く受け止めるべきだ。
 早稲田大の長谷部恭男、笹田栄司両教授と、慶応大の小林節名誉教授の3人が招かれた。長谷部氏は自民、公明両党などが推薦した参考人だ。
 政府は昨年7月の閣議決定で集団的自衛権の行使を容認した。全員がこれを違憲としている。それぞれ主張は明快だ。
 長谷部氏は「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。法的な安定性を大きく揺るがす」とした。
 小林氏は「憲法9条は海外で軍事活動する法的資格を与えていない。集団的自衛権は、仲間の国を助けるために海外へ戦争に行くことだ」と指摘している。笹田氏も歴代政権がぎりぎり保ってきた枠組みを「踏み越えてしまった」との認識を示した。
 後方支援についても批判が出ている。小林氏は「戦場に後ろから参戦するだけの話だ。兵たんなしに戦闘はできない。露骨な戦争参加法案だ」と断じた。長谷部氏も「外国の武力行使と一体化する恐れが極めて強い」とする。
 政府は、憲法解釈の基本的な考え方を変えるものではないと説明してきた。その言い分が専門家からきっぱり否定された。にもかかわらず、批判や疑義に正面から向き合おうとしない。
 きのうの衆院特別委員会で中谷元・防衛相は「政府による憲法解釈の裁量の範囲内で、違憲ではない」とした。菅義偉官房長官は記者会見で「論理的整合性と法的安定性は確保されている」と繰り返している。
 昨年の閣議決定について、笹田氏は「読めば読むほど、どうなるのだろうかとすっきり理解できなかった。国民の理解が高まるとは思えない」とも述べている。
 法案を審議する状況ではない。民主党が撤回を要求したのは当然だ。本来、改憲しなければできないことを解釈変更という手法で押し切ろうとする―。憲法をないがしろにする政府、与党の姿勢こそ問われねばならない。



信濃毎日新聞 2015年06月04日(木)
社説:安保をただす 憲法学者の声 廃案へのばねにしたい


 安倍晋三政権が夏までに成立させるとする安全保障関連法案に反対する学者の動きが目立ってきた。
 有志の憲法学者らがきのう廃案を求める声明を発表した。170人以上が名を連ねている。
 法案は曖昧な点が多く、自衛隊による海外での武力行使が政府の裁量で広がりかねない。
 国会での政府側の答弁も食い違いが目立つ。自衛隊の活動拡大ありきで、法案づくりを急いだことを裏書きしている。
 論理的で具体的な説明をしないまま、政府、与党が数の力で国会運営を進める恐れがある。憲法学者のこうした取り組みは重要だ。廃案へのばねにしたい。
 声明は憲法に照らし、法案の問題点を端的に突いている。
 まず、安倍政権が歴代政府の憲法解釈を都合よく変えて集団的自衛権の行使容認を閣議決定したこと、安保法制を前提に日米防衛協力指針(ガイドライン)改定に踏み切ったことを挙げた。
 一連の政治手法は、国会をないがしろにしたと指摘。憲法の柱である国民主権や、国家権力を縛る立憲主義をわきまえていないと厳しく批判している。
 次に、集団的自衛権を行使できる存立危機事態である。政府は法案で「わが国と密接な関係にある他国への武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」とした。
 声明は定義が漠然としているため、集団的自衛権の歯止めなき行使につながる恐れがあり、9条に反すると断じた。
 米軍などを後方支援できる重要影響事態に関しては、弾薬提供などを問題視している。9条下で禁じられている「他国の武力行使との一体化」につながり、国際法に反する武力行使に加担する恐れがあると警鐘を鳴らす。
 野党の一部や市民団体などが「戦争法案」と批判を強めている。首相は「全く根拠がないレッテル貼り」と反論したけれど、声明は戦争法案と呼べる十分な根拠があるとした。
 憲法99条は大臣や国会議員らに憲法を尊重し、擁護する義務を負わせている。安倍政権がいかに憲法を軽視してきたか、あらためて指摘したい。廃案にするには野党だけでなく、学者や市民が連携を強める必要がある。



福井新聞 (2015年6月6日午前7時06分)
論説:揺らぐ安保法制 原点に立ち戻って見直せ


 政府、自民党には予想外の展開だっただろう。衆院憲法審査会に招いた憲法学者3人全員が、集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法案を「憲法違反」と断じた。とりわけ自民、公明両党と次世代の党が推薦した長谷部恭男・早大教授が明確に断定したことは、解釈改憲で強引に進めようとする安倍政権の論理体系を根底で否定するもの。原点に立ち戻って真摯(しんし)に議論し直すべきではないか。
 菅義偉官房長官は会見で「法的安定性や論理的整合性は確保されている。違憲との指摘は全くあたらない」と反論した。長谷部氏は自民党が当初予定していた参考人ではなかったようだが、そんなことは言い訳にもならない。
 さらに「全く違憲でないという著名な憲法学者もたくさんいる」と述べたことに違和感がある。国会における憲法審査会の位置付けを否定するような発言だ。
 安保法案論議で焦点になっているのは集団的自衛権が「限定的」という枠を超えて拡大していく懸念と自衛隊の安全性のリスク。だが憲法審査会での質疑であぶり出されたのは、法制の立脚点の危うさである。
 学者3人は立場も考え方も異なる。例えば民主党推薦の小林節・慶大名誉教授は改憲派の代表格。同氏は「憲法9条2項で、日本には海外で軍事活動する法的資格を与えられていない」として「露骨な戦争参加法案だ」とまで言い切った。
 改憲に積極的な維新の党が推薦した笹田栄司・早大教授も「自民党政権と内閣法制局がつくってきた安保法制はぎりぎりのところで合憲性を保ってきた。今回は(その定義を)踏み越えてしまった」と強調した。
 一方の長谷部氏は憲法改正に慎重な立場だが、集団的自衛権行使を認める法案を「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。法的な安定性を大きく揺るがす」と厳しく論じた。
 こうした参考人の指摘は昨年7月の閣議決定時に国民の関心を集めた論点だった。菅官房長官は既に閣議決定していることを成果として強調したが、1強多弱の政治力学で押し切ったものだ。この本質的な部分に学者がレッドカードを突きつけたことになる。
 「9条違反」として安保法案の廃案を求める憲法学者グループは「法案策定までの手続きが立憲主義、国民主権、議会制民主主義に反する」と批判している。
 集団的自衛権の行使容認をめぐっては1983年2月の衆院予算委で角田礼次郎・内閣法制局長官が「憲法改正の必要がある」と答弁。歴代長官経験者も同様の見解を示している。
 安保政策の歴史的転換点に立つ議論だ。緊張感を増す国際情勢に即応する安保体制が必要というなら「憲法の枠内に収まっている」ことを憲法学者にも納得させる必要がある。強弁姿勢の政権体質では、8割以上が「十分に説明しているとは思わない」(共同通信社世論調査)とする、主権者たる国民の根強い懸念にも答えることができない。



[京都新聞 2015年06月06日掲載]
社説:安保法案「違憲」  強引な手法への警鐘だ


 自衛隊の海外での活動拡大を図る安全保障関連法案の衆議院審議の行方を左右する「潮目」となる事態ではないか。
 衆院憲法審査会の参考人質疑で集団的自衛権の行使を可能にする安保法案について、3人の憲法学者全員が「憲法違反」と断じた。国の最高法規である憲法に違反する法律は存在し得ないことを考えれば違憲との指摘の意味は重い。
 憲法審査会は、国会法によると「日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査」を行うと規定される。衆参両院に置かれ、憲法改正原案が発議されたときには審査する重要な機関だ。現在は改正が必要な項目などについて議論を進めている。平和主義を基本原則とする憲法に密接に関連する安保法案を扱う十分な資格がある。
 参考人として招かれたのは早稲田大の長谷部恭男教授と笹田栄司教授、慶応大の小林節名誉教授の3人。長谷部氏は自民、公明両党と次世代の党、小林氏は民主党、笹田氏は維新の党が推薦した。
 口火を切った長谷部氏は、集団的自衛権の行使について「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」と指摘し、小林氏も「憲法9条は海外で軍事活動する法的資格を与えていない」と、憲法9条違反との見解を示した。笹田氏も、安保法案に関し、歴代政権と内閣法制局が作り上げてきた従来の法制の枠組みと比べて「踏み越えてしまっており、違憲だ」と明言した。
 自党が推薦した参考人までが違憲としたことに自民党は困惑し、参考人を呼んだ身内の批判を展開している。菅義偉官房長官は記者会見で「憲法解釈として法的安定性や論理的整合性が確保されている。違憲との指摘は全く当たらない」と反論し、火消しに躍起だ。
 集団的自衛権容認は昨年7月、安倍晋三政権が国会審議や国民的議論のないまま閣議決定の形で憲法解釈を大転換した。新たな安保法制の根幹となる考え方で、法案の屋台骨である。
 これを基に安倍政権は4月に日米防衛協力指針(ガイドライン)を国会での議論を経ずに改定し、米議会演説で今国会での法案成立まで公約した。
 3人の指摘は、憲法改正という本道を避けて安保法制変更に前のめりで突き進む安倍政権の強引な手法への警鐘でもある。きのう、4日ぶりに再開された衆院平和安全法制特別委員会は法案の細部の質疑に終始せず、あらためて憲法を軸にした議論を深めるべきだ。



神戸新聞 2015/06/06
社説:安保法案/「憲法違反」の指摘は重い


 憲法は国の最高法規であり、それに反する法律は効力を持たない。憲法98条はそう定める。政府が憲法の理念や規定を踏み越えた法律をつくることなど許されない。
 衆院憲法審査会で、憲法学の専門家3人全員が、審議中の安全保障関連法案を「憲法違反」とする見解を示した。集団的自衛権行使は「他国との武力行使の一体化を禁じる9条に違反する」などと指摘し、「レッドカード」を突き付けた格好だ。
 3人は国を代表する憲法学者であり、その言葉は重い。見解の通りであれば法案は正当性を失う。
 民主党の辻元清美氏は、衆院特別委員会で「深刻な事態で、法案を一度撤回すべきだ」と迫った。
 政府は「憲法解釈の裁量の範囲内で、違憲ではない」と反論する。だが、多くの国民が戦争に巻き込まれる危惧を抱いており、政府による説明が足りないとも感じている。
 「法案への理解を得たい」と言うのなら、「合憲」とする理由を納得できるまで説明すべきだ。
 発言したのは早稲田大の長谷部恭男、笹田栄司両教授、慶応大の小林節名誉教授である。長谷部氏は自民、公明両党など、小林氏は民主党、笹田氏は維新の党が参考人として推薦した。与野党が推す全員が「違憲」で一致した意味は大きい。
 従来の憲法解釈は、自国が攻撃された場合にのみ、個別的自衛権の行使が許される-などとしてきた。
 与党推薦の長谷部氏は、密接な関係にある他国が攻撃された場合に武力を行使する集団的自衛権行使について、「従来の政府見解の枠内では説明がつかない」と述べ、「憲法違反」と明言。「非戦闘地域」から「戦場以外」に範囲を拡大する他国軍の後方支援についても、「外国の武力行使と一体化する恐れが極めて強い」と違憲の疑いを強調した。
 推薦した与党にとって想定外の事態だろう。法案審議への影響を心配する声が上がる。
 今月初めに約170人の憲法学者が廃案を求める声明を発表した。法案を「違憲」とみるのは憲法専門家の大勢と言っていい。
 小林氏は「この法案を多数決で承認したら、国会が憲法を軽視したことになる」とも警告した。立憲主義が損われる恐れがある。国会でも学者らの意見を聞き、憲法との整合性を徹底的に議論すべきである。



高知新聞2015年06月06日08時03分
社説:【安保法案「違憲」 安倍政治を問う】根本から問い直すときだ


 集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法案は、海外での武力行使を禁じた憲法9条に反するのではないか。多くの国民が抱いている疑問に、専門家が明快な答えを示した。
 衆院憲法審査会に参考人として招かれた憲法学者3人全員が、安保法案は「違憲」と断じた。3人には与党推薦の学者も含まれている。
 世論調査でも法案への支持が一向に広がらない中で、政府は今国会での成立を急ぐべきではない。
 自民、公明両党と次世代の党推薦の長谷部恭男・早大教授、民主党推薦の小林節・慶大名誉教授、維新の党推薦の笹田栄司・早大教授。
 集団的自衛権の行使に関して、3人は「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。法的な安定性を大きく揺るがす」「9条は海外で軍事活動する法的資格を与えていない」などと批判した。
 行使を認めたのは昨年7月の閣議決定だ。専守防衛からの大転換を憲法改正によらず、一内閣の判断で決める手法を3人は真っ向から否定した。集団的自衛権の行使は安保法案の「土台」である。それに対して専門家が一致して反対意見を述べた事実は、やはり重いと言わざるを得ない。
 集団的自衛権の行使は必要最小限であり歯止め策もある―。政府のこの訴えについても、「どこまで武力行使が許されるのか不明確だ」「(憲法が禁じる)外国の武力行使と一体化する恐れが極めて強い」とした。不安を感じる民意に沿った主張である。
 菅官房長官は「違憲との指摘は全く当たらない」と一蹴する。しかし、それだけでは国民の疑念は払拭(ふっしょく)されない。憲法と安保法案は論理的に整合性が取れているというのなら、国民が理解できるように理路整然と説明する責任が政府にはある。
 そもそも憲法解釈の見直しによって集団的自衛権の行使を認めることは是か非か。原点に立ち戻り国民的議論の中で問い直さなければならない。
 安保法案をめぐっては、170人以上の憲法学者が「9条を根底から覆す」として廃案を求める声明も出している。
 法案への疑問は尽きず、考えなければならないことは山ほどある。わずかな期間で採決するのは危うすぎる。慎重審議は絶対に譲れない。



=2015/06/07付 西日本新聞朝刊=
社説:安全保障法制 「憲法違反」の指摘は重い


 国会に呼ばれた憲法学者3人がそろって「憲法違反」と言い切った。この指摘は重大である。
 安全保障関連法案の審議が続く衆院で4日、憲法審査会が開かれた。安保法案はこの日のテーマではなかったが、委員が参考人の憲法学者に法案の評価を聞いたところ、興味深い展開となった。
 長谷部恭男早稲田大教授は「集団的自衛権の行使が許されるとした点は憲法違反」と断じ、理由として「従来の政府見解の基本的な枠内では説明がつかず、法的な安定性を大きく揺るがす」と述べた。他国軍への後方支援についても「外国の武力行使と一体化する恐れが極めて強い」と指摘した。
 続いて小林節慶応大名誉教授が「憲法9条は海外で軍事活動する法的資格を与えていない」として憲法違反との見解を表明した。さらに「米国の部隊が最前線でドンパチやり、あとの機能は日本が引き受ける。露骨な『戦争参加法案』だ」と厳しく批判した。
 また、笹田栄司早稲田大教授も「(これまでは)ぎりぎりのところで(合憲性を)保っていると考えていた。今回は踏み越えてしまっており、違憲だ」と断じた。
 長谷部氏は自民党や公明党などが推薦した参考人だ。一方、小林氏は民主党の推薦だが、改憲が持論である。主張やスタンスもさまざまで、一概に「野党寄り」などとくくれない学者3人が、それぞれの学問上の知識と信念に照らして「違憲」と判断した。
 この事実は、昨年の閣議決定や今国会に提出された安全保障関連法案は違憲の疑いが強い-という見解が、憲法学者の間で主流であることを示している。
 やはり「集団的自衛権は行使できない」とする長年の憲法解釈を強引に変更し、その閣議決定に基づいて、安全保障法案を作り上げたこと自体が、無理筋なのだ。
 安保法制の大前提である憲法との整合性にあらためて疑義が持ち上がった。それでも安倍晋三政権は法案の今国会成立を目指すのか。一度取り下げて、憲法論議からやり直すのが本筋ではないか。



熊本日日新聞2015年06月06日
社説:安保法制 「憲法違反」の揃い踏みだ


やはりと言うべきか、当然と言うべきか。国会で審議中の集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法案について、衆院憲法審査会に参考人として招かれた憲法学の専門家3人のいずれもが「憲法違反」との認識を表明した。
 その中には自民、公明の与党と次世代の党が推薦した憲法学者も含まれている。3人の共通認識に従えば、現行憲法下でも集団的自衛権を行使できるとした、安倍晋三内閣による憲法解釈変更の閣議決定自体が「違憲」となる。
 菅義偉官房長官は記者会見で、集団的自衛権の行使容認について「憲法解釈として法的安定性や論理的整合性が確保されている。違憲との指摘は全く当たらない」と反論した。だが、武力による国際紛争解決を禁じる憲法が他国の戦争への参加を認めることなど論理的にあり得るのか。市民感覚としても疑念は膨らむばかりだ。
 衆院憲法審査会での参考人陳述は重く受け止める必要がある。法案審議を急ぐべきではない。ここはいま一度、憲法解釈という根本に立ち返った議論が求められる。
 憲法審査会はもともと立憲主義などをテーマに開かれたが、野党議員の質問をきっかけに安保法案をめぐる議論が展開された。
 自公など推薦の長谷部恭男・早稲田大教授は「集団的自衛権の行使が許されるとした点は憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な枠内で説明できない」と指摘。他国軍への後方支援も「(憲法が禁じる)外国の武力行使と一体化する恐れが極めて強い」と述べた。
 民主推薦の小林節・慶応大名誉教授も「違憲だ。憲法9条は海外で軍事活動する法的資格を与えていない」と明言。「後方支援は日本の特殊概念で、戦場に後ろから参戦するだけの話」「露骨な『戦争参加法案』だ」と断じた。
 維新推薦の笹田栄司・早稲田大教授も、安保法案は歴代政権と内閣法制局が作り上げてきた従来の法制の枠組みから「大きく踏み越えてしまっており、違憲だ」との認識を示し、「後方支援については小林名誉教授と同じく、大きな疑問を感じている」と述べた。
 「違憲」で揃[そろ]い踏みの3人だが、裏を返せば「集団的自衛権を行使するためには、憲法改正が必要」との見解となろう。その点は本紙も「安保政策を大転換したいのなら、憲法改正を堂々と世に問うべきだ」と主張してきた。
 国会審議の分かりにくさも、元をたどれば無理な憲法解釈変更に原因があるのではないか。自衛隊員のリスクをめぐる政府答弁は、その典型例だろう。法案が成立すると、他国への攻撃に反撃する集団的自衛権行使や後方支援などで自衛隊の海外活動は一気に拡大する。それでも、中谷元・防衛相は「リスクは増大しない」の一点張り。おそらく「参戦」の印象を回避する思惑からではないか。
 このままでは国民の理解は進まず、正しい判断ができない可能性が大きい。こんな状況で審議が進み、採決に持ち込まれるようなことがあってはならない。



南日本新聞 (2015/ 6/6 付 )
社説: [新安保政策 「憲法違反」明言] 法案の根幹が問われた


 衆院憲法審査会の参考人質疑で、自民党などが推薦した学者を含む3人全員が、集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案を「憲法違反」と断じた。
 法案審議がヤマ場に差しかかっている時に異例の事態だ。与党の「オウンゴール」とも言える。
 だが、法案について憲法学の専門家がそろって「違憲」と批判した意味は重い。法案が根幹から問われたからだ。
 安保関連法案はそもそも憲法に照らして疑義はないのか。国民が十分納得できるよう、政府は説明責任を果たすべきである。
 3人の学者は違憲の理由をそれぞれ次のように述べた。
 自民、公明両党と次世代の党が推薦した早稲田大の長谷部恭男教授は「従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない」とした。
 維新の党推薦で早大の笹田栄司教授も、従来の法制の枠組みと比べ「(合憲性を)踏み越えてしまって違憲だ」と述べた。
 民主党推薦の慶応大の小林節名誉教授は憲法9条違反との見方を示した。「9条は海外で軍事活動する法的資格を与えていない」
 政府はきのう、衆院平和安全法制特別委員会で弁明に努めた。
 法案撤回を求められた中谷元・防衛相は「違憲ではない」と強調した。憲法解釈を変えて集団的自衛権の行使を認めた昨年7月の閣議決定に関して、「9条をめぐる従来の議論との整合性を考慮した。政府による憲法解釈の裁量の範囲内」と訴えた。
 「安保環境が大きく変化したので、自国の安全を確保するため、条件付きの集団的自衛権行使が必要だ」とも説明した。
 何だか、言い訳に聞こえる。
 これまでの政府見解は個別的自衛権でさえ、限定的にしか認めない論理だったからだ。
 1972年の政府見解は憲法の前文などを引いて、「平和主義を基本原則とする憲法が(個別的自衛権を)無制限に認めているとは解されない」とし、必要最小限度にとどまるべきとした。
 当然ながら、集団的自衛権の行使も禁じた。
 また、歴代の内閣法制局長官も「集団的自衛権の行使容認のためには、憲法改正が必要」などと答弁してきた。
 3人の憲法学者の指摘はこうした見解などとの整合性である。
 政府は、つじつまが合う説明ができないのなら、やはり法案を撤回すべきではないか。



琉球新報 2015年6月7日 6:02
<社説>憲法審で全員違憲 安保法制は廃案しかない


 集団的自衛権行使を可能にする安全保障関連法案について、衆院憲法審査会の質疑に招かれた憲法学の専門家3人の参考人全員が「憲法違反」との認識を表明した。この中には自民、公明両党が推薦した専門家も含まれている。法案が憲法違反であることは明らかだ。安倍晋三政権は法案そのものを取り下げるべきだ。
 政権与党の自公両党の推薦で審査会に参加した早稲田大の長谷部恭男教授は、集団的自衛権行使について「憲法違反だ。従来の政府見解の基本的な論理の枠内では説明がつかない。(憲法が禁じる)外国の武力行使と一体化する恐れが極めて強い」と述べた。民主党の推薦で発言した慶応大の小林節名誉教授も「憲法9条は、海外で軍事活動する法的資格を与えていない」と述べ、9条違反との見解を表明した。
 憲法違反だと指摘するのは審査会に招かれた専門家3人だけではない。法案に反対する憲法学者らが「憲法9条が定めた戦争放棄・戦力不保持・交戦権否認の体制を根底から覆す」として廃案を求める声明を出した。賛同する憲法学者は5日時点で180人を超えた。
 憲法上、長らく禁じてきた集団的自衛権の行使容認については内閣法制局は過去に「憲法改正が必要」と答弁してきた。歴代の内閣法制局長官経験者は行使容認に反対している。
 これに対して中谷元・防衛相ら政府側は「合憲」と主張したが、何の説得力も持ち合わせていない。
 国民の多くが政府の説明責任が十分ではないと感じている。共同通信が5月末に実施した全国電話世論調査では政府による法案説明に81・4%が「十分に説明しているとは思わない」と回答した。
 琉球新報と沖縄テレビ放送が5月末に実施した県内電話世論調査でも法案の今国会成立を目指す安倍政権の方針について、73・2%が「反対」と回答した。沖縄戦体験世代に当たる70歳以上の人では81・1%にも上る。県民の大多数は日本が戦争へと突き進むための法案成立に強い危機感を抱いている。
 戦後70年という節目の年に政府は戦後の安保政策を大転換させようとしている。しかし国民、県民をはじめ、専門家、内閣法制局の歴代長官らも懸念を示している。政府はこうした声に真摯(しんし)に耳を傾けるべきだ。法案を廃案にするしか選択肢はない。

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