2015-06-13(Sat)

労働者派遣法改悪 不可解な維新の対応

拭えぬ懸念、採決急ぐな 待遇改善にはほど遠い 骨抜きでは意味がない    

-----民主党との連携や再編についても橋下氏に近い勢力は慎重論が強く、今回の与党との共同修正を主導したとみられている。安保法制の審議をにらみ、違うテーマとはいえ、野党の連携にくさびが打たれた意味合いは小さくなかろう。
 
維新の党では今回の対応をめぐり内部批判が噴出するなど、路線対立が表面化している。大阪都構想の頓挫を受けて松野頼久代表の下で再出発したものの、党内状況次第で政策が揺れ動く不安がつきまとう。
 
安保法制審議で与野党の対立が強まる中、野党第2党の維新の党の対応が国会に与える影響は決して小さくない。不可解な与党への接近を繰り返せば結局、取りこまれて補完勢力の道を歩む。野党の立場である以上は安倍内閣と対峙(たいじ)していく責任をしっかりと自覚してほしい。(毎日新聞)

-----これまで衆院解散や条文誤記載で二度廃案になった派遣法改正案の今国会での成立を期す与党は、採決への協力を引き出すために維新に同一賃金法案の修正協議を持ち掛けた。維新内の大阪系議員は先の大阪都構想の住民投票で側面支援してくれた首相官邸への恩義があり、修正に応じたとされる。
 
維新執行部は野党協調を標榜(ひょうぼう)してきたが、それより党内の対立回避を優先したのだろうか。

 当初案は、派遣労働者と、受け入れ企業の正社員の待遇について「均等の実現を図る」としていたが、修正で「均等な待遇および均衡のとれた待遇」に変更された。これでは大幅な賃金格差は容認され、企業は勤続年数や責任の重さなどを踏まえ待遇のバランスを考慮するだけでよい。

 さらに一年以内の立法措置を義務付けた部分も「三年以内」「立法を含む」に後退。自民党内に「一つ残らず骨を抜いた」との声があるように完全な骨抜きである。(東京新)


<各紙社説・主張>
朝日新聞)派遣法改正案―待遇改善にはほど遠い(6/13)
毎日新聞)派遣法改正案 不可解な維新の対応(6/13)
東京新聞)同一賃金法案 骨抜きでは意味がない(6/13)
徳島新聞)派遣法改正案 労働者の利益を守りたい (6/7)
高知新聞)【派遣法改正案】拭えぬ懸念、採決急ぐな(6/13)
西日本新聞)派遣法改正案 労働側の不安は消えたか(6/13)
しんぶん赤旗)労働者派遣法改悪 問題山積、それでも強行なのか(6/12)




以下引用



朝日新聞 2015年6月13日(土)付
社説:派遣法改正案―待遇改善にはほど遠い


 労働者派遣法の改正案を巡る衆議院の委員会での審議が終了し、来週中に採決される見通しとなった。改正案は、派遣労働者と派遣先企業の労働者の待遇をできるだけそろえる「均等待遇」の原則が欠けたままとなって、派遣労働者の待遇が改善される見通しはない。
 派遣労働者の数は一時期より減ったとは言っても約111万人を数えている。働き手の間でも不平等が広がる中で、派遣労働者の処遇を改善していくことは、当事者にとって喫緊の課題であり、日本経済全体を底上げするうえでも大切な取り組みだったはずである。
 ところが、衆院委での論議は、自民と維新の協議で一部が骨抜きになった。国民と経済全体にとって重い法案の審議が果たしてこれで良いのか。法改正には参議院での審議も含めて論議する時間がある。論議を尽くしてほしい。
 労働者派遣では、雇用責任を負う派遣会社と、実際に働いている派遣先が違う。働き手にとっては、自分にあった職場をみつけるメリットがある半面、派遣先の意向で待遇が左右されたり、失職の不安にさらされたりするデメリットがある。
 改正案は、派遣会社にキャリアアップの措置を義務づけ、派遣労働者の能力を高めて待遇を良くしたり、正社員になってもらったりする道筋を描く。
 しかし、どんなに派遣労働者が能力を高めても、派遣先の対応が変わらなければ待遇は改善しない。そこで、同じような仕事をしている人の待遇を同じにする「均等待遇」の原則が必要になる。
 多様な働き方を広げるためにも、この原則は不可欠だ。原則を欠いたまま、コストカットのために派遣労働が広がることは避けるべきだ。
 維新、民主など3党が議員立法を目指していた「同一労働・同一賃金」推進法案は、あるべき方向を示していた。派遣労働者と派遣先の労働者の待遇を均等にする法律を、1年以内に作ることが規定されていたからだ。議員立法は、派遣法改正案に足りない部分を補うものとして期待されていた。
 ところが、維新と自民との協議で、そこが後退して、現行法と変わらなくなってしまった。
 改正案は、派遣会社をすべて許可制にし、責任を強化するなど評価すべき点はある。しかし、待遇が悪いままで派遣労働が増えれば、日本の雇用全体の不安定化につながる。国会は、このまま法案を成立させてはならない。



毎日新聞 2015年06月13日 02時30分
社説:派遣法改正案 不可解維新の対応


 今国会の焦点のひとつである労働者派遣法改正案をめぐる動きが急だ。野党の維新の党が衆院厚生労働委員会での法案採決を認める方針を固めたことを受けて、与党は来週に衆院を通過させる構えだ。
 維新の党は、野党が共同提案した「同一労働同一賃金法案」の修正に与党が応じたことを評価して柔軟姿勢に転じた。だが、修正案は野党案を骨抜きにした内容だ。不可解な与党への接近と言わざるを得ない。
 派遣法改正案は派遣労働の期限を事実上撤廃することで「派遣は臨時的」という原則を転換する法案だ。低賃金の派遣労働を固定化させる懸念があるため、民主、維新、生活の党は同じ労働であれば非正規労働者にも正規と同じ賃金を支払う「同一労働同一賃金法案」を対案として提出し、対抗していた。
 ところが野党案を修正したうえで共同提出することで今度は与党と維新の党が実質合意、事態は急転した。維新の党は修正の見返りとして、派遣法改正案に反対はするものの、採決は認める方針を固めた。このため派遣法改正に抵抗していた野党は事実上、分断される形となった。
 維新の党は与党の歩み寄りを「一歩前進」と説明している。野党が個別政策で与党と協調すること自体はいちがいに否定できない。
 だが野党案のうち、正規職員と非正規職員の同一賃金実現を図るとした核心部分には「均衡待遇」とのあいまいな考え方が加えられ、賃金格差を容認する余地を残した。法案の根幹に関わる骨抜きであり、野党案を事実上ほごにしてまで歩み寄る必要があったか、疑問をぬぐえない。
 維新の党はもともと、安倍政権と距離を置く江田憲司前代表ら旧結いの党系の勢力と、橋下徹大阪市長を中心に安倍晋三首相と親和的な旧日本維新の会系の二重構造を抱える。
 民主党との連携や再編についても橋下氏に近い勢力は慎重論が強く、今回の与党との共同修正を主導したとみられている。安保法制の審議をにらみ、違うテーマとはいえ、野党の連携にくさびが打たれた意味合いは小さくなかろう。
 維新の党では今回の対応をめぐり内部批判が噴出するなど、路線対立が表面化している。大阪都構想の頓挫を受けて松野頼久代表の下で再出発したものの、党内状況次第で政策が揺れ動く不安がつきまとう。
 安保法制審議で与野党の対立が強まる中、野党第2党の維新の党の対応が国会に与える影響は決して小さくない。不可解な与党への接近を繰り返せば結局、取りこまれて補完勢力の道を歩む。野党の立場である以上は安倍内閣と対峙(たいじ)していく責任をしっかりと自覚してほしい。



東京新聞 2015年6月13日
【社説】同一賃金法案 骨抜きでは意味がない


 派遣社員の待遇改善を目指した「同一労働・同一賃金」推進法案が事実上骨抜きになった。派遣労働の固定化につながる改正法案は成立の見通しだ。今よりさらに企業寄りの改悪が進むのではないか。
 政府が提出している労働者派遣法改正案は、派遣社員の正社員化も雇用の安定化も期待できない内容だ。むしろ企業にとって「人件費が安く、雇用の調整弁のような働かせ方ができる便利な派遣社員」を増やしかねないものだ。
 そんな「安くて便利」な派遣労働を改めさせようというのが「同一労働・同一賃金」推進法案(同一賃金法案)だった。民主、維新、生活の野党三党が派遣法改正案の「対案」として提出した。派遣受け入れ企業の正社員と派遣社員が同じ内容の仕事をしていれば賃金格差を改善し、いわば「安くない派遣」を目指す内容だった。
 しかし、この当初案が与党との修正に維新が応じて骨抜きになってしまった。
 これまで衆院解散や条文誤記載で二度廃案になった派遣法改正案の今国会での成立を期す与党は、採決への協力を引き出すために維新に同一賃金法案の修正協議を持ち掛けた。維新内の大阪系議員は先の大阪都構想の住民投票で側面支援してくれた首相官邸への恩義があり、修正に応じたとされる。
 維新執行部は野党協調を標榜(ひょうぼう)してきたが、それより党内の対立回避を優先したのだろうか。
 当初案は、派遣労働者と、受け入れ企業の正社員の待遇について「均等の実現を図る」としていたが、修正で「均等な待遇および均衡のとれた待遇」に変更された。これでは大幅な賃金格差は容認され、企業は勤続年数や責任の重さなどを踏まえ待遇のバランスを考慮するだけでよい。
 さらに一年以内の立法措置を義務付けた部分も「三年以内」「立法を含む」に後退。自民党内に「一つ残らず骨を抜いた」との声があるように完全な骨抜きである。
 正社員の大多数は能力に応じて賃金が上がっていく「職能給」で、非正規労働は業務で賃金が決まる「職務給」だ。一足飛びに均等待遇は実現困難だが、野党の当初案はまず非正規の待遇を改善し、見過ごせないほどの格差を縮めていこうとの狙いだった。
 日本経済の長期停滞は少子高齢化が主因である。それは低賃金の派遣労働者増大が拍車をかけた。であるならば派遣労働の待遇改善こそが最大の成長戦略のはずだ。



徳島新聞 2015年6月7日付
社説:派遣法改正案 労働者の利益を守りたい


 企業が派遣労働者を受け入れる期間制限をなくす労働者派遣法改正案の国会審議が、大詰めを迎えた。
 改正案は、条文の誤りや衆院解散で昨年、2度も廃案になった経緯から、安倍政権は9月施行を目指して強い姿勢で臨んでいる。
 政府、与党は派遣労働者の処遇改善につながるとしているが、民主党など野党は不安定な雇用が広がると批判し、真っ向から対立している。
 派遣労働者約126万人の暮らしに大きく影響する法案である。拙速は許されない。慎重な審議を求めたい。
 現行法では、受け入れ期間は秘書など26の専門業務以外は最長3年となっている。改正案は、この業務区分を撤廃し、企業が労働組合から意見を聞き、働く人を入れ替えれば、永続的に派遣労働者を使えるようになる。
 期間制限がなくなれば、正社員から派遣労働者への置き換えが進み、雇い止めや低賃金など不安定な働き方になりがちな派遣労働が広がるのではないか。そんな懸念が拭えない。
 こうした指摘に、政府は雇用の安定に向けて、支援策を盛り込んだと反論する。
 同じ職場で3年間働いた派遣労働者には、派遣先の社員として直接雇うよう依頼するか、別の派遣先を紹介することなどを、人材派遣会社に義務付けている。しかし、直接雇用は派遣先からできないと言われたらそれまでで、実効性は疑わしい。
  2012年の厚生労働省の調査では、事業所が派遣労働者を就業させる理由として「常用労働者数を抑制するため」が14・6%を占めた。また、派遣労働者を正社員に採用する制度がある事業所はわずか13・0%。制度がある事業所のうち、過去1年間に採用したのは1・7%にとどまっている。
  この実態を踏まえれば、「正社員への道を開く」という政府、与党の主張は説得力に欠ける。
  政府は「多様な働き方の実現」を前面に押し出す。確かに勤務地や勤務時間などを選べることは重要だが、それは派遣という労働形態以外でも実現できるはずだ。
  派遣労働はあくまでも臨時的、一時的に人員を補充するための制度である。その原則を見失っていないだろうか。
  派遣労働の問題として、派遣先の正社員との著しい賃金格差がある。民主党など野党3党は、派遣労働者と正社員の均等待遇を求める「同一労働同一賃金推進法案」を、対案として提出した。改正案の審議と併せ、待遇改善について議論を深めてもらいたい。
  今国会ではさらに、一部の専門職を時間規制の対象外とする労働基準法改正案の審議も控えている。いずれも成長戦略の一環としての労働法制の見直しである。
  企業の利益ばかりを優先するのではなく、もう一方の当事者である労働者の声に真摯(しんし)に耳を傾けるべきだ。



高知新聞 2015年06月13日08時08分
社説:【派遣法改正案】拭えぬ懸念、採決急ぐな


与野党が激しく対立する労働者派遣法改正案について、自民、公明両党が衆院厚生労働委員会での審議を終わらせた。
 与党は来週半ばに採決に踏み切る考えだが、「不安定な雇用が広がる」とする労働者側の懸念は拭えていない。強行採決は避け、さらに論議を重ねるよう求めたい。
 現行は企業の派遣労働者の受け入れ期間は専門的な26業務を除き、同じ職場で3年が上限だ。改正案は、この上限や業務の区分をなくす。企業は3年ごとに働く人を入れ替えれば、派遣労働者を使い続けられるようになる。
 業務自体が正社員から派遣労働者へと置き換わり、固定化する恐れは否めない。労働者側や野党が「一生涯、派遣で働く人が増える」と強く懸念するのも当然といえる。
 民主、維新、生活の野党3党は、同じ仕事をする派遣労働者と派遣先の正社員の賃金水準をそろえるための「同一労働同一賃金推進法案」を国会に提出した。今回の改正案に、賃金水準をそろえることを目指して政府が調査研究するとの内容が盛り込まれたのを受けた、対案といってもよい。
 これまでの委員会審議では政府、与党と野党の溝は埋まっていない。にもかかわらず、与党が審議終了へと動いたのは、維新の党が採決に応じる姿勢に転じたためだ。
 与党と維新が同推進法案を修正した上で成立させる方向で合意したことが背景にある。他党と共同提出した法案を単独で修正協議するという維新の対応には首をかしげざるを得ない。
 修正の中身も問題だ。当初案では派遣労働者と正社員の待遇の「均等の実現を図る」としていたが、バランスを取る「均衡待遇」でもよいとした。格差是正のための対応も、1年以内から3年以内に先延ばしし、法制上の措置の義務付けを外している。
 「均衡待遇」は賃金格差を容認することを意味しよう。「同一賃金」を実現するための根幹が事実上「骨抜き」になったといえ、推進法案が派遣労働者の待遇改善につながるかどうかは大いに疑問だ。
 派遣を含む非正規雇用は既に労働者全体の4割近くを占め、将来への不安を招く大きな要因となっている。不安定な雇用を拡大しかねないという懸念を置き去りにして、採決を急ぐことは厳に慎むべきだ。



=2015/06/13付 西日本新聞朝刊=
社説:派遣法改正案 労働側の不安は消えたか


労働者派遣法ができて今年で30年になる。その間、改正が繰り返され、複雑になった。だから一度整理し、分かりやすくしたい‐。
 それは良いが、問題は法律や制度の変更で影響を受ける人がいることだ。特に不利益を被る恐れがある場合は目配りが必要である。
 今回の政府の労働者派遣法改正案はどうか。簡素化の目玉の一つは専門26業務とそれ以外の区分をなくし、一つの職場への派遣期間の上限を一律3年とすることだ。
 派遣を利用する企業には分かりやすくなるし、さらなる利点もある。所定の社内手続きを取れば、期間の更新を続け、同じ派遣労働者を使い続けることができる。
 では、派遣労働者側が3年を過ぎても同じ職場で働きたいと思った場合はどうか。希望はかなわない。「受け入れ企業側は更新できて、本人が駄目なのはなぜか」
 期限の定めがなく同一職場で働いてきた専門業務の派遣労働者はどうなるか。「多くの人が3年後に仕事を失う恐れがある。雇い止め対策をどう考えているのか」
 12日の衆院厚生労働委員会で最後に出た質問である。政府は雇用安定措置があるという。派遣事業者は、仕事の継続を求める派遣労働者を直接雇用するように受け入れ先企業に求めることができる。
 断られればそれまでだ。塩崎恭久厚労相は、専門業務の派遣労働者向け相談窓口を開設することなども説明したが、派遣労働者の不安を解消するものとは言えない。
 改正案で正社員になりやすくなるように、さまざまな措置を講じたと政府は言う。例えば派遣事業者に労働者の技能や知識の向上のための教育訓練を義務付ける。
 衆院厚労委で問われたのは、そうした措置の実効性だが、結局論議はかみ合わないままだった。
 現行法で、違法派遣と知りながら派遣労働者を受け入れた場合、企業が直接雇用の申し込みをしたとみなす制度が10月1日に施行される。経済界の批判が強く、政府が改正を急ぐのも、これを回避するためともいわれる。だが、それは目配りを欠く理由にならない。



しんぶん赤旗 2015年6月12日(金)
主張:労働者派遣法改悪 問題山積、それでも強行なのか


 安倍晋三政権が「戦争法案」とともに今国会で成立を狙っている労働者派遣法改悪案について、自民、公明の与党が維新を巻き込んで、きょうの衆院厚生労働委員会で採決を強行しようとしています。労働者派遣法改悪案は「正社員ゼロ」「生涯ハケン」を押し付ける悪法で、審議をすればするほど問題点が明らかになっています。しかも厚生労働行政をめぐっては年金情報流出問題が発覚し、その問題の優先的な解明が求められています。法案に対する反対の声や年金問題での早急な対応を求める世論を無視した採決の強行は、絶対に許すことができません。
人さえかえれば無期限に
 労働者派遣法改悪案は、専門的な26業務を除いて原則1年、最長3年となっている、企業が派遣労働者を受け入れることができる現在の期間制限をなくし、働き手さえかえれば、無期限で派遣労働者を受け入れることができるようにする法案です。改悪法案の国会提出は3回目ですが、これまで立て続けに廃案になった法案をそのまま出し続けること自体、国会審議を軽視したものです。
 今国会での改悪法案の審議は5月半ばに始まったばかりですが、短い期間にも法案の問題点が浮き彫りになっています。派遣労働者の受け入れ期間が制限されていれば、企業は期限が来てもその業務を続けたい場合は、派遣労働者に直接雇用を申し出なければなりません。ところが期間制限がなくなれば、企業は労働組合の意見を聞くだけで、人を入れ替えたり部署をかえたりして派遣労働者を使い続けることができます。まさに派遣労働者から直接雇用や正社員への道を奪うものです。
 今回の改悪法案の提出に当たって政府は、条文に派遣は「臨時的一時的なもの」であるとの原則を「考慮する」などを盛り込みました。しかし派遣の期間制限をなくし正社員への道を奪っておいて、「考慮する」だけではなんの歯止めにもなりません。派遣労働者にとっても正社員にとっても、改悪法案は百害あって一利なしです。
 しかも法案審議のなかでは、企業が派遣労働受け入れ期間に違反した場合は派遣労働者に労働契約を申し入れたものと「みなす」規定が今年10月から実施予定になっているのに、改悪法案がその前の9月から施行されれば、その意味がなくなることも重大問題として浮上しました。文字通り違法企業が大歓迎するこうした改悪を、厚労省が改悪法案の成立を急ぐ理由として一部の党に説明していたことも明らかになりました。まさに派遣労働者を守るどころか企業の利益優先の厚労省の姿勢が、きびしく問われるのは当然です。
別の法案では解決しない
 改悪法案では現在は派遣の期間制限がない26業務の指定も廃止されるため、専門的な派遣労働者が大量に解雇されるのではないかという不安が広がっています。こうした不安に応えるためにも正社員化を進め、「正社員が当たり前」の働き方を確立すべきです。
 自民、公明が維新と合意した「同一労働同一賃金推進法案」を修正の上成立させるというのは、派遣法改悪の問題点を何一つ解決するものではありません。いま重要なのは派遣法改悪について徹底審議し、改悪法案は国民が望む通り、今国会でも廃案にすることです。

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