2015-07-25(Sat)

16年度概算要求基準 暮らし破壊を加速 150725

各紙社説等 「青天井」を正すべきだ ばらまきにつなげるな 

<各紙社説・主張>
朝日新聞)予算編成―まずは抜け道をふさげ(7/25)
読売新聞)概算要求基準 社会保障費の抑制がカギだ(7/25)
毎日新聞)概算要求基準 ばらまきにつなげるな(7/25)
産経新聞)シーリング 歳出上限なく切れるのか(7/25)
東京新聞)概算要求基準 「青天井」を正すべきだ(7/25)
しんぶん赤旗)16年度概算要求 暮らし破壊の加速は許されぬ(7/25)




以下引用



朝日新聞 2015年7月25日(土)付
社説:予算編成―まずは抜け道をふさげ


 いったん予算を絞ったように見せても、様々な「抜け道」を通じて結局は膨らみ、財政を悪化させていく。
 国の予算編成は、その繰り返しだったと言っても過言ではない。これを断ち切らなければ、財政再建など不可能だ。
 まずは、来年度予算である。
 各省庁が要求を出す際の基準がきのうの閣議で了解された。デフレ脱却と経済再生を目指す安倍政権は今回も、あらかじめ歳出に上限を設けることを見送った。
 重視するのは「特別枠」だ。
 公共事業や教育など、政策判断で増減させやすい「裁量的経費」について、まず今年度の予算から1割減らすことを関係省庁に求める。省庁は9割相当額の3割、つまり今年度実績の27%まで、特別枠分として要求できる。
 テーマは、地方創生やIT(情報技術)・ロボットの開発と活用など、政権が重視する課題の推進だ。役所間で知恵を競い、縦割りを超えて配分のメリハリをつけるのが狙いで、各省庁がめいっぱい要求を出せば4兆円近くになる。
 特別枠という手法は、かれこれ10年以上続いている。一定の効果が認められる一方で、通常の予算が特別枠に看板を掛けかえて復活した例も数多い。
 有効な要求を見極め、総額も絞って財政再建につなげることが「霞が関内」、つまり要求する役所と査定する財務省の作業だけでやれるだろうか。このところ税収が上向きなのを受けて、来年の参院選をにらむ与党には、さっそく予算増を求める動きが目立ってきている。
 特別枠を生かすなら、役所からのすべての要求をわかりやすく一覧にまとめ、国民に示してはどうだろう。
 新国立競技場の建設問題では、国民の怒りが計画を白紙に戻した。負担を強いられる納税者の「常識感覚」を生かさない手はない。
 忘れてならないのが、今年度の補正予算の問題である。
 中国など海外経済の元気のなさを受けて、国内景気もいま一つ力強さを欠く。安全保障法制への対応などから安倍政権の支持率が下がっているだけに、与党から「このままでは参院選を戦えない」と補正を求める声が高まりはしないか、心配だ。
 景気が上向いて税収が増えると、年度予算で気前よく配る。景気が悪くなり始めたら補正予算を組んでてこ入れする。
 そんな繰り返しで、国の借金は1千兆円を超えた。もう、打ち止めにする時だ。
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読売新聞 2015年07月25日 01時05分
社説:概算要求基準 社会保障費の抑制がカギだ


 経済成長を後押ししつつ歳出膨張に歯止めをかける。「経済・財政一体改革」を着実に推進することが重要だ。
 政府が、2016年度予算の大枠となる概算要求基準を決めた。歳出全体の上限はなく、要求総額は2年連続で100兆円を超える見通しとなった。
 16年度からの3年間は、政府の財政健全化計画の集中改革期間にあたる。財務省は、集中改革の初年度にふさわしい予算となるよう、厳しく査定すべきである。
 要求基準は昨年と同様、成長戦略や地方創生など安倍政権の主要課題に予算を重点配分する4兆円規模の特別枠を設けた。公共事業費などの裁量的経費15兆円の1割を削減し、財源を確保する。
 無駄な支出を削り、成長に資する政策に予算を優先して回す狙いは妥当だろう。
 気がかりなのは、特別枠の趣旨に合わない事業が紛れ込む懸念があることだ。昨年は「地方創生」などを名目に、旧来型の道路建設を要求する例も見られた。各府省は、特別枠に便乗するような要求を慎しまねばならない。
 政府は、歳出改革に熱心な府省の予算を優遇する一方、取り組みが遅れた場合は改善を求める「インセンティブ措置」を導入する。各府省は、要求段階から歳出改革に取り組む必要がある。
 予算編成の最大のカギは、歳出全体の3割を占める社会保障費をいかに抑え込むかだ。
 社会保障費は高齢化などで年1兆円規模のペースで膨らむ見込みだが、政府は3年で1・5兆円増にとどめる目標を掲げた。
 概算要求基準では、前年度比6700億円増までは要求を認めるとしている。財務省は内容を精査し、5000億円増に抑制することを目指す。
 医療機関に支払う診療報酬の引き下げなどが検討課題となるが、医師会などの猛反発が予想される。与党内にも、来夏の参院選を意識し、社会保障費の抑制への抵抗が強まっている。
 だが、痛みを伴う改革なしに、社会保障費の拡大にブレーキをかけることはできない。政府は負担増や給付削減も聖域とせず、制度改革を断行すべきだ。
 内閣府は20年度の基礎的財政収支の赤字が、従来の9・4兆円から6・2兆円に減るとする新試算を公表した。成長による税収増が見込まれるためだが、政府目標の黒字化には遠く及ばない。
 目先の税収増に油断して、歳出削減の手を緩めてはなるまい。
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毎日新聞 2015年07月25日 02時30分
社説:概算要求基準 ばらまきにつなげるな


 政府は2016年度予算の概算要求基準を閣議了解した。20年度までの財政健全化計画の初年度に当たり、健全化の道筋がつけられるかが予算編成の焦点だが、基準は歳出総額の上限を示さなかった。
 基準は本来、予算の膨張に歯止めをかけるものだ。上限がなければ、財政規律は緩んだままになりかねない。健全化への決意を疑われても仕方がないのではないか。
 過去の基準は上限を示し、天井を意味する「シーリング」と呼ばれた。国の借金が1000兆円を超す中、重要性は増しているはずだ。
 だが、第2次安倍晋三政権が発足してからは3年連続で上限を示していない。「経済再生なくして財政健全化なし」との方針を掲げ、痛みを伴う歳出抑制よりも経済成長を通じた税収増に頼っているためだ。
 こうした姿勢を反映して、15年度の一般会計予算は96兆円台と過去最大規模になった。16年度予算の概算要求総額も15年度に続いて100兆円規模に膨らむ公算が大きい。
 一方、円安による企業業績の回復などを受け、14年度税収は約54兆円と21年ぶりの高水準に達した。見込み額を2兆円上回り、歳出拡大圧力が与党で強まりつつある。
 来年の参院選を控え、公共事業の拡大を促したり、16年度に改定する診療報酬の引き下げに反対したりする声もある。だが「アベノミクスの成果を振る舞いたい」との思惑から、ばらまき予算にされては困る。
 16年度の概算要求基準は15年度に続いて4兆円規模の巨額の特別枠を設けた。政府の成長戦略に沿った事業を要求できるものだ。各省庁が公共事業などの裁量的経費を前年度比で1割削減して要求することなどで財源を確保するという。
 ただ、成長戦略には、地方創生や農業、中小企業対策などさまざまな政策が盛り込まれている。従来型の非効率な事業が看板を付け替えただけで紛れ込み、ばらまきにつながる恐れがある。
 政府が新たに示した「経済財政の中長期試算」によると、国と地方の基礎的財政収支の20年度の赤字見通しは6.2兆円と従来の9.4兆円から減った。税収増などを反映したものだが、20年度の黒字化という目標達成にはなお遠い。
 しかも試算は「実質2%、名目3%」という楽観的な経済成長率が前提だ。成長頼みでは危うく、踏み込んだ歳出抑制が不可欠だ。
 16年度予算で健全化をどこまで進められるかは、年末にかけての編成作業にかかっている。首相は「歳出抑制につながる制度改革の推進に取り組む」と表明した。かけ声だけで終わらせないでほしい。
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産経新聞 2015.7.25 05:02
【主張】シーリング 歳出上限なく切れるのか


 平成28年度予算編成で各省庁が予算を要求する際のルールとなる概算要求基準が決まった。
 概算要求基準は天井を意味する「シーリング」と呼ばれる。ただ歳出総額の上限は3年連続で設けなかった。
 これで腰を据えた歳出改革を確実に断行できるのか。歳出の大枠を示さず、かえって歳出圧力が高まる事態となれば本末転倒である。
 28年度予算は、基礎的財政収支の黒字化に向けた32年度までの財政健全化計画の初年度だ。安倍晋三政権には、歳出の緩みを許さぬ強い姿勢を貫くよう求めたい。
 公共事業などに充てる経費の要求を1割減らす一方、成長戦略に沿う政策には3・9兆円の特別な要求枠を認めた。基準に基づく各省庁からの要求総額は2年連続で100兆円を超える見通しだ。
 景気が腰折れしないよう柔軟な予算編成を目指すのはわかる。だが、必要以上に景気に配慮して切り込みが甘くならぬよう厳しく査定しなければならない。
 焦点は、中小企業の生産性向上や地方創生といった成長戦略向けの特別枠だ。政権が重視する政策に優先配分し、予算にメリハリをつけるのは妥当である。
 だが、例年設けられる同様の特別枠では、通常予算では認められないような事業を潜り込ませる弊害が指摘される。政策効果を厳しく見極める必要があろう。
 人件費などの義務的経費の削減を促したのは当然だ。高齢化に伴う「自然増」で6700億円の増額要求を認めた社会保障費とともに効率化を徹底してほしい。
 気をつけたいのは、成長に伴う税収増に期待するあまり、歳出改革がおざなりになることだ。
 内閣府の試算では、32年度の基礎的財政収支の赤字幅は6・2兆円で、今年2月に示した9・4兆円より大幅に縮小した。景気回復による税収増などを踏まえた結果だが、それでも巨額の収支改善が必要なことに変わりはない。歳出抑制を緩める余裕はなかろう。
 今後は来年の参院選を意識して歳出圧力が高まるとみられる。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉が妥結すれば、農業対策を求める声も強まろう。
 だが、ここで野放図な歳出を認めるわけにはいかない。新国立競技場計画をみるまでもなく、国民が財政運営に厳しい目を向けていることを忘れてはならない。
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東京新聞 2015年7月25日
【社説】概算要求基準 「青天井」を正すべきだ


 政府が決めた二〇一六年度予算の概算要求基準は、歳出全体の上限も設けない緩い内容だ。財政再建と経済成長の両立を目指すとしながら、実態は参院選を控え不人気な歳出抑制から逃げた格好だ。
 概算要求基準は、各省庁が八月末までに予算要求する際の指針で、本来は天井を意味する「シーリング」と呼ばれ、歳出の上限を示すのが役割だ。例えば、小泉政権は歳出規模が前年度以下とする方針を明確にした。
 ところが第二次安倍政権の発足以降は歳出全体の上限は設けず、シーリングの役割は形骸化している。三度目となる予算編成でも、このやり方が踏襲され、歳出膨張を防ごうとの姿勢は見られない。
 先月末に中長期の財政運営方針として決めた「骨太の方針」は、身内の自民党から「当てにならない成長を当てにして、雨乞いをして…」(稲田朋美政調会長)と批判されたように、甘い成長見通しに基づく税収の大幅増に期待をかける内容だった。
 その骨太方針では「各年度の予算編成は経済情勢に応じて柔軟に対応する」と明記し、予算の自由度を失いたくない政権の意向を示した。だが、柔軟な対応というのは財政規律を疎(おろそ)かにしていいということではないはずだ。参院選対策で歳出圧力が強まった時に歯止めがきかないおそれが拭えない。
 今回の概算要求基準のポイントは、少子高齢化で膨らみ続ける社会保障費は前年度当初予算比で六千七百億円増まで認める。
 公共事業など政策に充てる裁量的経費については同10%減としたが、成長戦略を推進するための予算ならば別途要求を認めるとした。この「推進枠」は三・九兆円にも上る。「予算を最大限獲得することこそ省益」と信じる官僚の行動原理からすれば、この推進枠に各省庁横並びで目いっぱい予算要求することは目に見えている。
 その結果、八月末の各省庁の要求総額は二年連続で百兆円を突破する公算が大きい。上限を設けない青天井のような要求基準では、歳出は膨らむばかりだろう。推進枠から漏れた事業を補正予算で復活させるのも慣例化しており、財政再建の道は見えない。
 「骨太の方針」で明らかになったように、甘い成長見通しを前提にしても二〇年に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する財政再建目標には届かない。その現状に危機感を持つべきだ。まさか最後に増税で帳尻を合わせれば済むと思っているのか。
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しんぶん赤旗 2015年7月25日(土)
主張:16年度概算要求 暮らし破壊の加速は許されぬ


 安倍晋三内閣が、来年度(2016年度)の予算編成の基本的な方針となる概算要求基準を、閣議で了解しました。「社会保障拡充のため」といって消費税率8%増税を強行して3度目の予算編成だというのに、打ち出された方針は、社会保障費の削減をいっそう加速させるものです。この方針に沿って各省庁は8月末までに財務省に概算要求する作業に入り、年末に予算案決定の予定ですが、国民の願いに逆行する予算づくりを推進することは許されません。
国民の苦難は眼中になく
 12年末に政権に復帰した安倍内閣は、3年連続で社会保障費の抑制と削減を行ってきました。今回の概算要求基準は、その削減幅のさらなる拡大を迫るものです。新たなタガは、16年度予算での社会保障費の伸びは6700億円までしか認めないというものです。概算要求時点で8300億円の伸びまでは認めていた15年度予算編成より、さらにきびしくなります。昨年より1600億円もの削り込みを求めるやり方自体が、「社会保障費削減、先にありき」の乱暴な姿勢を示すものです。
 社会保障費の伸びを前年度より減額したのは、景気回復で生活保護利用者が減るためなどと政府は説明します。雇用破壊・低年金など貧困を拡大させる政策を推進しておいて、なぜ生活困窮者が減少するのか、説得力がありません。
 日本の社会保障費は、高齢者人口増や医療技術の進歩などにより、年1兆円程度の「自然増」があるといわれています。それを無理やり抑え込むことは、社会保障の基盤を揺るがし、国民の健康や命を脅かすことにしかなりません。
 かつて小泉純一郎政権の「年間2200億円社会保障費削減」方針は、「医療崩壊」「介護難民」などの深刻な事態を引き起こし、国民のきびしい批判を受けました。安倍政権が狙っているのは、ひとまず引っ込めざるをえなかった「社会保障一律削減」路線の事実上の復活・強化です。
 実際、過去3回の予算編成では、毎年約1兆円とされる社会保障費自然増分を概算要求段階から抑え、査定でさらに削減して最終的に年5000億円増にまで抑え込みました。その結果、生活保護予算の過去最大規模のカット、年金支給額引き下げ、介護報酬大規模削減、医療・介護の相次ぐ負担増など暮らしの安心と安全を揺るがす制度改悪が次々と行われ、国民は耐えがたい痛みに苦しんでいます。
 閣議了解された概算要求基準は、過去3年間に国民に痛みをもたらした社会保障改悪を「改革等の効果」とほめちぎり、さらに「合理化・効率化に最大限取り組」むと削減路線を少なくとも18年度まで継続すると明記しました。国民の暮らしなど眼中になく、いっそうの犠牲を強いる安倍政権の異常さを浮き彫りにしています。
安倍政治からの転換こそ
 16年度予算では医療の診療報酬改定が大きな焦点です。15年度に強行した介護報酬大規模削減のようなやり方が行われれば、再び「医療崩壊」を招きかねません。
 軍事費を3年連続で増加させる一方、「歳出削減」といえば真っ先に社会保障を狙い撃ちにする安倍政権の姿勢は、根本的に間違っています。憲法25条にもとづき、国民の生存権と社会保障増進に責任をもつ政治への転換が必要です。
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