2015-11-24(Tue)

「民泊」解禁 安心安全優先のルールを

地方の交流型民泊や町家利用と異なる 都心部のマンション転用


-----外国人旅行者らに自宅の空き部屋などを有料で貸し出す「民泊」解禁の動きが相次いでいる。
訪日客急増で都市部の宿泊施設が足りないため、民泊を認め需要に対応しようという政府の狙いが背景にある。
 
問題は、世界的な民泊仲介サイトの利用によって、すでに事実上の民泊が広がり、近隣住民とのトラブルなどが頻発していることだ。
個人の宿泊サービスは、現行の旅館業法などに抵触する疑いもある。
 
民泊の解禁にあたっては、施設管理者の明示や宿泊客の身元確認の徹底といったルール化が欠かせない。
旅行者だけでなく、周辺住民を含めた安全・安心が確保できる体制の整備が重要だ。
(産経新聞)
 
-----良好な滞在環境を保つことは、旅行者への最大のサービスとなる点を忘れてはならない。
民泊施設を増やせばいいという拡大路線に一考の余地はないのか。
 
マンションの転用と町家利用を同じ旅館業法でひとくくりすることにも疑問がある。
利用の実態を点検しながら国や自治体のルール整備を急ぐ必要がある。
(京都新聞)

-----特区利用の民泊は、来年1月から東京都大田区で4月からは大阪府で7日以上の長期滞在を条件に実施される見通し。
都心部では、地方の交流型民泊と異なり、主に空き家やマンションの一室を貸し出すケースが見込まれる。
治安面に加え近隣とのトラブルが懸念され、既存のホテルや旅館からの反発も予想される。

-----モノやサービスなどの共有は「シェアリング・エコノミー」とも呼ばれ、新たなビジネスの潮流として注目されている。
経済や地域の活性化につながる期待も大きい。
ただ、民泊は人の命を預かるだけに安心安全の担保が基本だ。その前提を守りながら、健全な発展を図りたい。
(河北新報)

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産経新聞)「民泊」の解禁 安全安心のルール怠るな(11/21)
京都新聞)民泊ビジネス  実態見すえたルールに(11/10)
河北新報)「民泊」解禁/安心安全優先のルールを(11/08)




以下引用



産経新聞 2015.11.21 05:02
【主張】「民泊」の解禁 安全安心のルール怠るな


 外国人旅行者らに自宅の空き部屋などを有料で貸し出す「民泊」解禁の動きが相次いでいる。
 訪日客急増で都市部の宿泊施設が足りないため、民泊を認め需要に対応しようという政府の狙いが背景にある。
 問題は、世界的な民泊仲介サイトの利用によって、すでに事実上の民泊が広がり、近隣住民とのトラブルなどが頻発していることだ。個人の宿泊サービスは、現行の旅館業法などに抵触する疑いもある。
 民泊の解禁にあたっては、施設管理者の明示や宿泊客の身元確認の徹底といったルール化が欠かせない。旅行者だけでなく、周辺住民を含めた安全・安心が確保できる体制の整備が重要だ。
 政府は国家戦略特区を使った規制緩和の一環で、民泊を認める方針を打ち出した。これを受け、10月には大阪府が一定の要件で解禁する条例を制定し、来春にも営業を認める。羽田空港を抱える東京都大田区も条例を設ける。
 いずれも7日以上の滞在が条件で、自治体職員が立ち入り調査できる。大田区は住宅地などでは営業を認めないという。行政が条件に適合した事業者らにお墨付きを与え、無秩序な民泊は排除することを目指す。
 だが、現在でも規制を無視して違法な営業を続ける個人や事業者が後を絶たない。マンションの隣室に突然、不特定多数の外国人が集団で宿泊するようになり、騒音やごみ出しなどで問題になる事例も増えているという。
 なかには、家主に無断で賃貸アパートをホテル代わりに外国人に貸し出す個人もいる。周辺住民らが、治安の悪化や資産劣化などに不安を抱くのも無理はない。
 京都府警は賃貸マンションの空き室に中国人旅行者を有料で宿泊させていたとして、旅行会社顧問らを旅館業法違反(無許可営業)で摘発した。違法な宿泊サービスは、火事など緊急時に対応できない恐れもある。安心して泊まれない施設を増やしてはなるまい。
 観光立国を掲げる日本にとって、急増する外国人旅行者の円滑な受け入れは重要だ。東京や大阪のホテルの客室稼働率は9割を超えており、宿泊施設の増設も課題となっている。
 ホテルに比べ旅館の稼働率は低いことも指摘されている。日本文化を紹介する観点から、もっと旅館を活用する道も考えたい。
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[京都新聞 2015年11月10日掲載]
社説:民泊ビジネス  実態見すえたルールに


 急増する外国人宿泊者に対応するため、マンションや一般民家を宿泊施設に使える「民泊」が京都でも増えている。滞在先でホスト家族と交流し、地域の文化に肌で触れることは、日本の文化を知ってもらうためにも意義深い。
 しかし、住民がいる賃貸マンションをホテル代わりにする違法業者が出現し、騒音などで住民とトラブルを起こす例も出ている。旅行者に安心して宿泊してもらうには、営業形態の確認や火災、災害、衛生面への備えが欠かせない。
 京都府警生活経済課などが、中国人観光客向けに京都市右京区のマンションで宿泊施設を無許可で営んだとして、旅館業法違反の疑いで旅行会社顧問など2人から任意で事情聴取した。容疑が固まれば書類送検するという。
 2人は京都市から旅館業の許可を得ず、右京区の44室あるマンションの36室をホテルに転用し、中国人観光客約300人を有料で宿泊させた疑いが持たれている。家宅捜索時、ホテル部分は満室で中国人64人が泊まっていた。
 住民が宿泊客に付きまとわれたほか、「不特定多数の外国人が出入りして夜中もうるさい」と苦情が出ている。別の分譲マンションでは、5年前から1室がホテルに代用され、「バルコニーで深夜まで騒ぐ」という証言も聞かれる。
 京都市内の昨年の外国人宿泊者は約180万人に達し、前年より70万人ほども増えた。訪日客急増にホテルの建設や増築が追い付かず、予約が非常に難しい状態が続いている。防災設備を整えて旅館業法許可を取った京町家への宿泊も人気を集めている。
 国は昨年5月、5年後の東京五輪を見越してマンションへの民泊に関して規制緩和する方針を打ち出した。国家戦略特区を用い、6泊7日以上の滞在や部屋の広さ、設備などの要件を満たせば、マンションの一室などに観光客を泊めることを可能にする。
 訪日外国人旅行者年間3千万人をめざす政府は民泊の規制緩和をさらに進める計画で、大阪府が民泊条例を可決したほか、東京都大田区が来年1月の実施をめざす。
 良好な滞在環境を保つことは、旅行者への最大のサービスとなる点を忘れてはならない。民泊施設を増やせばいいという拡大路線に一考の余地はないのか。
 マンションの転用と町家利用を同じ旅館業法でひとくくりすることにも疑問がある。利用の実態を点検しながら国や自治体のルール整備を急ぐ必要がある。
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河北新報 2015年11月08日日曜日
社説:「民泊」解禁/安心安全優先のルールを


 旅行者に自宅の一室やマンションの空き部屋を有料で貸し出す「民泊」の解禁に向け、厚生労働省と観光庁がルール作りに乗り出す。有識者会議を立ち上げ、2016年中に結論を出す方針という。
 主なターゲットは日本を訪れる外国人旅行者だ。アベノミクスの目標に掲げた国内総生産(GDP)600兆円の実現を目指し、外需の取り込みを強化する狙いがある。
 本来、反復継続して居室を有料で提供する場合は、都道府県知事から旅館業の許可を得る必要がある。フロントの設置や部屋の広さなど構造設備上の条件に加え、自治体が条例で定めた衛生面の基準も守らなければならない。
 ただ、空き家や空き部屋を短期で貸したい人と旅行者をインターネットで仲介するサービスが世界各国で広まり、日本でも訪日客増加に伴う宿泊施設不足を背景に、同様のサービスへの登録物件が急増中だ。厳密には旅館業法に抵触する可能性があり、京都府警が京都市の賃貸マンションによる無許可民泊をめぐり同法違反容疑で捜査を始めた。
 サービス普及にルールづくりが追い付いていない現状に対し政府は6月、イベント開催時に宿泊施設の不足が見込まれる公共性の高い民泊を同法の適用外にし、10月、国家戦略特区を活用した民泊を認める規制緩和に踏み切った。
 気仙沼、石巻両市などで9月に開催された震災復興支援のサイクリング大会「ツール・ド・東北」は、イベント民泊が認められたケース。全国から集まった参加者のうち、2日間で延べ200人以上が地元住民の自宅に宿泊して、さまざまな交流が生まれるなど、双方に好評だった。
 日本の観光戦略は訪日外国人を受け入れ余力のある地方にいかに誘導するかが課題の一つ。伝統的な日本の暮らしや文化に関心を持つ外国人旅行者は少なくない。普段着で客を迎える地方での民泊は受け皿となり得るし、復興イベントは地方にも交流人口の増加による活力をもたらすことを示す好例になったろう。
 特区利用の民泊は、来年1月から東京都大田区で4月からは大阪府で7日以上の長期滞在を条件に実施される見通し。都心部では、地方の交流型民泊と異なり、主に空き家やマンションの一室を貸し出すケースが見込まれる。治安面に加え近隣とのトラブルが懸念され、既存のホテルや旅館からの反発も予想される。
 大阪府は条例に、宿泊者名簿の作成義務や行政の立ち入り調査の実施などを盛り込んだ。大田区も同様の条例を制定する方向。行政のお墨付きは利用者にとって大きな安心要素となろうが、7日以上という滞在条件には使い勝手の悪さを指摘する声もある。実施後に表面化するさまざまな課題を民泊解禁に向けたルール作りに反映させてほしい。
 モノやサービスなどの共有は「シェアリング・エコノミー」とも呼ばれ、新たなビジネスの潮流として注目されている。経済や地域の活性化につながる期待も大きい。ただ、民泊は人の命を預かるだけに安心安全の担保が基本だ。その前提を守りながら、健全な発展を図りたい。
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