2015-12-06(Sun)

九州新幹線 長崎ルート 34年度の全面開業困難に

フリーゲージ開発大幅遅れ 車両の量産間に合わず

-----国土交通省とJR九州は4日、九州新幹線長崎ルートについて、予定した平成34年度の全面開業は困難だ、との見通しを明らかにした。 

同ルートは、線路幅が異なる区間を走行できる軌間可変車両(フリーゲージトレイン)を採用するが、実用化に向けた試験の遅れが響いた。
国交省は今後、長崎県などと協議する。
 
JR九州などは昨年、フリーゲージトレインの耐久走行試験を始めたが、車軸などの不具合が判明。
国交省の有識者会議は4日、試験再開を了承したが、完了は31年度にずれ込む見込みで「営業に必要な数の量産車両を34年度までにそろえることは困難」(JR九州)だという。
(産経ニュース)

九州新幹線長崎ルート
 博多-長崎間の143キロ。博多から新鳥栖は鹿児島ルートを共用し、新鳥栖から武雄温泉間は在来線を活用する。武雄温泉から長崎間は新幹線の新たな線路を建設している。線路幅が違う新幹線(1435ミリ)と在来線(1067ミリ)の両区間を走行するために、車輪の幅を変換できるフリーゲージトレイン(FGT)を開発して導入する。FGTの開発は1997年から本格的に始まり、これまでに400億円を超す開発費がかかった。走行試験では新幹線区間で時速270キロ、在来線区間で130キロの目標速度を達成し、現在、耐久性を検証する試験を行っていた。
(佐賀新聞)





以下引用


NHK 12月4日 5時03分
九州新幹線 長崎ルート34年度開業困難か
 平成34年度より前倒しして開業することを目指してきた九州新幹線長崎ルートは、導入を検討している新型車両に問題が見つかり走行試験ができない状態が続いているため、国土交通省は平成34年度の開業は現状では困難だという考え方をまとめたことが分かりました。
 福岡県の博多駅と長崎駅を結ぶ九州新幹線長崎ルートは、線路の幅が違う新幹線と在来線の両方を走行できるように左右の車輪の幅を変えることができる「フリーゲージトレイン」という新型車両の導入が検討されており、平成34年度の開業を目指して車両の耐久性を評価するための走行試験が行われていました。
 しかし、去年、走行試験中に複数の台車の車軸付近に傷などが見つかったため試験を中断し、国土交通省などは原因の調査や改善策の検討を行ってきました。その結果、車軸に構造的な問題があることが分かり、国土交通省は、走行試験の再開が早くても来年後半になり、車両の量産が間に合わないなどとして平成34年度の開業は現状では困難だという考え方をまとめたことが分かりました。
 九州新幹線長崎ルート開業時期を巡っては、政府・与党がことし1月に平成34年度よりもできるかぎり前倒しを目指すことを決定していましたが、国土交通省は今後、沿線の佐賀県や長崎県などと協議をしながら開業時期を検討することにしています。
日本で初の技術採用も試験が中断
九州新幹線長崎ルートは福岡県の博多から佐賀県の新鳥栖、武雄温泉を経由して長崎までを結ぶ143キロの区間で、新幹線と在来線を走ることができる「フリーゲージトレイン」を活用することになっています。「フリーゲージトレイン」は国土交通省が新幹線を普及させるため平成9年から技術開発を進めているもので、導入されれば、日本では九州新幹線長崎ルートが初めてとなります。
 去年10月からは熊本県と鹿児島県で車輪の幅の変換と高速走行を繰り返し、実用化に向けた耐久性を確認するための走行試験が始まりました。当初の計画では2年半で60万キロ走行し耐久性を確認する予定でしたが、走行試験が始まって僅か1か月後に台車の車軸付近に傷が見つかったため試験は3万キロ走った段階で中断されていました。


毎日新聞2015年12月5日 西部朝刊
長崎ルート迷走 「FGTに見切りを」 「一部運行させ開業」
 九州新幹線長崎ルートについて国土交通省が4日、フリーゲージトレイン(FGT)開発の遅れから2022年度全面開業が困難との見通しを示し、沿線自治体からはFGTに見切りを付けるべきだとする声があがった。国交省はFGTの一部運行による開業も視野に入れるが、長崎、佐賀両県議会では全線新幹線区間とする「フル規格化」推進の動きも出ている。長崎ルートの計画は迷走状態となってきた。【小畑英介、石井尚、生野貴紀】
 4日の軌間可変技術評価委員会後の国交省の記者会見。既に約1年中断しているFGTの走行試験は再開されるものの、さらに1年延びることとなったが、国交省幹部は「安全面を考え、さらに時間をかける必要も想定される」と説明した。しかし「FGTを目指すことに変わりはない」と強調。製造できたFGTを一部運行させ開業する案も挙げた。
 これに対し、長崎県議でつくる九州新幹線長崎ルート建設促進議員連盟会長の八江利春県議は疑問を示す。「1、2両走らせて開業と呼べるのか、誰もが疑問に思うだろう。FGTの開発自体はともかく、開業に間に合いそうにない長崎ルートへの導入は、見直す時期なのではないか」。議連では新幹線と在来線を乗り継ぐ「リレー方式」で開業し、一層の時間短縮効果が望めるフル規格化につなげる構想も出ている。
 佐賀県議会も長崎ルートに関する議員連盟を今月にも設立する方針で、フル規格化も含めて検討、勉強する。県内政財界の関係者は「これを契機にフル規格の議論が活発になればいい」と期待を寄せる。佐賀県内の沿線市議らの「フル規格化に向けての世話人会」代表の平原嘉徳・佐賀市議も「開発がいつになるか見通しの立たないFGTより、安全面などで考えても、フル規格のほうがメリットがある」と述べた。
 一方、長崎県の中村法道知事は記者団に対し「新幹線開業が地域経済に与える影響は大きい。できるだけ早く開業してほしい。現時点でFGTを中断し、さらに整備に時間がかかるフル規格に切り替えるのは現実的でない」と話した。
 フル規格となれば地元の事業費負担も大幅に増える。佐賀県の山口祥義(よしのり)知事は報道陣の取材に「(全面開業が)2022年に間に合わないことは残念だが、こればっかりは安全第一。合意でFGTは決まっていること。その路線に従って一日も早く開業していただきたい」と話した。沿線の佐賀県武雄市の小松政市長は「財源見直しも合わせてフル規格実現に向けて働きかけていきたい」とコメントした。

毎日新聞2015年12月5日 地方版
長崎ルート、22年度の開業困難 「影響大」と懸念の声 沿線自治体や経済団体 /長崎
 九州新幹線長崎ルート(博多−長崎間)について、国土交通省は4日、当初予定の2022年度の全面開業が困難になったとの見解を明らかにした。新幹線開通による地域活性化を目指す沿線自治体や経済団体からは「開業が遅れるほど影響が大きくなる」との懸念の声が相次いだ。
 長崎市の田上富久市長は「22年度の開業を見据えて、まちづくりに取り組んできた」とし、国に対して「『開業時期を可能な限り前倒しする』という政府・与党の申し合わせを確実に実現するための道筋を早急に明らかにしていただきたい」とのコメントを出した。
 諫早市の宮本明雄市長は取材に「市としては少なくとも22年春の開業は守ってもらわないと困る。既に諫早駅の仮駅舎の建築に入っており、現在の本駅舎は撤去される。仮駅舎では利用者の市民にとって利便性が下がり、開業が遅れるほど影響が続く」と懸念。また、駅周辺で再開発ビルの整備が予定されており「開業が遅れると、ビル内の店舗の販売などに影響が出るだろう」と地域経済へのマイナスも心配した。
 県商工会議所連合会の上田恵三会長は「長崎市内をはじめとする沿線地域では、駅周辺再整備計画などのまちづくりも動き出しており、交流人口拡大などの新幹線効果への期待は日増しに大きくなっている。長崎ルートが22年に開業されることを強く期待する」とのコメントを発表した。【大平明日香、中尾祐児、樋口岳大】
________________________________________
 ◆九州新幹線長崎ルートの主な経過◆
1973年11月 国が整備計画路線に決定
2002年 1月 武雄温泉−長崎間の工事実施計画を認可申請
  08年 3月 武雄温泉−諫早間の工事実施計画を認可
  08年 4月 武雄温泉−諫早間着工
  12年 6月 武雄温泉−長崎間の工事実施計画を認可
  12年 8月 諫早−長崎間着工
  14年10月 フリーゲージトレインの耐久走行試験開始
  14年12月 車両トラブルでフリーゲージトレインの耐久走行試験中断を発表
  15年 1月 政府与党のワーキンググループが「開業時期を可能な限り前倒し」と決定
  15年12月 国交省が「22年度の全面開業は困難」と見解を示す
  22年度   開業予定
〔長崎版〕


佐賀新聞 2015年12月05日 10時23分
22年度全面開業は困難 九州新幹線長崎ルート
フリーゲージ開発大幅遅れ 車両の量産間に合わず
 国土交通省は4日、佐賀県を通過する九州新幹線長崎ルートに導入する新型車両フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の開発が大幅に遅れて開業予定の2022年度までの量産化が間に合わないことを明らかにした。1日30往復程度を目安とする全面開業は遅れることになる。1~2編成のFGTによる暫定運行を検討し、引き続き22年度開業を目指すとしている。
 開業時期は「できるだけ前倒しするという政府・与党の方針に従う」ことを強調し、運行方法を見直す。具体的な運行方法は「白紙」とし、一例として開業当初は1~2編成での運行を挙げた。その上で「どういう開業のやり方があるのか、地元自治体とよく相談したい」としている。FGTが走らない時間帯は、在来線と新幹線を乗り継ぐ「リレー方式」も想定される。
 FGT開発は耐久走行試験だけでも2年半はかかり、その上で営業車両の設計に入る。車両の量産には6年を見込んでおり、すべてそろうのは開業からさらに2年以上遅れるとみられる。
 FGTの車両開発は60万キロを走る耐久走行試験に入っていたが、昨年11月に車軸付近に摩耗や部品が欠けるトラブルが見つかり、中断している。
 国交省は4日の技術評価委員会に検証結果を報告した。車両を開発している鉄道建設・運輸施設整備支援機構(神奈川県)は時速260キロの高速走行時の振動が原因と特定した。部品の形状や材質の変更で対応可能とする改善策を提案し、委員会も了承した。近く検証試験に入り、車両を改良した上で、順調に進めば来年度後半にも耐久走行試験を再開する。
 全面開業の遅れについて山口祥義・佐賀県知事は「残念に思う。フリーゲージによる開通を、安全を確認した上で一日も早く実現してほしい」と語った。
■九州新幹線長崎ルート
 博多-長崎間の143キロ。博多から新鳥栖は鹿児島ルートを共用し、新鳥栖から武雄温泉間は在来線を活用する。武雄温泉から長崎間は新幹線の新たな線路を建設している。線路幅が違う新幹線(1435ミリ)と在来線(1067ミリ)の両区間を走行するために、車輪の幅を変換できるフリーゲージトレイン(FGT)を開発して導入する。FGTの開発は1997年から本格的に始まり、これまでに400億円を超す開発費がかかった。走行試験では新幹線区間で時速270キロ、在来線区間で130キロの目標速度を達成し、現在、耐久性を検証する試験を行っていた。


佐賀新聞 2015年12月05日 11時31分
JR九州「心痛む、試験再開早く」 新幹線長崎ルート
 九州新幹線長崎ルートに導入予定のフリーゲージトレイン開発の遅れに、JR九州は冷静な姿勢を見せる。
 トラブル検証結果が評価委員会で了承され、JR九州は「今回示された不具合対策が早期に検証され、走行試験が再開できるよう、これまでと同様に国交省や鉄道・運輸機構などと協力しながら進めていきたい」とのコメントを出した。
 会見に同席したJR九州総合企画本部の牛島康博新幹線計画部長は「FGT導入に向けて、車両の試験や設計などに一生懸命努力してきたが、量産車両を間に合わせるのが難しくなってしまった」とし、「『心を痛めている』という弊社社長の言葉通りの気持ちだ。少しでも早くできるようにしたい」と語った。
 これまでFGTの実用化の遅れを懸念する自治体などの問い合わせに「開業に間に合う」と答えてきた鉄道・運輸機構。会見で「不誠実ではないか」と質問されると、深沢成年新幹線部長は「不具合の中身が多岐にわたり、よく分からなかった」と理解を求めた。

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