2016-01-29(Fri)

甘利大臣 辞任 (2)幕引きにしてはならぬ 

幕引きにはできぬ 「口利き」全容解明せよ 首相の責任も見逃せない 疑惑全容解明の責任は残る

<各紙社説>
東京新聞)甘利氏閣僚辞任 「口利き」全容解明せよ(1/29)
北海道新聞)甘利氏辞任 幕引きにしてはならぬ(1/29)
河北新報)甘利経済再生相辞任/疑惑全容解明の責任は残る(1/29)
中国新聞)甘利氏辞任 これで幕引き許されぬ(1/29)
西日本新聞)甘利大臣辞任 首相の責任も見逃せない(1/29)





以下引用



東京新聞 2016年1月29日
【社説】甘利氏閣僚辞任 「口利き」全容解明せよ


 甘利明経済再生担当相が閣僚を辞任した。自らの事務所の政治資金問題をめぐる引責辞任である。政治がカネで動かされることがあってはならない。全容解明に引き続き努めるべきである。
 安倍晋三首相の盟友で、内閣の要でもある甘利氏の閣僚辞任は、首相にとって痛手に違いない。
 甘利氏は来月四日に署名式が行われる環太平洋連携協定(TPP)交渉に携わっており、首相自身は、閣僚を続投させる意向だったようだが、政治資金問題を抱えたまま閣僚に居座り続けるのは適切でない。閣僚辞任は当然だろう。
 甘利氏はきのうの記者会見で、二〇一三年十一月に大臣室で五十万円、一四年二月に地元神奈川県大和市の事務所で五十万円の現金を建設会社側から受領したことを認めた上で、政治資金として適切に処理したと強調。都市再生機構(UR)への口利きも否定した。
 一方、政治資金収支報告書に記載されていない建設会社からの三百万円は、地元事務所の秘書が個人的に使っていたことを認めた。
 甘利氏は閣僚として国政に専念する中、地元事務所に対する監督が不十分だったと謝罪したが、閣僚だからといって秘書の不法行為が免責されるわけではない。
 閣僚を辞任したとはいえ、国会議員としての責任もある。幕引きは許されない。きのうの記者会見はあくまでも甘利氏側の中間報告であり、全容が解明されたわけではない。引き続き自らの手で調査を進めるべきではある。
 同時に国会での究明も必要だ。週刊文春は、甘利氏の秘書によるURへの口利きも報じている。事実なら、口利きで財産上の利益を得ることを禁じるあっせん利得処罰法に違反する可能性がある。
 いまだに政治はカネで動かされているのか、国民の疑念は募る。国会は関係者を証人や参考人として呼び、徹底的に究明すべきだ。
 甘利氏自身も国会議員として政治倫理審査会に進んで出席するなど、説明を尽くすべきである。
 自民党内では「告発した事業者のあり方も『ゲスの極み』」(山東昭子参院議員)「わなを仕掛けられた感がある」(高村正彦副総裁)と、甘利氏を擁護する発言はあったが、責任を追及する声がなぜ出てこなかったのか。
 「政治とカネ」に対する国民の目は厳しい。それを忘れているのなら、政権の緩み、権力のおごりとの批判は免れまい。政権全体で厳に反省すべきである。
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北海道新聞 2016/01/29 08:55
社説:甘利氏辞任 幕引きにしてはならぬ


 安倍晋三政権の屋台骨を揺るがす深刻な事態である。
 甘利明経済再生担当相がきのう記者会見し、週刊文春が報じた金銭授受疑惑をめぐり、建設会社側から現金計100万円を受け取ったと認め、閣僚辞任を表明した。
 第2次安倍内閣以降、閣僚の辞任はこれで4人目である。
 特に今回は、あっせん利得処罰法に抵触する恐れもある重大な疑惑であり、甘利氏は首相の側近中の側近だ。「政治とカネ」の問題に関する首相の認識の甘さが厳しく問われなければならない。
 文春報道によれば、秘書を含め甘利氏側への現金や接待などは証拠が残っているものだけで1200万円に上るとされ、全容解明にはなおほど遠い。これで幕引きとすることは到底許されない。
 国会は引き続き甘利氏の疑惑を徹底的に究明するとともに、再発防止策を急がなければならない。
 甘利氏は会見で、自らの金銭授受に関し、適正に処理されているとする一方、秘書が建設会社側から500万円を受け取り、このうち300万円は秘書が自ら使ったなどと説明した。
 秘書が建設会社側から多数回の接待を受けた事実も認めたが詳細は明らかにせず、調査を継続するとした。調査を口実に時間を稼ぎ、ほとぼりを冷まそうというのなら言語道断だ。
 巨額の金銭授受が何の目的だったのか、口利きは本当になかったのかなど疑問は尽きない。甘利氏は政治倫理審査会などの場で自ら早急に説明すべきだ。
 疑問なのは首相の姿勢である。
 27日の参院代表質問で、甘利氏に関し「経済再生やTPP(環太平洋連携協定)をはじめとする重要な職務に引き続きまい進してほしい」と続投方針を示していた。
 「安倍1強」の権力を背景に臭いものにふたをしようとしたが、かばいきれないと判断、国会運営や参院選への影響を恐れて辞任やむなしに傾いたのではないか。
 首相は甘利氏辞任について「任命責任は私にある。国民に深くおわびしたい」と述べた。だが、ことは政治への信頼の問題である。言葉だけでは国民は納得しまい。
 甘利氏の疑惑では国土交通省の関与も指摘され、高木毅復興相の選挙区内での香典支出問題もくすぶる。首相は内閣を挙げて全容解明に努力しなければならない。
 さらに、首相が一貫して消極的な姿勢を示している企業・団体献金の全面禁止についても、自ら主導して実現すべきだ。
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河北新報 2016年01月29日金曜日
社説:甘利経済再生相辞任/疑惑全容解明の責任は残る


 金銭授受疑惑で説明責任を問われた甘利明経済再生担当相がきのう、会見で閣僚を辞任すると表明した。
 週刊文春の報道で甘利氏と秘書らに関わる疑惑が表面化してから1週間。甘利氏は会見で、自らに関する部分について政治資金としての適正な処理を強調しつつ、適切さを欠いた秘書らの監督責任を取る形で身を引いた。
 甘利氏は安倍晋三首相の盟友。第1次安倍内閣以降、第2次、現在の第3次改造内閣まで閣僚を担い、長く政権を支えてきた。安倍政権の看板政策「アベノミクス」の関連施策を仕切り、交渉を一手に担ってきた環太平洋連携協定(TPP)は署名式目前で、国会承認も控える。
 今年夏の参院選を前に、論戦の主戦場である予算委員会で集中砲火を浴びるのは避け得ない状況。国政への影響を最小化する「捨て身」の対応で安倍政権を守るとともに、政治家として自ら負う傷を浅くとの思惑もあろう。
 「政治とカネ」をめぐる醜聞は絶えない。一昨年、小渕優子経済産業相(当時)らが辞任。昨年2月の西川公也農相(同)と続き、そして今回の甘利氏である。不明朗なカネとの関係を断ち切れない現状に、国民が再び政治不信を募らせるのは必至で、政権中枢の一人で側近の辞任は安倍政権に打撃を与えよう。
 週刊文春の報道によると、千葉県の建設会社から都市再生機構(UR)とのトラブル解決の謝礼などとして甘利氏が現金計100万円を直接受け取った。秘書を含め甘利氏側への現金や接待などは証拠が残っているものだけで1200万円に上るという。
 甘利氏は現金の授受を認め、政治資金報告書に記していると説明した。ただ、金銭提供の趣旨などに曖昧さが残り、秘書が受領した部分について一部を流用していたとし、監督不行き届きを認めた。
 自らの違法性は否定し、秘書については不明をわびる。閣僚辞任という形を整えつつ、秘書に不始末の責任を押し付けた印象を拭えない。
 菓子折りに入った封筒に気付いていながら、大臣室などで現金をあっさり受け取り、秘書に処理を指示するだけにとどまった甘利氏の金銭感覚は正常か。構えの緩さは否めず、疑惑を呼び込んだ責任を免れない。
 秘書らの対応などについては調査途上で、甘利氏の辞任で幕を引いてはならない。「口利き」があったのか否かを軸に引き続き、詳細な聞き取りを進めるなど、疑惑の全容解明を急ぐのは当然だ。
 「信なくば立たず」。政治の要諦を持ち出すまでもなく、甘利氏はさらに説明を尽くす責務を負うことを忘れてはならない。
 疑惑報道をめぐっては、隠し録音や写真の存在を踏まえ、自民党内には「(甘利氏は)わなを仕掛けられた」(高村正彦副総裁)などと、同情論が出ていた。確かに特異な側面はあるが、身内に甘いと言わざるを得ない。
 高木毅復興相の選挙区内での香典支出問題もくすぶる。「自民1強」の緊張感を欠いた国会で、襟を正す機会にもしなければならない。
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中国新聞 2016/1/29
社説:甘利氏辞任 これで幕引き許されぬ


 当然の決断といえよう。週刊文春の報道で、千葉県の建設会社側との金銭授受疑惑が発覚して1週間。甘利明経済再生担当相がきのうの記者会見で弁護士を交えた調査の途中経過を報告し、大臣の辞任を表明した。
 大臣室などで計100万円を自ら受け取った点については、政治資金として処理したと弁明した。一方で「私自身は知らなかった」としながらも、秘書が受け取った金のうち300万円を個人で使い、多数の接待を受けた事実を明らかにした。指摘された都市再生機構(UR)などへの「口利き」疑惑も拭えないままである。現時点で、少なくとも監督責任は免れないと腹をくくったのだろう。
 甘利氏は「政治家としての美学」とまで口にした。問題を棚上げしたまま大臣の座に居座るより、辞任を選んだことは確かに潔くも映る。しかし、またも繰り返された「政治とカネ」の疑惑で国民の不信感を募らせた責任は極めて重い。これで幕引きとなるはずもない。
 今回の辞任劇が驚きをもって受け止められたのは、安倍晋三首相が早々と続投を公言していたからだ。甘利氏も会見前の国会答弁では「職務を全力で全うする」と述べ、野党の反対を押し切ってニュージーランドでの環太平洋連携協定(TPP)署名式にも出席することが既定路線とみられていた。
 それだけに政権への打撃は、第2次安倍内閣発足以来の過去3人の閣僚辞任に比べて計り知れない。首相の盟友でもあり、3年余り内閣の要としての役割を果たしてきた。今後のTPP承認案の国会審議におけるキーマンともなるはずだった。
 それでも辞任に至ったのは甘利氏が述べた通り、目の前の予算審議の停滞が避けられない事態に陥ったからだ。さらに夏の参院選へのダメージを考慮した面もあろう。とはいえ肝心の疑惑の解明が道半ばであり、説明責任を果たしたというには程遠いことを忘れてはならない。
 甘利氏は会見で、現金のやりとりは政治資金収支報告書の訂正や返金で対応すればいいとの姿勢を示した。それで済む話では決してない。まるで陥れられたかのような発言も与党内から出ているが、被害者のような顔をするのは本末転倒だろう。
 秘書の辞表受理によるトカゲのしっぽ切りも許されない。あっせん利得処罰法に触れかねない口利きの有無も含めて全容を速やかに調査し、国民の前に明らかにしない限りは国会議員としての資格も問われよう。
 過去の閣僚不祥事は辞任とともに疑惑がうやむやになったケースが少なくない。首相も自らの任命責任を認めて「国民に深くおわびしたい」と述べたが、どこまで本気なのだろうか。甘利氏を慰留したという首相の姿勢自体に、国民の心情との落差を思わざるを得ない。
 野党側は国会の場で首相らへの追及をさらに強めよう。「安倍1強」とされる政治構造が揺らぐ潮目となる可能性もある。首相は後任として石原伸晃元環境相を即日起用し、政権の立て直しに追われている。
 だが何より取り組むべきは政府与党全体で襟を正し、政治とカネの問題にどう対処するか明確に示すことだ。憲法改正に意欲を見せる前に国民の政治不信を拭うことが先ではないか。
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=2016/01/29付 西日本新聞朝刊=
社説:甘利大臣辞任 首相の責任も見逃せない


 新年度政府予算案の本格審議入りを前に、安倍晋三政権に激震が走った。甘利明経済再生担当相がきのう、週刊文春が報じた自らと秘書の金銭授受問題を記者会見で認めた上で、秘書に対する監督責任などを理由に辞任した。
 当然である。甘利氏は自らの金銭授受について、政治資金として収支報告書で適正に処理するよう秘書に指示したと説明したが、50万円もの現金を大臣室で受け取る金銭感覚には驚くばかりだ。
 秘書も建設会社側から500万円を受領し、うち300万円は個人的に使ったという。多数回の接待も受けていた。ルーズな金銭授受が甘利氏と周辺で日常的に繰り返されていた疑いすら浮かぶ。
 しかも、秘書は国費で給与が賄われる公設秘書だ。甘利氏が監督責任に言及するなら、議員辞職にも値する背信行為ではないか。
 安倍内閣では閣僚の辞任が相次ぐ。第1次内閣で4人、第2次内閣で2人、改造前の第3次内閣で1人が辞任に追い込まれた。甘利氏は8人目になる。
 そうした「負の連鎖」以上に甘利氏の辞任は安倍政権にとって深刻な意味を持つ。甘利氏は首相の側近中の側近で、第1次内閣以来ずっと重要閣僚を務めてきた。
 首相の経済政策「アベノミクス」の司令塔であり、大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)交渉も担当した。TPP関連法案は今国会の大きな焦点でもある。
 辞任表明で甘利氏は「政治を停滞させるのは政治家としての美学に反する。(秘書に)責任転嫁できない」などと述べたが、このままでは国会審議は乗り切れないと判断したのだろう。
 だが、辞任が安倍政権にもたらす打撃は計り知れない。辞任会見前の27日にまだ真偽も定かではないのに「重要な職務に引き続きまい進してもらいたい」と続投させる意向を国会で表明した首相の任命責任も見逃すことはできない。
 「1強」にあぐらをかいて国会を軽視し、「政治とカネ」に敏感な国民の感覚と遊離してはいないか。首相の責任は重大である。
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