2016-02-16(Tue)

笹子トンネル事故訴訟判決 当時の社長らへの訴え退ける

遺族「このままでは誰も責任とらない」 160216

----中央自動車道の笹子トンネルで起きた天井板崩落事故で、死亡した5人の遺族が、中日本高速道路と子会社の当時の社長ら役員4人に損害賠償を求めていた裁判で、横浜地方裁判所は「4人については事故を予測できたとは認められず、過失があったとは言えない」として、訴えを退ける判決を言い渡しました。

----16日の判決で、横浜地方裁判所の市村弘裁判長は「事故が起きたことについて、会社組織としての問題点を指摘することはできるが、当時の社長ら4人は、施設の管理に直接従事していたわけではないので、事故を予測できたとは認められず、過失があったとは言えない」などとして、遺族の訴えを退けました。

----判決を受けて、事故で亡くなった石川友梨さんの父親の石川信一さんは「予想はしていたが、残念です。このままでは、人命を失う重大な事故の責任を誰もとることにならず、判決は不服です」と話していました。
 
また、亡くなった松本玲さんの父親の松本邦夫さんは、「判決では当時の社長らが笹子トンネルの構造を知らなかったとされたが、『知らない』という経営者が増えれば、誰も責任をとらなくなってしまう。今後も裁判を続けていきたいと思います」と話していました。
 
さらに、亡くなった小林洋平さんの父親の小林寿男さんは、「会社の責任者が事故を予測できなかったと指摘した判決は、おかしいと思います」と話していました。
 
遺族の代理人の立川正雄弁護士は、「事故の最大の原因は会社の運営体制にあったというのが遺族の考えだったが、会社を運営する責任者の過失が認められず、残念です。控訴については遺族の意見を取りまとめて決めたい」と話していました。
(NHK)





以下引用

NHK 2月16日 15時21分
笹子トンネル事故 当時の社長らへの訴え退ける判決

中央自動車道の笹子トンネルで起きた天井板崩落事故で、死亡した5人の遺族が、中日本高速道路と子会社の当時の社長ら役員4人に損害賠償を求めていた裁判で、横浜地方裁判所は「4人については事故を予測できたとは認められず、過失があったとは言えない」として、訴えを退ける判決を言い渡しました。
平成24年12月、山梨県の中央自動車道の笹子トンネルで天井板崩落した事故で、死亡した9人のうち、東京都内に住む27歳と28歳の男女5人の遺族合わせて12人が、トンネルを管理する「中日本高速道路」と安全点検を行う子会社「中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京」、それぞれの事故当時の社長ら役員4人に、合わせて2400万円の損害賠償を求めていました。
 裁判で、遺族は「4人が事故の3か月前の点検で、天井板を固定していたトンネル上部のボルトの周辺をハンマーでたたいて異常がないかを確認する打音検査など十分な点検を従業員などに行わせていれば、事故を防ぐことができた」などと主張しました。
 これに対し、4人は「点検に関わる立場にはなかったうえ、事故を予測することはできず、過失はなかった」などと反論していました。
 16日の判決で、横浜地方裁判所の市村弘裁判長は「事故が起きたことについて、会社組織としての問題点を指摘することはできるが、当時の社長ら4人は、施設の管理に直接従事していたわけではないので、事故を予測できたとは認められず、過失があったとは言えない」などとして、遺族の訴えを退けました。
 死亡した5人の遺族が中日本高速道路と子会社に損害賠償を求めた裁判では、去年12月、横浜地方裁判所が、会社側の過失を認め、合わせて4億4000万円余りの賠償を命じる判決を言い渡し、会社側と遺族ともに控訴せず、判決が確定しています。
遺族「このままでは誰も責任とらない」
判決を受けて、事故で亡くなった石川友梨さんの父親の石川信一さんは「予想はしていたが、残念です。このままでは、人命を失う重大な事故の責任を誰もとることにならず、判決は不服です」と話していました。
 また、亡くなった松本玲さんの父親の松本邦夫さんは、「判決では当時の社長らが笹子トンネルの構造を知らなかったとされたが、『知らない』という経営者が増えれば、誰も責任をとらなくなってしまう。今後も裁判を続けていきたいと思います」と話していました。
 さらに、亡くなった小林洋平さんの父親の小林寿男さんは、「会社の責任者が事故を予測できなかったと指摘した判決は、おかしいと思います」と話していました。
 遺族の代理人の立川正雄弁護士は、「事故の最大の原因は会社の運営体制にあったというのが遺族の考えだったが、会社を運営する責任者の過失が認められず、残念です。控訴については遺族の意見を取りまとめて決めたい」と話していました。
当時の社長「改めて深くおわび」
事故当時、中日本高速道路の社長だった、金子剛一相談役は、「事故で大切なご家族を失われたご遺族に対し、改めて深くおわび申し上げます。私としても会社側の過失を認めた去年12月の判決を重く受け止め、この事故で亡くなられた皆様に改めてご冥福をお祈り申し上げます」とコメントしています。
 また、中日本高速道路は「今回の訴訟に関して、会社としてはコメントを差し控えたい。なお、二度とこのような事故を起こしてはならないという深い反省と強い決意のもと、ご遺族の皆様や被害に遭われた方々に真摯(しんし)に対応していくとともに、グループを挙げて再発防止と安全性向上に徹底的に取り組んでまいります」としています。
 中日本高速道路の子会社で、安全点検を行う「中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京」は、「改めて笹子トンネル事故でお亡くなりになった方々のご冥福を心からお祈り致します。判決については重く受け止め、高速道路の安全性の向上のために職責を果たして参ります」というコメントを出しました。


朝日新聞デジタル 2016年2月16日13時32分
遺族の損賠請求を棄却 笹子トンネル事故訴訟 横浜地裁
 中央自動車道の笹子トンネル(山梨県)で2012年12月に天井板崩落し、9人が死亡した事故をめぐり、遺族が中日本高速道路と子会社の事故当時の役員らに総額2400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁(市村弘裁判長)は16日、遺族の請求を棄却した。
 ワゴン車に乗っていて亡くなった20代の男女5人の遺族が起こしていた。事故当時の役員4人に対し、「トンネルは老朽化が進み、点検や補強工事を指示する義務があったのに怠った」と主張していた。
 事故をめぐっては、遺族が中日本高速と子会社に損害賠償を求めた訴訟で、会社側に計約4億4千万円の支払いを命じた昨年12月の横浜地裁判決が確定している。遺族らはこの裁判で会社が誠実に対応していないとして、当時の経営幹部の過失責任を問う訴訟を別に起こしていた。


日本経済新聞 2016/2/17 0:01
笹子トンネル事故、役員の賠償責任は否定 横浜地裁
 2012年の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故で、死亡した9人のうち、同じワゴン車に乗っていた5人の遺族が、中日本高速道路(名古屋市)と点検業務を担当していた子会社の当時の役員4人に計2400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁は16日、個人としての賠償責任はないとして請求を棄却した。
 市村弘裁判長は同じ遺族が両社に損害賠償を求めた別の訴訟も担当し、昨年12月の判決で「目視だけの点検を選択した過失があった」と会社としての責任を認定。計4億4千万円余りの賠償を命じた。この判決は確定している。
 今回の訴訟で市村裁判長は「4人は個別の施設管理に直接関わっていなかった。事故前に実施すべき詳細な点検を怠ったのは会社組織として問題だが、4人に重大な過失があったとはいえない」と指摘。事故の予見可能性も否定した。
 判決後、原告の松本邦夫さん(65)は「民意からかけ離れた判決だ。個人の責任を明確に追及するため訴訟を続ける」と話した。
 5人の遺族計12人は13年に両社を相手にした訴訟を起こし、その後「会社側が事故原因の解明に協力しないため、役員に反省を求める」として、14年に4人を提訴した。
 被告の1人で事故当時、中日本高速社長だった金子剛一氏は「大切なご家族を失ったご遺族に深くおわび申し上げます」とコメント。中日本高速は個人に対する訴訟へのコメントはしない、とした上で「再発防止と安全性向上に徹底的に取り組む」と表明した。〔共同〕


東京新聞 2016年2月17日 朝刊
笹子トンネル事故 役員の賠償責任否定 横浜地裁「直接管理関わらず」
 二〇一二年の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故で、死亡した九人のうち、同じワゴン車に乗っていた五人の遺族が、中日本高速道路(名古屋市)と点検業務を担当していた子会社の当時の役員四人に計二千四百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁は十六日、個人としての賠償責任はないとして請求を棄却した。
 市村弘裁判長は、同じ遺族が両社に損害賠償を求めた別の訴訟も担当し、昨年十二月の判決で「目視だけの点検を選択した過失があった」と会社としての責任を認定。計四億四千万円余りの賠償を命じた。この判決は確定している。
 今回の訴訟で市村裁判長は「四人は個別の施設管理に直接関わっていなかった。事故前に実施すべき詳細な点検を怠ったのは会社組織として問題だが、四人に重大な過失があったとはいえない」と指摘。事故の予見可能性も否定した。
 判決後、原告の松本邦夫さん(65)は「民意からかけ離れた判決だ。個人の責任を明確に追及するため訴訟を続ける」と話した。
 五人の遺族計十二人は一三年に両社を相手にした訴訟を起こし、その後「会社側が事故原因の解明に協力しないため、役員に反省を求める」として、一四年に四人を提訴した。
 一方、ワゴン車に乗っていて負傷した女性が両社と四人に慰謝料を求めた訴訟は今月八日、横浜地裁で和解が成立。和解内容は明らかになっていない。
◆「遺族に深くおわび」元中日本高速社長
 笹子事故訴訟の横浜地裁判決について、被告の一人で事故当時中日本高速社長だった金子剛一氏は「大切なご家族を失ったご遺族に深くおわび申し上げます」とコメント。中日本高速は、個人に対する訴訟へのコメントはしない、とした上で「再発防止と安全性向上に徹底的に取り組む」と表明した。


読売新聞 2016年02月17日
笹子トンネル事故 遺族「半歩後退」

判決後に不満を口にする原告の遺族ら(16日、横浜地裁前で)
◆横浜地裁 元社長らの過失否定
 中央道・笹子トンネルの天井板崩落事故でワゴン車に乗って死亡した5人の遺族が、中日本高速道路(名古屋市)と子会社の当時の社長ら役員4人に損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁は16日、請求を棄却する判決を言い渡した。遺族らが2社に損害賠償を求めた訴訟では、同地裁が昨年12月、会社側の過失を認定したが、この日の判決は「役員らが事故を予見できたとは認められない」と指摘。遺族は「残念の極み」「遺族の気持ちからかけ離れた判決」と述べ、控訴の意向を示す遺族もいた。
 訴訟では、原告の遺族側が事故当時の役員4人について、事故の予見可能性があったにもかかわらず、必要な点検や補修の指示を怠った責任があると主張。被告側は事故の予見は不可能で、4人には点検計画の審査や承認といった役割もなく、責任はないと反論していた。
 この日の判決で市村弘裁判長は4人について、「天井板の構造や点検結果を認識しておらず、事故が予見できたと認めることはできない」と指摘。また、4人が個々の施設管理の業務に直接従事していたわけではないことなどを挙げ、「重大な過失があったとはいえない」とした。
 判決後、報道陣の取材に応じた原告の一人で、亡くなった松本玲さん(当時28歳)の父、邦夫さん(65)=兵庫県芦屋市=は、「『トンネルの構造を知らなかった』という被告の言い分を裁判所はそのまま採用したが、本当にそうなのか疑問だ。知らないでどうして安全対策が取れるのか」と怒りをあらわにした。昨年12月の判決が原告側の主張通りに会社側の過失を認定したことを挙げて、「一歩前進だったが、この判決で半歩後退だ」と述べた。
 別の原告の一人で、亡くなった石川友梨さん(当時28歳)の父、信一さん(66)=神奈川県横須賀市=は、「人命が失われた重大事故の責任は誰が取るのか」と憤り、「判決には不服。次のステップに入りたい」と控訴の意向を示した。
 遺族側の代理人弁護士は控訴について、「判決を分析し、原告に決めてもらう」とした。
 一方、中日本高速はこの日の判決を受け、「ご遺族の皆さまに真摯に対応し、再発防止と安全性向上に取り組む」とするコメントを発表した。


毎日新聞2016年2月16日 20時36分
笹子トンネル事故訴訟
元社長ら4人への賠償請求を棄却
横浜地裁 崩落事故で死亡の男女5人遺族が提訴の訴訟
 2012年の中央自動車道・笹子トンネル(山梨県)天井板崩落事故で死亡した男女5人の遺族が、中日本高速道路(名古屋市)と子会社の中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京(東京都新宿区)の元社長ら当時の役員4人に計2400万円の損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁(市村弘裁判長)は16日、遺族側の請求を棄却する判決を言い渡した。
 事故を巡っては昨年12月、5人の遺族が両社を相手取り損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁が「適切な点検を怠り、防げる事故を回避できなかった」などと認め、会社側に約4億4000万円の賠償を命じ、判決が確定した。
 同じ遺族がこれとは別に14年2月、従業員に設備を点検を実施する計画を作らせて事故を回避する義務を怠ったなどとして提訴していた。
 市村裁判長は「(役員らは)天井板の構造、点検の結果やその方法を認識していなかった」と予見可能性を否定。会社側の管理態勢についても「重大な過失があったとは認められない」とした。
【松本光樹】


産経ニュース 2016.2.16 13:50
笹子トンネル事故、役員の過失否定 遺族の賠償請求棄却
 平成24年12月の中央自動車道笹子トンネル(山梨県)天井板崩落事故で死亡した9人のうち5人の遺族12人が、中日本高速道路(名古屋市)と点検業務を担当していた子会社「中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京」の当時の役員計4人に計2400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、横浜地裁(市村弘裁判長)は16日、請求を棄却した。
 同じ遺族が両社に損害賠償を求めた別の訴訟では、横浜地裁が昨年12月「目視だけの点検を選択した過失があった。事故を回避することは可能だった」と認め、計4億4千万円余りの賠償を命じ、確定した。
 遺族は、役員4人が打音検査などの詳細な点検を実施する計画を従業員に作成させ、事故を回避する義務があったのに、怠った過失があると主張していた。 判決理由で市村裁判長は「4人は個々の管理に直接従事しておらず、重大な過失があったとはいえない」と指摘した。


しんぶん赤旗 2016年2月17日(水)
笹子トンネル事故 役員の過失認めず
横浜地裁判決 遺族らの訴え退ける
 9人が犠牲となった中央自動車道・笹子トンネル天井板崩落事故で、管理する中日本高速道路(名古屋市中区)の金子剛一社長(当時)らと子会社の社長ら役員4人の過失責任を問う損害賠償訴訟の判決言い渡しが16日、横浜地裁で行われました。
________________________________________

(写真)判決後、取材に応じる石川さん(左から3人目)、小林さん(その右)ら原告の遺族ら=16日、横浜地裁前
 判決で市村弘裁判長は「被告らが天井板崩落事故の発生を予見できたと認めることはできない」などとして、遺族らの訴えを退けました。
 役員を訴えているのは、事故で犠牲となった石川友梨(ゆり)さん=当時(28)=ら青年5人の両親や姉妹ら遺族の12人。
 裁判で、原告側は「(崩落した)天井板の近接目視や打音点検を12年間行わないことが(中日本内の)規定にも違反することは明白。このような(打音点検をしない)計画を漫然と承認したことは被告らの重過失があった」などと主張してきました。
 昨年6月の被告尋問で金子元社長は「報告では点検要領にのっとって行われていると聞いている」などとのべていました。
 今回の判決では「事故発生まで、点検要領の内容や天井板の構造、過去の点検結果などを認識していなかった」として被告らに過失がなかったと判断しました。
 訴えられていたのは、中日本の金子元社長、吉川良一元専務と子会社の中日本ハイウェイエンジニアリング東京(エンジ社、東京都新宿区)の岩田久志元社長、風間匡副社長(現職)。
 判決後、石川友梨さん=当時(28)=の父、信一さん(66)は「裁判を起こした目的は原因究明、責任の所在、再発防止の三本柱。これでは責任の所在が明らかにならない」と厳しい表情で語りました。
________________________________________
 笹子トンネル事故 2012年12月2日午前8時ごろに上り線トンネル(山梨県甲州市と大月市)で天井板が約140メートルにわたって崩落し、9人死亡、2人が負傷しました。青年5人の遺族は13年2月、役員4人を山梨県警に告訴し、今も捜査中です。同年5月に両社を相手どり、損害賠償訴訟を起こし、中日本など2社に4億4300万円の賠償を命じる判決を出しました。14年2月に、役員4人に対する損害賠償訴訟を起こしました。

////////////////////////////////////////////////

関連記事

テーマ : 政治・時事問題
ジャンル : 政治・経済

tag : 笹子トンネル事故 訴訟 判決 社長 天井板 崩落

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

プロフィール

ajimu-ra

Author:ajimu-ra

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ(タブ)
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2ブログランキング
↓↓クリックお願いします↓↓

FC2Blog Ranking

ブログ内検索
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
blogram投票ボタン