2016-02-24(Wed)

軽井沢スキーバス事故 規制緩和 運転手脅かす

バス事故なぜ? 所得低下長時間労働非正規化 
 
----日本共産党の清水忠史衆院議員は22日の予算委員会で、大学生ら15人が亡くなった長野県軽井沢スキーバス事故をとりあげ、安全軽視の原因となった政府の規制緩和路線を追及するとともに、参入規制の強化、労働者の労働環境の改善など、人命が最優先にされるバス事業の規制強化を求めました。

スキーバス事故と規制緩和問題について
2月22日、衆院予算委員会 清水忠史議員の質問
https://youtu.be/WBYPDYEuNDA



----貸し切りバス業界は、バス保有数が10台以下の小規模の会社が7割を占める。会社が増えたことで価格競争は激しく、中小の経営は楽ではないという。

運転手は6人に1人が60歳以上と高齢化し、年間平均所得は全産業を約30万円下回る440万円だ。
こうした事情から、運賃が安い貸し切りバスには利用者自身も注意すべきだとの指摘がある。

しかし、公共交通の事業者にとって安全は大前提で、価格によって安全性に格差が生じてはならない。
例えば、旅客機も航空法に基づく通達や指針で、操縦士の飛行時間の上限、乗務の間隔、機体の整備方針などが細かく定められている。

安さが売りものの格安航空会社(LCC)も、大手と同じ基準を順守している。
飛行機にしてもバスにしても、客を乗せる以上、安全に関しては「安かろう悪かろう」が許される業界ではないのだ。
(毎日新聞)




以下引用

しんぶん赤旗 2016年2月24日(水)
バス事故なぜ? 所得低下長時間労働非正規化
規制緩和 運転手脅かす
 日本共産党の清水忠史衆院議員は22日の予算委員会で、大学生ら15人が亡くなった長野県軽井沢スキーバス事故をとりあげ、安全軽視の原因となった政府の規制緩和路線を追及するとともに、参入規制の強化、労働者の労働環境の改善など、人命が最優先にされるバス事業の規制強化を求めました。
________________________________________

(写真)質問する清水忠史議員=22日、衆院予算委
清水議員“規制強化こそ”
 政府は、貸し切りバスの重大事故が起こるたびに、再発防止を口にし、7人の死者を出した2012年の関越道バス事故後も、「高速・貸切バスの安全・安心回復プラン」との再発防止策をまとめていました。
 ところが「プラン」では、「安全確保に問題のある事業者の参入防止」、「悪質な事業者は、市場から退出させる」としていながら、「事故を起こした(バス会社の)ESPが、バス事業の許可を受けたのはいつか」との清水氏の質問に、石井啓一国交相は、「平成26(2014)年4月18日」と答弁。「プラン」実施後に参入していたことが明らかになりました。
排除できない
 さらに清水氏は、関越事故後、許可が取り消された事業者が3件しかないこと、ESPの33件もの法令違反も事故後の特別監査で明らかになったことを指摘し、「『プラン』では、ESPの参入を防ぐことはできなかった。重大事故が起こらなければ悪質な業者を排除できない仕組みだ。事後チェックでは事故はなくせない」と批判しました。
 清水氏は、「こうした事故がなぜ繰り返されるのか」として、2000年の規制緩和によって、貸し切りバス事業者が倍加する一方、輸送人員数は微増にとどまり、過当競争が激化していることを指摘。そのしわ寄せがバス運転手に押し付けられていることを、規制緩和後、低下する所得や他の労働者より年300時間も長い労働時間の実態で明らかにし、「これらが安全運行の軽視と法令違反を繰り返す構造的な要因ではないか」と追及。「規制緩和でサービスは多様化した」と、規制緩和に無反省な答弁を繰り返す石井大臣に清水氏は、「市場競争の原理を公共交通に持ち込んだことが最大の問題。その反省抜きに再発防止策は出てこない」と批判しました。
 過労死ライン さらに清水氏は、バス運転手の正社員割合が減少し、非正規化が進んでいることを明らかにするとともに、運転手の健康状態に起因する重大事故が増加し、過労死等認定件数が、全就業者の3割以上を占めていることを告発。その大本には、過労死ラインを超える残業を認めている「自動車運転者の労働時間の改善基準」(改善基準告示)があると指摘し、改善を要求する労働者の声を紹介しながら、告示の法制化など見直しを求めました。
 塩崎恭久厚労相は、「法定化は難しい」「告示の周知徹底に努める」としか答弁せず、見直しに背を向ける姿勢に終始。清水氏は、「全く本気度がうかがえない」と批判し、告示の法制化等、実効ある対策を求めました。
160224H)予算委資料 規制緩和後の運転手所得と労働時間 清水議員質問




毎日新聞 2016年2月24日
Listening
<記者の目>長野・スキーツアーバス事故=内橋寿明(東京社会部)

貸し切りバスに監査に乗り込む国交省の監査官=東京都新宿区で、猪飼健史撮影
安さより安全優先して
 長野県軽井沢町でスキーツアーバスが自損事故を起こし、乗客の大学生13人と運転手2人が亡くなった。国土交通省が事故のバスを運行した「イーエスピー」(東京都)を監査すると、安全管理のずさんさが次々に明らかになった。国交省は業界への指導のあり方を見直すことにしているが、監査体制を考えると実効性に限界があるし、規制を強化しても結局はバス会社の対応が安全を左右することに変わりはない。再発防止への取り組みは、「安全にはコストがかかる」という当たり前のことを業界が再確認するところから始めるしかない。
点呼前に確認印、33項目もの違反
 「かなりひどい状態だ。異例だ」。事故当日の1月15日から3日連続となったイーエスピーへの特別監査を終えた17日夜、国交省の担当者は報道陣に対して違反の多さを嘆いた。国の基準を下回る安値でのバス運行、点呼せずに押印した点呼簿、走行計画を示す運行指示書の未作成、運転手の健康診断の未実施−−。国交省は最終的に33項目の違反を指摘し、最も重い事業許可取り消し処分とした。
 特に国交省が悪質だと指弾したのは、点呼簿の確認印を点呼する前に押していたことだ。事故を起こしたバスの出発前の点呼は、社長が遅刻したからと実施せず、運転手の健康状態をチェックしていない。39人もの客を乗せて運行する資格はなかったと言わざるを得ない。
 1月21日夜。国交省は東京都庁近くの路上で、運行前の貸し切りバスへの街頭監査を実施した。乗客を乗せる前のスキーツアーバスを警察官が停車させ、監査官が車内へ乗り込んで、バスに備えるべき書類や表示、運行指示書を確認した。事故から6日しかたっていないのに、調査対象の6台のうち5台で計8件の法令違反が見つかった。
 さらに2月5日まで約2週間、全国の運輸局が28カ所で貸し切りバスを緊急で監査したところ、165台のうち4割の66台で違反が見つかった。表示や書類の不備といった軽微な違反が大半とはいえ、大事故が起きて緊急の監査があると広く報道されていたことを考えると、安全意識の低さを指摘せざるを得ない。
 国交省の指導の基本は会社に対するこうした監査であり、違反があれば内容に応じて行政処分し、是正を指導してきた。2012年に関越道で7人が死亡した高速ツアーバス事故が起きてからは、対応を強化してきたはずだった。しかし今回の事故後、さらなる対応策を検討している。具体的には、新規参入時の安全チェックと運転手の技術チェックの強化、行政処分の厳格化、安全にかかるコストを考慮した基準運賃の順守、車体の安全対策の強化だ。
許可制で業者増、監査実施は1割
 監査を担う監査官は全国で365人。ただ、彼らはバスやタクシー会社も担当している。貸し切りバス会社は00年に需給調整を廃止して、一定の条件を満たせば参入できる許可制へと規制緩和した。その結果、14年度には4477社と緩和前の2倍に増えたが、同年度に訪問して監査できた会社は1割にとどまる。実施率の低さが気にかかるが、監査官の人数はこれでも02年度からは3倍以上に増えている。国の財政を考えれば、今後、監督官を大幅に増やせる見込みはない。
 貸し切りバス業界は、バス保有数が10台以下の小規模の会社が7割を占める。会社が増えたことで価格競争は激しく、中小の経営は楽ではないという。運転手は6人に1人が60歳以上と高齢化し、年間平均所得は全産業を約30万円下回る440万円だ。こうした事情から、運賃が安い貸し切りバスには利用者自身も注意すべきだとの指摘がある。
 しかし、公共交通の事業者にとって安全は大前提で、価格によって安全性に格差が生じてはならない。例えば、旅客機も航空法に基づく通達や指針で、操縦士の飛行時間の上限、乗務の間隔、機体の整備方針などが細かく定められている。安さが売りものの格安航空会社(LCC)も、大手と同じ基準を順守している。飛行機にしてもバスにしても、客を乗せる以上、安全に関しては「安かろう悪かろう」が許される業界ではないのだ。
 事故で亡くなった小室結さん(当時21歳)の母親(52)は通夜の場で「学生が安いツアーを選ぶ感覚は正しいと思う」と述べた。私も強く共感した。その上で母親は「格安でも学生が満足できる会社であってほしい。考える機会にしていただければ、少しは娘の死も報われる」と続けた。多くの客はバス会社が安全のコストを削ってまで値引きしているとは思わないし、望んでもいない。バス会社はこの言葉を胸に刻み、安全を追求してもらいたいと願う。


基準守っていると利益出ない!バス会社が明かす業界の実態・・・軽井沢事故から1か月
【NEXT 未来のために 「バスドライバー 長野スキーバス事故から1か月」】 
NHK総合 02月25日(木) 00:10 ~00:38
13人の命を奪った長野・軽井沢スキーバス事故から1か月。多くのバス会社が口を閉ざす中、「バス業界の実態を知ってほしい」と千葉県の会社が明かす。雇用するドライバーは4人。健康管理や車両点検など安全には手を抜かないのが信条という。
事故を機に、業界では国が示した基準より安く仕事を請け負う慣行があることが露呈したが、それも頑としてはねつけてきた。しかし、そのために仕事が他社に流れてしまい、厳しい経営が続く。利益か安全か。客の命を預かる責任とは何か。密着取材から探る。

////////////////////////////////////////////

関連記事

テーマ : 政治・時事問題
ジャンル : 政治・経済

tag : 軽井沢スキーバス事故 規制緩和 運転手 所得低下 長時間労働 非正規化

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

プロフィール

ajimu-ra

Author:ajimu-ra

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ(タブ)
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2ブログランキング
↓↓クリックお願いします↓↓

FC2Blog Ranking

ブログ内検索
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
blogram投票ボタン