2016-04-17(Sun)

熊本地震 M7・3「本震」 社説等(3) 

九州地震拡大 心をつなぎ九州を守ろう 二次災害防止に全力を 活断層の点検が必要だ

<各紙社説>
西日本新聞)大地震続発 心をつなぎ九州を守ろう(4/17)
宮崎日日新聞)熊本地震被害拡大 「減災」目指し備えを万全に(4/17)
南日本新聞)[熊本地震] 活断層の点検が必要だ(4/17)
琉球新報)九州地震拡大 新たな被害防ごう 避難者にきめ細かい支援を(4/17)
沖縄タイムス)[熊本地震「本震」]二次災害防止に全力を(4/17)




以下引用



=2016/04/17付 西日本新聞朝刊=
社説:大地震続発 心をつなぎ九州を守ろう


2016年04月17日 10時34分
 またしても「想定外」の事態である。14日夜の大きな揺れから始まった「熊本地震」は沈静化するどころか、16日から隣県の大分県側に震源域を延ばし、被害を一気に拡大・広域化させた。死者は40人を超え、余震が頻発する中、なお懸命の救援活動が続いている。
 気象庁によると、今回の地震の「本震」は16日未明のマグニチュード(M)7・3の地震で、14~15日に続いた地震は「前震」だったとみられる、という。
 ひとたび大地震が起きればエネルギーが放出され、余震は続くとしても揺れは徐々に終息に向かうはずではなかったのか-。私たちにとっては大きな衝撃である。
 自然の脅威はまさに計り知れない。改めて心に刻みたい。そして、被災地・被災者にとことん寄り添い、二次被害の防止や避難住民の支援に全力を挙げたい。
 ●「連鎖」で被害拡大
 当初、九州で観測史上最大とされた14日夜の地震の破壊力を示すデータがある。「揺れ」のサイズでは阪神大震災を大きく上回っていた。防災科学技術研究所(茨城県つくば市)の解析によると、揺れの大きさの指標である加速度は、震度7を記録した熊本県益城町で最大1580ガルに及び、阪神の約900ガルより大きかった。
 一方、16日午前1時25分に起きた「本震」の最大震度は6強だったが、地震の規模では14日夜のM6・5を大きく上回った。その結果、福岡、佐賀、長崎、大分、宮崎、鹿児島各県でも震度5以上の大きな揺れに見舞われた。
 16日朝には大分県中部を震源とする震度5弱の地震も発生した。 中九州には、大きく見ると「別府-島原地溝帯」が走っている。そこで複数の断層帯が連鎖的に動いて震源域が大分県まで拡大したと推測されている。
 九州全体では、主なものだけで17の活断層が確認されている。
 九州電力が今のところ地震の影響はないとして、全国で唯一運転を続ける川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の近くには二つの活断層が存在する。
 安全対策は万全なのか。原発周辺の住民が不安を感じるのも、また自然なことだろう。
 九州中部の活断層の活動と阿蘇山の火山活動は互いに影響しているとの専門家の見方もある。
 あくまで油断は禁物である。
 ●東北から支援の手
 一連の地震の被害は深刻さを増している。熊本県南阿蘇村では、大学生がアパートの下敷きになって死亡した。道路網の寸断で孤立した住民は多数に上った。救援作業は難航の様相も見せている。
 政府も急きょ、派遣自衛隊員を2万5千人規模に増強するなど新たな対応を迫られ、安倍晋三首相の16日の現地視察は見送られた。
 九州新幹線の運休に続き、熊本空港が閉鎖されたことで、交通の動脈は断たれた。停電、断水などライフラインへの打撃は九州全域に拡大している。
 プロ野球の福岡ソフトバンクが福岡市での16日の楽天戦を中止するなど、九州一円でイベントのキャンセルも相次いだ。
 まさに「九州大震災」とも形容できる未曽有の事態である。
 うれしいニュースも届いた。
 東日本大震災の被災地から「ひとごとではない」「3・11の恩返しがしたい」と九州への支援の声が上がった。茨城県からは支援物資を載せたトラックが熊本へと向かった。震災の怖さを知るからこそ、被災者に思いを寄せる人々の素早い動きに感謝したい。
 16日夜から九州一円は雨に見舞われ、余震とともに土砂崩れなどの二次被害が懸念されている。被災地の復旧・復興への道のりも長期化が予想される。
 関係機関が緊密に連携し、また何よりも九州7県の住民が古里の暮らしを守るために心をつないで、この苦難を乗り越えたい。
 今回の震災は、地震予知の難しさと、不断の備えの重要性を改めて私たちに教えている。
 九州は地震が頻発する関東などに比べ、震災に対する防備の意識が薄いという指摘もあった。大きな油断や死角はなかったか。
 私たちはきのうの本欄でも「オール九州」での結束を訴えた。それをさらに繰り返したい。
 そして今後さらに、いつ来るか分からない災害の恐怖を見据え、自問自答を続けていきたい。
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宮崎日日新聞 2016年4月17日
社説:熊本地震被害拡大 ◆「減災」目指し備えを万全に◆


 「熊本地震」の恐怖が終わらない。熊本県で最大震度7を観測した14日夜以降、震度6強の地震が相次いで発生。大規模な土砂崩れ、建物の倒壊など被害は拡大し、死傷者の数もさらに増えている。
 本県でも14日夜の最大震度5弱に続き、16日未明には震度5強を観測した。その後も断続的に地震が続き、中でも気象庁からの「日向灘で地震発生」の緊急地震速報には身構えた。いつ何があるか分からない。一人一人が被害を最小限に抑える「減災」を意識し、万が一の事態に備えよう。
本震の恐ろしさ痛感
 14日夜の発生以降、余震への警戒が呼び掛けられてきたが、16日未明の揺れの激しさは、本県でも「余震」という言葉の印象をはるかに超えるものだった。
  熊本県で16日午前1時25分ごろに起きた震度6強の地震は、マグニチュード(M)が7・3と、阪神大震災に匹敵する規模。エネルギーは震度7を観測した14日の地震(M6・5)の約16倍だった。
 気象庁は記者会見で、この地震を「14日以降に発生した地震の『本震』と考えられる」との見解を示した。14日の地震は「前震」とみられるという。
 何が本震で、何が前震かを見抜くのは難しいだろう。
 しかし14日の地震の時点で、今後考えられる可能性を分かりやすく発表し、住民と危機感をもっと共有できていたならば、犠牲者はここまで増えることはなかったのでは-と考えると残念だ。
 判断や発表の仕方は適切だったのか。検証が必要になるが、それを待つ時間はなく、今はともかく緊張を緩めずにいることだ。
震源動く可能性指摘
 不気味なのは地震が九州を横断するように起きている点だ。地震地質学の専門家からは、震源がさらに東へ動く可能性も指摘されている。冷静に情報収集に努め、身を守るにはどんな対策が必要か考えたい。
 「日向灘で地震発生」との緊急地震速報には驚いた。実際にはシステム上の誤検知で、日向灘が震源ではなかったとのことだが、津波の心配が頭をよぎった県民も多かったのではないか。
 その危機感が大切で、とっさの行動につながる。「減災」は心がけ次第で実現できるものであり、家族や友人、近隣住民らと被害を抑える方法を語り合おう。
 熊本の状況を伝える映像に胸が痛む。家屋が倒壊し、閉じ込めや生き埋めの被害が相次いでいる。
 避難生活も先が見えない。長期化に備え、住民のメンタルケアがきめ細かになされることを願う。
 県内でも落石による通行止めなど、生活への影響が出ている。地震の続発に神経をすり減らし、寝不足が続き、疲れがたまっている人も多いはずだ。交通事故や転倒などを引き起こさないよう、身の安全や体調管理にも気を付け、身近な人同士互いに目を配りたい。
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南日本新聞 ( 2016/4/17 付 )
社説:[熊本地震] 活断層の点検が必要だ


 熊本地震の被害が拡大した。恐れていた事態である。
 16日未明、熊本県の阿蘇、熊本などで震度6強、マグニチュード(M)7.3の地震が発生した。その後も、震度6弱以上の地震が相次いだ。
 M7.3は阪神大震災と同じ規模である。気象庁は一連の地震で「今回が14日以降に発生した地震の本震」との見方を示した。
 激しい揺れで、新たに広範囲で家屋やビルが倒壊し、大規模な山崩れも起きた。死傷者は多数に上っている。余震に備えながら、救援と復旧に全力を挙げたい。
 政府の地震調査委員会は、最初に起きた14日夜の地震(最大震度7、M6.5)について、「日奈久(ひなぐ)断層帯」で起きたと指摘した。それに対し、今回の地震は隣接する「布田川(ふたがわ)断層帯」が動いた可能性があるという。
 地震の専門家は本震が起きたことで、活断層の動きが新たな段階に入ったと警鐘を鳴らしている。連鎖的に活動が移ったとすれば、一層注意しなければならない。
 政府の地震調査研究推進本部によると、鹿児島県内に影響が大きい活断層は五つある。その一つが最大震度7を引き起こした「日奈久断層帯」だ。
 県がまとめた地震被害予測調査は、日奈久断層帯が南側まで一気に動けば、長島町で最大震度7に達するとみている。また出水断層帯、市来断層帯で地震が起きれば、同様に最大震度7を観測する。決して人ごとではない。日ごろから十分備えておくことが重要だ。
 全国には約2000の活断層があるという。あくまで地表で確認できたもので、鹿児島県内にある活断層の数も正確にはつかめていない。地道に調査点検し、防災対策に生かす必要がある。
 国内で唯一稼働している川内原発は運転を続けている。原発は、一定以上の揺れの強さが観測されれば原子炉が自動停止する仕組みだ。だが、今回の地震での観測値は低かったという。
 しかし、不安は拭えない。
 未知の活断層を考えれば、最大震度7程度の地震が県内のどこで起きてもおかしくないという専門家の指摘もある。国や九電は一層の対策を講じるべきだ。
 回送中の九州新幹線の脱線も気掛かりだ。新潟県中越地震(2004年)では営業運転していた上越新幹線が脱線した。事故を契機に「脱線防止ガード」の設置などの対策が進められている。だが、今回は総合車両所へ向かう途中で、ガードがない区間だった。
 地震を考慮すれば、対策を広範囲に広げるべきである。
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琉球新報 2016年4月17日 06:01
<社説>九州地震拡大 新たな被害防ごう 避難者にきめ細かい支援を


 熊本県で16日未明から震度6強の地震が短時間に連続して発生した。午前1時25分にはマグニチュード(M)7・3という阪神大震災と同じ規模の地震が起きている。16日の地震のエネルギーは14日に比べて16倍大きいもので、気象庁は14日が「前震」で、16日を「本震」だったと発表した。
 気象庁が2013年に長周期地震動の観測情報提供を始めて以来、国内で初めて最も強い「立っていることができない」ことを示す「階級4」を観測した。14日夜の「熊本地震」で始まった一連の地震は、新たな段階に入った。
被害大きい活断層地震
 大分県も含めた広範囲で地震が相次ぎ、各地で土砂崩れや建物倒壊などの被害も拡大した。死者も40人を超え、千人以上が重軽傷を負った。内陸部で起きる活断層地震の恐怖を目の当たりにした。
 今回の地震は震源の浅い内陸直下型で、真上では揺れが非常に強くなる。内陸で起きるため、基本的に津波は発生しないが、規模が小さくても局地的に激しい揺れが起きて被害が拡大する恐れがある。油断は禁物だ。
 活断層地震は震源が浅い場合、岩盤が不安定な状態になることで余震が多くなる傾向がある。一連の地震で建物や地盤が損害を受けていたため、さらなる地震で被害が拡大した可能性がある。今後の余震にも注意が必要だ。
 さらに雨などが降ればさらに危険な状態となる。地震の影響で地盤が緩んでおり、そこに降雨があれば土砂災害の恐れがある。急斜面に近寄らないなど、引き続き警戒が必要だ。早めの避難などで新たな被害を防ぎたい。
 救助活動も急ぐ必要がある。倒壊した建物の下には生き埋めになった人がいる可能性がある。県内からも那覇市消防本部の26人と災害派遣医療チームが16日、被災地に向け出発した。多くの命を救いたい。
 避難している住民の支援も忘れてはならない。熊本県だけでも9万人余りが避難している。地震の続発に神経をすり減らし、先の見えない避難生活に不安を募らせている。東日本大震災では劣悪な環境の避難所で多くの高齢者らが体調を崩し、震災関連死も相次いだ。身体的な安全確保を最優先させることは当然だが、生活物資の支援、仕切りやトイレ、女性への配慮など避難所運営にも工夫が必要だ。ストレスを軽減させるメンタルケアなどきめ細かい対策を進めたい。
不備多い原発対策
 今回、原子力規制庁が原発に異常がないことをホームページで発信したのは地震発生翌日の15日午前だった。規制庁は「反省点が多かった」と発信遅れを認めている。異常が起きていたら、どう責任を取るつもりだったのか。
 規制庁は原発の立地自治体で震度5弱以上の地震が起きた場合には、一般向けに情報発信するよう内部で取り決めている。今回の地震では全国で唯一稼働している九州電力川内原発が立地する鹿児島県薩摩川内市の震度は4だった。情報発信の必要性がないとの認識だったのだろう。今後は立地自治体以外でも周辺地域で大きな揺れがあれば情報発信する方向に改めるようだ。当然ではないか。
 今回の地震後も川内原発は運転を続けている。原発は一定以上の揺れの強さが観測されれば原子炉を自動停止する仕組みになっているが、観測値は自動停止の基準を下回っているようだ。果たしてそれでいいのか。
 気象庁は16日の記者会見で、熊本、阿蘇、大分へと地震が拡大している現象について「これほど広域的に続けて起きるようなことは珍しい」と述べ、前例のない地震であることを示した。11年の東日本大震災の地震では福島第1原発などで想定を超える揺れを観測した。福島第1原発の事故を見れば発生後の自動停止では手遅れなのは明らかだ。即座に稼働を停止すべきだ。
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沖縄タイムス 2016年4月17日 08:18
社説[熊本地震「本震」]二次災害防止に全力を


 震度7の地震に見舞われた熊本県を16日未明、再び激しい揺れが襲った。恐怖で眠れぬ夜が3日も続く住民の心労はいかばかりか。
 心配されるのは頻発する余震と大雨による被害の拡大である。安全確保に細心の注意を払い、どうかこの困難を乗り切ってほしい。
 14日夜にマグニチュード(M)6・5、震度7を観測した熊本地震だが、気象庁は16日未明に発生したM7・3、震度6強の地震を「本震」と説明している。14日の地震は「前震」との見方だ。
 前震、余震という言葉の響きとは裏腹に、非常に激しい揺れが続いている。一連の地震は震度1以上を300回余りも記録、そのうち4以上は60回以上を数えている。
 繰り返す揺れで、地盤が緩み、建物の強度が弱まっているのだろう。当初は古い木造家屋の倒壊が目立ったが、時間がたつにつれて、大規模な土砂崩れ、道路の寸断、トンネルの崩落、アパートの1階部分が押しつぶされるなど、目を覆いたくなるような光景が広がる。
 昨晩までに41人の死亡と千人以上の負傷が確認されるなど被害は甚大だ。
 相次ぐ地震で、空港の閉鎖、新幹線や在来線の運転見合わせ、断水、停電、ガスの供給停止が続くなど、住民生活にも深刻な影響が出ている。
 追い打ちをかけるのは下り坂の天気だ。すでに避難勧告が出された地域もある。
 官民一体となって二次災害の防止に全力を挙げてほしい。
■    ■
 14日の地震は九州中央部を北東-南西方向に走る「日奈久(ひなぐ)断層帯」で起き、16日は北側に隣接する「布田川(ふたがわ)断層帯」が動いたとみられる。
 プレート境界で起こる地震と比べ、活断層が起こす地震は震源が浅く被害が大きくなりやすい。日本には約2千もの活断層があるというから、人ごとではない。
 過去の地震を教訓に、政府の地震調査委員会は全国の活断層を調査し、地震の可能性を評価してきた。熊本でも想定がなされていたが、耐震化の遅れが被害を大きくしたと指摘されている。古い家屋や重要構造物の耐震補強対策をどのように進めてきたのか、後日検証が必要だ。
 今回の地震では被害が活断層沿いに集中している。恐怖を覚えたのは、九州電力川内原発が震源地からそう遠くない場所で稼働し、さらに日本のいくつかの原発が活断層問題を抱えていることである。
■    ■
 熊本県によると16日現在、避難者は9万人に上っている。今後、避難生活が長びけば、体調管理やメンタルケア、プライバシーの確保などさまざまな目配りが必要となってくる。
 倒壊した建物からの救出活動が続き、余震が収まらない現地では身の安全の確保が第一で、まだ復旧へ進むタイミングではないかもしれないが、震度7の被害を受けた益城町では、21日をめどにボランティアの受け入れを開始するという。
 助け合いの気持ちを被災者支援に結びつけ、一緒にこの困難を乗り越えたい。
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