2016-04-16(Sat)

熊本地震 直下型震度7 社説等(2) 

直下型の怖さ改めて あらためて直下型対策を 被災者の救援に全力を

<各紙社説>
北海道新聞)熊本「震度7」 被災者の救援に全力を(4/16)
河北新報)熊本県で震度7/「直下断層」へ警戒を怠るな(4/16)
信濃毎日新聞)熊本地震 直下型の怖さ 改めて(4/16)
京都新聞)熊本で震度7  京滋でも備え強めたい(4/16)
神戸新聞)熊本地震/あらためて直下型対策を(4/16)
中国新聞)熊本地震 全力挙げ被災者支援を(4/16)




以下引用



北海道新聞 2016/04/16 08:55
社説:熊本「震度7」 被災者の救援に全力を


 熊本県を中心とする西日本を、最大震度7の強い地震が襲った。熊本では多くの家屋が損壊し、熊本城の石垣も崩れた。余震とみられる強い揺れも続いている。
 死者は9人、けが人も千人以上に上り、県内約500カ所に一時約4万5千人が避難した。
 自衛隊も迅速に救助活動に取りかかったが、電気やガス、水道が止まっている地域もある。
 被災者が一日も早く日常生活に戻れるよう、国や自治体は復旧に全力を挙げる必要がある。道内でも現地の要請に応じて、積極的に支援を検討してほしい。
 今回の地震は、地下の浅い部分で活断層が南北方向に引っ張られ、横ずれを起こした直下型だ。
 そのため、地震の規模の割に揺れが激しく、被害が拡大した。
 熊本県には九州を北東から南西に横切る活断層が走っており、これまでも地震が起こる可能性が指摘されてきた。
 1889年(明治22年)には死者20人を出す地震が起きたほか、周辺では江戸時代以降、複数の大地震の記録が残っている。
 震源の浅い地震は余震が多くなる傾向がある。しばらくの間は厳重な警戒が要る。
 北海道も地震多発地帯だ。人ごとではない。
 札幌市では活断層の活動で、同規模の地震が起きる可能性が指摘されている。市は地域防災計画で、震度7の地震が厳冬期にあれば甚大な被害が生じると予測する。
 活断層は全国で2千以上見つかっている。地震はどこでも起きる可能性があるということだ。
 行政が避難訓練のあり方を常に検証するのはもちろん、住民も身の回りの点検や避難経路の確認など、日頃の備えを万全にしたい。
 今回の地震で、熊本県の隣の鹿児島県薩摩川内市に位置し、国内の原発で唯一稼働中の九州電力川内原発には異常はないという。
 ただ、直下型地震は予想を超える震度となる可能性がある。
 原子力規制委員会の新規制基準は、活断層上に原発の重要施設を建設することを禁じている。にもかかわらず、直下や敷地内に活断層の存在が指摘される原発の再稼働申請の動きが進んでいる。
 活断層の動きを予測するのは困難だ。規制委は、安全が少しでも疑わしい場合は再稼働を認めないという、毅然(きぜん)とした姿勢で審査に臨まなくてはなるまい。
 電力会社もいま一度、断層の評価について詳細な調査を尽くすことが求められよう。
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河北新報 2016年04月16日土曜日
社説:熊本県で震度7/「直下断層」へ警戒を怠るな


 内陸直下型のすさまじさをまた見せつけられた。14日起きた熊本地震の規模はマグニチュード(M)6.5。東北の太平洋沖合で発生する海溝型の大地震と比べればずっと小規模だが、最大震度は東日本大震災と同じ7に達した。
 震源域は居住地域のほぼ真下とみられる。しかも深さが11キロと浅く、Mが6台でも猛烈な揺れに襲われた。
 防災科学技術研究所(茨城県つくば市)の解析では、今回の揺れの最大加速度は1580ガルにもなったという。瞬間的にせよ、地球の重力による加速度(980ガル)を大きく上回ったことになる。
 仮に上下方向に重力を超える加速度になったら、人や物は浮き上がってしまうほどの力を受ける。一瞬の衝撃力は相当に強烈だった。
 1995年の阪神大震災(M7.3、深さ16キロ)でも明らかなように、活断層による直下型地震は甚大な被害をもたらしてしまう。
 人の寿命をはるかに超える間隔でしか発生しないタイプの地震だが、いつ、どこで起きるか分からないのも確か。できる限り被災を少なくするよう、身の回りの防災力を高めていくしかない。
 活断層については福島第1原発事故の後、原子力施設に与える影響も注目を集めるようになった。東北電力の東通原発(青森県東通村)では、敷地内に活断層が存在していると国の原子力規制委員会によって指摘されている。
 地震に対する安全性を高めるためには、活断層かどうかの評価もより厳しくしていくことが望まれている。
 熊本市のある熊本県の北部には「布田川(ふたがわ)」と「日奈久(ひなぐ)」という2つの断層帯が近接してあることが知られていた。
 国の地震調査研究推進本部の分析では、布田川は3つの区間に分かれ、それぞれでM7程度の地震を起こす可能性があると推測されていた。日奈久も3区間に分かれ、Mは6.8~7.5程度。
 地震のタイプはいずれの区間でも「右横ずれ」になり、ずれの量は2~3メートルと見積もられていた。
 今回の地震の震源域となったのは日奈久の方とみられる。断層のずれは横ずれだったが、規模は想定よりも小さかった。実際のずれの量は想定の3分の1から5分の1にとどまったことが影響した。
 大きな地震が起きると、原子力施設への影響が重大関心事になる。隣の鹿児島県の九州電力川内原発は地震でも停止せず、通常運転を続けた。
 国内で現在運転中の唯一の原発だが、桜島などに近く、噴火に伴う危険性が指摘されてきた経緯がある。
 昨年からことしにかけ桜島や霧島連山、阿蘇山が軒並み火山活動を活発化させていることに加え、熊本地震が起きた。火山と地震の関連ははっきりしないにせよ、九州南部の最近の状況は気掛かり。
 福島第1原発事故に言及するまでもなく、もし原発がコントロール困難な状態に陥ったりすれば、その影響は計り知れない。
 まかり間違っても安全性を損なわないよう、最大限の注意を払って運転に臨むことがこれからも求められる。
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信濃毎日新聞(2016年4月16日)
社説:熊本地震 直下型の怖さ 改めて


 内陸直下の活断層が動くと、地震の規模そのものは大きくなくても、甚大な被害をもたらす。その怖さをまざまざと示した。最大震度7の激しい揺れを観測した熊本の地震である。
 多くの家屋が損壊し、千人を超す死傷者が出ている。体育館などに避難した住民は4万5千人近くに及んだ。野外の駐車場や公園で夜を明かした人もいる。
 震源の近くでは、突き上げるような強い揺れがいきなり襲ったようだ。倒壊した家屋に閉じ込められた人も少なくない。小さな子や高齢者もいる。救助、救命活動に全力を挙げたい。
 国内で震度7を観測するのは東日本大震災以来だ。地震の規模を示すマグニチュード(M)は6・5と、大震災の9よりはるかに小さい。震源が地表に近かったため揺れが強くなったとみられる。
 震源付近には二つの断層帯が延び、いくつもの断層が複雑に枝分かれしたり、並走したりしているという。政府の地震調査委員会は、断層帯の一部がずれたと分析している。周辺の断層が連鎖して動く可能性もあり、なお警戒を怠れない。気象庁は、1週間ほどは強い揺れを伴う余震に注意するよう呼びかけている。
 損傷を受けた家屋が余震で倒壊する恐れもある。長く避難を強いられる人は多いだろう。生活を立て直すのは容易でない。自治体の支援だけでは追いつかない。国が確かな手だてを講じてほしい。
 活断層が動く直下型地震は日本のどこでも起き得ると専門家は指摘する。1995年の阪神大震災や2004年の新潟県中越地震、東日本大震災の翌日に栄村を襲った地震も直下型だった。
 県内は国内最大級の断層帯「糸魚川―静岡構造線」が縦断する。安曇野市から茅野市にかけての区間では、30年以内にM7・6程度の地震が最大30%の確率で起きるとされる。ほかにも活断層は県内各地にある。防災、減災のための備えは十分か、県や市町村は改めて点検してほしい。
 備えが要るのは、南海トラフ地震のような巨大地震だけではない。住民自身も身近にある活断層について知り、災害時に持ち出す物や避難場所、家族との連絡方法などを再確認しておきたい。
 14年に県北部で起きた地震で、白馬村や小谷村で死者が出なかったのは、住民が自ら救助を担い、高齢者らを支える地域の結びつきがあったからだといわれる。住民が地域で自主的な防災の取り組みを強めることも欠かせない。
(4月16日)
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京都新聞 2016年04月16日掲載]
社説:熊本で震度7  京滋でも備え強めたい


 熊本県益城町で震度7を記録した地震は、同町などで家屋が倒壊する被害が相次ぎ、9人が死亡、千人以上が負傷する惨事となった。
 九州中部を中心に余震が140回以上も続いており、県内約500カ所に一時約4万4千人以上が避難した。
 警察や消防が被災者の救助にあたっているが、16日は天候が悪化するとみられ、土砂災害など二次災害への警戒が必要だ。政府と自治体は連携を密にし、食料物資の提供や医療の確保、インフラ復旧など被災者支援に万全を期してほしい。
 気象庁によると、震度7の地震の震源地は熊本地方で、震源の深さは11キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6・5だった。震源が浅く、規模の割に揺れが強いことから、阪神大震災のような内陸活断層による直下型地震とみられる。国内で震度7を観測したのは東日本大震災以来で九州では初めてだ。
 震源付近には布田川(ふたがわ)断層帯と日奈久(ひなぐ)断層帯という二つの断層帯があり、多くの断層が枝分かれしたり、並走したりしている。震源の浅さに加え、この複雑な断層が余震の多さにつながっているとみられている。専門家は今後も最大でM5~6の余震が起きる可能性があるとしており、注意したい。
 今回の地震の震源域は、活断層や火山があり、特に地殻変動が活発な場所だが、こうしたM6クラスの地震は、日本のどこで起きても不思議ではない。特に東日本大震災以降、地震の多発期に入ったといわれるだけに、大規模な断層帯が伸びる京都、滋賀でも警戒が必要だ。
 その一つ、花折断層帯(京都市左京区-高島市)で最大級の地震が起きれば、京都で7千人、滋賀で千人。琵琶湖西岸断層帯(大津市-高島市)で発生すれば、滋賀で2千人、京都で千人の死者が出ると想定されている。
 南海トラフ巨大地震では、津波の恐れはなくても死者数は京都で900人、滋賀で500人になると推定されている。今回の地震は海溝型地震ではなく、距離も遠いため影響はないとみられているが、油断は禁物だろう。
 家具の固定や非常食の確保、避難場所の再確認など災害に備えて各家庭でできることはしておきたい。いざという時に助け合えるよう、催しなどを通じて地域の絆を強めておくことも防災・減災の面からは大事だ。備えを怠らないようにしたい。
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神戸新聞 2016/04/16
社説:熊本地震/あらためて直下型対策を


 熊本県益城町(ましきまち)で震度7の地震が起きた。テレビの夜の報道番組で緊急地震速報が流れ、直後に激しく揺れる被災地の映像を映し出した。
 九州での震度7は気象庁が観測を始めてからは初という。
 益城町では倒壊した住宅に多数の住民が閉じ込められ、警察や消防が徹夜で救助に当たった。益城町と熊本市で計9人の死亡が確認され、千人を超える負傷者が出ている。
 この島国に地震を心配しなくていい場所はないと思い知らされる。
 倒壊家屋は益城町に集中しているが、強い揺れによる被害は周辺部に及んだ。熊本城は石垣が崩れ、国重要文化財の塀が倒れた。九州新幹線の回送車が高架上で脱線し、運輸安全委員会が調査に乗り出した。
 15日昼現在、県内で1万5千人が避難する。週末は雨を伴う荒れた天気になるとみられ、土砂災害への警戒が必要だ。断水や停電も続き、復旧を急がねばならない。被災者には高齢者もいる。避難の長期化に向け、支援の枠組みを考えたい。
 地震は地下11キロの浅い場所で発生し、マグニチュード(M)6・5という規模の割に余震が多い。気象庁は震度6の余震の可能性も指摘しており、十分、警戒したい。
 熊本地震は横ずれ地震とみられている。震源付近では「布田川(ふたがわ)断層帯」と「日奈久(ひなぐ)断層帯」という二つの断層帯が接し、そこから多くの断層が枝分かれしている。国内で同じような直下型地震の可能性が指摘される地域は多い。今回の発生メカニズムを知ることは、直下型の被害軽減を考える上で重要だ。
 政府の地震・津波防災は近年、南海トラフなど海溝型の巨大地震に目が向きがちだった。2011年の東日本大震災で地震と津波の複合災害が現実となり、国の防災対策の最重点課題になった。だが、直下型地震のこともよく分かっていない。阪神・淡路大震災以降、観測網は整備されたが、それだけでは不十分だ。直下型の研究強化と防災対策にあらためて力を振り向ける必要がある。
 活断層は何十年、何百年に1回の頻度で動く。熊本地震の被災者は経験のない地震と話しているが、過去になかったわけではない。
 施設、家屋の耐震化率を上げることが急務だ。防災、減災の取り組みを着実に強めることが、いざというときの備えになる。
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中国新聞 2016/4/16
社説:熊本地震 全力挙げ被災者支援を


 日本で震度7を記録した地震は、過去に3回しかない。阪神大震災と新潟県中越地震、そして東日本大震災である。同じ揺れが、歴史的には地震が少ないとされてきた九州の地を襲った衝撃はやはり大きい。おととい夜に発生した熊本地震から一夜明け、被害が最も大きい熊本県益城町(ましきまち)や隣接の熊本市などの爪痕の深さに息をのんだ。
 死者は倒壊した木造家屋の下敷きになった高齢者ら9人、負傷者は千人を超えた。3・11以降で最大の震災であり、しかも過去の地震と比べると異例なほど多い余震も懸念されている。着の身着のまま逃げた人たちの不安は募るばかりだろう。
 警察や消防、自衛隊に加え、医療活動などのボランティアも各地から続々と熊本入りしている。中国地方からも支援を尽くしたい。政府や自治体、民間の力を結集したオールジャパンで救援と復旧に全力を挙げるべきである。国による速やかな激甚災害指定は当然といえよう。
 まず急がれるのはお年寄りや病気の人ら社会的弱者を含む被災者の安全な避難場所の確保であり、十分なケアだろう。特に益城町の住民は、避難生活の長期化も想定せざるを得まい。過去の大規模地震では避難所で体調を崩し、「震災関連死」に至るケースもあった。その教訓を今度こそ生かすべきだ。
 被災者の生活を支えつつ、地域経済への影響を最小限に抑える手だても知恵を絞る必要があろう。大動脈の九州新幹線が回送列車の脱線で不通となり、九州自動車道もかなり損傷を受けた。観光名所の熊本城も石垣の一部が崩落するなどして復旧に相当な時間がかかりそうだ。
 大型連休を前に痛手となったばかりか、外国人誘致を含めた九州全体の観光客戦略への余波も避けられまい。被害の現状を冷静に見極めて、復興に向けた着実な手を打っていきたい。
 併せて、日本全体の地震防災の意識向上へつなげていく視点を忘れてはならない。
 熊本の住民からすれば正直、大地震が起きるとは思っていなかった節がある。ただ実のところ震源付近の地下構造は活断層が入り組み、かねて大地震の可能性が指摘されてきた。そして阪神大震災などと同様、今回も内陸の断層のずれが地震を引き起こしたと考えられる。規模がマグニチュード(M)6・5と中規模なのに震度7の本震と度重なる強い余震をもたらしたのは震源の浅さゆえだろう。
 そこから見えてくるものは何か。一つは広島都市圏などを含めて全国津々浦々に存在する活断層が、いつでも甚大な被害を引き起こしうるという潜在的なリスクにほかなるまい。迫る脅威は、決して海溝型の南海トラフ巨大地震だけではない。
 もう一つは、地震の活動期に入ったともいえる日本列島に暮らす自覚を思い起こす重みではないか。九州だけをみても今世紀に入ってからM7・0の福岡県西方沖地震をはじめ震度5~6クラスの地震が続いていた。それを考えれば熊本地震も想定の範囲外とはいえまい。
 私たちが住む家の耐震化や、家具の固定など揺れへの対策は大丈夫か。いざというときの家族の約束事や避難する方法と場所、ご近所で助け合う備えはできているか。身の回りを再点検するきっかけにもしたい。
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