2016-05-07(Sat)

羽田滑走路液状化対策工事 虚偽工事・報告

国交省 東亜建設に調査を指示 刑事告発も検討 運用の安全性は問題なし

----施工不良があったのは、同社の担当区域のうち、幅60メートルあるC滑走路北西端の長さ計75メートルの地盤。
同社は独自工法の「バルーングラウト工法」を採用。

滑走路脇から滑走路直下へ地中を斜めに掘削して管を通し、薬液計約1250万リットルを注入する計画だった。
薬液を地中に注入すると、地下水がゲル化して直径約2メートルの球状の塊(バルーン)となり、地盤を強固に改良するものだった。

しかし、地中に想定外の障害物があったことなどから掘削がうまくいかず、地中に275本の管を通すはずだったが、231本にとどまり、いずれも計画位置とずれていた。
このため薬液も予定の5%程度の約67万リットルしか注入できず、計1万450個できるはずだったバルーンも5825個だけで、直径2メートルまで膨らんだものは一つもなかったという。

同社などの工事担当者らは昨年9月に同区域で工事を始めて間もなく問題を把握したが、当時の東京支店長で現常務執行役員(60)の判断でデータを改ざん。

後任の東京支店長(58)も改ざんを続け、工期中、複数回あった同整備局の検査の度に、薬液の注入量や地盤強度の数値を仕様書通りに報告書類に記入していた。

今年4月14日、2次下請け会社の作業員が1次下請けに報告して問題が発覚。
常務執行役員は「失敗の許されない工法で、プレッシャーがあった」などと話し、改ざんを認めたという。

同整備局は「一貫して虚偽データを報告され、見抜けなかった」としている。
(読売新聞)


----羽田空港C滑走路の地盤改良工事を発注した国土交通省関東地方整備局は6日記者会見し、改ざんの詳細な経緯や是正工事の計画を早急に提示するよう東亜建設工業に求めたことを明らかにした。

加藤雅啓港湾空港部長は「事実関係を確認した上で、しかるべく厳正な措置をとりたい」と述べ、刑事告発の検討も示唆した。
 
同整備局が過去10年で発注した同様の地盤改良工事で東亜が携わったのは計8件で、他の工事でのデータ改ざんがなかったかどうかを来週中に報告させるとしている。
 
同整備局は改ざん発覚後、C滑走路で航空機が着陸する際の衝撃を再現した試験を実施。
安全性が確認されたため通常の運用に問題はなく、運航制限はしないという。
(日本経済新聞)


バルーングラウト工法とは----

「地中に想定外の障害物があったことなどから掘削がうまくいかず・・・」とすれば、
この工法が羽田C滑走路の地盤に適正だったのか、疑問がわく。
なにしろ、管もバルーンも達成率0%なのだから、この工法に無理があったとしか思えない。

一方、達成率0%とは、計画した施工が全くできていないことで、施工したとは言えない。
そんな工事・施工を「見抜けなかった」というのは、「検査」と言えるのだろうか。




以下引用

地盤の液状化対策技術 バルーングラウト工法
東亜建設工業 説明資料
http://www.meigi.pa.cbr.mlit.go.jp/file/kouryuukai/6th/h_24_09.pdf

---------------------------------

新技術情報提供システム(NETIS[ネティス])とは
「公共工事における新技術活用システム」運用マニュアル
国土交通省は、新技術の活用のため、新技術に関わる情報の共有及び提供を目的として、新技術情報提供システム(New Technology Information System:NETIS)を整備しました。NETISは、国土交通省のイントラネット及びインターネットで運用されるデータベースシステムです。
http://www.netis.mlit.go.jp/NetisRev/Search/NtDetail1.asp?REG_NO=SK-110016
~ 建設技術審査証明について ~
「建設技術審査証明」は、民間において自主的な開発された幅広い分野にわたる建設産業における新技術の活用促進に寄与することを目的として、開発された新技術を対象に技術審査を行い、その結果を客観的に証明して、これらの技術の普及活動に努める事業です。

技術名称 バルーングラウト工法 事後評価未実施技術 登録No. SK-110016-A

副 題 恒久型薬液による注入固化工法 区分 工法
分 類 1 共通工 - 薬液注入工 - 薬液系 - 特殊シリカ系
概要
①何について何をする技術なのか?
・薬液注入固化工法として、恒久型薬液を浸透固化させ地盤改良する工法
②従来はどのような技術で対応していたのか?
二重管ダブルパッカー工法
③公共工事のどこに適用できるのか?
・各種構造物直下地盤の液状化対策工事
・岸壁裏埋土砂の吸い出し防止対策工事
・止水対策工事
④追記
・狭隘箇所及び施設を供用しながらの施工が可能

留意事項
①設計時
・砂質地盤のFcが30%を超える場合には、薬液の浸透性を考慮し、改良仕様に関して詳細に検討する必要がある。
・粘性土が互層状に存在する地盤の場合には、注入口の位置を事前調査で把握する必要がある。
・薬液の逸走が懸念される砂礫または礫混じり砂地盤の場合には、注入材料の選定する必要がある。
・改良地盤の強度発現(一軸圧縮強さ)が懸念される粗砂地盤の場合には、注入材料の選定する必要がある。
・地下水の流れが速い地盤の場合には、ゲルタイムの調整が必要となる。
②施工時
・薬液注入前に現地注水試験を実施し,浸透形態の注入が可能な適正注入速度を決定する必要がある。
③維持管理等
・特になし
④その他
・特許使用料:注入薬液(瞬結注入材を除く)1リットル当たり2円

******************************

毎日新聞2016年5月7日 11時46分
羽田滑走路
薬液注入管の全231本、計画位置に達せず
 東亜建設工業が羽田空港C滑走路の地盤改良工事でデータを改ざんしていた問題で、地中に薬液を注入する管計231本の全てが計画通りの位置に達していなかったことが7日、国土交通省関東地方整備局への取材で分かった。正しく注入管が設置できず、十分な量が送り込めなかったとみられる。
 整備局によると、注入管を通すために掘削した231カ所全てで、穴の長さや深さが計画書と異なっていた。掘削作業後に薬液を流す作業に移行したが、当初計画していた薬液約1251万リットルのうち、約5.4%に当たる68万リットル弱しか流し込めなかった。
 同社はいずれの作業もデータや機器のモニター表示を偽装し、計画通りに施工したと同省に報告していた。国交省立ち会いの事後の品質調査でも、試料をすり替え、試験結果を偽装していた。
東亜建設工業社長「ご迷惑とご心配掛け、心よりおわび」
 東亜建設工業の松尾正臣社長は6日、横浜市で記者会見し「羽田空港利用者や関係者にご迷惑とご心配を掛け、心よりおわびします」と謝罪。是正工事をする意向を示した。問題の責任を取り、当初予定していた6月の株主総会の交代時期より前に社長を辞任し、代表権のない相談役に退く。
 同社によると、データ改ざんには施工当時の東京支店長と副支店長が関与。松尾社長は「途中で施工不良に陥ったにもかかわらず、隠蔽(いんぺい)の方針を打ち出した。自社で開発した工法なので、失敗が許されないというプレッシャーがあった」と述べた。今後、弁護士を入れた調査委員会を設置する。
 羽田空港C滑走路を巡っては、国交省関東地方整備局が4月、東亜建設工業などの共同企業体(JV)から施工不良の疑いがあるとの申告があったと発表していた。
(共同)


NHK 5月7日 5時57分
羽田滑走路工事 データ改ざん 国交省が調査を指示
 東京に本社がある東亜建設工業が羽田空港の滑走路の工事でデータを改ざんし、虚偽の報告をしていた問題で、国土交通省は会社側に対して、詳しいいきさつとともに、ほかにも同様の改ざんを行っていないか調査して速やかに報告するよう指示しました。
 この問題は、東亜建設工業が去年5月からことし3月にかけて行った羽田空港「C滑走路」の液状化を防ぐための工事で、地下水をゲル状にする薬剤を地盤に注入した際、実際は必要な薬剤の5%しか注入していませんでしたが、担当者が適切に工事を完了したなどと虚偽の報告書を作成し、国土交通省に報告していたものです。
 工事を発注した国土交通省関東地方整備局は東亜建設工業に対し、データの改ざんが行われた詳しいいきさつの報告のほか、滑走路の補修計画を速やかに作成すること、それに、ほかの同様の工事でデータの改ざんを行っていないか調査して、速やかに報告するよう指示しました。そのうえで、滑走路の安全性について、さらに詳しい調査を進めることにしています。
 一方、東亜建設工業の松尾正臣社長は6日の記者会見で、責任を取って近く引責辞任する意向を示しました。会社は来週、弁護士などで作る調査委員会を設置し、原因の究明や再発防止策の取りまとめを進めるとともに、関係者の処分を検討することにしています。


読売新聞 2016年05月07日
東亜建設が羽田地盤改良工事データを改ざん
仕様書通り液状化対策を行ったように偽装
 羽田空港のC滑走路で、巨大地震に伴う液状化現象を防ぐための地盤改良工事で施工不良があり、これを隠蔽する施工データの改ざんが行われていたことが6日、わかった。
 施工した中堅ゼネコン「東亜建設工業」(東京都新宿区)が明らかにした。同社東京支店長(当時)の判断で仕様書通りに施工したかのようにデータを書き換え、発注者の国土交通省に報告していた。
 同省は、C滑走路の通常利用に安全上の問題はないとする一方、現状では液状化対策が取られていないため、同社から原因究明や再発防止策の報告を待ち、再工事の実施を検討する。
 同社や同省関東地方整備局(横浜市)によると、工事は同社が主体の共同企業体(JV)が約33億円で受注し、昨年5月28日~今年3月18日の工期で施工した。
 施工不良があったのは、同社の担当区域のうち、幅60メートルあるC滑走路北西端の長さ計75メートルの地盤。同社は独自工法の「バルーングラウト工法」を採用。滑走路脇から滑走路直下へ地中を斜めに掘削して管を通し、薬液計約1250万リットルを注入する計画だった。薬液を地中に注入すると、地下水がゲル化して直径約2メートルの球状の塊(バルーン)となり、地盤を強固に改良するものだった。
 しかし、地中に想定外の障害物があったことなどから掘削がうまくいかず、地中に275本の管を通すはずだったが、231本にとどまり、いずれも計画位置とずれていた。このため薬液も予定の5%程度の約67万リットルしか注入できず、計1万450個できるはずだったバルーンも5825個だけで、直径2メートルまで膨らんだものは一つもなかったという。
 同社などの工事担当者らは昨年9月に同区域で工事を始めて間もなく問題を把握したが、当時の東京支店長で現常務執行役員(60)の判断でデータを改ざん。後任の東京支店長(58)も改ざんを続け、工期中、複数回あった同整備局の検査の度に、薬液の注入量や地盤強度の数値を仕様書通りに報告書類に記入していた。
 今年4月14日、2次下請け会社の作業員が1次下請けに報告して問題が発覚。常務執行役員は「失敗の許されない工法で、プレッシャーがあった」などと話し、改ざんを認めたという。同整備局は「一貫して虚偽データを報告され、見抜けなかった」としている。
東亜建設工業は6日、松尾正臣社長らが横浜市内で記者会見して陳謝。松尾社長は6月の株主総会後に代表権のある会長に就任予定だったが、任期満了前に辞任し、会長にも就かない意向を示した。常務執行役員ら改ざんに関わった社員の処分も検討しているという。
 同社は同様の工法で福岡、松山空港の工事も行ったというが、「詳細は調査中」と説明しており、同省は両空港についても調査・報告を求めている。福岡空港では熊本地震による影響は確認されていないとしている。


日本経済新聞 2016/5/7 0:33
国交省、東亜建設の刑事告発も検討 運用の安全性は問題なし
 羽田空港C滑走路の地盤改良工事を発注した国土交通省関東地方整備局は6日記者会見し、改ざんの詳細な経緯や是正工事の計画を早急に提示するよう東亜建設工業に求めたことを明らかにした。加藤雅啓港湾空港部長は「事実関係を確認した上で、しかるべく厳正な措置をとりたい」と述べ、刑事告発の検討も示唆した。
 同整備局が過去10年で発注した同様の地盤改良工事で東亜が携わったのは計8件で、他の工事でのデータ改ざんがなかったかどうかを来週中に報告させるとしている。
 同整備局は改ざん発覚後、C滑走路で航空機が着陸する際の衝撃を再現した試験を実施。安全性が確認されたため通常の運用に問題はなく、運航制限はしないという。
 工事は薬液を注入する管を地中に275本通す計画だったが、指示通りの場所に通した管は一本もなかった。地中に障害物があり、工事が難しい場合は事前協議する方針だったが、相談は一度もなかったという。
 工事中も同整備局の職員が現場にたびたび立ち会い、薬液の注入量などを示すモニターを確認していたが、東亜はモニター表示を改ざんし、計画通りに工事をしたという虚偽報告書を出した。
 同整備局は結果的に東亜の偽装を見抜けなかったが、工事の確認方法について、加藤部長は「不正を前提にしておらず、受注者を信頼していた。必要であれば見直しを考えたい」と話した。


日本経済新聞 2016/5/7 0:30
「失敗は許されぬ」現場に圧力 偽装、東亜建設前支店長が指示
 「失敗は許されないというプレッシャーがあった」。羽田空港C滑走路の地盤改良工事を巡り、液状化防止薬液の注入データを改ざんし国土交通省に虚偽報告した東亜建設工業。松尾正臣社長は6日、横浜市内で記者会見し、改ざんを指示した前東京支店長らが社内調査に対し動機についてそう話していることを明らかにした。
 「空港という重大な工事でのデータ改ざん。責任を重く感じる」「管理体制の甘さが原因だ」。会見で辞任を表明した松尾社長は終始、硬い表情を崩さず、謝罪の言葉を繰り返した。
 松尾社長は、前東京支店長で現執行役員常務が、滑走路の地中に薬液を注入するための穴を十分に掘ることができていないことを知りながら、工事を続行する方針を示していたと説明した。
 今回の工事で東亜が採用した「バルーングラウト工法」は同社が独自に開発し、ほかの空港などの工事でも採用されている。松尾社長は「前支店長らには『失敗が許されない』という思いがあり、(部下にも)プレッシャーをかけていたようだ」と話した。
 前支店長は後任の現支店長にも不正を引き継ぎ、偽装は幹部2代にわたって繰り返された。松尾社長は「全てを明らかにしてうみを出す」と強調。工事の今後については「年数がかかっても是正工事をやらせてもらいたい」と語った。


日本経済新聞 2016/5/6 22:57
羽田滑走路工事でデータ偽装 東亜建設、社長辞任へ
 東亜建設工業は6日、羽田空港C滑走路の地盤改良工事で、地震発生時の液状化を防ぐ薬液の注入量データを改ざんし、設計通りに完成したと国土交通省に虚偽の報告をしたと発表した。薬液の注入量は設計の5.4%だった。同省は「羽田空港の通常運用は構造上、問題はない」とし、同社が請け負ったほかの工事でも改ざんがないかどうか調査している。
 当時の東京支店長で執行役員常務が改ざんを指示したという。横浜市で記者会見した松尾正臣社長は「多大なご迷惑とご心配をお掛けし、心より深くおわび申し上げる」と謝罪。松尾社長は6月の株主総会後、社長から会長に就く予定だったが、問題の責任をとって辞任し相談役に退く。
 工事は関東地方整備局が発注し、昨年5月~今年3月まで東亜などの共同企業体(JV)が実施した。請負金額は約32億円で、うち約7割が東亜に支払われた。
 東亜が採用したのは「バルーングラウト工法」で、滑走路の外側から地中に穴を掘り、そこに差し込んだ管からバルーンなどを使って薬液を注入する。薬液が注入予定場所からそれるのを防ぐ効果があるとされる。
 計画では薬液約1250万リットルを注入する予定だったが、地中に障害物が多く、穴の位置を把握する計測システムの精度も不十分で、予定通り穴を掘れなかった。
 薬液は本来の5.4%しか注入できなかったが、東亜はデータを改ざんし、仕様書通り施工できたかのように国交省に虚偽報告。完成検査を受け、引き渡した。同工法は福岡空港や松山空港などでも使われている。
 今年4月、2次下請けの作業員が1次下請けを通じて東亜に改ざんを通報。同21日に社長、同25日、同社の経営会議に報告された。


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