2016-05-31(Tue)

甘利わいろ疑惑 嫌疑不十分で不起訴処分 東京地検

「一般感覚からすれば納得できない」 政治や検察に対する不信感が国民の間に広がってしまう

----元検事でロッキード事件の捜査にも関わった堀田力弁護士は「元秘書は何度もURの担当者と会ってその謝礼の名目で現金を受け取っており、典型的なあっせん利得処罰法違反にあたるのではないか。例えば『言うことをきかないとURの予算を削る』などと露骨なことを言わなくても、担当者に何度も面会するなどしていれば権限に基づく影響力を行使していると考えられる。不起訴というのは一般の感覚からすれば納得できない」と指摘しています。
 
そのうえで、「今回のような問題が起訴できなければ政治や検察に対する不信感が国民の間に広がってしまうのではないか」と話しています。
(NHK)




以下引用

NHK 5月31日 19時03分
甘利前大臣ら 嫌疑不十分で不起訴 東京地検特捜部
甘利・前経済再生担当大臣の事務所がUR=都市再生機構と補償交渉をしていた建設会社側から現金を受け取っていた問題で、東京地検特捜部はあっせん利得処罰法違反などの疑いで告発されていた甘利氏と元秘書2人を嫌疑不十分で不起訴にしました。
この問題は、甘利氏の事務所が平成25年から翌年にかけてURと補償交渉をしていた建設会社の元総務担当者らから現金を受け取っていたもので、東京の弁護士の団体などがあっせん利得処罰法違反などの疑いがあるとして甘利氏と元秘書2人を東京地検特捜部に告発していました。
 特捜部は先月、URなどを捜索したほか甘利氏や元秘書から任意で事情を聴くなどして捜査を進めてきましたが、31日、甘利氏と元秘書2人をいずれも嫌疑不十分で不起訴にしました。
 あっせん利得処罰法は国会議員や秘書などが権限に基づく影響力を使って口利きし見返りに報酬を受け取ることを禁じています。
 甘利氏の元秘書らはURの担当者と12回にわたって面会し、補償交渉などについてやり取りしていましたが、特捜部は「甘利氏側がURに対して不正な口利きをした証拠は見つからなかった」と判断したものとみられます。
 また元秘書が受け取った500万円のうち、300万円は政治資金収支報告書に記載されず元秘書が個人的に使い込んでいたことが明らかになっていますが、特捜部は政治資金規正法違反の疑いについても不起訴にしました。
 これについて特捜部は「300万円は元秘書が当初返す予定で事務所の入金伝票などに『返却済み』と記載されていたため、政治資金にはあたらない」と判断したとみられます。特捜部は今回の捜査について、「必要と思われる捜査は十分に行ったが、起訴するだけの証拠がなかった」としています。
「あっせん利得処罰法」とは
「あっせん利得処罰法」は、元建設大臣が公共工事を巡って多額の賄賂を受け取っていた受託収賄事件などをきっかけに、平成13年に施行されました。
 国会議員や秘書、それに地方自治体の首長や議員がその「権限に基づく影響力」を行使して口利きし、見返りとして報酬を受け取ることを禁じています。
 平成14年には国会議員の私設秘書による口利きが問題となったことをきっかけに法律が改正され、処罰の対象が公設秘書だけでなく、私設秘書にまで拡大されました。
 口利きを巡っては、議員や秘書などがほかの公務員に「不正な行為」をするよう働きかけた見返りに賄賂を受け取った場合に適用される「あっせん収賄罪」がありますが、「あっせん利得処罰法」では口利きによって不正な行為が行われたかどうかに関係なく処罰の対象になります。
不起訴の理由は
【影響力を行使したか】
今回の捜査では、甘利氏や元秘書にURへの権限や影響力がどの程度あったのかや、実際に大臣や議員としての影響力を使ってUR側に圧力をかけ建設会社にとって補償交渉が有利に進むよう口利きした事実があったのかどうかが焦点になりました。
 これについて特捜部は、建設会社と補償交渉をしていたURは国土交通省が所管する独立行政法人で当時、経済再生担当大臣だった甘利氏にURの予算や人事などへの直接的な影響力はないが、大臣や議員としての権限はあったとしています。
 そのうえで、URに対する大臣や議員としての影響力を使って不正な口利きをした証拠はなかったと判断したとみられます。
 問題の補償交渉では甘利氏の元秘書らがURの担当者と12回にわたって面会し、「甘利事務所の顔を立ててもらえないか」などと発言していたことがわかっています。しかし複数の検察幹部は「甘利氏にURへの直接的な権限がない以上、影響力をほのめかす程度の発言では不正な口利きとまではいえない。例えば、『閣議でURの統廃合を話題にする』などといった具体的な発言をしていなければ起訴するのは難しい」と話しています。
【補償交渉に影響を与えたか】
 次に元秘書とUR側との面会が補償交渉に影響を与えたのかという点です。
 URが公表した資料などによりますと、甘利氏の事務所は平成25年6月にURの担当者と初めて面会し、その2か月後に2億2000万円の補償金を建設会社に支払う契約が結ばれました。そして、その2週間後に元秘書が500万円を受け取っていました。
 これについて検察幹部の1人は「URと建設会社は県道の建設工事を巡ってトラブルになり、県道は長年にわたって未開通の状態が続いていた。UR側には多額の補償金を支払ってでも工事を早く進めたいという思惑があり元秘書らとの面会が補償交渉に影響を与えたとまではいえない」と話しています。
【収支報告書への記載は?】
 そして政治資金収支報告書に正しい記載がされていたのかという点です。
 元秘書が受け取った500万円のうち300万円は政治資金収支報告書に記載されず、元秘書が個人的に使い込んでいたことが明らかになっています。これについて特捜部は「300万円は元秘書が当初返す予定で事務所の入金伝票などに『返却済み』と記載されていたため政治資金にはあたらない」と判断したとみられます。
甘利氏「説明受け止めてもらえた」
不起訴になったことを受けて甘利前経済再生担当大臣は31日、コメントを発表し「私自身のことについてはまさに『寝耳に水の事件』でありあっせんに該当するようなことは一切したことがない旨を丁寧に説明してきました。きょう、不起訴と判断されたことで説明を受け止めてもらえたのかなと思っております」としています。
 また元秘書が不起訴になったことについては「元秘書らについては建設会社の総務担当者から接待を受けるなど、違法でないにしても不適切な面があったと報じられています。今回のようなことが2度と起こらないように事実関係をきちんと把握しておく必要があると考えました。捜査への配慮などから中断していた調査を再開するよう弁護士にお願いし、事実関係について最終的な報告があれば、適切な時期にお約束通り説明をさせていただこうと考えております」としています。
「影響力の行使考えにくい」
元検事の高井康行弁護士は「あっせん利得処罰法では甘利氏や元秘書が『権限に基づく影響力』を行使していたのかがいちばんの問題になるが、経済再生担当大臣だった甘利氏に国土交通省が所管するURに対して影響力を行使できるような法令上の権限があったとはなかなか考えにくい」と指摘しています。
 そのうえで、「甘利氏は非常に強い政治的な影響力を持っていたと思うが、それはあくまで政治力でありURへの法令上の権限ではない。例えば甘利氏が国土交通大臣で元秘書が『頼み事を聞いてくれればURの予算を増やしてあげるよ』と言っていれば、法律違反になるが、『俺の顔を立てるつもりでなんとか頼みを聞いてよ』と言ってURがある程度その頼みを聞いたとしても影響力を行使したことにはならないのではないか」としています。
 そして「政治家は国民からいろいろ陳情を受けて行政に反映させていくことも1つの仕事なので、『政治力』を使った口利きをすべて処罰するということになれば、大半の政治家が対象になる可能性がある。このためあっせん利得処罰法は成立の要件がかなり絞られていて、もともと適用が難しい法律になっている」と話しています。
「一般感覚からすれば納得できない」
元検事でロッキード事件の捜査にも関わった堀田力弁護士は「元秘書は何度もURの担当者と会ってその謝礼の名目で現金を受け取っており、典型的なあっせん利得処罰法違反にあたるのではないか。例えば『言うことをきかないとURの予算を削る』などと露骨なことを言わなくても、担当者に何度も面会するなどしていれば権限に基づく影響力を行使していると考えられる。不起訴というのは一般の感覚からすれば納得できない」と指摘しています。
 そのうえで、「今回のような問題が起訴できなければ政治や検察に対する不信感が国民の間に広がってしまうのではないか」と話しています。



朝日新聞 2016年5月31日18時11分
甘利氏、不起訴受けコメント「説明受け止めてもらえた」
     ◇
 まずは、多大なご迷惑とご心配をおかけしている地元神奈川の皆様、そしてなによりも国民の皆様に対し深くお詫(わ)びを申し上げます。
 本日、あっせん利得処罰法違反などの告発があった件について、私および元秘書らが不起訴処分となったことを報道で知りました。
 私自身のことにつきましては、辞任の際の記者会見から終始、本件は私にとりまさに「寝耳に水の事件」であること、「あっせん」に該当するようなことは一切したことがない旨を調査結果に基づき真摯(しんし)に、そして丁寧にご説明申し上げてきたところであり、本日不起訴(嫌疑不十分)と判断されたことで説明を受け止めてもらえたのかなと思っております。
 また、元秘書らのことにつきましても不起訴(嫌疑不十分)とご判断いただいたことを報道で知りました。まさか私の元秘書らが法に触れるようなことをすることはないと信じながらも、本日、捜査当局が元秘書らについてもあっせん利得処罰法に当たるような行為はないと判断し不起訴処分にしたとの一報を聞き安堵(あんど)したところです。
 ところで、元秘書らについては、建設会社の総務担当者から接待を受けるなど、違法ではないとしても不適切な面があったことも報じられています。本日、刑事事件については捜査当局のご判断を頂いたところですが、今回のようなことが二度とおこらないように私におきましても事実関係をきちんと把握しておく必要があると考えました。そこで、捜査への配慮などから中断していた調査を再開していただくよう私から弁護士にお願いをしたところであります。弁護士の方からは、今後検察審査会への申し立てがあるのか否かなど、状況を見ながら調査を再開していきたいとのお話がありました。事実関係について最終的なご報告があれば、弁護士と相談し適切な時期にお約束通り説明をさせていただこうと考えております。
 最後になりましたが、体調不良により国会への出席もできず関係者の皆様にもご迷惑とご心配をおかけしていることについても深くお詫び申し上げます。静養をさせていただいたことで最近は体調も徐々に快復してきているところであり、医師とも相談し政務に復帰する時期を考えたいと思います。



産経新聞 5月31日(火)15時35分配信
甘利氏現金授受問題 甘利氏と元秘書2人を不起訴 東京地検
 甘利明前経済再生担当相の現金授受問題で、東京地検特捜部は31日、あっせん利得処罰法違反罪と政治資金規正法違反罪で刑事告発されていた甘利氏と元秘書2人を不起訴処分嫌疑不十分)とした。甘利氏はこれまで「あっせん利得処罰法に当たるような事実はない」と口利きなどを否定していた。
 特捜部は甘利氏側が不正な口利きを行い、補償金の支払いを斡旋(あっせん)した事実は確認できなかったと判断したとみられる。都市再生機構(UR)も、これまでに口利きを否定していた。
 甘利氏側に現金を渡していた千葉県白井市の建設会社「薩摩興業」の総務担当だった一色武氏(62)は、産経新聞の取材に甘利氏側が口利きを明確に認識していたと証言。特捜部は現金授受の経緯などについて、甘利氏から任意で事情を聴いていた。
 甘利氏の説明によると、元秘書は平成25年8月、URと補償交渉していた建設会社側から500万円を受領したが、政治資金として処理されるべき300万円を元秘書が私的に流用。政治資金収支報告書には200万円の記載しかなかった。甘利氏も同年11月と26年2月に、それぞれ50万円ずつを受け取っていた。
 URは国がほぼ全額を出資しており、その契約について政治家や公設秘書が口利きし、見返りに報酬を受けた場合は、あっせん利得処罰法に抵触する可能性があったが、特捜部は甘利氏側の働きかけなどを通常の政治活動の範囲にとどまると判断したもようだ。
 甘利氏と元秘書は一色氏から受け取った600万円のうち、自民党神奈川県第13選挙区支部と神奈川県大和市第2支部の平成25年分の政治資金収支報告書に計300万円分しか記載しておらず、政治資金規正法違反(虚偽記載)罪でも告発されていた。
 関係者によると、残りの300万円は事務所の会計帳簿に「返却予定」と記載され、その後、秘書の報告に基づき「返済」と記載されていたことなどから、この300万円は秘書個人の管理下にあり、政治資金にはあたらないと判断したもようだ。
 甘利氏は今年1月に閣僚を辞任。その後、睡眠障害で療養中などとして公の場に姿を見せていなかった。


産経ニュース 2016.5.31 00:54
【甘利氏現金授受問題】「影響力行使」難しい証明 あっせん利得処罰法

 現役閣僚が辞任に追い込まれた疑惑。道路工事をめぐる土地トラブルで「口利き」の関与が取りざたされ、あっせん利得処罰法違反罪などで刑事告発された甘利明前経済再生担当相に対し、東京地検特捜部は同法での立件を見送り、不起訴とする方針を固めた。
 「結局、口利きなんて常時、永田町界隈(かいわい)でやっている話。権限に基づく影響力の行使というのがすごくネックになっている」。ある検察幹部が打ち明ける。国会議員や秘書が公務員などへの口利きの見返りに報酬を得ることを禁じた「あっせん利得処罰法」での立件は、当初から極めて難しいとの観測が出ていた。
 都市再生機構(UR)から巨額の補償金を受けた建設会社「薩摩興業」。同法は口利きの対象を行政との契約や処分に限定しているが、検察幹部の一人は「今回は補償契約に関わっており、その要件は満たしていた」との見方を示した。
 では何が立件のハードルとなるのか。それが「権限に基づく影響力の行使」だ。議員や秘書が「何とかしてほしい」と言った程度では「影響力の行使」とはいえず、「何とかしてくれなければ議会で取り上げる」といった強い言動が伴わなければ困難とされる。
 口利きで公務員に不正な行為をさせた場合に成立するあっせん収賄罪に対し、あっせん利得処罰法違反罪は不正行為の有無にかかわらず、口利きで報酬を受ける行為を処罰できるのが特徴だったが、この要件が壁となり、平成13年の施行以来、立件されたのは地方議員の8件のみ。国会議員や秘書への適用例はない。
 当初UR側から薩摩興業側に約1億8千万円の補償金額が提示され、その後、補償額は2千万円ずつ2段階で増額。最終的には約2億2千万円で合意に達した。提示額の上積みや補償額そのものが適正だったのかどうか、疑問は残る。
 難航していた補償交渉が甘利氏側の接触後に進展していることから、特捜部も不透明な交渉経緯や口利きの有無などについて慎重に捜査を進めてきた。
 用地取得に伴う補償額は用地対策連絡協議会(用対連)で損失補償基準が定められ、それに基づき、事業者が独自の補償基準を設けている。ただ、「補償交渉の内容と金額は当事者と会計検査院以外、分からない」(用対連関係者)のが現状だ。「補償対象の調査漏れが2度重ならなければ、公共事業で補償額が2段階で増額されるケースは考えられない」(業界団体関係者)との指摘もある。
 だが、薩摩興業との補償交渉に関わったURの幹部は産経新聞の取材に、口利きの影響は「あり得ない」と断言。別の関係者も基準から大幅に逸脱した補償額ではないとしていた。


朝日新聞デジタル2016年5月31日15時25分
甘利氏と元秘書らを不起訴処分 現金授受問題で東京地検
 甘利明・前経済再生相をめぐる現金授受問題で、東京地検特捜部は31日、あっせん利得処罰法違反などの疑いで告発されていた甘利氏と元秘書2人について、不起訴処分(嫌疑不十分)にしたと発表した。
 甘利氏や元秘書2人については2013年~14年、千葉県の県道千葉ニュータウン北環状線工事の用地をめぐり、工事を担う都市再生機構(UR)と補償交渉中の建設業者「薩摩興業」の総務担当、一色武氏らから現金計600万円を受け取っていたことが判明。弁護士や大学教授のグループが、UR側に口利きする見返りに現金を受け取ったなどとして、甘利氏や元秘書2人を同法違反と政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いで地検に告発していた。
 特捜部は4月、URや薩摩興業、一色氏の自宅などを家宅捜索し、一色氏や元秘書らから事情を聴いた。今月末には甘利氏本人にも聴取したが、罪に問えるような証拠はなかったとしている。


日本経済新聞 2016/5/31 15:27
甘利氏らを不起訴処分、金銭授受問題 東京地検
 甘利明前経済財政・再生相を巡る金銭授受問題で、東京地検特捜部は31日、あっせん利得処罰法違反容疑で捜査していた甘利氏と元秘書ら2人の計3人を不起訴処分(嫌疑不十分)とした。特捜部は、都市再生機構(UR)への甘利氏側の働きかけは一般の政治活動の範囲にとどまり、違法性を問うのは困難と判断した。
 あっせん利得処罰法は、政治家や秘書が公務員などに「口利き」をした見返りに報酬を受け取ることを禁じている。
 ただ、同法違反が成立するには政治家などが「議員権限に基づく影響力を行使した」ことが要件となる。「権限」とは国会での議決権や質問権などだが、今回、甘利氏側が補償交渉に絡んでこうした影響力を行使した証拠は集められなかったとみられる。

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