2016-06-03(Fri)

自動車燃費データ不正 スズキ本社立ち入り検査

規範意識の低さ浮き彫り 確認体制も機能せず

◇規範意識の低さ浮き彫り スズキ燃費不正、確認体制も機能せず
----スズキによる燃費データの不正問題では、同社の法令順守意識の希薄さとともに燃費の測定結果のチェック体制の機能不全が浮き彫りになった。

開発担当者は測定方法を違法と認識しながらも効率を優先。社内で測定結果を確認する仕組みも機能していなかった。

----国に提出する前に燃費データは「法規認証部」が精査するダブルチェック体制になっており、同部では法規通りの方法で走行抵抗値を測定していた。ただ国へ申請する抵抗値を決める最終的な権限は開発部門にあり、法規通りの方法で測定したデータは申請に使われなかったという。

----同社からの報告を聞いた国土交通省幹部は「法規認証部とは名ばかり。何のためにあるのかよく分からない」と首をかしげている。
(日本経済新聞)


燃費不正、罰則強化へ 審査厳格化、年内にも 国交省
----自動車燃費不正問題を受け、国土交通省は、不正が発覚した場合、罰則を強化する方針を固めた。
不正が発覚すれば、メーカーは必要な燃費データを再測定して国に申告する必要があるが、測定項目を増やしメーカーの負担を大きくする。年内にも適用する。

----不正があった場合、国交省はペナルティーとして再提出するデータの測定項目や回数を増やす方針。通常2カ月の審査期間が延び、発売スケジュールに影響する可能性があるという。
 
国交省は、罰金導入も検討したが、審査厳格化の方が「効果的な抑止力になる」と判断。自動車業界に反発の声もあり、詳細を調整している。
また、不正が悪質な場合、一度は認証した「型式」を取り消す規定づくりも検討している。
(朝日新聞)


スズキ、燃費不正幕引き? 国に報告「影響ない」 26車種214万台不正
----スズキは31日、燃費データを不正に測定していた問題で、再測定の結果「(実際の)燃費には影響はなかった」と結論づけ国土交通省に報告した。だが、軽自動車の競争力の根幹への信頼を傷つけた今回の不正は「法令違反への認識が甘かった」(鈴木修会長)ではすまされない。販売が減り始めるなど消費者の不信感はなお募っており、幕引きするには早すぎる。

----効率優先主義
スズキが国交省に提出した報告書によると不正があったのは26車種。合計214万台にのぼる。
燃費を決めるために必要な「走行抵抗値」と呼ぶデータを、国が定める屋外ではなく不正に室内で測定していた。
テストコースが海の近くにあり、風の影響で正確なデータを測れなかったためと説明してきた。

今回、手間が大変だったから屋外にしなかったのかという質問に本田治副社長は「最後の局面ではそうだ」と答え、効率優先主義が背景にあることを示唆した。

----法令順守の意識が薄かっただけでなく、部門間のチェック機能も働かなかった。
鈴木俊宏社長は再発防止へ向けて「組織間で横串が入っていなかったので横串を通し、風通しをよくしていく」考えを示した。
不正の温床となった企業の風土自体を変えなければ同じ過ちを繰り返しかねない。
(日本経済新聞)





以下引用

日本経済新聞 電子版 2016/6/3 12:15
規範意識の低さ浮き彫り スズキ燃費不正、確認体制も機能せず
 スズキによる燃費データの不正問題では、同社の法令順守意識の希薄さとともに燃費の測定結果のチェック体制の機能不全が浮き彫りになった。開発担当者は測定方法を違法と認識しながらも効率を優先。社内で測定結果を確認する仕組みも機能していなかった。
 同社が道路運送車両法に基づかない燃費の測定方法を始めたのは2010年。同年、小型車「スイフト」でタイヤやブレーキなどの各部品の走行抵抗値を測定して積み上げる方法で欧州の認証が通ったため、5つある開発部門「カーライン」の1つが国内向けの同車種でも採用し始めたという。
 担当者は違法性を感じながらも「欧州で認められたので日本でもいいだろうと思った」と社内調査に対して説明したという。
 また国に提出する前に燃費データは「法規認証部」が精査するダブルチェック体制になっており、同部では法規通りの方法で走行抵抗値を測定していた。ただ国へ申請する抵抗値を決める最終的な権限は開発部門にあり、法規通りの方法で測定したデータは申請に使われなかったという。
 本田治副社長は5月31日の記者会見で「法規認証部が参加しなくても申請が進むところに欠陥があった」と問題があったことを認めている。
 同社からの報告を聞いた国土交通省幹部は「法規認証部とは名ばかり。何のためにあるのかよく分からない」と首をかしげている。


日本経済新聞 電子版 2016/6/3 10:18
国交省、スズキ本社に立ち入り検査 燃費データ違法測定
 スズキによる燃費データの不正問題で、国土交通省は3日午前、道路運送車両法に基づき、同社本社(浜松市南区)の立ち入り検査を始めた。この問題でスズキへの立ち入りは初めて。同省は書類の確認や不正があった開発部門の担当者からの聞き取りに加えて、必要に応じて経営陣からも聞き取りする方針だ。
 同社は5月31日に違法測定の経緯や正しい方法で燃費を再計測した結果を同省に報告。同省は社内書類の精査や関係者への聞き取りで内容の裏付けを進める一方、同社に対して経営陣の責任の明確化と再発防止策の実施スケジュールについて早急に再報告するよう求めている。
 同社は同省への報告で、法令違反の重大性への認識不足を認める一方、「特定の個人が強要した事実はない」などと改ざんの意図はなかったと主張。鈴木修会長は同31日の記者会見で、続投の意向を表明する一方、経営陣の役員報酬返上の検討を明らかにしている。
 スズキはOEM(相手先ブランドによる生産)を含め計26車種約214万台で、タイヤと路面の摩擦と空気抵抗からなる燃費算出用データ「走行抵抗値」を規定と異なる方法で計測していた。
 同社が不正のあった車種の燃費を正しい方法で測り直したところ、全てカタログの記載値より良い燃費が出たという。
 石井啓一国土交通相は2日の記者会見で、「全容を速やかに把握した上で適切に対処する」と述べ、報告書の検証を目的とした立ち入り検査の実施を明言していた。


毎日新聞2016年6月3日 10時46分(最終更新 6月3日 10時46分)
国交省:スズキ本社を立ち入り検査…燃費不正問題
 自動車の燃費データ不正問題で国土交通省は3日、道路運送車両法に基づき、浜松市のスズキ本社の立ち入り検査を始めた。5月31日に報告を受けた不正の詳細や再発防止策について確認する。この問題でスズキへの立ち入りは初めて。
 3日午前10時ごろ、国交省の職員4人が本社の正門から入った。同社の報告の根拠となった書類を確認し、経営陣などからも事情を聴く方針。国交省は同社に対して、責任の明確化や再発防止策の策定を求めている。
 スズキによると、燃費性能の基礎データとなる「走行抵抗値」について、本来は屋外のテストコースでの実測値を使わなければならないのに、タイヤやブレーキなど装置ごとに屋内で計測していた。
 不正の対象は他社へ供給した車も含め、2010年以降に生産した26車種計約214万台に上る。ただ、同社が燃費値を再計測したところ、いずれもカタログ記載の数値を上回っており、燃費を良く見せる意図はなかったと主張している。【内橋寿明、竹田直人】


朝日新聞 2016年6月3日05時00分
燃費不正、罰則強化へ 審査厳格化、年内にも 国交省
 自動車の燃費不正問題を受け、国土交通省は、不正が発覚した場合、罰則を強化する方針を固めた。不正が発覚すれば、メーカーは必要な燃費データを再測定して国に申告する必要があるが、測定項目を増やしメーカーの負担を大きくする。年内にも適用する。
 メーカーが新車を発売する際、国交省の「型式認証制度」に基づいて安全性や燃費に関するデータを申告し、外郭団体が審査する。三菱自動車やスズキは燃費データを違法な方法で測ったり、改ざんしたりしていた。
 不正があった場合、国交省はペナルティーとして再提出するデータの測定項目や回数を増やす方針。通常2カ月の審査期間が延び、発売スケジュールに影響する可能性があるという。
 国交省は、罰金導入も検討したが、審査厳格化の方が「効果的な抑止力になる」と判断。自動車業界に反発の声もあり、詳細を調整している。また、不正が悪質な場合、一度は認証した「型式」を取り消す規定づくりも検討している。
 ■スズキの本社にきょう立ち入り
 国交省は2日、道路運送車両法に基づき、スズキ本社(浜松市)への立ち入り検査を3日に実施すると発表した。
 石井啓一国交相は「責任の明確化について的確な返事がない」と指摘、責任の所在と再発防止策の報告を求めたことを明らかにした。(伊藤嘉孝、奥田貫)


日本経済新聞 2016/6/2 20:26
国交省、3日にスズキ本社立ち入り 燃費データ不正
 スズキによる燃費データの不正問題で、国土交通省は3日、同社本社(浜松市南区)に道路運送車両法に基づき立ち入り検査する。石井啓一国土交通相が2日の閣議後記者会見で明らかにした。
 同社は5月31日、データの違法測定の経緯や、規定通りの方法で燃費を再計測した結果を同省に報告した。国交省は立ち入り検査を通じ、報告内容が適切かどうかを検証する。
 スズキはOEM(相手先ブランドによる生産)を含む計26車種約214万台で、燃費算出に必要な「走行抵抗値」を国の規定と異なる方法で計測。正しい方法で測ったように装った書類を国へ提出していた。
 国交省への報告では、法令違反の重大性への認識不足を認めた。一方で、これらの車種の燃費を正しい方法で測り直した結果はいずれもカタログの記載値より良好だったと主張していた。
 石井国交相は2日、スズキの報告について「不正をしたとの認識を明確にしているが、国の審査制度への信頼を揺るがす行為で、改めて猛省を促したい」と強調。報告内容全般の検証を目的として立ち入り検査を行うことを明らかにした。
 検査では社内書類を精査したり、開発部門の担当者などに聞き取りをしたりして再測定した燃費などの裏付けを進める。必要に応じて経営陣に聞き取りをすることも検討する。
 国交省は同社に対し、再発防止策の具体的な実施予定や、経営陣の責任の明確化について速やかに再報告することも求めている。



日本経済新聞 電子版2016/6/1 0:08
スズキ、燃費不正幕引き? 国に報告「影響ない」
 スズキは31日、燃費データを不正に測定していた問題で、再測定の結果「(実際の)燃費には影響はなかった」と結論づけ国土交通省に報告した。だが、軽自動車の競争力の根幹への信頼を傷つけた今回の不正は「法令違反への認識が甘かった」(鈴木修会長)ではすまされない。販売が減り始めるなど消費者の不信感はなお募っており、幕引きするには早すぎる。
 「技術開発分野の環境整備ができていなかったことは経営者の責任だと感じている」。同日、国交省での記者会見。鈴木会長は神妙な面持ちで話し始めた。経営責任の取り方については「再発防止策をきちんと立てて見届ける」と述べ続投する考えを表明。一方、役員報酬の返上を検討していることを明らかにした。
 ■26車種214万台に スズキが国交省に提出した報告書によると不正があったのは26車種。合計214万台にのぼる。燃費を決めるために必要な「走行抵抗値」と呼ぶデータを、国が定める屋外ではなく不正に室内で測定していた。テストコースが海の近くにあり、風の影響で正確なデータを測れなかったためと説明してきた。今回、手間が大変だったから屋外にしなかったのかという質問に本田治副社長は「最後の局面ではそうだ」と答え、効率優先主義が背景にあることを示唆した。
 情報伝達の問題も認めた。鈴木会長は「責任者に報告しないで担当者の間でやっちゃう。コミュニケーションができていない。組織がなっていなかった」と指摘した。スズキは鈴木会長自らが工場の隅々まで目を光らせコストダウンを徹底させるトップダウン型の経営手法だが、肝心な情報が現場から上がっていない実態も明らかになった。
 不正への対応について、際立つのが三菱自動車との違いだ。4車種の生産を停止し、社長が退任を決めた三菱自。これに対し、スズキは積極的なテレビ広告や販売活動を続け、トップは続投する。鈴木会長も「(自粛する)考えはありません」と明言した。
 ■国交省「一定の説明」 最大の理由は、三菱自が5~15%燃費をよく見せかけていたのに対し、スズキは「再測定の結果カタログ値より全ての車種で燃費は上回った点にある」と言う。国交省も同日の記者会見で「不正の全容解明について一定の説明がなされた」とする。しかし販売への悪影響は出始めている。「今回の問題もあり(5月に入って)軽の販売が18%ぐらい前年より落ちている」(鈴木会長)
 法令順守の意識が薄かっただけでなく、部門間のチェック機能も働かなかった。鈴木俊宏社長は再発防止へ向けて「組織間で横串が入っていなかったので横串を通し、風通しをよくしていく」考えを示した。不正の温床となった企業の風土自体を変えなければ同じ過ちを繰り返しかねない。これまで効率を最優先し、トップダウンで何事も決めてきた。スズキ躍進の原動力だった経営手法は、そろそろ曲がり角に来ている。(杜師康佑、剣持泰宏)


毎日新聞2016年6月1日 東京朝刊
スズキ:燃費データ不正 三菱自との違い強調 社内調査の妥当性焦点に
 燃費データ不正問題について国土交通省に追加報告したスズキは31日、不正な計測法について陳謝する一方、三菱自動車のような燃費性能の水増しはなかったと改めて強調した。しかし、あくまでスズキの社内調査結果であり、購入者の不安を一掃し、信頼を回復できるかは見通せない。
 「皆様におわび申し上げる」。長年スズキを率いる鈴木修会長は記者会見で深々と頭を下げた。
 トップダウン型経営の限界が不正の背景にあったのかと問われ「あったと思う。企業規模が大きくなり、私自身も限界があり、全体を見ることが不可能になった」と経営体制の問題点にも言及した。
 スズキは不正のきっかけについて、欧州で部品ごとの測定が認められていることから、2010年に五つある新車開発部門の一つが「日本でも使ってよいだろう」と判断したと説明。部品ごとの計測の方が手間が省けることから他の部門も取り入れ、定着したと説明した。一部の担当者は違法性を認識していたが「惰性でやっちゃった」(鈴木会長)とし、管理職の指示はなかったと強調した。
 鈴木会長は再発防止策として、開発部門に監査制度を取り入れることを表明。関係者の処分については、前回18日の会見で「善意でやったとなると人情的に考えなくてはいけない」と述べていたが、今回は「法に従い処理する」と前回の発言を撤回した。
 国交省は今後、スズキが再測定したデータの妥当性などを精査する方針。スズキは「偽りはないという自信がある」(鈴木俊宏社長)として「幕引き」を急ぐが、国交省の検証結果次第では、ブランドイメージや販売への影響が大きくなる可能性もくすぶっている。【宮島寛、高橋慶浩】


毎日新聞2016年6月1日 東京朝刊
スズキ:データ不正報告 燃費性能水増し否定
 スズキは31日、車の燃費データの不正計測問題に関する社内調査結果を国土交通省に追加報告した。正しい方法で再計測した燃費値を公表し、燃費性能の水増しはなかったと改めて説明したが、法令を守る意識やチェック体制が不十分だったと陳謝した。
 鈴木修会長は記者会見で「役員、全従業員の法令違反の重大さに対する認識が甘かった」と謝罪。「再発防止に全力を挙げたい」として、辞任は否定した。
 不正計測の対象は2010年以降に生産した軽自動車など26車種(他社供給分を含む)で計約214万台。18日の前回発表では27車種としていたが、訂正した。燃費性能の基礎データとなる「走行抵抗値」について、本来は屋外のテストコースでの実測値を使わなければならないのに、タイヤやブレーキなど装置ごとに屋内で計測していた。風の影響で実測が難しかったという従来の説明に加え、欧州でこうした計測法が認められており、「国内も使えるとの誤解が生まれた」ことも理由に挙げた。
 また、再計測した結果、26車種全てで不正計測による従来の燃費より良くなったという。同社は「燃費に影響はなかった」として販売を続ける方針。
 国交省は31日、同社に全容解明と責任の明確化、再発防止の具体策を求めた。【松倉佑輔、内橋寿明】


産経ニュース 2016.5.31 20:55
【燃費データ不正
スズキが国交省に報告 違法測定認めるも燃費性能に問題なし
会見するスズキの鈴木修会長(左から2番目)=31日午後、国土交通省(山崎冬紘撮影)
 自動車燃費データ不正問題で、スズキは31日、ワゴンRなどの燃費試験用データの測定環境や数値を偽装して国側に提出していたことを明らかにした。鈴木修会長は同日、国土交通省に報告した上で会見し謝罪したが、進退については明言を避けた。スズキで再測定した結果、燃費性能に問題はなく、生産・販売は継続する。国交省は全容の解明を改めて指示した。
 スズキは会見で、自社で生産・販売した車両で違法測定があったのは、当初の16車種から14車種に訂正。「ジムニー」「ジムニーシエラ」「エスクード2・4」で違法測定はなく、逆に生産が終了した「アルトエコ」で新たに違法測定が見つかった。他社に提供している12車種を合わせると計26車種で、計214万台に上る。
 燃費試験用データの「走行抵抗値」を法令に基づく方法で再測定した結果、いずれも燃費性能はカタログ記載値より良かったことから、生産・販売は続ける。
 走行抵抗値の測定では、法令に違反し、タイヤやブレーキなどを個別に実施した上で積み上げていたが、燃費試験の申請書類には法令通りにテストコースで測定した日や場所、天気、風速、気温などを記載。さらに、走行抵抗値から走行時間を机上で逆算して記載した。鈴木俊宏社長は「つじつまを合わせるためだった」と隠蔽(いんぺい)目的だったことを認めた。
 違法測定は、開発部門の5つのチーム長全員や燃費担当の部長らが関与。別部門の法規認証部は走行抵抗値を確認していなかった。


朝日新聞 2016年5月31日22時09分
スズキ会長「法令違反の認識希薄」と陳謝 5月の軽販売は18%減
 5月31日、スズキは燃費試験用データの測定方法での不正に関する社内調査結果を国土交通省に再報告した。写真はスズキの鈴木修会長(2016年 ロイター/Issei Kato)
 [東京 31日 ロイター] - 法令違反の方法で燃費試験用データを測定していたスズキ<7269.T>は31日、社内調査結果を国土交通省に再報告した。報告後に会見した鈴木修会長は、燃費を不正に操作する意図はなかったが、「法令違反に対する認識が甘かった」と陳謝した。
 ただし、不正車を国が定めた「惰行法」で測定したところ、カタログ表記の燃費値を上回ったため、販売は継続する。
 同社が不正を初公表した18日、法令違反の測定法を使った背景について、テストコースが海に近い丘の上にあり、風の影響を受けることからデータのばらつきが大きかったなどと説明したが、鈴木会長は「テストコースの件は小さな要因で、法律を守らなかったことが大きな要因」と指摘。「全体の責任は経営者にある」としながらも、「今は再発防止策を立て、やり遂げることが第一の責任」として辞任しない考えを示した。同会長はまた、5月の軽自動車販売が前年同月比18%減だったことも明らかにし、不正の影響があったとの認識を示した。
 社内調査では、特定の個人が規定外の測定法を強要した事実はなく、指示文書やマニュアルなどもなかった。再発防止策として技術者教育・研修や社内チェック体制を強化する。一方、該当車両数は18日時点では相手先ブランド(OEM)車含めて計27車種の210万台としていたが、今回はスズキ車14車種、OEM車12車種の計26車種、約214万台に訂正した。
 今回の不正では、車両開発のため室内で測定したタイヤの転がり抵抗、ブレーキの引きずり抵抗などの測定からなる値を積み上げた上で、空気抵抗やタイヤと路面の摩擦で生じる走行抵抗値と呼ばれる車両全体の燃費試験用データを求めていた。同時に車両開発時に試作車で惰行法による検証も行っていた。型式指定を取得する時に提出する負荷設定の記録では、車両開発のために車種ごとに惰行法で測定した日付、大気圧、天候、気温などの測定結果を記入し、積み上げによる走行抵抗の測定値と惰行時間とのつじつまが合うよう記録し、惰行法による測定値として提出していた。
 2010年以降の車種で法令違反の方法が使われていた理由については、10年当時、リーマンショック後に再開した新車開発などに対応するため、惰行法の測定に十分な人員配置ができていなかったことが1つの要因とした。また、欧州向け車種の走行抵抗値では部品ごとの積み上げによる測定結果を用いて補正することが認められていた。このため、国内でも使用できると誤解が生じ、以降も踏襲されていったと推測しているという。
 国交省は三菱自動車<7211.T>の燃費偽装を受けて、自動車メーカー各社に同様の不正がないか調査を指示していた。スズキは18日、室内で計測した部品ごとの抵抗値を積み上げ、国に提出していたと公表。同省は31日までに詳細な追加報告を求めていた。
 *内容を追加して再送します。
  (白木真紀、宮崎亜巳)


朝日新聞2016年5月31日23時48分
スズキ燃費不正、記者会見の主なやりとり
 スズキは5月31日、自動車の燃費試験データ不正問題について記者会見を開いた。主なやりとりは次の通り。
 ――経営責任をどう考えるか。
 鈴木修会長「会社、組織にどのような欠陥があったのかを精査しているので、防止策をきちんと立てて見届けることが第一の責任。再発防止に向けて全力を挙げたい」
 ――不正をしていた部門のカーラインが実走測定で提出した数値はあったか。
 本田治副社長「カーラインは五つある。タイミングは同じではないが、全カーラインが同じ形で、法令に定められた測定方法でデータをとらず、積み上げによる抵抗値を使っていた。すべて実走ではない値でやっていた」
 ――前回の会見では違法性の認識はなかったと言っていたが。
 本田氏「私どもとしては撤回し、不正な測定方法だったと報告させていただいている。不正だった」
 ――なぜ指示した人間がいないのにカーライン五つで起きたのか。
 笠井公人常務役員「例えば第1ラインが最初にやった後、次の車の認証を迎える第2ラインがどう進めばいいのかを第1に聞きにいくことで起きた」
 ――担当者は違法だと思っていたのか。
 本田氏「私どもが積み上げ方式を使い始めたのは2010年から。欧州では当局から認めてもらった。欧州で使えるという認識があったので、日本でもいいものだと思ってしまった」
 ――前回はテストコースが海に近く天候に左右されやすいと言っていた。なぜ説明が変わったのか。
 鈴木氏「詳しく調査していくと、テストコースは小さな要因であって、法律を守るという基本がなっていなかった」
 ――組織に目の行き届かないところが出てきた?
 鈴木氏「あったと思う。私自身も企業規模が大きくなって、全部をみるのが不可能になってきた。社員一人ひとりがボトムアップの責任を行使する、という自覚がなかった」


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コメント

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だがカタログ値より性能が良かったりってな話もある訳で
俺はスズキを支援する事にしたw
逆に国交省が実は検査体制も何も無いくせに排ガス規制を掛けている事に憤りを感じる!
国交省の怠慢が三菱のデタラメ不正を数十年許したのだ!
国交省だけは減俸させろ!責任が無い訳がないだろ!!
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