2016-06-10(Fri)

くい打ち工事偽装 「丸投げ」排除へ判断基準 

建設業の構造的課題に関する対応策 国交省審議会

----マンションなどのくい打ち工事のデータ改ざん問題を受け、国土交通省は9日、実質的に施工に関与しない「丸投げ」を排除するため判断基準や、元請け業者と下請け業者の役割などを明確化することを決めた。同省の中央建設業審議会の小委員会が9日に示した対策案に盛り込んだ。
(日本経済新聞)

----一連の問題の契機となった横浜市都筑区のマンションのくい打ち工事では、1次下請け業者が2次下請け業者へ工事を丸投げしていたことが判明。多重下請け構造で、責任の所在があいまいになる業界の問題点も指摘されていた。工事の丸投げは、工事代金をピンハネする悪質業者の介在を招いたり、業者間での責任の所在が分かりにくくなったりする恐れがあるとされ、建設業法が禁じている。
 
しかし、どのような行為が工事の丸投げに当たるかについて、従来は「実質的な関与の有無」が基準とされてきた。提示された案によると、元請け下請けに分けてこの基準を明確に定め、国の業界向け通知に反映させるとしている。
(毎日新聞)


-----国土交通省は、中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)と社会資本整備審議会(社整審、同)合同の基本問題小委員会(大森文彦委員長)が9日開いた会合(第6回)=写真=で、これまでの審議の結果を中間取りまとめ(素案)として示した。基礎杭の施工データ流用問題を受けて対策委員会(深尾精一委員長)が提言した建設業の構造的課題に関する対応策を提示。今後の取り組みの実施時期を明示するとともに、さらなる議論が必要な課題も指摘した。22日開催予定の会合で取りまとめを行う。
(日刊建設工業新聞)




以下引用

日本経済新聞 2016/6/9 21:29
丸投げ」排除へ判断基準 国交省、くい打ち不正受け
 マンションなどのくい打ち工事のデータ改ざん問題を受け、国土交通省は9日、実質的に施工に関与しない「丸投げ」を排除するため判断基準や、元請け業者と下請け業者の役割などを明確化することを決めた。同省の中央建設業審議会の小委員会が9日に示した対策案に盛り込んだ。
 一連の問題の発端となった横浜市都筑区のマンションのくい打ち工事では、1次下請けの日立ハイテクノロジーズ(東京・港)が2次下請けの旭化成建材(同・千代田)に工事を丸投げしていた。問題発覚を受け建設業界の課題を議論してきた同審議会の小委員会では、丸投げが多重の下請け構造を生み、責任の所在が曖昧になるとの指摘があった。
 丸投げ建設業法で禁じられているが、「実質的な関与の有無」の判断基準が曖昧だった。
 国交省が9日、審議会へ提示した改善対策案では、元請け業者、下請け業者ごとに実質的な関与の判断基準を明確に定め、業界への通達で周知することが盛り込まれた。
 横浜市のマンションでは、工期が遅れる懸念からデータ改ざんを招いたとされるため、案には工事を円滑に進めるための指針を策定することも明記。指針では資材の納入遅延など予測されるトラブルを発注者と施工業者の間で事前に協議し、追加費用の負担や工期の延期などの対応を決めておくよう求める。
 小委員会では今月中にこれらの対策案を盛り込んだ建設業界全体の課題についての中間報告案をとりまとめる予定だ。


時事通信(2016/06/09-19:19)
丸投げ判断基準を明確化=くい打ち問題受け素案-国交省
 国土交通省は9日、旭化成建材などによるくい打ちデータ改ざん問題を受け、建設業界の構造的な問題に対する改善策をまとめた。建設業法が禁じる工事の「丸投げ」について、何が該当するかの判断基準を明確化する内容。同日の中央建設業審議会と社会資本整備審議会(いずれも国交相の諮問機関)の小委員会に提示し、おおむね了承された。月内に同委の中間報告として取りまとめる。
 くい打ち問題では、傾斜した横浜市のマンションを施工した3社が工事の丸投げをしていたとして行政処分を受けた。丸投げは工事の品質低下や責任の不明確化を招く恐れがあり、禁止されている。ただ、個別事案で丸投げに当たるかどうかの判断はこれまで難しかった。
 改善策は、企業を元請け下請けに区別した上で、種別や下請けの企業数などに応じて判断基準を策定することを明記する。


毎日新聞2016年6月9日 東京夕刊
くい打ち不正:工事丸投げ、基準明確化 国交省
 マンションなどのくい打ちを巡って施工データの不正の発覚が相次いだ問題を受け、国土交通省は、建設業法が禁止する工事の丸投げの判断基準を明確化することなどを柱とした対策案をまとめた。責任分担があいまいとされる元請け業者と下請け業者の役割についても明確化を図る。国交相の諮問機関・中央建設業審議会の小委員会で9日、素案を提示した。【曽田拓】
 一連の問題の契機となった横浜市都筑区のマンションのくい打ち工事では、1次下請け業者が2次下請け業者へ工事を丸投げしていたことが判明。多重下請け構造で、責任の所在があいまいになる業界の問題点も指摘されていた。工事の丸投げは、工事代金をピンハネする悪質業者の介在を招いたり、業者間での責任の所在が分かりにくくなったりする恐れがあるとされ、建設業法が禁じている。
 しかし、どのような行為が工事の丸投げに当たるかについて、従来は「実質的な関与の有無」が基準とされてきた。提示された案によると、元請けと下請けに分けてこの基準を明確に定め、国の業界向け通知に反映させるとしている。
 また、元請けで現場の技術責任者としての役割を持つ「監理技術者」と、下請けを含めて業者が配置する必要のある「主任技術者」の責任範囲についても国のガイドラインに盛りこむ。建設業法上、両者は同じ条文で役割が規定されており、元請けと下請けの施工責任の境目が不明確との指摘が多かった。
 小委は今月中にも建設業界全体の課題について中間とりまとめを行う予定だが、今回の対策案も盛りこまれる見通し。


NHK 6月9日 17時36分
建設業界の課題 国の委員会 改善に向けた報告案示す
建物を支えるくいの工事を巡り、データの流用などが相次いだ問題を受けて、建設業界の課題などを検討してきた国の委員会は、国が新たにマニュアルを作って元請けと下請けの責任を明確にすることや、工事に直接関係しない下請け会社を排除することなどを盛り込んだ報告案が示され、おおむね了承されました。
一連のくいを巡る問題では、横浜市のマンションのくいの工事で、法律で禁止されている工事の丸投げが行われていたことなどが明らかになり、専門家による国の委員会は建設業界の構造的な課題などを議論し、9日、改善に向けた報告案が示されました。
 この中では、国が新たにマニュアルを作って工事の施工や監理を行う際の元請けと下請けの役割を明確にすることや、実質的に工事に携わらない下請け会社を排除し、工事におけるそれぞれの責任を明確にするとともに、何が工事の丸投げに当たるか国が具体的な基準を作るなどとしています。
 報告案は9日の会合でおおむね了承され、今月下旬にも正式に決定される見通しになりました。
 委員長を務める東洋大学の大森文彦教授は「建設業界のさまざまな問題を一つ一つ丁寧に改善していくための方向性は示せたように思う。これからも問題点をふだんから意識し、迅速に対応するための検討を続ける努力が必要だ」と話しています。


日刊建設工業新聞  [2016年6月10日1面]
国交省/監理・主任技術者職務、運用手引で明確化/工場製品の品質管理にも責任
 国土交通省は中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)と社会資本整備審議会(社整審、同)合同の基本問題小委員会(大森文彦委員長)が9日開いた会合で、検討課題の「監理技術者などの職務(役割)の明確化および適正な配置のあり方」について方向性を示した。建設業法上、監理技術者と主任技術者の職務は共通で、元・下請の技術者の役割の違いが明確になっていない。国交省は、監理技術者制度運用マニュアルで技術者の業務内容に応じて職務(役割)を書き分ける案を示した。=2面に関連記事
 具体的にはすべての主任技術者を、「全体の総括的施工管理」(元請の監理技術者など=タイプA)と「請負部分の施工管理」(下請の主任技術者など=タイプB)に2分類。複数工種をマネジメントする下請の主任技術者はタイプAと見なす。会合で委員からは「元請と下請とでは立場や責任が違う。複数工種のマネジメントを行う下請の技術者はほかのタイプにし、3種類にするべきだ」などの意見が出た。
 工場で加工・組み立て・製造する製品は建設業法の規定が適用されない。国交省は日本工業規格(JIS)など認証制度のない工場製品を対象に、監理技術者による品質管理の役割(職務)を提示。請負契約か売買契約(購入)かを問わず建設工事の目的物の一部を構成する工場製品の品質に関する責任は、製造会社だけでなく、工場に注文した下請(または元請)や、上位の下請・元請にも生じるとした。
 このため主任技術者などは、主要工程の立ち会い確認などによる品質管理が求められる。一方、製造会社に対しては建設業法で一定の制度的な関与を設けることを検討する。委員からは「工場製品の品質管理や責任について監理技術者制度運用マニュアルに掲載してほしい」「メーカー責任についても検討してほしい」などの意見が出た。
 技術者配置については、大規模工事で複数の技術者が置かれる実態を踏まえ、監理技術者制度運用マニュアルに監理技術者の役割を補佐的に分担する技術者を積極的に配置するよう記載すべきだとし、その役割や活用方法を引き続き検討。全体を総括する監理技術者は1人としておくべきだとの考えを示した。
 現行法では請負金額が3500万円(建築一式は7000万円)以上の公共性のある重要な建設工事には監理・主任技術者の専任配置が必要。専任要件の緩和要望を受け国交省は、専任の判断について▽現場での施工にかかる費用のみ▽月当たりの金額▽発注者の難易度評価-の3案を提示した上で、継続検討課題とした。技術者の効率活用のため一定の要件の下で非専任期間に他の専任工事に従事できる仕組みも提案した。


日刊建設工業新聞 [2016年6月10日2面]
国交省/中建審・社整審基本問題小委に中間まとめ素案提示/構造的課題の対応策示す

 ◇さらなる課題も指摘
 国土交通省は、中央建設業審議会(中建審、国交相の諮問機関)と社会資本整備審議会(社整審、同)合同の基本問題小委員会(大森文彦委員長)が9日開いた会合(第6回)=写真=で、これまでの審議の結果を中間取りまとめ(素案)として示した。基礎杭の施工データ流用問題を受けて対策委員会(深尾精一委員長)が提言した建設業の構造的課題に関する対応策を提示。今後の取り組みの実施時期を明示するとともに、さらなる議論が必要な課題も指摘した。22日開催予定の会合で取りまとめを行う。=1面参照
 基本問題小委では、「建設生産システムの適正化」「建設生産を支える技術者や担い手の確保・育成」「建設企業の持続的な活動が図られる環境整備」の3本柱で検討事項を整理し、個別課題について審議を重ねた。素案では個別課題に関する対応の方向性を提示した。
 元請と下請の責任・役割を明確化するため「監理技術者制度運用マニュアル」を改定。大規模工事で監理技術者を補佐する者の配置推奨や、監理技術者の役割を2種類に大別することを盛り込む。技術者の専任要件の見直しは継続検討事項とした。
 一括下請の禁止については法令順守の指導徹底とともに通知を出して判断基準を明確化。実質的に施工に携わらない企業を施工体制から排除する。
 建設産業のこれからの方向性として、人と企業が共に成長し選ばれる産業へと発展する「人材投資成長産業」を提案した。処遇改善や教育訓練の充実など六つの重点施策と、新卒や女性など担い手のターゲットごとのきめ細かな施策を併せて展開。建設技能者の資格や就労実績を統一ルールで蓄積する「建設キャリアアップシステム」の構築や社会保険未加入対策の強化など担い手の確保・育成施策を順次実施する。
 民間工事の適正な品質確保のための指針を策定。設計変更などの協議ルールを明確化し、発注者と元請などの請負契約を適正化する。マンション管理適正化法に基づく11種類の図書の内容を徹底する通知を出し、施工情報を積極的に提供する。
 建設産業を取り巻く情勢を踏まえ、さらなる議論が必要なテーマも指摘。将来の建設市場や産業構造への対応、建設生産システムの複雑化・多様化、海外建設市場や新たな事業領域への進出などを挙げた。
 中間取りまとめに盛り込む検討事項と主な方向性は次の通り(◎速やかに実施、◯順次実施、◇導入に向けて具体的内容を検討、▽引き続き検討を継続)。
 【建設生産システムの適正化】
 ■技術者の適正な配置のあり方
 ▽専任要件に請負金額以外の要素を加味することについて検討
 ■施工体制における監理技術者等の役割の明確化
 ◎「監理技術者制度運用マニュアル」を改定し監理技術者等の役割を2種類に大別
 ■大規模工事における技術者の複数配置の推奨
 ◎「監理技術者制度運用マニュアル」を改定し大規模工事での監理技術者等を補佐する者の積極的な配置を推奨
 ■実質的に施工しない企業の施工体制からの排除
 ◎一括下請の禁止について法令順守の指導を徹底。その上で一括下請の判断基準の明確化に関する通知を発出し元請・下請ごとに基準を整理
 ■工場製品に関する品質管理のあり方
 ▽製造会社に対する一定の制度的関与を設けることについて検討
 ■民間工事における発注者・元請等に請負契約の適正化
 ◎民間建設工事の適正な品質を確保するための指針(民間工事指針)を策定
 ■施工に関する情報の積極的な公開
 ◎マンション管理適正化法に基づき提出される11種類の図書について内容等の周知徹底(通知発出)
 ▽重要工程で作成された施工に関する情報について建設企業により保存されるよう取り組みを促す方策について検討
 ■施工責任に係る紛争調整等の円滑化
 ▽施工品質をめぐるさまざまな紛争の解決を図るため「建設工事の請負契約に関する紛争」以外のものも建設工事紛争審査会の対象とすること等について検討
 【建設生産を支える技術者や担い手の確保・育成】
 ■技術と管理能力に優れた技術者の確保・育成と活躍
 ◇受験機会の拡大に向けた技術検定の見直し
 ■大量離職時代に向けた中長期的な技能労働者の確保・育成
 ◯処遇の改善(月給制の導入や賃金アップ、休日確保など不断の働き掛けの実施)
 ◯キャリアパスの見える化(建設キャリアアップシステムの構築)
 ◯社会保険未加入対策(元請の下請に対する指導強化等の対策強化策の検討)
 【建設企業の持続的な活動が図られる環境整備】
 ■地域の中小建設企業の合併や事業譲渡等が円滑になされる環境整備
 ◇合併時の建設業許可、経営事項審査における一部要件の事前確認手続きの整備
 ◇既存の財務諸表等の活用による申請に係る事前準備に要する期間短縮に向けた措置
 ◇廃業せざるを得ない建設企業から技術者等を受け入れた場合の経営事項審査上の特例を措置
 ■経営業務管理責任者要件のあり方の検討
 ▽企業全体の経営の安定性に対する建設業経営の影響度等を踏まえ経営業務管理責任者の配置に係る要件について検討
 ■軽微な工事に関する対応の検討
 ▽軽微な工事のみを請け負い者に関し、その実態を把握した上で必要に応じ一定の関与を行うことについて検討。

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