2016-07-01(Fri)

東海道新幹線放火から1年 安全委報告書

乗客滞留でけが人増 煙が一気に広がり被害拡大 覚知・煙対策なお課題 

----昨年6月に東海道新幹線の先頭車両で男(当時71)が焼身自殺し、乗客ら29人が死傷した放火事件で、運輸安全委員会は30日、調査報告書を公表した。

男がガソリンをまいた際、乗客が様子を見ようと立ち止まってデッキに滞留したことが被害拡大につながったと指摘。
鉄道各社に車内での火災時に乗客へ迅速な避難を呼びかける啓発活動をするよう求めた。
 
鉄道の安全対策に大きな課題を投げかけた事件は30日で発生から丸1年。
事件後、JR各社は車両内の防犯カメラ増設や常時録画などの取り組みを進めている。
(日本経済新聞)

東海旅客鉄道株式会社 東海道新幹線列車火災事故(平成27年6月30日発生)
報告書(PDF)
公表  :http://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/rep-acci/RA2016-5-2.pdf
説明資料:http://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/p-pdf/RA2016-5-2-p.pdf





以下引用

運輸安全委員会HP
http://www.mlit.go.jp/jtsb/index.html
最新報告書(平成28年6月30日 公表)
東海旅客鉄道株式会社 東海道新幹線列車火災事故(平成27年6月30日発生)
http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/detail.php?id=1875

報告書(PDF)
公表  :http://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/rep-acci/RA2016-5-2.pdf
説明資料:http://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/p-pdf/RA2016-5-2-p.pdf

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概要
報告書番号 RA2016-5-2
発生年月日 2015年06月30日
区分 鉄道
発生場所 東海道新幹線 新横浜駅~小田原駅間(複線) [神奈川県小田原市]
事業者 JR東海旅客鉄道株式会社
事故等種類 列車火災事故
都道府県 神奈川県
報告書(PDF) 公表/説明資料
公表年月日 2016年06月30日
概要  
東海旅客鉄道株式会社の東海道新幹線東京駅発新大阪駅行き16両編成の下り第225A列車(のぞみ225号)は、平成27年6月30日(火)、新横浜駅を定刻(11時19分)に出発した。
 11時30分ごろ、列車の運転士は、速度約250km/hで力行運転中、運転台のモニタ画面に1両目(車両は前から数え、前後左右は列車の進行方向を基準とする。)のトイレに設置された連絡用ブザーが扱われた表示を確認した。直後に2両目の客室内に設置された非常ブザーが扱われたことを確認したため、非常ブレーキを使用するとともに、車内放送で車掌に1両目の確認をするように連絡した。
 一方、列車の車掌は、4両目で改札を行っていたところ、乗客から1両目に油をまいている乗客がいるとの申告を受け、1両目へ向かう途中に1両目で火が出たことを見たため、業務用に所持している携帯型の電話機で火災が発生した旨の車内放送を行った。
 列車の停止後、運転士及び車掌は、1両目の車内の確認をしたところ、後側デッキに倒れている乗客1名を発見したため、救護活動を行った。また、前側の客室内の通路にも周囲等がくすぶっている中で倒れていた乗客1名を発見したため、消火器で消火作業を行った。
 列車には、乗客約900名、運転士1名、車掌3名、パーサー5名が乗車していたが、このうち、1両目で倒れていた乗客2名は死亡した。また、乗客25名(うち、重傷者2名)、運転士及び車掌2名が負傷した。
 この火災により、列車は、1両目の前側から中央部までの座席、床、壁、天井等が焼損した。
原因
 本事故は、本件列車に乗車していた乗客が、1両目の車内において、ガソリンをまき、自ら火をつけたため、発生したものと推定される。
 乗客が自ら火をつけたことについては、本人が死亡しているため、その詳細を明らかにすることができなかった。
死傷者数 死亡2名(乗客)、負傷28名(乗客25名及び乗務員3名)

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朝日新聞 2016年7月1日11時40分
新幹線放火から1年、覚知・煙対策なお課題 国が報告書
火災があった1両目の先頭部分。座席が激しく燃え、天井からパネルや灯具カバーなどが落下している=運輸安全委員会提供
 東海道新幹線の車内で昨年6月にあった放火事件から1年。国は、煙が一気に広がり、避難誘導が間に合わずに被害が拡大したとする調査報告書をまとめた。JR東海は防犯カメラの増設など対策を進めるが、専門家は火災を即座に覚知する仕組みや、気密性の高い車内の煙対策などに課題が残ると指摘する。
■通話型ブザー「導入を」
 放火は1両目で起きた。運輸安全委員会の報告書によると、運転士は、1両目のトイレと2両目客室のブザーで異常を覚知して減速。直後に背後で「ボン」と破裂音がし、オレンジ色に光ったため、火災とわかった。客室には防犯カメラがなく、1両目でなければ、火災と分かるまで、さらに時間がかかった可能性があった。
 事件後、JR東海は客室の防犯カメラ設置を始め、非常ブザーと連動させる対策を急ぐ。2017年度までに9割の車両、19年度末までに全車両に導入する。ただ、ブザーを押した客が状況を伝えられるインターホンは最新型の車両にしかない。
 火災の場合は、トンネルを避けて停止する必要がある。工学院大学の曽根悟特任教授(交通システム工学)は「即座に状況を把握することが大切。ブザーに双方向の通話機能をつける方を急ぐべきだ」と指摘する。JR山手線、京浜東北線など首都圏の通勤列車では、通話型ブザーが導入済みだという。
■「被害最小化考えて」
 報告書によると、煙は瞬く間に火元の1両目から2両目の後部まで広がった。後方の車両から駆けつけた車掌は「(2両目は)煙で視界が悪く、息苦しいことから、前側に進めなかった」と証言。亡くなった女性は1両目後部のデッキに倒れていたが、車外から乗降扉を開けてようやく発見された。
 鉄道火災に備え、国は車両の不燃・難燃化を進めてきた。煙対策としては、車両間の煙と熱を防ぐ扉があるが、今回の火災では、避難状況が確認できず、閉めることができなかった。
 国土交通省は事件後、JR5社と緊急会議を開いて煙対策を検討したが、「密閉して火災の延焼を防止するのが原則。排煙は現実的には難しい」と結論づけた。JR東海の対策も、避難誘導をする乗務員のための防煙マスクの常備にとどまる。
 ただ、早稲田大学の長谷見雄二教授(建築防災)は、2両目まで煙が充満したことを問題視する。「もし2両目で発生していたら、逃げ場のない1両目の乗客は非常に危険だった」。列車が停止し、外の扉を開けられるようになるまでの間、できるだけ煙が広がらないようにする必要があると指摘。「空調設備で、客室ごとの気圧を制御できるようにして流入を抑えるなど、被害を小さくするために取り得る対策をもっと考えるべきだ」と話す。(中村真理)
     ◇
 〈東海道新幹線放火〉 昨年6月30日午前11時半ごろ、神奈川県小田原市を名古屋方面に走行中の東海道新幹線「のぞみ」車内で起きた。1両目にいた乗客の男がガソリンをかぶって焼身自殺し、巻き込まれた女性客1人が死亡。約900人の乗客のうち25人と、乗員3人が重軽傷を負った。


朝日新聞 2016年6月30日10時51分
新幹線放火事件、煙が一気に広がり被害拡大 運輸安全委
火災が起きた東海道新幹線「のぞみ」1両目の車内の様子=運輸安全委員会提供
 東海道新幹線「のぞみ」の車内で昨年6月にあった放火事件で、国の運輸安全委員会は30日、煙が一気に広がったため乗務員が避難誘導する時間がなく、被害が拡大したとする調査報告書をまとめた。鉄道各社には、異常を早く把握するための車内防犯カメラの増設を求めた。
 事件は昨年6月30日午前11時半ごろ、神奈川県小田原市を名古屋方面に走行中の車内で起きた。1両目にいた乗客の男がガソリンをかぶって焼身自殺し、巻き込まれた女性客1人が死亡。約900人の乗客のうち25人と、乗員3人が重軽傷を負った。
 報告書によると、16両編成の1~6両目を担当する車掌は4両目にいる時、1両目で液体がまかれたことを客から聞いて知った。それから1分たたずに出火。ガソリンに着火して一気に濃い煙が広がり、車掌は避難誘導をする時間がなかったとみられる。
 防犯カメラには、1両目の前方で白い容器の液体をかぶる男が映っていた。1両目の乗客は、1、2両目間のデッキに逃げて男の様子を見たり、スマートフォンで撮影したりしていた。亡くなった女性もこのデッキにいた。その後、火が付くと、乗客たちは慌てた様子で2両目へ逃げようとしたという。
 こうしたことから報告書は鉄道各社に対し、異常時には速やかに自主避難するよう乗客を啓発することを求めた。乗務員がより早く異常に気づくための防犯カメラ増設や、防煙マスクと耐火手袋の常備も促した。
 運輸安全委によると、JR東海は事故後、新幹線車内の電光掲示板を使い、異常時には自主避難するよう啓発する活動を強化。車内に防煙マスクと耐火手袋も常備し、防犯カメラ増設も計画しているという。(伊藤嘉孝)


NHK 6月30日 10時54分
新幹線放火 避難遅くなってけが人増加 報告書で指摘
 去年、東海道新幹線の車内で男がガソリンをかぶって火をつけ、2人が死亡し28人がけがをした事件で、国の運輸安全委員会が報告書を公表し、車掌が異常に気付いてから火がつけられるまで1分未満と短かく、乗客がデッキに停滞して避難が遅くなったことが、けが人の増加につながった可能性があると指摘しました。
去年6月、神奈川県内を走行中の東海道新幹線の車内で、男がガソリンをかぶって火をつけ、乗客の女性と男の2人が死亡し、乗客など28人がけがをした事件で、国の運輸安全委員会は30日に報告書を公表しました。
 それによりますと、死亡した女性は、男が火をつけた1両目の客室からデッキに避難しましたが、熱風を吸い込んでのどにやけどを負い、窒息して死亡した可能性が高いとしています。多くの乗客がけがをしたことについては、車掌が異常に気付いてから火がつけられるまでの時間が1分未満で避難誘導は難しく、一部の乗客がデッキに停滞して避難の動きが遅くなったことが関係した可能性があるとしています。また、車内は煙で覆われ、乗務員が1両目に向かうことができず、残された乗客の確認が困難だった可能性が高いとしています。
 このため鉄道各社に対し、車内に防犯カメラを増設することや防煙マスクや耐火手袋などを搭載するよう求めています。
 また、乗務員が避難誘導を始める前に、乗客が自主的に避難行動を起こすことができるよう、啓発活動の検討を求めています。


日本経済新聞 2016/6/30 13:22
新幹線放火 乗客滞留し被害拡大 事件から1年、安全委報告書
 昨年6月に東海道新幹線の先頭車両で男(当時71)が焼身自殺し、乗客ら29人が死傷した放火事件で、運輸安全委員会は30日、調査報告書を公表した。男がガソリンをまいた際、乗客が様子を見ようと立ち止まってデッキに滞留したことが被害拡大につながったと指摘。鉄道各社に車内での火災時に乗客へ迅速な避難を呼びかける啓発活動をするよう求めた。
 鉄道の安全対策に大きな課題を投げかけた事件は30日で発生から丸1年。事件後、JR各社は車両内の防犯カメラ増設や常時録画などの取り組みを進めている。
 事件は2015年6月30日午前11時半ごろ、新横浜―小田原間を走行していたのぞみ225号(16両編成、乗客約900人)の先頭、1号車で発生。乗客の男がガソリンをかぶって火をつけ、巻き込まれた乗客の女性(当時52)が死亡。乗客と乗員28人が煙を吸うなど重軽傷を負った。
 報告書によると、車内の防犯カメラを解析した結果、男が1号車の前方でガソリンをまき始めた際、乗客は男から離れて避難をはじめた。だが複数の乗客が2号車との間にあるデッキに滞留し、1号車の様子をスマートフォンで撮影したり、様子を見たりする状況が映っていた。
 男が火をつけて、車内に爆風と煙が押し寄せると乗客らは慌てて後方の車両に避難を再開。2号車まで煙が充満し、乗客らは煙を吸うことになった。死亡した女性は1号車後部のデッキに倒れていた。
 車掌は当時4号車におり、乗客から男がガソリンをまいていることを知らされたが、「出火まで1分ほどしかなく避難誘導する時間はなかった」とした。運転士は非常ブザーが鳴ったため1度ブレーキをかけたが、爆発音から火災と判断。再加速してトンネルを抜けた時点で停止しており、報告書はこの対応を「適切だった」と評価した。
 報告書ではJR東海など鉄道各社に対して、車内で火災やその兆候を察知した際、大きい荷物を持ったり逆行したりせず速やかに離れた車両に避難するよう乗客へ啓発することを求めた。

東京新聞 2016年6月30日 夕刊
乗客滞留でけが人増 新幹線放火1年 安全委報告書
 運輸安全委員会は30日、昨年6月の東海道新幹線放火事件の調査報告書を公表した。先頭車両で男=当時(71)=がガソリンをまいた際、逃げ出した乗客が様子を見ようと立ち止まり、デッキに滞留したことがけが人の増加につながったと指摘。鉄道事業者に対し、火災などの異常事態を察知した場合、乗客ができるだけ離れた車両に速やかに避難するように啓発することを求めた。
 社会に衝撃を与えた事件から三十日で丸一年。JR各社は、防犯カメラによる客室内の常時録画など、新幹線のセキュリティー強化を進めている。
 事件は昨年六月三十日午前十一時半ごろ、神奈川県内を時速約二百五十キロで走行中の東京発新大阪行きのぞみ225号(十六両編成、乗客約九百人)で発生。先頭車の前側で、男がガソリンに火を付けて焼身自殺し、巻き込まれた女性客一人が死亡、乗客乗員計二十八人も重軽傷を負った。
 報告書によると、男が火を付ける直前に手でガソリンをまき始めたため、先頭車の乗客が後方に避難を開始した。しかし、デッキに設置した防犯カメラの映像には、乗客が立ち止まって様子を見るなどしたため、滞留する状況が写っていた。
 その後、男は火を付け、負傷者は熱風や煙で気道熱傷や一酸化炭素(CO)中毒になった。死亡した女性はデッキの乗降ドア付近に倒れていた。安全委は「車内の防犯カメラを増設するなど、乗務員室で早めに状況を確認するための取り組みが望まれる」とした。
 運転士は、非常ブザーが押されたためブレーキをかけたが、「ボン」という音などから火災と判断、再加速してトンネルを出て停止した。安全委はこの判断を「適切だった」と評価した。
 先頭車は火災で座席が溶けるなどしたが、不燃・難燃性の素材が使われており、安全委は「延焼の拡大防止が図られた」と指摘した。



日本経済新聞 2016/6/24 12:08
東海道新幹線放火から1年 乗客、癒えぬ心の傷
 東海道新幹線の先頭車両で男(当時71)が焼身自殺し、乗客1人が巻き込まれて死亡した事件から30日で1年を迎える。なぜ男は新幹線を選んだのか、動機は未解明のまま。「思い出すと動悸(どうき)が激しくなり、苦しくなる」。同じ車両で事件に遭遇した乗客が今も癒えぬ苦悩を明かした。
 「ガソリンまきやがった」。昨年6月30日、新横浜―小田原間を走行中ののぞみ号。東京駅から1号車に乗り込んだ京都市中京区の産業カウンセラー、坂井裕紀さん(42)は、男性の大声で異変に気付いた。
 「まずい」と直感的に判断して席を立つと、視界の端に炎と黒煙が見えた。前から逃げてきた女性と目が合い、抱えていた2歳の孫娘をとっさに預かった。一瞬の出来事だったが「自分なら助けられる」と思った。
 だが、パニックになった乗客が通路に殺到し、2号車への逃げ道をふさいでいた。黒煙が体にまとわりつく。預かった孫娘の口元をシャツの袖で押さえながら、必死の思いで先へ進んだ。
 別の車両まで逃げた後女性と再会でき、孫娘を無事に引き渡した。女性は「男から千円札を渡されて拒否し、ガソリンを体に掛けている際に『やめなさい』と諭した」と話した。女性も自分も顔はすすで汚れていた。
 あれから1年。気道熱傷の影響で声がかすれ、心の傷も深い。1、2カ月間は不眠に苦しみ、悪夢にうなされた。仕事で頻繁に利用する新幹線も、恐怖心から事件後しばらくは乗るのをちゅうちょした。2号車には乗ることができても、1号車には今も足を踏み入れられない。
 男は事件前、周囲に年金への不満を漏らすなどし、生活苦から自殺を図った可能性があるとされる。坂井さんは「社会への不満や怒りなど何かを伝えたかったのかもしれないが、乗客にとってはテロ行為。なぜ自分が巻き込まれたのかと、苦しんでいる人は多いのではないか」と話した。〔共同〕

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