2016-07-17(Sun)

熊本地震3カ月 避難所生活の解消急げ

住まいの確保を最優先に 「暮らし再建」支援加速を 防災・減災対策の点検を

----きょうで熊本地震の発生から3カ月。「支えあおう熊本」「がんばろう熊本」といった言葉に背中を押されるように、再出発した被災者も多かろう。

ただ、今なお5千人近くが避難所に身を寄せ、自力再建の見通しが立たない人もいる。
引き続き被災者のケアにきめ細かく対応する必要がある。
 
県内の住宅被害は15万7千棟余り。全半壊した家屋の公費による解体・撤去が益城町などで始まったが、緒に就いたばかりだ。
罹災[りさい]証明に必要な調査もいまだに終わらず、課題は山積みである。

とりわけ自宅に住めなくなった被災者の住まいへの不安は大きい。「住」確保が最優先の課題だ。・・・・・
(熊本日日新聞)

<各紙社説・論説>
神戸新聞)熊本地震3カ月/住まいの支援を急がねば(7/17)
徳島新聞)熊本地震3ヵ月 住宅と生活の再建を早く (7/17)
南日本新聞)[熊本地震3カ月] 避難所生活の解消急げ(7/16)
日本経済新聞)震災復興はメリハリをつけて (7/15)

西日本新聞)熊本地震3ヵ月 「暮らし再建」支援加速を(7/14)
佐賀新聞)熊本地震3カ月 防災・減災対策の点検を(7/14)
熊本日日新聞)熊本地震3カ月 住まいの確保を最優先に(7/14)




以下引用



神戸新聞 2016/07/17
社説:熊本地震3カ月/住まいの支援を急がねば


 熊本地震発生から3カ月が過ぎた。余震は収まりつつあるものの、被災地では震度3、4の揺れが今も続き、気象庁は「局所的に強い揺れが起きる可能性がある」と注意を呼び掛けている。追い打ちをかけるように、梅雨前線の豪雨による避難指示や勧告も出た。
 被害調査はなお続き、がれきの処理や全壊家屋の解体・撤去が進まない。本格復興どころか、地域によってはまだ復旧もままならない。
 急がれるのは被災者の住宅の確保だ。市民団体などの聞き取り調査の報告をみると、被災者が不安に思っていることとして住まいの問題を挙げる声が最も多い。
 住環境が落ち着かなくては、生活を立て直す気持ちになれないだろう。最優先の課題として、国や自治体は力を注がねばならない。
 対策の柱となる仮設住宅の建設では、熊本県内16市町村で合わせて3631戸(12日現在)が着工された。しかし豪雨の影響などで完成は1429戸、約4割にとどまる。
 熊本県によるとどれだけの仮設が必要なのか、戸数の見通しは立っていない。戸数の基となる罹災(りさい)証明書発行で、1次調査判定を不服とする2次判定の申請が3万5千件以上に上るためだ。生活再建支援法の支給対象が主に「全壊」「大規模半壊」に限定されることも影響している。
 今も5千人近い人が避難所に身を寄せている。自家用車や車庫、テントでの生活を続ける被災者もいる。民間賃貸を借り上げる「みなし仮設」や設置が簡単な「ユニットハウス」の活用を含め、一日も早くすべての被災者に落ち着いた環境を提供できるよう努めるべきだ。
 時間の経過とともに、被災者を取り巻く状況に「差」が生じ始めた。周囲と比較して、取り残されていると感じる人がいる。仮設に入っても知り合いがなく、孤独感を募らせる人も多い。自殺を防ぐために悩みを聞く「いのちの電話」では被災者からの相談が増え、電話がつながらないケースも出ている。
 「心のケア」の態勢を整える必要がある。すでに医療関係者らが被災地に入っているが、これからが正念場だ。ボランティア団体の力を借りながら被災者同士のコミュニティーづくりを進めることも大事だろう。被災者を孤立させないための息の長い支援が求められる。
ページのトップへ戻る



徳島新聞 2016年7月17日付
社説:熊本地震3ヵ月 住宅と生活の再建を早く


 熊本地震の発生から3カ月が過ぎた。被災地では今も5千人近くが体育館などの避難所に身を寄せ、先が見通せない人は少なくない。住まいの確保を急ぎ、一日も早く被災者が生活を再建できるよう、息長く支援を続けることが大切だ。
 熊本県によると、地震による死者は49人、行方不明1人で、熊本市は10人を震災関連死と認定した。ほかに70人以上の遺族が弔慰金を申請しており、認定数はさらに増える見込みだ。
 問題なのは、仮設住宅の整備が遅れていることである。16市町村で3600戸以上が着工されたものの、先月以降の豪雨の影響もあり、まだ4割しか完成していない。
 県内の住宅被害は15万5千棟余に達し、うち全壊は約8千棟、半壊は2万5千棟もある。仮設の着工・建設を加速させなければならない。
 交通インフラでは、九州新幹線の運行本数が通常に戻り、在来線の不通区間も解消されつつある。工場や店舗の復旧も進み、生産や営業を再開した企業が増えてきた。
 基幹産業である観光は落ち込んだままだ。九州観光推進機構の推計では、年内の宿泊キャンセルは九州全体で約150万人分に上る。
 そうした中、九州の宿泊やツアーが最大7割引きになる「九州ふっこう割」や、高速道路が乗り放題となる「周遊ドライブパス」が始まった。
 復興を目指す人たちの営みは着々と進められている。私たちも、さまざまな形での後押しを忘れないようにしたい。
ページのトップへ戻る



南日本新聞 ( 2016/7/16 付 )
社説:[熊本地震3カ月] 避難所生活の解消急げ


 熊本地震の発生から3カ月がたった。熊本県内の16市町村は仮設住宅を建設中で、これまでに2600人以上が入居または入居手続きを済ませた。
 特に揺れの激しかった益城町をはじめ、多くの住民が生活再建に向けて歩み始めている。
 発生直後、避難者が19万人を超え、水や食料さえ不足したことを思えば、国や自治体の努力の成果は認められる。だが、いまだに避難所から出られない住民が4870人いるのは見過ごせない。
 段ボールで仕切られただけの体育館などで暮らし続ける住民は不安の中、疲労を蓄積させている。熊本市が認定しただけでも10人の震災関連死が出ており、今後も増える可能性がある。
 仮設住宅への入居など、全員が安定した生活を取り戻せるまで、支援の手を緩めてはならない。
 県内では3600戸以上の仮設住宅が着工済みだ。6月以降の豪雨の影響もあって、完成は約1400戸にとどまる。
 仮設住宅の必要戸数について、県はまだ検討中だという。住宅の被害程度を示す罹災(りさい)証明書の発行状況を踏まえて算出するが、申請に発行が追いついていない。
 これまでに16万3530件の申請があり、8割程度に発行した。1次調査判定を不服とした2次調査の申請も3万5000件以上ある。避難住民にとって、再出発の第一歩となる罹災証明書の発行を急ぐべきである。
 地震の直接的な被害はなかったものの、鹿児島県も観光業を中心に打撃を受けた。修学旅行のキャンセルは84校にも上った。県内の自治体や旅行代理店は、キャンセルの多かった関西を中心に代理店訪問などへの営業を活発化させている。来年以降に影響が残るのを避けるため、地道なPRを重ねる必要がある。
 各旅行会社は、国の助成で九州の宿泊やツアーが最大7割引になる「九州ふっこう割」の販売を始めた。こうした商品を生かして、一般客の誘客にも力を入れたい。「復興の姿を見に来て」と観光PRに力を入れ始めている熊本県との連携も一つの方法だろう。
 4月14日以降、熊本、大分両県で観測された震度1以上の有感地震は、1880回を超えた。昨年1年間に全国で観測された有感地震の回数を上回った。
 政府の地震調査委員会によると、マグニチュード5程度の余震が発生する可能性は低下したという。だが、気象庁は「活動が収まったわけではなく、引き続き注意が必要」と呼びかけている。油断せず備えは万全にしておきたい。
ページのトップへ戻る



日本経済新聞 2016/7/15付
社説:震災復興はメリハリをつけて


 熊本県や大分県で起きた地震から3カ月が過ぎた。仮設住宅の建設は道半ばで、約4700人の住民がなおも避難を強いられている。土砂災害で流されたままの橋や道路も多い。復旧を加速させ、復興にも早く道筋をつけたい。
 避難後に亡くなった災害関連死やその疑いのある人を含めると、死者は70人を超え、2004年の新潟県中越地震を上回った。内閣府によれば、住宅や道路、工場などの被害額は最大4兆6千億円にのぼり、1995年の阪神大震災に次ぐ規模になる。
 自治体はまず仮設住宅の手当てを急ぐべきだ。熊本県は建設予定を当初計画のおよそ2倍の8千戸強に増やした。だがそれでも足りない恐れがあり、場所が不便といった理由で入居が進まないミスマッチも生じている。
 民間賃貸住宅を借り上げる「みなし仮設」をもっと活用し、避難者ゼロを早く実現してほしい。
 南阿蘇村などでは梅雨時の集中豪雨が重なり、二次災害の恐れから復旧が手つかずになっている道路や橋も多い。まずは生活に欠かせないインフラの復旧を急ぎ、主力産業のひとつである観光業の再建にもつなげてほしい。
 地元が復興計画を練り、国が支援するうえで、考慮すべき点がある。災害の多発や将来の人口減少をにらんだ計画づくりだ。
 日本列島では今世紀に入り中越地震、東日本大震災、今回の熊本地震と5~7年ごとに震災が続いた。今後も南海トラフ地震などが懸念され、災害の頻度がさらに増すと心配する研究者は多い。
 傷んだインフラをすべて元通りに復旧しようとすれば、財源が追いつかない恐れがある。庁舎や病院といった防災上重要な建物の再建や耐震補強を優先するなど、メリハリをつけた復興計画が要る。
 行政機能や住まい、職場を狭い地域に集める「コンパクトシティー」は、人口減に対応する処方箋のひとつだ。仮住まいの後に住む復興公営住宅の整備などで、この発想が欠かせない。
ページのトップへ戻る



=2016/07/14付 西日本新聞朝刊=
社説:熊本地震3ヵ月 「暮らし再建」支援加速を


2016年07月14日 10時35分
 熊本地震の発生からきょうで3カ月となる。被災地では豪雨被害を警戒しながら、なお4700人近くの被災者が不自由な避難所生活を余儀なくされている。
 被災者の生活再建や建物の耐震強化は従来の規則や基準では間に合わない現実も見えてきた。九州をはじめ全国各地からの応援部隊の現地入りは続く。粘り強く支援の輪を広げたい。
 震度7の揺れに2度見舞われた益城町の中心部は今なお倒壊したままの住宅が目立つ。公費での解体申請が約2千件もあり、手続きや作業が追い付いていない。避難所では、張り出された生活再建に関する各種の情報を、被災者が食い入るように見つめている。
 熊本県内で損壊した住宅は15万棟を超す。益城町では、大地震に耐えるはずだった新耐震基準で建設された木造住宅も大半が倒壊した。仮設住宅の建設は主に風水害用として想定していた用地が地震で地盤沈下するなどして遅れた。
 生活再建の前提となる市町村発行の罹災(りさい)証明書で、到底住めないのに自宅が「一部損壊」などと判定され、不服とする再調査の申請は3万件を超えた。
 被災者の思いはさまざまだ。賃貸住宅に移って出費を心配する人、自宅に戻ったものの余震におびえる人も多い。避難先の県外で就職先を見つけ、住み慣れた故郷を離れる決心をした人もいる。
 懸案の仮設住宅は8月末までに約3600戸が整備される。被災者にとって仮設住宅への入居は生活再建の第一歩だ。安定した住まいと暮らしを取り戻す道のりはまさにこれからである。
 鉄道や道路などインフラを中心に復旧・復興の動きは確かに加速してきた。工場など企業活動も再開の軌道に乗り、観光振興対策で観光客も戻り始めた。
 その一方、3カ月が過ぎても避難生活は終わらず、倒壊家屋の解体・撤去もままならない。被災地の厳しい現実である。被災者の生活再建を最優先に創造的復興への確かな歩みを九州全体で支えていく決意を新たにしたい。
ページのトップへ戻る



佐賀新聞2016年07月14日 05時12分
論説:熊本地震3カ月 防災・減災対策の点検を


 熊本地震の発生から3カ月。6月中旬には記録的な大雨に見舞われ、地震で地盤が緩んでいた熊本県では土砂崩れに巻き込まれるなどして6人が死亡した。復旧・復興の取り組みは長期になる。支援を継続する一方で、それぞれの地域や家庭でも防災・減災の意識を高めて備えを強化したい。
 被災地NGO協働センター(兵庫県神戸市)が6月26日に実施した佐賀発の「ボランティアバスツアー」に、佐賀新聞の記者も参加して取材した。熊本県西原村で復旧作業を手伝った記者は「田んぼの亀裂に雨が入り、いくつも穴が空いていた。被災した家屋も解体、撤去作業が進んでいない」と現状を話していた。
 西原村では、住民の多くが避難所や親戚の家に身を寄せ、のり面が崩壊したままの道路もある。農家は今年の田植えを諦め、生活再建の見通しは立っていない。「かなり復旧しているだろう」。余震の減少とともに、そんな思いになっていたが、厳しい状況が続いていることを改めて知らされる。
 熊本県が復旧・復興に向けて設置した有識者会議は「創造的な復興」を基本理念とした20項目の最終提言をまとめた。単に被災前の状態に戻すのではなく、より良く再建するという視点は大切だ。これからの地域づくりを考えたグランドデザインを描いてほしい。
 熊本県は、この提言を基に計画を策定する。その中で、「創造的な復興」の理念をどう具体化するか。財源や人材など、さまざまな課題があるだろうが、災害復旧・復興のモデルとなるような事業を期待したい。
 直下型地震の怖さを示した熊本地震、その復旧も進まない中で発生した豪雨被害。自然災害は時も場所も選ばずに押し寄せ、日常の暮らしを大きく揺るがす。私たちにできるのは被災地への思いを持ち続けながら、人ごととせずに防災・減災対策を強化していくことだろう。
 熊本地震を受け、共同通信が実施したアンケートでは災害対策の基本方針を定めた地域防災計画について、佐賀県を含む33道府県が「見直す」「見直しを検討」と回答した。見直しの優先課題には「支援物資の円滑な配布など避難所の運営」、防災拠点となる「公共施設の耐震強化」、エコノミークラス症候群を引き起こす恐れがある「車中泊への対応」などを挙げている。熊本地震を踏まえ、より実効性のある防災計画に練り直したい。
 行政だけでなく、地域や家庭でも避難所や防災グッズの確認、自宅の耐震化など、できることがある。社会基盤に関わる業界、支援活動に取り組む民間団体などを含め、それぞれの場で点検し、緊急時に機能する備えを整えていきたい。(大隈知彦)
ページのトップへ戻る



熊本日日新聞 2016年07月14日
社説:熊本地震3カ月 住まいの確保を最優先に


 きょうで熊本地震の発生から3カ月。「支えあおう熊本」「がんばろう熊本」といった言葉に背中を押されるように、再出発した被災者も多かろう。ただ、今なお5千人近くが避難所に身を寄せ、自力再建の見通しが立たない人もいる。引き続き被災者のケアにきめ細かく対応する必要がある。
 県内の住宅被害は15万7千棟余り。全半壊した家屋の公費による解体・撤去が益城町などで始まったが、緒に就いたばかりだ。罹災[りさい]証明に必要な調査もいまだに終わらず、課題は山積みである。とりわけ自宅に住めなくなった被災者の住まいへの不安は大きい。「住」確保が最優先の課題だ。
 対策の柱は、県が建設を進める応急仮設住宅と、自治体が民間賃貸住宅を借り上げ被災者に無償提供する「みなし仮設」。このうち仮設住宅は、これまでに整備予定の約4割に当たる約1400戸が完成し、順次入居が進む。
 室内に県産畳表を使うなど住みやすさに配慮。入居者の孤立を防ごうと集会施設を設けた。孤立死が問題化した阪神大震災などの反省を生かした対応と言える。ボランティアらによる見守り活動といった被災者の心を解きほぐす取り組みにも力を注ぎたい。
 一方で室内の段差や入り口の狭さから、車いす利用者が入居しづらい状況が指摘されている。バリアフリー対応も急ぐ必要がある。
 生活再建には働く場となる地域経済再生も不可欠だ。事業所や店舗などの再開が進む中、資金面で苦境に陥っているところも少なくない。金融庁は8日、新たな検査監督方針をまとめ、被災者や被災企業の融資の返済猶予などに柔軟に対応するよう金融機関に求めた。再建には資金供給の円滑化が重要なのは明らか。関係機関は県内企業の大部分を占める中小・零細支援に全力を傾けてほしい。
 政府の地震調査委員会は熊本、阿蘇両地方でマグニチュード5程度の余震が発生する可能性は低下したとの見解を発表。気象庁も地震活動に「減衰傾向がみられる」としている。ただ、今回の地震の原因となった断層でいまだに動いていない部分があるとの指摘もある。大雨による二次災害も心配だ。備えを万全にして、明日への足取りを着実に強めたい。
ページのトップへ戻る

/////////////////////////////////////////////

関連記事

テーマ : 政治・時事問題
ジャンル : 政治・経済

tag : 熊本地震 3カ月 避難所 住まいの確保 暮らし再建 被災者支援

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

プロフィール

ajimu-ra

Author:ajimu-ra

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ(タブ)
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2ブログランキング
↓↓クリックお願いします↓↓

FC2Blog Ranking

ブログ内検索
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
blogram投票ボタン