2016-07-30(Sat)

公的年金 運用損5.3兆円 15年度

株の比率引き上げ 裏目 世界株安が影響 GPIF

---公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は29日、2015年度の運用損失が5兆3098億円だったと正式に発表した。

14年秋から運用割合を増やした株式の価格が下落し、5年ぶりの赤字となった。
赤字額はリーマン・ショックのあった08年度より後では最大。

運用の透明化のため、14年度末時点の株式保有銘柄や時価総額なども初めて開示した。
 
GPIFは14年10月に資産の構成割合を変更。
巨額の積立金を市場活性化に結びつけたい政府の意向も踏まえて、株式の割合の目安を国内外で計24%から50%に引き上げた。
(共同通信)

「平成27年度運用状況の概要」
http://www.gpif.go.jp/topics/2016/pdf/0729_unyoujoukyou_gaiyou.pdf





以下引用


年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF
http://www.gpif.go.jp/common/img/logo.gif
2016年7月29日 情報公開
平成28年7月29日に行った平成27年度業務概況書会見の説明資料を掲載しました。[PDF:1,471KB]
http://www.gpif.go.jp/topics/2016/pdf/0729_kaiken_siryou.pdf
2016年7月29日 管理・運用
「平成27年度業務概況書」を掲載しました。[PDF:14,946KB]
http://www.gpif.go.jp/operation/state/pdf/h27_q4.pdf
2016年7月29日 管理・運用
「平成27年度運用状況の概要」を掲載しました。[PDF:180KB]
http://www.gpif.go.jp/topics/2016/pdf/0729_unyoujoukyou_gaiyou.pdf

*********************************

日本経済新聞 2016/7/29 23:08
公的年金運用損5.3兆円 将来に不安残す
15年度
 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は29日、公的年金の2015年度の運用実績が5兆3098億円の赤字になったと発表した。5年ぶりに運用資産額が減った。円高や株安が響き、国内株式などの評価損が膨らんだ。短期的には給付への影響は出ないが、将来に不安を残す結果となった。


 15年度末の運用資産は約134兆7千億円で運用利回りは3.81%のマイナスだった。GPIFの高橋則広理事長は記者会見で「実績は謙虚に受け止めたい」と語った。
 大きく影響したのが円高と株安だ。世界的な景気不安から円相場は対ドルで7円強値上がりし、日経平均株価は2400円以上下落した。
 GPIFが2014年10月末に実施した運用改革も、評価損の増加につながった。
 各資産の構成割合を定める基本ポートフォリオにおける国内外の株式の割合をそれまでの2倍の計50%に拡大した結果、株価の変動の影響をより受けやすくなった。国内外の株式で7兆円弱の評価損を出した一方で、国内債は債券価格の上昇を受けて2兆円の評価益を出した。
 3月末時点の運用資産に占める株式の比率は国内株と外国株を合わせて44%で、買いの余力はまだある。野村証券の西川昌宏チーフ財政アナリストの試算によると、GPIFの7月28日時点の国内株式の購入余力は5兆円強に及ぶという。
 赤字が膨らんでも、ひとまず年金給付には影響が出ない。
 GPIFが運用する資産は国民が納めた保険料のうち、年金給付に回されずに余った分を積み立てたものだ。年金給付の財源は保険料収入と国庫負担で9割程度をまかない、積立金から得られる財源で充当するのは1割程度にとどまる。
 こうした事情や多額の積立金を理由に、政府は一時的に大幅な評価損が出ても年金給付に影響は出ないと説明する。ただ「運用利回りが想定を大幅に下回れば、保険料の引き上げなどにつながる可能性はある」(西川氏)との指摘もある。


朝日新聞 2016年7月30日05時00分
年金、運用損5.3兆円 世界株安が影響 昨年度GPIF
GPIFの運用損益と運用資産額の推移


 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は29日、2015年度の公的年金積立金の運用損が5兆3098億円だったと発表した。世界的な株安となった「チャイナ・ショック」が影響し、株式に限ると6兆7千億円余りのマイナス。年度ベースの赤字は10年度以来、5年ぶりのことだ。▼5面=株の比率引き上げ裏目
 運用損は国内株式が3兆4895億円で、外国株式が3兆2451億円、外国債券が6600億円。国内債券は日銀のマイナス金利政策などで金利が低下して国債価格が上昇し、2兆94億円のプラスとなった。
 GPIFは14年10月に運用基準を見直して株式の運用比率を24%から50%に倍増。14年度は15兆円以上の運用益があったが、今回はリーマン・ショックがあった08年度の約9兆3千億円、07年度の5兆5千億円に次ぐ赤字幅だ。15年度末の積立金は総額134兆7475億円になった。
 GPIFは運用の透明性を高めるとして、14年度末時点で保有する全銘柄を公表した。銘柄の公表は初めて。15年度の運用成績は6月末に固まっていたが、公表が参院選後になったことに「損失隠し」という批判が出ていた。
 (久永隆一)


朝日新聞 2016年7月30日
株の比率引き上げ、裏目 年金運用損、昨年度5兆円
 5兆円を超える年金積立金の運用損が正式に発表された。株式への運用比率を高めた基準見直しが裏目に出た。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)側は「単年度ではなく長期での評価を」と冷静な受け止めを求めるが、国民の不安解消には至っていない。▼1面参照
 ■GPIF、長期戦略を強調
 株式への運用比率を50%に倍増した2014年10月から今年6月末までの運用益と運用損は、ほぼ拮抗(きっこう)したとみられる。GPIFの高橋則広理事長は29日の記者会見で、こう訴えた。
 「あまり不安にならず、見守っていただきたい。短期の損益は、受け取る年金に影響しない」
 GPIFは市場価格の変動に応じて資産を売買するのではなく、基本的に配当や利子で積立金を増やす。積立金は130兆円を超し、数兆円規模の振れ幅による影響はないと主張。運用は長期戦略を重視する。
 記者会見では、06年度の発足から10年間の実質的な運用利回りは2・85%で、政府がこの間の前提とするマイナス0・08%を上回ったと説明。運用益から累積11兆7千億円を国庫に納め、年金財政に貢献したとアピールした。株式の配当収入と債券の利子収入も初めて公表。累積21兆725億円は全収益の3分の2を占め、資産保有が収益をもたらす点を強調した。
 GPIFの幹部は「情報発信の工夫を重ね、国民の理解を得る努力を続けるしかない」と話す。
 ■識者「国民に説明を」
 株式への投資比率を増やしたことは、株価を下支えし、アベノミクスを推進する役割も担った。一方、厚生労働省は「年金財源を将来にわたって安定的に得るため、国債中心よりも株式への分散投資を進めた方が良いため」(年金局幹部)と説明する。
 毎年の年金の支払いにかかる費用は、現役世代が払う保険料や税金だけでは賄えず、GPIFによる運用益や積立金の取り崩しで一部を補っている。だが、少子高齢化に伴い保険料収入が減ることから、積立金の重要性は大きくなる。
 政府の14年の試算では、公的年金を約100年間やり繰りするお金の約9%分は、積立金から充てる必要があった。これには積立金の運用利回りが25年間で平均1・7%あれば対応可能で、GPIF幹部は「株式比率を変えて何万回と計算した。最も良い比率が現在の50%だった」と明かす。
 公的年金を株式で運用する国は多い。ただ、スウェーデンは運用に失敗して積立金が予定より少なくなると、年金額を自動抑制する仕組みがある。カナダは国民共通の基礎年金部分を運用に回していない。
 年金制度に詳しい日本総研の西沢和彦主席研究員は「国民からすれば突然の株式比率の引き上げだ。『長い目で』と理屈をつけても納得しがたい」と指摘。その上で「基礎年金まで運用していいのか、諸外国と比較した論点もある。ゼロベースで国民に説明し、国会でも議論を深めるべきだ」と求める。(久永隆一)


毎日新聞2016年7月30日 03時54分
GPIF:年金運用損5.3兆円 株価下落影響 15年度
 公的年金の積立金を運用している「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)は29日、2015年度の運用損失は5兆3098億円に上ったと発表した。14年10月に資産構成割合の株式比率を50%に引き上げてから通年では初めての発表となった。中国経済の失速による株価下落の影響を受けて運用損失がより拡大し、10年度以来6度目の赤字となった。
 15年度末時点の運用資産総額は134兆7475億円で、前年度より2兆7294億円減少した。収益率はマイナス3.81%。
 運用損失を資産別にみると、外国株式が3兆2451億円、国内株式が3兆4895億円。外国債券は6600億円。国内債券は2兆94億円の収益が出た。積立金からの取り崩しはなかった。
 GPIFは14年10月に資産構成割合を変更。国債など国内債券を60%から35%に引き下げ、国内株式と外国株式をそれぞれ12%から25%に増やした。資産構成割合は段階的に変更しており、15年度末時点の保有資産の割合は、外国株式22.09%▽国内株式21.75%▽外国債券13.47%▽国内債券37.55%−−だった。
 GPIFの運用結果について、菅義偉官房長官は同日の記者会見で「これまで大変高い運用実績を残しており、年金財政上の問題は生じていない。年金は短期的な変動に過度にとらわれるべきではない」と述べ、年金支給額への影響を否定した。GPIFも「運用しているのは保険料収入の余剰金。今回の運用損失が年金支給額の減少につながることはない」としている。ただ、株価下落が続けば将来の年金財政を圧迫する可能性がある。
 GPIFは、例年7月上旬までに前年度の運用結果を公表してきたが、今年は3週間ほど遅かったため、野党は「今月10日投開票の参院選への影響を配慮した日程だ」と批判していた。【阿部亮介】
ことば「GPIF」
 年金積立金管理運用独立行政法人の英語表記「Government Pension Investment Fund」の略。厚生年金と国民年金の保険料収入のうち年金給付に回されなかった余剰金による積立金約135兆円を管理、運用している。世界最大の機関投資家とされる。2001年から自主運用を始め、15年度末の累積収益額は45兆4239億円に上る。


東京新聞 2016年7月30日 朝刊
年金運用損5.3兆円発表 株投資倍増 リスク露呈


 公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は二十九日、二〇一五年度に五兆三千億円の運用損失を出したと正式発表した。赤字は五年ぶり。株式への投資を倍増させる方針を決めてから初めての年間実績は、世界市場の混乱の影響が直撃した。国民への説明が十分されないままに積極運用に打って出たことが、裏目に出ている。
 GPIFは、国民が納めた保険料の一部を株式や債券に投資して運用している。一四年十月に安倍政権の意向を踏まえ、株式に投資する目安を従来の24%から50%(国内、外国25%ずつ)に倍増させ、国内債券を60%から35%に減らした。
 一五年度は中国経済の減速などを背景に、昨夏や今年初めに世界的に株価が大きく下落。資産別の損失額は、国内株三兆四千八百億円、外国株三兆二千四百億円、外国債券六千六百億円。マイナス金利の導入による金利の低下(債券価格の上昇)で、従来保有する国内債券の含み益による二兆円の収益があった。
 三月末時点の年金積立金の総額は約百四十兆円。GPIFが保有する株や債券の個別銘柄も公表され、保有額が最も大きかった国内株はトヨタ自動車(時価総額一兆五千四百億円)、二番目が三菱UFJフィナンシャル・グループ(八千二百億円)だった。
 記者会見したGPIFの高橋則広理事長は五兆円超の損失に「数字は謙虚に受け止めるが、長期的に見守ってほしい」と強調。ただ、一六年度も英国の欧州連合(EU)離脱問題を背景に、四~六月は五兆円程度の損失を出す見通しとなったことが専門家の試算で明らかになっている。
 GPIF元運用委員で慶応大の小幡績(せき)准教授は「株拡大で高いリターンを狙えば、高いリスクがあるのは当然。今回の損失のようなリスクもある、という説明をしてこなかったのが最大の問題」と指摘している。
<年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)> 世界最大級の機関投資家。国民年金や厚生年金の保険料収入の余剰分を積み立てた「年金積立金」を、国内外の株式や債券に投資して管理・運用する。厚生労働省の所管で、2006年に設立された。
 GPIFはGovernment Pension Investment Fundの略。

//////////////////////////////////////////////////////

関連記事

テーマ : 政治・時事問題
ジャンル : 政治・経済

tag : 公的年金 運用損 世界株安 GPIF 株式 保有 運用 損失

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

プロフィール

ajimu-ra

Author:ajimu-ra

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ(タブ)
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2ブログランキング
↓↓クリックお願いします↓↓

FC2Blog Ranking

ブログ内検索
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
blogram投票ボタン