2016-08-04(Thu)

三菱自 燃費不正 不正指摘を放置 調査報告書

不正防止へ厳しく対応 燃費偽装に罰則 国交省、

◇燃費偽装に罰則 国交省、不正防止へ厳しく対応
 国土交通省は3日、三菱自動車とスズキの燃費データ不正を受け、国の審査に虚偽の申請をした自動車メーカーに対して罰則や不利益処分を導入する方針を固めた。不正防止の効果を高めるため、厳しい対応を取る必要があると判断した。
 有識者らでつくる作業部会の会合が3日開かれ、了承を得た。罰則や不利益処分の具体的な内容について引き続き議論し、8月末にも報告書をまとめる予定。これを受け国交省は、道路運送車両法を含めた関連法令の改正を検討する。
(日本経済新聞)


三菱自燃費不正の指摘を放置 調査報告書を公表
 三菱自動車は2日、燃費不正問題を受けて設置した特別調査委員会(委員長・渡辺恵一元東京高検検事長)が同社に提出した報告書を公表した。2005年、燃費測定方法が法規に従っていないとの指摘を当時の新入社員から受けたが、放置していたことが明らかになった。問題を早期に発見できず自浄作用が働かない体質が浮き彫りになった。
 報告書によると、「新人提言書発表会」で燃費測定について法規に従うべきだとの提言があったが、三菱自は改めなかった。新入社員が改善を訴えるのは相当のインパクトがあったはずで、当時の出席者による記憶がないとの説明は容易に受け入れられないとした。
(日本経済新聞)

三菱自、不正指摘を放置 新人社員、05年に提言 調査委報告
 三菱自動車の燃費不正問題で、2005年に新人の社員が不正行為をやめるよう社内で提言したのに、幹部が放置していたことが分かった。燃費不正を調べていた特別調査委員会が2日公表の報告書で明らかにした。調査委は、不正に鈍感な体質を示す事例としている。
(朝日新聞)

燃費不正問題に関する調査報告書(要約版) (PDF、42ページ、711KB)
http://www.mitsubishi-motors.com/content/dam/com/ir_jp/pdf/irnews/2016/20160802-01.pdf
燃費不正問題に関する調査報告書 (PDF、264ページ、3.6MB)
http://www.mitsubishi-motors.com/content/dam/com/ir_jp/pdf/irnews/2016/20160802-02.pdf






以下引用

特別調査委員会からの調査報告書受領に関するお知らせ
2016年08月02日
http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/corporate/2016/news/detailg802.html
当社製車両の燃費試験における不正行為に関し、お客様はじめ多数の皆様にご迷惑とご心配をお掛けしておりますことを、改めて深くお詫び申し上げます。
当社は、燃費不正の問題に関して、独立した外部の専門家により構成される特別調査委員会を本年4月25日付で設置いたしました。このたび、その調査報告書を受領しましたので、添付のとおり要約版と詳細版をお知らせいたします。なお、公表する調査報告書においては、特別調査委員会のご了解の下、個人のプライバシー及び当社の営業秘密保護等の観点から、部分的な非公表措置を行っております。

燃費不正問題に関する調査報告書(要約版) (PDF、42ページ、711KB)
http://www.mitsubishi-motors.com/content/dam/com/ir_jp/pdf/irnews/2016/20160802-01.pdf
燃費不正問題に関する調査報告書 (PDF、264ページ、3.6MB)
http://www.mitsubishi-motors.com/content/dam/com/ir_jp/pdf/irnews/2016/20160802-02.pdf

2016年08月02日
特別調査委員会報告書のご指摘と今後の当社の対応について
http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/corporate/2016/news/detailg804.html
2016年08月02日
燃費不正問題に関する調査報告書の概要
http://www.mitsubishi-motors.com/publish/pressrelease_jp/corporate/2016/news/detailg803.html


日本経済新聞 2016/8/3 23:13
燃費偽装に罰則 国交省、不正防止へ厳しく対応
 国土交通省は3日、三菱自動車とスズキの燃費データ不正を受け、国の審査に虚偽の申請をした自動車メーカーに対して罰則や不利益処分を導入する方針を固めた。不正防止の効果を高めるため、厳しい対応を取る必要があると判断した。
 有識者らでつくる作業部会の会合が3日開かれ、了承を得た。罰則や不利益処分の具体的な内容について引き続き議論し、8月末にも報告書をまとめる予定。これを受け国交省は、道路運送車両法を含めた関連法令の改正を検討する。
 現状では燃費データの不正が発覚しても、車の量産に必要な国の認証「型式指定」を取り消したり、罰金を科したりすることはできない。このため、国交省は三菱自に対して厳重注意するのにとどまった。
 会合では、有識者から「虚偽申請は罰則に当たることを明確にすべきだ」などの意見が出た。新車の販売時期に影響を与えるため、型式指定の審査を厳格化した方が再発防止策として効果的だとの指摘もあった。
 国交省は既に、メーカーが申告する燃費データに不正が見つかった場合、審査を却下し、その後の立ち入り検査でも厳しくチェックする対策を導入している。〔共同〕


産経ニュース 2016.8.3 17:15
【燃費データ不正】国交省、燃費不正に罰則導入も検討へ 作業部会で再発防止を議論
 国土交通省は3日、三菱自動車の燃費データ不正を受けて設置した作業部会を開き、不正が発覚した自動車メーカーについて新車の審査を厳格化し、罰則を導入することも含めた再発防止策を議論した。
 国交省はメーカーが申告する燃費データに不正が見つかった場合、車の量産に必要な国の認証「型式指定」の審査を却下し、その後の立ち入り検査でも厳しくチェックする方針だ。
 不正防止の効果を高めるため、罰金の導入なども検討しており、今後、道路運送車両法などの関連法令を改正する。

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日本経済新聞 2016/8/3 1:08
三菱自燃費不正の指摘を放置 調査報告書を公表
 三菱自動車は2日、燃費不正問題を受けて設置した特別調査委員会(委員長・渡辺恵一元東京高検検事長)が同社に提出した報告書を公表した。2005年、燃費測定方法が法規に従っていないとの指摘を当時の新入社員から受けたが、放置していたことが明らかになった。問題を早期に発見できず自浄作用が働かない体質が浮き彫りになった。
 報告書によると、「新人提言書発表会」で燃費測定について法規に従うべきだとの提言があったが、三菱自は改めなかった。新入社員が改善を訴えるのは相当のインパクトがあったはずで、当時の出席者による記憶がないとの説明は容易に受け入れられないとした。
 11年にはコンプライアンス(法令順守)アンケートで「品質記録の改ざん」「報告書の虚偽」との指摘があった。担当部署は事実確認を指示したが、開発本部に「問題なし」と報告されたという。報告書は「報告を取りまとめただけで、独自調査などの対応は何もなかった」とした。
 三菱自では燃費試験を巡って国が定めた手法を使わないなどの不正があったことが発覚。13年発売の軽自動車「eKワゴン」などでは燃費も改ざんしていた。三菱自の益子修会長兼社長は2日、05年と11年の件は社内調査では把握していなかったとし「自動車メーカーの責任者として重く受け止めている」と述べた。


日本経済新聞 2016/8/3 1:07
「一体感欠いた三菱自」 企業の理念後回し
不正調査報告書が指摘
 「最も大事な再発防止策は、そこで働く人たちの思いが一致することだ」。燃費不正問題に揺れる三菱自動車の特別調査委員会が指摘したのは、社内の一体感の欠如だった。2日に公表された報告書では「理想の車造りを通じてどのような社会を実現したいかという、自動車メーカーとして持つべき理念が後回しにされた」と厳しい表現が続いた。
 外部の弁護士、ハイブリッド車(HV)「プリウス」などの開発に携わったトヨタ自動車OBら4人で構成する特別調査委は不正が起きた原因を7項目に大別した。
 開発部門で日程や人員が慢性的に不足していたことや、できないことを「できない」と言うことが容易ではない企業風土、法規違反に対する従業員の意識が希薄であることなどが挙げられた。「中でも全ての根源は会社が一体となって自動車を造り、売るという意識が欠如している」(委員の坂田吉郎弁護士)との指摘があった。
 三菱自は2000年と04年にリコール(回収・無償修理)隠しが発覚するなど、不祥事を重ねてきた。そのたびに再発防止策を策定してきたが、生かせなかった。
 これまでの取り組みについて、坂田弁護士は「十分参考にできる再発防止策を考えていたし、実行努力もしていたが、従業員一人一人の血となり肉となっていない」とした。報告書によると、従業員からも「過去の再発防止策を『こなす』ことに時間を奪われ、本来の業務に時間が割けなくなっている」との声があったという。
 米リスク管理コンサルティング会社クロールの日本支社代表である村崎直子氏は報告書について「三菱自の課題を浮き彫りにした」と一定の評価をする。目標必達への社員のプレッシャー、物言えぬ企業風土、硬直化した人事、部門間の監視の欠如などは、東芝など他の不祥事企業と共通するという。
 ただ、村崎氏は「経営陣の誰がいつ、どのような形で不正につながるプレッシャーをかけたのか、細部が詰めきれていない」とも語る。三菱自は報告書の受領に満足せず、不正に関する調査を続けていく必要がありそうだ。
 今後の焦点は再発防止策をいかに着実に浸透させられるかだ。自動車メーカーとしての理念が問われる。
 益子修会長兼社長は2日の記者会見で、「身の丈を超えた過大な車種展開が背景にあった」とし、小型多目的スポーツ車(SUV)の新型プラグインハイブリッド車(PHV)モデル1車種の開発を中止したことを明らかにした。
 6月に日産自動車から転じた山下光彦副社長(開発・品質担当)は三菱自が抱える問題について、「組織の階層の多さが意思疎通の悪さにつながっている」と語った。「開発現場に近いところに、経営陣がいる体制に変えたい」とし、そのうえで、「いつまでに何をやるかという具体的な実行計画が重要だ。従業員のやる気を喚起する取り組みを進めていく」と述べた。
 三菱自は今回の燃費不正問題を受けて、10月をめどに日産から34%の出資を受け入れることを決めた。企業として変われるかが、提携の成否を大きく左右する。


日本経済新聞 2016/8/2 16:04
三菱自動車、11年に社員が不正指摘
調査報告書を発表 対応は現場任せ
 三菱自動車は2日、燃費不正問題を受けて設置した外部の有識者による特別調査委員会(委員長・渡辺恵一元東京高検検事長)の報告書を公表した。報告書では2011年に国内の全従業員を対象にしたアンケートで、評価試験などで虚偽報告があるとの指摘が複数あったにもかかわらず、その後の社内調査で問題を見つけられなかったことが明らかになった。
 三菱自では06年4月以降に国内で販売した全23車種、約152万7000台で、燃費試験を巡って国が定めた手法を使わないなどの不正があった。このうち13年に発売した軽自動車「eKワゴン」などでは燃費の改ざんも発覚した。今年4月25日に特別調査委員会を設置し、問題の経緯の究明を依頼。8月1日に調査委から会社側が報告書を受け取っていた。
 報告書によると、11年のアンケートの結果を受けて、コンプライアンスの担当部署が開発本部に虚偽報告の事実確認をするように指示をした。部長が管理職の部下にヒアリングしたところ、問題は認められず、開発本部には「問題なし」と報告された。しかし、いずれも「報告を取りまとめただけで、独自に調査するなどの対応は何もなかった」と指摘している。
 「eKワゴン」など軽自動車で発覚した燃費改ざんでは、「経営陣が直接関与した事実は認められない」とした。ただ、「経営陣は開発の実力や実情を把握せず、現場に任せきりにしていた」とした。
 再発防止策のための指針として(1)開発プロセスの見直し(2)屋上屋をかける制度、組織、取り組みの見直し(3)組織の閉鎖性やブラックボックス化を解消するための人事制度(4)法規の趣旨を理解すること(5)不正の発見是正に向けた幅広い取り組み――の5項目を挙げた。
 2日の午後5時から渡辺委員長ら調査委の委員が記者会見を開き、報告書について詳しく説明する。午後6時から益子修会長兼社長と、開発・品質担当の山下光彦副社長(元日産自動車副社長)が記者会見し、報告書の指摘を踏まえた追加の再発防止策を公表する。


日本経済新聞 2016/8/2 21:41
三菱自・益子会長兼社長「身の丈越えた車種展開が背景」
 三菱自動車は2日、燃費不正問題に関する外部の特別調査委員会がまとめた調査報告書について記者会見した。法令順守の意識の低さやクルマづくりの理念が社内で一致していない点など、調査報告書は不正の背景を厳しく指摘した。記者会見した益子修会長兼社長は「問題の背景は、身の丈を越えた過大な車種展開であったと認識している」と述べたうえで、「社員、役員の全員がクルマづくりの原点に立ち返り、目指すべき理念についてしっかりと議論し、一体となって改革を実行する」と強調した。日産自動車出身で開発・品質を担当する山下光彦副社長も同席した。主なやりとりは以下の通り。
 ――益子会長兼社長の進退についての考え方を改めて聞かせてください。

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特別調査委員会による調査報告を受け、記者会見する三菱自動車の益子会長兼社長(2日午後、東京都港区)
 益子会長「先日も申しあげたが、(不正を)知らなかったということで責任を逃れることはできない。透明度の高い組織を作れず、意識改革をできなかったことを重く受け止めている。責任の取り方は色々あるが、指摘事項を真摯に受け止め、再発防止を進め、次の体制に課題を整理解決して渡すのが私の与えられた責任だ。まずは課題をやりとげることを考えている。この後のことは新体制で考えてもらう」
 ――調査報告書に2011年に実施したコンプライアンスアンケートで、「評価試験の経過、結果について虚偽報告」と指摘されていたとある。報告があったのになぜ、対応しきれなかったのでしょうか。
 益子会長「社内アンケートで指摘されたが、その後、社内調査で『問題なし』となって見過ごし、不正発見につながらなかった。今、振り返ると、担当部門に調査を依頼したため、問題なしという結論に至り、深掘りできなかった。チャンスを見逃したという意味では反省している。また、自由記述式だったため、個人を特定すると、情報が上がってこなくなるという懸念もあった。調査は、担当部門では異なる部門がチェックすべきだった。この点の改善は重要と思っている」
 ――再発防止策の実行が始まりました。進捗は。
 山下副社長「7月1日に事業構造改革室の責任者となった。全体では組織、会社の仕組み、文化と3つの大きなポイントで、どこに問題があって、どこを改善すべきかに今、取り組んでいる。経営陣が開発現場を把握していなかったのは大きな問題だった。開発部門も部長から副社長まで5階層もあり、情報が上がるまで時間がかかっている。縦に長い組織で、横の守備範囲が大変広く、全体把握が難しくなっている。そこをフラットな『文鎮型組織』にして、開発の近いところにマネジメントの情報も置く」
 「もうひとつは開発部門の会議体だ。現場に役員が入り込んで技術論議をやってしかるべきだ。一緒に議論できていれば、今回の問題は防げたとみている。そういう意味では私自身が開発現場の技術論議に入る仕組みを作りたい」
 ――これまでも不祥事を繰り返す度に再発防止策を練っては実行してきました。今回の再発防止策は有効に機能するのでしょうか。
 益子会長「今回の不正問題を踏まえ、本部長以上すべての役職者にリポートを出してもらった。不正をどう受け止め、何をすべきか。リスクは身近にあるか。リスクがある前提で自由記述で書いてもらった。全員とインタビューをして、全社をあげた意識改革につなげたい。上位者が問題をどう捉え、再発防止にどう取り組むか。彼らに覚悟を求めないと、現場に押しつけても意味がない」
 ――日産自動車が経営再建の際に用いた社内横断活動「クロス・ファンクショナル・チーム(CFT)」のような取り組みを取り入れるのでしょうか。
 山下副社長「『しっかり』や『きっちり』など精神的な部分ではなく、重要なのは『what』だ。何をいつまでにやるかが大事だろう。そこに着目し、重点を置きたい。日産のCFTとは異なるが、『パフォーマンスレボリューション』という活動を始めた。開発部門中心だが、全員参加型で会社をどうするか、個々人が具体的な課題を考える。9月末までには全体でまとめたい。その先の解決策はできれば年末までにやりたい。外部の力も借りるが、結局、会社を良くするのは、内部の力だ。従業員1人1人が会社に貢献することから色々できるはずなので改めて皆に考えてほしい」
 ――再発防止の一環で、1車種の開発中止を新たに決めました。どのような車種か、また、中止の狙いは。
 益子会長「まずは生産の効率化と再編をしてきた。海外の工場は3つ閉めた。開発も車種をだいぶ減らしてきたが、まだ十分ではなかった。開発を中止するのはミドルクラスのプラグインハイブリッド車(PHV)だ。開発部門から提言があり、真摯に受け止めた。営業部門にも確認したが、苦労して開発する割には事業性も良くなかった。工数負担を軽減する意味で取りやめてもいいと判断して決めた」 ――今後、三菱自は自発的に意識を変えていくことができますか。
 益子会長「まずは品質問題にフォーカスして取り組んだ。三菱重工業から品質統括のトップを招き改革が加速した。外部の目を入れて意識改革は進んだ。生産や購買は海外での事業を通じて、意識改革が進んだ。だが、開発だけが外の目に触れる機会がなかった。日産の資本も受け入れて、開発にも外での経験、外での目を入れたい」
 「リーマン・ショックや震災など外からのトラブル、あるいは外からきた大きな環境の変化に対しては会社が一体感を持って取り組めるように変わった。だが、内からの解決力は不十分で不足している。調査委員会の報告も踏まえ、一体感をどうするか。意識改革のベクトルを合わせたい」
(星正道)

日本経済新聞 2016/8/2 18:29
調査委「幹部が無関心、各部署はたこつぼ」
三菱自動車の不正問題で
 三菱自動車の燃費データ不正問題で、外部の有識者で組織する特別調査委員会(委員長・渡辺恵一元東京高検検事長)は2日夕、記者会見を開いた。委員のひとりである坂田吉郎弁護士は「会社としての一体感のなさに原因がある」と不正が生まれた背景を分析した。
 調査委は法規で定められていない「高速惰行法」で走行抵抗を測定したり、走行抵抗を恣意的に改ざんしたりするなど、4種類の不正行為があったと認定した。恣意的な走行抵抗の引き下げについては、委員の吉野弦太弁護士は「燃費目標を達成するためだけに行った根拠のない引き下げで、不正な作出だ」と非難した。
 問題が起きた背景について、坂田弁護士は「幹部の現場への関心が低く、開発各部署も自分たちの業務にしか関心がない、たこつぼ的な企業のあり方に原因がある。全社一体で自動車開発に取り組むという姿勢に欠けていた」と指摘した。
 渡辺委員長は「三菱自動車は顧客との信頼関係回復に努め、この報告書を存分に活用してほしい」と述べ、調査委としては再発防止の指針を示すにとどめたと強調。三菱自がみずから具体策を作り、実践する必要があるとの考えを示した。


朝日新聞 2016年8月3日
三菱自、不正指摘を放置 新人社員、05年に提言 調査委報告
 三菱自動車の燃費不正問題で、2005年に新人の社員が不正行為をやめるよう社内で提言したのに、幹部が放置していたことが分かった。燃費不正を調べていた特別調査委員会が2日公表の報告書で明らかにした。調査委は、不正に鈍感な体質を示す事例としている。▼9面=根深い病巣
 調査委は三菱自が4月に設置、弁護士ら4人で構成する。新人社員は社内の発表会で、国のルールと異なる方法で燃費データを測っており、改めるべきだと提言した。不正行為を続けていた部門の幹部ら20人余りが聞いていたという。
 幹部らは調査委に対し、記憶にないと答えた。しかし調査委は、「新人社員の指摘というインパクトを考えても、記憶がないという説明は受け入れがたい」と結論づけた。11年の社内アンケートで偽装を示唆する複数の回答が寄せられたが、開発部門の「問題なし」という報告を経営陣がうのみにしたことも指摘した。
 三菱自の益子修会長兼社長は2日、新人社員の提言と社内アンケートについて会社側の調査では把握していなかったと説明した。(木村和規)


朝日新聞 2016年8月3日
三菱自、根深い病巣 「バラバラ」「理念欠ける」 特別調査委報告
 経営陣と幹部は開発現場に無関心――。三菱自動車の燃費不正を3カ月間調べた特別調査委員会(委員長=渡辺恵一・元東京高検検事長)の報告書は、社内が「バラバラ」で「自動車メーカーとして持つべき理念が欠けている」と厳しく指摘した。不祥事を繰り返す病巣の根深さを印象づける内容で、三菱自が解決すべき課題は多い。▼1面参照
 特別調査委が2日に開いた記者会見。委員の一人、元トヨタ自動車理事の八重樫武久氏は、三菱自が2000年、04年のリコール隠しなど不祥事を繰り返してきた経緯を踏まえ、強い口調で言った。「考えられる再発防止策のほとんどは、過去の対策と重なる。全員が当事者になって取り組み、車づくりへの姿勢を考えていただきたい」
 報告書によると、新人の社員「F氏」が社内の発表会で不正の改善を提言したのは2005年2月。三菱自の益子修会長兼社長が、経営トップに就いた翌月のことだった。不正行為を続けていた「性能実験部」の幹部らは放置したという。
 報告書は、自動車の開発では経営陣も含めた社内が一体で取り組む必要があるにもかかわらず、「バラバラ」だったことが不正の温床になったと分析した。
 燃費データの偽装があった軽自動車eKワゴンやeKスペースでは年式が新しくなるたびに、根拠がない恣意(しい)的なデータの作成が積み重ねられた。現場が「できない」と伝えても、責任者は現場が抱える問題に「無理解、無関心」で、燃費目標を一方的に押しつける厳しい言動を繰り返したという。
 経営陣も、競合車に勝る燃費の達成を求めるばかりで技術的な議論に参加せず、会社の実力を把握しないまま現場に任せきりにしたと認定した。今回の再発防止策についても、実効性に疑念が生じると指摘。「当事者意識のないまま、再発防止のメニューを『こなす』だけで満足してしまう可能性もある」という。
 (伊藤嘉孝)
 ■社長「課題整理の責任」
 調査委に続いて会見した三菱自の益子氏は、調査委から「会社全体がバラバラ」と指摘されたことについて釈明に終始した。「内部の問題を見つけ出し解決していくうえで、一体感が不足していた。今後は意識改革の方向づけが必要だ」
 新人社員の提言が放置されたことについて、益子氏は「開発部門が出席していながら部門内で展開されていなかった。ゆゆしき問題」と説明した。社内アンケートには不正を示唆する記述もあったが、「担当部門に調査を依頼したところ『問題なし』となった。別部門に調査させるべきだった」と悔やんだ。
 ただ、「次の新しい体制の発足前にできるだけ課題を整理するのも私の責任」と語り、当面は現在の職にとどまる考えを示した。
 会見には、三菱自との資本提携が決まった日産自動車の元・技術系副社長で、開発部門の立て直しのため招かれた山下光彦副社長も出席した。
 山下氏は「(三菱自は)開発部門では部長から副社長までの階層が他社よりも多く、情報があがってくるまでに時間がかかる」と組織のあり方を問題視した。
 さらに報告書で、開発車種にかける人員が他社よりも少なく、開発部門の負担の重さが不正の一因になったと指摘されたことを踏まえ、開発車種の絞り込みに乗り出す考えも示した。
 (榊原謙)
 ◆キーワード
 <三菱自動車の燃費不正問題> 2013年6月から製造・販売している「eKワゴン」や日産自動車に提供する「デイズ」など軽自動車4車種で、燃費性能を実際よりも良くみせるためにデータを不正に操作していたと三菱自が今年4月に発表。その後の社内調査で、1991年から国のルールと異なるデータ測定を続け、過去10年間に製造・販売した全車種で何らかの不正行為をしていたことが明らかになった。
 三菱自は相川哲郎社長が引責辞任し、日産から資本や役員を受け入れて経営再建をめざすことになった。
 ■特別調査委員会報告書の主な指摘
 <今回の燃費不正>
・「eKワゴン」「eKスペース」は技術的議論が不十分なまま燃費目標を設定
・不正な走行試験でも「理論上は異ならない」と独善的に考え、法規違反の意識が希薄
・燃費目標について、経営陣は現場の「見込みあり」との報告を「達成」と誤解
 <会社の風土>
・できないことを「できない」と言いにくい
・慢性的な人材不足で、開発本部などは人事ローテーションが乏しく閉鎖的
・経営陣の開発現場への関心が低い
・全社一体となって車をつくり、売るという意識の欠如

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