2016-08-20(Sat)

リニア中央新幹線 財投投入3兆円 16、17年度で

経済効果なく借金増やす 崩れた「自己負担」前提 計画認可の撤回こそ

◇リニア財投、16、17年度で 3兆円をJR東海に融資
----政府は18日、リニア中央新幹線の大阪延伸開業の前倒しに向けた財政投融資の活用で、2016、17年度にそれぞれ1兆5千億円ずつ計3兆円をJR東海に貸し出す方針を固めた。

近く16年度財政投融資計画を変更する。
東京(品川)―大阪の全線開業を当初計画の45年から37年に最大8年早めることを目指す。
 
返済期間は40年で、国土交通省所管の鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通じて融資する方針。
政府は、機構がJR東海に融資できるようにする法改正案を9月召集予定の臨時国会に提出する。
(共同通信 2016/8/18 17:20)

信濃毎日新聞)リニア建設 公費投入は妥当なのか(8/20)

◇リニア検証 3兆円投入
経済効果なく借金増やす  崩れた前提 計画撤回こそ

(しんぶん赤旗)





以下引用

◇リニア検証 3兆円投入
経済効果なく借金増やす  崩れた前提 計画撤回こそ
----今回の財政投融資は、大阪までの延伸を前倒し着工するために3兆円の公的資金を投入するものです。
財政投融資は、「財投債」という国債を発行して資金を市場から調達する国の借金で、民間金利より安く設定されています。
<経済効果なし>
しかし、リニア計画に財政投融資投入しても、延伸工事が始まるのは早くても11年後で、景気対策の効果はありません。

----一方で、JR東海の金利負担は3兆円も軽減されるという試算も出ています。
しかも、リニア建設工事は難工事で建設費が膨れ上がることは必至とみられており、国民に借金返済のリスクが押しつけられるだけです。

----かつて、郵貯や簡保の資金が特殊法人などを通じて財投として無駄な公共事業につぎ込まれたため、2001年の「財投改革」で「真に必要な資金だけを市場から調達する」として、「財投債」を発行して調達する仕組みに見直され、規模はピーク時の3分の1にまで縮小されています。

<絶対ペイしない>
----リニアは、JR東海の山田佳臣会長が「絶対にペイしない」と認める通り、そもそも採算性のない事業です。

----しかも、リニアは東京-名古屋間の86%がトンネルで、地下水脈の破断による水枯れの危険性など自然環境の破壊は必至です。しかも、活断層も多数あり、地震時の被害も危倶されています。

採算も取れず、不要不急、環境破壊のプロジェクトに公的資金を投入することは、「財投改革」にも反するものです。

リニア中央新幹線は、巨額の建設費用が見込まれるため、JR東海が手をあげるまで計画路線のまま整備路線への格上げもされず、公的資金で建設する整備新幹線網にも入っていませんでした。

<「自己負担」ほご>
----リニア中央新幹線は、巨額の建設費用が見込まれるため、JR東海が手をあげるまで計画路線のまま整備路線への格上げもされず、公的資金で建設する整備新幹線網にも入っていませんでした。
 それが認可されたのは、JR東海が「全額自己負担」で建設すると表明したからです。

----公的資金を求めない理由についてJR東海は「経営の自由、投資の自主性の確保の貫徹が大原則」だとして、「経営の事情とかかわりなく投資のペースが決められたり、後から設備やルートについて注文をつけられることがあっては経営がおかしくなってしまう」(山田会長、2010年5月10日、同審議会中央新幹線小委員会)と述べていました。

----JR東海に建設を命じる交通政策審議会の答申もJR東海が自己負担で東京・大阪間の整備を行う意思を表明していることを踏まえ」と明記。2014年10月に行われた工事認可も、JR東海の「自己負担」を大前提に行われたのです。

----今回の財投投入は、公的資金を入れないという大前提をほごにするものであり、整備計画や工事認可の決定を撤回してやり直すべき大問題です。

<「東京一極集中」加速>
----リニア新幹線は、「東海道新幹線の代替路線」が最初の口実でした。その後、東京、名古屋、大阪を一体化させる「スーパー・メガリージョン(超巨大都市圏)」構想(国土形成計画)へと装いを変え、今では新幹線や高速道路網を整備して地方を活性化する「地方創生回廊」(施政方針演説)へと二転三転しています。

しかし、「一体化」すればするほど東京や大都市に人・物・金が吸い上げられることも指摘されています。「地方創生」どころか「東京一極集中」をさらに加速させるだけです。
(しんぶん赤旗)

**********************************



しんぶん赤旗 2016年8月7日
リニア検証 3兆円投入(上)経済効果なく借金増やす


 安倍内閣が「経済対策」の柱として、リニア中央新幹線の建設工事に、国が借金して調達する「財政投融資」を役入することを打ち出しました。借金までしてリニア建設を急ぐ必要性があるのか、問題点を検証してみるとー。
リニア中央新幹線は、JR東海が建設し、東京-大阪間を結ぶ事業で、そのうち東京-名古屋間の工事が認可され、2027年開業予定で建設が始まったばかりです。
 名古屋開業後の8年間は借金返済に専念したあと工事を再開し、2045年に大阪まで開業する計画です。
◇金利を安く設定
 今回の財政投融資は、大阪までの延伸を前倒し着工するために3兆円の公的資金を投入するものです。財政投融資は、「財投債」という国債を発行して資金を市場から調達する国の借金で、民間金利より安く設定されています。
 しかし、リニア計画に財政投融資を投入しても、延伸工事が始まるのは早くても11年後で、景気対策の効果はありません。
 内閣府も、「経済対策による直接的な需要の押し上げ効果(1・3%程度)からは除外している」といわざるをえず、「民間等の投資の促進が期待される」と一般的な説明しかできません。
 一方で、JR東海の金利負担は3兆円も軽減されるという試算も出ています。しかも、リニア建設工事は難工事で建設費が膨れ上がることは必至とみられており、国民に借金返済のリスクが押しつけられるだけです。
 財政投融資は、公共性が高いものの民間企業では対応できない巨大プロジェクトなどに政府が低利融頁や出資する制度。政府は「財投債」を発行して調遠した資金を政府系金融額関などを通じて供給する仕組みです。
 かつて、郵貯や簡保の資金が特殊法人などを通じて財投として無駄な公共事業につぎ込まれたため、2001年の「財投改革」で「真に必要な資金だけを市場から調達する」として、「財投債」を発行して調達する仕組みに見直され、規模はピーク時の3分の1にまで縮小されています。
◇絶対ペイしない
 リニアは、JR東海の山田佳臣会長が「絶対にペイしない」と認める通り、そもそも採算性のない事業です。建設費だけで少なくとも9兆円。新幹線の3倍の電力を消費し、維持費も高いため、JR東海は「ドル箱」の東海道新幹線の収益を回すことで経営を維持できるとしています。
 しかも、リニアは東京-名古屋間の86%がトンネルで、地下水脈の破断による水枯れの危険性など自然環境の破壊は必至です。しかも、活断層も多数あり、地震時の被害も危倶されています。
 採算も取れず、不要不急、環境破壊のプロジェクトに公的資金を投入することは、「財投改革」にも反するものです。
 「かつて『第2の予算』と言われるほどに肥大化し、01年度の財投改革で『民業補完』を掲げて縮小に努めてきた歩みを逆行させようというのだろうか」(「朝日」7月13日)と指摘されています。


しんぶん赤旗 2016年8月8日
リニア検証 3兆円投入(下)崩れた前提 計画撤回こそ

 
新幹線の路線は、国(鉄道・運輸機構)が建設し、JR各社が使う仕組みになっています。しかし、リニア中央新幹線は、巨額の建設費用が見込まれるため、JR東海が手をあげるまで計画路線のまま整備路線への格上げもされず、公的資金で建設する整備新幹線網にも入っていませんでした。
◇「自己負担」ほご
 それが認可されたのは、JR東海が「全額自己負担」で建設すると表明したからです。
 JR東海は、建設を表明した2007年12月25日、「自己負担を前提に手続き等を進める」と言明。その後も「路線建設は、民間会社である当社が一切の財源を負担して進める」(同、国土交通省への照会)「路線建設について自己負担で進める。経営環境等のリスクには時聞軸で対応し、国の資金援助は求めない」(2010年5月10日、交通政策審議会での表明)と繰り返し表明してきました。
 JR東海に建設を命じる交通政策審議会の答申もJR東海が自己負担で東京・大阪間の整備を行う意思を表明していることを踏まえ」と明記。2014年10月に行われた工事認可も、JR東海の「自己負担」を大前提に行われたのです。
 公的資金を求めない理由についてJR東海は「経営の自由、投資の自主性の確保の貫徹が大原則」だとして、「経営の事情とかかわりなく投資のペースが決められたり、後から設備やルートについて注文をつけられることがあっては経営がおかしくなってしまう」(山田会長、2010年5月10日、同審議会中央新幹線小委員会)と述べていました。
 ところが、財投融資が打ち出されると、「発言は大変ありがたい。健全経営と安定配当を堅持しつつ、(延伸)工事に着手できるよう全力で取り組みたい」(柘植康英社長)と述べ、まるで″出来レース″の様相です。
 今回の財投投入は、公的資金を入れないという大前提をほごにするものであり、整備計画や工事認可の決定を撤回してやり直すべき大問題です。
 マスコミも「建設が始まった今になって、やはり国が資金支援というのは明らかな約束違反だ。どうしても、というのなら、事業の採算性や国全体として見た費用対効果など、今からでも国民的議論を尽くすべきである」(「毎日」7月25日)と指摘しています。
◇「一極集中」加速
 リニア新幹線は、「東海道新幹線の代替路線」が最初の口実でした。その後、東京、名古屋、大阪を一体化させる「スーパー・メガリージョン(超巨大都市圏)」構想(国土形成計画)へと装いを変え、今では新幹線や高速道路網を整備して地方を活性化する「地方創生回廊」(施政方針演説)へと二転三転しています。
 しかし、「一体化」すればするほど東京や大都市に人・物・金が吸い上げられることも指摘されています。「地方創生」どころか「東京一極集中」をさらに加速させるだけです。(おわり)
(深山直人)
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信濃毎日新聞 (2016年8月20日)
社説:リニア建設 公費投入は妥当なのか


 リニア中央新幹線計画の大阪開業の前倒しに向け、政府が財政投融資を活用して計3兆円をJR東海に貸し出す方針を決めた。
 本年度と来年度に1兆5千億円ずつ融資し、JR東海は40年間で返済するという。東京・品川―大阪間の総工費は9兆円超の見通しで、財政投融資で調達する資金は3分の1を占める。
 財政投融資の財源は、国債の一種の財投債だ。国が調達した資金を長期、固定の超低金利でJR東海に融資する。
 JR東海は、民間で資金を調達するよりコストが下がることに加え、将来の金利上昇リスクを回避できるため、2045年に予定していた大阪開業を最大8年間前倒しできるという。
 リニア計画は、JR東海の民間事業だったはずだ。なぜ今になって公費を投入するのか。返済が前提だとしてもリスクは存在する。予定通りに返済できなくなれば、国民負担に直結する。
 人口減少と少子高齢化を解決する方策が見えない中、リニア計画には長期的な採算性があるのか。経済効果はどれほど期待できるのか。改めて検証して、国民に十分に説明することが必要だ。
 政府は国土交通省所管の独立行政法人を通じてJR東海に融資できるようにするため、9月召集の臨時国会に法改正案を提出する方針だ。国会は融資の是非から論議していくべきだ。
 JR東海は07年に「国家財政が厳しい中、財源を国費に依存すると整備が遅れる」として、自社負担で建設する方針を表明。国は14年10月に民間事業として工事実施計画を認可している。
 JR東海はこれまで、リニア計画の採算性や開業予定時期について独自に判断し、資金の調達も独自に進めてきた。ルート決定などの国関与も、整備新幹線などに比べて最低限にとどまっている。同社が責任を持つ民間事業だから可能だったといえる。
 財政投融資の投入は、事業の性格を変えることになりかねない。
 政府が今回の融資を、総額28兆円超の経済対策の一環として打ち出したことも、まやかしにすぎない。経済対策の規模を大きく見せ掛けている。
 融資をしてもJR東海の資金調達先が変わるだけである。経済効果があるとしたら、JR東海が大阪延伸工事を当初の予定より前倒しして着工する27年以降だ。
 現在の景気浮揚を目的とする経済対策として連ねることにはそぐわない。
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SankeiBiz 2016.8.19 05:00
政府、リニア財投 JR東海に3兆円
 政府は18日、リニア中央新幹線の大阪延伸開業の前倒しに向けた財政投融資の活用で、2016、17年度にそれぞれ1兆5000億円ずつ計3兆円をJR東海に貸し出す方針を固めた。近く16年度財政投融資計画を変更する。東京(品川)-大阪の全線開業を当初計画の45年から37年に最大8年早めることを目指す。返済期間は40年で、国土交通省所管の鉄道建設・運輸施設整備支援機構を通じて融資する方針。政府は、機構がJR東海に融資できるようにする法改正案を9月召集予定の臨時国会に提出する。当初は年1兆円ずつ3年で計3兆円を貸す案も検討されたが、マイナス金利政策による低金利の環境が続くうちに多くの資金を確保すべきだと判断した。

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2016年08月18日 16時15分 週刊実話
リニア中央新幹線に政府が財政投融資資金を投入し、民間企業計画に政府が口出しも
記事まとめ
JR東海のリニア中央新幹線を政府は国家プロジェクトに格上げする計画だという
• 金利が限りなくゼロに近い財政投融資はJR東海には魅力だがリスクが潜んでいるという
JR東海関係者は「政府はカネを出す以上、口も出すだろう」と顔を曇らせているそうだ
政治利用されるリニア新幹線のお先真っ暗な“未来予想図”
2016年08月18日 13時00分 週刊実話
 「未来への投資を大胆に行い、アベノミクスを加速させる!」
 安倍晋三首相は先頃、内閣改造とともに打ち出した経済対策について、こう述べた。「事業規模で28兆円を上回る」とも表明したが、見せかけの数字を増やしただけで効果は薄いとの声もチラホラ。国の信用を利用して集めたカネを低利で民間に貸し付ける、財政投融資を含んでいるからだ。
 「経済対策に財政投融資資金を投入し、東京―大阪間のリニア新幹線を当初計画の2045年から'37年に最大8年間前倒しする構想が盛り込まれました。これまではJR東海が自己資金で賄うことになっていましたが、これを国家プロジェクトに格上げする計画です。JR東海関係者は『政府はカネを出す以上、口も出すだろう』と顔を曇らせていますよ」(経済記者)
 財投マネーは3兆円規模と見られる。総工費の概算は締めて9兆1000億円。しかし、リニアは難工事が伴い、資材高騰も予想される。ゼネコン関係者は「9兆円で済むわけがない。現時点で少なく見積もっても12~13兆円は必要だろう」と指摘する。
 3兆円規模のカネは、その穴埋めにすぎない。見方を変えれば、政府にはJR東海に恩義を売る一方で、リニアを“国策”に引き上げたい魂胆があったのだ。
 「大阪延伸を急ぐべし、との声は当初からあった。しかし、民間企業の計画に政府は介入できない。そこで今回は『アベノミクスを強力に推進するため』などと称し、新たに幹事長となった和歌山県選出の二階俊博氏などが水面下で動いたようだ」(前出・JR関係者)
 JR東海にとっての魅力は財政投融資ならば金利が限りなくゼロに近いこと。とはいえ、政府マネーの受け入れにはリスクが潜む。
 「さっそく、永田町の一部から『東北や北陸新幹線とのアクセスを考えたら東京駅を始発にすべき』とか『名古屋-大阪間の前提になっている奈良ルートを京都経由で再考すべき』などの声が漏れています」(同)
 いずれにせよ、政治利用されることになったリニアの未来は暗い。

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