2016-08-27(Sat)

リニア中央新幹線 「国の支援は受けるが、口出しするな」JR東海

これだけの大規模事業に政府がどれだけのリスク判断を行ったのか--民進・岡田代表

経済対策が狙う直近の景気押し上げ効果は疑問だ。
 リニアは品川―名古屋間で着工済みだが、JRによると、今回の融資を受けても、名古屋―新大阪間の工事が始められるのは最も早くて27年だという。経済対策が狙う直近の景気押し上げ効果は疑問だ。

◇国民負担が生じる恐れはないか。 
貸付金はJR東海が将来返済することになる。ただ、工事費が膨らんだり、開業後の収益が想定を下回ったりして、国民負担が生じる恐れはないか。融資する前に厳しく検証すべきだ。

JR東海が経費を全額負担する・・・で、国会議決を経ずに進められてきた
 もともと、リニア新幹線計画は、民間会社であるJR東海が経費を全額負担するということで、これまで国会での議決を経ずに進められてきた。
 政府は今回の融資に向け、所要の法改正案などを来月始まる臨時国会に提出する方針だ。これを機に、リニアをめぐるさまざまな課題を国会でしっかり議論してもらいたい。

◇リニアを「地方創生」と結びつけるのは無理がある
 安倍政権は、東京、名古屋、大阪の3大都市を1時間圏にするリニアを、「地方創生回廊」の軸と位置づける。
 全国を一つの経済圏に統合して地方に成長のチャンスを生み出すというが、根拠は不明だ。いま日本が直面する問題は地方の深刻な人口減と東京への一極集中だ。大都市間の関係を強めるリニアを「地方創生」と結びつけるのは無理がある。

◇「国の支援は受けるが、口出しするな」は通らない 
国会審議で、JR東海の経営幹部から直接話を聞く機会をもうけてはどうか。JRには国民に対する説明責任がある。
 JR東海は「経営の自由確保が前提」とし、政治の介入に警戒感を示す。ただ「国の支援は受けるが、口出しするな」は通らない。国全体に大きな影響を与える事業だけに、国会が徹底的にチェックするのは当然だ。
(以上、朝日社説)

◇国の不介入「文書に」 JR東海社長、リニアで要望 
 国から低利融資を受け、リニア中央新幹線の大阪延伸を最大8年前倒しするJR東海の柘植康英社長は25日の記者会見で、「経営の自主性を国と結ぶ約定や契約で定めていきたい」と話した。財政投融資制度による支援を背景にルートや料金などに介入されるのを避けるため、文書での確約を国に求める。
(朝日記事)

◇リニアに財投 政府のリスク判断質す 岡田代表
 民進党の岡田克也代表は25日の記者会見で、リニア中央新幹線に国が財政投融資を活用し、3兆円をJR東海に融資することに「これだけの大規模事業に政府がどれだけのリスク判断を行ったのか、全く知らされていない」とし「後にこれが禍根を残すことにならないか、予算委員会でしっかり質していかなければならない」と政府のリスク判断などについて国会の場で質していくとした。
(エコノミックニュース)

<社説>
朝日新聞)リニア新幹線 国会で徹底議論を(8/26)




以下引用



朝日新聞 2016年8月26日05時00分
(社説)リニア新幹線 国会で徹底議論を


 安倍政権が決定した経済対策に、JR東海リニア中央新幹線計画への融資が盛られた。今年度と来年度に国債(財投債)の発行で計3兆円を調達し、JRに超低利で貸し付ける。JRは当初、45年としてきた東京・品川―新大阪間の全線開業を最大8年前倒しする方針だ。
 なんとも腑(ふ)に落ちない。
 リニアは品川―名古屋間で着工済みだが、JRによると、今回の融資を受けても、名古屋―新大阪間の工事が始められるのは最も早くて27年だという。経済対策が狙う直近の景気押し上げ効果は疑問だ。
 貸付金はJR東海が将来返済することになる。ただ、工事費が膨らんだり、開業後の収益が想定を下回ったりして、国民負担が生じる恐れはないか。融資する前に厳しく検証すべきだ。
 もともと、リニア新幹線計画は、民間会社であるJR東海が経費を全額負担するということで、これまで国会での議決を経ずに進められてきた。
 政府は今回の融資に向け、所要の法改正案などを来月始まる臨時国会に提出する方針だ。これを機に、リニアをめぐるさまざまな課題を国会でしっかり議論してもらいたい。
 安倍政権は、東京、名古屋、大阪の3大都市を1時間圏にするリニアを、「地方創生回廊」の軸と位置づける。
 全国を一つの経済圏に統合して地方に成長のチャンスを生み出すというが、根拠は不明だ。いま日本が直面する問題は地方の深刻な人口減と東京への一極集中だ。大都市間の関係を強めるリニアを「地方創生」と結びつけるのは無理がある。
 JR東海はリニアの採算性に自信を示す。だが、「人口減少を考えると、楽観的過ぎる」という指摘もある。
 環境への影響も大きな問題だ。品川―名古屋間だけで5680万立方メートルもの建設残土が生じ、新大阪への延伸でさらに増える。JRは着工前の環境影響評価の段階では具体的な処分先をほとんど明らかにせず、沿線の住民らの不安は根強い。
 全線開業で最大74万キロワットの電力消費が見込まれ、CO2の排出増も懸念されている。
 国会審議で、JR東海の経営幹部から直接話を聞く機会をもうけてはどうか。JRには国民に対する説明責任がある。
 JR東海は「経営の自由確保が前提」とし、政治の介入に警戒感を示す。ただ「国の支援は受けるが、口出しするな」は通らない。国全体に大きな影響を与える事業だけに、国会が徹底的にチェックするのは当然だ。
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朝日新聞 2016年8月26日05時20分
国の不介入「文書に」 JR東海社長、リニアで要望
 国から低利融資を受け、リニア中央新幹線の大阪延伸を最大8年前倒しするJR東海の柘植康英社長は25日の記者会見で、「経営の自主性を国と結ぶ約定や契約で定めていきたい」と話した。財政投融資制度による支援を背景にルートや料金などに介入されるのを避けるため、文書での確約を国に求める。
 柘植氏は「経営の自由を束縛されることは受け入れられない」と強調。「国にも十分理解を頂いている」としつつ、長期にわたる工事中に政権が代わっても約束がほごにされないようにしたい考え。具体的な文言は今秋をめどに調整する。
 国土交通省鉄道局の担当者は取材に「不介入を文書に盛り込む具体的な話はしていない」と話した。
 JR東海は国の財政投融資制度を使って、3兆円を借りる。東京・品川を始発駅とするリニアの大阪延伸を2045年から最大で37年まで早める。

エコノミックニュース2016年08月26日 10:29
リニアに財投 政府のリスク判断質す 岡田代表
 民進党の岡田克也代表は25日の記者会見で、リニア中央新幹線に国が財政投融資を活用し、3兆円をJR東海に融資することに「これだけの大規模事業に政府がどれだけのリスク判断を行ったのか、全く知らされていない」とし「後にこれが禍根を残すことにならないか、予算委員会でしっかり質していかなければならない」と政府のリスク判断などについて国会の場で質していくとした。
 リニア中央新幹線はJR東海が東京―大阪間(438キロメートル)を最速67分で結ぶ計画で2045年全線開業を目指している。安倍晋三総理は財投を使って、最大8年前倒しし、2037年に開業できるようにするとしている。
 JR東海は開業すれば「都心部間の実質的な所要時間は航空機の約半分に短縮される。また超電導リニアの場合、区間移動する際の1人あたりの二酸化炭素排出量は航空機の3分の1程度になる」と地球環境にも優しいとしている
 岡田代表は「JR東海が自らのリスクでリニア中央新幹線を行うというのであれば国が何かを言うことはあまりないと思うが、財投を使うとなると、国としてしっかり判断しなければならない」と指摘。
 「難工事で時間がかかるとか、採算が取れないとか、そういったことになれば、最終的に(財政投融資で融資したものが)かえってくるのか、税金投入で補わなければならないということも考えられないわけではない」と提起。「確実にかえってくるかどうかの精査は政府としてしっかりやる必要がある」とどのようなリスク判断をしたのか質すとした。
 また記者団がリニア新幹線に財投資金が入ることで、ここに駅をつくれ、など、政治介入することにならないか懸念されるが、野党はちゃんとチェックしていく必要があるのではないかと投げたのに対しては「政治が介入しやすくなるのは事実だ」としたうえで「変な介入にならないようにチェックする。同時にJR東海もある程度覚悟して財投を受け入れたと思う。ただ、一番の問題は、確実に返済されるという判断を誰がし、その責任はだれがとるのか。国交大臣か、財務大臣か、閣議決定なので内閣全体としてということだろうが、そういう所での説明も全く受けていない」と事業に反対しているのではなく、国としての責任を明確にしておく必要がある旨を強調した。(編集担当:森高龍二)



しんぶん赤旗 2016年8月26日(金)
リニア新幹線に財投1兆5000億円 JR自己調達ほご 国民にツケ
第2次補正予算案
 安倍晋三政権が24日閣議決定した2016年度第2次補正予算案に、「未来への投資を実現する経済対策」(2日閣議決定)の目玉として掲げるリニア中央新幹線の大阪への延伸工事前倒しのための財政投融資1兆5000億円が含まれています。(川田博子)
 リニア中央新幹線は、東京―名古屋―大阪を結ぶ巨大開発事業です。政府は、事業費全額を自己負担で建設するとしたJR東海を事業主体に指名し、建設を進めさせてきました。JR東海は、少なくとも9兆円とされる高額の建設費を自己調達するため、27年に東京・品川―名古屋間を開業した後、8年間営業して債務額を削減。35年に名古屋から大阪への延伸工事を始め、45年に全線開業するとしてきました。
経済効果なし
 しかし、安倍政権は6月、リニア中央新幹線の名古屋―大阪間の開業期限を早めるために、低利の財政投融資を活用してJR東海に建設資金を貸し付けると表明しました。規模は3兆円。国債の一種である財投債を発行し、有利な利子の分、大阪への延伸工事を最大8年前倒しできるとしています。JR東海の自己資金での建設を方向転換し、政府が公的資金をJR東海に投入するものです。しかし、名古屋―大阪間はルートさえ定まっておらず、工事が始まるのは11年後です。今すぐ景気対策の効果はなく、結局、公的資金投入による国民負担増のリスクが増えるだけです。
環境破壊深刻
 東京、山梨などですでに着工されているリニア中央新幹線は、東京―名古屋間の86%がトンネルで、活断層がいくつもあります。大深度地下での工事、南アルプス山岳地を貫くトンネル掘削など難工事が予想され、建設費が膨れ上がることが必至とみられています。
 建設工事がかつてない環境破壊を広範囲に引き起こすことが、環境影響評価手続きの中で明らかになっています。トンネル掘削が生み出す残土や地下水脈破断による水枯れ、大量の工事車両が起こす騒音や大気汚染など、生態系や自然、生活環境の破壊が懸念されています。
 国土交通省の工事実施計画認可の取り消しを求め、区間沿線1都6県の738人が東京地裁に提訴しており、9月23日に第1回口頭弁論が開かれる予定です。
 国交省による工事認可は、JR東海の自己負担が前提でした。財政投融資の投入は公的資金を入れないという前提をほごにするものです。整備計画や工事認可決定を撤回し、国会での審議や国民的議論をやり直す必要があります。31日には、民進党、日本共産党など超党派の国会議員がつくる「公共事業チェック議員の会」が、山梨県内建設予定地の視察を行います。


エコノミックニュース2016年08月08日 07:54
リニア中央新幹線自体にさまざま問題点 志位委員長
 日本共産党の志位和夫委員長は党創立94周年の記念講演で、安倍政権の経済政策について「経済対策の中身はリニア新幹線への巨額の公的資金投入や大型クルーズ船のための港建設など、借金頼みの大型公共事業の『バラマキ』という、破たんが証明された対策が中心」と批判した。
 特に安倍総理が長期・固定・低利の「財政投融資」を活用し、大阪―東京全線開業を最大8年前倒しすると記者会見で表明しているリニア中央新幹線については「それ自体、巨額の建設費、採算見通しのなさ、環境破壊など、さまざまな問題点をもっている」と指摘した。
 志位委員長は「もともとJR東海が民間資金で行うとしていた事業に公的資金が投入されても工事量が増えることはなく、景気対策とは無関係で、公的資金投入による国民負担のリスクだけが残されることになる」と財投を使った融資に反対の姿勢を示した。
 リニア中央新幹線はJR東海が2045年の全線開業を目指すものだが、財政投融資でJR東海に3兆円規模の融資を行い、2037年に前倒し開業できるようにするというもの。JR東海は開業すれば「東京―大阪間(438キロメートル)は最速67分で結ばれ、都心部間の実質的な所要時間は航空機の約半分に短縮される。超電導リニアの場合、区間移動する際の1人あたりの二酸化炭素排出量は航空機の3分の1程度に」と地球環境にも優しいとしている。(編集担当:森高龍二)


エコノミックニュース2016年08月03日 07:15
無理矢理かさ上げした『大風呂敷』にすぎない
 政府が閣議決定した事業規模約28兆1000億円の「未来への投資を実現する経済政策」に対し、社会民主党の又市征治幹事長は2日、「見かけだけ無理矢理かさ上げした『大風呂敷』にすぎない」としたうえで「肝心の中身や効果が置き去りなっており、財政法の定める補正予算の『緊要性』、少子高齢化による人手不足も踏まえ、公共事業の費用対効果など精査が必要」とのコメントを発表した。
 又市幹事長は「28兆円という数字が踊っているが、国・地方の歳出額は7.5兆円で、2016年度第2次補正予算案に計上されるのは4兆円。国が企業に低利で資金を貸し出す財政投融資、政府系金融機関の融資枠拡大分、民間企業の負担分などを合算し、見かけだけ無理矢理かさ上げした大風呂敷にすぎない」とした。
 また「総理が参院選中に社会保障財源として『赤字国債は無責任』とレッテルを貼った結果、赤字国債は発行しない代わりに4年ぶりに『建設国債』を発行することになり、社会保障の拡充ではなく、公共事業で景気を刺激するという旧来型の手法を招く結果になった」と提起した。
 また「21世紀型のインフラ整備と言うが、内実は旧来型の公共事業の大盤振る舞いで、しかも公共事業を上積みしても将来の需要を先食いするだけであり、建設業などの人手不足は深刻であることから、対策の効果も乏しい。農林水産物輸出拠点にしても、生産者の所得向上につながるのかどうか疑問」としている。
 また、リニア中央新幹線について「そもそもリニア新幹線はJR東海が全額負担することを前提に国が認可したもの。3兆円の財投貸し付けなど公費を投入するというのであれば、リニア建設計画自体を見直すべき」とも提起した。秋の臨時国会でも論戦のひとつになるもよう。(編集担当:森高龍二)


エコノミックニュース2016年08月02日 19:10
リニア中央に財投3兆円『話が違う』社民副党首
 社民党の福島みずほ副党首は安倍晋三総理が財政投融資の活用でリニア中央新幹線の東京―大阪間の開業を当初の2045年から最大8年の前倒しをめざすとしていることに「リニア中央新幹線はJR東海が『自前でやる』としていたのに、政府が3兆円の財政投融資を出すことを表明した。話が違う。自前でやるべきだし、やれないのであれば、建設をすべきでない」との考えをツイッターに書き込んだ。
 「リニアも原発と一緒で、民間でやると言いながら政府のお金で、補填ではないか」と提起している。
 一方、9月末からの臨時国会については衆参で政府与党が3分の2を確保する中で「臨時国会は補正予算をめぐる審議になります。ホワイトカラーエクゼンプション、いわゆる残業代ゼロ法案も継続審議中であり、厳しい国会になる」と覚悟して臨むもよう。福島副党首は「国会に戻していただいたので、力を合わせて、がんばるぞ!」と仕切り直しの姿勢をみせている。(編集担当:森高龍二)

エコノミックニュース2016年07月29日 08:19
リニアへの財投の3兆円貸し付けには説明必要
 民進党の岡田克也代表は28日の記者会見で、安倍晋三総理が財政投融資を活用し、リニア中央新幹線を最大8年前倒しで完成させることをめざすとしていることについて「財投はちゃんとお金が戻ってくるから良いということかもしれないが、リニア中央新幹線に巨額のお金を貸し付けることに疑問がひとつある」と提起した。
 岡田代表はその疑問は「貸し付けるリスク判断を誰が行っているのかということ」とし「貸し付けだとしても、返ってこなければ最後は税による補てんになる。従来も財投として出されたお金が、採算が取れずに税金により補てんされてきた例がある」とした。
 岡田代表は「リニアに対して、従来はJR東海が自らのリスクでやるということで、国は、これを事実上、後押ししてきた。巨額の費用のほか、難しい工事を控えているので、うまくいかなければ成り立たないわけだし、採算はどうなのかという検証も必要。そうしたことを誰がどうやって行い、(財投で)貸し付けるのか。そこが全く見えてこない」と語った。
 岡田代表は「財投から巨額の貸し付けをするということになれば、政府として国民への説明が必要」と貸し付け前に説明するよう求めた。リニア中央新幹線には財投で約3兆円の融資が言われ、それにより大阪―東京間のリニア開業を当初目標の2045年から8年前倒しし、2037年にする狙いがある。(編集担当:森高龍二)

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