2016-10-02(Sun)

不動産市場 アパートバブル 賃貸住宅建設過熱

空き家2000万戸時代」 相続対策アパート乱立 空室リスク

アパート空室率悪化、泣くオーナー(真相深層)
----人口減の日本でなぜか賃貸アパートが増えている。2015年の相続税増税でアパート経営が節税策として注目され、それを追い風に建設請負業者が売り込みをかけているからだ。家賃保証などでオーナーの負担は軽いとして受注を伸ばすが、需給は崩れ、空室率は過去最悪の水準に達する。目算が狂ったオーナーは悲鳴を上げる。------
(日本経済新聞 2016/9/30 3:30)

アパート建設過熱 新たなバブルの種に
前野雅弥・日経産業新聞副編集長に聞く

----小谷:不動産市場に新たなバブルが発生しつつあります。2013年の日銀による異次元緩和以降、マネーの流入が続く不動産市場。銀行の不動産向け融資残高は今年3月末時点で、1年前に比べ6%も増え、マイナス金利の導入以降、行き場を失った資金が不動産に向かう流れはさらに加速しています。
 特に今年に入って資金の集中が過熱気味なのが、アパートです。5月の着工件数は1年前に比べ15%も増え、持ち家のプラス4%を大きく上回っています。これまでもマンションバブルの可能性は指摘されてきましたが、ここに来てマネーが流れ込んでいるのがなぜアパートなのでしょうか? ---------
(日経プラス10「フカヨミ」2016/7/18 10:00)

「空き家2000万戸時代」の備え 増加続けば地域荒廃
----団塊世代からの大量相続を控え「3軒に1軒が空き家」の時代を迎える。国や自治体も危険な空き家の強制解体などの対策に乗り出している。受け継いだ実家などを空き家にせず、なるべく経済的な負担を減らすための方策などを追った。
----3軒に1軒が空き家になる──。野村総合研究所は衝撃的な予測を発表した。2033年に全国の空き家は2167万戸と13年時点の820万戸から2.6倍に急増し、総住宅数に対する空き家率は13.5%から30.4%まで上昇するという。単純にいえば、自宅の両隣のどちらかが空き家になる計算だ。
----■相続対策アパート乱立、空き家問題に拍車も
 相続税の節税対策として、アパート経営に飛びつく地主が増えている。
----実際、賃貸住宅向け融資は全国で急増している。
----融資先の多くが地主であるため、景気回復がもたつく中で金融機関の“有望”な貸出先だ。
(日経ヴェリタス 2016/8/7 5:30)

アパート急増、バブル懸念 団塊の節税×銀行がローン攻勢
----不動産市場に「アパートバブル」の懸念が出ている。団塊世代による相続対策を背景に、新設住宅着工はアパートなど貸家が2桁増と急増。マイナス金利の導入も背中を押し、銀行は資産家に向けたアパートローンに力を入れつつある。ただ地方は人口減少の加速が避けられず、将来の危うい空室リスクもはらむ。----
(日本経済新聞 2016/7/4 1:32)


日本経済新聞)バブルの懸念ぬぐえぬ賃貸住宅の増加 (8/18)

2016-08-14(Sun)
「家賃保証」トラブル多発 アパート経営、リスク説明義務化
賃貸住宅管理業のルール改定 /サブリース 貸主への重要事項説明
http://ajimura.blog39.fc2.com/blog-entry-4343.html




以下引用



日本経済新聞 2016/8/18 3:30
社説:バブルの懸念ぬぐえぬ賃貸住宅の増加


 賃貸住宅の建設が増えている。日銀のマイナス金利政策などで住宅が建てやすくなっているためだ。目先の景気にはプラスだろうが、首都圏を中心に空室も増えているだけにバブルの懸念はないのか心配な面もある。
 国土交通省によると、昨年の貸家の着工戸数は前年よりも4.6%増えた。今年に入っても6月までの累計で前年同期を8.7%上回っている。好調な賃貸住宅が住宅投資を下支えしている。
 賃貸住宅が増え始めたきっかけは2015年1月の相続税の増税だった。アパートのような住宅は賃借人の借地権と借家権が生じるため、現金や預金、更地の不動産を保有している場合に比べて相続税を課す際の評価額が下がる。
 ここに着目し、節税対策として団塊世代などを中心にアパート経営に乗り出す人が増えている。
 マイナス金利政策で住宅を建てる資金を手当てしやすくなっていることも一因だ。金融機関も一般的な住宅ローンに比べて貸出金利を高めにしやすいアパート建設向け融資に力を入れている。
 一方で住宅需要が高まっているわけではない点は要注意だろう。すでに全国には820万戸の空き家があり、その半分強は賃貸用の住宅だ。首都圏を中心に空室率が一段と上昇している。
 それでも新規物件が増えている背景には、サブリース(転貸)方式でのアパート建設があるのだろう。土地を保有する個人などが建てたアパートを、業者が長期間にわたって一括で借り上げる契約方式だ。一定期間、家賃収入を保証する場合が多い。
 新築時には入居者を確保できたとしても、時間とともに空室は増える傾向がある。その結果、地主に約束していたはずの家賃収入を業者側が大幅に減額したり、契約を解除したりしてトラブルになる事例が、目立っている。
 国交省は9月から制度を見直して、地主との契約時に将来の家賃水準などが変わる可能性がある点を「重要事項」として説明するよう、サブリースを手掛ける大手業者などに求める。トラブルを未然に防ぐために必要な措置だ。
 周辺の他の物件は空室が目立つのに、自分のアパートだけは大丈夫と考える方がおかしい。節税が目的だとしても、アパート経営には相応のリスクがあることを土地の保有者はしっかりと自覚すべきだろう。
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日本経済新聞 2016/9/30 3:30
アパート空室率悪化、泣くオーナー(真相深層)


 人口減の日本でなぜか賃貸アパートが増えている。2015年の相続税増税でアパート経営が節税策として注目され、それを追い風に建設請負業者が売り込みをかけているからだ。家賃保証などでオーナーの負担は軽いとして受注を伸ばすが、需給は崩れ、空室率は過去最悪の水準に達する。目算が狂ったオーナーは悲鳴を上げる。
■節税対策で脚光
 「空室リスクは覚悟していたけど、こんなにも早く出るなんて」。千葉県白井市の男性公務員(43)は肩を落とす。相続した土地にアパートを12年に建設した。2階建てで総戸数は8戸。今年で築4年、最寄り駅から徒歩10分と条件は悪くない。だが、今年は一時、5戸が空室になった。
 母親が亡くなるとほどなく大手の建設請負業者が訪れ、相続した土地にアパート建設を勧めてきた。9千万円という建設費にためらったが、担当者は「当社が全室借り上げ、入居者も集めます」と提案書を差し出した。
 試算では家賃収入は年660万円。業者の取り分を差し引いて600万円強の収入が35年間続くという。銀行からの借り入れは必要だが、試算で示された月30万円程度の返済には十分。地銀からの融資も決まり、建設に踏み切った。
 現実は甘くなかった。当初こそ業者から月50万円が振り込まれたが、今は40万円弱。家賃収入は空室率によって最低保証額まで引き下げられる契約だからだ。今後、定期的な契約更新で金額が変わる可能性も残る。
 居住人口の少ない土地でのアパート経営に無理はなかったか。オーナーの妻(35)は後悔の念を抱きながら敷地の草むしりをする。専門業者に任せるお金はないからだ。
 国土交通省によると、7月の住宅着工の伸び率は持ち家が前年比6.0%だったのに対しアパートなど貸家は11.1%。大幅増の背景にあるのは相続税対策だ。更地にしておくより借金をしてアパートを経営した方が税金が安く済むからだ。
 その波に乗ったのがサブリースと家賃保証を売り物にするアパート建設請負業者だ。建設だけでなく、一括借り上げして入居者を集め、手数料を除いた家賃をオーナーに支払う。こんな提案で、大東建託やレオパレス21といった大手が続々とアパートを建設している。大東建託の16年3月期の売上高は8期連続で過去最高を更新した。
■トラブルも発生
 業界が活況に沸く一方、トラブルが発生している。「空室を理由に提案通りの家賃が支払われていない」。不動産コンサルティングの青山財産ネットワークスの高田吉孝執行役員の元には、こうした相談が月に数件寄せられる。
 国交省は9月から業者に対し契約時には、将来の家賃が変動する可能性があると説明するよう求め始めた。業者側は「契約書面ではリスク要因を強調している」(レオパレス21)、「賃料改定があり得ることを説明をした上で、本人の署名なつ印を頂いている」(大東建託)と適切に対応していると主張する。
 言い分が分かれる中、アパートの需給は悪化を続ける。不動産調査会社のタス(東京・中央)によると首都圏の空室率は15年夏ごろから急上昇。最も高い神奈川県は7月に36.66%と過去最悪を更新し、16カ月連続で悪化した。適正水準の上限30%を大幅に上回る。
 無秩序なアパート建設に行政も危機感を抱く。埼玉県羽生市では1年ほど前にアパートの建設地域を制限した。しかし、局地的に規制しても焼け石に水だ。首都圏全体でみた場合は「当面は空室率は改善しないだろう」(タスの藤井和之氏)。
 空室増のあおりを受ける不動産管理会社は対策を余儀なくされている。
 6万戸の賃貸住宅を管理する東急住宅リース(東京・新宿)。空室が増えれば収入減につながる。そこで7月からオーナーに従来より3割程度安く改修できる新提案を始めた。大学再編で居住学生が減少する相模原市の管理会社は入居者専用の食堂設置をオーナーに呼びかける。
 空室率が悪化してもなお増え続けるアパート。建設業者にとって数少ない「成長分野」を狙って、住友林業など戸建て住宅メーカーもアパート事業に力を入れる。
 相続税対策を狙うオーナー、アパートの建設代を得たい業者。空室が発生した場合、誰が責任を取るのか。直視しないまま、今もアパートは増え続ける。(岩本圭剛)
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日経ヴェリタス 2016/8/7 5:30
空き家2000万戸時代」の備え 増加続けば地域荒廃


 団塊世代からの大量相続を控え「3軒に1軒が空き家」の時代を迎える。国や自治体も危険な空き家の強制解体などの対策に乗り出している。受け継いだ実家などを空き家にせず、なるべく経済的な負担を減らすための方策などを追った。
■再活用「仲介」制度 自治体が対策急ぐ
 「今の時代、余計な土地はありがた迷惑だわ」。徳島県西部の山麓で暮らす60代の女性はため息交じりに言う。代々受け継いできた築100年以上の長屋が空き家となり、取り壊しを決めた。その解体費に500万円もかかる。今では珍しい土壁づくりは取り壊す手間がかかり、費用がかさむ。「田舎なので土地を売れるかどうか」
 3軒に1軒が空き家になる──。野村総合研究所は衝撃的な予測を発表した。2033年に全国の空き家は2167万戸と13年時点の820万戸から2.6倍に急増し、総住宅数に対する空き家率は13.5%から30.4%まで上昇するという。単純にいえば、自宅の両隣のどちらかが空き家になる計算だ。
 日本の総人口は減少に転じている。団塊世代から団塊ジュニアへの実家の相続も大量に発生し、“家余り”が加速する。「実家の方が地の利がよくても、子供の通学や家の使い勝手などから実家に引っ越す例は多くない」と税理士法人レガシィの天野隆氏は言い、実家の空き家化が進む。
山梨市の空き家バンクを使って移住した網倉氏は自らの手で古民家を改修してきた
 「日本全体の空き家率が20%を超えると住宅地の荒廃が進むエリアが増える」(野村総合研究所の榊原渉氏)ため、地域にとっても大きな問題だ。空き家を嫌って住民が地域外に流出し、さらに空き家が増えて街が荒れる可能性もある。
 こうした危惧があるため、15年には「空き家対策特別措置法」が施行された。倒壊する恐れのある「特定空き家」に対し、修繕・解体を勧告したり命令したりする。代執行で取り壊すことも可能だ。
 ただ、15年秋に神奈川県横須賀市が所有者不明の空き家を取り壊した際は、市が解体費用約150万円を負担した。今年7月に須磨区の空き家2件を建築基準法に基づいて取り壊した神戸市も費用の約590万円は「これから回収を進める」といい、確実に回収できるとは限らない。本来は空き家の所有者が費用を負担するが、所有者が資金に余裕のない高齢者という例も多い。
 そのため古い空き家をうまく活用する方法を模索する自治体は多い。例えば空き家の情報を集めて住みたい人に提供する「空き家バンク」だ。全国の自治体の7割が設置し、地域外からの移住者などを募る。
 山梨市は06年に空き家バンクを始めた。市内の宅地建物取引業者が所有者と入居者の間に入り、売買などの契約をスムーズに進められるようにした効果もあり、賃貸や売買が80件ほど成立した。横浜市出身で、07年に山梨市に移住した網倉勇太氏(39)も空き家バンクを利用した一人。荒れ放題の築70年以上の古民家を友人の手も借りつつ自ら改修してきた。移住後に始めた巨峰の栽培も軌道に乗り始め「住まいも仕事も楽しんでいる」と笑顔で話す。
 国土交通省は自治体の空き家バンクの情報を集約し、入居希望者がインターネット上で条件に合う物件を検索できるシステムを構築する方針だ。全国の空き家を一括検索できれば地方移住希望者などの需要も掘り起こせる。
 空き家問題の解決には「税制などを変え、多くの人がセカンドハウスを取得しやすい環境を作り、移動人口を増やすことも有効」(野村総合研究所の榊原氏)との指摘もある。
 空き家の増加抑制には中古住宅の市場活性化も必要だ。住宅流通に占める中古の割合は米国や英国は9割を占めるのに対し、日本は15%程度にとどまる。空き家問題は必要以上に家を造ってきたツケでもある。富士通総研の米山秀隆氏は「減税や補助金も活用しながら、良質な中古住宅を循環させる必要がある」と話す。
 「今の時期は草刈りだけでも大変で……」。広島県福山市で暮らす40代の会社員女性は困惑気味にいう。義父が1月に亡くなり、長男である夫が実家を相続した。だが夫婦の自宅は別にある。1~2カ月に1度は手入れをするために車で1時間近くかけて実家へ向かう。「手間と時間がかかって仕方がない。今は墓参りの後に親戚が実家に集まることもあるけれど、将来使い道がなくなったらどうしよう」。手放すわけにもいかず、悩みは尽きない。
■住まぬ実家「安くても売る」が賢明
 相続した実家を持て余す人は「特定空き家」にならないように注意したい。市町村に倒壊や景観を損ねる恐れがある「特定空き家」に指定されると、土地の固定資産税が更地に比べて6分の1になる措置がなくなる。
 国は税制を空き家減らしに活用しようとしている。例えば今年の税制改正で、実家の持ち主である親が亡くなったとき、相続人である子供が親と同居していなくて空き家になっても相続した実家を売却する際に3000万円の譲渡所得控除を受けられるようにした。譲渡の課税率は約20%なので、税負担が600万円ほど軽くなる計算だ。
 特例控除を使うには(1)1981年以前の建築であること(2)譲渡金額が1億円以下(3)相続日から3年後の年末までに売ること──などが条件で、マンションは対象外だ。税理士法人レガシィの天野隆氏は「画期的な税制改正で、空き家問題が起きなければ実現しなかった」と評価する。過疎が進む地方ほど空き家の借り手などは見つかりにくく、地価が安いとはいえ年間の固定資産税は数万円かかる人が多い。維持の手間とコストを考えれば、「安くても売れるときに売るのが賢明」(天野氏)だ。
「特定空き家」に指定されると固定資産税の優遇がなくなる
 とはいえ、地方であるほど売却しにくいという問題がある。相続税は原則として現金で納めねばならない。物納もできなくはないが「最近では売れにくい物件を受け付けてくれない。自治体に寄付する手もあるが、難しい」(天野氏)のが実情だ。
 そこで重要になるのが空き家になる前の備えだ。税理士の福田真弓氏は「事前に有利な相続の仕方を家族で考えておく」と指摘する。例えば、親が自分が生きている間に自宅を売るという選択がある。取得時より高く売れた場合、譲渡所得に対して税金がかかる。だが長く住んでいれば3000万円の控除がある。親が存命のうちから家族同士の相談は欠かせない。
 「空き家問題は結果論。空き家にしないよう考えておくべきだった」。空き家の相続に悩んでいる東京都内に住む20代の会社員男性はこう話す。夏場はサーファーでにぎわう房総半島の千葉県いすみ市に築30年の一戸建てを持つ。「民泊利用も考えているが、規制の関係で二の足を踏む」。リフォーム代がざっと200万円はかかる。そのため踏み切れず、結局何もしていない。
 思い出の詰まった自宅や実家を手放すのは容易ではないが割り切りも必要。今後は都会でも郊外の住宅地を中心に中古物件などが増える恐れがあるため、売れる物件は生前に売るのも一手だ。家族のために築いた財産で家族を苦しめないよう家の行く末も考えておこう。
 「最近では大地主だけでなく、敷地が100坪(約330平方メートル)以下の地主さんからも相談がある」。自ら不動産会社を経営する全国空き家相談士協会(東京・杉並)の林直清会長は、相続税対策を巡る関心の高さを実感する。
■相続対策アパート乱立、空き家問題に拍車も
 転機は2015年の相続増税だった。それまで税金がかからない非課税枠が「5000万円+法定相続人1人あたり1000万円」だったところ、「3000万円+1人あたり600万円」に大幅に減った。それだけ相続税を払わなくてはならない人が増えることになる。相続税の課税対象者は10万人超と、改正前の2倍以上に増える見通しだ。
 相続税の節税対策として、アパート経営に飛びつく地主が増えている。現金で1億円は相続財産の評価としても1億円。不動産の場合は、実際に売買する際には1億円の価値があっても、評価は路線価などを使うために数割評価を下げられ、相続税の対象となる財産を圧縮できるためだ。
 アパートの建設は地価が高い都市部に限らず、地方でも目立ち始めている。攻勢をかけるのが地方銀行だ。新潟県を地盤とする第四銀行(8324)は昨年6月、長野市に営業所を開いた。窓口やATMは設置せず、主にアパートローンや住宅ローンの獲得を狙う。資金需要を掘り起こそうと、県域をまたいで営業に乗り出した。今年3月までに20億円の融資を達成し、既に目標額を3割上回った。
 実際、賃貸住宅向け融資は全国で急増している。日銀によると、地銀など国内銀行の個人向け融資残高は、3月末時点で約21兆5000億円と過去最高になった。1~3月期の新規貸出額だけで1兆円を超えており、個人の借り入れ需要は盛んだ。一般的にアパートの建築費は約1億円とされる。融資先の多くが地主であるため、景気回復がもたつく中で金融機関の“有望”な貸出先だ。
 アパート建設で注意したいのが、節税のために建てれば終わり、ではない点だ。基本的には空室率を抑えつつアパート経営をしていかねばならない。住宅メーカーの中には空室が出ても収入を約束する「家賃保証」が付くところもあるが、10年を超えると賃料が下がるケースもある。経年劣化に伴うメンテナンスも必要で、アパートの経営者になる覚悟が求められる。
 加えて入居者の確保は一段と難しくなっている。不動産調査会社のタス(東京・中央)によると、東京23区や千葉県、神奈川県のアパート空室率は35%前後と高水準だ。相続税対策によるアパートが乱立し、供給過多になっている。人口が集中する都市部でさえ、状況は良くない。
 特に地方では人口減少が急速に進んでおり、いずれは世帯数も減少に転じる。国立社会保障・人口問題研究所の試算によると、全国の世帯数は19年に約5300万世帯とピークを迎え、35年には7%少ない約4900万世帯まで減る。立地が悪く、他のアパートに比べて住居設備が見劣りすれば空室リスクが付きまとう。目先の相続税対策にとどまらず、長期の経営視点が欠かせない。アパートの乱立が結果的に空き家を増やす恐れもある。
蛭田和也、南毅郎が担当した
[日経ヴェリタス2016年8月7日付け]
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日経プラス10「フカヨミ」2016/7/18 10:00
アパート建設過熱 新たなバブルの種に
前野雅弥・日経産業新聞副編集長に聞く


小谷真生子メインキャスター
前野雅弥・日経産業新聞副編集長(2016年7月13日放送)

小谷:不動産市場に新たなバブルが発生しつつあります。2013年の日銀による異次元緩和以降、マネーの流入が続く不動産市場。銀行の不動産向け融資残高は今年3月末時点で、1年前に比べ6%も増え、マイナス金利の導入以降、行き場を失った資金が不動産に向かう流れはさらに加速しています。
 特に今年に入って資金の集中が過熱気味なのが、アパートです。5月の着工件数は1年前に比べ15%も増え、持ち家のプラス4%を大きく上回っています。これまでもマンションバブルの可能性は指摘されてきましたが、ここに来てマネーが流れ込んでいるのがなぜアパートなのでしょうか?
■団塊世代の資産家が投資
 「まずアパートを建てているのは、団塊の世代で資産を持つ人です。投資としてアパート経営を考えている人が増えています」
小谷:アパートへの投資はマンションとは違うのですか?
 「最大の違いはオーナーの属性です。マンション投資をする人は都心の富裕層、アパートは郊外に住む資産家が多いという特徴があります。マンション投資は他の金融商品と比較しながら全く知らない物件を購入します。これに対してアパート投資は、土地勘がある場所にその土地のオーナーがアパートを建設します」
小谷:土地を持っている人が多いとはいえ、その土地にアパートを建てるというのは大変ですよね。
■マイナス金利で借金しやすく
 「当然、借金をしてアパートを建てることになります。ただ、今は非常にお金を借りやすい状況にあります。銀行がアパートローンを重視しているためです。マイナス金利で貸出金利が大幅に低下し利益が縮小する中で、アパートローンに活路を見いだしています」
小谷:アパートローンというのは、銀行にとってもメリットがあるのでしょうか?
 「アパートは1軒で平均1億円弱の融資を見込め、貸出金利も1%弱です。大手企業に貸し出すと約0.1%、住宅ローンでも0.6%前後の金利ですから、アパートローンはうまみがある融資だといえます」

小谷:アパート投資というのは、リターンは大きいのでしょうか?
■利回り10%超も
 「比較的大きいといえます。銀行に預金しておいても得られる金利はほぼゼロです。それに対し、アパート経営でうまくいけば数%から、場合によっては10%を上回る利回りも期待できます。また高齢者の中で現金を多く持っている人で、お金を不動産に換えるケースも増えています。相続税対策になるからです」

小谷:去年から相続税の最高税率が上がり事実上の増税となりました。
 「相続対策の不動産投資は去年から注目されてきました。同じ1億円でも現金ではなく不動産にすれば、相続時に評価額が小さくなるからです。その不動産にアパートを建て、第三者に貸し出せば、さらに評価額は下がります」
小谷:その評価額に基づいて、相続税が決まるということですね。
■相続税対策にも有効
 「その通りです。例えば、相続税評価額1億円の土地と現金1億円を持った人がいたとします。これをそのまま相続すれば2億円に相続税がかかりますが、アパートを建てれば大きく軽減されます。まず現金1億円を使ってアパートを建てますと、アパートの価値は固定資産税評価額を使いますからおおむね4割減で、6000万円。さらにこれを貸し出せば3割減になり、評価額は4200万円です。つまり1億円の現金は4200万円の価値しかないことになります。土地の相続税評価額も上にアパートを建てれば2割減になります。これで8000万円の価値です。ですから土地と現金で2億円の資産は相続税上は1億円2200万円の価値しかないことになります」

小谷:アパート投資にいろんな人が乗り出すのは良いのですが、入居者の取り合いにはならないのでしょうか?
 「問題はリスクの面に目が向かっていないところです。自分の土地にアパートを建てても、空室が多ければその分もうけは目減りします。アパートは郊外の土地に建てるケースが多いため、よほど立地が良かったり、洗練されたデザインであったりと、そういった特徴がなければ、部屋はなかなか埋まりません」

小谷:リターンを得られるケースはそれほど多くないということでしょうか?
■家賃保証には期限も
 「気をつける必要はあると思います。ハウスメーカーの中には空き家になっても収入を保証するといったところがありますが、期間は10年が限度です。それ以降、リスクは自分でとる必要があります。また、建設をセットにして話を持ちかけてくるハウスメーカーもありますが、こうした場合はかなり割高な建設費用を要求されることもありますので、注意が必要です」

小谷:アパート投資もバブル状態なのでしょうか?
 「人口減の中で、着工件数の急増をどうみるかということです。不動産動向に詳しい専門家は『すでに過熱気味のサインが出ている』と指摘しています。特に地銀が融資を増やしている郊外や地方都市には人口の流出が止まらない所も多くあります。マイナス金利と人口減の間で日本経済に新たなゆがみが出ている危険があります」
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日本経済新聞 2016/7/4 1:32
アパート急増、バブル懸念 団塊の節税×銀行がローン攻勢


 不動産市場に「アパートバブル」の懸念が出ている。団塊世代による相続対策を背景に、新設住宅着工はアパートなど貸家が2桁増と急増。マイナス金利の導入も背中を押し、銀行は資産家に向けたアパートローンに力を入れつつある。ただ地方は人口減少の加速が避けられず、将来の危うい空室リスクもはらむ。(馬場燃、浜美佐)
 「なにか土地利用でお悩みはありませんか」。地銀大手の横浜銀行が東日本銀行との経営統合を機に、5月半ばに新設した立川支店。6人の営業員が1カ月で200の個人宅を回り、4件のアパートローンを獲得した。
 アパートといっても昔ながらの木造ではない。鉄筋コンクリートのアパート建設などを勧める。「沿線に大学生も多く、手応えを感じている」(平間武志支店長)。対象は使わない農地などを抱える60歳超の資産家だ。
 横浜銀は住宅貸し付けのうち、アパートローンの伸びが鮮明だ。2016年3月期は通常の住宅ローンが前期比1%減った一方、アパートローンは3%増。アパートは1軒で平均1億円弱の融資を見込め、貸出金利も1%弱と0.6%前後の住宅ローンより高い。アパートを含む資産家向け融資は18年度までの3年間で約4割増の2兆6500億円を目指している。
 首都圏と同様に人口増が続く沖縄県でもアパートは好調だ。沖縄銀行は16年3月末までの1年間で不動産向け融資を377億円増やしたが、このうちアパートローンが200億円を占めた。
 銀行の動きを裏付けるように住宅着工も増加。5月の伸び率は持ち家が前年比4.3%にとどまるのに対し、アパートなど貸家が15%となった。
 アパートが伸びた理由は2つある。1つは団塊世代の相続対策だ。
 15年1月施行の税制改正を受け、相続税は非課税枠だった基礎控除の引き下げや税率構造が見直された。相続税制では現金よりも不動産の方が評価額が低くなり、賃貸に回すとさらに下がる。即効性のある節税策として、資産家がアパートに飛びついた面がある。
 2つめは日銀のマイナス金利政策。利ざやが縮んだ銀行がアパートローンに活路を見いだそうとしている。拠点を置く自治体で人口減少が進む西日本のある地銀も「市内中心部で閉鎖した店舗や老朽化した建物の跡地をいかしたアパート建設を提案している」と話す。
 節税したい個人と融資を伸ばしたい銀行側の思惑の一致。問題は人口減少社会の日本で、アパート着工が適正水準かということだ。不動産動向に詳しい三菱UFJリサーチ&コンサルティングの藤田隼平研究員は「すでに過熱気味のサインが出ている」と指摘する。
 同社は人口動態や建築された住宅の数をもとに、長期にわたる適正な需要値を試算。足元の動きは、バブル経済期や08年のリーマン・ショック前と似通い、供給過多の傾向がみられるという。過去2回ともその後にやって来たのは急速な需要減。藤田氏は「今回もいずれ調整局面に入るリスクがある」とみている。
 不気味に響くのが空き家の足取りだ。13年度時点で850万戸に達し、空室率は14%。このうち半分を賃貸が占める。日本不動産研究所の吉野薫氏は「地方では長期的な採算性が疑問の案件も増えている」と懸念する。
 アパート融資をこぞって増やす地銀を金融庁も警戒している。地銀全体の預金と貸出金の差は約100兆円。行き場のないマネーが過度に不動産に集まるリスクがある。日銀からも「金融システム安定の観点から注視が必要」との声が聞こえ始めた。人口減とマイナス金利政策の下で、日本経済に新たな「ゆがみ」が生じる恐れが否めない。
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日本経済新聞 2016/6/1 0:04
アパート空室率が急上昇 首都圏、相続税対策で建設増え
 首都圏のアパートの空室率が悪化している。不動産調査会社のタス(東京・中央)が31日発表した統計によると、3月の神奈川県の空室率は35.54%と2004年に調査を始めて以来、初めて35%台に上昇した。東京23区や千葉県でも空室率の適正水準とされる30%を3~4ポイントほど上回っている。相続税対策でアパートの建設が急増したものの、入居者の確保が追いついていない。
 アパートは木造や軽量鉄骨で造られた賃貸住宅で、空室率は入居者を募集している総戸数のうち空いたままの住戸の割合を示す。不動産会社のアットホームのデータなどをもとに算出した。
 東京23区の空室率は33.68%だった。15年9月から6カ月連続で過去最悪の水準を更新した。千葉県でも34.12%と過去最悪の更新が3カ月続いている。埼玉県は30.90%、23区以外の都内は31.44%と比較的安定した水準だ。
 首都圏でアパートの空室率が急速に悪化したのは15年夏ごろ。当時の空室率は30%程度だったが、15年の相続増税にともない「アパートの建設需要が盛り上がり、空室率が急速に悪化した」(タス)。アパートの建設費用は家賃収入で賄うのが一般的だ。空室率が高いと想定した賃料収入に満たず、多額の建設費用をオーナーが抱えるリスクがある。
 こうしたなかでも、アパートの開発事業者は旺盛な建設需要に押されて営業活動に引き続き力を入れている。住友林業は全国の支店の営業・設計業務を支援するチームを4月に設立。大東建託は営業人員を20年に約4千人と16年と比べて1割強増やす計画だ。


日経スタイル 2016/8/31
マネー研究所
転ばぬ先の不動産学
相続税対策でアパート建築 3つのワナに注意  不動産コンサルタント 田中歩
 アパート建築は相続対策上、とても有利であることが知られています。例えば、相続税上の評価額が5000万円の更地を所有している場合を考えてみましょう。
 仮に、この土地に賃貸アパートを建築して賃貸すれば、相続税上の評価額は約4000万円程度まで下がります。アパート建築費が4000万円だった場合、この4000万円を借入金でまかなったとすると、土地建物に関する相続税上の合計評価額は約2000万円(土地評価額4000万円+建物評価額2000万円-借入金4000万円)となり、更地のままのときよりも、相続税上の評価額が3000万円下がります。
 このように、賃貸アパートを建築することは土地の評価が下がること、建物は時価よりも低い評価がなされること、借入金は相続財産から引き算できることから、相続対策としてとてもポピュラーなのです。
■家賃保証があっても安心できず
 2015年1月から相続税法が改正され、基礎控除が従来の6割に圧縮されました。基礎控除とは相続財産から引き算できる金額のことで、従来は「5000万円+1000万円×法定相続人の数」でしたが、現在は「3000万円+600万円×法定相続人の数」となり、相続税がかかる人が増加する要因となっています。

 この点に加え、超低金利の追い風でアパートを建築する人が増えています。結果、新築アパートであるにもかかわらず、15年6月以降、空室率が急増しています(グラフ)。今後はこれまで以上に家賃の下落リスクは高まると思ったほうがよいでしょう。
 さらに、今後の人口減少の影響も考えておくべきです。東京都によると東京都区部でも20年をピークに人口が減少に転じる見込みです。
 「30年間、業者が家賃保証をしてくれるから大丈夫」という話も聞かれますが、家賃保証は一般に2年ごとの更新となっており、さらに貸主と借り主(保証する側)が合意することが更新の条件となっていることが多いのです。
 家賃相場が大きく下がれば、借り主は従前の家賃水準を支払うことに合意するはずはなく、結果として家賃保証を終了するか、保証家賃水準を下げるかの選択を迫られるわけです。
 アパートを借入金で建築する場合は、毎月、元本と金利を返済することになります。元利均等返済とは元本と金利の合計が一定額のまま完済まで続く返済方法のことです。返済当初は元本返済が進んでいませんので、返済額のほとんどが金利となります。返済が進んでくると、元本部分の割合が大きくなり、金利が少なくなっていくという仕組みです。
 このとき注意したいのが、金利支払いが減少すると逆に現金収支が悪化するということです。金利は賃貸事業における所得税などの税金を計算する際、賃料収入から引き算できるので、金利が大きいときは所得税が少なくなります。一方で、返済が進んでくると金利が少なくなるため、所得から控除できる金額が減り、税金が多くなってきます。しかも、元本部分の割合も大きくなってくるため、現金収支が悪化するのです。
■減価償却費は変化
 減価償却費とは建物や設備の購入金額を資産として計上した上で、その金額を資産の耐用年数にわたって毎年費用として収入から控除できるものです。
 簡単にいうと、とある設備の価格が150万円だった場合、その耐用年数が15年であれば、15年間にわたって毎年10万円ずつ費用として賃料収入から引き算できます。その分、賃貸事業における所得税などの税金が安くなるということになります。
 通常、減価償却をする場合、建物と設備に分けて償却をします。この場合、例えば建物が鉄筋コンクリート造なら建物の耐用年数は47年、設備の耐用年数は一般に15年ですから、16年目以降の減価償却費は大きく減少します。
 建物が2800万円、設備が1200万円だったとすると、建物の減価償却費は毎年約60万円、設備は約80万円となり、15年目までは毎年約140万円を賃料収入から引き算できます。しかし、16年目からは設備の減価償却がないため、建物の減価償却費約60万円しか引き算できません。その分、所得税などの税額が増加しますので、現金収支は悪くなります。
 以上のように、賃貸アパート事業を考える場合、15年経過したころには、
(1)家賃がかなり下がっている可能性がある
(2)金利支払いの減少に伴い、現金収支が悪化する
(3)減価償却費が減少し、現金収支が悪化する
という状況になると考えておく必要があるわけです。
 実際に、賃貸経営の中には16年目以降の現金収支が赤字となってしまった事例が多々あります。また、計画段階のプロジェクトについて筆者が相談を受けると、16年目以降の現金収支が赤字であるだけでなく、35年間の現金収支の累計もマイナスとなる計画も散見されます。
 賃貸経営は上記のポイントを踏まえながら、無理な借り入れになっていないか、無駄に建築コストをかけていないかなどをチェックしつつ、長期的な収支をシミュレーションしておくことが大切なのです。
 3つのポイントの他にも、建物の経年劣化に伴い修繕費が上昇してくる可能性も加味する必要があります。日銀による国債の買い取りが困難になるのではないか、マイナス金利幅の増大は金融機関の経営を悪化させ、経済に悪影響を及ぼすのではないかとささやかれる中、15年後、20年後も現在のような超低金利であり続けるとはいいきれないことも念頭に置く必要があると思います。
 賃貸アパート建築は事業経営です。事業経営には様々なリスクが潜んでいます。相続税対策という側面だけでなく、賃貸事業における様々なリスクを理解し、これらを極小化し長期的に安定した経営ができるよう、しっかり検討する必要があります。不安がある場合は、不動産に強い税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのもよいでしょう。

田中歩(たなか・あゆみ) 1991年三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)入行。企業不動産・相続不動産コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務に17年間従事。その後独立し、ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインスペクション付き住宅売買コンサルティング仲介など、ユーザー目線のサービスを提供。2014年11月から「さくら事務所(http://sakurajimusyo.com/)」執行役員として、総合不動産コンサルティング事業の企画運営を担う。9月22日、不動産コンサルタントの長嶋修&田中歩が東京不動産市場の“今”と“これから”を徹底解説するセミナーを開催します。不動産の購入・売却を検討されている方はぜひご参加ください。詳細はこちらへ http://www.sakurajimusyo.com/160922

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