2016-11-02(Wed)

リニア「南アルプストンネル」 長野工区着工

あくまで住民の立場に立って 確認書厳守は言うまでもない。

リニア工事 住民の要望を最優先に
JR東海がきょう、リニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区(8・4キロ)の起工式を開く。
10年以上にわたる工事になる。下伊那郡大鹿村では、住民の生活が大きな影響を受ける。

安全第一、住民優先の姿勢をJRに求める。
地元の不安は根強い。
 
村の生命線といえる主要県道を通行する工事用車両は、最大で1日千台以上になる。
村中心部には迂回(うかい)ルートを設置する。
それでも利用できる2018年度までは、1日最大68台の車両が保育所や小学校などの近くを走る。
 
大鹿村は工事開始に同意する前、JRと確認書を結んだ。
工事用車両の運行日や通行時間を定めており、交通誘導員を配置し、速度低減に努めることなどを規定。
JRが大気や騒音、振動を測定し、環境基準に適合しているか調査することも盛り込んでいる。
 
確認書厳守は言うまでもない。
今後の問題は工事でトラブルが生じた際のJRの対応にある。
あくまで住民の立場に立って、解決に努めなければならない。
(信濃毎日新聞:社説)

リニア南アルプストンネル、長野県内区間で着工
----東海旅客鉄道(JR東海)は1日、大鹿村でリニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区で起工式を開き、長野県内で初めてリニア本体の工事に着手した。県は工事による経済波及効果を約1兆円と見込む。

ただ、県内では現時点で関連の工事が発注されるなどの動きは少ない。
飯田市で建設が予定される長野県駅(仮称)の周辺整備工事が始まるのも早くて2021年度以降とみられ、経済効果の実感はまだ乏しい。
(日本経済新聞)

リニア南アルプストンネル」、長野工区も工事始まる
----長野工区は山梨、静岡、長野の3県にまたがる総延長約25kmの南アルプストンネルのうち、西側の約8.4kmを構築する現場。
同月2日から非常口トンネルの坑口付近に作業ヤードの整備を進め、来年1月に掘削作業を開始する予定だ。
同工区の東端部分は標高3000m級の高山が連なる赤石山脈の直下を貫き、土かぶり約1400mと、同トンネルで最も土かぶりが大きい箇所を通過する。
 
同工区の施工者は、JR東海が公募競争見積もり方式で選んだ鹿島・飛島建設・フジタJV。
JR東海は鹿島JVと今年2月に契約を締結しているが、契約金額は公表していない。工期は2026年11月までだ。
(日経コンストラクション)

<社説>
信濃毎日新聞)リニア工事 住民の要望を最優先に(11/1)




以下引用



信濃毎日新聞 (2016年11月1日)
社説:リニア工事 住民の要望を最優先に


 JR東海がきょう、リニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区(8・4キロ)の起工式を開く。
 10年以上にわたる工事になる。下伊那郡大鹿村では、住民の生活が大きな影響を受ける。安全第一、住民優先の姿勢をJRに求める。
 地元の不安は根強い。
 村の生命線といえる主要県道を通行する工事用車両は、最大で1日千台以上になる。村中心部には迂回(うかい)ルートを設置する。それでも利用できる2018年度までは、1日最大68台の車両が保育所や小学校などの近くを走る。
 大鹿村は工事開始に同意する前、JRと確認書を結んだ。工事用車両の運行日や通行時間を定めており、交通誘導員を配置し、速度低減に努めることなどを規定。JRが大気や騒音、振動を測定し、環境基準に適合しているか調査することも盛り込んでいる。
 確認書厳守は言うまでもない。今後の問題は工事でトラブルが生じた際のJRの対応にある。あくまで住民の立場に立って、解決に努めなければならない。
 工事着手に至るまでのJRの対応を疑問視する住民は多い。
 住民の理解を得たかどうかをJRが判断する姿勢を続けた。説明会開催を理由にJRが「理解を得た」と判断するのではないか、という不信感を住民は募らせた。
 そのため、村議会はJRに、村議会と村長が同意を表明した後の工事開始を求めた。結果的に同意を表明したのは、JRと確認書を結んだわずか2日後だった。住民意見を重視したとは思えない。
 議長は、同意までの日程はJRの計画に合わせざるを得なかったと述べている。JRは住民の理解と同意より工事日程を優先し、村と議会に同意を迫ったのではないか。JRと村は最優先するべきものを間違えてはならない。
 工事が順次始まる予定の沿線には、人口規模の小さな自治体が多い。大鹿村の事例は、小規模自治体がJRと対等に交渉するのが難しいことを示している。
 県の役割は大きい。住民の不安や疑問が解消されるよう、地元自治体と一緒になってJRに働き掛ける必要がある。
 今回の県の対応は後手に回ったのではないか。10月30日に大鹿村の地元関係団体の代表者らと阿部守一知事の意見交換会を開いた。本来は村内が同意を巡って混乱した時期に開催するべきだった。同様の会合は大鹿村で継続的に実施し、他の沿線自治体でも早急に行うべきだ。

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日本経済新聞 2016/11/2 7:00
リニア南アルプストンネル、長野県内区間で着工
 東海旅客鉄道(JR東海)は1日、大鹿村でリニア中央新幹線南アルプストンネル長野工区で起工式を開き、長野県内で初めてリニア本体の工事に着手した。県は工事による経済波及効果を約1兆円と見込む。ただ、県内では現時点で関連の工事が発注されるなどの動きは少ない。飯田市で建設が予定される長野県駅(仮称)の周辺整備工事が始まるのも早くて2021年度以降とみられ、経済効果の実感はまだ乏しい。
 南アルプストンネルは山梨、長野、静岡の3県にまたがり、全長25キロメートルで地表からトンネルまでの深さが約1400メートルに達する場所もある。同トンネル長野工区はそのうち8.4キロメートルの区間だ。県内を走る路線の全長は52.9キロメートルで、92%にあたる48.5キロメートルがトンネルの区間となっている。
 起工式でJR東海の柘植康英社長は「これまでにないような難工事だ。地元の皆様の生活や環境を保全し、連携して工事を進める」とあいさつした。式に出席した阿部守一県知事は「リニア中央新幹線の開業は県に大きな経済波及効果をもたらす」と述べた。
 県は15年、JR東海の計画をもとに、1キロメートル当たりのトンネル、軌道などの各工事費に県内の区間を掛け合わせ、開業予定である27年までの経済波及効果を9991億円と算出している。
 長野県建設業協会飯田支部は「残土を運び出す仕事や作業現場の近くで行う必要がある生コンクリートづくりなど、地元業者を活用する利点のある仕事はある」と期待を寄せる。
 半面、工事が行われる下伊那地域では「リニア関連での仕事について現時点であまり情報がない」(飯田商工会議所)との声が多い。県建設業協会飯田支部も「工事作業員用の宿舎の建設と周辺道路の拡幅についての設計見積もりの要請があったという話を、協会員から聞いた程度だ」と話し、現段階で建設事業者の収益に結びつく仕事が確定しているわけではないと明かす。
 地元で最も経済効果が期待されているのは飯田市が手掛ける長野県駅周辺の整備工事だ。市は地元関係者や有識者からなる「リニア駅周辺整備検討会議」で16年度中に計画をまとめる方針だ。しかし、具体的な設計が始まるのは18年度に予定されている駅本体の工事が始まった後で、着工は21年度としている。
 消費喚起については「長期的に見れば宿泊施設や商業施設の利用が増える利点はあるだろうが、実際に工事が始まってみないと何ともいえない」(飯田信用金庫)など、効果を図りかねているのが実情だ。飯田市と飯田商議所は工事開始を受けて、JR東海に地元企業の活用を要請したい考えだ。


日本経済新聞 2016/11/2 2:00
JR東海、リニア工事で長野県知事と定期協議へ
 東海旅客鉄道(JR東海)の柘植康英社長と長野県の阿部守一知事は1日、リニア中央新幹線南アルプストンネルの長野県側の着工に合わせ、今後、定期協議の場を設けることを明らかにした。工事車両の通行増や残土の処理など地元の環境・生活への影響が懸念される案件などを話す。
 これまでもJR東海は環境・生活への影響について地元住民向けに説明会などを開いてきたが、工事開始を踏まえ、地元との情報交換を強める。リニア開通後を見据えたインフラ整備、観光振興なども議論する。
 長野県側は年1~2回程度の開催を見込んでおり、詳細は今後詰める。
 JR東海は1日、南アルプストンネルの工事に長野県内で着手した。同トンネルは難工事となる見通しで、長野県側工区の工期は2026年11月末までを予定する。
 安全祈願・起工式後の記者会見で阿部知事は「JR東海には地元の声に真摯に耳を傾けてほしい」と発言。柘植社長は「緊密な関係で様々な話し合いができるのは、プロジェクト推進に大きな意義がある」と応じた。


日経コンストラクション 2016/11/02
リニア「南アルプストンネル」、長野工区も工事始まる
 JR東海は11月1日、リニア中央新幹線の南アルプストンネル建設で、2カ所目となる長野工区の起工式を長野県大鹿村で開催した。
 長野工区は山梨、静岡、長野の3県にまたがる総延長約25kmの南アルプストンネルのうち、西側の約8.4kmを構築する現場。同月2日から非常口トンネルの坑口付近に作業ヤードの整備を進め、来年1月に掘削作業を開始する予定だ。同工区の東端部分は標高3000m級の高山が連なる赤石山脈の直下を貫き、土かぶり約1400mと、同トンネルで最も土かぶりが大きい箇所を通過する。
 同工区の施工者は、JR東海が公募競争見積もり方式で選んだ鹿島・飛島建設・フジタJV。JR東海は鹿島JVと今年2月に契約を締結しているが、契約金額は公表していない。工期は2026年11月までだ。
NEXT ▶ 掘削作業は2024年度前半完了を目指す
掘削作業は2024年度前半完了を目指す
 長野工区の工事では、まず非常口となるトンネルを地上から地下に向けて斜めに掘削する。続いて、非常口トンネルの先端付近から幅約7mで高さ約6mの先進坑を掘り、地質などの情報を収集する。収集した情報を生かし、先進坑の北側に幅約13mで高さ約8mの本線トンネルを掘削する。掘削工法はいずれもNATM工法だ。
 同工区内には、非常口トンネルを3カ所設ける。3カ所の非常口トンネルから先進坑と本線トンネルをそれぞれ東西両方向に向けて掘削することで工期短縮を狙い、2024年度前半には全ての掘削を終える計画だ。
 南アルプストンネルの他の工区では、東側の山梨工区(延長約7.7km)でこの10月27日から山梨県早川町に設ける非常口トンネルの掘削が始まっている。同工区は大成建設・佐藤工業・銭高組JVが担当。工期は25年10月までを予定している。中央に位置する静岡工区は、11月1日時点で工事発注のめどは示されていない。
山崎 一邦=フリーライター [日経コンストラクション]


日刊建設通信新聞[ 2016-11-02 4面 面名:4面]
リニア・南アルプストンネル新設(長野工区)起工/JR東海
【最大土被り1400mの難工事に挑む】
 東海旅客鉄道(JR東海)は1日、長野県大鹿村の現地で、リニア中央新幹線(品川~名古屋間)の南アルプストンネル新設(長野工区)の安全祈願・起工式を開いた。同県初の本体工事とともに、南アルプスを貫く長大山岳トンネル建設プロジェクトで、鹿島・飛島建設・フジタJVが施工。環境に配慮しながら国内最高水準の土木施工技術を駆使して約10年に及ぶ工事に挑む。2027年の開業を目指す。 =1面参照
 神事は、JR東海の山田佳臣会長、施工者を代表して鹿島の中村満義会長が鍬(くわ)入れの儀を行うとともに、山田会長、長野県の阿部守一知事、中村会長が玉ぐしをささげ、工事の無事故・無災害を祈念した。JR東海の柘植康英社長、飛島建設の伊藤寛治社長、フジタの奥村洋治社長、大鹿村の柳島貞康村長ら関係者約100人が出席し、工事の安全を祈った。
 起工式後に会見した柘植社長は「南アルプストンネルは、土被りが1400mというこれまでにない難しい工事になる。鹿島、飛島建設、フジタの皆さんと一緒になってこの難工事を乗り切りたい。なによりも安全に工事を進めるとともに、環境の保全や地域の連携をとって進めていく」との姿勢を示した。
 施工者を代表してあいさつした鹿島の茅野正恭副社長は、「今回、この歴史的な工事を担当させていただくことになり、安全第一を再度心に刻んだ。技術的にも大変難しい工事だが、これまで培ってきた経験とともに、地元の皆さんの理解を得ながら、無事故・無災害で工期内に終わらせる」との決意を示した。
 阿部知事は「長野県におけるリニア中央新幹線建設の第一歩。県としても整備効果を広く県内に波及させるため、人とモノを輸送する交通ネットワーク整備を充実させ、観光や産業の振興にも積極的に取り組んでいく」と述べた。
 南アルプストンネルは、内径約13m、内空有効断面積約74㎡で、山岳トンネルでは同線内で最長の約25㎞。山梨県境から直線で静岡、長野県境に位置する標高3000m級の稜線の中で比較的標高が低い小河内岳の南側を通り長野県に入る。最大の土被りは静岡、長野県境付近で最大約1400m。このうち、長野工区は長野県内約8.4㎞の本線トンネル工事。最大土被り1000m以上の区間を含め主に四万十層群、中古生層群の地層に山岳トンネルを構築するため、高度な施工技術が必要となる。本線トンネルのほか、先進坑や非常口(斜坑)なども含む。工期は26年11月30日まで。工事場所は大鹿村。
 山梨県側のトンネル長さ約7.7㎞を構築する山梨工区(施工=大成建設・佐藤工業・錢高組JV)が先行着手している。 鹿島・飛島・フジタJV中央新幹線南アルプストンネル(長野工区)工事事務所・鎌城隆所長(鹿島)の話 「この日がわれわれのスタート。今後、工事を始める責任の重大さと待ちに待ったという両面の気持ちだ。特に地元との調和を含めて安全に対する第一線の責任者という自覚を強く持ちながら工事に取り組んでいきたい」


日刊建設工業新聞 [2016年11月2日4面]
リニア新幹線/南アルプストンネル長野工区で安全祈願・起工式開く/JR東海
 JR東海が進めるリニア中央新幹線(東京・品川~名古屋間)の建設事業で、南アルプストンネルの長野工区の工事が始まった。施工区間の一部では土かぶりが国内最大規模の1400メートルに達する。発注者と施工者が一体となって難工事に挑む。=1面参照
 南アルプストンネル(延長約25キロ)は山梨・静岡・長野の3県にまたがり、標高3000メートル級の山岳地帯を貫く。長野工区の工事場所は長野県大鹿村で、西側のリニア本線と小渋川が交差する地点から東側の長野・静岡県境までの延長約8・4キロが施工区間。長野・静岡県境付近で国内最大規模の土かぶりとなり、高度な施工技術が求められる。本線トンネルは3カ所の非常口(小渋川、除山、釜沢)から掘削する予定。工期は26年11月30日まで。
 安全祈願と起工式は1日、大鹿村の小渋川非常口予定地付近で行われた。同社や施工を担当する鹿島・飛島建設・フジタJV、沿線自治体の関係者など約100人が出席。約10年にわたる大規模工事の無事完成を祈念した。
 神事ではJR東海の山田佳臣代表取締役会長、施工者を代表して鹿島の中村満義代表取締役会長が鍬入れを行った。続いて、山田、中村の両会長と来賓として出席した阿部守一長野県知事が玉串をささげ、工事の安全を祈った。
 起工式の冒頭、JR東海の柘植康英社長は「何よりも工事の安全に注意するとともに、地元の方々の生活と素晴らしい自然環境の保全に気を配り、地域と連携して工事を進めていきたい」とあいさつ。
 続いてあいさつした阿部知事は「リニアの開業は本県に大きな経済波及効果をもたらすだけでなく、地域の方々にとって新たな地域振興の取り組みを始める契機となる」と期待を示した。県としては、リニア関連の道路整備などを重点的に進めるとともに、「美しく豊かな景観や伝統文化などの魅力を高め、発信していく好機とするため、リニア開業を見据えた観光や産業の振興にも積極的に取り組む」と述べた。
 式典後に行われた記者会見には、施工者を代表して鹿島の茅野正恭取締役副社長執行役員が出席し、「これまでのトンネル工事で培った経験と知見を生かす。さまざまなデータを収集し、技術開発の準備も着々と進めている。JR東海と一体となって難工事に挑んでいきたい」と意気込みを語った。
 着工に当たり、石井啓一国土交通相は同日の閣議後の記者会見で「事業が円滑に実施されるためには地元の理解と協力が不可欠。国交省としても、引き続きJR東海に対し、地元住民などに丁寧に説明しながら安全かつ確実に施工が行われるよう指示・監督していきたい」と話した。
 □鎌城隆所長(鹿島)の話□
 「責任の重大さを感じるとともに、待ちに待ったという気持ちだ。特に地元との協調や安全について、第一線の責任者としての自覚を持ちながら工事を進めたい。トンネル工事は自然が相手のため何が起きるか分からない面もあるが、それを技術力でカバーしていきたい」。


NHK 11月1日 13時42分
リニア中央新幹線 長野県内で工事始まる
リニア中央新幹線の長野県内では初めてとなる工事が1日に始まり、県南部の大鹿村では、関係者が出席して安全祈願祭が行われました。
南アルプスの地下を貫くリニア中央新幹線のトンネル工事が、1日に大鹿村で始まり、リニアを運行するJR東海や沿線の市町村の関係者など、およそ100人が出席して安全祈願祭が行われました。
 この中で、JR東海の山田佳臣会長らがくわ入れをして工事の安全を祈りました。リニア中央新幹線の本体工事はすでに東京や山梨などで着工していますが、長野県内では初めてです。
 工事が始まった「南アルプストンネル」は、長野と静岡、それに山梨の3県にまたがって南アルプスの地下を通る全長25キロ余りのトンネルです。長野と静岡の県境付近では、地表からトンネルまでの深さがおよそ1400メートルと国内で最大級になるうえに、地層が複雑に入り組んでいることから特に工事の難しい区間だとされています。
 工事ではまず、資材や機械の置き場所などを整備して、年明けから作業用トンネルの掘削に入り、10年後、リニア開業直前の平成38年11月の完成を目指すことにしています。
JR東海 「沿線住民の意見 誠心誠意聞いていきたい」
JR東海の柘植康英社長は「10年余り続く工事に緊張感を持って取り組みたい。沿線への説明はきょうで終わったわけではなく、今後も沿線住民のさまざまな意見を誠心誠意聞いていきたい」と話していました。
 長野県の阿部知事は「工事の開始は県の発展への大きな一歩だが、不安を抱く住民もいる。柘植社長と定期的に会って課題を共有し、多くの人から理解を得られるようにしていきたい」と話していました。
反対住民が抗議 一時騒然と
一方、安全祈願祭の会場近くでは、工事に反対する人たちおよそ40人が抗議活動を行い、祈願祭の出席者を乗せたバスなどに対し「私たち住民は理解も同意もしていません」と書かれた横断幕を掲げていました。このあと一行は歩いて会場の前に行き、「私たちのふるさとを美しいまま未来に残させてください」と訴えたほか、祈願祭が終わると、出席者を乗せた車の前に立ちはだかるなどしたため、一時、騒然となりました。
 「大鹿リニアを止める実行委員会」の宗像充代表は「村民に十分な説明がないまま工事が始まることに怒りを覚えます。これからますます注目が集まると思うので、問題点を追及していきたい」と話していました。


中日新聞 2016年11月1日 夕刊
リニア南アルプストンネルで起工式 長野・大鹿村、県側で初
 東京・品川-名古屋間で二〇二七年の開業を目指すリニア中央新幹線計画で、長野県内初の本線工事となる「南アルプストンネル長野工区」の起工式が一日、同県大鹿村で開かれた。JR東海の山田佳臣会長や柘植康英社長、阿部守一長野県知事らが参加し、工事の安全を祈った。
 起工式で柘植社長は「沿線ではさまざまな影響が出るため、大鹿村では慎重かつ丁寧に説明してきた。難しい工事だが安全に乗り切りたい」と述べた。
 山梨県早川町と長野県大鹿村を結ぶ同トンネル(全長約二十五キロ)のうち、長野工区は八・四キロ。すでに着工している山梨県側に向かって村内に設ける非常口三カ所から掘り進め、二四年に掘削を終える予定。
 掘削で出る土は、村内の仮置き場に保管し、村と村外を結ぶ県道の拡幅工事終了後に運び出す方針だが、最終的な残土処分地は未定。仮置き場は、現在決まっている村内三カ所以外にも場所を確保する必要があり、周辺自治体を含めた住民からは災害の誘発や事故を懸念する声が出ている。
 この日も式会場の外には、計画に反対する約四十人が長野県内各地から集まり、プラカードや横断幕を掲げ「説明責任が果たされていないのに着工するのはおかしい」などと訴えた。
 村と村議会は十月十九日、工事開始の前提条件だった環境保全などに関する確認書をJR東海と締結している。


ミナミシンシュウ.jp - [ 2016年 11月 1日 火曜日 16時59分 ]
大鹿村でリニア南アトンネル起工式
 東京―名古屋間で2027年の開業を目指すリニア中央新幹線計画で、JR東海は1日、南アルプスを貫く全長約25キロの長大トンネルのうち大鹿村内を中心とする長野工区(8・4キロ)の起工式を同村大河原で開き、着工した。県内初の工事着手で、同トンネルでは昨年12月着工の山梨工区に続く。柘植康英社長は「地元のみなさんとよく連携をとって工事を進めたい」と述べ、地域との連携を重視する姿勢を強調した。工期は2026年までの約10年間。
 同社や施工するJV(共同企業体)、県、飯田下伊那地域など沿線自治体の関係者ら約100人が出席。小渋川非常口を置く右岸のヤードにテントを設け、計画している坑口に向かって安全祈願式と起工式を順に開き、神事では山田佳臣会長が鍬入れを行って工事の安全を祈願した。
 あいさつで柘植社長は「これまでにない大変難しい工事になるが、JVと一緒に乗り切っていきたい」と決意。「何をおいてもまずは安全に工事を進め、地元の皆さんの生活、素晴らしい環境を保全することに心する」との姿勢を示した。
 来賓として出席した阿部守一知事は「大きな経済波及効果をもたらすのみならず、地域が新たな地域振興の取り組みを進める契機になる」と期待を寄せつつ、工事に際して「工事用車両の安全な運行、残土の適切な処理、安全対策にくれぐれも万全を期し、地域との合意事項はもとより、引き続き、地域のさまざまな思いに真摯(しんし)に、誠実に対応してほしい」と求めた。
 大鹿村の柳島貞康村長は式後、「一つの区切りを迎えた。JRには今後も丁寧な説明を求め、住民生活への影響を減らすよう努めてほしい」と語った。
 南アトンネルは長野、静岡、山梨の3県をまたぐ山岳トンネルで、長野工区は同村釜沢の坑口を起点とし、静岡市内の一部を含む東に向けた全長約8・4キロ。
 標高850メートル余の小渋川坑口から、1200メートル余の県境付近に向け、穿穴・装薬、発破、土砂搬出、吹き付けなどを繰り返すNATM工法で掘り進める。
 上部の山脈の標高は県境付近で区間中最高の約2600メートルとなり、地表との距離は約1400メートルに達する。四万十層群、中古生層群など複雑な地層を掘るため、難工事が予想されている。
 鹿島建設(東京都)を代表とし、飛鳥建設(同)、フジタ(同)の3社からなるJVが施工する。
 年内は除山と小渋川の非常口でヤード造成を行い、来年1月から作業用トンネルを掘り始める。リニアが実際に走る本線の掘削は作業用トンネル到達後で、計画では2017年度末から18年度初頭としている。23年春ごろの全線貫通を目指す。
 今後に工事契約する伊那山地トンネルも含め、大鹿村から出る残土は約300万立方メートル。大半は村内8カ所の残土置き場に仮置きし、県道松川インター大鹿線の改良後、19年春から25年度半ば頃にかけて村外に運び出す。


ミナミシンシュウ.jp - [ 2016年 11月 1日 火曜日 16時49分 ]
JR社長と阿部知事、JV代表が会見
 JR東海の柘植康英社長と阿部守一知事、施工するJV代表の鹿島建設の茅野正恭副社長は起工式後に取材に応じた。阿部知事は、リニア計画に対してトップ会談で意見交換する定期的な場の設定を柘植社長に求めたことを明かし、同社長は「緊密な関係で話し合いをすることはプロジェクトを進める上でも大きな意義がある。有意義な場にしたい」と応じる姿勢を示した。主なやりとりは次の通り。
 ―起工式を終えて
 阿部守一長野県知事「地域の中にはリニアに期待する声も多くあるが、反面、さまざまな課題に不安を抱える住民もいる。JR東海には真摯に耳を傾けてほしい。工事の安全に万全を期すとともに、将来に向けて大鹿村、飯田下伊那地域がさらに発展するようJRにも協力してほしい。引き続き地域の声をしっかり承り、リニア関連道路の整備や地域の振興について、地域と一緒に取り組む」
 柘植康英JR東海社長「まずは感謝したい。県道59号(松川インター大鹿線)で大鹿村に入り、知事や市町村長とあいさつをしながら、身の引き締まる思いを感じた。特に安全面が最優先。地元と確認書も結んだが、生活面、環境への影響があるので、極力抑えながら進める。これまでも膝詰めで地元と話をさせていただいたが、これからがスタート。地元のさまざまな意見に耳を傾け、説明すべき点は説明し、地元とさらに緊密な関係を持ちながら工事を進めたい」
 茅野正恭鹿島建設副社長「技術的には大変難しい工事で、これまで培った技術と、地元の理解なくして工事はできない。JR東海の指導をいただきながら無事故、無災害で進める」
 ―長野県にとって大きな節目となった
 阿部「県の将来の発展にとって大きな一歩。リニアの活用をしっかり進める決意を新たにした。反面、地域には懸念を持つ人がいるのも事実。寄り添いながら、JRと連携して対応する。
 前段に柘植社長と話し、定期的に話し合いをすることを提案し、快く受け止めていただいた。課題をしっかり共有しながら、地域がより発展し、大勢の皆さんに理解、協力してもらえるよう取り組みたい」
 柘植「首都圏、中京圏、関西圏と長野の距離を短くし、それによって観光、ヒトモノカネを誘致し、この地域の振興に貢献できるのが遠くに見える夢だが、今は10年余の非常に大きな工事が始まったばかり。足元をしっかり固め、工事を着実に安全に進めることが何より大事だと思っている。
 知事から定期的に意見交換の場を持ちたいとの提案があった。計画を進める中で地元にも色々な影響があり、私たちが十分に説明すべき点もある。場を設け、緊密な関係で話し合いができることはありがたく、プロジェクトを進める上でも大きな意義がある。有意義な場にしたい」
 ―沿線には工事に反対する声や不安の声がある。どう答えていくか
 柘植「きょうで終わったわけではなく、新たなスタート。意見を引き続き誠心誠意聞き、対応することが今まで以上に大事だと思う」
 ―南アは難工事が予想される
 柘植「中央新幹線の工事は品川と名古屋駅の直下と南ア25キロの工事が難工事とされる。南アの土被りはこれまで国内最高の1300メートルよりさらに100メートル高い。非常に難しいが、JVには経験と知見がある。JRの技術陣と一体化して乗り切る」
 ―トンネル発生土の運搬先は今後どのように決まるか
 柘植「当面仮置きし、その後どのようにするかはまだ決まっていない」
 ―松川町の候補地の下流域では反対の声もあるが
 柘植「県とも相談して総合的に判断する」
 ―新駅のイメージは
 阿部「周辺地域や関係市町村の思いを具現化し、地元と一緒に構想を立てて具体化する。長野県は南北に長く、南は総体的に交通が不便な地域だったが、リニアが開通した暁にはメリットが伊那谷や県全体に広がるよう道路整備などを行い、ネットワークの一つの核になるよう取り組む」
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