2016-11-09(Wed)

博多駅前道路陥没 地下鉄工事 過去に複数回陥没事故 

水含んだ層を掘削か 「ナトム工法」/ 国交省、福岡市交通局に立ち入り検査 


◇水含んだ層を掘削か=陥没事故過去にも-博多駅前道路陥没
----福岡市地下鉄七隈線の延伸工事に伴う市道の陥没事故で、専門家は掘削機が水を含んだ地層に当たり、崩落に至った可能性を指摘する。
同工事では、過去にも施工不良が原因で道路の陥没事故が起きており、国土交通省は施工状況を詳しく調べる方針だ。
 
同省や同市によると、七隈線の延伸工事は2013年12月に着工し、建設費は約450億円。JR博多駅(同市博多区)と現在終点の天神南駅(中央区)間の約1.4キロを新たに結び、20年度の開業を目指していた。
 
陥没現場の周辺では、博多駅から西に向かって深さ約25メートルの地中を掘り進めていた。同駅ホームに近く、トンネル内にスペースを設ける必要があり、こうした場合に適した「ナトム工法」で施工。
内壁をコンクリートで補強しながら掘削するが、別の「シールド工法」より遮水性は低いとされる。
 
早稲田大の小泉淳教授(トンネル工学)は、ナトム工法では掘削機の先端が水を含んだ砂の層に当たった場合に崩落につながりやすいと指摘。
水と土砂が大量に流出して空洞ができ、地面の重さを支え切れずに陥没した可能性が高いとした。
 
小泉教授は「福岡市は東京都や大阪市よりも地盤が固い。ただ50メートル間隔でボーリング調査を行っても、それより短い幅で地中に水が流れていれば事前に見抜くのは難しい」と話す。
 
延伸工事では14年10月にも現場から約400メートル離れた車道の一部が陥没する事故があった。
地盤改良工事の施工不良が原因で、九州運輸局が市交通局に警告書を出していた。
国交省は再発防止策が徹底されていたかなど詳しく調べる。
(時事通信)

◇過去にも陥没事故
----九州大の安福規之教授(地盤工学)によると、一般的には、地下水を遮断する層の強度を調べ、弱い部分を改良するなどして岩盤にトンネルを掘削する。
「詳細な調査をしても弱い部分に気付かないケースもあり、弱い部分から流れ込んだ可能性も考えられる」と指摘した。
 
地下鉄建設工事現場の周辺道路では、過去にも陥没事故が頻発。
七隈線延伸工事を巡っては2014年10月、今回の事故現場から約350メートル離れた博多区祇園町の市道で発生。
車道が長さ約5メートル、幅約4メートル、深さ約4メートルにわたって陥没した。

延伸工事に伴う雨水管の移設作業中、作業員が坑内に土砂が流入していることに気付いた。
道路地下に空洞が発生したことが原因で、けが人はなかった。
 
現在運行中の七隈線の建設工事でも2000年6月、現場付近の中央区薬院3丁目の市道が長さ約10メートル、幅約5メートル、深さ約8メートルにわたって陥没した。
土砂流入を防ぐ防壁に穴が開いたことが原因で土砂が流入したとみられる。
市交通局は、防壁の鋼材が設計よりも傾斜して埋め込まれる施工不良などの影響で穴が開いたと結論づけた。
 
市は事故防止検討委員会をつくり再発防止に努めてきたが、結果的に前回よりも大規模な事故が発生。
8日午前、記者会見した高島宗一郎市長は「多大なご迷惑をかけ、申し訳ない」と謝罪。
二次被害防止とライフラインの復旧、原因究明に全力を挙げると強調した。
(西日本新聞)




以下引用

朝日新聞デジタル2016年11月8日23時53分
国交省、福岡市交通局に立ち入り検査 博多陥没
福岡市交通局へ立ち入り検査に入る国土交通省の検査員=8日午後11時30分、福岡市中央区大名2丁目、岩田智博撮影
 福岡市の地下鉄七隈線の延伸工事現場で8日発生した陥没事故を受け、国土交通省は同日午後9時、市交通局に警告書を手渡した。午後11時半には立ち入り検査に入り、施工状況などの調査に乗り出した。
 九州運輸局の佐々木良局長から警告書を受け取った福岡市の阿部亨・交通事業管理者は「対応に全力を尽くす」と述べた。佐々木局長は「市民に迷惑をかけたことを受け、あらためて再発防止、原因究明をしてほしい」と話した。
 2014年10月に同じ七隈線の延伸工事で陥没事故が起きた際も、九州運輸局は福岡市に警告書を出し、再発防止策の報告を受けていた。

朝日新聞デジタル2016年11月8日23時44分
地下鉄延伸工事で大規模陥没、岩盤見込み違いか 博多
http://digital.asahi.com/articles/ASJC85KNXJC8TIPE04B.html
 8日早朝、福岡市博多区のJR博多駅前で、市営地下鉄延伸の工事現場上の市道が陥没した事故で、市は、工事が原因だったとして謝罪した。掘り進めていた岩盤の上部が少しずつ崩れて水が漏れ出し、急激に陥没したと説明。岩盤が見込みよりもろかった可能性があるとみている。市幹部は「陥没対策に万全を期したつもりが万全でなかった。深く反省をしている」と述べた。
 市などの説明では、陥没現場は、地下水を含む砂や泥などの堆積(たいせき)層の下に硬い岩盤があり、地下約25メートルの岩盤層にトンネルを掘り進んでいた。まず幅9メートル、高さ5メートルの半円状のトンネルを掘り、幅15メートル、高さ7メートルまで徐々に広げていた。
 ところが、8日午前4時25分ごろ、岩の表面がぽろぽろとはがれる「肌落ち」と呼ばれる異状に作業員が気づいた。コンクリートを吹きつけて対応したが、落ちる勢いに追いつかず、午前5時ごろには、トンネル上部の岩盤層で遮られるはずの地下水も漏れ出した。止めきれないと判断した作業員9人が地上に退避してすぐに陥没が始まった。市交通局は「何らかの原因で、想定よりもろかった岩盤が突き破られ、地下水がトンネルに流れ込んだ可能性がある」と説明した。
 陥没した穴は約30メートル四方、深さ約15メートル。陥没によって壊れた下水管などから水が激しく流れ込み、周辺のビル10棟に一時避難勧告が出された。夕方には6棟は解除されたが、駅付近の一部のビルでは終日、停電が続いた。市は午後1時半からは、陥没場所にセメントを混ぜた土を流し込む埋め戻し作業を始めた。
 現場は市営地下鉄七隈(ななくま)線延伸工事の「博多駅(仮称)工区」。九州の玄関口であるJR博多駅から西に約200メートルで、オフィスビルやホテル、飲食店が立ち並ぶ。
 陥没によって上下水道や通信、電気、ガスなどのライフラインが破損。新幹線博多駅の構内や駅ビルなど最大で800戸が停電した。70代女性がビルの階段を踏み外して転落し、けがをしたといい、警察が関連を調べている。現場から約2・5キロ離れた福岡空港国際線ターミナルも一時停電したが、飛行機の運航への影響はなかった。
 ふくおかフィナンシャルグループ(FG)によると、陥没で道路下のケーブルが切断されてオンラインシステムに障害が起き、傘下の福岡銀行など3行の全店舗で一時、銀行窓口の入出金業務を停止した。
 延伸工事は2014年2月に着工した。現場付近の工区は、大成建設など5社による共同企業体が担当。延伸工事の総事業費は約450億円で、20年度の開業を予定し、24時間態勢で工事を進めている。
 地下鉄七隈線の建設・延伸に伴う掘削工事では、14年10月に今回の現場から約400メートル離れた福岡市博多区祇園町で、00年6月には約2キロ離れた福岡市中央区薬院3丁目で、道路の陥没事故が起きている。
 九州運輸局は8日、市に警告書を出した。深夜には市交通局に立ち入り検査に入った。工事の進め方が適切だったかなどを調べる。


朝日新聞デジタル2016年11月8日11時56分
福岡の地下鉄工事、過去に複数回陥没事故 博多駅前崩落
 福岡市交通局は8日午前、記者会見し、事故の概要を説明した。陥没現場の地下では24時間態勢で市営地下鉄七隈線の延伸工事をしており、市は地下鉄工事の掘削が陥没の原因となったことを認め、謝罪した。
 市役所で会見に臨んだ阿部亨・交通事業管理者は「安全最優先でやってきたが、結果的に事故を起こしてしまい、申し訳ない」と頭を下げた。
 市によると、地下25メートルほどのところに幅9メートル、高さ5メートルほどの半円状の穴を掘り、幅15メートル、高さ7メートルまで徐々に広げる作業をしていた。掘削していたのは水を通さない岩盤だったが、何らかの理由で、作業中に地下水を含む上部の砂の層から水が漏れ出し、地盤の陥没につながった可能性が高いという。
 天神地区と博多駅を結ぶ七隈線の延伸工事は2020年度に完成予定。阿部交通事業管理者は今回の事故が工期に及ぼす影響について「まだ答えられる状況でない」と明言を避けた。
 七隈線の延伸工事では、14年10月27日に今回の現場から約400メートル西の福岡市博多区祇園町で車道が幅、長さ、深さのいずれも約3メートルにわたって陥没する事故が起きたことを受け、市は対策委員会をつくって再発防止の対策を進めていた。また、00年6月には現在は供用済みの区間の福岡市中央区薬院3丁目でも、七隈線の工事に伴って道路が幅約5メートル、長さ約10メートル、深さ7~8メートルにわたって陥没する事故が起きていた。


西日本新聞 夕刊 2016年11月08日14時19分
陥没現場、岩盤上に地下水多く 福岡市長「復旧に全力」
大きく陥没した道路。建物の基礎があらわになっていた=8日午前9時46分、福岡市博多区写真を見る 写真を見る
 福岡市交通局によると、現場は地下25メートル付近でトンネルの掘削作業中だった。トンネルは硬い岩盤内で掘り進むが、岩盤の上にある約16メートルの砂の層には、地下水が多く含まれている。岩盤部分と砂の層が何らかの理由でつながり、砂の層から大量の土砂がトンネル内に流れ込み、道路が陥没したとみている。
 過去にも陥没事故
 九州大の安福規之教授(地盤工学)によると、一般的には、地下水を遮断する層の強度を調べ、弱い部分を改良するなどして岩盤にトンネルを掘削する。「詳細な調査をしても弱い部分に気付かないケースもあり、弱い部分から流れ込んだ可能性も考えられる」と指摘した。
 地下鉄建設工事現場の周辺道路では、過去にも陥没事故が頻発。七隈線延伸工事を巡っては2014年10月、今回の事故現場から約350メートル離れた博多区祇園町の市道で発生。車道が長さ約5メートル、幅約4メートル、深さ約4メートルにわたって陥没した。延伸工事に伴う雨水管の移設作業中、作業員が坑内に土砂が流入していることに気付いた。道路地下に空洞が発生したことが原因で、けが人はなかった。
 現在運行中の七隈線の建設工事でも2000年6月、現場付近の中央区薬院3丁目の市道が長さ約10メートル、幅約5メートル、深さ約8メートルにわたって陥没した。土砂流入を防ぐ防壁に穴が開いたことが原因で土砂が流入したとみられる。市交通局は、防壁の鋼材が設計よりも傾斜して埋め込まれる施工不良などの影響で穴が開いたと結論づけた。
 市は事故防止検討委員会をつくり再発防止に努めてきたが、結果的に前回よりも大規模な事故が発生。8日午前、記者会見した高島宗一郎市長は「多大なご迷惑をかけ、申し訳ない」と謝罪。二次被害防止とライフラインの復旧、原因究明に全力を挙げると強調した。


日本経済新聞 2016/11/9付
博多の大規模陥没 掘削で水抜け崩落か
博多の陥没、国交省が市交通局に立ち入り検査
原因は地下鉄工事 水脈から出水か
 福岡市のJR博多駅前の道路で8日早朝、大規模な陥没が発生し、近隣の商業ビルが停電で休業するなどの影響が出た。市は市営地下鉄の延伸工事が原因と説明。博多湾に面した福岡市は地下水脈が広がっており、何らかの原因で工事中の地下トンネルに上部から水や土砂が流れ込み、地表付近の地盤が緩んで崩落したとみられる。
 事故を受け、国土交通省は同日深夜、鉄道事業法に基づき福岡市交通局への立ち入り検査を実施。施工や管理体制に問題がなかったか調べる。
■発生は午前5時15分
 事故は8日午前5時15分ごろに発生。博多駅から西に約300メートルの交差点付近で、長さ30メートル、幅27メートル、深さ15メートルにわたる陥没が起きた。埋設されていた電線やガス管なども破損し、一時、最大800戸が停電。近隣へのガス供給も止まった。銀行のオンラインシステムも一部で使えなくなった。停電した建物内で70代の女性1人が転倒し、軽傷を負った。
 市交通局によると、現場付近では当時、地下鉄七隈線の延伸工事中。地下約25メートルの岩盤を掘削して鋼材を取り付け、コンクリートを吹き付けて補強する工法でトンネルを拡幅する作業をしていた。地表から地下16メートルまでは地下水が通る砂層で、その下の厚さ2メートルの粘土層がトンネルの上で水を遮る形になっていた。
■地下の粘土層に亀裂か
 8日午前4時半ごろからトンネルの天井部分が崩れ始め、コンクリートを吹き付けても止まらなかったため作業員が避難。地上の道路を通行止めにした。その約5分後、陥没が始まったという。
 市は、粘土層に亀裂が生じるなどして砂層からトンネルに大量の水や土砂が流れ込み、引きずられるように地表が陥没したとみている。
 市は同日から3日かけて穴を埋め、ライフラインの復旧作業をする。周辺の建物に倒壊の恐れはないとするが、避難勧告は一部を継続している。
 地下鉄七隈線の工事では2000年6月と14年10月にも地上の道路の陥没が発生。00年の事故は地下水が原因とされる。


時事通信(2016/11/08-21:47)
水含んだ層を掘削か=陥没事故過去にも-博多駅前道路陥没
 福岡市地下鉄七隈線の延伸工事に伴う市道の陥没事故で、専門家は掘削機が水を含んだ地層に当たり、崩落に至った可能性を指摘する。同工事では、過去にも施工不良が原因で道路の陥没事故が起きており、国土交通省は施工状況を詳しく調べる方針だ。
 同省や同市によると、七隈線の延伸工事は2013年12月に着工し、建設費は約450億円。JR博多駅(同市博多区)と現在終点の天神南駅(中央区)間の約1.4キロを新たに結び、20年度の開業を目指していた。
 陥没現場の周辺では、博多駅から西に向かって深さ約25メートルの地中を掘り進めていた。同駅ホームに近く、トンネル内にスペースを設ける必要があり、こうした場合に適した「ナトム工法」で施工。内壁をコンクリートで補強しながら掘削するが、別の「シールド工法」より遮水性は低いとされる。
 早稲田大の小泉淳教授(トンネル工学)は、ナトム工法では掘削機の先端が水を含んだ砂の層に当たった場合に崩落につながりやすいと指摘。水と土砂が大量に流出して空洞ができ、地面の重さを支え切れずに陥没した可能性が高いとした。
 小泉教授は「福岡市は東京都や大阪市よりも地盤が固い。ただ50メートル間隔でボーリング調査を行っても、それより短い幅で地中に水が流れていれば事前に見抜くのは難しい」と話す。
 延伸工事では14年10月にも現場から約400メートル離れた車道の一部が陥没する事故があった。地盤改良工事の施工不良が原因で、九州運輸局が市交通局に警告書を出していた。国交省は再発防止策が徹底されていたかなど詳しく調べる。


朝日新聞デジタル2016年11月8日20時00分
博多駅前陥没、企業や店舗は臨時休業 補償どうなる
 福岡市の博多駅前の陥没事故現場周辺は8日、警察による立ち入り規制が敷かれ、企業や飲食店は臨時休業を余儀なくされた。営業再開の見通しは立たない。補償はどうなるのか。
 避難勧告を受けたビルに入居している「ニッポンレンタカー博多駅博多口営業所」。本社(東京都千代田区)によると、ビル上部の駐車場に車両六十数台が入ったままで、出せない状態。広報担当者は「ビルの土台の下の方までえぐられているようだ。出庫できない状態が長引けば車が不足することもありうる」と話す。
 現場が目の前にある伊予銀行(松山市)の福岡支店も、避難勧告を受け、終日臨時休業にした。支店では16人の従業員が主に法人営業にあたっているが、9日は北九州支店(北九州市)に従業員の一部が移り、支店機能を移して業務を再開する。建物への被害次第で当面、北九州支店を拠点にすることもあり得るという。対応にかかった費用や休業補償などの損害賠償を福岡市などに求めるかどうかについては「事業継続を優先しており、現状では検討していない」という。
 西日本シティ銀行博多駅前支店や太陽生命福岡支社も8日は終日休業とした。いずれも営業再開の見通しは立っていないという。
 陥没現場沿いの「セブンイレブン博多駅前通店」も立ち入りできなくなった。セブン―イレブン・ジャパン(本社・東京都千代田区)によると、一般的に店舗オーナーとの間でビルの建て替え時などには休業補償を支払う契約になっており「今回も適用される可能性がある」という。
 民事訴訟に詳しい井下顕(あきら)弁護士は「市は会見で謝罪し、責任を認めている。不可抗力の自然災害とは違う。賠償責任を負う必要があるのではないか。金額規模は想像できないが、市は自ら営業補償などをしていくのではないか」とみている。(岩波精、村上晃一、張守男)


朝日新聞デジタル2016年11月8日20時00分
博多駅前陥没、企業や店舗は臨時休業 補償どうなる
 福岡市の博多駅前の陥没事故現場周辺は8日、警察による立ち入り規制が敷かれ、企業や飲食店は臨時休業を余儀なくされた。営業再開の見通しは立たない。補償はどうなるのか。
 避難勧告を受けたビルに入居している「ニッポンレンタカー博多駅博多口営業所」。本社(東京都千代田区)によると、ビル上部の駐車場に車両六十数台が入ったままで、出せない状態。広報担当者は「ビルの土台の下の方までえぐられているようだ。出庫できない状態が長引けば車が不足することもありうる」と話す。
 現場が目の前にある伊予銀行(松山市)の福岡支店も、避難勧告を受け、終日臨時休業にした。支店では16人の従業員が主に法人営業にあたっているが、9日は北九州支店(北九州市)に従業員の一部が移り、支店機能を移して業務を再開する。建物への被害次第で当面、北九州支店を拠点にすることもあり得るという。対応にかかった費用や休業補償などの損害賠償を福岡市などに求めるかどうかについては「事業継続を優先しており、現状では検討していない」という。
 西日本シティ銀行博多駅前支店や太陽生命福岡支社も8日は終日休業とした。いずれも営業再開の見通しは立っていないという。
 陥没現場沿いの「セブンイレブン博多駅前通店」も立ち入りできなくなった。セブン―イレブン・ジャパン(本社・東京都千代田区)によると、一般的に店舗オーナーとの間でビルの建て替え時などには休業補償を支払う契約になっており「今回も適用される可能性がある」という。
 民事訴訟に詳しい井下顕(あきら)弁護士は「市は会見で謝罪し、責任を認めている。不可抗力の自然災害とは違う。賠償責任を負う必要があるのではないか。金額規模は想像できないが、市は自ら営業補償などをしていくのではないか」とみている。(岩波精、村上晃一、張守男)


朝日新聞デジタル 2016年11月8日17時04分
福岡市、陥没現場の埋め戻しを開始 博多駅前
 福岡市博多区のJR博多駅前の市道が市営地下鉄七隈線の延伸工事に伴って陥没した事故で、市は8日午後1時半ごろから、陥没でできた穴を応急的に埋め戻す作業を始めたと発表した。
 市交通局によると、周辺の建物や土の崩壊を防ぎ、被害の拡大を防ぐのが目的。流動化処理土と呼ばれる埋戻し材を投入するが、電気やガス管などの復旧にも対応する必要があり、「可能な範囲で埋め戻していく」方針。道路の仮復旧にもつなげたい考えだ。ただ、埋め戻し完了の時期は未定で、「時間はかかる」見通しだという。
 陥没は幅約27メートル、長さ約30メートル、深さ約15メートルに及んでいる。
 現場では、重機を使い歩道を掘削する作業も続けられている。作業員によると、陥没した箇所に水が流れ込むのを防ぐため、仮設の水道管を設置するためといい、長さ10メートルほどまで掘り進められた。


日本経済新聞 2016/11/8 16:01
大成建設株が反落 博多駅前の道路陥没に絡み
 8日の東京株式市場で大成建設の株価が下落した。同社は8日早朝に福岡市博多区のJR博多駅前で発生した大規模な道路陥没の原因とみられる地下鉄工事の共同企業体(JV)の代表企業。事故に伴う補償の発生など業績への影響を懸念する売りが出た。
 同日の大成建設株は前日比24円(3%)安の759円で取引を終えた。一時は4%近く下げ幅を広げる場面もあった。
 陥落事故が起きた現場は市営地下鉄七隈(ななくま)線延伸工事の「博多駅(仮称)工区」の一部。大成建設を含む5社の建設会社がこの工区の事業を2013年12月に共同企業体として落札していた。
 大成建設の広報担当者は「現在各所と協力して事故の原因を調査している」とした上で、「事故の業績への影響については発表すべきことがあれば、しかるべきタイミングで公表する」と説明した。
 大成建設は10月24日に、建設事業の利益率好転に伴って2016年4~9月期の連結の業績予想を上方修正していた。
 市営地下鉄七隈線の延伸工事では2年前の2014年11月にも地下採掘中に土砂が流入し、道路が陥没する事故が発生していた。2年前に陥没した工区については、博多駅工区とは別の共同体による工事だった。七隈線の延伸部分の開業予定は2020年度末となっていた。


NHK 11月8日 19時24分
大規模な道路陥没 福岡市「地下鉄工事が原因」
8日朝、福岡市のJR博多駅前で、道路が縦横およそ30メートルにわたって大規模に陥没し、周辺のビルに避難勧告が出され、駅や周辺の商業施設には停電などの影響が続いています。福岡市は、市営地下鉄の延伸工事が原因だと説明し、現場を埋め戻す作業を始めています。
 警察によりますと、8日午前5時すぎ、福岡市博多区のJR博多駅前で道路が陥没しているという通報が相次いで寄せられました。福岡市によりますと、現場は、日中は交通量が多い5車線の市道で、幅およそ27メートル、長さおよそ30メールにわたって大規模に陥没しています。
 消防によりますと、この陥没の影響で停電した現場近くのビルの中にいた70代の女性が階段を踏み外し、足に軽いけがをしたということです。福岡市は午前9時45分、陥没が起きた周辺のビルに避難勧告を出し、警察が周辺の立ち入りを禁止しています。
 九州電力によりますと、現場周辺や福岡空港の国際線ターミナルなどで一時最大で800戸が停電し、現在もJR博多駅の新幹線の改札口やホームと一部の商業施設などで、停電が続いています。また、都市ガスを供給している西部ガスは、周辺の一部でガスの供給を停止しています。
 さらに、NTTの固定電話とインターネットや水道の供給に一部で影響が出ています。また、銀行のオンラインシステムにも影響が出ていて、このうち福岡銀行では福岡県内のすべての店舗で窓口での入金と出金や振り込みができなくなり、一部のATMが使えなくなっているということです。
 福岡市交通局によりますと、今回陥没したのは市営地下鉄の延伸工事現場で、8日朝トンネルを掘る作業をしていたところ、午前5時ごろトンネルの天井部分から水が流れ込んだということです。
 福岡市は、市営地下鉄の延伸工事が原因だとして詳しい状況を調べるとともに、午後から、セメントなどを混ぜた特殊な土を陥没した場所に投入し埋め戻す作業を始めています。作業は、地表近くのライフラインの管がある場所付近まで埋め戻すだけで3日ほどかかり、その後、ライフラインの復旧と道路の舗装などを行う予定だということです。
1時間ほど前から現場で“異変”
福岡市交通局では、市営地下鉄七隈線の延伸のため、これまでに現場の地下に縦およそ5メートル横およそ9メートルの穴を掘っていました。
 8日は現場では、掘った穴を大きくする工事が行われていましたが、午前4時25分ごろ、トンネル上部の表面から土砂などが落下し始めたため、コンクリートで固めながら作業を進めたということです。
しかし、コンクリートで固める作業が追いつかなくなり、午前5時ごろ、トンネルの上部から水が流れ出てくるのが確認されたため作業員を避難させるとともに、午前5時10分ごろに工事現場周辺の道路を全面通行止めにしました。
 福岡市によりますと、その直後の午前5時15分ごろ、現場の道路が2か所にわたって陥没しはじめ、その後、陥没した2つの穴がつながって1つの大きな穴になったということです。
 また、道路の陥没が始まった直後の午前5時16分に博多区で停電が発生し、最大でおよそ800戸が一時停電しました。このほか、水道管やガス管が破損するなどしたため、警察は現場周辺の立ち入りを規制し、午前8時前後には周辺で水道とガスの供給が止まりました。
 そして午前9時45分、福岡市は周辺のビルに避難勧告を出し、近くの2か所の公民館に避難所を開設しました。
NATM工法 半円形に掘り進み壁を強化
今回、陥没が起きた道路の地下では、福岡市の市営地下鉄七隈線の延伸工事が行われていました。工事は、七隈線の終点となっている中央区の天神南駅から延伸し、博多区のJR博多駅とつなぐ、1.4キロの区間で行われています。
 陥没した現場は、博多駅から西におよそ300メートルの博多駅前二丁目の交差点付近で、当時は、地下20メートルの岩盤にすでに掘られていたトンネルの、上部の幅を広げる拡幅工事が行われていました。工事は、「NATM工法」と呼ばれる方法で、半円形に機械で掘り進め、特殊なボルトを打ち込んだり「H型鋼」という鋼材を当てたりしたうえで、内部の表面にコンクリートを吹きつけ、壁を強化していきます。
 NATM工法は、もともと山岳部のトンネル工事で使われていましたが、はんようせいが高く、ほかの補助工法と合わせることで複雑な地層の都市部の地下のトンネル工事でも広く活用されています。
 現場では、すでにこの工法で高さおよそ4.5メートル、直径およそ9メートルの半円形のトンネルが掘られていて今回は、トンネルの上部をさらに最大で3メートル余り広げる拡幅工事が行われていました。
 作業では、トンネルの上の地層にある地下水を含んだ砂や、れきの層に到達しないよう、現場付近でボーリング調査を行って地層の状況を確認したうえで、砂やれきの層まで2メートルの余裕がある形で掘り進むよう設計していたということです。


NHK 11月8日 19時19分
博多駅前で道路陥没 影響広がる
8日朝、福岡市のJR博多駅前の市道で起きた大規模な陥没で、停電やガスの供給が停止されるなどしていて影響が広がっています。
新幹線の改札口などで停電も
JR西日本によりますと、陥没の影響でJR博多駅の新幹線の改札口やホームでは午前5時すぎから停電しました。当初、非常用発電機で自動改札機などの一部の設備は作動していましたが、午後1時ごろからは非常用発電機も停止し、自動券売機や自動改札機、それに、行き先を示す電光掲示板などもすべてストップしました。
 真っ暗になった改札口の周辺では仮設の蛍光灯が置かれ、JRの担当者がマイクを使って状況を説明していました。また、改札口の電光掲示板は表示が消え、出発時間や行き先などは、ホワイトボードに書き込まれていました。利用者は作動しなくなった自動改札機を通りJRの担当者が手作業で乗車券を回収していました。
 その後、午後6時前には非常用発電機が復旧し、電光掲示板や一部の自動改札機などは使えるようになったということです。山陽新幹線は、午後1時ごろから停電に伴う安全確認を行ったため、一時、最大で35分の遅れが出たということです。
駅周辺の商業施設 停電で休業も
陥没による停電などで、JR博多駅周辺の商業施設にも影響が出ました。このうち、「KITTE博多」は停電のため、ビルに入っている飲食店や衣料品店など184店舗すべてが休業しました。
 また、JR博多駅の駅ビルに入る「アミュエスト」と「博多デイトス」も、入居するすべての飲食店や衣料品店合わせて106店舗が終日休業しました。
 「JRJP博多ビル」は1店舗を除く15店舗が休業しました。停電が続く飲食店などでは、冷蔵庫が使えなくなり、売り物にならなくなった食材の片づけなどの対応に追われたということです。
 9日の営業予定について、各施設では、停電が復旧すれば通常どおり営業したいとしています。一方、「アミュプラザ博多」と「博多阪急」「マイング」「博多駅地下街」は通常どおり営業していているいうことです。
NTT回線に障害
NTT西日本によりますと、福岡市博多区で起きた陥没の影響で、地下の通信ケーブルが損傷したため、現場周辺で、固定電話やインターネットがつながらないという連絡が、午前9時の時点でおよそ80件寄せられているということです。NTTが詳しい原因を調べていますが、今のところ復旧の見通しは立っていないということです。
周辺のビル1棟で断水続く 復旧のめど立たず
福岡市水道局によりますと、JR博多駅前の道路が陥没した影響で、午後7時現在、現場近くの1棟のビルで断水が続いているということです。このビルは避難勧告が出ている地域にあり、復旧の見通しは立っていないということです。
ガス供給 12戸で停止
道路の陥没の影響で、都市ガスを供給している「西部ガス」は安全確保のため現場周辺のガスの供給を停止しています。午後4時現在、12戸でガスの供給を停止していて、「西部ガス」によりますと、このうち8戸は8日中に復旧できる見通しだということです。一方、より現場に近い4戸については、今のところ復旧の見通しは立っていないということです。
宿泊予定200人余を別のホテルに
道路の陥没を受け、現場近くのホテルの1つでは、8日宿泊する予定の200人余りを別のホテルに振り替える対応を取りました。このホテルでは、宿泊客の安全を確保するためガスを止めて別のホテルに案内していて、ロビーには、8日宿泊する予定のビジネスマンや大きなスーツケースを抱えた観光客が出入りしていました。仕事で福岡に来た42歳の男性は「別のホテルまで行くのは大変ですが、道路に大きな穴が開いているのでしかたがないです」と話していました。
交通への大きな影響なし
JRによりますと、博多駅では駅構内の一部が停電しているということですが、運行に影響はなく、山陽新幹線と九州新幹線、それに在来線とも平常どおり運行しています。
 福岡市営地下鉄や西鉄も平常どおり運行しているということです。西鉄の路線バスに運休は出ていませんが、博多駅前を通る2つの路線で現場をう回して運行しているということです。
 一方、福岡空港では、航空機の運航に影響は出ていませんが、国際線ターミナルが一時、停電し、空調やエスカレーター、一部の店舗で電気が使えなくなりました。空港の施設を管理する福岡空港ビルディングによりますと、停電は午前11時すぎに解消したということです。


NHK 11月8日 18時12分
博多駅前で道路大きく陥没 周辺では停電も
8日朝、福岡市のJR博多駅前で、道路が、縦横およそ30メートルにわたって大規模に陥没し、周辺のビルに避難勧告が出されたほか停電やガスの供給停止など影響が広がっています。福岡市は、記者会見して市営地下鉄の延伸工事が原因だという見方を示しました。
警察によりますと、8日午前5時すぎ、福岡市博多区のJR博多駅前で、道路が陥没しているという通報が相次いで寄せられました。福岡市によりますと、現場は、博多駅前の市道で、幅およそ27メートル、長さおよそ30メールにわたって大規模に陥没しているということです。
 陥没している市道は、日中は交通量が多い場所で上空からの映像では、5つの車線と歩道がすべて陥没し破裂した水道管から大量の水が流れ込んでいます。
 福岡市消防局によりますと、この影響で、8日午前9時前、陥没した現場近くの停電したビルの中にいた70代の女性が階段で足を踏み外し、足に軽いけがをして病院に運ばれたということです。
 福岡市は午前9時45分、陥没がおきた周辺のビルに、避難勧告を出し、警察が周辺の立ち入りを禁止しています。九州電力によりますと、現場周辺や福岡空港の国際線ターミナルで一時、最大で800戸が停電し、現在も一部の商業施設などで停電が続いています。
 また、都市ガスを供給している西部ガスは、現場周辺でガスの供給を停止して、ガス漏れがないか確認を進めています。
 さらに、NTTの固定電話とインターネットや水道の供給に一部で影響が出ているほか、銀行のオンラインシステムにも影響が出ていて、このうち福岡銀行では福岡県内のすべての店舗で窓口での入金と出金や振り込みができなくなり、一部のATMが使えなくなっているということです。
 福岡市交通局によりますと、陥没したのは市営地下鉄の延伸工事現場で、8日朝、トンネルを掘る作業をしていたところ、午前5時ごろ、トンネルの天井部分から水が流れ込んだということです。福岡市は、8日午前、会見してこの工事が陥没の原因だという見方を示し、2次被害の防止に全力をあげるとしています。
福岡市長が緊急会見で陳謝「復旧に全力」
道路の大規模な陥没を受けて福岡市の高島市長は緊急で記者会見し、「市民の皆さんに多大なご迷惑をおかけして申し訳ない」と述べて陳謝しました。そのうえで、「周辺のビルの皆さんには避難勧告を出している。1日も早い復旧、2次被害の防止に全力を傾けながら、しっかりと原因究明を行いたい」と述べました。
 また、高島市長は、現在工事を行っている地下鉄のすべての区間について緊急点検を行うよう指示したことを明らかにしたうえで、陥没により下水管に被害が出ているとして、周辺の住民に下水の使用を最小限にとどめるよう呼びかけました。
地下鉄七隈線の延伸事業とは
陥没した現場付近では、福岡市の市営地下鉄の路線を延伸する工事が行われていました。福岡市は、おととしから市営地下鉄七隈線を延伸する工事を行っています。
 工事は、現在、終点となっている中央区の天神南駅から延伸して博多区のJR博多駅につなげるためのものです。1.4キロの区間をおよそ450億円かけて工事し、平成32年度の開業を予定しています。
 福岡市交通局によりますと、道路が陥没した福岡市博多区の現場付近の地下20メートル余りのところでこの延伸工事に伴ってトンネルを掘る作業をしていたところ、午前5時ごろ、水が流れ込んだため工事を中断していたということです。 
専門家 地下水流れる地層にぶつかったか
今回の陥没について、地盤工学が専門で、この地下鉄工事の建設技術の専門委員会の委員も務めた九州大学の安福規之教授は「現場の映像からは、陥没した穴に大量の水がたまっている。上下水道は図面があり、トンネルの掘削の際には試し掘りをしながらかなり注意深く作業を進めているはずなので、上下水道にあたったというよりは地下水が流れる地層にぶつかったことが考えられる。この地域はかなり昔には川が流れていて水を含んだ堆積物が複雑に積もっていて、大量の水で道路の下の土砂が流出したことが道路の陥没につながった可能性がある」と指摘しています。
都市部での道路陥没 各地で発生
1つ間違えば大惨事になる都市部での道路陥没は、これまでも各地で起きています。
 このうち、名古屋市では、去年12月、名古屋駅近くのビルの建設現場に面した歩道が、幅4メートル、深さ5メートルにわたって陥没しました。地下水が土を削りながらビルの地下部分に流れ込んだことが原因と見られています。
 去年10月には、大阪・港区で水道管が破裂し、道路に水があふれる被害が4か所で相次ぎました。このうち1か所の現場では、道路のアスファルトが盛り上がって亀裂から大量の水があふれ出て、路面が3メートル四方にわたって陥没しました。水道管の破裂が原因だったと見られています。
 さらに、4年前の平成24年には、東京・足立区の駐車場で、地面が長さ8メートル、深さ3メートルにわたって陥没しました。駐車場の隣の敷地では、東京都水道局が給水所を建設するため、地下水を抜き取る工事が行われていて、工事の影響で地下水の水位が下がり、地盤が崩れたと見られています。
 専門家によりますと、地下水の影響や、老朽化した下水管から水が漏れて、地下の土砂が押し流されると、支えを失った地盤が大きく陥没することがあるということです。特に、都市部では、地下空間に水道管やガス管、電気のケーブルが埋設されているほか、地下鉄が通っているケースもあり、ひとたび陥没事故が起きるとインフラなどにも深刻な影響が出るおそれがあります。

/////////////////////////////////////////////////////////

関連記事

テーマ : 政治・時事問題
ジャンル : 政治・経済

tag : 博多駅前 道路陥没 地下鉄工事 陥没事故 ナトム工法

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

プロフィール

ajimu-ra

Author:ajimu-ra

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ(タブ)
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2ブログランキング
↓↓クリックお願いします↓↓

FC2Blog Ranking

ブログ内検索
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
blogram投票ボタン