2016-11-14(Mon)

博多道路陥没事故 2年前の事故 原因究明至らぬまま

福岡市、原因、特定せず 調査甘く再発か 防げた可能性も

◇2年前にも事故 原因究明至らぬまま
----14年10月に福岡市博多区祇園町で発生した陥没事故で、市が国土交通省に出した最終報告書の冒頭部分だ。
----報告書では周囲の地盤の補強不足が確認されたとして、地盤調査の徹底などで再発防止に取り組むとした。
だが、その原因については「明確に断定するまでには至らなかった」との結論で終わっている。
(毎日新聞)

◇2年前の地下鉄工事陥没事故の原因、特定せず…福岡市、調査甘く再発か 防げた可能性も
----福岡市のJR博多駅前で8日に起きた大規模な陥没に関連して、2年前に同じ市営地下鉄七隈線の工事で起きた陥没事故で、市が事故原因を特定していなかったことが10日、関係者への取材で分かった。

今回の事故と同じく、早期の復旧を優先した結果、詳細な調査ができなかったとしているが、きちんと原因を究明していれば、今回の陥没は起きなかった可能性もある。

市は今回の事故については「ボーリング調査などを実施し、原因を突き止めたい」としている。
 
----市は当時、陥没を埋め戻すなど道路の復旧を急いだが、後日、改めて現場を掘り返すなどしての原因調査はしなかった。
市は原因について「地下に空洞ができており、緩い岩盤を固める作業が不十分だったとみられる」などと、国交省九州運輸局に報告していた。
 
市交通局は「できる限りの調査はしたが解明できない部分もあった。原因がはっきりと特定できたとは言えない」と釈明している。
 
市は26年の事故後、事故防止検討委員会を設置。
工事現場の巡回を強化するなどしていたが再び陥没事故は起こった。
(産経WEST)

<各紙社説>
日本経済新聞)都市の地下リスクに備えを (11/12)
信濃毎日新聞)博多陥没事故 都市に潜む危険あらわに(11/12)
神戸新聞)博多の道路陥没/私たちの足元は大丈夫か(11/12)
熊本日日新聞)博多の道路陥没 地下利用の検証と対策を(11/12)

<報道記事>
毎日新聞)博多陥没:2年前にも事故 原因究明至らぬまま(11/11 13:51)
産経WEST)2年前の地下鉄工事陥没事故の原因、特定せず…福岡市、調査甘く再発か 防げた可能性も(11/11 05:30)




以下引用



日本経済新聞 2016/11/12付
社説:都市の地下リスクに備えを


 都市は地下空間を様々に活用している。そのリスクを改めて浮き彫りにしたといえるだろう。福岡市のJR博多駅前の道路で生じた大規模な陥没事故のことだ。
 事故が起こった道路周辺では埋設していた電気、ガス、下水道などのライフラインが破損した。一時は電力やガスの供給が止まり、銀行のオンラインシステムも一部で使えなくなったという。
 福岡市の説明によると、今回の事故は市営地下鉄七隈線の延伸工事が招いた。トンネルを掘削する際に何らかの理由で上部から水や土砂が流れ込み、地表付近の地盤が緩んだとみられる。
 詳しい原因の解明はこれからだが、事前の地盤調査や掘削工事の方法などに問題があった可能性が指摘されている。
 同地下鉄工事では過去にも2回、同じような陥没事故が発生した。今回、人的な被害がほとんどなかったのは不幸中の幸いだが、由々しい事態だ。国土交通省や福岡市は原因を徹底的に究明し、責任を明らかにすべきだ。
 道路の陥没はトンネル工事のほか、下水管の老朽化によっても各地で起きている。国交省によると、下水管の劣化や腐食に伴う陥没事故は2014年度だけで約3300カ所で確認されている。
 近年の地下水位の上昇も問題になっている。例えば東京都内では1970年から40年間で60メートル水位が上がった地点がある。
 水位の変化は地下工事を難しくするだけではない。開通から時間がたった地下鉄トンネルなどでは、地下水でさび付いた鉄筋が膨張し、コンクリートが剥離するようなケースも増えている。
 地下空間の活用は都市の発展に欠かせない。工事の安全性を確保することはもちろん、自治体や事業者は保守や点検に必要な人員を確保し、老朽化対策にも万全を期すべきだ。
 トンネル内のわずかな変化も検知する小型センサーなど、新しい技術の活用にも積極的に取り組んでほしい。
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信濃毎日新聞(2016年11月12日)
社説:博多陥没事故 都市に潜む危険あらわに


 地下を活用した都市基盤の損壊がもたらす危険性をまざまざと見せつけられた思いがする。JR博多駅にほど近い福岡市の目抜き通りが大規模に陥没した事故である。
 異変が起きたのは8日午前5時ころ。通りの両端に開いた穴に信号機が引きずり込まれ、道路中央部も見る間に崩れ落ちた。陥没は道幅いっぱいにおよそ30メートルに及んでいる。目を疑う光景だった。
 地下鉄の延伸工事中のトンネルに地下水が流れ込み、崩落につながったとみられる。異常を察知した作業員は直前に退避し、周辺の道路を封鎖したため、けが人はなかった。一つ間違えば大惨事になっていただろう。
 道路の下には電線やガス管、通信ケーブルが埋設されていた。損傷による停電やガスの供給停止、通信障害など、市民の生活と都市機能に大きな影響が及んだ。
 同じ地下鉄路線の工事で過去にも2度、陥没が起きている。それなのに、さらに大きな事故を防げなかった。
 地盤の調査や地下水の対策は十分だったのか。トンネル掘削の工法は適切だったか。詳しく検証し、原因の究明と再発防止につなげなくてはならない。
 地下の掘削工事に伴う陥没事故は各地で相次いでいる。東京では1990年、東北新幹線のトンネル工事現場で陥没が起き、通行人ら10人以上がけがをした。名古屋でも2005年、地下鉄の工事現場付近で道路が陥没した。
 大都市圏を中心に、地下を利用した交通基盤整備や商業開発が進む地域が共通して直面する課題である。各都市は情報を共有し、既存施設の維持管理を含めた対策の徹底を図る必要がある。
 陥没の原因となるのは掘削工事だけではない。規模は比較的小さいものの、頻発しているのが下水道管の老朽化に伴うものだ。全国で毎年3千件を超す。
 東京では13年、住宅地の道路にできた直径1メートルほどのくぼみに男性が足を取られ、頭を打って一時意識不明になった。破損した下水管に土砂が入り、地中に空洞ができて陥没につながったという。
 下水道管の耐用年数は一般的に50年とされる。高度成長期以降に敷設された管が、これから各地で次々と耐用年数を迎える。劣化や腐食による被害を防ぐには、点検と補修が欠かせない。
 住民の生活を支える社会基盤の安全対策に見落としはないか。大都市に限らず、それぞれの自治体が再確認する機会にしたい。
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神戸新聞 2016/11/12
社説:博多の道路陥没/私たちの足元は大丈夫か


 福岡市のJR博多駅前の道路陥没事故は都市の地下に潜む危険をまざまざと見せつけた。幅30メートル、5車線の道路が大きな穴にのみ込まれた。
 街が始動する前の早朝に起きたため、けが人は出なかったが、人や車が行き交う時間帯ならどうなったか。足元の地面が突然、崩れ始め、体が土砂に埋もれていく-。ぞっとするような事態だ。
 原因は市営地下鉄の建設工事だった。都市の地下には上下水道や電気、ガス、通信ケーブルなどのライフラインが走っている。それが片っ端から寸断されてしまった。周辺のビルには避難勧告が出された。
 地下で起きた一つの事故で街の機能は簡単に奪われ、市民生活が大混乱に陥る。都市のもろさをあらためて思い知らされる。
 博多駅周辺はもともと湿地帯だった。工事では地下水を含む地層の下の岩盤層を掘り進んだ。岩盤層といっても同じ厚さで広がっているわけではない。今回は掘削作業で薄い部分に亀裂が入り、それが「アリの一穴」となって崩落を引き起こした可能性が高いという。
 市交通局は岩盤の状況を確認し今年8月、設計を変更している。それでも事故は起きた。事前の調査は十分だったか、掘削工法の選択は適正だったか、工事に無理はなかったか。福岡市と国の調査を踏まえ、徹底した検証が欠かせない。
 何より大事なのは事故の教訓をしっかりと生かすことだ。市営地下鉄では過去にも2回、陥没事故が起きている。しかし市交通局はきちんと原因を究明しておらず、「今の構造物を壊す必要があり、困難だった」と釈明している。
 これでは、事故は起きるべくして起きたと批判されても仕方がない。3度目の陥没に、国土交通省も厳格に処分する方針だ。
 市交通局は14日の仮復旧を目指している。2次災害を防ぐため、周辺の安全を確保しながら作業を進めてもらいたい。
 地下鉄工事では神戸でも1998年に陥没事故が起きている。インフラ整備を急ぐ中、安全が軽視されるようなことはあってはならない。
 私たちの足元は大丈夫か。道路の陥没事故では、老朽化した下水道管から水が漏れるケースが多い。国や自治体は地下の状態のチェック体制を点検する必要がある。
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熊本日日新聞 2016年11月12日
社説:博多の道路陥没 地下利用の検証と対策を


 福岡市のJR博多駅前で起きた道路大規模陥没事故は、一歩間違えば大惨事を引き起こしかねなかった。都市部の地下工事は全国各地で続いている。今回の陥没事故の原因を徹底解明し、再発防止に生かさなければならない。
 陥没した市道は、およそ30メートル四方、深さ15メートルにわたっており、アスファルトの道路や信号機が巨大な穴に一瞬にしてのみ込まれた。原因とみられるのは、福岡市営地下鉄七隈線の延伸工事だ。この工事では過去にも道路陥没が起きている。
 福岡市によると、陥没発生の約50分前、地下約20メートルの岩盤層で掘削していたトンネル天井部から、土砂が剥げ落ちる異変があった。市は、岩盤層の上にある粘土層に何らかの原因で穴が開き、地下水や下水とともに土砂がトンネルに流れ込んだとみている。
 今回の部分の工事は8月末に天井高を約90センチ低くする設計変更がなされていた。トンネルより上を流れる地下水を遮蔽[しゃへい]するために天井部は岩盤を厚さ2メートル以上残して掘削していたが、地層の傾斜により、必要な厚さを残せないことが掘削前に判明したためだ。工事が設計変更通りに施工されていたのか、調査する必要があろう。
 同線の工事では2014年10月にも今回の現場近くで、道路の陥没事故が起きている。福岡市は前回の事故から教訓をくみ取り、再発防止に生かすことはできなかったのか。国土交通省は福岡市交通局へ、異例の立ち入り検査に踏み切った。14年の事故後の再発防止策も検証する方針だ。
 陥没事故はこれまでも全国各地で起きている。昨年12月には、名古屋市のビル工事現場前の歩道が陥没。地下水によって歩道地下の土砂が流出して空洞ができた。名古屋市では今年6月にも道路や公園の一部が相次いで陥没する事故が発生。周辺では市が雨水の地下貯留施設につながるトンネルを建設中だった。
 博多駅は1963年に現在地に移転したが、周辺はもともと湿地帯だった。過去に川や水路、湿地だった場所の地盤の強度については、格別の注意が必要だということは、熊本地震でも指摘されたことだ。
 今回の事故は大都市の地下利用のあり方にも警鐘を鳴らした。
 事故によって現場周辺では地下に埋設されていた電気、水道、ガスなどの管やケーブルが寸断され、一時、中心街の約800戸が停電し、固定電話や銀行のオンラインシステムにも影響が出た。地下インフラに頼る都市機能のもろさが改めて浮き彫りになったといえよう。
 日本大理工学部の下辺悟教授(地盤環境工学)は「日本は地下水が豊富で、水道管などのインフラは劣化していくことから各地で道路陥没は起き続ける」と懸念を示している。
 進行中の工事はもちろん、完了後の維持管理は適正に行われているのか-。国や自治体による徹底した点検、対策が求められる。
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毎日新聞2016年11月11日 13時51分
博多陥没:2年前にも事故 原因究明至らぬまま



2年前に今回の事故現場の近くで発生した道路陥没=福岡市博多区祇園町で2014年10月27日午後6時53分、野呂賢治撮影
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 福岡市のJR博多駅前で発生した大規模な陥没事故の要因となった市地下鉄七隈線工事を巡っては、2014年10月と00年6月にも同様の道路陥没が起きていた。特に14年の事故現場は今回の場所から約400メートルしか離れていない。だが、明確な原因究明に至らぬまま工事が続けられ、事故が繰り返された。【合田月美】
 「地下の工事中に道路を陥没させる事故を発生させ、道路交通支障に至り多くの方々にご迷惑をお掛けしたことにつきましておわび申し上げます」
 14年10月に福岡市博多区祇園町で発生した陥没事故で、市が国土交通省に出した最終報告書の冒頭部分だ。
 今回の大規模崩落が起きたのと同じ市道「はかた駅前通り」の車道が長さ約5メートル、幅約4メートル、深さ約4メートルにわたって陥没した。地下鉄工事に伴い立て坑を掘削中、地下約14メートルの部分で土砂や地下水が流入したために起きた。
 報告書では周囲の地盤の補強不足が確認されたとして、地盤調査の徹底などで再発防止に取り組むとした。だが、その原因については「明確に断定するまでには至らなかった」との結論で終わっている。
 陥没は00年にも福岡市中央区薬院の市道交差点付近で発生。この時は掘削現場の土留めの壁に施工不良で穴が開いており、土砂や水が流出した。
 どちらの現場も今回の現場とは掘削などの工法が異なるが、土砂と水が流れ出したことによる陥没のメカニズムは同様。00年の陥没事故の調査にあたった東北工業大学の今西肇教授(地盤工学)は「福岡市は元々、地下水位が高く土砂と水が一緒になると流れやすく工事が難しい場所」と指摘しており、より慎重さが求められる。
 西南学院大の磯望(いそのぞみ)教授(自然地理学)は「過去の事故とは状況は異なるとはいえ、教訓が生かされているのか気になる。今回の事故についてもよく原因を調べて今後に生かしてほしい」と話す。
 今回、市に立ち入り調査した国交省は「事故がなぜ起きたのか。2年前の事故との関係もある。地質や施工がどうだったのかいろんな観点で調べたい」としている。高島宗一郎市長も「次にまた事故が起きたらどうするのかとの思いがある。本当に大丈夫かという確認をしないとゴーサインを出せない」と話し、原因が究明できるまでは工事を再開しない意向を示した。
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産経WEST 2016.11.11 05:30
2年前の地下鉄工事陥没事故の原因、特定せず…福岡市、調査甘く再発か 防げた可能性も


http://www.sankei.com/west/news/161111/wst1611110015-n1.html
 福岡市のJR博多駅前で8日に起きた大規模な陥没に関連して、2年前に同じ市営地下鉄七隈線の工事で起きた陥没事故で、市が事故原因を特定していなかったことが10日、関係者への取材で分かった。今回の事故と同じく、早期の復旧を優先した結果、詳細な調査ができなかったとしているが、きちんと原因を究明していれば、今回の陥没は起きなかった可能性もある。市は今回の事故については「ボーリング調査などを実施し、原因を突き止めたい」としている。
 平成26年10月、今回の現場から約400メートル離れた同市博多区の市道が幅約4メートル、長さ約5メートル、深さ約4メートルにわたって陥没した。けが人はなかった。
 市は当時、陥没を埋め戻すなど道路の復旧を急いだが、後日、改めて現場を掘り返すなどしての原因調査はしなかった。市は原因について「地下に空洞ができており、緩い岩盤を固める作業が不十分だったとみられる」などと、国交省九州運輸局に報告していた。
 市交通局は「できる限りの調査はしたが解明できない部分もあった。原因がはっきりと特定できたとは言えない」と釈明している。
 市は26年の事故後、事故防止検討委員会を設置。工事現場の巡回を強化するなどしていたが再び陥没事故は起こった。市営地下鉄の工事では、12年にも市道の陥没が発生しており、国は3度目の事故に厳格に対処する方針で、8日夜に鉄道事業法に基づく検査を行った。
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西日本新聞 2016年11月11日 01時21分
地下水対策不十分? 博多駅前工事の難所 道路大規模陥没
過去の地下鉄工事に伴う主な陥没事故 
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/photo/show/194872 
福岡市営地下鉄七隈線延伸工事のさなかに、JR博多駅前で発生した道路大規模陥没事故。地下鉄開発に伴う地下水対策は全国的にも重要視され、博多駅周辺も水がたまりやすく、地盤が軟弱という。果たして地下水対策は十分だったのか。「プールの下にトンネルを通すようなもの」。専門家らは改めて工事の難しさを指摘する。
 事故は、地下約20メートルの岩盤層でトンネルを掘っていた時に起きた。現場周辺は博多湾に近く、岩盤層上部には、地下水を多く含む砂質層(厚さ約12~13メートル)がある。トンネル上部の表面が崩れ、その土砂が内部に流れ落ちたとみられる。
 「海に面した平野部には地下水が多い」。現場一帯の地質に詳しい佐賀大低平地沿岸海域研究センターの下山正一客員研究員(元九州大助教)は、施工側の地下水対策に眉をひそめる。「日本には、軟弱な地盤でもくりぬく技術はある。甘く見たり、見逃したりした可能性はないか」-。
 掘削工事の大部分は、掘削機で掘ると同時にトンネルの壁を造っていく「シールド工法」を採用する計画だが、事故地点では「ナトム工法」で実施。掘削機などでいったん、岩盤を掘り、その後にコンクリートを吹き付けて壁を造る方法で、穴の大きさを変えられる利点がある。トンネルの出入り口付近の空間を確保する狙いで、市交通局は「地質がよかったところが決め手」と理由を説明するものの、一方で、むき出しの岩盤の隙間から地下水が噴き出す懸念は残る。
 地下水対策としては、ボーリング調査を事前に行い、地下水を含む砂質層の深さを確認。地表面の沈下量や砂質層の地下水位の変化も計測しながら、掘削中も、トンネル上部の岩盤層(2メートル)のもろさに応じて計画変更したり、薬剤入りの鋼管を通して補強したりするなど「万全を期していた」(市交通局)という。
 いずれも、七隈線建設の技術専門委員会から“お墨付き”を得た上での工法・対策だが「同じ地層でも不均質。1メートル進めば硬い、1メートル進めば軟らかいということがある」と技術委メンバーの安福規之・九州大大学院工学研究院教授(地盤工学)。「トンネル上部の弱い地質に触れて崩れた可能性も考えられる。今の技術では、いったん土砂が噴き出し始めると止めるのは、難しい」と頭を抱える。
 全国の他の地下鉄工事でも、過去に地下水などに起因する陥没事故が発生。京都市営地下鉄では1993年に地下水と土砂がトンネル内に流入して陥没した。
 ただ「地下鉄工事は地下水の中を掘るようなもの。場所によって土が含む水分量が異なるため、地盤の硬さが変化する」(大阪市交通局)として、ナトム工法より割高な一方、地質の硬軟を選ばないシールド工法を選択した工事が少なくない。
 七隈線建設工事に絡む陥没事故は3件目。今後、薬剤注入などさらなる地下水対策にはコスト増を伴う。具体的な方法について、福岡市は第三者委員会による検証を経て検討を進めるという。


産経WEST 2016.11.10 23:08
8月末、地下鉄トンネルで設計変更 地層傾斜、天井高90センチ低く
道路陥没事故現場で、照明をともして続けられる復旧作業=10日夜、福岡市博多区
 JR博多駅前の道路大規模陥没事故で、現場で工事中の地下鉄トンネルは、天井高を約90センチ低くする設計変更が8月末に行われていたことが10日、分かった。トンネルより上を流れる地下水を遮蔽(しゃへい)するため、天井部は岩盤を2メートル以上残し掘削していたが、地層が傾斜し必要な厚さを残せないことが掘削前に判明したため。関わった専門家は「変更通りに施工されたか検証の必要がある」と指摘している。
 福岡市によると、天井高を下げたのは、岩盤を掘削して造ったトンネルを、駅を設けるため拡幅していた箇所の一部約15メートル区間。この区間を手掛けて約5メートル進んだ場所で陥没が起きた。
 掘削前に施工業者がボーリング調査したところ、トンネル上部の岩盤が、掘削方向に向かって左側が低くなる形で傾斜していることが分かった。専門家でつくる委員会に諮り、変更を決定した。委員長を務める九州大の樗木武名誉教授(都市計画学)は「改めて工事の工程や地層を調べ、再発防止につなげなければいけない」と話した。
 一方、市は「地質がデータと整合するかを入念に確認しながら掘削した」としている。
 市は10日、第三者委員会の設置も選択肢の一つとし、外部の意見も踏まえ事故原因を調べる方針を示した。
周辺ビル入居者に補償求める声も
 陥没事故の現場では、福岡市が急ピッチで復旧作業を進めたが、避難勧告や交通規制は続いたままだ。休業状態となっている周辺ビルの所有会社やテナントからは、補償に関する説明や、被害状況の調査を市に求める声が上がった。
 避難勧告対象の紙与駅三ビルには247台収容の立体駐車場が入り、出入り口が現場に面しているため月ぎめ契約の車約40台が出庫できない状態。ビルを所有する不動産会社は、契約者一人一人への説明に追われた。
 入居するレンタカー会社の営業車約60台も使えないまま。平日でも平均延べ100台前後が稼働するといい、損害額は試算中だが、14日に規制が解かれても最低数百万円には達する見込み。補償に関し、市から具体的な説明はなく「いずれはきちんと対応の場を設けてほしい」と担当者は訴える。
 隣のビルで喫茶店を経営する女性(77)は、10日に営業を再開できたものの「ビルは裏口しか使えず、お客さんに気付いてもらえない」と嘆く。
 11日の営業再開を予定している歯科医院。入居するビルは現場に直接面してはいないが、前の道路には亀裂が走る。責任者は「公道なので勝手に手は出せない。市は責任を持って調査や補修をしてほしい」と訴えた。
 市の担当者は「復旧優先で取り組んでいる。事故原因を究明して責任の所在を明らかにし、対応したい」と話した。

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