2016-12-10(Sat)

建設工事従事者安全健康確保法案 成立 161209

請負金額に安全衛生経費の計上 一人親方も安全確保対策の対象に

◇建設工事安全法が成立=請負金額を適正化
 工事現場で働く作業員の安全を確保する建設工事従事者安全健康確保推進法が9日の衆院本会議で可決、成立した。建設工事の契約で、請負金額に労災保険料を含む安全経費が計上されるようにするのが狙い。このため国に基本計画の策定を義務付け、金額の適正化に向けた施策を展開するよう求める。
 工事が2次、3次と下請けへ出されるに従い、安全経費が含まれているかどうか分からない請負金額で契約が結ばれるケースもあるため、自民や民進などの与野党が議員立法で対策を講じることで合意。参院では既に可決されていた。 
(時事通信社 2016年12月9日 12時46分 )

◇安全・健康確保の経費が元請けから下請けへ確実に支払われることが重要
----日本共産党の本村伸子議員は、建設工事従事者の安全・健康確保の経費が元請けから下請けへ確実に支払われることが重要だと指摘。共産党が安全・健康に関わる経費が工事費とは別枠で支払われるようにすべきだとの修正意見を出したことを紹介しました。
 務台俊介・内閣府政務官は「(別枠支払いの趣旨は)経費が適切かつ明確に積算され、内容が明示されることと、下請け関係適正化の規定で、実質的に担保される」と答弁しました。
(しんぶん赤旗)




以下引用

建通新聞 12月09日(金)15時25分配信
無電柱化推進法、建設工事安全健康確保法が成立
 国土交通省関連の議員立法「無電柱化推進法」と「建設工事従事者安全健康確保推進法」が12月9日、そろって可決、成立した。無電柱化推進法は道路の新設・拡幅時に電柱新設を原則として禁止する他、無電柱化の低コスト化に向けた技術開発を推進する。建設工事従事者安全健康確保推進法では、国・都道府県に公共・民間工事での安全衛生経費の確保や一人親方問題への対応を求める。 無電柱化推進法は、9日の参院本会議で可決、成立した。公布後に即施行する。国・地方自治体・関係事業者に、良好な景観形成や安全な交通を阻害する道路上の電柱・電線の設置を抑制する責務を課す。
 国土交通大臣には、無電柱化推進に関する基本方針、計画期間、目標、施策を盛り込んだ無電柱化推進計画を策定することを求める。都道府県、市区町村にも計画策定の努力義務を与える。国・自治体は、指定した道路で道路法第37条第1項に規定する道路占用の禁止・制限措置を講じ、電柱の新設を禁止する。
 無電柱化を迅速に進めるため、国・自治体・関係事業者に浅層埋設、小形ボックス活用埋設、直接埋設などの低コスト技術の開発も求める。
 一方、参院での審議を先行した建設工事従事者安全健康確保推進法は、同日の衆院本会議で可決、成立した。公布から3カ月で施行する。
 同法では、国・都道府県に、建設工事に従事する技術者・技能者の健康と安全を確保する責務を与え、法制上・財政上・税制上の措置を講じることを求める。
 政府は、基本計画を閣議決定した上で▽建設工事の請負契約における経費の積算・明示・支払い▽下請け関係の適正化▽労災保険関係の状況把握の促進▽現場の安全性の点検・分析・評価▽安全に配慮した設計、省力化・生産性向上に配慮した材料・資機材・施工方法のの開発・普及―などの施策を実施する
 国交省・厚労省による「建設工事従事者安全健康確保推進会議」、専門家による「建設工事従事者安全健康確保専門家会議」を設け、関係者の相互調整を図る。

しんぶん赤旗 2016年12月11日(日)
建設従事者安全確保へ 本村氏質問 全会一致で推進法
衆院委・本会議
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-12-11/2016121102_02_1.html
 建設工事従事者安全健康確保推進法が9日の衆院本会議で、全会一致で可決・成立しました。建設業で重大な労働災害が多発していることを受け、安全と健康確保を図るもの。安全・健康確保策が手薄だった「一人親方」も「建設工事従事者」に含め、安全・健康が確保されるべき対象とします。
 本会議に先立つ衆院国土交通委員会で、日本共産党の本村伸子議員は、建設工事従事者の安全・健康確保の経費が元請けから下請けへ確実に支払われることが重要だと指摘。共産党が安全・健康に関わる経費が工事費とは別枠で支払われるようにすべきだとの修正意見を出したことを紹介しました。
 務台俊介・内閣府政務官は「(別枠支払いの趣旨は)経費が適切かつ明確に積算され、内容が明示されることと、下請け関係適正化の規定で、実質的に担保される」と答弁しました。
 本村氏は、作業員の安全・健康を確保する上で、トンネルじん肺やアスベスト被害の救済と、新たな被害を生まない対策も喫緊の課題だと強調。現場を転々とすることの多い建設工事従事者の就労状況を把握し、健康管理や安全教育を徹底する仕組みや、救済基金の創設を求めました。


しんぶん赤旗 2016年12月8日(木)
建設現場に安全を 山添氏が質疑 推進法案を可決
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-12-08/2016120805_01_1.html
 参院国土交通委員会は6日、建設工事従事者の安全・健康確保を推進する法案を全会一致で可決しました。同法案は、建設業において重大な労働災害が増加傾向にあることを背景に、「一人親方」を含む建設工事従事者の安全・健康の確保、処遇の改善・向上を図ることなどを基本理念とするものです。
 採決に先立つ質疑で、日本共産党の山添拓議員は、「安全や健康のための必要経費は、現場で働く一人ひとりに確実にいきわたることが重要だ」と強調。建設工事では重層的な下請け構造のもと労務費が中抜きされる実態があるとして、法定福利費(社会保険料の事業主負担分)など建設工事従事者の安全や健康を守るための経費が、工事費と別枠で支払われるようにすべきだと述べました。
 山添氏は、2017年4月から社会保険に未加入の企業の労働者が現場へ入ることを認めないとする国交省ガイドラインに触れ、「請負代金が社会保険をまかなうのに不十分な額のため、加入したくてもできない事業者もある。社会保険の加入強制だけを進めるのは中小業者に酷だ」と指摘。下請け各階層における賃金の実態や法定福利費が適切に支払われているかを調査するよう求めました。
 国交省の谷脇暁土地・建設産業局長は「いろいろな実態調査をしながら適切に対応する」と答えました。


日刊建設工業新聞 [2016年12月7日1面]
建設工事従事者安全健康確保法案、臨時国会で成立濃厚/参院国交委が了承
 公共、民間のすべての建設工事を対象に安全衛生経費の確保や一人親方問題への対処を定める「建設工事従事者の安全および健康の確保の推進に関する法律案」の今臨時国会での成立が濃厚となった。参院で先行して審議され、6日の国土交通委員会(増子輝彦委員長)で実質審議を伴わない委員長提案が行われた。7日の本会議で可決後、衆院に送られ国交委と本会議を経て14日の会期末までに可決・成立する見通しだ。
 同法案は、建設工事従事者の安全や健康の確保を推進するための基本理念を定め、国、都道府県、建設業者それぞれの責務を明記。政府は、施策を実施する上で必要な法制、財政、税制上の措置を講じるとする。成立すれば公布から3カ月後に施行する。
 政府は同法に基づき、施策の総合的で計画的な推進を図る基本計画を策定。都道府県も国の計画に沿った計画作りに努める。法案には、基本的施策として、安全や健康の確保に必要な経費を工事請負契約で適切かつ明確に積算、明示し、支払いを促進することに加え、▽下請関係の適正化の促進▽労災保険関係の状況把握の促進▽現場の安全性の点検・分析・評価▽安全に配慮した設計、省力化・生産性向上にも配慮した材料・資機材・施工方法の開発・普及の促進▽意識の啓発-などを列挙している。
 関係者間で調整して施策の推進を図るため、「建設工事従事者安全健康確保推進会議」と「建設工事従事者安全健康確保推進専門家会議」という二つの会議を法律に基づき設置することも明記した。
 同日の参院国交委では、委員長提案を異議なしとして確認。その上で、建設工事従事者の安全と健康確保を推進する上での10項目の委員会決議を全会一致で採択した。決議では、法定福利費を内訳明示した見積書の提出に関する施策を強力に進めるなど、社会保険の未加入対策を一層推進し、社会保険への加入経費を下請まで確実に支払われるようにするよう努めることなどを求めている。
 決議について石井啓一国交相は「趣旨を尊重し、関係省庁と連携しながら努力していく」と応じた。
 民進党の建設職人の安全・地位向上推進議員連盟の会長も務める増子委員長は、同法案に続き、「建設業法上、とび・土工業種に包含されている足場工事の許可業種区分を新設できるよう努力していきたい」との考えも示した。
 《建設工事従事者の安全および健康の推進に関する決議》
 【1】建設工事従事者の「安全および健康の確保」が「処遇の改善および地位の向上」の促進を旨として行われるよう、これらを総合的に結びつける施策の検討を進め、基本計画に盛り込むこと。また、その際「安全および健康の確保」が何よりも優先されるべきであることに十分配慮すること。
 【2】墜落事故の防止対策その他建設工事従事者の安全および健康の確保に関する経費については、現在、政府が進めている法定福利費を内訳明示した見積書の提出等に関する施策を一層強力に進める等、社会保険一般の未加入対策について、その一層の推進を図ること。
 【3】社会保険に関する必要な経費を適切かつ明確に確保し、これが下請事業者に至るまで確実に支払われ、所要の施策が講ぜられるようにすることは、建設工事従事者の安全および健康の確保のみならず、処遇の改善を図る上でも重要な施策であることに鑑み、社会保険料一般を含む安全および健康の確保に関する経費が適切に支払われるよう努めること。
 【4】建設労働災害や事故の原因の一つとして、適正な工期が確保されていない問題が指摘されていることに鑑み、安全確保のための余裕ある工期の設定が図られるべきでることを基本計画において明示すること。
 【5】建設労働災害の撲滅に資するため、建設工事現場の調査、研究、分析に努めること。
 【6】建設工事の現場の安全を確保し、災害を防止するためには、不断の点検が重要となるため、十分や知識・経験を有する者による点検の措置を図ること。
 【7】専門家会議の委員の人選に当たっては、単に専門的知識だけでなく、科学的、社会政策的知見に基づき客観的立場に立った意見および建設工事従事者の立場に立った意見の反映が担保されるような構成とすること。
 【8】本法の趣旨に基づき、建設労働災害の4割程度を占める墜落災害の撲滅を期すために、制度の整備および労働災害防止計画の改定を始めとする実効ある対策を推進すること。
 【9】本法による施策の推進をより実効あらしめるため、関係する審議会等に現場の実態が的確に反映されるよう、委員の構成等について配慮すること。
 【10】今後東京オリンピック・パラリンピック関連工事が増大することに伴い、建設工事従事者の安全と健康に特に配慮が必要な状況の下、政府はそのために必要な対策を講ずること。

建通新聞 12月06日(火)15時46分配信
建設従事者安全健康確保法案 週内にも成立へ
 国と都道府県に建設工事に携わる技術者、技能者の安全と健康への配慮を求める「建設工事従事者安全健康確保推進法案」が、12月6日の参院国土交通委員会で可決された。7日の参院本会議を経て衆院に送付し、早ければ週内にも成立する見通しだ。法案は建設工事従事者の安全と健康の確保を国・都道府県の責務と位置付け、適切な安全衛生経費を盛り込んだ請負代金・工期が確保されるため、必要な施策を講じるよう求めたもの。成立後、政府に基本計画の閣議決定を求めるとともに、都道府県にも計画を策定する努力義務を課す。
 議員立法の同法案は、早期成立を目指して参院で先行して審議し、国土交通委員長提案として全会一致で可決された。法案は週内にも成立する見通しで、公布後3カ月で施行する。
 法案の目的は、重大な労働災害が多発する建設工事の現状を踏まえ、国・都道府県に、公共・民間工事を問わずに安全衛生経費(労災保険料を含む)を確保することに加え、一人親方問題への対応を図るよう求める。
 具体的には▽建設工事の請負契約における経費の積算・明示・支払い▽下請け関係の適正化▽労災保険関係の状況把握の促進▽現場の安全性の点検・分析・評価▽安全に配慮した設計、省力化・生産性向上に配慮した材料・資機材・施工方法の開発・普及―などの施策を実施する。
 国土交通省・厚生労働省による「建設工事従事者安全健康確保推進会議」、専門家による「建設工事従事者安全健康確保推進専門家会議」を設け、施策の推進に向け相互調整を図る。
 参院国交委員会では、法案可決に伴う付帯事項も決議。法定福利費を内訳明示した見積書(標準見積書)の提出など、社会保険未加入対策を一層推進することに加え、建設労働災害の4割を占める墜落災害を撲滅する実効性のある対策を講じることなど、10項目を政府に実施するよう求めた。 また、民進党の「建設職人の安全・地位向上推進議員連盟」の会長も務める増子輝彦参院国交委員長は、法案の可決に当たり「建設業法の業種区分に足場工事を設けることも、国交省に働き掛けたい」などとコメントした。

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