2017-01-14(Sat)

軽井沢スキーバス事故から1年 悲劇繰り返さぬ抜本策強めよ

監査で7割なお違反  長時間・深夜… 過酷勤務まざまざ 下限下回る運賃での運行依頼続く 

しんぶん赤旗)主張:軽井沢バス事故1年 悲劇繰り返さぬ抜本策強めよ(1/12)

◇バス会社社長を書類送検へ 軽井沢事故、元運行管理者も
----大学生ら15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーバス転落事故で、長野県警が、大型バスに不慣れな運転手に適切な指導をせずに乗務させたとして、バスを運行した会社「イーエスピー」(東京都羽村市)の社長(55)と当時の運行管理者(48)を業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針であることが14日、捜査関係者への取材で分かった。
(日本経済新聞 2017/1/14 )

◇バスの安全対策 道半ば 軽井沢事故あす1年  監査で7割なお違反
----15人が死亡、26人が重軽傷を負った長野県軽井沢町のスキーバス転落事故は15日で発生から1年を迎える。事故後、国やバス運行会社は安全規制の強化や運転手の体調管理徹底といった再発防止策を取ったが、法令違反を犯す悪質な会社が後を絶たない。事故の背景の一つとも指摘された運転手の人手不足などの課題も解決できていない。
(日本経済新聞 2017/1/14)

◇国交省、バス監査官50人増へ…軽井沢事故受け
----国土交通省は来年度、バス事業者などへの監査を担う監査官を現行より50人以上増員し、約420人態勢とする方針を固めた。
 乗客の学生ら15人が死亡した昨年1月の長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故を受けた措置で、過去最大規模の増員となる。
 事故を起こしたバス運行会社「イーエスピー」(東京都)は、前年に受けた監査で運転手の健康管理などに関する違反が発覚し、是正を求められていた。だが、事故後の特別監査で多数の法令違反が見つかり、監査の形骸化が指摘されていた。
(読売新聞 2017年01月13日)

◇軽井沢バス事故後も下限下回る運賃での運行依頼続く
----乗客乗員15人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故から1年となるのに合わせ、NHKが県内のバス事業者にアンケートをしたところ、「旅行会社などから、国の基準の運賃の下限を下回る価格で運行を求められたことがある」と回答した事業者が35%に上り、事故後も下限を下回る金額で運行するよう求められるケースがあることがわかりました。
(NHK 1月13日 21時30分)

◇軽井沢バス転落事故から1年 運行会社の乗務記録入手 長時間・深夜… 過酷勤務まざまざ
 大学生ら15人が死亡した長野県軽井沢町でのバス転落事故から15日で1年となります。繰り返されるバス事故の背景には、運転手の低賃金と長時間労働が指摘されています。国土交通省がバス運行会社に行った特別監査の資料からは、こうした実態が浮き彫りとなっています。
(しんぶん赤旗 2017年1月12日)




以下引用



日本経済新聞 2017/1/14 13:42
バス会社社長を書類送検へ 軽井沢事故、元運行管理者も


 大学生ら15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーバス転落事故で、長野県警が、大型バスに不慣れな運転手に適切な指導をせずに乗務させたとして、バスを運行した会社「イーエスピー」(東京都羽村市)の社長(55)と当時の運行管理者(48)を業務上過失致死傷の疑いで書類送検する方針であることが14日、捜査関係者への取材で分かった。
 今後、検察当局と詰めの協議を進める。県警は、運転操作を誤ったとみて、死亡した運転手(当時65)を自動車運転処罰法違反過失致死傷)の疑いで書類送検する方針を既に固めている。
 事故は15日で発生から1年となる。
 捜査関係者によると、事故当時、バスのギアはエンジンブレーキが利かないニュートラルの状態だったとみられ、現場の約100メートル手前の右カーブでフットブレーキを踏んでいたものの、大きな減速がないまま時速96キロでガードレールに激突した。ギアなどの操作を誤り、車体を制御できなかったとみられる。
 運転手は2015年12月の入社前、主に小型や中型バスを運転。入社面接で「大型バスは苦手」としていたが、会社が実施した研修は長野のスキー場まで運転させた1回のみで、同じ日の帰りは実務として客を乗せて運転させた。
 当時の運行管理者は「仕事の量が多かったので、危ないと思ったが(十分な)研修をしないで乗せてしまった」と話していた。
 県警は事故車両を検証し、運行記録計(タコグラフ)や現場付近に設置された国土交通省の監視カメラの映像を分析。運転手の技能や会社側の指導の経緯を裏付けるため、社長らのほか元同僚らからも幅広く聴取してきた。必要な事情聴取は既に終えたという。
 事故は昨年1月15日午前1時55分ごろ、軽井沢町の国道18号碓氷バイパスの入山峠付近で発生。バスはガードレールをなぎ倒して道路脇に転落、大学生13人と運転手ら乗員2人の計15人が死亡し、26人が重軽傷を負った。〔共同〕


朝日新聞 2017年1月14日05時00分
軽井沢バス事故、書類送検へ 社長・運行管理者 業過致死傷容疑
マニュアル車のギアとエンジンブレーキのしくみ
 長野県軽井沢町で昨年1月、乗客・乗員15人が死亡したバス事故で、長野県警が事故原因を速度の出し過ぎによる運転ミスと断定したことが、捜査関係者への取材でわかった。県警は、バス会社の「イーエスピー」(東京都羽村市)の運行管理に不備があった疑いがあるとして、社長と当時の運行管理者を業務上過失致死傷容疑で書類送検する方針だ。
 ■長野県警、原因「運転ミス」断定
 事故から15日で1年となる。県警は、社長と当時の運行管理者が土屋広運転手(当時65)の運転技術に未熟な点があることを認識しながら、十分な指導を怠った結果、事故を招いたとみている。死亡した土屋運転手も、自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで容疑者死亡のまま書類送検する。
 捜査関係者によると、崖下に転落する直前の速度は制限速度の2倍近い時速96キロだった。県警は、車体の検証や走行実験などで事故にいたる経過を捜査。その結果、バスが下り坂に入ったところで、速度をあげていったことが判明。エンジンブレーキが利きにくい高速用のギアで走行したため、速度超過の状態に陥ったと判断した。
 下り坂で速度を出し過ぎたため、ギアを低速用に入れられず、エンジンブレーキやその働きを補助する排気ブレーキが利かない「ニュートラル」の状態になった。事故直前にブレーキを踏んだ形跡があったが、十分減速できなかった、との見方を固めた。
 土屋運転手は2015年12月、イーエスピーの採用面接で「長距離の経験がほとんどなく、大型バスの運転に不慣れだ」と不安を訴えていた。入社後、事故を起こすまでに走行訓練をしたのは1回だけだった。
 ◆キーワード
 <スキーツアーバス転落事故> 2016年1月15日午前1時55分ごろ、長野県軽井沢町軽井沢の国道18号(碓氷〈うすい〉バイパス)の入山峠付近の下り坂で、スキーツアーの大型バス(乗客・乗員41人)が対向車線を横切り、ガードレールを押し倒して道路脇の崖下に転落した。19~22歳の大学生13人と運転手2人の計15人が死亡。26人が重軽傷を負った。バス会社や仲介業者の安全軽視の実態が次々と明らかになり、国がバス会社の事業許可を更新制にするなど様々な対策を打ち出すきっかけになった。


中日新聞 2017年1月14日 08時57分
バス、加速試みギア入らず 軽井沢事故、社長ら書類送検へ
 長野県軽井沢町で昨年1月15日に大学生ら15人が死亡したスキーツアーバス転落事故で、死亡した運転手が手前の下り坂で加速するために変速機(ギア)を高速側に操作しようとして失敗し、暴走につながった可能性が高いことが、捜査関係者への取材で分かった。事故はあす、発生から1年を迎える。
 死亡した土屋広運転手=当時(65)=が客を乗せて峠道を走るのはその日が初めてだったことも判明。長野県警は、採用時に「大型バスの運転は苦手」と説明していた土屋運転手に十分な訓練をしなかったことが事故につながったとみて、業務上過失致死傷の疑いでバス運行会社イーエスピー(東京)の社長(55)と当時の運行責任の社員(48)を2月にも書類送検する方針。
 事故を起こした大型バスは、その段速に合ったエンジン回転数でないとギアが入らず、ニュートラルになる仕組み。県警はバス内の機器を解析した結果などから、土屋運転手は上り坂を上り切って下り坂に入ったところで速度を上げようと、現場の手前700メートル付近でギアを高速側に操作したと判断。回転数が合わず切り替えに失敗し、ニュートラルでエンジンブレーキの利かない状態で暴走したとみている。
 事故は昨年1月15日午前1時55分ごろ、国道18号碓氷バイパスで発生。カーブの続く下り坂で土屋運転手がフットブレーキを10分踏み込まなかったと同時に、ギアを入れ直せないまま左カーブを曲がりきれず、時速96キロでガードレールを倒して道路脇へ転落。大学生ら15人が死亡し、26人が重軽傷を負った。土屋運転手は事故1カ月前に採用されたばかりで、大型バスの運転は事故の日が4回目。急な坂道を走るのは2回目で、客を乗せた峠道は初めてだった。
(中日新聞)


産経ニュース 2017.1.14 00:10
【軽井沢スキーバス転落事故】
バス運行会社社長ら書類送検へ 年度内にも 業務上過失致死傷容疑
スキーバス事故から1年がたつのを前に、日本バス協会は13日、皇居外苑(東京都千代田区)の駐車場で貸し切りバスの街頭指導を行った(納冨康撮影)
 昨年1月、15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーバス転落事故で、重大な事故が起きる可能性を予見しながら、大型バスに不慣れな土屋広運転手=当時(65)=に運転を担当させたとして、長野県警が業務上過失致死傷容疑で、バス運行会社「イーエスピー」(東京都羽村市)社長ら2人を年度内にも書類送検する方針を固めたことが13日、捜査関係者への取材で分かった。
 事故は15日で発生から1年。県警は事故原因について車体の不具合の可能性は低く、土屋運転手が下り坂でバスを制御できなくなり、カーブを曲がり切れず転落したと判断した。
 事故は平成28年1月15日午前1時55分ごろ、軽井沢町の国道18号碓氷バイパス入山峠付近で発生。長野方面に向けて走行中の乗員・乗客41人を乗せた大型観光バスがガードレールを突き破り、約3メートル下の道路脇に転落した。乗客の大学生13人と運転手2人が死亡、26人が重軽傷を負った。
 県警はこれまでの捜査で、事故車両の運行記録計(タコグラフ)の解析や同じ型のバスの走行実験などを実施。転落現場の約100メートル手前でフットブレーキが踏まれていたものの、転落直前には制限速度の時速50キロを大きく上回る96キロに達していたことが分かった。
車両の検証では、ブレーキなどの主要装置に異常はなかった。
 土屋運転手は27年12月の同社の採用面接で、「大型バスの運転は苦手」と説明したが、同社が行った実車訓練は1回だけだったという。県警は、同社がずさんな運行管理を行ったとして社長と運行管理者の2人を書類送検する方針。土屋運転手についても自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で、容疑者死亡のまま書類送検する。

----------------------
時事通信(2017/01/14-14:57)
軽井沢バス転落事故
 軽井沢バス転落事故 2016年1月15日午前1時55分ごろ、長野県軽井沢町の国道18号碓氷バイパスの下り坂カーブで、スキーツアーのバスが崖下に転落。乗客の大学生13人と運転手2人(交代要員を含む)が死亡、26人が重軽傷を負った。事故後、バスを運行していた会社への国土交通省の監査で運行管理者の虚偽の届け出や運転者の適性診断未受診などの法令違反が判明。被害者遺族の会は国などに事故の再発防止を要請した。16年12月、貸し切りバス事業者の罰則強化や事業許可の更新制などを柱にした改正道路運送法が成立した。
ページのトップへ戻る



日本経済新聞 朝刊2017/1/14 2:30
バスの安全対策 道半ば 軽井沢事故あす1年  監査で7割なお違反


 15人が死亡、26人が重軽傷を負った長野県軽井沢町のスキーバス転落事故は15日で発生から1年を迎える。事故後、国やバス運行会社は安全規制の強化や運転手の体調管理徹底といった再発防止策を取ったが、法令違反を犯す悪質な会社が後を絶たない。事故の背景の一つとも指摘された運転手の人手不足などの課題も解決できていない。
 「フーッ」。朝の点呼前、男性運転手がスマートフォン(スマホ)につないだ吹き口に息を吹きかけると、スマホの画面に顔写真とアルコール濃度が瞬時に表示される。
 帝産観光バス(東京・品川)は昨年6月、新たな呼気検査を導入した。呼気検査は以前から義務付けられていたが、身代わりによるすり抜けが相次いだ。新たな検査では事務所のパソコンに顔写真と運転手名、検査場所などが送られるため、身代わりを防げるという。
 「利用者の視線が厳しくなった。安全への姿勢を明確にしなければ生き残れない」。同社の大山聡総務部長は危機感を隠さない。昨年末までに全車両約280台にドライブレコーダーを導入、紙に記録していた運転手の勤務状況も電子化した。
 日本バス協会(東京・千代田)がバス会社の安全性を評価する「セーフティバス」制度で、2016年度に認定を受けた会社は12月までに281社と15年度全体より約6割増えている。国土交通省は事故後、旅行会社に対し、パンフレットに運行を担うバス会社を明記するよう義務化。同協会の梶原景博理事長は「旅行会社も認定バス会社を使うようになってきた」と話す。
 ただ業界の取り組みは道半ばだ。事故後の昨年春、国交省が過去に法令に違反した貸し切りバス会社310社を監査すると、約7割で道路運送法違反などが見つかった。
 運転手の不足も深刻。国交省の16年の調査では全国約400の貸し切りバス会社の約8割が「不足している」と答えた。軽井沢事故の運転手は大型バスの運転経験がほとんどなかった。「規制緩和でバス会社が増え、10年以上前なら採用しない水準の運転手を採っている」(旅行業界関係者)
 旅行会社とバス会社を仲介する「ランドオペレーター」の規制も課題だ。軽井沢事故では旅行会社の依頼でランオペがバスを手配し、バス会社は大幅な法定運賃割れの額で契約していた。観光庁によるとランオペは全国に少なくとも864社あるが、詳しい実態は不明。同庁は旅行業法を改正、登録制とする方針だ。
 遺族会の田原義則代表(51)は「国交省が打ち出した対策にも未実施のものがあり、現場に浸透するのか見守る必要がある。悲惨な事故を起こすバスが存在しない世の中にしたい」としている。


信濃毎日新聞(2017年1月14日)
軽井沢バス事故1年 峠越えすぐ異常走行か 目立つ減速の記録なし 
バス事故から1年を迎える国道18号碓氷バイパスの現場。花束が手向けられていた=13日午後1時6分、軽井沢町
 北佐久郡軽井沢町でスキーツアーの大学生ら15人が死亡したバス転落事故で、事故を起こしたバスが国道18号碓氷バイパスの入山峠(群馬・長野県境)を越えてから間もなく異常な走行状態に陥った可能性が高いことが13日、捜査関係者への取材で分かった。速度などを記録した運行記録計(タコグラフ)を解析した結果、目立つ減速の記録がなかった。
 同峠は現場から約1キロ手前。付近に設置された国土交通省の道路監視用カメラでは、通過したバスに異常はなかった。解析結果では、下り坂でスピードを上げ続け、転落直前に制限速度(時速50キロ)のほぼ2倍の時速96キロに達したことが判明した。
 現場の約250メートル手前のカメラ映像は、ブレーキランプを点灯させて高速で通過するバスを記録しており、運転手がフットブレーキを使ったが減速できなかった状況がうかがえる。ギアが入っていないニュートラルの状態で、エンジンブレーキも利かなかったとみられている。
 軽井沢署の捜査本部は、バスを運転していて死亡した土屋広運転手=当時(65)=が、下り坂に入ってからギアチェンジの操作を誤るなどして、制御できない状態になったとみて捜査している。
 事故は昨年1月15日午前1時55分ごろに発生した。緩やかな左カーブでバスが対向車線にはみ出し、ガードレールを押し倒して崖下に転落、大学生13人と運転手2人が死亡、26人が重軽傷を負った。
 バス会社が、旅行会社から国基準の下限を実質的に下回る運賃で受注し、乗員が無断でルートを一般道に変更。犠牲者の遺族らが再発防止策を求め、国が貸し切りバス業者の規制を強化してきた。
 発生から1年を迎える15日、国土交通省や町、県内の交通安全協会の関係者らが慰霊のために現場を訪れる。


読売新聞 2017年01月14日 07時01分
大型バス特有のレバー誤操作か…軽井沢バス事故
 乗客乗員15人が死亡、26人が重軽傷を負った長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故で、死亡した男性運転手(当時65歳)が大型バス特有の変速ギア「フィンガーシフト」のレバー操作を誤った可能性が高いことが捜査関係者への取材でわかった。
 県警は今年度内をめどに、運転手を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で、バス運行会社「イーエスピー」(東京)の元運行管理者(48)を業務上過失致死傷容疑で書類送検する方針。
 事故は、2016年1月15日午前1時55分頃、軽井沢町の国道18号で発生。スキーツアー客を乗せた大型バスが対向車線にはみ出し、道路右側のガードレールに衝突、崖下に転落した。県警の調べでは、バスは下り坂で加速を続け、転落直前には時速96キロに達していた。
ページのトップへ戻る



読売新聞 2017年01月13日 08時39分
国交省、バス監査官50人増へ…軽井沢事故受け


 国土交通省は来年度、バス事業者などへの監査を担う監査官を現行より50人以上増員し、約420人態勢とする方針を固めた。
 乗客の学生ら15人が死亡した昨年1月の長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故を受けた措置で、過去最大規模の増員となる。
 事故を起こしたバス運行会社「イーエスピー」(東京都)は、前年に受けた監査で運転手の健康管理などに関する違反が発覚し、是正を求められていた。だが、事故後の特別監査で多数の法令違反が見つかり、監査の形骸化が指摘されていた。
 監査官の人数(今年度366人)は、5年前の2011年度(306人)から徐々に増えてきたとはいえ、トラックやタクシー会社も担当しているため、全国に約4500ある貸し切りバスの事業者をきめ細かく監査するのは難しいのが現状。国交省によると、事故前の14年度に抜き打ち監査を行ったバス事業者は約480で、全事業者の約1割にとどまっていた。
ページのトップへ戻る



NHK 1月13日 21時30分
軽井沢バス事故後も下限下回る運賃での運行依頼続く


乗客乗員15人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故から1年となるのに合わせ、NHKが県内のバス事業者にアンケートをしたところ、「旅行会社などから、国の基準の運賃の下限を下回る価格で運行を求められたことがある」と回答した事業者が35%に上り、事故後も下限を下回る金額で運行するよう求められるケースがあることがわかりました。
軽井沢町の去年のバス事故では、国土交通省が過当な競争で安全が脅かされないよう、走行する時間や距離に応じて運賃の上限と下限を定め、この範囲を守るよう指導していたにもかかわらず、バスの運行会社は、運賃の最低基準のおよそ26万円を大幅に下回る19万円で受注していました。
 NHKでは、事故から15日で1年となるのに合わせ、事故後のバスの運賃の実態などを把握するため、県内のバス事業者100社にアンケートを行い、43社から回答を得ました。
 それによりますと、「旅行会社などから運賃の下限を下回る価格で運行を求められた事がある」と回答した事業者が35%、「ない」と答えた事業者は65%で、事故後も下限を下回る安い金額で運行するよう求められるケースがあることがわかりました。
 交通政策が専門で、バス事業に詳しい名古屋大学の加藤博和准教授は「バス会社のほうが旅行会社より立場が弱いため必要な運賃を払うことが安全確保につながるという意識を高める必要がある」と話しています。

ページのトップへ戻る
**************************



しんぶん赤旗 2017年1月12日(木)
主張:軽井沢バス事故1年 悲劇繰り返さぬ抜本策強めよ


 乗客乗員15人が死亡、26人が重軽傷を負った長野県軽井沢町のスキーバス事故から15日で1年です。前日夜に都内を出発し、長野県内のスキー場に向かっていたバスが道路脇のガードレールを突き破って転落し、大破―。死亡した乗客13人は全員大学生でした。尊い命が失われた現場近くに設けられた献花台には犠牲者を悼む人が絶えないといいます。悲劇を繰り返さないため、安全最優先の抜本対策の強化が急務となっています。
“極限の過当競争”の中で
 この事故で大問題になったのは、需要と供給を法律でコントロールする「需給調整」の「規制緩和」がバス業界で進められてきたことです。事業許可のチェックを事前から事後にしたことなどがダンピング競争を生み、法令違反をしないと競争に勝てない、受注できないような事態まで招き、「悪質業者」をまん延させました。
 貸し切りバス事業を免許制から許可制にした2000年の法改定により、それまで2000社程度だった事業者は15年度には2倍以上の4500社以上に急増しました。一方の輸送人員は1・2倍ほどしか増えず、限られた需要を多くの事業者が奪い合う“極限の過当競争”となり、届け出た運賃の下限をさらに下回る運賃で仕事を請け負うツアーが後を絶たない状況を引き起こしました。
 労働分野の規制緩和推進も大きな要因となりました。軽井沢事故の運転手は非正規の不安定雇用で、大型バスの運転経験も乏しいままでした。事業者に義務付けられた運転手の安全管理がなおざりにされていたことは重大です。
 浮かび上がるのは、同業界の過酷な長時間労働です。国土交通省のバス運転手勤務実態調査(14年)では、1日の平均的な拘束時間(ワンマン業務の場合)は12~13時間が最多の20・6%と深刻な状況でした。厚生労働省の自動車運転者の労働時間の基準は「過労死ライン」とされる月80時間を大幅に上回る残業まで可能としています。これでは労働者の命も乗客の安全も守れません。残業上限の基準などの抜本的見直しが急がれます。
 軽井沢事故を受け、政府は昨年の国会に(1)5年ごとの更新制導入(「安全投資計画」などの作成をバス事業者に義務付け)(2)輸送の安全確保命令に従わない事業者への罰則強化などを内容とする道路運送法改正案を提出、同改定法は全会一致で成立しました。日本共産党は「法令違反への抑止力がどの程度向上するか、厳しく監視する必要がある」と表明しました。政府や業界の真剣な対応が求められます。
 旅行会社が低運賃や無理な運行をバス会社に押し付ける“買いたたき”の根絶は不可欠です。旅行会社の発注者の責任を明確化し、法令による監督指導と罰則を強化することは待ったなしです。
「規制緩和」から転換を 
 軽井沢事故で娘を奪われた遺族は、“過度な利益の追求、安全の軽視など社会的問題、ひずみによって発生した”と悔しさをにじませました。27人死傷の大阪府吹田市の事故(07年)、46人死傷の群馬県内の関越道事故(12年)など重大なバス事故発生のたび、政府は「再発防止」を強調してきました。悲惨な事故をこれ以上起こさないために、痛苦の教訓を踏まえ、安全を置き去りにした「規制緩和」路線からの転換こそ必要です。
--------------------------
ページのトップへ戻る



しんぶん赤旗 2017年1月12日(木)
軽井沢バス転落事故から1年 運行会社の乗務記録入手 
長時間・深夜… 過酷勤務まざまざ


 大学生ら15人が死亡した長野県軽井沢町でのバス転落事故から15日で1年となります。繰り返されるバス事故の背景には、運転手の低賃金と長時間労働が指摘されています。国土交通省がバス運行会社に行った特別監査の資料からは、こうした実態が浮き彫りとなっています。
 (矢野 昌弘)
(写真)日帰りバスツアーの乗務記録。出庫から入庫まで14時間を1人で運転していました
 事故を起こしたバス運行会社「イーエスピー」(東京都羽村市)は昨年2月、国交省から貸し切りバスの事業許可の取り消し処分(2年間)を受けました。
 事故当日に国交省がイー社に行った特別監査では、運転手が過労状態での乗務、点検や適性診断の未実施、虚偽の報告や記録の不備など、33件の違反が見つかりました。
 本紙が情報公開請求で入手した特別監査の記録では、同社の長時間運転の一端が見えてきました。
 山梨県に行く日帰りバスツアーの乗務記録では、運転士1人が14時間の乗務をこなしていました。
 午前7時すぎに車庫を出発し、神奈川県相模原市の橋本駅で乗客を乗せ、山梨県内を周り、午後8時すぎに橋本駅へ。車庫に戻ってきたのは午後9時20分となっていました。
 到着後の清掃や通勤時間などを含めると、16時間に及ぶ長時間労働だったとみられます。
 深夜に東京都内を出発し、翌日夜に帰ってくる「夜行日帰り」のスキーツアーでは、2人体制ではありますが、深夜運転の過酷さがにじみます。
 前日の午後4時に新宿を出て、翌朝6時すぎにスキー場に到着。その日の午後4時すぎには、乗客を乗せて出発。午後11時ごろに車庫に戻っていました。
 こうした実態は、国交省が義務づけ拘束時間は1日原則13時間まで、休息期間は1日継続8時間以上などとした「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」にも反するものです。
 また、この基準そのものが「過労死ライン」に該当する長時間労働を容認するものとして、改善を求める声が強まっています。
ページのトップへ戻る

********************************

毎日新聞2017年1月13日 23時00分
国交省:新宿で貸し切りバス監査…事故1年を前に抜き打ち
 長野県軽井沢町のスキーバス転落事故から15日で1年となるのを前に、国土交通省は13日夜、運行直前の貸し切りバスへの抜き打ち監査を、東京・新宿の大型バス駐車場で実施した。
 関東運輸局の監査官が、出発準備中のバスに乗り込み、運行指示書があるかどうかや車検が切れていないかなどを確認。
 監査は通常、監査官が会社へ出向いて実施するが、国交省は転落事故以降、運転手から話を聴いて実態を把握するため、運行直前のバスへの抜き打ち監査を強化している。2014年度は抜き打ちは139件だったが、15年度は371件に増えた。(共同)

日本経済新聞 2017/1/14付
都内のバスに抜き打ち監査 国交省
 軽井沢のスキーバス事故から1年になるのを前に、国土交通省は13日夜、東京・新宿のバス駐車場近くの路上で運行直前の貸し切りバスを抜き打ち監査した。監査官16人がバスに乗り込み、運転手の健康状態や法令違反の有無を確認した。


運行直前の貸し切りバスへの抜き打ち監査をする監査官ら(13日、東京都新宿区)
 監査は午後9時すぎから、深夜の出発準備をしていた12台を対象に約1時間半行った。携行が義務づけられている「運行指示書」の有無や、一定の運転距離・時間を超える場合に代わりの運転手を配置しているかなどを調べた。その結果、道路運送法に違反する不備などはなかったという。
 同省はバスの抜き打ち監査を2014年度に139件、15年度には371件実施。16年12月からは重大な違反があれば、直ちに運行をやめさせるようにするなど対応を強化している。

***********************

毎日新聞2017年1月3日 07時00分(最終更新 1月3日 08時01分)
軽井沢バス事故:立件へ 来月下旬、社長ら3人書類送検
 昨年1月に15人が死亡した長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故で、死亡した土屋広運転手(当時65歳)にバス運行会社が不慣れなまま運転させていた疑いが強まり、県警は来月下旬、社長ら2人を業務上過失致死傷容疑で長野地検に書類送検する方針を固めた。土屋運転手にも運転ミスがあったとして、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)容疑で同時に書類送検する。
 バスを運行していたのは東京都羽村市の「イーエスピー」で、捜査関係者によると立件するのは社長(55)と運行管理者だった元社員(48)の2人。
 土屋運転手は2015年12月の採用面接で「大型バスの経験は少ない」などと話していた。しかし2人はツアーバスのような大型車の運転技術が十分か確認せず、実車訓練も1回で済ませ、事故が起きる可能性を予見できたのに乗務させた疑いが持たれている。
 バス主要装置に異常は確認されておらず、事故では急な下り坂を加速し、崖下に転落する直前は制限速度50キロを上回る96キロ、ギアはエンジンブレーキが利かないニュートラルだったと分かっている。実証実験では、高速でクラッチ操作を誤るとニュートラルになることなどが判明。県警は操作に熟達していれば事故を回避できた可能性が高いとみている。
 事故は昨年1月15日未明、軽井沢町の国道18号「碓氷(うすい)バイパス」で、乗客・乗員計41人が乗ったバスが対向車線側の崖下に転落。乗客の大学生13人と運転手2人が死亡、26人が重軽傷を負った。【安元久美子、川辺和将】

///////////////////////////////////////////////

関連記事

テーマ : 政治・時事問題
ジャンル : 政治・経済

tag : 軽井沢スキーバス事故 悲劇 自動車運転処罰法違反 過失致死傷 国土交通省

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

プロフィール

ajimu-ra

Author:ajimu-ra

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最近の記事
リンク
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ(タブ)
RSSフィード
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
カテゴリー
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
FC2ブログランキング
↓↓クリックお願いします↓↓

FC2Blog Ranking

ブログ内検索
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

フリーエリア
blogram投票ボタン