2017-03-10(Fri)

森友学園問題 (5) 口利きの疑いが強まった

口利き」の全容解明を   「政治家関与なし」本当か 異例手続きの全容示せ

<各紙社説・主張・論説>
北海道新聞)森友学園問題 「口利き」の全容解明を(3/4)
秋田魁新報)森友学園問題 政界との関係解明せよ(3/4)
新潟日報)森友学園問題 「政治介入」の疑惑解明を(3/4)
西日本新聞)「森友学園」疑惑 「政治力」は関与したのか(3/4)

福井新聞)森友学園問題 「政治家関与なし」本当か(3/4)
山陰中央新報) 森友学園問題/売買交渉の全容を示せ(3/4)
徳島新聞)森友学園 口利きの疑いが強まった (3/4)
南日本新聞)[森友学園問題] 異例手続きの全容示せ(3/4)





以下引用



北海道新聞 2017/03/04 08:55
社説:森友学園問題 「口利き」の全容解明を


 政治家の「口利き」で、国民の財産が不当に安く売却されたという疑念が拭えない。徹底して解明するのが政治の責務だ。
 学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐり、自民党の鴻池祥肇(こうのいけよしただ)元防災担当相の事務所が、学園から国に対する陳情を仲介していた実態が明らかになった。
 学園側も接触を認めた上で、鴻池氏に「入院見舞いとして商品券を渡そうとした」という。政治家の力を頼り、購入を有利に運ぼうとしたとみるのが自然だろう。
 財務省は国会で、売却の経緯について記録が残っていないと説明してきた。ならば学園の理事長ら当事者の話を聞くしかない。国会への参考人招致が不可欠だ。
 だが自民党は応じようとしていない。疑念の払拭(ふっしょく)へ、安倍晋三首相が指導力を発揮するべきだ。
 森友学園の籠池泰典(かごいけやすのり)理事長と鴻池氏側との交渉を記録した文書には、学園側が官僚や政治家への接近を図った経緯が記されていた。
 学園側は2013年から鴻池氏の事務所を訪問し、用地購入前の借地を主張。認可を得るため「政治力で早く結論が得られるようにしてほしい」と要望し、賃料や売却額の引き下げを求め続けた。
 結局、年間2730万円の賃料で賃貸契約が結ばれた。「土地評価額の2~3%」という学園の希望に沿う額だ。売却額は評価額9億5600万円から86%減額され、1億3400万円となった。
 この間、14年春には籠池理事長らが鴻池氏の事務所を訪れ、紙包みを差し出したという。鴻池氏は「金かこんにゃくかは知らんが、投げ返した」と説明する。
 その経緯にはなお疑問も残る。鴻池氏に詳しい釈明を求めるとともに、ほかの政治家の関与はなかったか、国会で究明が必要だ。
 ところが菅義偉官房長官は、参考人招致について「違法性のない事案に関わる審査は慎重にやるべきだ」と消極姿勢を示した。
 一方、首相は政府としての調査に関し「会計検査院が審査する。それが最大限」と答えるにとどまった。究明への姿勢が見えない。
 しかしこの問題では、首相の妻昭恵さんが開設予定の小学校の名誉校長を務めていた経緯がある。
 首相は私人としての活動と説明するが、昭恵さんには政府の専属職員が付き、学園に招かれて講演した際も同行していたという。
 たとえ法的な問題は免れたとしても、道義的な責任を否定しきれるのだろうか。安倍政権として国民の疑問を解消してほしい。
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秋田魁新報 2017年3月4日 掲載
社説:森友学園問題 政界との関係解明せよ


 大阪市の学校法人「森友学園」が国有地を評価額より大幅に安く取得した問題で、学園の籠池泰典(かごいけやすのり)理事長が鴻池祥肇元防災担当相(参院兵庫県選挙区)の事務所に16回にわたって陳情を重ねていたことが分かった。鴻池氏も秘書も口利きを否定している。
 だが、鴻池事務所の面談記録からは、国が当初「購入のみ」としていた土地が賃借できるようになるなど、籠池氏の要望が次々と実現したように見える。記録には「上から政治力で早く結論が得られるようにお願いしたい」などの要請もある。
 土地の払い下げを担当した財務省近畿財務局が、鴻池事務所の介在を政治的圧力と感じたり、他の政治家が関与したりすることはなかったのか。政府が「適正」と繰り返す売買だが、疑惑はますます膨らんでいる。民進党は籠池氏らの参考人招致を求めており、国会は真相究明に努めるべきだ。
 面談による陳情は2013年8月から16年3月に及ぶ。小学校設立に当たり、財務局が当初は購入のみとしていた土地について、籠池氏は「7~8年後の購入でもOKの方向」に変わったと説明。その上で「賃借料を『まけて』もらえるようお願いしたい」と陳情した。
 財務局の賃借決定には大阪府による小学校の設立認可が必要で、その設立認可には賃借決定が必要となったことを受け「ニワトリと卵の話。何とかしてや」と要望。鴻池氏側は財務局が「ニワトリと卵の話ですが、前向きにやっていきますから」と回答したとしている。
 その後も、賃借料や売却額を引き下げるよう具体額を示した要望があり、賃借料は学園の要望に近い年間2730万円に下がった。「15億円を7億~8億円に」と希望した売却額(評価額)は9億5600万円になった。その後、地中からごみが出たため撤去費用を8億1900万円と見積もり、最終的に1億3400万円で売却された。
 籠池氏の要望に沿うように、国の側が次々と譲歩したように見え、あまりに不可解だ。籠池氏は小学校設置認可について、大阪府議に協力を求めていたことも判明している。国有地払い下げと学校設置を巡る一連の問題に関し、国会は関係者を招致するなどして全貌を明らかにする必要がある。
 小学校設置の陰で、政治力を頼りにするような交渉が行われていたとすれば、それは正義や平等を尊重すべき教育機関とは言えないだろう。
 学園が運営する幼稚園では、運動会の宣誓で園児に「安保法制、国会通過良かったです」「安倍首相頑張れ」などと言わせていた。教育基本法は政治的中立を定めており、これは明らかな逸脱だろう。大阪府の教育長は認可判断の先送りを検討する考えを示しており、教育内容が適切かどうかについても検証してもらいたい。
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新潟日報 2017/03/04
社説:森友学園問題 「政治介入」の疑惑解明を


 疑惑は深まるばかりだ。政治家の不当な介入はなかったのか、政府自らが解明に努めるべきだ。
 大阪府豊中市の国有地を評価額より大幅に安く取得した「森友学園」の籠池泰典理事長が、政治家と活発に接触している実態が鮮明になってきた。
 自民党の鴻池祥肇元防災担当相にたびたび陳情していたほか、政治団体・大阪維新の会の大阪府議にも協力を求めていたことが分かったのである。両氏とも財務省などへの働き掛けを否定している。
 このうち、鴻池氏側とのやりとりは16回に上り、陳情を受けた国への仲介が9回あったという。
 注目したいのは、中には理事長側の陳情内容に沿うような国の対応がみられたことだ。
 売却された国有地は当初、学校建設としては異例の10年間の定期借地契約を締結していた。
 理事長側は鴻池氏の事務所に、国有地を借りて小学校を建設できるよう「政治力で早く結論を得られるようにしてほしい」などと陳情を繰り返した。
 さらに国の賃料の提示額が「高すぎる」と働き掛けを要請し、最終的には賃料が陳情内容に近い額となったのである。
 一方、大阪府議に対しての働き掛けは、学園が4月に開校予定の小学校の設置認可についてだ。
 大阪府の私立学校審議会(私学審)は、14年12月に小学校の認可を保留としていた。
 ところがその直後に理事長が府議を訪れて協力を依頼し、私学審は翌年1月の臨時会合で「認可適当」と答申したのである。
 府議は金銭の授受などを否定し、大阪維新代表の松井一郎大阪府知事も「政治家として普段の陳情」であり、問題はないとの認識を示した。
 しかし大阪維新は府議会最大勢力だ。小学校は2月まで安倍晋三首相の昭恵夫人が名誉校長を務めていた。政治力を利用しようとしたのは明らかではないか。
 籠池理事長は、憲法改正を主張する保守系団体「日本会議」のメンバーで、平沼赳夫元経済産業相ら保守系政治家と人脈を持つ。
 鴻池氏に面会した際には「お見舞いを兼ねて商品券を渡そうとした」が拒否されていたという。
 なりふり構わず政治家や官僚に接近する理事長の姿からは、ほかにも接触していた議員がいるのではと疑わざるを得ない。
 大阪の国有地は、地中のごみ撤去費用など8億円余りが差し引かれ、評価額のわずか14%の1億3400万円で売却された。
 ところが国が見積もったとする時期より約半年前に、財務省などが10億円以上の費用がかかると想定していたメモがあることも分かるなど、不可解な点が多い。
 野党は政治家の口利きや働き掛けがなかったか追及を進めるが、安倍首相は「会計検査院の審査に全面的に対応するのが、政府としてできる最大限だ」と、政府や自民党内の調査に消極的だ。
 国民の抱く疑問に答えるため、与党も理事長らの参考人招致に応じ、疑惑の解明を進める必要があるのではないか。
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西日本新聞 2017年03月04日 10時33分
社説:「森友学園」疑惑 「政治力」は関与したのか


 学校法人「森友学園」(大阪市)が大阪府の国有地を評価額より大幅に安く取得した問題で学園側と政治家の接触が明らかになった。小学校用地の格安取得に政治は関与したのか。政治家の口利きや働き掛けはなかったのか。国会で徹底的に究明すべきだ。
 接触していたのは自民党参院議員の鴻池祥肇(こうのいけよしただ)元防災担当相だ。交渉経過を記録した文書によると、やりとりは2013年8月から16年3月まで16回に及ぶ。鴻池氏の事務所は国に9回も仲介した。
 14年4月には鴻池氏本人が学園の籠池(かごいけ)泰典理事長夫妻と直接面会した。その際、現金入りの可能性もある紙包みを渡されたが、中身を確認しないまま「無礼者」と言って投げ返したという。
 籠池氏の代理人を務める弁護士は「(鴻池氏が)入院したと聞き、お見舞いとして商品券を儀礼の範囲で準備したが、受け取ってもらえなかった」としている。鴻池氏の事務所は財務省近畿財務局に籠池氏を仲介したという。
 森友学園の動きを記録した文書には、学園側の要望が「政治力で早く結論を得られるようにしてほしい」「売却予定額を7億~8億円に」とエスカレートしていく様子が生々しく記載されている。
 鴻池氏側は口利きを否定するが、少なくとも学園側が「政治力」に期待して国会議員に陳情を重ねていた事実は分かった。国会議員の事務所から仲介された官庁が忖度(そんたく)して陳情の趣旨を受け入れることはなかったのか。他にも政治家やその事務所が関与していなかったのか。疑惑は次々に浮かぶ。
 安倍晋三首相は「独立した会計検査院がしっかり審査すべきだ」と述べるにとどまり、政治家も含めた本格的な調査には及び腰だ。会計検査院は確かに内閣から独立した憲法上の機関だが、税金の無駄遣いをチェックするのが仕事である。政治家の口利きなど政官癒着の有無を調べるとすれば、ここは国会の出番だろう。
 野党は籠池氏ら6人の参考人招致を要求している。疑惑解明へ国会こそ動くべきだ。
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福井新聞 (2017年3月4日午前7時30分)
 【論説】森友学園問題 「政治家関与なし」本当か


大阪市の学校法人「森友学園」の小学校用地に国有地が格安で売却された問題は、疑念が深まる一方だ。政治家への働き掛けが頻繁にあり、安倍晋三首相夫妻との関係も疑問視されている。本当に「政治家の関与は一切ない」(財務省)のか。関係者を国会招致し、不可解な取引の背景を含め全容を解明すべきだ。
 まずは売却額問題。8770平方メートルの敷地は不動産鑑定士の評価額で9億5600万円だが、売却額はわずか1億3400万円。財務省は減額分を地中にあるごみの撤去費と説明する。
 だが、どう算定したか、実際に撤去された量や経費も確認せず済ませている。学園が取得した用地の隣にある国有地9492平方メートルは10年に豊中市へ約14億円で売却された。今回の売買がいかに破格だったかだ。
 国有財産の随意契約について財務省は通達で原則、金額や用途を公表するとしている。しかし当初、学園側の意向で非公表にしていたのは看過できない。
 次に政治家への執拗(しつよう)な働き掛けである。自民党参院議員の鴻池祥肇元防災担当相の事務所が学園側から繰り返し陳情を受けていた。その際作成した「陳情整理報告書」の内容が判明。面談でのやりとりは2013年8月〜16年3月まで16回、国との仲介を合わせ25回にも上っている。
 「上から政治力で早く結論が得られるようにお願いしたい」「土地評価額を低くしてもらいたい」「何とかしてや」などと露骨でなりふり構わぬ陳情攻勢だ。鴻池氏は14年4月に学園の籠池泰典理事長と会い、紙包みを渡されそうになったが、追い返したという。
 鴻池氏は財務省などへの働き掛けを否定するが、結果的に学園側の要望が次々実現した。14年には大阪府議会で最大勢力の大阪維新の会議員にも接触。府の私立学校審議会が小学校認可を保留した直後で、その後私学審は短期間のうちに臨時会合を開き「認可適当」と答申した。「問題ない」では済まされない。
 籠池氏は保守系政治家の間に幅広い人脈を持つとされる。中でも安倍首相との関係だ。昭恵夫人が開校予定の小学校の名誉校長に就任したり、講演依頼にも応じたりしているのは、あまりに無自覚ではないか。
 国会では、学園が運営する幼稚園の運動会で園児に「安倍首相がんばれ、安保法制国会通過よかったです」と宣誓させたり、首相の名前を使い寄付金を集めたりしたことも取り上げられた。どうみても、首相との関係を誇張し交渉を有利に進めようとしたとしか思われない。首相は自民党内の調査に否定的で、会計検査院の検査に委ねた。
 順調な政権運営の中で、突如降って湧いた「学園スキャンダル」だ。首相は野党の追及に声を荒らげては逃げを打つ姿勢が目立つ。自民党の石破茂元幹事長は自身の派閥総会で「野党に言われるまでもなく、政府・与党としてきちんと解明すべきものだ」と指摘した。与党内にさざ波が立ち始めたような気配である。
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山陰中央新報 ('17/03/04)
論説 : 森友学園問題/売買交渉の全容を示せ


 大阪市の学校法人「森友学園」への国有地の格安売却を巡り、自民党参院議員の鴻池祥肇元防災担当相の事務所が学園側からの要望などを記録した「陳情整理報告書」が出てきた。2013年8月~16年3月の計16回にわたる両者の面談内容が書き留めてあり、財務省近畿財務局などに要望を仲介して報告を受けていたこともうかがえる。
 学園側が豊中市の国有地取得を目指していた時期で、「政治力で早く結論を得られるようにお願いしたい」「何とかしてや」などと露骨な要望が並ぶ。鴻池氏はそのさなかの14年4月に森友学園の籠池泰典理事長と会ったことを認めたが、現金が入ったとみられる紙包みを渡されそうになり追い返したと説明した。
 財務省などへの働き掛けは否定。事務所も「要望を伝えただけ」としている。だが現に数々の要望はほぼかなえられ、不動産鑑定士の評価額9億5600万円から8億円余りも値引きするなど異例の売買が実現した。財務局の対応に影響しなかったか、籠池氏が頼りにした政治家は鴻池氏だけかと疑問は尽きない。
 安倍晋三首相は自民党内の調査に否定的で、会計検査院の検査に委ねるとしている。財務省も「政治家の関与は一切ない」と繰り返すが、説得力はない。まず国有地を保有していた国土交通省大阪航空局も含め、当時の担当者から聞き取りをして売買交渉の全容を国民の前に示すべきだ。
 陳情整理報告書の記述が始まった13年8月は学園側が小学校用地として国有地取得に動きだしたころだ。「国有地借地を希望。近畿財務局より、学校の場合は購入のみと回答あり」とある。学園側は借地契約後の購入を目指し、10月に「上からの政治力で早く結論を得られるようにお願いしたい。評価額を低くしてもらいたい」と求めた。
 14年1月になり「賃料と購入額で予算オーバー」と相談。15年1月、財務省から「土地評価額10億。10年間の定期借地で賃料年約4千万円」を提示されたとして「高すぎる。何とか働き掛けてほしい」と訴えている。
 その年5月には学園側の要望通り、近畿財務局との間で借地契約が結ばれ、賃料は年間2730万円だった。16年3月に校舎建設工事で地中からごみが見つかり、学園側は財務省側との面会設定を要望。報告書には、断ったとの記載がある。
 だが直後に籠池氏は財務省理財局幹部らと会い、3カ月後にごみの撤去費8億円余りを差し引いた1億3400万円で売買契約した。財務省は「この段階で売却価格の交渉などの話が生じることはない」とするが、とんとん拍子で話が進んだ感は否めない。
 しかも、ごみの撤去費を算定した大阪航空局は過去にそうした経験がなく、専門業者に委託しなかったのは小学校の開校予定が迫っていたからだという。学園側にとっては至れり尽くせりに思える。
 籠池氏は保守系政治家の間に幅広い人脈を持つといわれ、鴻池事務所の報告書からも分かるように、なりふり構わず自らの目的達成のために動き回っていた。小学校設置認可についても大阪府議に協力を求めていたとされる。会計検査院の検査だけでなく、政治家の関与の有無を含めた全容解明が待たれる。
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徳島新聞 2017年3月4日付
社説:森友学園 口利きの疑いが強まった


 「賃借料を『まけて』もらえるようお願いしたい」「上から政治力で早く結論が得られるようお願いしたい」
 鴻池祥肇元防災担当相の事務所が、学校法人「森友学園」の理事長や国とのやりとりを記した面談記録には、こんな生々しい発言が書かれていた。
 小学校開設を目指す森友学園が、大阪府豊中市の国有地を評価額より大幅に安く取得した背景に、政治家の口利きがあったのではないか。疑惑はますます深まった。
 鴻池氏側は国への不当な働き掛けを否定しているが、不透明な点は少なくない。他の政治家の介入がなかったのかも含め、自民党は徹底的に調査し、事実を解明すべきだ。
 面談記録によると、理事長とのやりとりは2013年8月から16年3月まで16回に上った。浮かび上がったのは、陳情した内容がほぼその通り実現していたことである。
 例えば、理事長は15年1月、財務省近畿財務局から提示された国有地の年約4千万円の賃借料が「高すぎる」とし、「何とか働き掛けてほしい」と求めている。当時、学園側は借地して小学校を建てようとしていた。
 その3カ月後、財務局が再鑑定した結果、賃借料は2730万円と、希望通りの額になった。財務省の局長は「学園側の地盤調査の報告書に基づき、軟弱地盤と判明したため」と説明しているが、適切な鑑定だったのかどうか。
 理事長は、小学校の設置認可についても陳情していた。大阪府の私立学校審議会は14年12月、学園の財務状況への懸念から結論を見送ったが、15年1月に条件付きで「認可適当」とした。そこに政治介入はなかったのか。
 鴻池氏は、14年4月に陳情に訪れた理事長夫妻が現金入りとみられる紙包みを手渡そうとしたので、投げ返したと述べた。公正であるべき行政を政治の力でねじ曲げようとしたのだとすれば、教育者としてあるまじき行為だ。
 府の教育長が設置認可の先送りに言及したのは当然だろう。入・転学を予定する児童が困らないよう、速やかに結論を出してもらいたい。
 面談記録は16年3月で終わっているが、土中のごみの撤去費用を国が8億円余と見積もり、差し引いた土地の売却額が1億3400万円となったのは、その後のことだ。
 巨額の撤去費用など、国の対応には不可解な点が多すぎる。鴻池氏以外に、関わった政治家がいるのではという疑問が湧くのは自然だ。
 財務省は学園側との交渉記録を廃棄したというが、それを理由に隠蔽することは許されない。
 調査の先頭に立つべきなのは、安倍晋三首相だろう。先月まで昭恵夫人が新小学校の名誉校長となり、「安倍晋三記念小学校」名で建設費用の募金も行われていた。
 政治と行政の信用が厳しく問われているのを、首相は忘れないでほしい。
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南日本新聞 (2017/ 3/4 付 )
社説: [森友学園問題] 異例手続きの全容示せ


 疑念は晴れるどころか深まるばかりである。国民共有の財産である国有地が格安で売却された問題に政治家の関与はあったのか。国会は関係者を招致し、解明を急ぐべきだ。
 学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典理事長が国有地取得を巡り、自民党の鴻池祥肇元防災担当相側に陳情を繰り返していたことがわかった。
 鴻池事務所が作った「陳情整理報告書」によると、やりとりは国との仲介を含めて25回に上る。
 鴻池氏は理事長から現金が入ったとみられる紙包みを出され、拒否したと説明した。
 政治家の力を利用しようとする学園側の思惑は鮮明だ。
 売却交渉に当たる財務省近畿財務局などに政治家の不当な圧力が働いたとすれば、大問題である。
 報告書によると、大阪府の国有地が売りに出された約2カ月後の2013年8月、籠池氏側は鴻池氏の事務所に「国有地を借りて小学校を設立したい」と相談した。
 その後、「政治力で早く結論を得られるようにして」「土地価格の評価額を低くしてほしい」など露骨な依頼を重ねている。
 問題は、学園側の要望に添うように交渉が進んでいることだ。
 例えば、15年1月に籠池氏側は「賃料の提示額が高すぎる。何とか働きかけを」と要請した。同年5月に学園と近畿財務局が交わした「貸付合意書」では、陳情内容に近い賃料に下がっている。
 事務所は「要望を伝えただけ」とし、財務省も「政治家の関与は一切ない」と影響を否定する。
 近畿財務局と学園側との交渉や面会の記録は廃棄され、残っていないという。あらためて担当職員から聞き取りを行い、全容を明らかにする必要がある。
 不可解な状況はほかにもある。地中から見つかったごみの撤去費用を、一度も算定経験のない国土交通省大阪航空局が見積もったことだ。大阪府の私立学校審議会は、小学校が設置認可の審査基準を満たしていない状態で「認可適当」と判断していた。
 学園側は大阪府議にも設置認可への協力を求めている。異例づくめの手続きの背景に何があったのか。明らかにされなければならない。
 民進党は籠池理事長らの参考人招致を要求している。
 一方、安倍晋三首相は会計検査院の検査に委ねるとし、自民党内の調査にも否定的だ。だが、それでは国民は納得するまい。
 首相が自身や昭恵夫人の関わりを否定するなら、真相解明を主導してはどうか。
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