2017-03-10(Fri)

森友学園問題 (6) 理事長らの国会招致が必要だ

国会に解明の重い責任  政治家関与の有無を解明せよ  検査院任せは筋違いだ

<各紙社説・主張・論説>
日本経済新聞)理事長らの国会招致が必要だ (3/10)
信濃毎日新聞)森友学園問題 関係者を招致すべきだ(3/10)
読売新聞)森友学園問題 昭恵夫人は言動の重さ自覚を(3/9)
愛媛新聞)疑惑続出の森友学園 真相究明へ関係者の国会招致を(3/9)
朝日新聞)森友学園問題 国会招致が欠かせない(3/8)

東京新聞)森友学園問題 国会に解明の重い責任(3/7)
北海道新聞)森友学園問題 参考人招致を速やかに(3/7)
毎日新聞)森友学園 検査院任せは筋違いだ(3/5)
中国新聞)国有地と政治家 関与の有無を解明せよ(3/5)
琉球新報)森友学園疑惑 解明へ参考人招致を急げ(3/5)





以下引用



日本経済新聞 2017/3/10付
社説:理事長らの国会招致が必要だ


 大阪府豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に評価額より大幅に安く売却された問題で、野党が関係者の国会招致を求めている。連日の審議でも疑問がすべて解消したとはいえない。与党は取引の経緯や政治家の関与の解明に向けて招致に同意すべきだ。
 民進、共産、自由、社民の野党4党は、学園の籠池泰典理事長、当時の財務省理財局長ら6人の参考人招致を要求した。日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)も招致が必要だと発言している。
 一方、与党は「民間人であり慎重な対応が必要だ。違法性は確認されていない」と拒んでいる。
 森友学園は小学校の建設用地として9千平方メートル近い国有地を1億3400万円で購入した。不動産鑑定士の評価額は9億5600万円で、地中のごみ撤去費用として8億円強を減額した。国有地の売却は高い透明性と公平性が求められる。学園と近畿財務局の交渉記録は残っておらず、政府のこれまでの説明では不十分だ。
 まず知りたいのは売却価格を大きく下げる根拠となったごみ撤去費用の算定方法の妥当性だ。国民の大切な財産を、外部の見積もり無しで売却した判断は正しかったのか。学園が国や大阪府に提出した書類で校舎の建築費用が食い違っている問題も明らかになった。
 学園から働きかけを受けた政治家は、自民党の鴻池祥肇参院議員や大阪維新の会の府議のほかに本当にいないのか。学園は「安倍晋三記念小学校」の名称で寄付を募り、首相の昭恵夫人を「名誉校長」として紹介していた。様々な疑惑の真相を究明するのは国会の重要な役割である。
 政府は8日、学園が運営する幼稚園で昭恵夫人が2015年に講演した際に同行した政府職員に関して「私的活動」との国会答弁を「公務だった」と訂正した。首相夫人の行動は公私を問わず注目を集める。権力を利用しようと近づいてくる個人や団体も多く、言動が責任を伴うことへの自覚がどれだけあったのか疑問が残る。
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信濃毎日新聞(2017年3月10日)
社説:森友学園問題 関係者を招致すべきだ


 大阪府豊中市の国有地払い下げを巡り、新たな疑問点が次々に浮かんでいる。
 どんな経緯があったのか、国会で解明する必要がある。自民党は野党が要求する関係者の参考人招致に応じるべきだ。
 評価額9億5600万円の土地が小学校用地として大阪市の学校法人「森友学園」に1億3400万円で売却された。格安となったのは用地内のごみ撤去費用、8億円余りを差し引いたためという。
 政府は、ごみの状況を直接確認していなかったことを参院予算委員会で明らかにしている。「工事関係者からヒアリングし、写真で確認した」というのが国土交通省の説明だ。「値引きありき」ではないかと疑いたくなる。
 購入希望者と行う「見積もり合わせ」をせず、学園側に見積額の提示を求めなかったことも判明した。国が通常、売却額を高くするために行うものだ。財務省は「新たに出てきた地下埋設物の撤去費用を学園自身が短期間に見積もるのは困難と考えた」とする。
 なぜ、こうも異例ずくめの払い下げになったのか。疑問は一向に解消しない。安倍晋三首相は「必ずしも、すとんと、ふに落ちるような説明がされなかったのは事実だ」と述べ、事務方の答弁が不十分だったとの認識を示した。
 問題は答弁の仕方ではない。売却に関わった当事者の口から直接説明を聞けないことだ。
 野党は森友学園理事長や、払い下げの交渉時に財務省の理財局長だった国税庁長官、近畿財務局長だった財務省国際局長らの招致を要求している。自民党は「民間人の招致は慎重でなければならない」などと拒否している。
 学園の小学校設置は大阪府私立学校審議会で「不認可」とされる可能性が強まっている。建設工事を巡り、学園が請負代金7億5600万円とする契約書を府に提出する一方、国交省の補助金申請に23億8464万円と記すなど問題点が発覚したためだ。
 うやむやにはできない。学園側は小学校設置に向け、自民党参院議員の鴻池祥肇元防災担当相らに助力を求めていた。不自然な契約の背景に政治家の不当な働き掛けがなかったか、はっきりさせなくてはならない。
 自民党の二階俊博幹事長は「できるだけ疑問点は少なくし、晴らしていくことが大事だ」と記者会見で述べた。政治への信頼に関わる問題である。疑問を晴らそうと考えるなら、国会に関係者を招致して経緯をただすべきだ。
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読売新聞 2017年03月09日 06時01分
社説:森友学園問題 昭恵夫人は言動の重さ自覚を


 学園理事長の教育者としての資質が問われる事態になりつつある。
 学校法人「森友学園」が大阪府に提出した、豊中市に建設中の小学校の設置認可申請を巡る資料に、事実と異なる点が次々と発覚した。
 資料には、校舎などの建築費に関し、国土交通省への補助金申請書類と異なる金額を記載した契約書が含まれる。府には「7億5600万円」、国交省には「23億8400万円」と報告していた。
 別の金額の契約書も、大阪空港の運営会社に提出された。
 学園側は、建築費の増額分を見込んで申請したというが、より多くの補助金を受け取るために虚偽の契約書を提出したのなら、学校法人としてあるまじき行為だ。
 資料は、愛知県の私立中高一貫校の推薦入学枠を確保したとも記載していた。相手校が「事実無根」と否定すると、ミスを認めた。
 松井一郎府知事は学園側の姿勢に不信感を募らせている。府は申請内容を精査し、設置の不認可も検討する。当然の対応だろう。
 国会で野党は、森友学園の問題で政府を追及している。
 小学校用地の国有地が評価額を8億円余も下回る価格で学園に売却されたことについて、財務省などは、国有地内のゴミ撤去費用を差し引いたと説明する。
 現地調査を踏まえ、公共事業に使用される積算基準に基づき、ゴミの処分量と作業単価から国交省大阪航空局が算出したという。
 膨大な廃棄物が埋まった土地である以上、売却価格の減額は正当であり、政治家の関与はなかった、という見解は理解できる。
 自民党の鴻池祥肇・元防災相は森友学園の籠池泰典理事長から、財務省への働きかけを要請され、謝礼を渡されそうになったことを明らかにした。ただ、仲介については明確に否定している。
 野党は、衆参両院予算委員会での籠池氏の参考人招致を求めているが、狙いはどこにあるのか。
 首相夫人の安倍昭恵氏と森友学園との関係も、国会審議の焦点の一つとなっている。
 昭恵氏は、問題の小学校のホームページに名誉校長として高く評価する挨拶文が掲載された。2014年12月と15年9月には、学園の運営する幼稚園で講演し、政府職員も同行している。
 首相夫人は政府の公式行事や外交活動に参加する機会が多く、その発言の影響力は大きい。単なる「私人」では済まされない。そのことを自覚し、より慎重な振る舞いに努めねばならない。
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愛媛新聞 2017年3月9日(木)
社説:疑惑続出の森友学園 真相究明へ関係者の国会招致


 国有地の格安売却、小学校設置認可申請を巡る虚偽報告、政治家の関与…。大阪市の学校法人「森友学園」を巡って、疑惑が続々と浮上している。学園の籠池泰典理事長をはじめ関係者を速やかに国会招致し、真相を究明しなければならない。
 国会で論戦が続いているが、国有地払い下げを巡る不透明な交渉の経緯はいまだ明確にされていない。この状況下、16日にも大阪府私立学校審議会(私学審)で小学校の設置認可の是非が討議される。疑念が晴らされない限り認可は容認できない。
 認可申請については、学園側の「虚偽」と受け取らざるを得ない報告が次々明らかになっている。校舎と体育館の建築費に関して、認可権を持つ府には7億5600万円、補助金の算定をする国に対しては23億8400万円、さらに関西エアポートからの補助金を申請するに当たって15億5千万円と、それぞれ契約書に記載。いずれも同じ日付で金額が大きく違っており、到底理解できない。
 多額の補助金を受け取るための水増しなら詐欺となり刑事罰を免れまい。府へ安く見積もって提出したのなら、財務状況を健全に見せかけた疑いがあり、教育機関として問題がある。
 愛知県の私立校への推薦入学枠を確保したとの虚偽の報告や教員名簿への公立小男性教員の名前の無断記載、さらに理事長の経歴詐称の可能性も指摘されている。これでは4億円を超える寄付金や、入学予定者が70人以上いるとの報告も信じ難い。安定的に運営できないようなら被害者となるのは児童だ。
 国有地払い下げでは、財務省近畿財務局が地中のごみの撤去費用として8億2千万円を値引きして売却したが、算定根拠は不明。「時間がなかったため」専門業者でなく、土地を保有していた国土交通省大阪航空局が見積もるなど異例の手続きで、財務省は交渉記録を破棄したという。ずさんかつ不自然で、納得できない。
 政治家の関与が疑われている点も見過ごせない。理事長は鴻池祥肇元防災担当相に接触、交渉に便宜を図るよう持ちかけていた。鴻池氏は関与を否定するが、事務所の面談記録などによると土地取引に関する学園の要望が次々実現しており、不可解だ。口利きの有無を、国会は徹底調査しなければならない。
 学園運営の幼稚園では「安倍首相頑張れ」「安保法制国会通過良かったです」と運動会で園児に唱えさせていた。特定政党を支持する活動を禁じる教育基本法に明らかに違反している。
 小学校建設では「安倍晋三記念小学校」の触れ込みで寄付を募り、首相の夫人昭恵さんが名誉校長を務めていた。理事長も首相も鴻池氏も松井一郎府知事も、改憲を主張する保守系団体「日本会議」のメンバー。首相は火の粉を振り払うのに躍起だが、自らの影響下で異常事態が進行している事実は重い。率先して解明に尽くすのが当然だ。
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朝日新聞 2017年3月8日(水)付
社説:森友学園問題 国会招致が欠かせない


 大阪の学校法人「森友学園」による小学校予定地の取得問題で、与党が関係者の国会招致に後ろ向きだ。だが連日の審議でも、財務省などから納得のいく説明があったとはとてもいえない。もはや当事者に直接、事情をただすべき段階だ。
 野党は、学園の籠池(かごいけ)泰典理事長や当時の近畿財務局長らの参考人招致を求めている。
 これに対し菅官房長官は、この問題には「違法性がない」として否定的だ。しかし、当時の記録が廃棄されるなど、違法かどうかを判断できる材料が示されていないのが現実だ。この壁を乗り越え、真相に迫るのが国会の役割ではないか。
 改めて疑問を整理したい。
 国有地の鑑定価格から値引きされた「ごみ撤去費8億円余」の根拠は何なのか。
 09年度の実地調査では、敷地の地下3メートルまでの容積当たりのごみ混入率は平均20・7%だった。だが土地を管理していた国土交通省大阪航空局は独自の算定で47・1%とした。算定は通常、入札で選んだ専門業者に委託する。そうしなかった理由を、国交、財務両省は「開校が迫り、時間がなかったため」というが、あまりに不自然だ。
 売却価格を公表しなかったことや、学園がごみ撤去をしたか国が確認しなかったことなどとあわせ、いつ、誰が、なぜそう決めたのか、証言が不可欠だ。
 政治家の関与の有無も解明が求められる。籠池理事長が自民党の鴻池祥肇(こうのいけよしただ)元防災相の事務所を訪れ、有利な取り計らいをあれこれ頼んでいた様子が、事務所の報告書に残されている。
 また、15年に埋設物を撤去した際、近畿財務局が一緒に出た産廃土をその場に戻すよう業者に指示した、との記録も見つかった。事実なら廃棄物処理法に違反する。「そんな指示はあり得ない」(財務省)という釈明だけで済む話ではない。
 見過ごせないのは、国会の質疑で自民党議員が一連の疑惑を「フェイクニュース」と言い放ったことだ。だが首相も「腑(ふ)に落ちる説明がなされなかった」と認めている。解明に乗りだすこともせず、偽ニュース呼ばわりとは、どういうことか。
 小学校設置をめぐっては、学園が大阪府に報告した内容に、事実と異なる点が次々と見つかっている。愛知県内の中等教育学校に推薦枠があるという話や、校舎の建築費の記載にも虚偽があった疑いが出ている。
 申請に偽りがあるなら、不認可の判断もあり得る。新年度はもう間近だ。府教育庁は速やかに結論を出すべきだ。
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東京新聞 2017年3月7日
【社説】森友学園問題 国会に解明の重い責任


 学校法人「森友学園」への格安での国有地売却は、解明すべき問題点があまりにも多い。会計検査院の検査は当然だが、国会こそ国政調査権を最大限行使すべきだ。与野党ともに、その責任は重い。
 大阪府の松井一郎知事がきのう森友学園が四月開校を目指していた小学校の設置認可判断の先送りに言及した。学園をめぐる問題は国有地売却にとどまらず、運営する幼稚園での政治的中立性を逸脱した教育内容や、小学校新設のための申請関連書類の信ぴょう性にまで及ぶ。このまま開校を認め、国有地の格安売却を既成事実化してはならない。
 自民党の石破茂前地方創生担当相が「非常に奇怪な話」と言うほど、この問題をめぐる闇は深い。
 学園が購入した大阪府豊中市の国有地の評価額は当初、九億五千六百万円だったが、地中から廃棄物が出たとの学園側の申し出を受け、撤去費用などとして八億円余りを差し引き、さらに分割払いとした。異例ずくめである。
 籠池泰典理事長が自民党の鴻池祥肇参院議員と面会して紙包みを渡そうとしたり、鴻池氏の神戸事務所と接触して財務省への働き掛けを求めていたことも分かった。
 国有地売却はいずれも学園側の意向に沿う形で進み、ルールが次々と変更された。管理する財務省独自の判断か、政治的圧力があったのか、謎は深まるばかりだ。
 不可解な経緯はこれだけではない。小学校新設をめぐり、大阪府の審議会は財務面の不安などから認可をいったん保留したが、一カ月後の臨時会で一転、条件付きながら認可適当と答申した。籠池氏がこの間、大阪府議に「小学校の件よろしくお願いします」と要請していたことも明らかになった。
 学園は愛知県蒲郡市の私立「海陽中等教育学校」と推薦入学枠の提供で合意したとの文書も府教育庁に提示したが、同校側は合意や交渉の事実すら否定している。虚偽申請なら、教育にたずさわる者として許されるはずがない。
 籠池氏の国会への参考人招致が必要だが、自民党はなぜ拒むのか。国有地売却で国会議員の関与はあったのか、籠池氏に学校法人運営の資格があるのか、国会の場で徹底的に究明すべきだ。
 夫人が一時、小学校の名誉校長を務め、学園の寄付集めに自分の名前が使われたこともある安倍晋三首相も無関係たり得ない。会計検査院の検査を盾に、国会での調査や籠池氏招致に消極的では、国民の疑念を払拭するには程遠い。
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北海道新聞 2017/03/07 08:50
社説:森友学園問題 参考人招致を速やかに


 国民の疑問は何ら解消していない。与党は関係者の参考人招致にいますぐ応じるべきだ。
 学校法人「森友学園」への国有地売却をめぐり、安倍晋三首相はきのうの参院予算委員会で「必ずしも腑(ふ)に落ちるような説明がなされていなかった」と認めた。
 この問題では、売却額が86%も減額された経緯や、交渉への政治家の関与など疑問が山積するが、政府側はきのうも手続きは適正と繰り返すにとどまった。
 首相は「私は事務方にわかりやすく説明するように申し上げてきた」と釈明した。しかし指示が徹底されていない以上、首相自身の責任を問わざるを得ない。
 まずは招致実現へ、自民党総裁としての指導力を示してほしい。
 政府側と野党側のやりとりは、きのうもすれ違いに終わった。
 政府側は、減額の根拠となった埋設物の撤去費用は「一般的な方法で合理的に算出された」と説明。首相は「ごみ等を撤去する責任を森友側に渡すのだから、ディスカウントは当然」と追認した。
 だが野党側は、埋設物の確認が業者任せで算定が不透明と批判。学園側が用地取得後、埋設物を撤去しておらず、結果的に不当に安く土地を入手したと指摘する。
 仮に法的手続きに瑕疵(かし)がなくとも、8億円を超す減額が正当化されるのか。検証するための交渉文書は既に破棄されたという。ならば学園の籠池泰典(かごいけやすのり)理事長や財務省の担当者に直接ただすしかない。
 首相はきのうの質疑で、妻昭恵さんが小学校の名誉校長を務めていたことについて問われると声を荒らげたが、国民の疑問に丁寧に答える姿勢こそ求められる。
 森友学園は、運営する幼稚園で戦前の教育勅語を園児に暗唱させるなどの教育方針で知られる。
 「安倍首相頑張れ。安保法制国会通過良かったです」と唱和させ、政治的中立を定めた教育基本法に抵触する懸念も指摘される。
 先月の大阪府の私学審議会でも教育内容を疑問視する声が出た。これを受け籠池理事長も「不適切だった」と認めたという。
 さらに、学園側が小学校の児童確保策として府に示した、愛知県の私立中高一貫校が推薦入学枠を提供するとの合意が、架空だったとの疑惑も浮上している。
 大阪府の松井一郎知事がこれを受け今月中の開設認可は難しいとの認識を示したのは妥当だろう。
 新学期まで1カ月しかない。子供たちへの影響を最小限にとどめるため、善後策を急いでほしい。
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毎日新聞2017年3月5日 東京朝刊
社説:森友学園 検査院任せは筋違いだ


 国有地取得を巡る交渉が、大阪の学校法人「森友学園」の要求通りに進んだのはなぜか。
 政治家が関与した疑いがある以上、政府・与党は会計検査院任せにはせず、国政調査権に基づく真相の解明を進めるべきである。
 学園の籠池(かごいけ)泰典理事長が自民党の鴻池祥肇参院議員の事務所に、小学校開校を巡り役所への口利きを依頼していた記録が発覚した。依頼は、2013年8月から昨年3月にかけて15回に上る。
 「政治力で早く結論が得られるように」「賃借料をまけてもらえるようお願いしたい」などと露骨な要求が記されている。そこから浮かび上がるのは、政治家を通じて執拗(しつよう)に利益を得ようとする学園側の姿勢だ。
 実際に、財務省近畿財務局や国土交通省大阪航空局との交渉は理事長の意向に沿う形で進んだ。
 記録によると、財務局は当初、国有地購入による取得しか認めなかったが、理事長が「8年間は借地で、その後購入とできないか」と事務所に要望した結果、売却を前提とした10年間の定期借地契約になった。
 年間約4000万円の賃料提示にも理事長は「高すぎる。何とか働きかけしてほしい」と事務所に求め、年間2730万円に減額された。
 さらに売買契約に切り替えた際も一括払いでなく分割払いとなる。
 理事長の要望に応じて財務局や航空局がルールを次々と変更した経過が見て取れる。財務省は「政治家から不当な働きかけはない」と答弁しているが、判明した事実とは大きく食い違う。
 学園の小学校設立の認可を巡る審議にも不可解な経緯があった。大阪府の審議会は財務面に不安があることなどから認可を保留したが、1カ月後の臨時会では一転して、条件付きながら認可適当と答申した。理事長はこの間、大阪府議に「小学校の件、よろしくお願いします」と要請していた。
 もはや理事長らの参考人招致が不可欠だろう。ところが、政府や自民党は会計検査院を盾に野党の要求を拒んでいる。
 検査院の検査は、売却価格が適正だったかどうかという外形的なチェックにとどまる。交渉過程で不正がなかったかどうかを解明することまでは期待できない。
 安倍晋三首相の昭恵夫人は小学校の名誉校長に就任し、問題発覚後に辞退した。学園の寄付集めには首相の名が一時使われており、首相は全くの第三者ではない。
 首相がもし「利用された」と考えるのであれば、理事長らの国会招致で事実の解明を図ることが自らの利益にもなるのではないか。
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中国新聞 2017/3/5
社説:国有地と政治家 関与の有無を解明せよ


 大阪市の学校法人森友学園への国有地の格安売却を巡り、学園側から政治家への働き掛けが表面化した。自民党の鴻池祥肇参院議員(元防災担当相)のほか、大阪維新の会の大阪府議にも、協力を求めるなどしていたようだ。
 これまで明らかになった範囲では違法性があるとは即断できないが、結果として学園側の要求が次々実現した事実は動かし難い。政治家の関与も疑われる局面になった以上、後ろ向きであってはならない。政府・与党は野党が求める籠池泰典理事長や当時の財務省幹部らの参考人招致に応じ、不透明な土地取引の実態を解明すべきだ。
 この問題では、今月に入って鴻池氏の事務所が記録した「陳情整理報告書」によって学園側からの陳情が明るみに出た。参院予算委員会で共産党の小池晃書記局長が指摘し、鴻池氏自身も記者会見して釈明した。
 報告書には2013年8月から16年3月まで、実に16回にわたる面談内容が書き留められ、「上から政治力で早く結論を得られるようにお願い。土地価格の評価額を低くしてほしい」といった露骨な要求も見える。そのさなかの14年4月に鴻池氏は籠池氏と会ったことを認めたものの、紙包みを渡されそうになって追い返したと説明した。
 財務省近畿財務局などへの働き掛けは否定し「要望を伝えただけ」としている。だが、学園側の要求はほぼ通り、国有地は不動産鑑定士の評価額9億5600万円から8億円余りも値引きする異例の売買が実現した。近畿財務局などが「政治銘柄」として対応したとすれば、納税者の不信感は募るばかりだ。
 学園側は鴻池氏の会見について「捏造(ねつぞう)された文書で、献金や寄付を強要していた事実をもみ消そうとする態度には嫌悪感しか感じない」と反論している。鴻池氏が学園の教育方針に共鳴していた経緯もあり、先日の会見を額面通りには受け取れない。鴻池氏はあらためて釈明する必要があるのではないか。
 さらにきのう、近畿財務局が施工業者との間で、地中の産業廃棄物の撤去に費用をかけられないため、「場内処分」の方法で合意していたことが分かった。
 産廃を搬出する国の予算がなく、当時は借り手だった学園側との紛争も避けたいと判断したようだが、小学校の建設予定地としては考えられない措置だろう。異例ずくめの手続きの一端を象徴しているかのようだ。
 参院予算委は週明けにも、国会法に基づき会計検査院への検査要請を議決する。検査院は既に情報収集を始めているが、国会としても全容解明への姿勢を示したことは評価できよう。
 ただ、検査院は国有地の売却額が適正かどうかを判断するにとどまるのではなかろうか。安倍晋三首相は検査院の検査で済ませたい腹積もりで、自民党の内部調査には消極的である。
 しかし党内の有力者からは「政府・与党として解明すべきだ」という声も出ている。
 「安倍晋三記念小学校」なる校名が一時使われた脇の甘さを省みて疑惑に対処するのが筋だろう。安倍氏の妻昭恵氏が学園経営の幼稚園で講演した折、政府職員が同行したことも明るみに出たが、これで果たして「私人」の活動と言えるのか。この点もいま一度説明すべきだ。
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琉球新報 2017年3月5日 06:02
<社説>森友学園疑惑 解明へ参考人招致を急げ


 大阪府豊中市の国有地売却問題は、政治家側の口添えによって国民の財産が破格の安値で払い下げられた疑惑が濃くなってきた。
 学校法人森友学園(大阪府)が小学校建設用地の格安払い下げを受けた問題で、政治家の関わりが次々と明らかになっている。
 ところが、安倍晋三首相は「政治家の不当な働き掛けはなかった」と言い張り、政府や自民党内の内部調査に否定的な姿勢だ。学園の籠池泰典理事長の要請で講演し、建設中の小学校の名誉校長に就いていた昭恵夫人は辞任した後、沈黙を貫いている。国民の不信感は強まるばかりだ。
 一刻も早く、籠池理事長や売却に関わった国土交通省の担当者や議員らを参考人招致し、真相を徹底究明すべきだ。
 籠池理事長が陳情したのは、自民党の鴻池祥肇参院議員である。2014年4月に議員会館を訪れ、金品が入った紙包みを手渡そうとしたが、鴻池氏は「無礼者と言って投げ返した」と説明している。
 さらに鴻池氏は学園側から受けていた20万円の政治献金を返却するという。だが、国への働き掛けを否定する鴻池氏の説明と事務所側の対応の落差は大きい。
 事務所作成の面談記録には、籠池理事長から「上からの政治力で早く結論が得られるようお願いしたい」などと記されていた。繰り返し陳情を受け、秘書らが国とやりとりを重ねていた。
 疑惑は多い。近畿財務局が小学校用地に充てるには「購入のみ」と通告していたのに、15年5月、売却を前提として特約付きの10年賃貸契約が結ばれた。同年1月には、籠池理事長は事務所に「賃料年4千万円の提示あり。高すぎる。何とか働き掛けてほしい」と連絡し、年2730万円に収まった。
 小学校用地で見つかったごみの除去費用が8億円超に上ると大阪航空局が独自算定したことも前例がない。近畿財務局は鴻池氏側に複数回、経過を報告していた。
 異例ずくめの経緯があり、結果的に次々と学園側の値切り要求が実現している。
 さらに、籠池理事長は政治団体・大阪維新の会の大阪府議にも、小学校の設置認可への協力を求めていたことも明らかになった。
 首相や有力議員の権勢にすがり、値引き攻勢をかけたのが本筋に見える。不自然すぎる国の動きや議員側との金銭のやりとりの有無など、複合疑惑の解明が急務である。
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