2017-03-18(Sat)

森友学園問題 (8) 籠池氏喚問へ

真相究明への一歩に  疑惑解明へ真相を語れ  売却経緯の究明尽くせ

<各紙社説・主張>
朝日新聞)籠池氏喚問へ 真相究明への一歩に (3/18)
読売新聞)籠池氏喚問へ 真実解明して混乱を収拾せよ (3/18)
しんぶん赤旗)「森友」国会招致 首相や与党は何を恐れるのか (3/16)
北海道新聞)「森友」証人喚問 売却経緯の究明尽くせ (3/18)
京都新聞)籠池氏喚問へ  疑惑解明へ真相を語れ (3/18)

神戸新聞)森友学園問題/やはり国会招致が必要だ (3/15)
中国新聞)森友学園の疑惑飛び火 とても幕引きできない (3/15)
山陰中央新報)籠池氏証人喚問/国会の存在意義も問われる (3/18)
愛媛新聞)やまぬ「森友疑惑」 核心解明せず幕引き許されない (3/15)
熊本日日新聞)森友学園問題 多くの疑惑が手付かずだ (3/15)




以下引用



朝日新聞 2017年3月18日(土)付
社説:籠池氏喚問へ 真相究明への一歩に


 学校法人「森友学園」の理事長退任を表明した籠池(かごいけ)泰典氏の証人喚問が、23日に衆参両院の予算委員会で開かれる。
 国有地売却問題が発覚して1カ月余。この間、事実解明が進むどころか、疑惑は拡大の一途をたどってきた。国会証人喚問を、真相究明への一歩にしなければならない。
 自公両党は国民の声に背を向け、籠池氏や財務省幹部らの参考人招致を拒み続けてきた。
 だが、籠池氏が「安倍首相から、昭恵夫人を通じて100万円の寄付を受けた」と、16日に参院予算委員会のメンバーに語ったことで、対応せざるをえなくなったのだろう。事実なら、籠池氏との個人的な関係を否定してきた首相の答弁の信用性も根本から問われよう。
 首相側は全否定している。きのうの衆院外務委員会でも首相は「籠池氏とは一対一で会ったことがなく、多額の寄付を私自身がすることはあり得ない。妻や事務所など、第三者を通じてもない」と言い切った。
 言い分が異なる以上、公の場ではっきりさせるしかない。
 証人喚問で虚偽の陳述をすれば、偽証罪に問われる。籠池氏は発言の重みを認識し、真実を包み隠さず語ってほしい。
 見過ごせないのは、自民党の竹下亘国会対策委員長が「首相に対する侮辱だ」と、喚問に懲罰的な意味合いがあるかのような発言をしたことだ。国会はつるし上げやうっぷん晴らしの場ではない。真実解明という目的をはき違えてはならない。
 そのうえで、籠池氏には尋ねたいことが山ほどある。
 最大の焦点は、政治家の関与はあったのかということだ。
 問題となった国有地は、鑑定価格より約8億円安く売却された。不自然な取引の背景に口利きなどはなかったのか。
 学園が4月開校をめざしていた小学校の名誉校長就任を昭恵氏が引き受けた経緯や、「顧問弁護士だった」と籠池氏がいう稲田防衛相夫妻との関係も十分解明されたとはいえない。
 さらに小学校建築費を巡り、補助金を不正受給していたのではないかと疑われてもいる。傘下の幼稚園での教育勅語の暗唱や、虐待の指摘などについても、問われねばならない。
 大切なのは23日の証人喚問が終わりではないということだ。売却交渉をしていた時期に財務省理財局長だった迫田英典・国税庁長官ら、国会で証言すべき人物はほかにもいる。与野党ともにこの問題を早く終わらせるのではなく、国民が納得するまで真相究明に努めるべきだ。
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読売新聞 2017年03月18日 06時04分
社説:籠池氏喚問へ 真実解明して混乱を収拾せよ


 一民間人の真偽不明の発言に与野党が振り回される茶番劇を、これ以上続けてはなるまい。国会で真実を明らかにし、混乱を収拾すべきだ。
 衆参両院の予算委員会が、学校法人「森友学園」の理事長を退任表明した籠池泰典氏の証人喚問を23日に行うことを決めた。籠池氏は出頭が義務づけられ、虚偽証言をすれば、偽証罪に問われる。
 籠池氏は参院予算委の理事らに対し、開校予定だった小学校の建設を巡り、「安倍首相から昭恵夫人を通じて100万円の寄付を受けた」と語った。2015年9月に昭恵氏が学園の幼稚園で講演した際に受け取ったという。
 首相は17日の衆院外務委員会で「これだけ多額の寄付を私が行うことはあり得ない。妻や事務所を通じてもない」と否定した。昭恵氏の寄付もないと明言した。
 従来の国会答弁でも、「妻も私も、寄付金集めに全く関わっていない」と強調してきた。
 双方の主張は完全に食い違っている。仮に寄付が事実でも、選挙区外のため、違法性はない。だが、籠池氏の発言は首相答弁の信頼性を大きく傷つけるものだ。自民党が「首相に対する侮辱だ」と反発するのは、もっともである。
 与党は当初、国有地売却などに違法性が認められず、籠池氏が私人であることに配慮して、籠池氏の国会招致に否定的だった。
 今回、その方針を転換したうえ、強制力のない参考人招致でなく、証人喚問に同意したのは、籠池氏に事実を語るよう迫り、首相への疑念を払拭する狙いだろう。
 籠池氏は連日、根拠が曖昧で自分勝手な情報を一方的に発信し、騒動を大きくしている。国会審議でも、森友学園問題ばかりに焦点が当たり、内政・外交の重要な議論が後回しになっている。極めて異常な事態で、看過できない。
 籠池氏は従来、「首相、昭恵夫人からしていただいたことは何もない」と繰り返していた。「寄付を受けた」という主張と整合性が取れない。学園の帳簿には記載しなかったのか。証人喚問では、詳細な説明が求められよう。
 森友学園は、金額だけが異なる3通の校舎建築工事契約書を作成し、大阪府、国土交通省などに提出していた。補助金の不正受給を図った疑いが指摘されている。
 国有地が評価額より約8億円安い価格で売却された経緯についても、依然、不明な点が残る。
 証人喚問で籠池氏は、事実関係を誠実に語り、一連の疑惑の解明に協力する責任がある。
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しんぶん赤旗 2017年3月16日(木)
主張:「森友」国会招致 首相や与党は何を恐れるのか


 大阪の学校法人「森友学園」が、大阪府豊中市で格安で払い下げを受けた国有地に小学校を開校しようとしていた問題は、評価額からの大幅な値引きや設置認可をめぐる疑問などさまざまな問題が噴出し、法人側が認可申請を取り下げる事態になりました。疑惑は何一つ解明されていません。国有地を管理する財務省理財局は資料の廃棄を理由に経過説明を尽くさず、安倍晋三首相や自民、公明の与党も籠池泰典理事長の国会招致などに背を向けています。疑惑が残る以上、国会でも府議会でも徹底解明するのは当然です。首相や与党は何を恐れているのか。
稲田氏の虚偽答弁は重大
 稲田朋美防衛相が国会で「森友」との関係を追及され、「法律相談を受けたこともない」などと答弁しながら、かつて裁判に立ち会ったり、献金を受け取ったりしていたことが暴露され、答弁を取り消し陳謝した事態は、疑惑の真相解明が重要であることを浮き彫りにしています。「記憶」だけで、国会で平然とうそをついた稲田氏に閣僚の資格はありません。「森友」との関係を指摘された安倍首相夫妻も道義的責任は明らかです。
 本来譲渡が原則の国有地が最初「森友学園」に貸し付けられ、「森友」が購入を申し出ると不動産鑑定で10億円近い土地が廃棄物が埋まっているからと8億円も値引きされた破格の安値で、しかも10年間の分割払いで払い下げられたなどという問題が、重税に苦しむ国民常識からも認められるはずがありません。理財局は資料は廃棄したと説明を尽くさず、安倍首相もそれを認めているのは、まさに疑惑にほおかむりするものです。
 異常な取引には政治家などの関与が疑われます。現に自民党の鴻池祥肇参院議員はその一端を証言しました。「森友」は幼稚園経営しか経験がなく、資金や体制不足も指摘されていたのに、大阪府が設置を許可しようとした背景にも、国や政治家の関与が言われています。安倍首相や自民、公明の与党は直ちに籠池理事長や当時の近畿財務局関係者らの国会招致に応じ、疑惑に応えるべきです。
 「森友」が木質校舎に補助金を出す国(国土交通省)と校舎の防音工事などを助成する空港運営会社、財務の見通しなどを審査する大阪府へと、3通りの建設費を提出し、一部の補助金は支払われていたという問題は、まさに「補助金詐欺」「助成金詐欺」そのものであり、不正行為です。自民、公明の与党は籠池氏らの国会招致に対し、籠池氏は「民間人」であり、違法が明らかでない以上、慎重にすべきだといいますが、国民の財産である国有地の取引をめぐってこれほどの疑惑が明らかになり、明白な「詐欺」まで疑われているのに、「違法が明らかでない」などと言い張るのは不正をかばうものです。
国民の多数が解明求める
 「森友」問題について各マスメディアが実施した調査では「説明に納得していない75%」(「毎日」)、「国会招致が必要70%」(「朝日」)、「売却価格に納得できない80%」(NHK)など、解明を求める声が圧倒的です。世論を踏みにじる首相や与党の態度は重大です。
 自らの手での調査にも関係者の国会招致にも応じないのなら、安倍政権が疑惑に手を貸しているという疑いと不信がますます強まるのはまちがいありません。
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北海道新聞 2017/03/18 08:50
社説:「森友」証人喚問 売却経緯の究明尽くせ


 学校法人「森友学園」への国有地払い下げ問題で、衆参両院の予算委員会はきのう、籠池泰典(かごいけやすのり)理事長の証人喚問を決めた。
 小学校の建設用地として評価額より格安に売却された経緯や、政治家の関与の有無が焦点となる。
 これに関し籠池氏は、安倍晋三首相夫人の昭恵氏から小学校への寄付金として100万円を受け取ったと主張。首相は国会で全面否定し、説明が食い違っている。
 国民の疑念はさらに募っている。国会はまず23日の喚問で、大幅な減額に至った経緯など、事実関係を徹底追及してほしい。
 気になるのは喚問が籠池氏のみにとどまり、売却を担当した財務省関係者らの参考人招致に、与党側が応じようとしないことだ。
 籠池氏だけでは不十分だ。必要なすべての関係者を招致し、全容を解明するのが国会の責務だ。
 国会での証人喚問は2012年にAIJ投資顧問の年金消失問題で開かれて以来5年ぶりとなる。
 この間、甘利明前経済再生担当相の金銭授受問題などで野党が喚問を求めたが、与党は拒否した。
 今回応じたのは、寄付金をめぐる籠池氏の発言を受けて「総理への侮辱を晴らす」ためだという。
 建設費の異なる複数の契約書がつくられるなど学園側の対応にも疑問が多い。籠池氏の発言の真偽をただすのは、もちろん重要だ。
 だが最大の問題は、国民の財産が評価額より8億円以上も減額された経緯にある。籠池氏のみならず、財務省側にも事情を聴かなければ、疑問は解消できまい。
 中でも当時の財務省理財局長として売却を担当した迫田英典氏はいま国税庁長官だ。政府参考人として早急に出席させてはどうか。
 安倍首相はきのうの衆院外務委員会で「私は寄付を行っておらず、妻個人としても行っていない」と強調。土地の売却や小学校認可への関与を重ねて否定した。
 籠池氏に一方的に振り回された被害者だと主張したいのだろう。
 ただ昭恵氏が、建設予定の小学校の名誉校長を務めていた事実は動かせない。学園での講演には政府職員が公務で同行していた。私人の活動と言い切るのは難しい。
 道義的責任を免れるだろうか。
 首相は先月の答弁で土地売却に関し「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞める」「寄付金集めにも関わっていない」と明言した。
 その重みをあらためて認識し、事態の究明へ、首相自身が指導力を発揮するべきだ。
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[京都新聞 2017年03月18日掲載]
社説:籠池氏喚問へ  疑惑解明へ真相を語れ


 大阪市の学校法人「森友学園」への国有地売却問題をめぐり、衆参両院の予算委員会が、理事長退任意向を示している籠池泰典氏の証人喚問を23日に実施することになった。
 自民党は野党が求める籠池氏らの参考人招致をかたくなに拒んできた。だが、参院予算委の16日の現地視察で籠池氏から「安倍晋三首相から昭恵夫人を通じて100万円の寄付を受けた」との証言が飛び出し、参考人招致より、うそをついた場合に偽証罪に問える証人喚問で真偽を明らかにするしかないと判断したようだ。
 首相はきのうの衆院外務委員会で、自身も昭恵夫人も「寄付を行っていない」と否定した。
 首相はこれまで国会で「私や妻が(国有地売却や学校認可に)関係していたことになれば、首相も国会議員も辞める」と断言。籠池氏との関係についても、「個人的な関係は全くない」と答弁している。
 とはいえ、首相と学園との関係に国民の関心が向かうのは、学園が一時、「安倍晋三小学校」の触れ込みで開校への寄付を募り、昭恵夫人も小学校の名誉校長を務めていた経緯があるなど接点があるからだ。籠池氏の証言が事実なら、国民の疑念は深まらざるをえない。
 証人喚問に臨む籠池氏は、問題の経緯を包み隠さず話し、国民に真実を明らかにする重い責任がある。これまで記者会見はしてもメディア批判などに時間を割き、疑惑の核心を語っていない。
 学園は小学校用地として、評価額より8億円余りも安い1億3400万円で国有地の払い下げを受けた。財務省はごみ撤去費などを差し引いたと説明するが、撤去費の算定などに不可解な部分が残されたままだ。
 最大の関心事は政治家の関与の有無だ。
 籠池氏は誰にも口利きを頼んでいないと話す。だが、少なくとも自民党の鴻池祥肇元防災相側に有利な計らいをあれこれ頼んでいた様子が事務所の報告書に残り、大阪府議らにも設置認可について働きかけをしていたことが判明している。政治家が関わった便宜供与は本当になかったのか、明らかにしてほしい。
 実態の解明には、籠池氏だけでなく、小学校設置への一連の手続きに関わった財務省や大阪府の担当者の参考人招致や証人喚問も欠かせない。疑惑の徹底解明を国会に求めたい。
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神戸新聞 2017/03/15
社説:森友学園問題/やはり国会招致が必要だ


 渦中の理事長が退任の意向を表明したものの、疑惑は一向に解明されない。もどかしさが募るばかりだ。
 大阪市の学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長が会見を開き、大阪府豊中市の旧国有地に小学校を建設する計画について、府への認可申請を取り下げるとともに、自らの理事長退任の意向を明らかにした。
 申請を取り下げるまでもなく、府は近く不認可を決定する見通しだった。学園側の申請書類に、虚偽と言わざるを得ない点がいくつも見つかったからだ。中でも悪質なのは、金額が異なる3通の契約書を作成し、使い分けていたことである。
 大阪府には最も低い7億5600万円の契約書を提出する一方、国には約3倍の23億8464万円を示していた。設置認可を判断する府には財務状況をよく見せ、国からは高額契約書で多くの補助金を引き出そうとしたのではないか-。
 そうみた府は、籠池氏らを私文書偽造などの容疑で刑事告発することを検討している。当然だろう。申請を取り下げたからといってうやむやにしてはならない。司直の手で徹底解明する必要がある。
 そもそも国有地がなぜ8億円も値引きされたのか、いまだに納得のいく説明はどこからも聞こえない。にもかかわらず、理事長らの国会への参考人招致について、与党は「違法性がない」などとして拒否し続けている。3通の契約書作成はどう見ても違法な行為だろう。
 税金がだまし取られたのかもしれないのに、与党は何をためらっているのか。何か隠しているのか、やはり政治家が関与しているのかと勘ぐられても仕方がない。
 ここにきて稲田朋美防衛相と森友学園の深い関係も浮上した。代理人弁護士を務め、個人献金を受けていたことが明らかになった。籠池氏は関係を認めているが、防衛相は「記憶にない」「関係は絶っている」と苦しい釈明に終始している。
 世論調査では籠池氏の国会招致への支持が7割を超し、安倍晋三首相の説明に対し6割近くが「納得できない」と答えている。
 「不正はなかった」「法的に適正に処理した」。そんな木で鼻をくくったような答弁ではもうすまされない。籠池氏はもちろん、当時の財務省、国土交通省の関係者を国会に招致し、しっかり問いただすべきだ。
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中国新聞 2017/3/15
社説:森友学園の疑惑飛び火 とても幕引きできない


 大阪市の学校法人森友学園への国有地払い下げを巡る疑惑が深まる中、稲田朋美防衛相が弁護士としてかつて学園側の訴訟代理人を務めていたことをきのう認め、衆院本会議などで謝罪した。13日の参院予算委員会では学園側が起こした訴訟への関与を否定しており、これが虚偽の答弁だったことになる。
 森友学園の国有地払い下げを巡っては、政治家の関与の疑いが拭えない。この問題に稲田氏が関わっていないとしても、政治家の身の処し方としては、かつて接触があったことを自ら公表すべきではなかったか。
 きのう朝の記者会見では「13日の参院予算委で(自身が出廷した裁判所の記録を)示され、非常に驚いたが、今まで言ったことは私の記憶に基づいて言ってきたことだ」と述べた。一時は学園が経営する幼稚園の教育理念に強い関心を示しながら、「全く記憶がなかった」と発言していること自体に驚く。
 同業の夫が学園側と顧問弁護士契約を結んでいたことも明らかになったが、看過できぬことではないか。閣僚としての資質を問われても仕方があるまい。
 疑惑解明に対する政府・与党の一貫した及び腰が、根っこにあるのではないか。
 学園側は4月開校を目指していた小学校について、大阪府への設置認可申請を取り下げ、籠池泰典氏も理事長を退く意向を示した。これを受けて国も払い下げた国有地や交付した補助金の返還を求める決定をしたものの、これで幕引きするシナリオでは納税者は納得しまい。
 籠池氏は10日に記者会見を開き、入学予定だった子どもたちへの気遣いは見せたが、野党やメディア、大阪府私立学校審議会(私学審)に恨み言や注文を繰り返した。とても、説明責任を果たしたとはいえない。
 国有地の評価額は9億5600万円だった。それが1億3400万円で払い下げられた経緯は分かっていない。自民党の鴻池祥肇参院議員(元防災担当相)の事務所で作成された記録が明るみに出たが、学園側は交渉を有利に運ぶため、「上から政治力で早く結論を」などと露骨に要求していたようだ。
 各種の世論調査でも高い関心が数字に表れている。不透明な国有地取引の実態解明を重ねて主張したい。政府・与党は、籠池氏や当時の財務省幹部らの国会への参考人招致に早急に応じるべきではないか。
 問題はほかにも出てきた。学園側が小学校の工事請負代金を過大に申告し、国土交通省から木造建築に伴う補助金を不正受給していた疑いがある。その一方で大阪府には財務状況をよく見せかけるため、請負代金を過少申告したとされており、府は私文書偽造容疑などで刑事告発する検討に入ったという。
 いわゆる「三つの契約書」が存在し、国交省に示した金額と府に示した金額との間に約16億円もの開きがあるとは、でたらめにもほどがあろう。
 自民党府議団は籠池氏の府議会への参考人招致を求めたが、拒まれている。府行政に関わる一連の経過を検証するためにも、籠池氏や私学審の会長らから事情を聴くことを強く求めたい。教育機関の認可と設置を巡って、このような汚点を残すことが今後ないように、全てを白日の下にさらすべきだ。
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山陰中央新報 ('17/03/18)
論説 : 籠池氏証人喚問/国会の存在意義も問われる


 衆参両院の予算委員会が、大阪市の学校法人「森友学園」への国有地払い下げ問題で、学園の籠池泰典理事長を23日、証人喚問することになった。小学校の建設用地として評価額より格安で国有地が払い下げられた経緯はもとより、安倍晋三首相の昭恵夫人や、首相の後継者の一人とされる稲田朋美防衛相ら政治家の関わりが焦点となる。 社会に強い影響力を持つことになった首相の家族や側近閣僚の言動の是非に関わる問題であり、まずは真相解明が求められる。
 証人喚問実施のきっかけとなった、昭恵夫人から寄付金100万円を受け取ったとする籠池氏の発言に関して両者の主張は食い違っている。
 証人喚問は、正当な理由のない出頭・証言拒否や虚偽答弁を行った場合、議院証言法に基づき刑罰の対象となる。証人喚問では、このような強力な国政調査権を与えられている国会の存在意義も問われることになる。
 籠池氏は16日、参院予算委の視察団などに、2015年9月に講演で森友学園を訪れた昭恵夫人から「安倍首相からです」として小学校開校への寄付金として100万円を受け取ったと述べた。
 これに対して首相は17日の衆院外務委員会で、「私は寄付を行っておらず、妻個人としても寄付を行っていない」と否定した。これに先立ち、菅義偉官房長官も記者会見で、「領収書などの記録もない」と説明した。
 森友学園に対する昭恵夫人からの寄付提供が問題化しているのは、首相が先月の衆院予算委員会で、小学校の認可や国有地の払い下げへの関与を否定した上で「私や妻、事務所が関わっていれば、首相も国会議員も辞める」と断言していたためだ。
 民進党の蓮舫代表も籠池氏の発言を受けて「仮に事実なら、首相は議員を辞めると答弁していたので、そのような判断に値する」と指摘、追及する構えだ。
 しかし、逆に籠池氏の発言が事実でなかったとしても一件落着ではない。一連の問題の核心は、行政に対して「忖度(そんたく)」を生じさせる可能性が大きい昭恵夫人が国有地払い下げを待つ特定の民間法人を、名誉校長に就くなどして支援したことにあるからだ。
 防衛相という重要ポストにある稲田氏の閣僚としての資質も依然、問われている。稲田氏はいったん、弁護士として森友学園の訴訟に関与していないと断言しながら、森友学園が04年に起こした民事訴訟の原告代理人弁護士として出廷したと示す裁判所作成の記録が明らかになると一転、答弁を撤回し、謝罪した。
 出廷は10年以上前のことだが、自分自身の弁護士としての活動である。稲田氏は「自らの記憶に基づいて答弁した。虚偽の答弁をしたとの認識はない」と釈明している。しかし、記憶ならば忘れているケースも想定しなければならず、「記憶にはないが、確認できない」と答弁すべきだった。軽率な答弁に対する批判は与党内からも出ている。
 国有地払い下げに関する事実関係の解明とともに昭恵夫人や稲田氏らの言動について首相がどう関わり、現在、どう認識しているのかが、政治的な焦点である。籠池氏の証人喚問はそのスタートである。
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(愛媛新聞)2017年3月15日(水)
社説:やまぬ「森友疑惑」 核心解明せず幕引き許されない


 よほど都合が悪いことがあるのか。国会の参考人招致を拒み続け、説明責任を果たさず「幕引き」を急ぐ政権与党の姿勢には、憤りと失望を禁じ得ない。
 大阪の学校法人「森友学園」に、国有地が土地評価額のわずか14%、1億3400万円で売却された問題について、学園理事長の籠池泰典氏は先週、小学校の設置認可申請を取り下げ、退任を表明した。
 しかし「取り下げたから終わり」というわけにはいかない。厳に公平を期すべき国有地の払い下げで、なぜ「大幅値引き」が可能だったのか。なぜ虚偽報告などが見過ごされ、学校開設が簡単にクリアできたのか。誰が判断を下し、そこに政治家の圧力や関与はなかったのか―そんな「核心」はまだ何も明らかになっていない。改めて、籠池氏の参考人招致を強く求める。
 安倍晋三首相も国会で「すとんと、ふに落ちる説明がされなかったのは事実だ」と漏らしたように、売り手側の財務省は、交渉や面会記録などの公文書は「廃棄した」が「適正に対処した」の一点張り。根拠もなく適正、との言い分は通るまい。
 著しく低い価格で学園に便宜を図り、国に損害を与えたとすれば国民への背信行為。背任罪にも問われかねない。政治家の働きかけや「忖度(そんたく)」なくして、官の一存でそんな危険な判断を下すかどうか。メモ廃棄も含めて、にわかには信じ難い。防衛省が当初廃棄したと説明したが後に見つかった、南スーダン国連平和維持活動派遣部隊の「日報」の例もある。国会は、真相を徹底追及すべきだ。
 対して籠池氏は会見で、認可申請先の大阪府、国、関西エアポートの3者に、金額が大きく異なる契約書を提出したことに関して「3通とも正しい」などと強弁。政治家の口利きは否定しつつ、鴻池祥肇元防災担当相らへの「接触」は認めた。安倍首相の昭恵夫人も小学校の名誉校長を一時務めるなど、政治家との関係を学園が利用しようとした形跡は明らか。籠池氏は参考人招致に応じ、実態や経緯を詳細に説明する責務があろう。
 しかし与党は、野党の再三の招致の求めを「民間人だから」「違法性が不明」と拒否し続ける。不誠実かつ消極的な態度は言論の府の信用を大きく失墜させかねず、到底看過できない。
 首相は当初「(教育方針に)共鳴した」と持ち上げながら、問題が広がると「しつこい人」「安倍晋三記念小学校をつくると言ったからそう申し上げたにすぎない」と切り捨てた。学園が重視する教育勅語の「精神を取り戻すべきだ」と評価した稲田朋美防衛相は、学園の「顧問弁護士だったことも裁判を行ったこともない」と答弁したが、記録が出てくるや「記憶違い。虚偽との認識はない」と開き直った。関係をごまかそうと、不自然な答弁を繰り返すほどに不信は深まる。無関係を主張するなら、率先して疑惑の全容解明に協力せねばならない。
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熊本日日新聞 2017年03月15日
社説:森友学園問題 多くの疑惑が手付かずだ


 大阪市の学校法人「森友学園」が大阪府豊中市の国有地を格安で買い取った問題で、学園はこの土地に建設中だった小学校の設置認可申請を取り下げた。財務省は学園に対し、土地を更地に戻して返還するよう求めている。
 政府や自民党には「国が土地を買い戻せば、この問題は終わり」と幕引きのムードも漂っているという。しかし、学園が土地を取得する際に破格の扱いを受けた経緯や、政治家による不当な口利きの有無など、さまざまな疑惑はほとんど手付かずのままだ。
 共同通信社が実施した最新の世論調査では、国有地が不動産鑑定士の評価額より8億円余り安く学園側に売却されたことを「適切だと思わない」とする回答は86%に上った。学園の理事長退任を表明した籠池泰典氏の国会招致についても「賛成」が74%を占める。
 政治家の関与の有無も含め、当時の経緯を解明するには籠池氏や財務省側の証言が欠かせない。しかし与党は、野党から繰り返し籠池氏らの招致を求められても「民間人なので強制できない」「違法性が明らかでない」などと拒み続けている。財務省も、記録が残っていないことを盾に経緯を明らかにしようとしない。
 与党はうやむやのまま終わりにしたいようだが、一体何を恐れているのだろうか。国有地売却に違法性はなく、政治家の不当な関与もないというのなら、国会で堂々と経緯を明らかにすべきだ。民間人を国会に呼んだ例は過去にも多数ある。籠池氏が招致に応じないのなら、財務省の当時の担当者らを招致し、その上で籠池氏から個別に事情を聴く方法もある。
 自民党の鴻池祥肇元防災担当相の事務所で作成された「陳情整理報告書」によれば、学園は近畿財務局との売買交渉を有利に運ぶため「政治力で早く結論を得られるようお願いしたい」などと要望を重ねていた。当初の借地契約を巡っては、財務省側から賃料を示された学園側が「高すぎる」と訴え、賃料が下がったことをうかがわせる記述もあった。さまざまな要望は実際の交渉経過と重なっており、しかもほぼ実現している。
 学園が小学校の工事請負代金を過大に申告し国土交通省から補助金を不正受給していた疑いも浮上。一方で、大阪府には財務状況をよく見せるため請負代金を過少申告した疑いもあり、府は刑事告発の検討に入った。
 さらに、稲田朋美防衛相が2004年12月、学園が起こした民事訴訟の口頭弁論に原告側代理人弁護士として出廷していた記録があることも分かった。稲田氏は「顧問弁護士だったことはない。裁判を行ったこともない」との国会答弁を撤回して謝罪したが、野党は辞任を要求した。
 小学校が取り壊され、土地が返還されても一件落着とはならない。政府や与党には「籠池氏を国会に呼べば何を言い出すか分からない」との懸念もあるようだが、真相を明らかにしないままでは政権への影響も避けられまい。
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