2017-04-16(Sun)

「第2の森友」加計学園問題 36億円土地“タダ” 96億円の助成

今治市を特区指定、獣医学部新設 地理的条件、後出し? 必要性、だれが判断? 圧力・関与はあった?

加計学園問題 論点は 今治市を特区指定、獣医学部新設
 安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が、国家戦略特区の指定を受けた愛媛県今治市獣医学部を新設する計画をめぐって、国会で論戦が続いている。野党は「理事長と首相との個人的な関係が特区指定などに影響を及ぼしたのではないか」と指摘するが、政府は「便宜や忖度(そんたく)はなかった」と説明する。審議から浮かんだ論点をまとめた。
(朝日新聞 2017年4月15日)

◇特区指定で血税96億円を手に入れた安倍の親友「加計学園」総帥が「首相の後ろ盾があるから大丈夫」と発言!?
----安倍首相にとって最大のアキレス腱は「加計学園」問題だろう。----加計学園は安倍首相がいまも年に数回はゴルフや食事を共にし、「腹心の友」と呼ぶ加計孝太郎氏が理事長を務める学校法人だが、安倍首相の働きかけで巨額の血税が流れ込んだ疑惑が浮上しているのだ。
 
もともと加計学園をめぐっては、同法人が運営する岡山理科大が愛媛県今治市獣医学部新設を申請するも、文部科学省が獣医学部の新設を求めておらず、過去15回も国に撥ねつけられてきた。ところが、安倍首相が総理に返り咲いた後はトントン拍子で話が進み、2015年12月に今治市国家戦略特区に定めて規制緩和。52年間にわたって認められてこなかった獣医学部の新設が決まったのだ。くわえて、同大学には約37億円の価格がついている市有地が無償譲渡され、愛媛県と今治市によって最大96億円が助成されるというのである。
 
さらに、3月13日発売の「週刊現代」(講談社)は、加計氏の姉である加計美也子氏が理事長を務める加計学園グループの学校法人順正学園をめぐって、同法人が運営する吉備国際大学の南あわじ志知キャンパス開設に対しても、建物と合わせて評価額約30億円もの土地と最大13億3300万円の補助金が出ていると報じた。
 
つまり、今治市の岡山理科大と合わせれば、176億円もの血税が加計学園グループに流れているというのだ。
(LITERA4月12日13時31分)




以下引用

朝日新聞 2017年4月15日
加計学園問題、論点は 今治市を特区指定、獣医学部新設
 安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が、国家戦略特区の指定を受けた愛媛県今治市獣医学部を新設する計画をめぐって、国会で論戦が続いている。野党は「理事長と首相との個人的な関係が特区指定などに影響を及ぼしたのではないか」と指摘するが、政府は「便宜や忖度(そんたく)はなかった」と説明する。審議から浮かんだ論点をまとめた。
 ■複数候補から絞り込み 地理的条件、後出し?
 野党がまず問題視したのは、獣医学部をつくる事業者が複数の候補から加計学園に絞り込まれた経緯だ。
 鳥インフルエンザの世界的研究機関を持つ京都産業大が政府のヒアリングに、京都府とともに21ページの資料を示して獣医学部設置構想を訴えたのは2016年10月17日。ところが、約3週間後の11月9日、首相が議長をつとめる政府の国家戦略特区諮問会議が、獣医学部の「空白地域」に限って新設を認める地理的条件を新たに示した。
 これによって、同じ関西圏の大学に獣医師養成コースがある京産大は設置断念に追い込まれた。加計学園を事業者とすることを念頭に、空白地域の四国での学部新設を提案した今治市が選ばれることが事実上、決まった。
 民進党の宮崎岳志氏は「京都の提案を審査対象にできないような基準を後からはめた」と指摘し、「加計ありきだ」とただした。特区担当の山本幸三地方創生相は「今治の提案は早期実現性の観点から熟度が高いと判断した」と答えた。
 京産大の提案後に設けられた地域的条件について、松本洋平内閣府副大臣も「(条件は)特定の地域を念頭に置いたものではない」と答弁。これに対して自由党の森ゆうこ氏は「『(条件は)今治に特定するものではない』と言いながら『京都より今治がよかった』と答弁している。矛盾だ」と批判した。
 ■消極姿勢の省庁一転 必要性、だれが判断?
 だれが学部新設の「必要性」を判断したのかも論点だ。獣医師増につながる学部の新設は、獣医師行政を所管する農水、大学行政を所管する文科の両省とも消極的だったとされる。
 両省が消極姿勢から一転して容認に転じた理由について、無所属(民進・新緑風会)の舟山康江氏は「(獣医師)全体の数は足りているのに、急に『上』から言われて(学部)新設を認める方向になった」とみる。
 一方の山本有二農林水産相は「獣医学部の設置は所管ではない」、義家弘介文科副大臣も「個々の施策の意思決定過程にかかるので、答えは差し控える」と、慎重な答弁を繰り返す。
 決定過程を示す資料が明らかにされず、大臣らがちぐはぐな説明を繰り返していることも、問題の不透明感を増している。
 経緯について詳しい説明を求める野党に対して、政府は今月4日、山本地方創生相、山本農水相、松野博一文科相が学部設置を「1校限り」で認める条件で合意したとする16年12月22日付の文書を明らかにした。
 それまでは非公表だったため、自由の森氏は文書の作成日時が記された記録の開示を求めた。松本内閣府副大臣はいったん開示を認めたが、2日後に「行政遂行に著しい支障が生じる」と撤回した。
 ■理事長は首相の知人 圧力・関与はあった?
 野党が疑いのまなざしを向ける理由の一つは、学園理事長の加計孝太郎氏が首相の知人であることだ。
 民進の斎藤嘉隆氏は「首相は加計氏を『腹心の友』と言っていたが、獣医学部創設の相談を受けていたか」と尋ねた。首相は「相談があったことや圧力が働いたということは一切ない」と答弁。加計氏と食事やゴルフを重ねていることを指摘した民進の桜井充氏には、「私と付き合いがあったら特区に指定されないのか。おかしな話だ」と答えた。
 首相の側近の萩生田光一官房副長官が、学園が経営する千葉県内の大学の客員教授を務めていることも明らかになった。萩生田氏は「請託や相談を受けた事実は全くない」と学部新設計画への関与を否定した。
 首相の妻昭恵氏が15年、加計学園が運営する認可外保育施設の名誉園長に就任し、政府職員2人を連れて施設のイベントに参加していたことのほか、学園理事の木曽功氏が安倍政権で内閣官房参与だったことも指摘された。
 民進の武正公一氏は「(獣医学部をつくる事業者が認定される際に)忖度、やはり何らかの力が働いたのではないか」と問うたが、山本地方創生相が「全くそんなことはない」と反論した。(星野典久、岡崎明子、南彰)
 ■獣医学部新設をめぐる動き
 <2015年6月>
 愛媛県・今治市国家戦略特区で新設を提案
 <16年3月>
 京都府・京都産業大が新設を提案
 <10月17日>
 京都府・京産大から政府がヒアリング
 <11月9日>
 特区諮問会議が、空白地域に限り新設を認める方針←野党「加計学園ありきで、京都を門前払いするために規定を作った」と批判
 <12月>
 内閣府、文部科学省、農林水産省の3大臣が「空白地域」に加え「1校限り」で合意←野党、3大臣の合意手続きを疑問視
 <17年1月>
 内閣府、文科省が1校に限り認める告示
 加計学園今治市に新設する計画を応募
 特区事業者に加計学園を認定
 <3月>
 加計学園が文科省に設置認可を申請



読売新聞 2017年04月15日
今治市 悲願の獣医学部
 ◇誘致経緯 説明尽くす
 ◇「市民への周知 不十分だった」
 今治市が40年来の悲願とする獣医学部の誘致。来年4月に岡山理科大の一学部として開設される予定だが、思わぬ形で注目を集めている。同大学を運営する加計(かけ)学園(岡山市)の理事長が安倍首相の友人であることから、国会で野党が開設の経緯を疑問視。学校法人「森友学園」への国有地売却問題と絡んで政治問題化しかねない事態に、関係者は気をもんでいる。(林興希)
 ◆「森友騒動とは違う」
 誘致の経緯などを説明するため、市が11日夜に市民会館で開いた説明会は、用意した200席が埋まり、席が追加されるほどだった。「森友騒動の余波を受けているが、全く違う」。菅良二市長は理解を求めた。
 市が高等教育機関を誘致する学園都市構想を打ち上げたのは1975年。83年に動き出した今治新都市構想では目玉と位置付けた。当初は松山大の新学部を想定したが、2002年に頓挫。その後も複数の大学に呼びかけたが誘致は難航した。そんな中、唯一前向きな姿勢を示したのが、獣医学部の開学を目指す加計学園だったという。
 獣医師の増えすぎを抑えるため、獣医学部には定員規制がある。市は県とともに、構造改革特区でこの規制を緩和するよう、07年度から15回にわたり提案したが認められなかった。
 市などは、国際競争力の強化を狙う国家戦略特区の趣旨を踏まえ、食肉の輸出入増加に伴う検疫対策などで獣医師の需要が拡大すると強調。15年6月、同特区での規制緩和を提案し、特区諮問会議は16年11月、「獣医師の確保が困難な地域の課題解決につながる」として、空白地域に限って獣医学部の新設を認める方針を打ち出した。
 同会議の議長は安倍首相。先月27日の参院予算委員会で、民進党議員は首相と加計学園の理事長が何度も食事やゴルフを共にしているとして、「あらぬ疑いをかけられる」と指摘。首相は「私と付き合いがあるかないかは全く考慮されない」と関与を否定した。
 ◆起工式出席見合わせ
 市が大学誘致を目指すのは、若年層の流出を食い止め、地域活性化につなげるため。県が頭を悩ませている公務員獣医師の確保にも寄与すると期待する。民間シンクタンクの試算では、校舎建設などで240億円、学生や教職員の消費などで年間20億円の経済波及効果があるとされる。
 一方、市が36億7500万円で取得した建設用地16・8ヘクタールを学園側に無償提供することや、建設費など192億円のうち最大96億円を県と負担することも一部週刊誌などでやり玉に挙がった。市は「無償譲渡は当初から計画の前提。他の地域でも同様の例はある」と反論するが、市民からも説明を求める声が上がり始めた。
 市は「市民への周知が行き届いていなかった」として3月下旬、ホームページに誘致の経緯や波及効果などを説明する資料を掲載。説明会の開催も急きょ決めた。
 説明会では、出席者から多額の財政投入に「他に使うべきところがある」と厳しい指摘もあったが、菅市長は「人口減対策として、やるべきことはきちんとやっていきたい」と強調した。
 建設工事は既に始まっている。ただ、3月28日に建設予定地であった起工式には、「混乱につながりかねない」(市の担当者)として、市長ら市関係者は出席を見合わせた。

日刊ゲンダイDIGITAL 2017年04月13日 19時20分
「第2の森友」といわれる加計学園問題で、元衆院議員の北村直人顧問が重大証言か
記事まとめ
• 加計学園が愛媛・今治市に新設する岡山理科大の獣医学部を巡る疑惑が注目を集めている
• ノンフィクション作家の森功氏は、元衆院議員の北村直人顧問から重大な証言を得た
• 理事長の加計孝太郎氏が獣医学部の新設申請で“首相の後ろ盾”をほのめかしたという
「安倍政権が吹っ飛ぶ」 加計学園問題で関係者が重大証言
「第2の森友」といわれる加計学園問題。安倍首相の“腹心の友”が理事長を務める学園が、愛媛・今治市に新設する岡山理科大の獣医学部を巡る疑惑だ。
 11日に今治市で住民向けの「獣医学部の開学に向けた説明会」が開かれたが、なぜ市が36億円の土地を無償で差し出すのか、96億円の建設費も援助する必要があるのかといった疑問に対し、納得のいく説明はなかった。
 そんな中、発売中の「文芸春秋」5月号でノンフィクション作家の森功氏が加計学園問題をリポートし、注目を集めている。理事長の加計孝太郎氏が獣医学部の新設を申請するにあたり、“首相の後ろ盾”をほのめかしたというのだ。
 14年3月13日、加計氏は獣医学部の新設に反対していた日本獣医師会を訪れた。蔵内勇夫会長とともに加計氏と対面した元衆院議員の北村直人顧問から、森氏は重大な証言を得た。リポートで次のように書いている。
■「ないと答えるしかない」の意味深
〈実はこのとき「首相が後ろ盾になっているので獣医学部新設は大丈夫だ」と加計氏が胸を叩いたという話がある。実際、その議事録が存在するという説もある。北村は次のような意味深長な話をした。「議事録があったら、安倍政権がふっとんじゃうよ。だから私は『ない』と答えるしかない。相手は自民党の党友でもある安倍さんですからね。私は旧田中派の議員でしたから、口利きだって駄目だとは言いません。『安倍さんでしょ? あなたがたの後ろにいるのは』と尋ねたとき、加計さんはなんとなく頷いたかな」〉
 加計氏が本当に「首相が後ろ盾になっているから大丈夫」と発言していたとすれば、安倍首相本人が便宜を図った疑いが強まる。議事録は残っているのか。あらためて森氏に聞いてみた。
「取材で議事録は存在するのだろうという感触は得ました。ただ、今のところ公表するつもりはないでしょう。『ないと答えるしかない』という言い回しが、すべてを物語っています。この問題を調べれば調べるほど、獣医学部の新設を熱望する首相の友人のために規制緩和のレールが敷かれたように見える。その過程に法律違反はないとしても、限りなくグレーな話が出てくる可能性はあります」
 安倍首相による国家の私物化は目に余るものがある。このまま学園問題を幕引きにさせてはいけない。

日刊ゲンダイDIGITAL2017年4月13日 10時26分
第二の森友問題で揺れる今治市 形ばかりの説明会に住民が激怒
ざっくり言うと
• 岡山市の「加計学園」が愛媛・今治市に開設する岡山理科大獣医学部の問題
• 11日の説明会では「なぜ、市が土地をタダで差し出すのか」などの説明はなし
• 形ばかりの説明会に「第二の森友問題」に揺れる今治市の住民は激怒している
“第2の森友”で揺れる今治市 形ばかりの説明会に住民激怒
 これでは市民が納得するはずがない。安倍首相の“お友達”である岡山市の学校法人「加計学園」が愛媛・今治市に新たに開設する岡山理科大獣医学部の問題。大学用地として市が約36億円の土地を“タダ”で差し出すことに対し、市民に不満の声が高まる中、11日、市民会館で市主催の「大学獣医学部の開学に向けた説明会」が開かれた。
 収容人数200人の大会議室は、開始前からほぼ満席。冒頭、菅良二市長が「大学は将来、飽和状態になるが、獣医学部なら希少価値がある」と挨拶。続いて獣医学部長候補の吉川泰弘氏がパワーポイントを使って概要を説明したのだが、なぜか資料は配布されず、肝心要の「なぜ、市が土地をタダで差し出すのか」「本当に学生は集まるのか」「大学がタダで手に入れた土地を担保にしてカネを借り入れることを市はどう考えているのか」といった説明は一切なかった。
 質疑応答でも、市側は「市民を対象とした説明会なので質問は市民に限ります」などとクギを刺し、集まった報道陣の質問をいきなりシャットアウト。“サクラ”とみられる出席者から、「大学設置には期待している」みたいなヨイショ質問ばかりが相次ぐ中、ようやく終盤になって、「(県と市から合わせて)130億円もの寄付を受ける加計孝太郎理事長が今日、不在なのはなぜか」との批判の声が出たが、事務局側は「ご指摘があったことを伝えておきます」と逃げ回るばかりだった。
 説明会終了後、出席者からは「これは単なるアリバイづくりだ。何の疑問も解明されていない」との怒りの声が続出したのもムリはないだろう。“第2の森友問題”は、まだまだ闇が深い。


朝日新聞デジタル2017年4月12日03時00分
愛媛)岡山理科大獣医学部の経緯説明 今治市が説明会
 今治市郊外に来春開校予定の岡山理科大獣医学部について、今治市は11日夜、市民向けの説明会を開いた。大学や市の担当者が、大学の構想や誘致のいきさつなどを説明した。
 獣医学部を誘致してきた市は、同大学を運営する加計学園(岡山市)に用地を無償譲渡し、64億円を上限に建設費の支援も決めた。市民会館であった説明会には立ち見が出るほどの約250人が参加し、関心の高さをうかがわせた。
 菅良二市長はあいさつで、「獣医学部への関心の高さをひしひしと感じる」とし、「地方都市の今治は学生が少ない。6年制の学部ができるとずいぶん違う。思い切って前を向いて進みたい」と話した。
 獣医学部長に就任予定の吉川泰弘・千葉科学大教授が「保健所勤務など公衆衛生に従事する獣医が足りない。地域の感染症対策も重要だ」と、養成の必要性を強調。秋山直人・市企画課長は「大学への補助の財源は誘致に備えた40億円の基金を活用する」と述べた。
 市民との質疑応答もあった。県も学部建設費を負担するのか、との質問には、秋山課長は「県の支援もされると確信している」と答えた。市は今後も、市民の要望があれば説明会を開くという。(直井政夫)

LITERA4月12日(水)13時31分
特区指定で血税96億円を手に入れた安倍の親友「加計学園」総帥が「首相の後ろ盾があるから大丈夫」と発言!?
 森友問題では安倍昭恵夫人の関与が明白になりながら、責任を秘書官に押し付けるかたちで収束をはかろうと躍起の安倍首相と官邸。だが、森友問題にとどまらず、安倍首相にとって最大のアキレス腱は「加計学園」問題だろう。
 すでに何度も報じているように、加計学園は安倍首相がいまも年に数回はゴルフや食事を共にし、「腹心の友」と呼ぶ加計孝太郎氏が理事長を務める学校法人だが、安倍首相の働きかけで巨額の血税が流れ込んだ疑惑が浮上しているのだ。
 もともと加計学園をめぐっては、同法人が運営する岡山理科大が愛媛県今治市で獣医学部新設を申請するも、文部科学省が獣医学部の新設を求めておらず、過去15回も国に撥ねつけられてきた。ところが、安倍首相が総理に返り咲いた後はトントン拍子で話が進み、2015年12月に今治市を国家戦略特区に定めて規制緩和。52年間にわたって認められてこなかった獣医学部の新設が決まったのだ。くわえて、同大学には約37億円の価格がついている市有地が無償譲渡され、愛媛県と今治市によって最大96億円が助成されるというのである。
 さらに、3月13日発売の「週刊現代」(講談社)は、加計氏の姉である加計美也子氏が理事長を務める加計学園グループの学校法人順正学園をめぐって、同法人が運営する吉備国際大学の南あわじ志知キャンパス開設に対しても、建物と合わせて評価額約30億円もの土地と最大13億3300万円の補助金が出ていると報じた。
 つまり、今治市の岡山理科大と合わせれば、176億円もの血税が加計学園グループに流れているというのだ。
 だが、こうした露骨なまでの"お友だち"の優遇を安倍首相は全面否定。3月13日に衆院予算委員会で社民党・福島瑞穂議員に加計学園疑惑の追及を受けると、「特定の人物を出して、何か政治的な力を加えたかのごとく質問して、あなた責任とれるんですか!」と激昂し、声を荒げた。
 立場が危うくなるとムキになってキレるのはこの総理の得意芸ではあるが、安倍首相が加計氏の名前を出されてこれほどまでに怒り狂ったのは、無論、この問題が"掘られては困る"案件であることの証左だ。
 現に、発売されたばかりの「文藝春秋」5月号に掲載されたノンフィクション作家・森功氏のレポートでは、岡山理科大の獣医学部新設にかんして、加計氏が"安倍首相の後ろ盾"があることを仄めかしていたことが記されているのだ。
 それは2014年3月13日のこと。この日、加計氏は、岡山理科大の獣医学部新設に否定的見解を示してきた日本獣医師会を訪れ、同会の蔵内勇夫会長と、元農林水産副大臣である元衆議院議員・北村直人顧問と対面したという。
 前述したように、獣医学部の新設は国が認めておらず、何度も申請が撥ねつけられていたが、その背景には、日本獣医師会の強い反対があった。しかし、第二次安倍政権の発足後、潮目が変わり、2013年6月に安倍首相は国家戦略特区の創設を閣議決定。加計学園も特区指定と規制緩和に向けて働きかけを強めていく。
 そういう流れのなかで、加計氏の日本獣医師会訪問が実現したのだが、対面した蔵内氏と北村氏は「あなたは安倍さんから『獣医師会に行け』と指示されてやって来たんでしょ。ときの最高権力者がバックについている、すごいよね」と、加計氏に皮肉を言ったのだという。
 だが、この会談の模様をレポートする森氏は、こんな"情報"を明かすのだ。
〈実はこのとき「首相が後ろ盾になっているので獣医学部新設は大丈夫だ」と加計が胸を叩いたという話がある。実際、その議事録が存在するという説もある〉
「首相が後ろ盾になっているから大丈夫」──もし、ほんとうに加計氏がこう発言していたとしたら、やはり岡山理科大の獣医学部新設は安倍首相が「腹心の友」のために規制緩和をして認可のお膳立てをしたということになるだろう。そして、その議事録が存在するならば、安倍首相が"お友だちに便宜を図った"という証拠になる。
 森氏の取材に、北村氏は含みのある言葉を口にしている。
「議事録があったら、安倍政権がふっとんじゃうよ。だから私は『ない』と答えるしかない。相手は自民党の党友でもある安倍さんですからね。私は旧田中派の議員でしたから、口利きだって駄目だとは言いません。『安倍さんでしょ? あなたがたの後ろにいるのは』と尋ねたとき、加計さんはなんとなく頷いたかな」
 実際、安倍首相はこの後、加計学園の獣医学部新設のために露骨と言ってもいいくらいの動きをしている。2015年12月には、今治市を全国10番目の国家戦略特区にすると決め、16年11月には獣医学部の新設に向けた制度見直しを表明。そして、以前から獣医師学部新設の規制緩和を訴え、安倍首相が「教育再生実行会議」の有識者メンバーに抜擢したこともある前愛媛県知事・加戸守行氏を国家戦略特区会議の今治市分科会委員に任命しているのだ。まさに「後ろ盾」という表現がぴったりの利益誘導としか言いようがない。
 さらに、森氏のレポートは、安倍首相側近閣僚(当時)の関与についても指摘している。
〈当日の午後、加計たちはその足で文科大臣(当時)の下村博文のもとを訪ねている。元来、文科省には、医師、歯科医師、獣医師、船舶職員の四職種について新たな学部の新設や増設を認めないという告示が存在してきたが、やがてその告示が見直された〉
 下村元文科相といえば安倍首相の"お友だち閣僚の筆頭"と呼ばれていたほどだが、夫人である今日子氏は加計グループである「英数学館小学校」(広島県福山市)の説明会パンフレットに安倍昭恵夫人とともに挨拶文を寄せていたことがすでに判明している。また、同レポートでも、安倍首相夫妻の訪米には加計氏と今日子夫人が同行していたことを伝えている。
 安倍首相本人だけではなく、安倍首相の人脈である下村夫妻の関与も疑われる、この加計学園問題。いや、加計学園疑惑を追うと、安倍首相の人脈が多々浮かび上がってくる。現に、加計学園の理事と同学園の運営する千葉科学大学学長に就いている木曽功氏は、一時、第二次安倍内閣の内閣官房参与を務めていた元文部科学官僚。安倍首相がゴリ押しした「明治日本の産業革命遺産」のユネスコ世界遺産登録にも携わった人物だ。また、安倍首相は昨年、加計学園の監事だった木澤克之氏を最高裁判事に任命するなど異例の人事まで行っているのだ。
 さらに、加計学園は2004年に前出の千葉科学大学を千葉県銚子市に開校したが、同大設置の際には、安倍首相が実際に加計氏のために動いていたという情報もある。森氏のレポートでは、安倍・加計氏と旧知の大学関係者がこう証言している。
「大学は都心から電車で二時間くらいかかるし、教員のなり手がない。それで安倍さんがいろんな人に声をかけていました。安倍さんの口利きで一年間だけ教授になってもらった人もいるほどです」
「なにより、キャンパスの用地取得を巡って、地元と揉めたんです。それで、安倍さんは『俺があいだに入ってあげて何とかなったんだよ』と自慢していたことがありました」
 この証言は安倍首相がいかに加計氏のビジネスをアシストしてきたかを物語っているが、同大の元教授も、開校時の宣伝文句についてこんな話をしている。
「学園側の常套句が、『将来の総理がバックアップする学校です、就職率も一〇〇パーセント』。そうして大学をPRしていました。これだけ安倍さんと関係が深いんだと」
 じつはもうひとつ、安倍首相と加計氏の深い関係を示唆する証言がある。それは昭恵夫人の2015年12月24日のFacebookへの投稿だ。この日、安倍首相は昭恵夫人を伴って、当の加計氏や三井住友銀行副頭取(当時)の高橋精一郎氏、鉄鋼ビルディング専務の増岡一郎氏らと会食しているが、昭恵夫人は安倍首相と加計氏らがシェリーグラスを片手に肩を並べる写真を、こんな一文とともに投稿している。
〈クリスマスイブ。男たちの悪巧み...(?)〉
 一体、「悪巧み」とは何のことなのか。ちなみに安倍首相は、この会食の9日前である2015年12月15日に、国家戦略特区諮問会議において今治市を全国10番目の特区にすることを決定。加計氏にとって特区の決定は獣医学部新設を約束されたも同然で、昭恵夫人のいう〈悪巧み〉とは、もしや安倍首相と加計氏が今後の計略をめぐらせていたのでは......と想像を喚起させるものだ。
 安倍首相は「森友問題よりも加計問題の追及を恐れている」とも報じられているが、官邸は森友問題を収束させることで加計問題も追及を封じ込める算段であることは明白だ。しかし、政治の私物化という意味では森友も加計も本質は同じ。追及の手を緩めることはあってはならないだろう。
(編集部)

建設通信新聞 [ 2017-04-11 10面 ]
加計学園/岡山理科大今治キャンパス1期/大本、アイサワで着工
 加計学園(岡山市北区)が愛媛県今治市に計画している岡山理科大学獣医学部(今治キャンパス)について、第1期工事に大本組とアイサワ工業の施工で着手した。2018年3月末までに1期工事を終え同4月の開学を予定する。同6月ごろから第2期工事を進め、最終的に19年3月末までに終える。設計はSID創研・大建設計JVが担当した。2期工事は大本組が担当する。総事業費は約192億円を見込む。
 キャンパス敷地(約16.8ha)をA、B、C、Dの4区間に分け整備する。校舎など配置するAとBの施設を大本組、道路を挟んだCとDの施設をアイサワ工業が施工する。
 A・B敷地には、獣医学部棟(S造7階建て延べ約1万3600㎡)、管理棟(同4階建て延べ約4900㎡)、獣医学教育病院(同約7600㎡)を建設するほか、2期工事で大講義棟(同2階建て延べ717㎡)、大動物実習施設(同平屋建て1220㎡)を整備する。
 C敷地には駐車場、D敷地には体育館(同2階建て延べ2800㎡)、グラウンドなどを整備する。
 建設地は今治新都市第2地区(今治市いこいの丘)。
 同学部は国家戦略特区の事業として認定された。「獣医学科」(6年制、入学定員160人)と「獣医保健看護学科」(4年制、同60人)で構成する。獣医学部の新設は国内で52年ぶりとなり、四国では初となる。

週刊新潮 2017年3月23日号 掲載
第2の森友学園問題 加計学園から「安倍最側近」に給与
 3月10日の「籠池独演会見」によって、「森友ドラマ」には、突如エンディングロールが流れ始めた。しかし、このドラマのスピンオフ(派生作品)とでも言うべき、もうひとつの疑惑に幕が引かれたわけではない。
 ***
「森友学園と同じような事例がある」
 3月8日の衆院文部科学委員会で、民進党の福島伸享(のぶゆき)代議士はこう追及した。スピンオフが国会でも話題となり、今後の野党の「質問編成」がこちらのドラマに移っていくことを予感させた瞬間だった――。
「第2の森友学園問題」。巷(ちまた)でこう呼ばれているのが、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)に関する疑惑だ。同学園運営の岡山理科大学が愛媛県今治市で獣医学部を新設するにあたり、37億円相当の公有地の無償譲渡が行われるのに加え、96億円もの補助金を拠出する予算案が、3月3日の同市議会で可決されたのである。
 この「おいしい」事業を手にした同学園の加計孝太郎理事長(65)が、安倍晋三総理(62)と米国留学時代からの40年来の旧友で、彼が昭恵夫人とも近しいことは本誌(「週刊新潮」)3月16日号で報じた通りだ。
 安倍総理曰く「まさに腹心の友」である加計氏の運営する大学が、無償譲渡および多額の補助金を受けると聞けば、キナ臭さが漂うのは当然とも言えよう。
 そもそも、加計学園の獣医学部新設の前提は、2015年12月、国家戦略特区に今治市が指定されるのが決まったことにあるのだが、
「翌年4月から、文部科学省の役人ふたりが加計学園に天下りしています」
 と、福島氏は説明する。
「そのひとりの木曽功氏(元文部省高等教育局私学部私学行政課長)は、安倍内閣で内閣官房参与を務めていた安倍総理のお友だちと言えます」
■「浪人中の足し」
 さらに、やはり同学園が運営する千葉科学大学では、安倍総理最側近の萩生田光一官房副長官(53)が「小遣い稼ぎ」をしていた。
 萩生田氏は、安倍総理の代理として靖国神社に玉串料を納めるなど重用され、総理の政界における「まさに腹心の友」で、先の日米首脳会談にも同行した。そんな萩生田氏だが、
「09年の総選挙で落選して以降、千葉科学大学危機管理学部で客員教授を務めています」(政界関係者)
 本誌で度々指摘してきたように、彼には「放言癖」があり、とても危機管理に向いているとは思えないが、それはさておき、萩生田氏はかつてこう「自白」している。
〈「浪人中でも『客員教授』なら、心理的な落ち着きを感じる。当時の落選組のトレンドだった」。(中略)給与は月10万円。「浪人中の足しになった。助かった」〉(13年7月1日付朝日新聞)
 当の萩生田氏は本誌の取材にこう答えた。
「私は文部科学大臣政務官を務めたことがあり、その当時、加計さんと知り合いました。安倍さんと親しいということは、後になって偶然知りました」
 しかし現在、同学の学長には、先に触れた木曽氏が就任している。千葉科学大学に参集した安倍人脈。これを「偶然」の縁と言い切るのは、些(いささ)か「非科学」的にも思えるのだが……。
 今春、「学園ドラマ」からはまだ目が離せない。
特集「『森友学園』の魑魅魍魎」より

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