2017-05-18(Thu)

加計学園計画 新学部「総理の意向」 

内閣府文科省に早期対応求める文書/口閉ざす文科省幹部 首相は関与否定

加計学園計画 口閉ざす文科省幹部 首相は関与否定
 「総理のご意向」はあったのか--。学校法人加計学園(岡山市)が愛媛県今治市で獣医学部を新設する計画に絡み、文部科学省で共有されたとみられる文書の存在が17日、明らかになった。獣医学部の新設は、国内では半世紀ぶり。文書からは内閣府が国家戦略特区制度を使って、計画を一気に前に進めようとする様子がうかがえる。一方、文科省は幹部らが取材に対して口を閉ざし、張り詰めた雰囲気に包まれた。
(毎日新聞2017年5月18日 00時23分)

新学部総理意向」 文科省に記録文書 内閣府、早期対応求める 加計学園計画
 安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、文部科学省が、特区を担当する内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった。
(朝日新聞 2017年5月17日05時00分)


◆〈加計学園の獣医学部新設〉 
地域限定で規制緩和を認める「国家戦略特区」の事業として、学校法人「加計学園」が運営する岡山理科大の獣医学部を愛媛県今治市につくることが今年1月に認められた。予定通り来年4月に開学すれば、1966年の北里大以来、52年ぶりの獣医学部新設となる。今治市は16・8ヘクタール(36億7500万円相当)の土地を建設用地として無償譲渡したほか、96億円の建設費を補助する予定。獣医師養成向けの入学定員は160人で、国内では最大規模。現在、文部科学省が設置を認可するかどうかの審査中。学園の理事長が安倍晋三首相の長年の友人で、野党が「特別な便宜を図ったのではないか」などと追及。首相は否定している。
(朝日新聞)




以下引用

朝日新聞 2017年5月18日11時53分
総理意向「申し上げたことない」 内閣府審議官が答弁
 安倍晋三首相の友人が理事長の学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画で、内閣府が文部科学省に「総理意向」などと伝えたとする記録が文書に残されていた問題で、文書に名前が記された内閣府で特区を担当する藤原豊・審議官は18日、「内閣府として申し上げたことは一切ない」と文書の内容を否定した。衆議院農林水産委員会で民進議員の質問に答えた。
 民進議員は、文書に記された文科省内閣府との会合の内容などについて質問。藤原氏は「内閣府として『官邸の最高レベルが言っている』とか『総理のご意向だと聞いている』というふうなことを申し上げたことは一切ない」「総理からの指示等も一切ない」と述べた。一方で「特区の諮問会議で総理にもご出席いただいてご指示をちょうだいしている。『スピード感を持って進めるべきだ』という旨のご発言をされている」とも語った。
 朝日新聞が報じた2016年9月26日に内閣府と文科省が打ち合わせた内容を記したとされる文書について、義家弘介文科副大臣は「事実関係を確認中」「この期間は様々な調整や様々な話をしていたことは事実」と答弁した。


朝日新聞 2017年5月18日04時57分
加計計画「できない選択肢ない」 内閣府要求の日時記録
「取扱注意」と書かれた内閣府審議官との打ち合わせ概要の文書(個人名などの部分を一部加工しています)
 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、内閣府が文科省に「官邸の最高レベルが言っている」などと対応を求めたとする文言が、日時や出席者が特定された文書に記されていることがわかった。文科省側が「『できない』という選択肢はない」と言われたことも書かれていた。
 菅義偉官房長官は17日午前の記者会見で、朝日新聞が報じた文書について「どういう文書か。作成日時だとか、作成部局だとか明確になってないんじゃないか。通常、役所の文書はそういう文書じゃないと思う」などと述べた。
 朝日新聞が入手した文書は、「○○内閣府審議官との打合せ概要(獣医学部新設)」=○○部分は実名=という題名で、文科省関係者によると、同省職員が作成した。「平成28(2016)年9月26日(月)18:30~18:55」と具体的な日時が入り、「対応者」として内閣府の審議官と参事官、文科省の課長と課長補佐の計4人の実名が書かれている。
 文書には、内閣府の出席者が「平成30(2018)年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」「これは官邸の最高レベルが言っていること」と語ったと記されている。
 また、内閣府側が「『できない』という選択肢はなく、事務的にやることを早くやらないと責任を取ることになる。早く政治トップの判断に持って行く必要あり」と述べ、18年4月の開学へ向けた対応を促したことも記載されている。
 一方、同様の内容は、朝日新聞が入手した別の「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」との文書にも記されている。やはり文科省職員が作り、日時などは書かれていないが、「打合せ概要」を要約した内容で「これは官邸の最高レベルが言っていること」などの文言が共通している。
 安倍首相は今年3月の参院予算委員会で「この問題について働きかけていない。働きかけて決めているとあれば、責任を取る」と述べている。
     ◇
 〈加計学園の獣医学部新設〉 地域限定で規制緩和を認める「国家戦略特区」の事業として、学校法人「加計学園」が運営する岡山理科大の獣医学部を愛媛県今治市につくることが今年1月に認められた。予定通り来年4月に開学すれば、1966年の北里大以来、52年ぶりの獣医学部新設となる。今治市は16・8ヘクタール(36億7500万円相当)の土地を建設用地として無償譲渡したほか、96億円の建設費を補助する予定。獣医師養成向けの入学定員は160人で、国内では最大規模。現在、文部科学省が設置を認可するかどうかの審査中。学園の理事長が安倍晋三首相の長年の友人で、野党が「特別な便宜を図ったのではないか」などと追及。首相は否定している。


朝日新聞 2017年5月18日04時57分
菅氏「全く怪文書みたい」 加計学園巡る文書、強気否定
 安倍政権は「総理のご意向」との記載のある文部科学省の記録文書について、内容を真っ向から否定。対する野党は、徹底追及の方針だ。
 菅義偉官房長官は17日午後の記者会見で、「全く、怪文書みたいな文書じゃないか。出どころも明確になっていない」と言い切り、記録文書の信頼性自体も否定した。文書は役所の正式な文書ではない、とすることで政権へのダメージを回避し、特区をめぐる判断にも問題がないとの姿勢を維持する狙いがある。森友学園問題で首相が追及を受けても内閣支持率が大きく落ち込むことはなかった経緯も、強気の背景にありそうだ。


朝日新聞 2017年5月18日04時57分
菅氏「全く怪文書みたい」 加計学園巡る文書、強気否定
 安倍政権は「総理のご意向」との記載のある文部科学省の記録文書について、内容を真っ向から否定。対する野党は、徹底追及の方針だ。
 菅義偉官房長官は17日午後の記者会見で、「全く、怪文書みたいな文書じゃないか。出どころも明確になっていない」と言い切り、記録文書の信頼性自体も否定した。文書は役所の正式な文書ではない、とすることで政権へのダメージを回避し、特区をめぐる判断にも問題がないとの姿勢を維持する狙いがある。森友学園問題で首相が追及を受けても内閣支持率が大きく落ち込むことはなかった経緯も、強気の背景にありそうだ。
 安倍首相と加計学園の加計孝太郎理事長は、米国留学時代からの友人で、頻繁に会食やゴルフを共にする仲。3月13日の参院予算委員会では、加計氏から獣医学部新設の計画を聞いていたか問われ、安倍首相は「私がもし働きかけて決めているとあれば、責任を取る」と強く関与を否定した。首相本人が言い切っただけに、政権としても「否定」に躍起。菅氏は17日午前の会見で「首相からも一切指示はない」とした。
 自民党も歩調を合わせる。二階俊博幹事長は首相と会談後、記者団から加計学園問題について質問され、「事態を見守って党としてもしっかり対応したい」と述べた。後ろに控える林幹雄幹事長代理が「官房長官も文部科学相も『こういうことはない』と明確に言っているんだから」と口を挟む一幕があった。
 野党は政権の新たな問題浮上で勢いづく。民進党の安住淳代表代行は記者会見で「首相が主導したとなれば、進退に関わるような重要な事件」と強調。共産党の穀田恵二国会対策委員長も会見で「報道や資料で極めて信憑性(しんぴょうせい)の高い発言や内容。真実を明らかにする必要がある」と指摘した。(岩尾真宏、山岸一生)


毎日新聞2017年5月18日 00時20分
「総理の意向」文書 認可慎重な文科省 内閣府迅速化迫る
「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」と題された文書。「総理のご意向だと聞いている」などと書かれている
加計学園の獣医学部新設計画
 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計学園(岡山市)が政府の国家戦略特区を活用して獣医学部を新設する計画で、文部科学省が特区を担当する内閣府から早期開学を促されていたことを記録した文書を巡り、松野博一文科相は17日の衆院文科委員会で、設置認可には慎重な審査が必要との見解を示していたことを明らかにした。文書には義家弘介副文科相も同様の姿勢だったことが記され、文科省が早期認可に難色をにじませていたにもかかわらず、政府として開学に向けて手続きを進めていた可能性が浮かんだ。
 文科省関係者によると、一連の文書が作成されたのは昨年9~10月で、一部の文科省幹部で共有されたという。毎日新聞が入手したA4判の文書によると、「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」と題された文書には「平成30(2018)年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」「これは官邸の最高レベルが言っていること」との記述があった。
 これに対し、「(文科)大臣ご指示事項」との文書には「平成31(19)年開学を目指した対応とすべきではないか」と記載。松野氏は委員会で文書の真偽を問われ、「特区でも、(文科省の大学設置・学校法人)審議会で認められる場合も、認められない場合もある。時期をあらかじめ提示、書き込むようなことは、どうなのかと話した記憶がある」と答弁した。話をした時期や相手などは明らかにしなかった。
 また、「義家副大臣レク概要」との文書でも、「平成30年4月開学で早くやれ、と言われても、手続きはちゃんと踏まないといけない」と記されていた。一方、「(文科)大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」と題する文書には、「設置の時期については(中略)『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている」と内閣府側がなおも迅速化を迫っていたことをうかがわせる文言が並ぶ。
 政府は昨年11月、規制緩和の一環で52年ぶりに獣医学部の新設を認める方針を決定。内閣府と文科省は1月、特例で1校の新設を認めるとの告示を共同で出した。事業者の公募に加計学園だけが愛媛県今治市での新設計画を申請し文科省の審議会で審査が進められている。野党は「首相の友人が利益を受けたのではないか」と国会で追及し、安倍首相は「相談や圧力が働いたということは一切ない」と答弁している。【伊澤拓也】


毎日新聞2017年5月18日 00時23分
加計学園計画 口閉ざす文科省幹部 首相は関与否定
 「総理のご意向」はあったのか--。学校法人加計学園(岡山市)が愛媛県今治市で獣医学部を新設する計画に絡み、文部科学省で共有されたとみられる文書の存在が17日、明らかになった。獣医学部の新設は、国内では半世紀ぶり。文書からは内閣府が国家戦略特区制度を使って、計画を一気に前に進めようとする様子がうかがえる。一方、文科省は幹部らが取材に対して口を閉ざし、張り詰めた雰囲気に包まれた。
 獣医学部は学園が運営する岡山理科大の七つ目の学部となり、2018年4月の開学を予定する。キャンパス用地(約37億円相当)は今治市が無償譲渡。総事業費192億円のうち最大96億円を市と愛媛県が負担する。
 国は獣医師の「質の確保」を理由に、大学設置や定員増を厳しく制限してきた経緯がある。獣医師養成系の大学は現状、全国で16あり、定員は計930人とされるが、新設の獣医学部は定員160人になっている。
 加計学園は07年以降、今治市に獣医学部を設置し大学を核にした企業誘致や地域再生を図る「構造改革特区」の構想に市、愛媛県とともに参加。認められない時期が続いたが、市は15年、安倍政権が進める国家戦略特区に指定された。
 学園理事長の加計孝太郎氏は安倍晋三首相の友人とあって、野党側は国会で「獣医師は不足していない」「加計学園ありきで、これに合わせて制度設計をしたと疑わざるを得ない」などと追及。首相は3月の国会で「働きかけて決めているなら責任を取る」と主張。「加計学園から私に相談があったことや圧力が働いたということは一切ない」と関与を否定している。
 「私自身は承知していない。確認させてほしい」。17日開かれた衆院文科委員会で、松野博一文科相は文書の存在を問われ表情を変えずに答弁。大学教育を所管する高等教育局の局長らは取材を拒んだ。午後5時ごろ、担当の浅野敦行・専門教育課長が廊下で記者団の質問に応じたが「文書があるかないかも含めて確認作業中」と繰り返すだけだった。【遠藤拓、伊澤拓也、千葉紀和】


日本経済新聞 2017/5/18 0:25
加計学園、獣医学部新設の経緯が焦点
 岡山県や千葉県などで3つの大学や中学、高校などを運営する加計学園は現在、国家戦略特区に指定された愛媛県今治市で2018年4月に岡山理科大学の獣医学部の新設計画を進めている。
 獣医学部については獣医師の増えすぎを抑えるため、1966年以来、新設は認められていなかった。しかし、安倍首相が議長を務める政府の国家戦略特区諮問会議は昨年11月、特区で獣医学部の空白地域に限り新設を認める方針を示した。
 この方針により、既に獣医学部のある地域の事業者は申請を諦め、獣医学部のない四国地方での新設を目指す加計学園に絞られたという。
 選定を受け、大学誘致を目標に掲げる今治市は加計学園に用地を無償譲渡(約36億円相当)し、施設整備費として市と県で最大96億円を助成することも決めた。民進党などは選定手続きが適正に行われたのか、政治家の関与がなかったのかを調査している。


毎日新聞2017年5月17日 13時32分
加計学園計画 官房長官、首相の指示を否定
 菅義偉官房長官は17日午前の記者会見で、文部科学省の記録とされる文書が学校法人加計学園の獣医学部新設計画を「総理のご意向」としていることについて「(安倍晋三)首相から一切指示はない」と述べ、計画への首相の関与を否定した。
 文書についても「承知していない。作成日時も作成部局も明確になっていない。通常、役所の文書にそういう文書はない。誰が書いたものか分からない。そんな意味不明のものについていちいち政府が答えることではない」と述べた。【田中裕之】


毎日新聞2017年5月17日12時48分
加計学園計画  新学部は「総理の意向」文書
文科相「存在確認したい」
 学校法人加計(かけ)学園(岡山市)が国家戦略特区制度を活用して、愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画について、民進党の玉木雄一郎氏は17日の衆院文部科学委員会で、文部科学省が特区を担当する内閣府から、「総理のご意向だと聞いている」「官邸の最高レベルが言っている」などと言われたとする記録が存在することを明らかにした。松野博一文科相は「文書の存在を含め確認していないが、確認したい」と述べ、事実関係を調査する意向を示した。【伊澤拓也、杉本修作】
内閣府、早期開学促す
 加計学園の理事長は安倍晋三首相の友人で、野党は「首相の友人が利益を受けたのではないか」と国会で追及し、安倍首相は国会で「加計学園から私に相談や圧力が働いたということは一切ない」と答弁している。

衆院文部科学委員会で、加計学園に関する記事コピーを手に松野博一文科相に質問する共産党の大平喜信衆院議員=国会内で2017年5月17日午前10時28分、手塚耕一郎撮影
 毎日新聞が文科省関係者から入手したA4判の文書によると、「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」と題された文書には「平成30年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」「これは官邸の最高レベルが言っていること」と早期の開学を促す記述があった。
 「(文科)大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」と題する文書には「設置の時期については(中略)『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている」と書かれていた。
 また、この文書には「国家戦略特区諮問会議決定という形にすれば、総理が議長なので、総理からの指示に見えるのではないか。平成30年4月開学に向け、11月上中旬には本件を諮問会議にかける必要あり」との記載もあった。
 文科省関係者によると、一連の文書が作成されたのは昨年9~10月で、一部の文科省幹部で共有されたという。
 獣医師系の大学は全国で16あり、国は「質の確保」を理由に大学設置や定員増を制限しており、獣医学部は北里大が青森県に開学した1966年を最後に新設されていない。
 政府は昨年11月、規制緩和の一環で52年ぶりに獣医学部の新設を認める方針を決定。内閣府と文科省は今年1月、特例で1校の新設を認めるとの告示を共同で出した。事業者の公募に対して加計学園だけが申請し、文科省の大学設置・学校法人審議会で審査が進められている。
________________________________________
加計学園の獣医学部新設構想
 岡山市の学校法人「加計学園」が運営する岡山理科大が2018年4月、政府の国家戦略特区に指定された愛媛県今治市で獣医学部の開設を目指している構想。大学用地16.7ヘクタール(約37億円相当)は市が無償譲渡し、総事業費192億円のうち最大96億円を市と県が負担する。学園理事長が安倍晋三首相の友人で、特区に応募したのが同大だけだった点などから、野党側が国会で政策決定の経緯が不自然だと追及していた。


朝日新聞 2017年5月17日20時53分
「すっかり政治的な案件に」加計学園新学部の地元は困惑
加計学園の獣医学部の建設工事が進む丘陵地=17日午後、愛媛県今治市、藤家秀一撮影
 「(市としては)当然、関知していないし、コメントのしようがない」
 加計学園が来春の開学を目指す獣医学部の予定地がある愛媛県今治市。「総理のご意向」などと記された文書の存在に、菅良二(かんりょうじ)市長は17日、市役所で報道陣の取材に応じ、「(誘致は)歴代市長の取り組みの積み重ねで、ここまでたどり着いた。開学へ向け、全力で取り組んでいくことしか考えていない」と繰り返した。
 予定地は本州と四国を結ぶ瀬戸内しまなみ海道の玄関口となる今治市のほぼ中央部。丘陵地に広がる約16・8ヘクタールの敷地ではすでに建設工事が始まっている。17日も大型車両が頻繁に出入りしていた。
 若者の流出による人口減が課題の今治市が民間所有の山林だったこの土地での大学誘致を提唱したのは1983年。市土地開発公社が土地を買収。松山大学(松山市)など、様々な構想が頓挫したが、獣医学部の誘致に乗り出すと、2016年に国の「国家戦略特区」に指定され、その後に同学部の新設を認められると、動きは一気に加速した。
 加計学園は16年末までに予定地内の地質調査を終え、今年1月10日、国の事業者公募に申請。ほかに応募がなく、同20日に事業者に決まった。
 市側も新設を後押し。3月議会で、予定地(36億7500万円相当)の無償譲渡と、校舎の建設などに96億円を補助する補正予算案を提案し、可決された。
 誘致を目指す市議の一人は相次ぐ報道や国会での追及に、「すっかり政治的な案件になってしまった。『森友学園問題』のとばっちりのようで、学生募集への影響が心配だ」とこぼす。
 一方で、一部の市民からは反発の声もあがる。無職の奥村悦夫さん(65)は、「土地の無償譲渡など、市民の理解が薄いうちに開校が決まった」と主張。仲間に呼びかけて「加計学園獣医学部について話を聞く会」をつくり、4月23日には市の担当者を呼んで市内で説明会を開いた。
 文科省の文書の内容に、奥村さんは憤りを隠さない。「首相の個人的な意向で新設が進み、それに伴い、建設費などに多額の公費が充てられるのだとしたら問題だ。真相をしっかり解明するべきだ」


朝日新聞 2017年5月17日19時05分
危ない文書ほど「詠み人知らず」に 文科省関係者が証言
「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」と題された文書
 「副大臣レク概要(獣医学部新設)」「副大臣のご感触」「大臣ご指示事項」……。朝日新聞が入手したA4判の一連の文書のタイトルだ。
 書類には複数の首相官邸幹部やある省の副大臣の名が記され、「加計学園」「今治市」と固有名詞が書かれたものもある。また、「10/4」「10/7」「10月19日(水)」と具体的な日付があるものもあれば、ないものもある。
 これらの文書について、加計学園の獣医学部計画の経緯を知る文科省関係者は取材に対し、文科省が作成したものだと証言。一部の幹部らで共有されていたとも話す。
 菅義偉官房長官は17日の記者会見で「文書については承知していない」「文書がどういう文書か、その作成日時だとか作成部局だとかが明確になっていない。通常、役所の文書ってそういう文書じゃないと思う」とし、「誰が書いたか分からないじゃないですか。そんな意味不明なものについて、いちいち政府で答えるようなことじゃない」と述べた。
 これに対し、朝日新聞に証言した文科省関係者は「危ない文書という意識があるほど、あえて作成者名や日時を残さず個人メモとして扱うのが通例。ばれてもわからないようにする。そうした文書を霞が関では『詠(よ)み人知らず』と言う」と話す。
 ただし、国の「行政文書の管理に関するガイドライン」では、個人的な資料や下書き段階のメモであっても「国政上の重要な事項に係る意思決定が記録されている場合、行政文書として適切に保存すべきだ」と定める。新藤宗幸・千葉大名誉教授(行政学)は「役所では担当者の押印がある決裁文書とは別に、今回のように内部で情報を共有するためのメモ的な文書は頻繁に作られ、情報公開法の対象でもある。他の省庁とのやり取りを記録に残すのは役人の普通の行動だ」と指摘する。



朝日新聞 2017年5月17日22時41分
昭恵氏、加計学園でも「名誉園長」 職員連れて催し参加
プレミアムフライデーのイベントに登場した安倍晋三首相の妻昭恵氏=2月24日午後4時6分、東京都中央区、坂本進撮影
 獣医学部の新設計画に関し、文部科学省が内閣府から「総理のご意向だと聞いている」などと言われたとする文書が明らかになった加計学園については、加計孝太郎理事長と安倍晋三首相が懇意にしているほか、妻の昭恵氏も関わりがある。
 学園によると、昭恵氏は15年6月から、学園が神戸市で運営する認可外保育施設「御影インターナショナルこども園」の名誉園長を務めている。これまでの国会の質疑で、15年9月には政府職員2人を連れて施設のイベントに参加していたことも明らかになっている。
 国有地売却の経緯が問題視されている学校法人「森友学園」でも、昭恵氏は開設予定だった小学校の名誉校長に就任していた。財務省や国交省が、そうした事情を踏まえて、売却交渉などを学園側に有利になるように運んだのではないかと野党が追及している。
 野党側は国会で、森友学園と加計学園の間に「共通点がある」とし、獣医学部新設について「何らかの力が働いたのではないか」と指摘している。
 昭恵氏をめぐっては、多くの団体、イベントで名誉会長などの役職についていたことがわかっている。私的な訪問に政府職員を伴っていたことなどに批判の声が上がっている。


朝日新聞 2017年5月17日15時01分
加計学園巡り野党攻勢 守勢の文科相、文書の信憑性疑う
 「不当な要望」。学校法人「加計学園」(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画をめぐり、「総理のご意向」として内閣府から伝えられた内容を記録した文部科学省の文書について、野党側は17日、国会で追及した。
 朝日新聞が入手した文書には、文科大臣の確認に対する内閣府の回答として「『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向」などと記載。内閣府からの伝達事項として「平成30年(2018年)4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」とも記されていた。
 17日の衆院文科委員会で、民進党の玉木雄一郎氏は同じ文書を入手したと明らかにし、松野博一文科相に「強い総理の意向を受けて、多少無理があってもやらなければならない。仕方なしに物事を進めたという思いが大臣自身になかったか」とただした。
 また、内閣府からの伝達を「非常に不当な規制改革の要望」と指摘。「四の五の言わずにやりなさいというようなことが内閣府から伝えられている」と指摘したうえで、「こうしたやり取りは全くないと言い切れるか」と迫った。
 松野文科相は「現状においては文書の存在を含めて確認していない」としたうえで、「設置認可をしっかりと審議するというのが私も文科省も一貫した姿勢だ」と答弁。内閣府とのやりとりについては「国家戦略特区に対する対応に向けた文書というのは、作成された可能性はある」と述べるにとどまった。
 ただ、松野文科相自身が「平成31年(2019年)開学を目指した対応とすべきではないか」と言及したとの記述が文書にあるとの指摘には、「あるのかないのか、どういった性格のものなのか承知していない」と述べた。
 この文書については、衆院農水委員会でも取り上げられた。民進党の岡本充功氏が文書の存在について尋ねると、「文科省に確認したところ、出元も分からずその信憑性(しんぴょうせい)も定かでない」と説明した。


朝日新聞 2017年5月17日05時00分
新学部「総理の意向」 文科省に記録文書 内閣府、早期対応求める 加計学園計画
「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」と題された文書
 安倍晋三首相の知人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、文部科学省が、特区を担当する内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった。
 野党は「首相の友人が利益を受けている」などと国会で追及しているが、首相は「加計学園から私に相談があったことや圧力がはたらいたということは一切ない」などと答弁し、関与を強く否定している。
 朝日新聞が入手した一連の文書には、「10/4」といった具体的な日付や、文科省や首相官邸の幹部の実名、「加計学園」という具体名が記されたものもある。加計学園による獣医学部計画の経緯を知る文科省関係者は取材に対し、いずれも昨年9~10月に文科省が作ったことを認めた。また、文書の内容は同省の一部の幹部らで共有されているという。
 文書のうち、「獣医学部新設に係る内閣府からの伝達事項」という題名の文書には、「平成30年(2018年)4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」と記載。そのうえで「これは官邸の最高レベルが言っていること」と書かれている。
 また、別の「大臣ご指示事項」との文書には、冒頭に「内閣府に感触を確認してほしい」とあり、加計学園が求めている獣医学部の18年4月の開学について、松野博一文科相が「大学として教員確保や施設設備等の設置認可に必要な準備が整わないのではないか。平成31年(2019年)4月開学を目指した対応とすべきではないか」とし、18年の開学は難しいとする考えを示したことが記載されている。
 一方、「大臣ご確認事項に対する内閣府の回答」という題名の文書には、「(愛媛県)今治市の区域指定時より『最短距離で規制改革』を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている」と記されている。
 一連の文書が作られた後の昨年11月、政府は「国家戦略特別区域諮問会議」で52年ぶりに獣医学部の新設を認める方針を決定。これを受け、内閣府と文科省は今年1月、18年4月に開設する1校に限り、特例で獣医学部設置を認めるとの共同告示を出した。国の事業者公募に対し、加計学園のみが申請したことから事業者として認められ、現在、文科省の大学設置・学校法人審議会で設置審査が進められている。

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