2017-06-01(Thu)

自賠責保険 被害者救済策 持続不可能

財務省 6169億円返済せず 運用益取り崩し100億円

今後の自動車損害賠償保障制度のあり方に係る懇談会
----30日に都内で開催された「今後の自動車損害賠償保障制度のあり方に係る懇談会」(あり方懇)で、出席した委員から相次いで、財務省への貸付金の返済を迫る意見が出された。
 財務省(一般会計)に貸し付けられた自動車ユーザーの保険料の運用益は総額1兆1200億円。このうち元利合計6169億円が、2003年から滞ったままだ。本来、この運用益は、交通事故被害者のために使われなければならない。

----財務省は「繰戻し(一般で言う返済)に関しては、一般会計の財政事情、自動車安全特会の収支状況に照らし、財務省及び国土交通省が協議した上で判断する」と回答したが、すべては対等ではなく、貸し手である国交省より、借り手の財務省が優位に立っていることの現れではないか。被害者救済は二の次である。

1. 運用益30億で事業規模130億円! 自賠責保険被害者救済策持続不可能の理由は財務省
2. 自賠責保険---あり方懇談会の委員、財務省に申入れを要求する
3. 自賠責運用益6169億円、国交省への返済は?---予算の査定も握る財務省国土交通3係
(レスポンス)




以下引用

国土交通省自動車局
今後の自動車損害賠償保障制度のあり方に係る懇談会
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk5_000002.html
 今後の自動車損害賠償保障制度のあり方に係る懇談会(あり方懇)は、平成13年の自賠法改正附帯決議に伴う5年後の見直しのため、平成18年に設置された自動車局長(当時は自動車交通局長)の私的懇談会です。平成18年6月に5年後見直しの報告書がとりまとめられたことで所期の目的を達しましたが、平成19年以降についても、自動車損害賠償保障制度に係る諸問題を議論する場として、毎年概ね1回(6月頃)開催しています。

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レスポンス 2017年5月31日(水) 20時08分
運用益30億で事業規模130億円! 自賠責保険被害者救済策持続不可能の理由は財務省
 「今後の自動車損害賠償保障制度のあり方に係る懇談会」(あり方懇)が30日、都内で開催された。出席した委員から、交通事故の被害者救済制度の根幹が危ぶまれる、という指摘が相次いだ。
 交通事故は、まず自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)の保険金支払いで賠償されるが、このほかにも重い後遺障害が残る被害者の療養施設の設置や運営のほか、安全性能を評価する自動車アセスメントは、ユーザーの車選びにも役立っている。
 前者は保険料の一部を保険金支払いに当てるが、後者の運用益事業は、過去にユーザーの保険料運用で生まれた利益を基金に、再運用した運用益が使われているはずだった。
 ところが、国土交通省の運用益事業費は今年度は123億5000万円だが、得られる運用益は約30億円しかない。残り約100億円は原資となる基金を取り崩している。完全な支出超過だ。相原康伸委員(自動車総連会長)の指摘に、国交省保障制度参事官室はこれを認めた。
 「来年すぐにというわけではないが、(基金の)取り崩しが毎年続いている。事故被害者団体からも危惧する意見が出ている」
 原因は、23年前から始まった財務省(一般会計)への運用益の貸付だ。最初の約束は財務省は運用益から総額1兆1200億円を借り受け、1997年度までに全額を返済するはずだった。しかし、財政難を理由に返済は滞り、2003年以降は元本4848億円、利子相当額1321億円の合計6169億円の返済が止まったままだ。
 本来の運用益事業は、国交省の手元(自動車安全特別会計)にある基金約2000億円と財務省が返済すべき6169億円を合わせた約8000億円を基金すべきものだ。基金を取り崩せば、当然運用はできない。財務省が借りたのは税金ではなく、自動車ユーザーの保険料から生まれた運用益だ。
 桑山雄次委員(全国遷延性意識障害者・家族の会代表)は、こう訴えた。
 「毎年、ほかの会といっしょに財務省に返してほしいと言うと、毎回、財務省は国の財政を話されてご理解がほしいと言う。ただ我々もこの財源が切れてしまうと事業を放棄せざるを得ない。返してもらうのは当たり前のことだ」

レスポンス 2017年5月31日(水) 20時11分
自賠責保険---あり方懇談会の委員、財務省に申入れを要求する
 30日に都内で開催された「今後の自動車損害賠償保障制度のあり方に係る懇談会」(あり方懇)で、出席した委員から相次いで、財務省への貸付金の返済を迫る意見が出された。
 財務省(一般会計)に貸し付けられた自動車ユーザーの保険料の運用益は総額1兆1200億円。このうち元利合計6169億円が、2003年から滞ったままだ。本来、この運用益は、交通事故被害者のために使われなければならない。
 先鞭を切った天野真志委員(読売新聞東京本社経済部長)は「(返済期限の)平成30年度を迎えるタイミングに来ている。日本の財政事情が苦しい状況は当面変わらないことは自明なので、少しづつでも返してもらうような計画を立てていただくということで、財政当局とお話しいただきたい」
 秋田進委員(自動車会議所保険委員会委員長)は「返済期限は平成30年度末だが、平成30年度予算を編成するのは今年度。ここがカギを握る勝負の年になる。万が一、また覚書が書き換えられて返済が先送りになるということになると、自賠制度のあり方が根底から崩れ、行政への信頼、制度への信頼が失墜すると考える。そうなってしまっては取り返しがつかない。この場にいる国交省、我々委員が中心となって期限内の確実な返済を実現したい」と、呼び掛けた。
 毎年、委員の誰かが財務省に返済を求めてあり方懇で意見するが、実質上の返済期限となる今年は、これまでとは違った踏み込んだ提案があった。
 桑山雄次委員(全国遷延性意識障害者・家族の会代表)は、「懇談会として申入れをする、懇談会として何か意見を表明できないものかなと思う」と、行動を求めた。
 さらに、相原康伸委員(自動車総連会長)もこれに賛同。
 「6000億円を戻さなくていいという意見は、この懇談会にはないと思う。過去、いくつかの団体が書面を持って行ったことは過去あるが、これだけ懇談会やっている。平成30年に向けて、懇談会の総意として、気持ちを形にすることができないかなと思っている。ぜひともご検討いただきたい」
 懇談会には15人の委員が出席した。全体の3分の1の5人が返済を求めた。反対意見はなかった。
 ただ、懇談会の座長を務める落合誠一東大名誉教授は「たいへん重要なポイントなので、事務局と検討したい」と、提案を預かった。
 あり方懇は国交省自動車局の私的諮問機関だ。藤井直樹局長は「多数の方々からお話をいただいた。かなり長い間の歴史があり、平成30年が節目になるので、しっかり踏まえて対応したい」と語った。
 一方で「この点は予算要求の中で行われるので、中身の(被害者対策が)いかに重要で必要か。そういった政策を打ち立てるのが何よりも大事。こうした事業の持続可能性があるかどうかということを議論する中で、繰り戻し(返済)の問題が議論できる」とし、委員の提案には反応しなかった。


レスポンス 2017年5月31日(水) 20時22分
自賠責運用益6169億円、国交省への返済は?---予算の査定も握る財務省国土交通3係
運用益6159億円の返済を求め、財務省に申し入れをすべき。そんな厳しい意見も出た今年の「今後の自動車損害賠償保障制度のあり方に係る懇談会」(あり方懇)。
 今年度も返済できない理由を、麻生太郎財務相は「国の財政事情」とした。麻生氏に限らず、1994年に初めて返済を大臣覚書で先送りした藤井裕久蔵相も、それ以降に覚書を交わして数年づつ先送りを続けた歴代蔵相、財務相も同じ理由を語り続けて、借入初年度から23年が経過した。
 今年は特に2018年度の返済期限を目前に、その予算編成に当たる年になる。1月に開催された金融庁の自動車損害賠償責任保険審議会でも、5月のあり方懇でも財務省に返済を求める意見は根強かった。
 しかし、財務省は「各委員のご発言について、個別にお答えすることは差し控える。仮定の質問にも同様」とそっけない。委員である交通事故被害者団体が、毎年返済を求める書面を持参しているにも関わらずだ。
 本来、返済を迫るべき国交省も「着実に繰り戻し(返済)が行われるよう求めたい」と同じ言葉を繰り返すだけだ。なぜ財務省は自動車ユーザーの保険料の運用で得られた貸付金を棚上げし続けるのか。
 国交省が策定する被害者救済対策や事故防止対策など運用益事業の特別会計の予算査定を行うのは、主計局国土交通第3係だ。一般に財務省が官庁の中の官庁と言われるのは、この予算査定権限を持っているからだが、同時にこの主計局国土交通第3係が、貸し付けた6159億円の査定を行う当事者でもある。
 「来年度返済しなくても、十分やっていけるじゃないかと言われればそれまで」と、財政に詳しい国会関係者はいう。
 財務省は「繰戻し(一般で言う返済)に関しては、一般会計の財政事情、自動車安全特会の収支状況に照らし、財務省及び国土交通省が協議した上で判断する」と回答したが、すべては対等ではなく、貸し手である国交省より、借り手の財務省が優位に立っていることの現れではないか。被害者救済は二の次である。
《中島みなみ》

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