2017-06-15(Thu)

公営住宅・UR 2.2万戸 アスベスト使用 

吸い込み可能性あり23万人 NHK・「家族の会」が調査

◇2.2万戸で石綿使用 「家族の会」など、公営住宅を調査
 「中皮腫アスベスト疾患・患者と家族の会」(東京都江東区)は13日、全国の公営住宅約2万2千戸で、発がん性のある吹きつけ石綿アスベスト)が使われていたと発表した。
 調査は同会が報道機関と共同で実施。3月以降、都道府県や市区町村、都市再生機構(UR)に電話や情報開示請求をして調べた。その結果、32都道府県の公営の約8700戸、都営とUR約1万3500戸で吹きつけ石綿が使われ、住民らがアスベストに暴露していた可能性があることがわかったという。大半の住宅は対策が終了している。同会はサイト(https://sites.google.com/site/tatemonosekimen/ )で調査結果を公表している。
(朝日新聞 2017年6月14日05時00分)

石綿吸引「23万人に」 対策前の公営住宅居住者
 発がん性があるアスベスト石綿)が使われた公営住宅が民間団体の調査で二万二千戸超確認された問題で、協力した東京工業大の村山武彦教授が十三日、共同通信の取材に応じ、石綿を吸い込んだ可能性のある人が約二十三万人に上るとの試算を明らかにした。
 石綿被害はこれまで石綿工場などの労働者や工場の周辺住民が主だったが、公営住宅の住人にも広がる可能性が出てきた。村山教授は「必ず健康被害が起きるわけではないが、対策前の住居に住んでいた方は、どの程度触れていたか当時の生活状況などを確認してほしい」と呼び掛けている。
 調査は「中皮腫アスベスト疾患・患者と家族の会」が実施。自治体への聞き取りなどにより、全国の公営住宅や都市再生機構(UR)の住宅、都営住宅の二万二千戸超で石綿が吹き付けられていたことが判明した。既に大半で対策が施されているが、それまでは居住者が長年石綿にさらされる環境にあったという。
(東京新聞 2017年6月14日)

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建物アスベスト被害WEBサイト
https://sites.google.com/site/tatemonosekimen/
吹付石綿を使用していた団地の一覧(NHKと中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会による共同調査)
https://sites.google.com/site/tatemonosekimen/hukituke
参考資料:公共賃貸住宅における吹付けアスベストに関する調査結果について(国土交通省H23.8.31発表)
http://www.mlit.go.jp/common/000186737.pdf
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以下引用

NHK  2017年6月13日 12時06分
公営住宅のアスベスト問題で相談電話相次ぐ
発がん性のあるアスベストが全国の公営住宅の少なくとも2万2000戸で使われていたことが、NHKなどの調査で明らかになった問題で、アスベストの被害者の支援団体が13日朝から電話相談を行っていて、かつて公営住宅に住んでいた人などから相談が相次いで寄せられています。
この問題は、NHKと「中皮腫アスベスト疾患・患者と家族の会」が行った調査で、肺がんや中皮腫などを引き起こすアスベストが、全国で少なくとも2万2000戸の公営住宅で使われていたことがわかったもので、専門家はアスベストを吸い込んだ可能性がある人が、23万人余りに上ると試算しています。
 この問題を受けて「患者と家族の会」は、13日午前9時から東京・江東区の事務所で無料の電話相談を行っていて、かつて公営住宅に住んでいた人などからの電話が相次いでかかり、鳴りやまない状態が続いています。スタッフは、今回の調査で判明した公営住宅に住んでいたかどうかや、空気中に飛び散る危険性が高い吹きつけのアスベストが天井などに使われていた記憶がないかなどを聞き取り、健康診断を受けるべきかどうかなどについてアドバイスしていました。
 「患者と家族の会」のメンバー、鈴木江郎さんは、「まだ表に出てきていない被害の事例があると思うので、特に肺がんや中皮腫になった人で昔、吹きつけのアスベストが使われた住宅にいた人などは、ぜひ相談を寄せてほしい」と話していました。電話相談は13日は午後5時までで、14日も行われます。電話番号は0120-117-554です。
 また、今回の調査で判明したアスベストが使われていた公営住宅の情報は「患者と家族の会」のホームページで確認できます。アドレスは、https://sites.google.com/site/tatemonosekimen/です。
国交相「自治体に住民への情報提供促す」
 発がん性のあるアスベストが、全国の公営住宅の少なくとも2万2000戸で使われていたことがNHKなどの調査で明らかになった問題について、石井国土交通大臣は、13日の閣議のあとの記者会見で、アスベストが使用された公営住宅については、今年度中にアスベストの除去や封じ込めなどの対策がすべて完了する見込みだと述べました。
 一方で、対策が行われるまでのリスクについては、「アスベストは長い潜伏期間をへて、肺がんや中皮腫などの健康被害を引き起こすとされており、建築物に使用されているアスベストについても健康被害につながるおそれがある」と述べました。
 そのうえで、「各地方公共団体でアスベストを使用された住宅の把握がなされているので、住宅の居室でアスベストが使われていたかどうかや、建設されてから対策が行われるまでの期間を精査したうえで、地方公共団体に対して必要な情報提供を行うことを促していきたい」と述べ、各自治体に対し、公営住宅のアスベストについての情報を住民に提供するよう促す考えを示しました。


朝日新聞デジタル2017年6月14日05時00分
2.2万戸で石綿使用 「家族の会」など、公営住宅を調査
 「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」(東京都江東区)は13日、全国の公営住宅約2万2千戸で、発がん性のある吹きつけ石綿(アスベスト)が使われていたと発表した。
 調査は同会が報道機関と共同で実施。3月以降、都道府県や市区町村、都市再生機構(UR)に電話や情報開示請求をして調べた。その結果、32都道府県の公営の約8700戸、都営とUR約1万3500戸で吹きつけ石綿が使われ、住民らがアスベストに暴露していた可能性があることがわかったという。大半の住宅は対策が終了している。同会はサイト(https://sites.google.com/site/tatemonosekimen/ )で調査結果を公表している。
 石井啓一国土交通相は13日の記者会見で公営住宅のアスベストについて「飛散によって健康被害につながる恐れがある」と指摘。「これまでも地方自治体に対策を要請してきた。現在、吹きつけアスベストなどが確認されたものは団地の約1%で、今年度中にすべて対策が実施済みになる」と強調した。
 一方、「公営住宅は、地方自治体において、アスベストを使用していた団地の把握がなされている」としたうえで、国交省として自治体に対し「居室での使用があったかどうか、また、建設してから対策を行うまでの期間を精査した上で、必要な情報提供を行うこと」を提案するとした。


NHK  2017年6月12日 19時00分
過去にアスベスト使用の公営住宅 全国に2万戸以上
発がん性のあるアスベストが過去に使われていた公営住宅が、全国で少なくとも2万2000戸に上ることが、NHKなどの調査で初めて明らかになりました。専門家はアスベストを吸い込んだ可能性のある人は23万人余りに上ると試算していますが、国や自治体はこうした実態を把握しておらず、当時の住民に対し、情報提供などを行う必要があると指摘しています。
この調査は、NHKと「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」が行ったもので、聞き取りや情報開示請求を通じて、国や全国の自治体が保管していた公営住宅の管理台帳などを詳しく分析しました。
 その結果、肺がんや中皮腫などの深刻な健康被害を引き起こすアスベストが過去に使われていた公営住宅が、全国で少なくとも2万2000戸に上ることが初めて明らかになりました。
 公営住宅のアスベストをめぐっては、危険性が明らかになった昭和63年以降、国が全国の自治体などに対策工事を行うよう通知しましたが、国は公営住宅での具体的なアスベストの使用実態を把握していなかったほか、自治体も対策工事が行われる前の住民への、十分な注意喚起は行っていませんでした。
 さらに公害などのリスク評価に詳しい東京工業大学の村山武彦教授が、アスベストが使われた2万2000戸の公営住宅のうち、対策工事が行われる前の住民について分析したところ、アスベストを吸いこんだ可能性のある人は、23万人余りに上ると試算されました。
 村山教授は、すべての住民に健康被害が生じるわけではないとしたうえで「公営住宅に使われたアスベストによって、がんなどを発症する危険性は否定できない。国や自治体は、過去の記録をもとに対策工事が行われる前に住んでいた人を中心に、情報の提供や注意の呼びかけを進める必要がある」と指摘しています。
アスベスト対策の経緯と今回の共同調査
住宅に吹き付けられたアスベストについて、国は昭和63年に空気中に飛び散る危険性が高く、肺がんなどの原因になるとして、全国の自治体に対し公営住宅での除去や封じ込めなどの対策工事を行うよう求める通知を出したほか、平成17年からは国土交通省などが都道府県や市区町村に対し、対策工事がどの程度進んでいるか年に一度、報告を求め調査してきました。
 しかし、この調査では、国はアスベストが使われた公営住宅の件数などしか把握していなかったほか、都道府県や市区町村も、一部を除いて住宅の名前や所在地を公表しておらず、対策工事が終わる前に住んでいた人への注意喚起もほとんど行っていませんでした。
 このためNHKは、アスベストが使われた公営住宅の実態を明らかにするため、被害者や遺族を支援している「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」と共同で、ことし3月から調査を始めました。
 対象は、国に対し公営住宅でアスベストを使用していたと報告した都道府県と市区町村の合わせて123の自治体のほか、UR=都市再生機構などの法人で、情報開示請求などを通じて調査した結果、吹きつけのアスベストが使われた公営住宅は32の都道府県でおよそ8700戸にのぼるほか、都営住宅や首都圏と関西の都市部にあるURの住宅のうち、微量のアスベストを含む吹きつけ材が使われたケースを含めると、アスベストが使われていた公営住宅の数は、全国で少なくとも2万2000戸に上ることがわかりました。
 ただ自治体などによっては、住宅を解体したり記録を廃棄したりして把握しきれていないところもあり、実際にアスベストが使われた住宅はさらに増える見込みです。
 アスベストをめぐっては12年前の平成17年に、兵庫県尼崎市のアスベスト製造工場周辺の住民300人余りが死亡した「クボタショック」をきっかけに、被害者の迅速な救済を目指す国の制度が始まりましたが、これまで明らかになった健康被害は工場やその周辺のケースが中心でした。
 今回の調査で、アスベストが使用された公営住宅に住んでいた人にも健康被害が生じる危険性のあることが初めて明らかになったことで、専門家は自治体が健康診断を行うなど新たな対応が必要になると指摘しています。
公営住宅に長く住んだ中皮腫患者は
今回、NHKなどの調査が行われるきっかけになったのは、かつて公営住宅に住み、最近になってアスベスト特有のがん「中皮腫」を発症した女性でした。
 横浜市に住む斉藤和子さん(53)は、おととし1月から息苦しさを感じるようになり、その後、次第に激しいせきが出たり、けん怠感を覚えたりするようになりました。
 病院の検査で「中皮腫」とわかり、担当医から余命1年半と告げられたため、当時勤めていたグループホームを辞めざるを得なくなりました。
 悪性の腫瘍ができた胸膜を手術で切除したものの、がんの進行が止まらず、抗がん剤の投与を受けるなどして闘病を続けています。
 吐き気やけん怠感など抗がん剤の副作用の影響で、投与してから1週間はほとんど起き上がれず、料理をするにも数分おきの休憩が必要になり生活は一変しました。
 斉藤さんはアスベストを扱う会社や工場に勤めた経験がなく、どこで吸い込んだのかわからなかったため、アスベストの被害者の支援団体に相談しました。
 支援団体が調査した結果、斉藤さんが幼少時を過ごした公営住宅の天井にアスベストが使われていたことがわかりました。
 公営住宅のアスベストをめぐっては、国が自治体に対策を取るよう通知した昭和63年以降、除去や封じ込めなどの対策工事が本格的に始まりましたが、中には、国が対策を義務づける平成18年ごろまで対策が行われず、住民が50年間にわたってアスベストを吸い込む可能性があった住宅もありました。
 斉藤さんが住んでいた公営住宅は昭和38年に建てられた神奈川県の県営住宅で、当時、天井にはアスベストの中でも特に発がん性が高いものが吹き付けられ、むき出しになっていました。
 斎藤さんはここで1歳から結婚して転居した昭和61年までの21年間を過ごし、読書や勉強が好きだったため部屋で過ごす時間が長かったということです。
 また、父親が手作りで子ども部屋に置いてくれた2段ベッドに上っては、天井のアスベストを触って遊んでいました。
 国の通知を受け、県がこの公営住宅で対策工事を行ったのは住宅の建設から26年たった平成元年のことで、支援団体は斉藤さんがアスベストが使われた住宅で20年以上過ごしたことが中皮腫を発症した原因の可能性があると見ています。
 斉藤さんは「アスベストさえなければ私はがんにならなかったので、落ち度がないのにがんにさせられたという思いが強い。この団地に住んでいた人はアスベストを吸ってがんになる可能性があるので行政は健康診断を受けるよう住民に広く周知してほしい」と話しています。
 一方、住宅を管理する神奈川県は「国の通知にしたがって適切に対策工事を行った。対策を行うまでの間、室内でアスベストが飛び散るリスクはあったとは思うが、どの程度、危険だったのかはわからない」と話しています。
国の見解は
過去にアスベストが使われた公営住宅への対策をめぐっては、当時の厚生省と環境庁が昭和63年に全国の自治体に対策を求める通知を出していますが、平成17年のクボタショックの後は、国土交通省が建物を増改築する際の対策を義務づける法改正を行うなど、所管する省庁があいまいな状態となっています。
 今回、公営住宅で長年暮らしたことが中皮腫の原因と疑われるケースが出てきたことについて、国土交通省は「対策工事が行われる以前の危険性について専門的な知見を持っておらず、今回のケースについても因果関係がわからない」と話しています。
 また厚生労働省は「現在、所管しているのは労働者を対象にした安全対策であり、住民の安全対策は担当していない」としています。
 環境省は「建物の解体などの際にアスベストが空気中に飛散するのを防ぐ対策を主に所管しており、住民の安全対策は担当していない」としています。
 一方、アスベストの被害者の支援団体は「責任の所在をあいまいなままにせず、各省庁が連携したり、一括して対応する部署を新たに作るなどして、アスベストが使われていた住宅に住んでいた人への説明会や、健康診断などの必要な対応をとるべきだ」と指摘しています。
ホームページで情報公開
今回の調査の結果はNHKと共同で調査にあたった「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」のホームページで、12日午後7時前から公開されています。
 以前、アスベストが使用されていた公営住宅の名称のほか、住宅の建設年度や対策工事が行われた時期など、住民がアスベストを吸いこんだ可能性がある期間についての情報が掲載されています。
 ホームページのアドレスは、 https://sites.google.com/site/tatemonosekimen/ です。
 また住民の不安や被害の相談にこたえようと、患者と家族の会は13日と14日の2日間、無料の電話相談を行います。
番号は0120-117-554で、午前9時から午後5時までです。


東京新聞 2017年6月14日 朝刊
石綿吸引「23万人に」 対策前の公営住宅居住者
 発がん性があるアスベスト(石綿)が使われた公営住宅が民間団体の調査で二万二千戸超確認された問題で、協力した東京工業大の村山武彦教授が十三日、共同通信の取材に応じ、石綿を吸い込んだ可能性のある人が約二十三万人に上るとの試算を明らかにした。
 石綿被害はこれまで石綿工場などの労働者や工場の周辺住民が主だったが、公営住宅の住人にも広がる可能性が出てきた。村山教授は「必ず健康被害が起きるわけではないが、対策前の住居に住んでいた方は、どの程度触れていたか当時の生活状況などを確認してほしい」と呼び掛けている。
 調査は「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」が実施。自治体への聞き取りなどにより、全国の公営住宅や都市再生機構(UR)の住宅、都営住宅の二万二千戸超で石綿が吹き付けられていたことが判明した。既に大半で対策が施されているが、それまでは居住者が長年石綿にさらされる環境にあったという。
 同会は、天井に石綿が吹き付けられていた横浜市の神奈川県営住宅に約二十年間住んでいた女性が、中皮腫を発症した例を確認。ほかにも同様の被害がないか実態調査を進めている。
 村山教授によると、試算は二万二千戸という数字に基づき、対策が実施されるまでの期間や家族構成、平均的な居住期間を考慮して行った。
 村山教授は「調査で把握できなかった住宅もあるとみられる。国や自治体は全国的な調査や使用状況などのデータベース、居住者に対する相談体制などを構築する必要がある」と指摘している。
 石綿の健康被害を巡っては、二〇〇五年に兵庫県尼崎市の旧クボタ工場周辺で多数の健康被害が発覚したことを受け、〇六年に石綿健康被害救済法が施行された。労災の適用外でも、中皮腫や石綿による肺がんなど特定の疾病にかかれば、患者や遺族が救済される制度になっている。
 同会は無料の電話相談窓口=(0120)117554=を設置。十四日の午前九時~午後五時に相談を受け付ける。同会のホームページで石綿が使われた公営住宅のリストを公開している。


J-CASTニュース 
私見「クローズアップ現代+」
https://www.j-cast.com/tv/closeupgendai/
2017/6/13 14:46
23万人が「静かな時限爆弾」アスベスト吸い込んだ恐れあり! NHKが独自に全国公営住宅を調査
https://www.j-cast.com/tv/2017/06/13300489.html
吸い込むと数年後にガンを引き起こす恐れがある「静かな時限爆弾」アスベストの危険が身近な市民生活にも広がっている。全国の公営住宅で断熱材や防音材として使われていた。全面禁止された平成18(2006)年以前に住んだことがある人に発症のリスクがのしかかる。NHKが調べると、UR(旧住宅公団)をふくめて32都道府県の約2万2000戸に「恐れていた事態」(武田真一キャスター)につながる可能性が浮上した。
アスベストは昭和31(1956)年には建築資材としてもてはやされていたが、被害が広く知られたきっかけは平成17(2005)年の大手機械メーカー「クボタ」の工場周辺住民300人の被害が判明した「クボタショック」だ。今回明らかになったのは、工場とは関係なく、昭和31年から平成18年までに公営住宅にいた人たちの危険だ。アスベストは吸いこんでから数十年の潜伏期間を経てガンの一種である中皮腫を発症する。今その時期にさしかかっている。
横浜市の斉藤和子さん(53)はおととし(2015年)突然、激しい咳に襲われ、中皮腫と診断された。「まさかと思うしかなかった」という。アスベストは気管から肺に入り、胸膜にたまると腫瘍の発生につながる可能性がある。発症後の進行が早く、治療が難しい。
斉藤さんはどこでアスベストを吸い込んだのか。NPOの中皮腫・じん肺・アスベストセンターが調べたところ、以前暮らした県営住宅につきあたった。今もある住宅の部屋は、天井に封じ込めのコーティングがされていた。他の部屋も同じで、この県営住宅には今も1000人が住んでいる。
しかし、県の管理台帳によると、対策がされたのは平成元(1989)年。それまではアスベストがむき出しだった。そこに斉藤さんは20年近く暮らし、「子供部屋の二段ベッドから天井を触り、建材をむしったこともある」と記憶をたどる。NPOアスベストセンターの外山尚紀さんは「まず、これが原因だろう」と話す。
どの建物に使われたか不明
アスベストが使われていた51年間につくられた公営住宅は280万戸以上あるというから、被害はとてつもない範囲に広がっているかもしれない。どの建物に使われたかは、ほとんどわかっていない。
村山武彦・東工大教授は、吸いこんだ可能性がある人を23万8000人と推計し、「病気になる可能性を否定できない。2030年から2040年ぐらいまでは影響に注意する必要がある」と語る。NPOアスベストセンターの医師、名取雄司さんは「工場より濃度は低いが、小さい時から長い時間にわたり吸いこんでいたから、一概に危険がないとはいえない」としている。
NHKが調べたのは公営住宅だけ、32都道府県のほかにも記録がないために把握できない自治体もあった、木造住宅なら普通はアスベストを吹き付けることはないというが、民間住宅や住宅以外にもアスベストが使われた可能性は消えない。
政府は無策
こんな危なっかしい状態に、政府はどう対処しているのか。
NHKの取材に、国交省は「対策はとっているが、被害の専門知識はない」、厚労省と環境省は「住宅内は対象外」と答えたそうだ。わが省庁は管轄外ということだろうが、国民の命を守るのが彼らの管轄ではないのか。
鎌倉アナ「国の対策といってもアスベストの除去が重点で、それ以前の被害をどうとらえているのか、明確ではありません」
名取医師も「もう少し積極的な回答があるとよかった」という。国の対応遅れは、現に作動している「静かな時限爆弾」の前で発火装置を切ろうともしないようなものだ。
アスベストを吸い込んだ心配のある人は、早めにNPOや被害者団体のホームページなどを確認する必要がある。
神奈川県藤沢市の赤堀葉子さんは、12年前に長男が通っていた幼稚園でアスベストが見つかり、悩む日が続いたという。同じ立場の人たちと市に対応を求めた結果、専門家検証チームがつくられ、長男のリスクを数値化すると100万人に1人の確率とわかった。赤堀さんは「数字を見て冷静になれました」。いま高校生の長男は「絶対に忘れてはいけない。将来どうなるかを考えていきます」と話した。
鎌倉アナは「全員が発症するわけではないが、リスクを正しくつかむことが被害を減らします」と呼びかけた。名取医師は「被害者がさらにわかれば、研究も進んで、行政も動きます」と強調する。
武田キャスターは最後に「NHKの調査は公営住宅だけで全容はまだつかめていません」と重ねて述べた。それぐらい広範囲で深刻な問題なのに、国はどうしようもないぐらい無策だ。
あっちゃん
*クローズアップ現代+(2017年6月12日放送「"新たな"アスベスト被害 ~調査報告・公営住宅2万戸超~」


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